JP6303822B2 - 4輪駆動車のクラッチ制御装置 - Google Patents
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Description
この4輪駆動車のクラッチ制御装置において、前記駆動力配分摩擦クラッチの締結/解放制御と前記噛み合いクラッチの締結/解放制御を行うクラッチ制御手段と、同期完了時間推定手段と、締結指令タイミング推定手段と、を設けた。
前記同期完了時間推定手段は、解放状態の前記噛み合いクラッチに対し締結要求があると、前記クラッチ制御手段により先に前記駆動力配分摩擦クラッチの締結制御を行い、該締結制御の開始から、前記噛み合いクラッチのクラッチ差回転が回転同期判定閾値以下になるまでの同期完了時間を、車両状態に基づき推定する。
前記締結指令タイミング推定手段は、前記同期完了時間と、前記クラッチ制御手段により前記噛み合いクラッチの締結指令をクラッチアクチュエータへ出力したときから前記噛み合いクラッチの締結が完了するまでに要する噛み合い締結動作時間と、に基づいて前記噛み合いクラッチへの締結指令タイミングを推定する。
前記クラッチ制御手段は、前記駆動力配分摩擦クラッチの締結制御の開始後、前記噛み合いクラッチへの締結指令タイミングになると、前記噛み合いクラッチの締結指令を前記クラッチアクチュエータへ出力する。
ここで、駆動分岐位置よりも下流位置とは、駆動分岐位置から副駆動輪に向かう駆動力伝達経路上で駆動分岐位置よりも副駆動輪側の位置をいう。
すなわち、駆動力配分摩擦クラッチの締結制御中に、クラッチ制御手段により、予め噛み合いクラッチの締結指令がクラッチアクチュエータへ出力され、噛み合いクラッチを締結するための制御が開始される。そして、クラッチ差回転が回転同期判定閾値以下になったとき、噛み合いクラッチが締結される。これにより、噛み合いクラッチに差回転が無くなった後、噛み合いクラッチへ締結指令が出力される場合よりも、噛み合い締結動作時間分だけ噛み合いクラッチが早く締結される。
この結果、噛み合いクラッチの締結要求時、4輪駆動状態への遷移に要する時間の短縮を図ることができる。
施例1に基づいて説明する。
実施例1における後輪駆動ベースの4輪駆動車(4輪駆動車の一例)のクラッチ制御装置の構成を、「4輪駆動車の駆動系構成」、「4輪駆動車の制御系構成」、「駆動モード切り替え構成」、「クラッチ制御構成」に分けて説明する。
図1は、クラッチ制御装置が適用された後輪駆動ベースの4輪駆動車の駆動系構成を示す。以下、図1に基づき、4輪駆動車の駆動系構成を説明する。
すなわち、電制カップリング12とドグクラッチ17とを共に解放する2輪駆動モード(=ディスコネクト2輪駆動モード)を選択することが可能な駆動系構成としている。この電制カップリング12とドグクラッチ17を解放することにより、ドグクラッチ17より上流側の駆動系回転(フロントプロペラシャフト13等の回転)が停止することで、フリクション損失やオイル攪拌損失などが抑えられ、燃費向上が達成される。
図2は、クラッチ制御装置が適用された後輪駆動ベースの4輪駆動車の制御系構成を示す。以下、図2に基づき、4輪駆動車の制御系構成を説明する。
反対に、図3において、カムリング72を回転させて、カムローラ73が凹面部72a3から平面部72a2.72a1まで移動すると、回転動作は解放方向への直線動作に変換される。つまり、カムローラ73が固定部材側からスプリング側へ移動することにより、回転動作は解放方向への直線動作に変換される。また、可動部材17aはカムローラ73と共に解放方向へストロークする。なお、カムローラ73は、ドグクラッチ17の解放時、図3の破線c1に位置している。
ここで、チェックボール74は、ドグクラッチ17の解放時、図3に示すように、チェック溝72bに嵌っている(実線d1)。チェックボール74は、ドグクラッチ17の締結時、チェック溝72b以外のカムリング72の外周に位置する。
ここで、出力回転数は、電制カップリング12を介してドグクラッチ17に回転が伝達される側の回転数であり、入力回転数は、電制カップリング12を介さずにドグクラッチ17に回転が伝達される側の回転数である。
図4は、「オートモード」が選択されたときのクラッチ制御で用いられる車速VSPとアクセル開度ACCに応じた駆動モード切り替えマップを示し、図5は、駆動モード(ディスコネクト2輪駆動モード・スタンバイ2輪駆動モード・コネクト4輪駆動モード)の切り替え遷移を示す。以下、図4及び図5に基づき、駆動モード切り替え構成を説明する。
すなわち、2WD走行(Disconnect)→2WD走行(Stand-by)の切り替え遷移速度(図5の矢印F)を速くし、2WD走行(Stand-by)→2WD走行(Disconnect)の切り替え遷移速度(図5の矢印G)を遅くしている。同様に、2WD走行(Disconnect)→4WD走行(Connect)の切り替え遷移速度(図5の矢印H)を速くし、4WD走行(Connect)→2WD走行(Disconnect)の切り替え遷移速度(図5の矢印I)を遅くしている。これに対し、2WD走行(Stand-by)→4WD走行(Connect)の切り替え遷移速度(図5の矢印J)と、4WD走行(Connect)→2WD走行(Stand-by)の切り替え遷移速度(図5の矢印K)は、同じ速い速度にしている。
図6は、4WDコントロールユニット34にて実行されるクラッチ制御処理流れを示す(クラッチ制御手段)。以下、クラッチ制御処理構成をあらわす図6の各ステップについて説明する。このフローチャートは、「オートモード」の選択時であり、かつ、駆動モードとして、電制カップリング12とドグクラッチ17が共に解放されている「ディスコネクト2輪駆動モード」が選択されているときに開始される。
ここで、ドグクラッチ17に対し締結要求が出されるのは、「ディスコネクト2輪駆動モード」の選択時、「コネクト4輪駆動モード」又は「スタンバイ2輪駆動モード」へのモード遷移と判定されたときである。
ここで、カップリングアクチュエータ49に対する締結指令は、短時間にて電制カップリング12が完全締結状態となる急勾配指令とする。なお、この指令は、ドグクラッチ17が解放されるまで出力される。
ここで、経過時間Tのカウントは、電制カップリング12の締結制御の開始から起動したタイマー値をセットし、制御周期(例えば、10ms)ごとに加算することで演算される。
ここで、同期完了時間は、電制カップリング12の締結制御の開始からドグクラッチ17のクラッチ差回転ΔNが回転同期判定閾値α以下になるまでの時間である。言い換えると、電制カップリング12の締結制御の開始から、出力回転数が回転同期判定閾値αとしてのドグクラッチ17の締結が可能な締結可能回転数α1以上になるまでの時間である。なお、クラッチ差回転ΔNは、ドグクラッチ17の入力回転数から出力回転数を差し引くことで演算される。また、回転同期判定閾値αは、ドグクラッチ17の噛み合い締結が可能な回転同期状態を判定するクラッチ差回転値であり、固定値で与えても良いし、車速VSP等に応じた可変値で与えても良い。
また、同期完了時間の推定は、クラッチ差回転ΔNを演算し、この演算されたクラッチ差回転ΔN減少特性と、回転同期判定閾値αと、に基づき推定される。言い換えると、締結可能回転数α1と、ドグクラッチ17の出力回転数の上昇特性(図7の傾斜SL)と、に基づき、推定する。
ここで、噛み合い締結作動時間は、4WDコントロールユニット34によりドグクラッチ17の締結指令をドグクラッチアクチュエータ48へ出力したときからドグクラッチ17の締結が完了するまでに要する時間である。この噛み合い締結作動時間は、実験等により予め設定された値である。
また、締結指令タイミングの推定は、同期完了時間から噛み合い締結動作時間を減算して推定する。
ここで、ドグクラッチ17が噛み合い締結を完了したか否かの判断は、ドグクラッチストロークセンサ53からのストローク情報に基づいて行う。
ここで、「オートモード」のうち、「エコオートモード」の選択時には、電制カップリング12を完全解放する指令とし、「スポーツオートモード」の選択時には、電制カップリング12を締結直前の解放状態を保つ指令とする。
実施例1の4輪駆動車のクラッチ制御装置における作用を、「ドグクラッチアクチュエータによるドグクラッチの締結/解放制御動作」、「ドグクラッチの締結制御作用」、「ドグクラッチの締結指令タイミング制御作用」、「ドグクラッチ締結制御での他の特徴作用」に分けて説明する。
図3に基づき、ドグクラッチアクチュエータ48による、ドグクラッチ17の締結/解放制御について説明する。
このように、カムローラ73が凹面部72a3の最も締結方向側に凹んだ部分まで移動した(破線c3)ことにより、ドグクラッチ17の締結が完了する。
まず、図6のフローチャートに基づき、ドグクラッチ17の締結制御処理動作の流れを説明する。例えば、「ディスコネクト2輪駆動モード」が選択されているコースト走行中、アクセル踏み込み操作を行ったことで、動作点が図4のL点からM点へ移動したとき、領域区分線Aを横切るタイミングでドグクラッチ17に対し締結要求が出される。又は、動作点が図4のP点からQ点へ移動したとき、領域区分線Bを横切るタイミングでドグクラッチ17に対し締結要求が出される。
しかし、経過時間Tは、カウント開始から、噛み合い締結作動時間の長さによって異なるが、すぐには締結指令タイミングにはならない。このため、カウント開始から少しの間は、ステップS7での締結指令タイミングであるという条件は成立しない。よって、経過時間Tが締結指令タイミングであるとの条件が成立するまでは、図6のフローチャートにおいて、ステップS4→ステップS5→ステップS6→ステップS7→ステップS8へと進む流れが繰り返される。すなわち、経過時間Tのカウント開始から、締結指令タイミングになるまでは、同期完了時間とドグクラッチ17への締結指令タイミングが繰り返し推定されると共に、該締結指令タイミングの推定毎に該締結指令タイミングが更新される。
ここで、電制カップリング12の締結開始前は、ドグクラッチ17の出力側回転が停止しているため、クラッチ差回転ΔNが最大である。
このとき、ドグクラッチ17は解放されているので、図3に示すように、チェックボール74がチェック溝72bに嵌っていて(実線d1)、カムローラ73は上側の平面部72a1に位置している(実線c1)。なお、4WDコントロールユニット34によるドグクラッチ17の締結指令が出力されるまでは、ドグクラッチアクチュエータ48はこの状態である。
また、電制カップリング12の締結が完了したので、締結トルクが一定になっている。なお、ドグクラッチ17の締結により、経過時間Tのカウントをリセットする。そして、時刻t7から僅かに遅れたタイミングにて、ドグクラッチ17の締結により、ドグクラッチ17の入出力回転数が同一になる。
ドグクラッチ17は、クラッチ差回転の有無に関係なく締結できる駆動力配分摩擦クラッチとは異なり、クラッチ入出力回転を同期状態にして噛み合わせる噛み合いクラッチである。このため、ドグクラッチ17が解放されている「ディスコネクト2輪駆動モード」が選択されているとき、ドグクラッチ17の締結要求があると、先にドグクラッチ17の入出力回転を同期回転状態にしてから、ドグクラッチ17を締結する必要がある。
すなわち、電制カップリング12の締結制御中に、4WDコントロールユニット34により、予めドグクラッチ17の締結指令がドグクラッチアクチュエータ48へ出力され、ドグクラッチ17を締結するための制御が開始される(図6のステップS8→ステップS9、図7の時刻t4)。そして、ドグクラッチ17の出力回転数が締結可能回転数α1以上(クラッチ差回転ΔNが回転同期判定閾値α以下)になったとき、ドグクラッチ17が締結される(図7の時刻t7)。これにより、噛み合いクラッチに差回転が無くなった後、噛み合いクラッチへ締結指令が出力される場合よりも、噛み合い締結動作時間分だけドグクラッチ17が早く締結される。
この結果、ドグクラッチ17の締結要求時、4輪駆動状態への遷移に要する時間の短縮を図ることができる。同様にスタンバイ2輪駆動モード状態への遷移に要する時間の短縮を図ることもできる。遷移するまでの応答性を満足することもできる(ステップS6のステップS13)。
実施例1では、電制カップリング12の締結制御の開始から締結指令タイミングになるまで、ドグクラッチ17への締結指令タイミングを繰り返し推定すると共に、該締結指令タイミングの推定毎に該締結指令タイミングを更新する構成とした(図6のステップS4→ステップS5→ステップS6→ステップS7→ステップS8へと進む流れの繰り返し、図7の時刻t1から時刻t4の間)。
したがって、ドグクラッチ17の締結要求時、精度良く、締結指令タイミングを推定することができる。
つまり、カムリング72を回転させて、カムローラ73が平面部72a1から凹面部72a3まで移動する(実線c1→破線c2→破線c3)と、回転動作は締結方向への直線動作に変換される。これにより、可動部材17aはカムローラ73と共に締結方向へストロークする。
このように、電動モータ60を回転させてから、ドグクラッチ17が締結を完了するまでには、カム変換機構70のカムリング72を回転させる分の応答遅れが発生する。
この図6のドグクラッチ17の締結制御を適用すると、4WDコントロールユニット34により、予めドグクラッチ17の締結指令がドグクラッチアクチュエータ48へ出力され、ドグクラッチ17を締結するための制御が開始される(図6のステップS8→ステップS9、図7の時刻t4)。そして、ドグクラッチ17の出力回転数が締結可能回転数α1以上(クラッチ差回転ΔNが回転同期判定閾値α以下)になったとき、ドグクラッチ17が締結される(図7の時刻t7)。
したがって、ドグクラッチ17の締結要求時、カム機構を回転させる分の応答遅れの発生を防止することができる。
ドグクラッチ17に対し締結要求があるとき、「ディスコネクト2輪駆動モード」から「スタンバイ2輪駆動モード」へ切り替えるときと「コネクト4輪駆動モード」へ切り替えるときとでは、締結制御(若しくは結果)が異なる。すなわち、「コネクト4輪駆動モード」への切り替えは、2輪駆動状態から4輪駆動状態に切り替える駆動モードの切り替えである。一方、「スタンバイ2輪駆動モード」への切り替えは、2輪駆動状態から2輪駆動状態というように2輪駆動状態を維持したままでの駆動モードの切り替えであるため、運転者に極力違和感を与えることなく行いたいという要求がある。
これに対し、「ディスコネクト2輪駆動モード」から「スタンバイ2輪駆動モード」へ切り替えるとき、クラッチ差回転ΔNが回転同期判定閾値α以下となるタイミングにてドグクラッチ17の締結が開始される。
したがって、「ディスコネクト2輪駆動モード」から噛み合いクラッチの噛み合い締結を経由して「スタンバイ2輪駆動モード」へ切り替えるとき、運転者に極力違和感を与えることなく行いたいという要求に応えることができる。
実施例1の4輪駆動車のクラッチ制御装置にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
主駆動輪(左右後輪9,10)から副駆動輪(左右前輪20,21)への駆動分岐位置と、駆動分岐位置よりも下流位置とのうち、一方の位置に駆動力配分摩擦クラッチ(電制カップリング12)を設け、他方の位置に噛み合いクラッチ(ドグクラッチ17)を設けた4輪駆動車のクラッチ制御装置において、
駆動力配分摩擦クラッチ(電制カップリング12)の締結/解放制御と噛み合いクラッチ(ドグクラッチ17)の締結/解放制御を行うクラッチ制御手段(4WDコントロールユニット34、図6)と、
解放状態の噛み合いクラッチ(ドグクラッチ17)に対し締結要求があると、前記クラッチ制御手段(4WDコントロールユニット34、図6)により先に駆動力配分摩擦クラッチ(電制カップリング12)の締結制御を行い、該締結制御の開始から、噛み合いクラッチ(ドグクラッチ17)のクラッチ差回転ΔNが回転同期判定閾値α以下(ドグクラッチ17の出力回転数が締結可能回転数α1以上)になるまでの同期完了時間を推定する同期完了時間推定手段(4WDコントロールユニット34、図6)と、
同期完了時間と、クラッチ制御手段(4WDコントロールユニット34、図6)により噛み合いクラッチ(ドグクラッチ17)の締結指令をクラッチアクチュエータ(ドグクラッチアクチュエータ48)へ出力したときから噛み合いクラッチ(ドグクラッチ17)の締結が完了するまでに要する噛み合い締結動作時間と、に基づいて噛み合いクラッチ(ドグクラッチ17)への締結指令タイミングを推定する締結指令タイミング推定手段(4WDコントロールユニット34、図6)と、を設け、
クラッチ制御手段(4WDコントロールユニット34、図6)は、駆動力配分摩擦クラッチ(電制カップリング12)の締結制御の開始後、噛み合いクラッチ(ドグクラッチ17)への締結指令タイミングになると、噛み合いクラッチ(ドグクラッチ17)の締結指令をクラッチアクチュエータ(ドグクラッチアクチュエータ48)へ出力する(図6)。
このため、噛み合いクラッチ(ドグクラッチ17)の締結要求時、4輪駆動状態への遷移に要する時間の短縮を図ることができる。
このため、(1)の効果に加え、噛み合いクラッチ(ドグクラッチ17)の締結要求時、精度良く、締結指令タイミングを推定することができる。
クラッチアクチュエータ(ドグクラッチアクチュエータ48)は、クラッチ制御手段(4WDコントロールユニット34、図6)による噛み合いクラッチ(ドグクラッチ17)の締結指令に基づき回転する電動モータ60と、電動モータ60の回転動作を直線動作に変換して可動部材17aを固定部材に締結する締結方向へ移動するカム変換機構70(スプリング71、カムリング72、カムローラ73、チェックボール74)と、を有する。
このため、(1)又は(2)の効果に加え、噛み合いクラッチ(ドグクラッチ17)の締結要求時、カム変換機構70(スプリング71、カムリング72、カムローラ73、チェックボール74)を回転させる分の応答遅れの発生を防止することができる。
駆動モード切替制御手段(4WDコントロールユニット34)は、「ディスコネクト2輪駆動モード」から「スタンバイ2輪駆動モード」へ切り替え遷移するとき、又は、「ディスコネクト2輪駆動モード」から「コネクト4輪駆動モード」へ切り替え遷移するとき、クラッチ制御手段(4WDコントロールユニット34、図6)に対して噛み合いクラッチ(ドグクラッチ17)の締結要求を出力する(図4、図5)。
このため、(1)〜(3)の効果に加え、「ディスコネクト2輪駆動モード」から噛み合いクラッチ(ドグクラッチ17)の噛み合い締結を経由して「スタンバイ2輪駆動モード」へ切り替えるとき、運転者に極力違和感を与えることなく行いたいという要求に応えることができる。
2 変速機
9 左後輪(主駆動輪)
10 右後輪(主駆動輪)
12 電制カップリング(駆動力配分摩擦クラッチ)
17 ドグクラッチ(噛み合いクラッチ)
17a 可動部材
20 左前輪(副駆動輪)
21 右前輪(副駆動輪)
34 4WDコントロールユニット(クラッチ制御手段、同期完了時間推定手段、締結指令タイミング推定手段)
48 ドグクラッチアクチュエータ(クラッチアクチュエータ)
60 電動モータ
70 カム変換機構
71 スプリング
72 カムリング
73 カムローラ73
74 チェックボール74
Claims (4)
- 左右前輪と左右後輪のうち、一方を駆動源に接続される主駆動輪とし、他方を前記駆動源にクラッチを介して接続される副駆動輪とし、
前記主駆動輪から前記副駆動輪への駆動分岐位置と、前記駆動分岐位置よりも下流位置とのうち、一方の位置に駆動力配分摩擦クラッチを設け、他方の位置に噛み合いクラッチを設けた4輪駆動車のクラッチ制御装置において、
前記駆動力配分摩擦クラッチの締結/解放制御と前記噛み合いクラッチの締結/解放制御を行うクラッチ制御手段と、
解放状態の前記噛み合いクラッチに対し締結要求があると、前記クラッチ制御手段により先に前記駆動力配分摩擦クラッチの締結制御を行い、該締結制御の開始から、前記噛み合いクラッチのクラッチ差回転が回転同期判定閾値以下になるまでの同期完了時間を推定する同期完了時間推定手段と、
前記同期完了時間と、前記クラッチ制御手段により前記噛み合いクラッチの締結指令をクラッチアクチュエータへ出力したときから前記噛み合いクラッチの締結が完了するまでに要する噛み合い締結動作時間と、に基づいて前記噛み合いクラッチへの締結指令タイミングを推定する締結指令タイミング推定手段と、を設け、
前記クラッチ制御手段は、前記駆動力配分摩擦クラッチの締結制御の開始後、前記噛み合いクラッチへの締結指令タイミングになると、前記噛み合いクラッチの締結指令を前記クラッチアクチュエータへ出力する
ことを特徴とする4輪駆動車のクラッチ制御装置。 - 請求項1に記載された4輪駆動車のクラッチ制御装置において、
前記締結指令タイミング推定手段は、前記駆動力配分摩擦クラッチの締結制御の開始から前記締結指令タイミングになるまで、前記噛み合いクラッチへの締結指令タイミングを繰り返し推定すると共に、該締結指令タイミングの推定毎に該締結指令タイミングを更新する
ことを特徴とする4輪駆動車のクラッチ制御装置。 - 請求項1又は請求項2に記載された4輪駆動車のクラッチ制御装置において、
前記噛み合いクラッチは、一対の噛み合い部材からなり、一方を固定部材とし、他方を可動部材とし、
前記クラッチアクチュエータは、前記クラッチ制御手段による噛み合いクラッチの締結指令に基づき回転する電動モータと、前記電動モータの回転動作を直線動作に変換して前記可動部材を前記固定部材に締結する締結方向へ移動するカム変換機構と、を有する
ことを特徴とする4輪駆動車のクラッチ制御装置。 - 請求項1から請求項3までの何れか一項に記載された4輪駆動車のクラッチ制御装置において、
前記4輪駆動車の駆動モードとして、前記噛み合いクラッチと前記駆動力配分摩擦クラッチを解放するディスコネクト2輪駆動モードと、前記噛み合いクラッチを締結し前記駆動力配分摩擦クラッチを解放するスタンバイ2輪駆動モードと、前記噛み合いクラッチと前記駆動力配分摩擦クラッチを締結するコネクト4輪駆動モードと、を有し、車両状態に応じて前記駆動モードの切り替え制御を行う駆動モード切替制御手段を備え、
前記駆動モード切替制御手段は、前記ディスコネクト2輪駆動モードから前記スタンバイ2輪駆動モードへ切り替え遷移するとき、又は、前記ディスコネクト2輪駆動モードから前記コネクト4輪駆動モードへ切り替え遷移するとき、前記クラッチ制御手段に対して前記噛み合いクラッチの締結要求を出力し、
前記ディスコネクト2輪駆動モードから前記スタンバイ2輪駆動モードへ切り替え遷移するとき、前記噛み合いクラッチの締結の完了後に、締結状態の前記駆動力配分摩擦クラッチの解放要求を出力する
ことを特徴とする4輪駆動車のクラッチ制御装置。
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