JP2016034812A - 4輪駆動車の噛み合いクラッチ - Google Patents

4輪駆動車の噛み合いクラッチ Download PDF

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Toru Takaishi
哲 高石
誠 森田
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誠 森田
勝義 小川
Katsuyoshi Ogawa
勝義 小川
智弘 外村
Toshihiro Tonomura
智弘 外村
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Abstract

【課題】噛み合いクラッチを締結するとき、噛み合いクラッチを噛み合わせる入り性能を向上すること。
【解決手段】左右後輪19,20への駆動力伝達系に、入力側噛み合い部材81と出力側噛み合い部材82から構成されるドグクラッチ8と電制カップリング16を設け、両噛み合い部材81,82が互いに噛み合う複数の歯81b,82bは、クラッチ締結方向に長い第1側面81c,82cと、クラッチ締結方向に短い第2側面81d,82dと、第1側面81c,82cと第2側面81d,82dの端面を繋ぐ片チャンファ面81e,82eと、を有する片チャンファ形状を各歯81b,82bの先端部81f,82fに備え、片チャンファ形状を、入力側噛み合い部材81の回転速度が出力側噛み合い部材82の回転速度よりも速い状態でドグクラッチ8を締結するとき、入力側の第1側面81cが出力側の第1側面82cに先に突き当たる形状に設定した。
【選択図】図2

Description

本発明は、副駆動輪への駆動力伝達系に、噛み合いクラッチと摩擦クラッチを備えた4輪駆動車のクラッチ制御装置に関する。
従来、後輪への駆動力伝達系に、噛み合いクラッチと摩擦クラッチを備えた前輪駆動ベースの4輪駆動車が知られている(例えば、特許文献1参照)。この4輪駆動車では、2輪駆動モードから4輪駆動モードへの切り替え時に、噛み合いクラッチを締結する。
特開2010−254058号公報
しかしながら、従来の4輪駆動車にあっては、噛み合いクラッチを構成する2つの噛み合い部材が互いに噛み合う歯の先端部に、例えば、両チャンファ形状を備えている。
このため、2輪駆動モードから4輪駆動モードへの切り替え時、クラッチ差回転(2つの噛み合い部材における回転速度の差)がある状態で噛み合いクラッチを締結しようとすると、2つの噛み合い部材のチャンファ同士が突き当たり、両方の部材が互いに弾かれてラチェットしてしまうおそれがある。このように、ラチェットしてしまうと、噛み合いクラッチを締結するとき、噛み合いクラッチを噛み合わせる入り性能が低下してしまう、という問題がある。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、噛み合いクラッチを締結するとき、噛み合いクラッチを噛み合わせる入り性能を向上することができる4輪駆動車の噛み合いクラッチを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、左右前輪と左右後輪のうち、一方を駆動源に接続される主駆動輪とし、他方を前記駆動源にクラッチを介して接続される副駆動輪とし、前記主駆動輪から前記副駆動輪への駆動分岐位置と、前記駆動分岐位置よりも下流位置とのうち、一方の位置に駆動力配分摩擦クラッチを設け、他方の位置に噛み合いクラッチを設けた4輪駆動車において、前記噛み合いクラッチは、主駆動輪側に設けた第1噛み合い部材と副駆動輪側に設けた第2噛み合い部材から構成されている。
前記第1噛み合い部材と前記第2噛み合い部材が対向する対向面の周方向に、互いに噛み合う複数の歯を形成している。前記複数の歯は、クラッチ締結方向に長い第1側面と、クラッチ締結方向に短い第2側面と、前記第1側面と前記第2側面の端面を繋ぐ片チャンファ面と、を有する片チャンファ形状を各歯の先端部に備えている。前記片チャンファ形状を、前記第1噛み合い部材の回転速度が前記第2噛み合い部材の回転速度よりも速い状態で前記噛み合いクラッチを締結するとき、前記第1噛み合い部材の前記第1側面が前記第2噛み合い部材の前記第1側面に先に突き当たる形状に設定した。
ここで、駆動分岐位置よりも下流位置とは、駆動分岐位置から副駆動輪に向かう駆動力伝達経路上で駆動分岐位置よりも副駆動輪側の位置をいう。
よって、片チャンファ形状を各歯の先端部に備え、片チャンファ形状は、第1噛み合い部材の回転速度が第2噛み合い部材の回転速度よりも速い状態で噛み合いクラッチを締結するとき、第1噛み合い部材の第1側面が第2噛み合い部材の第1側面に先に突き当たる形状に設定された。
すなわち、第1噛み合い部材の第1側面が第2噛み合い部材の第1側面に先に突き当たるので、第2噛み合い部材の第1側面をガイド面として、第1噛み合い部材がクラッチ締結方向にスライド移動され、第1噛み合い部材と第2噛み合い部材の複数の歯が互いに噛み合う。つまり、第1噛み合い部材と第2噛み合い部材の両方の部材が、互いに弾かれてラチェットすることが抑制される。
この結果、噛み合いクラッチを締結するとき、噛み合いクラッチを噛み合わせる入り性能を向上することができる。
実施例1の噛み合いクラッチが適用された前輪駆動ベースの4輪駆動車の駆動系構成を示す駆動系構成図である。 実施例1の噛み合いクラッチの詳細な構成と噛み合いクラッチの締結動作を説明する説明図である。 実施例1の噛み合いクラッチが適用された前輪駆動ベースの4輪駆動車の制御系構成を示す制御系構成図である。 実施例1の「オートモード」が選択されたときのクラッチ制御で用いられる車速とアクセル開度に応じた駆動モード切り替えマップを示す基本マップ図である。 実施例1の「オートモード」が選択されたときのクラッチ制御による駆動モード(ディスコネクト2輪駆動モード・スタンバイ2輪駆動モード・コネクト4輪駆動モード)の切り替え遷移を示す駆動モード遷移図である。 従来例の噛み合いクラッチを構成する2つの噛み合い部材であって、互いに噛み合う歯の先端部に両チャンファ形状を備える図である。 従来例の噛み合いクラッチを構成する2つの噛み合い部材であって、互いに噛み合う歯の先端部に矩形形状を備える図である。
以下、本発明の4輪駆動車の噛み合いクラッチを実現する最良の形態を、図面に示す実施例1に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。実施例1における前輪駆動ベースの4輪駆動車(4輪駆動車の一例)の噛み合いクラッチの構成を、「4輪駆動車の駆動系構成」、「4輪駆動車の制御系構成」、「駆動モード切り替え構成」に分けて説明する。
[4輪駆動車の駆動系構成]
図1は、噛み合いクラッチが適用された前輪駆動ベースの4輪駆動車の駆動系構成を示す。図2は、噛み合いクラッチの詳細な構成を説明する説明図である。以下、図1と図2に基づき、4輪駆動車の駆動系構成を説明する。
前記4輪駆動車の前輪駆動系は、図1に示すように、横置きエンジン1(駆動源)と、変速機2と、フロントデファレンシャル3と、左前輪ドライブシャフト4と、右前輪ドライブシャフト5と、左前輪6(主駆動輪)と、右前輪7(主駆動輪)と、を備えている。すなわち、横置きエンジン1及び変速機2を経過した駆動力は、フロントデファレンシャル3を介して左右前輪ドライブシャフト4,5に伝達され、差動を許容しながら左右前輪6,7を常時駆動する。
前記4輪駆動車の後輪駆動系は、図1に示すように、ドグクラッチ8(噛み合いクラッチ)と、ベベルギア9と、出力ピニオン10と、後輪出力軸11と、プロペラシャフト12と、を備えている。そして、ドライブピニオン13と、リングギア14と、リアデファレンシャル15と、電制カップリング16(駆動力配分摩擦クラッチ)と、左後輪ドライブシャフト17と、右後輪ドライブシャフト18と、左後輪19(副駆動輪)と、右後輪20(副駆動輪)と、を備えている。なお、図1中、21は自在継手である。
すなわち、ドグクラッチ8と電制カップリング16を共に解放する2輪駆動モード(=ディスコネクト2輪駆動モード)を選択することが可能な駆動系構成としている。このドグクラッチ8と電制カップリング16を解放することにより、ドグクラッチ8より下流側の駆動系回転(プロペラシャフト12等の回転)が停止することで、フリクション損失やオイル攪拌損失などが抑えられ、燃費向上が達成される。
前記ドグクラッチ8は、左右前輪6,7から左右後輪19,20への駆動分岐位置に設けられ、クラッチ解放により左右後輪19,20への駆動力伝達系を、左右前輪6,7への駆動力伝達系から切り離す噛み合いクラッチである。このドグクラッチ8は、図2に示すように、入力側噛み合い部材81(第1噛み合い部材)と出力側噛み合い部材82(第2噛み合い部材)から構成されている。入力側噛み合い部材81は、フロントデファレンシャル3のデフケース(主駆動輪側)に連結され、ドグクラッチ8の出力側噛み合い部材82は、ベベルギア9(副駆動輪側)に連結されている。なお、入力側噛み合い部材81と出力側噛み合い部材82の詳細な構成については、後述する。このドグクラッチ8とベベルギア9と出力ピニオン10と後輪出力軸11の一部は、フロントデフハウジング22の隣接位置に固定されたトランスファケース23に内蔵されている。このドグクラッチ8としては、例えば、一対の噛み合い部材のうち一方を固定部材とし他方を可動部材とし、固定部材と可動部材との間に締結方向に付勢するバネを設け、可動部材の外周にソレノイドピンと嵌合可能なネジ溝が形成されたものを用いる。ドグクラッチ8の解放時は、ネジ溝に対しソレノイドピンを突出させて嵌合すると、可動部材が回転しながら解放方向にストロークし、ストローク量が所定量を超えると噛み合い締結を解放する。一方、ドグクラッチ8の締結時は、ネジ溝に対するソレノイドピンの嵌合を解除すると、バネ付勢力により固定部材に向かって可動部材が締結方向にストロークし、両者の歯部が噛み合って締結する。
次に、前記入力側噛み合い部材81と前記出力側噛み合い部材82の詳細な構成について、図2に基づき説明する。入力側噛み合い部材81と出力側噛み合い部材82が対向する対向面81a,82aの周方向に、互いに噛み合う複数の歯81b,82bが形成されている。すなわち、出力側噛み合い部材82と対向する入力側噛み合い部材81の入力側対向面81aの周方向に、複数の入力側の歯81bが形成されている。また、入力側噛み合い部材81と対向する出力側噛み合い部材82の出力側対向面82aの周方向に、複数の出力側の歯82bが形成されている。
前記複数の入力側の歯81bは、ドグクラッチ8のクラッチ締結方向に長い入力側第1側面81cと、ドグクラッチ8のクラッチ締結方向に短い入力側第2側面81dと、入力側第1側面81cと入力側第2側面81dの端面を繋ぐ入力側片チャンファ面81eと、を有する片チャンファ形状を各入力側の歯81bの入力側先端部81fに備えている。すなわち、入力側片チャンファ面81eは、入力側対向面81aから出力側噛み合い部材82の方向(クラッチ締結方向)へ延びる入力側第1側面81cと入力側第2側面81dの端面を繋いでいる。なお、入力側第1側面81cは入力側第2側面81dよりも、クラッチ締結方向に長い。
前記複数の出力側の歯82bは、ドグクラッチ8のクラッチ締結方向に長い出力側第1側面82cと、ドグクラッチ8のクラッチ締結方向に短い出力側第2側面82dと、出力側第1側面82cと出力側第2側面82dの端面を繋ぐ出力側片チャンファ面82eと、を有する片チャンファ形状を各出力側の歯82bの出力側先端部82fに備えている。すなわち、出力側片チャンファ面82eは、出力側対向面82aから入力側噛み合い部材81の方向(クラッチ締結方向)へ延びる出力側第1側面82cと出力側第2側面82dの端面を繋いでいる。なお、出力側第1側面82cは出力側第2側面82dよりもクラッチ締結方向に長い。
この入力側噛み合い部材81と出力側噛み合い部材82の片チャンファ形状は、入力側噛み合い部材81の回転速度が出力側噛み合い部材82の回転速度よりも速い状態でドグクラッチ8を締結するとき、入力側第1側面81cが出力側第1側面82cに先に突き当たる形状に設定されている。すなわち、入力側噛み合い部材81の片チャンファ形状は、出力側噛み合い部材82の片チャンファ形状に対し、反対方向に傾斜している。なお、入力側噛み合い部材81と出力側噛み合い部材82は、下方から上方へ回転する(図2の矢印)。
前記電制カップリング16は、ドグクラッチ8が設けられた駆動分岐位置よりも下流位置に設けられ、クラッチ締結容量に応じて横置きエンジン1からの駆動力の一部を左右後輪19,20へ配分する駆動力配分摩擦クラッチである。電制カップリング16の入力側クラッチプレートは、リアデファレンシャル15の左サイドギアに連結され、出力側クラッチプレートは、左後輪ドライブシャフト17に連結されている。この電制カップリング16は、リアデフハウジング24の隣接位置に固定されたカップリングケース25に内蔵されている。この電制カップリング16としては、例えば、入力側と出力側のプレートを交互に複数配置した多板摩擦クラッチと、対向するカム面を有する固定カムピストン及び可動カムピストンと、対向するカム面間に介装されたカム部材と、を有するものを用いる。電制カップリング16の締結時は、可動カムピストンを電動モータにより回転させると、ピストン間隔を拡大するカム作用により可動カムピストンが回転角に応じてクラッチ締結方向にストロークし、多板摩擦クラッチの摩擦締結力を増すことで行う。電制カップリング16の解放時は、可動カムピストンを電動モータにより締結方向とは逆方向に回転させると、ピストン間隔を縮小するカム作用により可動カムピストンが回転角に応じてクラッチ解放方向にストロークし、多板摩擦クラッチの摩擦締結力を減じることで行う。
[4輪駆動車の制御系構成]
図3は、実施例1の噛み合いクラッチが適用された前輪駆動ベースの4輪駆動車の制御系構成を示す。以下、図3に基づき、4輪駆動車の制御系構成を説明する。
前記4輪駆動車の制御系は、図3に示すように、エンジンコントロールモジュール31と、変速機コントロールモジュール32と、ABSアクチュエータコントロールユニット33と、4WDコントロールユニット34と、を備えている。
前記エンジンコントロールモジュール31は、横置きエンジン1の制御ディバイスであり、エンジン回転数センサ35やアクセル開度センサ36等からの検出信号を入力する。このエンジンコントロールモジュール31からは、情報交換が互いに可能なCAN通信線37を介して4WDコントロールユニット34に対し、エンジン回転数情報やアクセル開度情報(ACC情報)が入力される。
前記変速機コントロールモジュール32は、変速機2の制御ディバイスであり、変速機入力回転数センサ38や変速機出力回転数センサ39等からの検出信号を入力する。この変速機コントロールモジュール32からは、CAN通信線37を介して4WDコントロールユニット34に対し、ギアレシオ情報(ギア比情報)が入力される。
前記ABSアクチュエータコントロールユニット33は、各輪のブレーキ液圧を制御するABSアクチュエータの制御ディバイスであり、ヨーレートセンサ40や横Gセンサ41や前後Gセンサ42や車輪速センサ43,44,45,46等からの検出信号を入力する。このABSアクチュエータコントロールユニット33からは、CAN通信線37を介して4WDコントロールユニット34に対し、ヨーレート情報や横G情報や前後G情報や各輪の車輪速情報が入力される。なお、上記情報以外に、ステアリング舵角センサ47から舵角情報が、CAN通信線37を介して4WDコントロールユニット34に対し入力される。また、左右後輪速情報の平均値を車速情報(VSP情報)とする。
前記4WDコントロールユニット34は、ドグクラッチ8と電制カップリング16の締結/解放制御ディバイスであり、各種入力情報に基づいて演算処理を行う。そして、ドグクラッチアクチュエータ48(ソレノイド)と電制カップリングアクチュエータ49(電動モータ)に駆動制御指令を出力する。ここで、CAN通信線37以外からの入力情報源として、駆動モード選択スイッチ50、ブレーキ操作の有無を検出するブレーキスイッチ51、リングギア回転数センサ52、ドグクラッチストロークセンサ53、モータ回転角度センサ54等を有する。
前記駆動モード選択スイッチ50は、「2WDモード」と「ロックモード」と「オートモード」をドライバーが切り替え選択するスイッチである。「2WDモード」が選択されると、ドグクラッチ8と電制カップリング16を解放した前輪駆動の2WD状態が維持される。「ロックモード」が選択されると、ドグクラッチ8と電制カップリング16を締結した完全4WD状態が維持される。さらに、「オートモード」が選択されると、車両状態(車速VSP、アクセル開度ACC)に応じてドグクラッチ8と電制カップリング16の締結/解放が自動制御される。ここで、「オートモード」には、「エコオートモード」と「スポーツオートモード」の選択肢があり、ドグクラッチ8を締結し、電制カップリング16を解放する「スタンバイ2輪駆動モード」が選択肢により異なる。つまり、「エコオートモード」の選択時には、電制カップリング16を完全解放状態にして待機するが、「スポーツオートモード」の選択時には、電制カップリング16を締結直前の解放状態にして待機する。
前記リングギア回転数センサ52は、ドグクラッチ8の出力回転数情報を取得するためのセンサであり、リングギア回転数検出値に、リア側ギア比とフロント側ギア比を演算に考慮することで、ドグクラッチ8の出力回転数を演算する。なお、ドグクラッチ8の入力回転数情報は、左車輪速センサ43からの左前輪速と、右車輪速センサ44からの右前輪速と、の平均値演算により取得する。
[駆動モード切り替え構成]
図4は、「オートモード」が選択されたときのクラッチ制御で用いられる車速VSPとアクセル開度ACCに応じた駆動モード切り替えマップを示し、図5は、駆動モード(ディスコネクト2輪駆動モード・スタンバイ2輪駆動モード・コネクト4輪駆動モード)の切り替え遷移を示す。以下、図4及び図5に基づき、駆動モード切り替え構成を説明する。
前記駆動モード切り替えマップは、図4に示すように、車速VSPとアクセル開度ACCに応じて、ディスコネクト2輪駆動モード(Disconnect)と、スタンバイ2輪駆動モード(Stand-by)と、コネクト4輪駆動モード(Connect)と、を分けた設定としている。この3つの駆動モードは、アクセル開度ゼロで設定車速VSP0の基点aから車速VSPの上昇に比例してアクセル開度ACCが上昇する領域区分線Aと、領域区分線Aとの交点bから高車速側に引いた一定アクセル開度ACC0の領域区分線Bと、により分けている。
前記ディスコネクト2輪駆動モード(Disconnect)は、アクセル開度ACCが設定開度ACC0以下であって、アクセル開度ACCがゼロの車速軸線と領域区分線Aと領域区分線Bにより囲まれる高車速領域に設定している。すなわち、アクセル開度ACCが設定開度ACC0以下であるため、駆動スリップによる左右前輪6,7と左右後輪19,20の差回転発生頻度が極めて小さいと共に、駆動スリップが発生してもスリップが緩増する4WD要求の低い領域に設定している。
前記スタンバイ2輪駆動モード(Stand-by)は、アクセル開度ACCが設定開度ACC0を超えていて、領域区分線Aと領域区分線Bにより規定される高車速領域に設定している。つまり、車速VSPが高車速域であるため、4WD要求が低いものの、アクセル開度ACCが設定開度ACC0を超えているため、駆動スリップにより左右前輪6,7と左右後輪19,20の差回転が発生すると、スリップが急増する可能性が高い領域に設定している。
前記コネクト4輪駆動モード(Connect)は、車速VSPがゼロのアクセル開度軸線と、アクセル開度ACCがゼロの車速軸線と、領域区分線Aと、により囲まれる低車速領域に設定している。つまり、発進時や車速VSPが低いもののアクセル開度ACCが高い高負荷走行等のように、4WD要求が高い領域に設定している。
前記ディスコネクト2輪駆動モード(Disconnect)が選択されると、図5の枠線C内に示すように、ドグクラッチ8と電制カップリング16が共に解放された2WD走行(Disconnect)になる。このディスコネクト2輪駆動モードでは、基本的に左右前輪6,7にのみ駆動力を伝達しての前輪駆動の2WD走行(Disconnect)が維持される。しかし、前輪駆動の2WD走行中に左右前輪6,7に駆動スリップが発生し、駆動スリップ量(=前後輪の差回転量)が閾値を超えると、電制カップリング16を摩擦締結する。その後、回転同期状態が判定されるとドグクラッチ8を噛み合い締結し、左右後輪19,20に駆動力を配分することで、駆動スリップを抑える前後輪の差回転制御が行われる。
ここで、回転同期状態の判定は、回転同期判定閾値を有し、ドグクラッチ8の噛み合い締結が可能な回転同期状態を判定する。このため、入力側噛み合い部材81の回転速度(左右前輪速平均値)が出力側噛み合い部材82の回転速度(リングギア回転数検出値に基づく演算値)よりも閾値分速い回転速度でも、ドグクラッチ8の噛み合い締結が可能な回転同期状態と判定される。すなわち、完全に回転が同期していなくても、回転同期状態と判定される。なお、回転同期判定閾値は、固定値で与えても良いし、車速VSP等に応じた可変値で与えても良い。
前記スタンバイ2輪駆動モード(Stand-by)が選択されると、図5の枠線D内に示すように、ドグクラッチ8を締結し電制カップリング16を解放する2WD走行(Stand-by)になる。このスタンバイ2輪駆動モードでは、基本的に左右前輪6,7にのみ駆動力を伝達する前輪駆動の2WD走行(Stand-by)が維持される。しかし、前輪駆動の2WD走行中に左右前輪6,7に駆動スリップが発生し、駆動スリップ量(=前後輪の差回転量)が閾値を超えると、予めドグクラッチ8が噛み合い締結されているため、電制カップリング16の摩擦締結のみを行う。この電制カップリング16の摩擦締結により、応答良く左右後輪19,20に駆動力を配分することで、駆動スリップを抑える前後輪の差回転制御が行われる。
前記コネクト4輪駆動モード(Connect)が選択されると、図5の枠線E内に示すように、ドグクラッチ8と電制カップリング16が共に締結された4WD走行(Connect)になる。このコネクト4輪駆動モード(Connect)では、基本的に左右前輪6,7と左右後輪19,20に対して路面状況に合わせた最適の駆動力配分(例えば、発進時制御やアクセル開度対応制御や車速対応制御等)とする駆動力配分制御が行われる。但し、4WD走行中に、ステアリング舵角センサ47やヨーレートセンサ40や横Gセンサ41や前後Gセンサ42からの情報により、車両の旋回状態が判断されると、電制カップリング16の締結容量を低下させてタイトコーナーブレーキング現象を抑える制御が行われる。
前記2WD走行(Disconnect)と2WD走行(Stand-by)と4WD走行(Connect)の切り替え遷移は、車速VSPとアクセル開度ACCにより決まる動作点が、図4に示す領域区分線Aや領域区分線Bを横切るときに出力される駆動モードの切り替え要求により行われる。各駆動モードの切り替え遷移速度については、4WD要求に応える駆動モードへの遷移速度を、燃費要求に応えるディスコネクト2輪駆動モードへの遷移速度よりも優先するように決めている。すなわち、2WD走行(Disconnect)→2WD走行(Stand-by)の切り替え遷移速度(図5の矢印F)を速くし、2WD走行(Stand-by)→2WD走行(Disconnect)の切り替え遷移速度(図5の矢印G)を遅くしている。同様に、2WD走行(Disconnect)→4WD走行(Connect)の切り替え遷移速度(図5の矢印H)を速くし、4WD走行(Connect)→2WD走行(Disconnect)の切り替え遷移速度(図5の矢印I)を遅くしている。これに対し、2WD走行(Stand-by)→4WD走行(Connect)の切り替え遷移速度(図5の矢印J)と、4WD走行(Connect)→2WD走行(Stand-by)の切り替え遷移速度(図5の矢印K)は、同じ速い速度にしている。
次に、作用を説明する。
実施例1の4輪駆動車の噛み合いクラッチにおける作用を、「ドグクラッチの締結動作」、「ドグクラッチの締結作用」、「ドグクラッチ締結での他の特徴作用」に分けて説明する。
[ドグクラッチの締結動作]
図2と図3に基づき、ドグクラッチ8の締結動作を説明する。ドグクラッチ8の締結要求が出力されると、4WDコントロールユニット34によりドグクラッチ8の締結制御が行われる。すなわち、「ディスコネクト2輪駆動モード」の選択時、「コネクト4輪駆動モード」又は「スタンバイ2輪駆動モード」へモード遷移するときにドグクラッチ8の締結制御が行われる。なお、入力側噛み合い部材81を可動部材とし、出力側噛み合い部材82を固定部材とするが、逆でも良い。
ドグクラッチ8の締結要求が出力され、入力側噛み合い部材81の回転速度が出力側噛み合い部材82の回転速度よりも速い状態でドグクラッチ8を締結するとき、4WDコントロールユニット34からドグクラッチアクチュエータ48に対し締結指令が出力される。これにより、入力側噛み合い部材81が出力側噛み合い部材82の方向(ドグクラッチ8のクラッチ締結方向)にストロークされる。そして、入力側第1側面81cが、出力側第1側面82cに先に突き当たる(図2の二点鎖線)。次に、入力側噛み合い部材81がさらにクラッチ締結方向にストロークされると、出力側第1側面82cをガイド面として、入力側噛み合い部材81がクラッチ締結方向にスライド移動される(図2の破線)。そして、複数の入力側の歯81bとの複数の出力側の歯82bが互いに噛み合い、ドグクラッチ8の噛み合い締結が完了する。このように、ドグクラッチ8が締結される。
[ドグクラッチの締結作用]
例えば、後輪への駆動力伝達系に、噛み合いクラッチと摩擦クラッチを備えた前輪駆動ベースの4輪駆動車が知られている(例えば、特許文献1参照)。この4輪駆動車では、2輪駆動モードから4輪駆動モードへの切り替え時に、噛み合いクラッチを締結する4輪駆動車を比較例とする。
しかし、この比較例の4輪駆動車にあっては、噛み合いクラッチを構成する2つの噛み合い部材が互いに噛み合う歯の先端部に、例えば、図6に示すように、両チャンファ形状を備えている。このため、2輪駆動モードから4輪駆動モードへの切り替え時、クラッチ差回転がある状態で噛み合いクラッチを締結しようとすると、図6に示すように、2つの噛み合い部材のチャンファ同士が突き当たり、両方の部材が互いに弾かれてラチェットしてしまうおそれがある。この他、噛み合いクラッチを構成する2つの噛み合い部材が互いに噛み合う歯の先端部に、例えば、図7に示すように、矩形形状を備えている。この矩形形状を備えていても、図6の両チャンファ形状と同様に、歯の先端の平面同士が突き当たり、両方の部材が互いに弾かれてラチェットしてしまうおそれがある。
このように、ラチェットしてしまうと、噛み合いクラッチを締結するとき、噛み合いクラッチを噛み合わせる入り性能が低下してしまう、という課題がある。
これに対し、実施例1では、片チャンファ形状を各歯81b,82bの先端部81f,82fに備え、片チャンファ形状は、入力側噛み合い部材81の回転速度が出力側噛み合い部材82の回転速度よりも速い状態でドグクラッチ8を締結するとき、入力側第1側面81cが出力側第1側面82cに先に突き当たる形状に設定された構成を採用した(図2)。
すなわち、入力側第1側面81cが出力側第1側面82cに先に突き当たるので、出力側第1側面82cをガイド面として、入力側噛み合い部材81がクラッチ締結方向にスライド移動され、入力側噛み合い部材81と出力側噛み合い部材82の複数の歯81b,82bが互いに噛み合う。つまり、入力側噛み合い部材81と出力側噛み合い部材82の両方の部材が、互いに弾かれてラチェットすることが抑制される。
この結果、ドグクラッチ8を締結するとき、ドグクラッチ8を噛み合わせる入り性能を向上することができる。
[ドグクラッチ締結での他の特徴作用]
実施例1では、クラッチ制御手段としての4WDコントロールユニット34により、ドグクラッチ8が解放状態で左右前輪6,7がスリップ状態のとき、ドグクラッチ8が締結される構成を採用した(図2と図3)。
すなわち、左右前輪6,7がスリップ状態のときは、入力側噛み合い部材81の回転速度が出力側噛み合い部材82の回転速度よりも必ず速い状態である。このため、左右前輪6,7がスリップ状態のとき、確実にドグクラッチ8を締結することができる。
したがって、左右前輪6,7がスリップ状態のとき、入り性能を向上することができる。
実施例1では、4輪駆動車の駆動モードとして、「ディスコネクト2輪駆動モード」と「スタンバイ2輪駆動モード」と「コネクト4輪駆動モード」と、を有し、車両状態に応じて駆動モードの切り替え制御を行う。そして、「ディスコネクト2輪駆動モード」から「スタンバイ2輪駆動モード」へ切り替え遷移するとき、又は、「ディスコネクト2輪駆動モード」から「コネクト4輪駆動モード」へ切り替え遷移するとき、ドグクラッチ8の締結要求を出力する構成を採用した(図2、図4と図5)。
通常、噛み合いクラッチが解放状態の「ディスコネクト2輪駆動モード」走行中、車両が走行するために主駆動輪である左右前輪6,7が僅かにスリップしている。そして、この走行中に、ドライバーによってアクセルが踏み込まれると、アクセル開度ACCが大きくなり、スリップが増大する。しかも、このとき、スリップの増大を防ぐために、「ディスコネクト2輪駆動モード」から「コネクト4輪駆動モード」への切り替えが要求される。このため、このような駆動モードの切り替え時、駆動モードの切り替え遷移速度の速さが要求される。なお、この遷移速度が遅いと、スリップが過剰になってしまう。
これに対し、実施例1では、「ディスコネクト2輪駆動モード」から「コネクト4輪駆動モード」へ切り替えるとき、ドグクラッチ8が応答良く締結される。
したがって、「ディスコネクト2輪駆動モード」からドグクラッチ8の締結を経由して「コネクト4輪駆動モード」へ切り替えるとき、スリップの増大を未然に防ぐ入り性能の向上要求に応えることができる。
次に、効果を説明する。
実施例1の4輪駆動車の噛み合いクラッチにあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
(1) 左右前輪6,7と左右後輪19,20のうち、一方を駆動源(横置きエンジン1)に接続される主駆動輪とし、他方を駆動源(横置きエンジン1)にクラッチを介して接続される副駆動輪とし、
主駆動輪(左右前輪6,7)から副駆動輪(左右後輪19,20)への駆動分岐位置と、駆動分岐位置よりも下流位置とのうち、一方の位置に噛み合いクラッチ(ドグクラッチ8)を設け、他方の位置に駆動力配分摩擦クラッチ(電制カップリング16)を設けた4輪駆動車において、
噛み合いクラッチ(ドグクラッチ8)は、主駆動輪側に設けた第1噛み合い部材(入力側噛み合い部材81)と副駆動輪側に設けた第2噛み合い部材(出力側噛み合い部材82)から構成され、
第1噛み合い部材(入力側噛み合い部材81)と第2噛み合い部材(出力側噛み合い部材82)が対向する対向面81a,82aの周方向に、互いに噛み合う複数の歯81b,82bを形成し、
複数の歯(複数の入力側の歯81b,複数の出力側の歯82b)は、クラッチ締結方向に長い第1側面(入力側第1側面81c,出力側第1側面82c)と、クラッチ締結方向に短い第2側面(入力側第2側面81d,出力側第2側面82d)と、第1側面(入力側第1側面81c,出力側第1側面82c)と第2側面(入力側第2側面81d,出力側第2側面82d)の端面を繋ぐ片チャンファ面(入力側片チャンファ面81e,出力側片チャンファ面82e)と、を有する片チャンファ形状を各歯(各入力側の歯81b,各出力側の歯82b)の先端部(入力側先端部81f,出力側先端部82f)に備え、
片チャンファ形状を、第1噛み合い部材(入力側噛み合い部材81)の回転速度が第2噛み合い部材(出力側噛み合い部材82)の回転速度よりも速い状態で噛み合いクラッチ(ドグクラッチ8)を締結するとき、第1噛み合い部材(入力側噛み合い部材81)の第1側面(入力側第1側面81c)が第2噛み合い部材(出力側噛み合い部材82)の第1側面(出力側第1側面82c)に先に突き当たる形状に設定した(図2)。
このため、噛み合いクラッチ(ドグクラッチ8)を締結するとき、噛み合いクラッチ(ドグクラッチ8)を噛み合わせる入り性能を向上することができる。
(2) 噛み合いクラッチ(ドグクラッチ8)の締結/解放制御と駆動力配分摩擦クラッチ(電制カップリング16)の締結/解放制御を行うクラッチ制御手段(4WDコントロールユニット34)を有し、
クラッチ制御手段(4WDコントロールユニット34)は、噛み合いクラッチ(ドグクラッチ8)が解放状態で主駆動輪(左右前輪6,7)がスリップ状態のとき、噛み合いクラッチ(ドグクラッチ8)を締結する(図2と図3)。
このため、(1)の効果に加え、主駆動輪(左右前輪6,7)がスリップ状態のとき、入り性能を向上することができる。
(3) 4輪駆動車の駆動モードとして、噛み合いクラッチ(ドグクラッチ8)と駆動力配分摩擦クラッチ(電制カップリング16)を解放する「ディスコネクト2輪駆動モード」と、噛み合いクラッチ(ドグクラッチ8)を締結し駆動力配分摩擦クラッチ(電制カップリング16)を解放する「スタンバイ2輪駆動モード」と、噛み合いクラッチ(ドグクラッチ8)と駆動力配分摩擦クラッチ(電制カップリング16)を締結する「コネクト4輪駆動モード」と、を有し、車両状態(車速VSP、アクセル開度ACC)に応じて駆動モードの切り替え制御を行う駆動モード切替制御手段(4WDコントロールユニット34)を備え、
駆動モード切替制御手段(4WDコントロールユニット34)は、「ディスコネクト2輪駆動モード」から「スタンバイ2輪駆動モード」へ切り替え遷移するとき、又は、「ディスコネクト2輪駆動モード」から「コネクト4輪駆動モード」へ切り替え遷移するとき、クラッチ制御手段(4WDコントロールユニット34)に対して噛み合いクラッチ(ドグクラッチ8)の締結要求を出力する(図2、図4と図5)。
このため、(2)の効果に加え、「ディスコネクト2輪駆動モード」から噛み合いクラッチ(ドグクラッチ8)の締結を経由して「コネクト4輪駆動モード」へ切り替えるとき、スリップの増大を未然に防ぐ入り性能の向上要求に応えることができる。
以上、本発明の4輪駆動車の噛み合いクラッチを実施例1に基づき説明してきたが、具体的な構成については、この実施例1に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
実施例1では、4輪駆動車の駆動モードとして、「ディスコネクト2輪駆動モード」と「スタンバイ2輪駆動モード」と「コネクト4輪駆動モード」を有する例を示した。しかしながら、4輪駆動車の駆動モードとしては、「スタンバイ2輪駆動モード」が無く、「ディスコネクト2輪駆動モード」と「コネクト4輪駆動モード」を有する例であっても良い。
実施例1では、噛み合いクラッチとして、ベベルギア9及び出力ピニオン10の上流位置にドグクラッチ8を配置する例を示した。しかしながら、噛み合いクラッチとしては、ベベルギア9及び出力ピニオン10によるトランスファギアの下流位置であって、プロペラシャフト12の上流位置にドグクラッチ8を配置する例であっても良い。
実施例1では、駆動力配分摩擦クラッチとして、左後輪ドライブシャフト17の途中位置に電制カップリング16を配置する例を示した。しかしながら、駆動力配分摩擦クラッチとしては、右後輪ドライブシャフトの途中位置に電制カップリングを配置する例であっても良いし、リアデファレンシャルの入力位置に電制カップリングを配置する例であっても良い。
実施例1では、駆動分岐位置にドグクラッチ8を設け、駆動分岐位置よりも下流位置に電制カップリング16を設ける例を示した。しかしながら、駆動分岐位置に電制カップリング16を設け、駆動分岐位置よりも下流位置にドグクラッチ8を設ける例であっても良い。
実施例1では、本発明の噛み合いクラッチを、駆動源としてエンジンが搭載された前輪駆動ベースの4輪駆動車(4WDエンジン車)に適用する例を示した。しかしながら、本発明のクラッチ制御装置は、主駆動輪を左右後輪とする後輪駆動ベースの4輪駆動車に対しても適用することができる。又、4WDエンジン車以外に駆動源としてエンジンとモータが搭載された4WDハイブリッド車、駆動源としてモータが搭載された4WD電気自動車に対しても勿論適用することができる。
1 横置きエンジン(駆動源、ENG)
6 左前輪(主駆動輪)
7 右前輪(主駆動輪)
8 ドグクラッチ(噛み合いクラッチ)
81 入力側噛み合い部材(第1噛み合い部材)
81a 入力側対向面(対向面)
81b 入力側の歯(歯)
81c 入力側第1側面(第1側面)
81d 入力側第2側面(第2側面)
81e 入力側片チャンファ面(片チャンファ面)
81f 入力側先端部(先端部)
82 出力側噛み合い部材(第2噛み合い部材)
82a 出力側対向面(対向面)
82b 出力側の歯(歯)
82c 出力側第1側面(第1側面、ガイド面)
82d 出力側第2側面(第2側面)
82e 出力側片チャンファ面(片チャンファ面)
82f 出力側先端部(先端部)
9 ベベルギア(トランスファギア)
16 電制カップリング(駆動力配分摩擦クラッチ)
19 左後輪(副駆動輪)
20 右後輪(副駆動輪)
34 4WDコントロールユニット(クラッチ制御手段、駆動モード切替制御手段)

Claims (3)

  1. 左右前輪と左右後輪のうち、一方を駆動源に接続される主駆動輪とし、他方を前記駆動源にクラッチを介して接続される副駆動輪とし、
    前記主駆動輪から前記副駆動輪への駆動分岐位置と、前記駆動分岐位置よりも下流位置とのうち、一方の位置に駆動力配分摩擦クラッチを設け、他方の位置に噛み合いクラッチを設けた4輪駆動車において、
    前記噛み合いクラッチは、主駆動輪側に設けた第1噛み合い部材と副駆動輪側に設けた第2噛み合い部材から構成され、
    前記第1噛み合い部材と前記第2噛み合い部材が対向する対向面の周方向に、互いに噛み合う複数の歯を形成し、
    前記複数の歯は、クラッチ締結方向に長い第1側面と、クラッチ締結方向に短い第2側面と、前記第1側面と前記第2側面の端面を繋ぐ片チャンファ面と、を有する片チャンファ形状を各歯の先端部に備え、
    前記片チャンファ形状を、前記第1噛み合い部材の回転速度が前記第2噛み合い部材の回転速度よりも速い状態で前記噛み合いクラッチを締結するとき、前記第1噛み合い部材の前記第1側面が前記第2噛み合い部材の前記第1側面に先に突き当たる形状に設定した
    ことを特徴とする4輪駆動車の噛み合いクラッチ。
  2. 請求項1に記載された4輪駆動車の噛み合いクラッチにおいて、
    前記噛み合いクラッチの締結/解放制御と前記駆動力配分摩擦クラッチの締結/解放制御を行うクラッチ制御手段を有し、
    前記クラッチ制御手段は、前記噛み合いクラッチが解放状態で前記主駆動輪がスリップ状態のとき、前記噛み合いクラッチを締結する
    ことを特徴とする4輪駆動車の噛み合いクラッチ。
  3. 請求項2に記載された4輪駆動車の噛み合いクラッチにおいて、
    前記4輪駆動車の駆動モードとして、前記噛み合いクラッチと前記駆動力配分摩擦クラッチを解放するディスコネクト2輪駆動モードと、前記噛み合いクラッチを締結し前記駆動力配分摩擦クラッチを解放するスタンバイ2輪駆動モードと、前記噛み合いクラッチと前記駆動力配分摩擦クラッチを締結するコネクト4輪駆動モードと、を有し、車両状態に応じて前記駆動モードの切り替え制御を行う駆動モード切替制御手段を備え、
    前記駆動モード切替制御手段は、前記ディスコネクト2輪駆動モードから前記スタンバイ2輪駆動モードへ切り替え遷移するとき、又は、前記ディスコネクト2輪駆動モードから前記コネクト4輪駆動モードへ切り替え遷移するとき、前記クラッチ制御手段に対して前記噛み合いクラッチの締結要求を出力する
    ことを特徴とする4輪駆動車の噛み合いクラッチ。
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