JP5127875B2 - リソグラフィ装置及び物品の製造方法 - Google Patents
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Description
図1は、基板上に塗布された感光性材料に照射系から原版を介して光を照射して前記原版のパターンを前記基板のショット領域に転写する実施例1のリソグラフィ装置を示す。実施例1では、リソグラフィ装置として、原版のパターンを投影光学系によりショット領域に投影して原版のパターンをショット領域に転写する露光装置を使用した。光源1として、図1では超高圧水銀ランプの例を示したが、エキシマレーザーを用いても良い。集光ミラー2は、通常楕円ミラーが用いられる。楕円ミラーの他にも、集光点の集光度を高めるよう最適化したファセットミラーなどを用いてもよい。シャッター3は、開閉時間を調整することにより、後述する感光性材料(感光剤)が塗布された基板(ウエハ)13への露光量を調整する。露光装置においては、転写するパターンに応じて投影光学系の結像性能を最適化するために、コヒーレンスファクター(σ値)を変える必要がある。σ値は、[(照明光学系のNA)÷(投影光学系のNA)]であって、照明光学系のNAを決めているハエノ目レンズ5上の光束径を変える事によって、σ値を変えうる。変倍リレー光学系4は、ズーム機構をもち、ハエノ目レンズ5上の光束径を変えうる。ハエノ目レンズ5の代わりにシリンドリカルレンズアレイを用いても構わない。ハエノ目レンズ5は入射面の光束に対して波面分割を行い、射出面に2次光源を作り出す。コンデンサー光学系6は、ハエノ目レンズ5で波面分割された光束を被照明面で重畳的に重ね合わせる。これにより、被照明面で均一な照度分布を達成することができる。マスキングブレード7は、コンデンサー光学系6の被照明面に配置されている。マスキングブレード7は開口が可変な絞りであり、露光装置がステップアンドリピートで繰り返し転写する1つのショット領域の形状(ショット形状)を決定する。すなわち、マスキングブレード7は、ショット領域の外縁を規定する直線状の辺より外側の領域に対して光が入射しないように光を遮断する第2遮光板を構成している。リレー光学系8は、マスキングブレード7の位置に形成された照明分布を遮光板9上に投影する。リレー光学系10は、遮光板9の位置に形成された照度分布を原版(レチクル)11上に投影する。以上説明した光源1からリレー光学系10までの部材は、原版(レチクル)11を介して基板(ウエハ)13上に塗布された感光性材料(感光剤)に光を照射する照射系を構成している。
図6を用いて実施例2を説明する。実施例2の遮光板9は、図6のように遮光板9の縁の互いに反対側の位置に配置された第1円弧と第2円弧との2つの円弧を含み、第1円弧及び第2円弧は、遮光板9の内側から外側に向かう方向に凹状をなしている。これにより、駆動部96は、遮光板9を最大180度回転駆動させるだけでよい。実施例1においては、1つ円弧によって、ウエハ13の外周領域の遮光を実施するため、駆動部96は360度の回転範囲を必要とした。しかし、実施例2においては、2つの円弧で分担するため、例えば、ウエハ13の第1、第4象限の外周領域を遮光する円弧と第2、第3象限の外周領域を遮光する円弧とをそれぞれ異なる円弧とすることで、駆動部96の回転範囲を180度にすることができる。これにより、遮光状態までの駆動時間の短縮と、駆動部95,96のからなる駆動ユニットのコストダウンが可能となる。なお、円弧の間の寸法や形状は加工誤差によって、変わることが想定されるので、それぞれの円弧毎に駆動時のオフセットを持つことが望ましい。また、実施例2では円弧の数を2としたが3以上としてもよい。なお、第1象限、第2象限の外周領域を第1円弧で遮光し、第3象限、第4象限を第2円弧で遮光してもよいし、360度をどの範囲で各円弧で担当するかは設計の自由度である。また設計上の回転駆動範囲は、180度以上動くようにしておいてもよい。
図8を用いて実施例3を説明する。実施例3の遮光板9は、図8のように、開口を有し、開口の縁に互いに反対側の位置に配置された第1円弧と第2円弧とを含み、第1円弧及び第2円弧は、開口の内側から外側に向かう方向に凸状をなしている。実施例2においては、2つの円弧が1つの遮光板9の腹と背の部分に形成されていたため、ショット領域の片側端を遮光し、次にその反対側を遮光する際に、遮光板9が露光領域を横切る必要があった。しかし、実施例3においては、2つの円弧が開口を挟んで対向して配置されているため、遮光板9が露光領域を横切る必要がない。例えば、図9のようなショット領域C1からショット領域C32を順番にウエハ13に露光する場合で説明する。ショット領域C2は第2象限の外周領域を遮光する必要があり、ショット領域C3は第1象限の外周領域を遮光する必要がある。したがって、ショット領域C2の露光後ショット領域C3を露光する際に、実施例2においては、遮光板9が露光領域を横切る必要があり、その間は露光ができないため、単位時間当たりのウエハ処理枚数が減ってしまう。しかし、実施例3ではそのような問題がないので単位時間当たりのウエハ処理枚数を減らすことなく、ウエハ13の外周領域の遮光が可能となる。また、ショット領域C5を露光後、ショット領域C10を露光するまでに、遮光する円弧を切り替えなければならない。そのため、実施例2では、露光を停止して入れ替えなければならない。しかし、実施例3ではショット領域C6からショット領域C9の露光をしている間に円弧を入れ替える駆動を実施すればよく、単位時間当たりのウエハ処理枚数を減らすことなくウエハ13の外周領域の遮光が可能となる。なお、円弧の間の寸法や形状は加工誤差によって、変わることが想定されるので、それぞれの円弧毎に駆動時のオフセットを持つことが望ましい。
物品としてのデバイス(半導体集積回路素子、液晶表示素子等)の製造方法は、上述したリソグラフィ装置を用いて基板(ウエハ、ガラスプレート、フィルム状基板)にパターンを転写(形成)する工程を含む。さらに、該製造方法は、パターンを転写された基板をエッチングする工程を含みうる。なお、パターンドメディア(記録媒体)や光学素子などの他の物品を製造する場合には、該製造方法は、エッチングの代わりに、パターンを転写された基板を加工する他の処理を含みうる。以上、実施例1〜3について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形および変更が可能である。
Claims (11)
- 基板上に塗布された感光性材料に照射系から原版を介して光を照射して前記原版のパターンを前記基板のショット領域に転写するリソグラフィ装置であって、
前記基板の前記パターンが転写される領域を規定する前記基板の外周から所定の幅だけ内側の円形境界線に重なる円弧を縁に含み、前記基板上の前記円形境界線より外側の外周領域に対して光が入射しないように光を遮断する遮光板であって、前記照射系内であって前記基板と共役な位置に配置されている遮光板と、
前記遮光板を前記照射系の光軸に平行な軸の回りに回転駆動する第1駆動部と、
前記遮光板を前記照射系の前記光軸に垂直な平面内で直線駆動する第2駆動部と、
前記パターンを転写すべきショット領域が前記外周領域と接する場合に、前記遮光板が前記ショット領域と接する前記外周領域を覆う位置に位置決めされるように前記第1駆動部及び前記第2駆動部を制御する制御部と、を備え、
前記円弧は、前記遮光板の縁に配置された第1円弧と第2円弧とを含み、
前記制御部は、前記外周領域と接するショット領域の位置に応じて前記第1円弧と前記第2円弧を使い分けるように、前記第1駆動部および第2駆動部を制御することを特徴とするリソグラフィ装置。 - 前記第1円弧及び第2円弧は、前記遮光板の縁の互いに反対側の位置に配置され、前記第1円弧及び前記第2円弧は、前記遮光板の内側から外側に向かう方向に凹状をなすことを特徴とする請求項1に記載のリソグラフィ装置。
- 前記遮光板は開口を有し、
前記第1円弧及び第2円弧は、前記開口の縁に互いに反対側の位置に配置され、前記第1円弧及び前記第2円弧は、前記開口の内側から外側に向かう方向において凸状をなすことを特徴とする請求項1に記載のリソグラフィ装置。 - ショット領域の外縁を規定する直線状の辺より外側の領域に対して光が入射しないように光を遮断する第2遮光板をさらに備え、
前記第2遮光板は、前記照射系内であって前記遮光板が配置される位置とは別の前記基板と共役な位置に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のリソグラフィ装置。 - ショット領域の外縁を規定する直線状の辺より外側の領域に対して光が入射しないように光を遮断する第2遮光板をさらに備え、
前記第2遮光板は、前記遮光板に隣接して配置されていることを特徴とする請求項1に記載のリソグラフィ装置。 - ショット領域における第1方向に沿った外縁を規定する直線状の辺より外側の領域に対して光が入射しないように光を遮断する第2遮光板をさらに備え、
前記第2遮光板は、前記遮光板に隣接して配置されており、
前記原版は、前記ショット領域における前記第1方向と直交する第2方向に沿った外縁を規定する直線状の辺より外側の領域に対して光が入射しないように光を遮断する遮光部を備えることを特徴とする請求項1に記載のリソグラフィ装置。 - 前記円形境界線に重なる円弧は、多角形により近似的に構成されることを特徴とする請求項1に記載のリソグラフィ装置。
- 前記円形境界線に重なる円弧の半径は、前記円形境界線の半径とは異なることを特徴とする請求項1に記載のリソグラフィ装置。
- 前記リソグラフィ装置は、前記原版のパターンを投影光学系により前記ショット領域に投影して前記原版のパターンを前記ショット領域に転写する露光装置であることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載のリソグラフィ装置。
- 前記リソグラフィ装置は、前記原版を前記感光性材料に押し付けて前記原版を介して前記照射系から光を前記感光性材料に照射することによって前記感光性材料を硬化させるインプリント処理を行うインプリント装置であることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載のリソグラフィ装置。
- 請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載のリソグラフィ装置を用いてパターンを基板に形成する工程と、
前記工程で前記パタ−ンを形成された基板を加工する工程と、を含むことを特徴とする物品の製造方法。
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