JP5125584B2 - 液体吐出検査方法、液体吐出装置及び記録装置 - Google Patents

液体吐出検査方法、液体吐出装置及び記録装置 Download PDF

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本発明は、吐出ノズルからの液滴の吐出状態を検査する液体吐出検査方法、液滴を吐出させる液体吐出装置及びそれを備えた記録装置に関する。
吐出ノズルから液滴を吐出する液体吐出装置には、液体を吐出する液体吐出ノズルと非接触状態にて設けられた感知部と、液体吐出ノズルから吐出された帯電した液体によって感知部に発生する誘導電流を検出する検出部と、検出部により検出された誘導電流に基づき、液体吐出ノズルから液体の吐出が正常に行われているか否かを判定する判定部とを備えたものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−264243号公報
吐出ヘッドにおける吐出ノズルの液体吐出検査は、吐出ノズルから帯電した液体をヘッドキャップに向けて吐出させ、その結果生じるヘッドキャップ内での電流変化を検出することにより行われる。このため、検査時には、電位差を発生させる必要性から吐出ヘッドのノズル面とヘッドキャップとに所定の間隔をあけてこれらの間を絶縁することになる。この液体吐出検査においては、高い電圧をかけることが検査精度を高めるために必要であり、ノズル面とヘッドキャップとの隙間は可能な限り小さくなるように設定されている。よって、ノズル面とヘッドキャップとが接触した状態から液体吐出検査を行う場合に、ノズル面とヘッドキャップとに上記の隙間を設けても、これらの間に付着していたインクがこれらの間で膜状に繋がってしまうことがある。この状態では、ノズル面とヘッドキャップとの間の絶縁を確保できなくなり、高い検査精度を安定的に確保することができなくなってしまう。
そこで、本発明の目的は、吐出ヘッドのノズル面とヘッドキャップとの間の絶縁を確保することで、高い検査精度を安定的に確保することができる液体吐出検査方法、液体吐出装置及び記録装置を提供することにある。
上記課題を解決することのできる本発明に係る液体吐出検査方法は、吐出ヘッドのノズル面に対して所定の検査隙間をあけて配置されたヘッドキャップに、前記ノズル面に設けられた吐出ノズルから帯電した液体を吐出させて前記ヘッドキャップ内での電流変化に基づいて前記吐出ノズルからの液滴の吐出状態を検査する液体吐出検査方法であって、
前記ヘッドキャップと前記ノズル面が接触した状態にあるか否かを判定する判定ステップと、
前記判定ステップで前記ヘッドキャップと前記ノズル面が接触した状態にあると判定された場合に前記ヘッドキャップと前記ノズル面の隙間を前記検査隙間よりも広い所定の離間隙間にする離間ステップと、
前記離間ステップで離間した前記ヘッドキャップと前記ノズル面の隙間を前記検査隙間にする近接ステップと、
前記近接ステップで前記ヘッドキャップに対して前記検査隙間となった前記ノズル面の前記吐出ノズルから帯電した液体を吐出させて前記ヘッドキャップ内での電流変化に基づいて前記吐出ノズルからの液滴の吐出状態を検査する検査ステップと、を行うことを特徴とする。
この構成の液体吐出検査方法によれば、判定ステップによって、ヘッドキャップとノズル面が接触した状態にあると判定した場合に、離間ステップによって、ヘッドキャップとノズル面の隙間を検査隙間よりも広い所定の離間隙間とすることで、ヘッドキャップとノズル面の間に付着していた液体がこれらの間で膜状に繋がろうとしてもこれを解消することができる。その後、近接ステップによって、ヘッドキャップとノズル面の隙間を検査隙間として、検査ステップによって吐出ノズルから帯電した液体を吐出させて検査を行う。したがって、検査時にノズル面とヘッドキャップとの間の絶縁を確保することができるため、高い検査精度を安定的に確保することができる。
本発明に係る液体吐出検査方法において、前記離間隙間は、フラッシング処理時の前記ヘッドキャップと前記ノズル面の隙間と同じであることが好ましい。
この構成の液体吐出検査方法によれば、ヘッドキャップとノズル面の隙間が、離間ステップとフラッシング処理時とで同じとなるため、隙間の調整を容易に行うことができる。
また、本発明に係る液体吐出装置は、液滴が吐出される吐出ノズルが設けられたノズル面を有する吐出ヘッドと、前記ノズル面に対して接離可能なヘッドキャップと、所定の検査隙間をあけて配置された前記ヘッドキャップに前記ノズル面の吐出ノズルから帯電した液体を吐出させて前記ヘッドキャップ内での電流変化に基づいて前記吐出ノズルからの液滴の吐出状態を検査する液体吐出検査部と、を備えた液体吐出装置であって、
前記液体吐出検査部は、前記ヘッドキャップと前記ノズル面が接触した状態にある場合に前記ヘッドキャップと前記ノズル面の隙間を前記検査隙間よりも広い所定の離間隙間とした後、前記ヘッドキャップと前記ノズル面の隙間を前記検査隙間として、前記吐出ノズルから帯電した液体を吐出させることを特徴とする。
この構成の液体吐出装置によれば、液体吐出検査部は、ヘッドキャップとノズル面が接触した状態にある場合にヘッドキャップとノズル面の隙間を検査隙間よりも広い所定の離間隙間とすることで、これらの間に付着していた液体がこれらの間で膜状に繋がろうとしてもこれを解消した後、ヘッドキャップとノズル面の隙間を検査隙間として、吐出ノズルから帯電した液体を吐出させる。したがって、検査時にノズル面とヘッドキャップとの間の絶縁を確保することができるため、高い検査精度を安定的に確保することができる。
また、本発明に係る記録装置は、上記の液体吐出装置の吐出ノズルからインク滴を吐出させて被印刷物に印刷処理を行うことを特徴とする。
この構成の記録装置によれば、吐出ヘッドの吐出ノズルからのインク吐出の信頼性が高く、高品質に印刷を行うことができる。
以下、添付図面に基づいて、本発明の実施形態に係る液体吐出検査方法、液体吐出装置及び記録装置を詳細に説明する。
図1は本発明の実施形態に係る記録装置であるインクジェット式のロール紙プリンタの外観斜視図、図2は図1に示したロール紙プリンタの開閉蓋を全開にした状態の外観斜視図である。
図1に示すように、ロール紙プリンタ1は全体としてほぼ直方体形状をしたプリンタ本体2と、このプリンタ本体2の前面に取り付けられた開閉蓋3とを有している。プリンタ本体2の外装ケース2aの前面には所定幅の記録紙排出口4が形成されている。記録紙排出口4の下側には排紙ガイド5が前方に突出しており、当該排紙ガイド5の側方には蓋開閉レバー6が配置されている。外装ケース2aにおける排紙ガイド5及び蓋開閉レバー6の下側には、ロール紙出し入れ用の矩形の開口部2bが形成されており、この開口部2bが開閉蓋3によって封鎖されている。
蓋開閉レバー6を操作すると開閉蓋3のロックが解除される。ロック解除後、排紙ガイド5を前方に引くと、図2に示すように、開閉蓋3が下端部を中心として前方にほぼ水平となるまで開く。開閉蓋3が開くと、プリンタ内部に形成されているロール紙収納部11が開放状態となり、同時に、ロール紙収納部11から記録紙排出口4に至る記録紙搬送経路が開放状態となり、プリンタ前方からロール紙の交換作業などを簡単に行うことができるようになっている。なお、図2においては、開閉蓋3の外装部分及び蓋開閉レバー6を省略してある。
図3はロール紙プリンタの内部構成を示す説明図である。ロール紙プリンタ1の内部には、プリンタ本体フレーム10における幅方向の中央部分にロール紙収納部11が形成されている。ロール紙収納部11にはロール紙12がプリンタ幅方向に向いた横置き状態で収納される。
ロール紙収納部11の上側には、プリンタ本体フレーム10の上端にヘッドユニットフレーム13が水平に取り付けられている。ヘッドユニットフレーム13には、インクジェットヘッド(吐出ヘッド)14、インクジェットヘッド14の位置を検出するためのリニアスケール15及びエンコーダセンサ16、インクジェットヘッド14及びエンコーダセンサ16を搭載しているキャリッジ17、キャリッジ17のプリンタ幅方向への移動をガイドするキャリッジガイド軸18が配置されている。また、キャリッジ17をキャリッジガイド軸18に沿って往復移動させるためのキャリッジモータ19及びタイミングベルト20を備えたキャリッジ搬送機構が配置されている。
インクジェットヘッド14はインクノズル面14aが下向きになるようにキャリッジ17に搭載されている。エンコーダセンサ16はインクジェットヘッド14の上端面14bに配置されている。キャリッジガイド軸18はプリンタ幅方向に水平に掛け渡されており、リニアスケール15は、インクジェットヘッド14の上方においてキャリッジガイド軸18と平行に掛け渡されている。
インクジェットヘッド14の下側には一定のギャップを開けてプリンタ幅方向に水平に延びるプラテン21が配置されている。プラテン21によってインクジェットヘッド14の印刷位置が規定されている。プラテン21の後端には下方に湾曲しているテンションガイド22が取り付けられている。テンションガイド22はバネによって上方に付勢されており、ロール紙収納部11に収納されているロール紙12から引き出された記録紙12aは、テンションガイド22によって所定の張力が付与された状態で印刷位置を経由する記録紙搬送経路に沿って引き出される。
プラテン21の後側には、後側紙送りローラ23がプリンタ幅方向に水平に架け渡されている。後側紙送りローラ23には所定幅の後側紙押えローラ24が記録紙12aを介して、所定の押圧力で押し付けられている。プラテン21における前端側の部位には、前側紙送りローラ25が配置されている。前側紙送りローラ25には、上側から前側紙押えローラ26が記録紙12aを介して、押し付けられている。後側紙送りローラ23及び前側紙送りローラ25は、プリンタ本体フレーム10に搭載されている紙送りモータ27によって駆動される。
キャリッジ17をキャリッジガイド軸18に沿って往復移動させながら、そこに搭載されているインクジェットヘッド14により、ロール紙12から繰り出されて印刷位置に位置している記録紙12aの部分の表面に印刷が行われる。印刷位置はエンコーダセンサ16の検出信号に基づいて制御されている。記録紙12aの幅方向への一連の行印刷が終了した後は、後側紙送りローラ23及び前側紙送りローラ25が回転駆動されて、所定ピッチだけ記録紙12aが送り出される。この後に、次の行の印刷が行われる。このように、記録紙12aは、所定ピッチで間欠的に送り出されながらインクジェットヘッド14によって印刷が施される。印刷後の記録紙12aが排出される記録紙排出口4には記録紙切断装置、例えば鋏式の記録紙切断装置28が配置されている。記録紙切断装置28によって、これらの間に位置する記録紙12aが幅方向に切断される。
ここで、開閉蓋3、プラテン21、テンションガイド22、後側紙送りローラ23、前側紙送りローラ25は、開閉蓋3と一緒に開閉するようになっている。
図4は、ヘッドユニットフレーム等の斜視図である。
図4に示すように、キャリッジガイド軸18は、ヘッドユニットフレーム13においてプリンタ幅方向を規定している左右一対のサイドフレーム29,30に水平に架け渡されている。キャリッジガイド軸18にスライド可能に支持されたキャリッジ17には、インクを供給するための可撓性のインク供給チューブ32が接続されており、インク供給チューブ32は、図示略のインク流路を介して、カートリッジ装着部33に装着されたインクカートリッジ34に接続されている。インクカートリッジ34はカートリッジケース内に複数個の色別のカラーインクパックを収容したものであり、各色のインクを個別にキャリッジ17の下面に露出するインクジェットヘッド14(図3参照)に供給する。
印字領域から外れた図4に示す位置が、キャリッジ17の待機位置(ホームポジション)であり、この待機位置の下方且つカートリッジ装着部33の上方には、キャリッジ17のインクジェットヘッド14(図3参照)の保守動作を行う際に使用されるヘッドキャップ機構40が配置されている。
図5はキャリッジ及びヘッドキャップ機構を示す正面図、図6はキャリッジ及びヘッドキャップ機構を示す側面図、図7はヘッドキャップ機構の動きを示す正面図、図8は、ヘッドキャップの断面図である。
図5及び図6に示すように、ヘッドキャップ機構40は、インクジェットヘッド14のインクノズル面14aを封止可能なもので、キャリッジ17の移動方向(図5左右方向)に沿ってスライド可能に設けられ、キャリッジ17に押圧されて移動するスライダ41と、インクジェットヘッド14に対して近接及び離間するようにスライダ41にスライド可能に設けられたキャップホルダ42と、キャップホルダ42のインクジェットヘッド14側に固定されたヘッドキャップ44と、スライダ41の位置に応じてキャップホルダ42とインクジェットヘッド14との距離を変更するカム機構45とを備えている。
スライダ41には、待機位置に向けて移動するキャリッジ17の待機位置側の位置決め部47に当接してこのキャリッジ17により押圧される当接部48が待機位置側に形成されており、図示略のスプリングで当接部48を位置決め部47に当接させる方向に付勢されている。スライダ41は、キャリッジ17が待機位置側の所定範囲にあるときに当接部48が位置決め部47で押圧されてキャリッジ17と一体に移動する。
カム機構45は、位置固定で設けられた複数のカム51,52と、スライダ41に設けられ、カム51,52のうちの対応するもので案内される複数のカムフォロア53,54とを有している。カム51には、カムフォロア53に接触する第1カム面51a、第2カム面51b、第3カム面51cが待機位置側から順に形成されており、第1カム面51a、第2カム面51b、第3カム面51cの順にインクジェットヘッド14からの距離が離れている。カム52にも、カムフォロア54に接触する第1カム面52a、第2カム面52b、第3カム面52cが待機位置側から順に形成されており、第1カム面52a、第2カム面52b、第3カム面52cの順にインクジェットヘッド14からの距離が離れている。
図7(a)に示すように、キャリッジ17が待機位置にあるとき、カムフォロア53はカム51の第1カム面51aに、カムフォロア54はカム52の第1カム面52aに乗り上げた状態になり、カムフォロア53,54を有するスライダ41がインクジェットヘッド14に最も近接する所定の近接位置に位置する。図7(b)に示すように、キャリッジ17が待機位置から所定距離離間した第1の位置にあるとき、カムフォロア53はカム51の第2カム面51bに、カムフォロア54はカム52の第2カム面52bに乗り上げた状態になり、スライダ41がインクジェットヘッド14から上記近接位置よりも若干離間した所定の中間位置に位置する。図7(c)に示すように、キャリッジ17が待機位置から第1の位置よりもさらに所定距離離間した第2の位置にあるとき、カムフォロア53はカム51の第3カム面51cに、カムフォロア54はカム52の第3カム面52cに乗った状態になり、スライダ41がインクジェットヘッド14から上記中間位置よりもさらに離間した所定の離間位置に位置する。
ここで、図7(a)に示すように、キャリッジ17が待機位置にあってスライダ41が近接位置に位置するとき、キャップホルダ42に設けられたヘッドキャップ44がインクジェットヘッド14のインクノズル面14aに当接する。つまり、このとき、ヘッドキャップ44がインクジェットヘッド14のインクノズル面14aに図示略のスプリングの付勢力で密着する。また、図7(b)に示すように、キャリッジ17が第1の位置にあってスライダ41が中間位置に位置するとき、キャップホルダ42に設けられたヘッドキャップ44がインクジェットヘッド14のインクノズル面14aから微少距離離間する。また、図7(c)に示すように、キャリッジ17が第2の位置にあってスライダ41が離間位置に位置するとき、キャップホルダ42に設けられたヘッドキャップ44がインクジェットヘッド14のインクノズル面14aからさらに離間する。
図8に示すように、ヘッドキャップ44は、インクノズル面14aを封止可能な大きさの開口を有する箱型状のゴムで形成されたもので、上端部はインクノズル面14aに密着可能なリップ部60とされている。ヘッドキャップ44は、収納凹部61を有し、この収納凹部61内に廃インクを吸収する多層構造の吸収材62が収納されている。この吸収材62は、図示略の押さえ部材によって保持され、その上面が、リップ部60の先端位置よりも下がった位置とされている。
このヘッドキャップ44には、図示略のインク吸引機構が接続されており、キャリッジ17が待機位置にありヘッドキャップ44がリップ部60においてインクノズル面14aに密着した状態で、インク吸引機構が駆動されることにより、ヘッドキャップ44内が減圧されてインクジェットヘッド14のインクノズルからインクを吸引する。吸引された廃インクは、インクカートリッジ34の廃インク貯留室に排出される。
また、このヘッドキャップ44の収納凹部61内には、電流検査用の金属軸64が立設されており、この金属軸64は吸収材62と導通可能とされ吸収材62とともに電流検査センサ65を構成している。この電流検査センサ65の金属軸64には、その下端にリード線66が接続されており、このリード線66を介して信号が取り出し可能とされている。
そして、ロール紙プリンタ1では、ヘッドキャップ機構40を用いてインクジェットヘッド14のクリーニングが行われる。なお、このクリーニングは、予め設定された所定のタイミングあるいはユーザの操作時に行われるもので、インクジェットヘッド14のインクノズル面14aにヘッドキャップ44を密着させて図示略のインク吸引機構によって内部を吸引してインクジェットヘッド14のインクノズルから増粘状態のインクを吸引する。このインク吸引処理を行うとき、キャリッジ17及びインクジェットヘッド14を待機位置に位置させ、スライダ41を近接位置に位置させることになる。
また、ロール紙プリンタ1では、インクジェットヘッド14のインクノズルでのインクのメニスカスを形成するために、印刷開始前あるいは定期的にインクジェットヘッド14のインクノズルから所定量のインク滴をヘッドキャップ44内に吐出するフラッシング処理を行う。このフラッシング処理を行うとき、キャリッジ17及びインクジェットヘッド14を第2の位置に位置させ、スライダ41を離間位置に位置させることになる。スライダ41が離間位置にあるときのヘッドキャップ44とインクジェットヘッド14のインクノズル面14aとの間隔が、所定の離間隙間となる。なお、フラッシング処理時にはインクノズルから多量のインクを吐出するため、吸収材62からのインクの跳ね返りを回避するように、この離間隙間は比較的広い値に設定されている(例えば、約2.5mm)。
また、ロール紙プリンタ1では、印刷休止後でキャリッジ17及びインクジェットヘッド14を待機位置に位置させることになり、スライダ41を近接位置に位置させる。これにより、インクジェットヘッド14のインクノズル面14aにヘッドキャップ44を密着させて保護し、インクノズルの詰まりを防止する。
さらに、ロール紙プリンタ1では、ロール紙プリンタ1の電源ON時、ロール紙プリンタ1の待機時、印刷後、などの適宜のタイミングで、インクジェットヘッド14のインクノズルから正常にインク滴が吐出されるか否か、つまりドット抜けの有無を検査するインク滴吐出検査が行われる。このインク滴吐出検査を行うとき、キャリッジ17及びインクジェットヘッド14を第1の位置に位置させ、スライダ41を中間位置に位置させることになる。このようにスライダ41が中間位置にあるときのヘッドキャップ44とインクジェットヘッド14のインクノズル面14aとの間隔が所定の検査隙間となる。この検査隙間は、離間隙間よりも狭く、可能な限り小さい値に設定されている(例えば、約0.7mm)。
次に、このインク滴吐出検査について、図9に示すロール紙プリンタ1の構成の一部の制御ブロック図を参照しつつ、図10に示すフローチャートに沿って説明する。
インク滴吐出検査要求信号が入力されると(ステップS01:Yes)、制御部70内の指令部71が、エンコーダセンサ16に接続された位置情報検出部72からキャリッジ位置情報を読み出し、キャリッジ17が待機位置にあるか否か、つまりヘッドキャップ44及びインクジェットヘッド14が接触した状態にあるか否かを判定する(ステップS02:判定ステップ)。
ステップS02でキャリッジ17が待機位置にある場合(ステップS02:Yes)、指令部71は、ヘッドキャップ44及びインクジェットヘッド14が相互に接触した状態にあると判定して、キャリッジモータ19を駆動し、位置情報検出部72からのキャリッジ位置情報に基づいて、キャリッジ17及びインクジェットヘッド14を第2の位置に移動させて停止させる(ステップS03:離間ステップ)。これにより、ヘッドキャップ44とインクジェットヘッド14の隙間が検査隙間よりも広い離間隙間となる。
次に、指令部71は、キャリッジモータ19を駆動し、位置情報検出部72からのキャリッジ位置情報に基づいて、キャリッジ17及びインクジェットヘッド14を第1の位置に移動させて停止させる(ステップS04:近接ステップ)。これにより、ヘッドキャップ44とインクジェットヘッド14の隙間が離間隙間よりも狭い検査隙間となる。
一方、ステップS02でキャリッジ17が待機位置にない場合(ステップS02:No)、指令部71は、ヘッドキャップ44とインクジェットヘッド14が相互に接触した状態にないと判定して、ステップS04を実行する。つまり、キャリッジモータ19を駆動し、位置情報検出部72からのキャリッジ位置情報に基づいて、キャリッジ17及びインクジェットヘッド14を第1の位置に移動させて停止させる。これにより、ヘッドキャップ44とインクジェットヘッド14の隙間が検査隙間となる。
ステップS04によって、ヘッドキャップ44とインクジェットヘッド14の隙間が、図8に示すように検査隙間Aとなり、インクジェットヘッド14のインクノズル面14aとヘッドキャップ44の吸収材62の上面との間隔が、インク滴吐出検査を良好に行うことができる十分に狭い所定寸法Bとなる。すると、指令部71は、インク滴吐出検査部(液体吐出検査部)73にインク滴吐出検査信号を出力し、インク滴吐出検査の本処理(ステップS05:検査ステップ)を実行させる。
ステップS05のインク滴吐出検査の本処理では、インク滴吐出検査部73が、電位差発生部74によって、インクジェットヘッド14のインクノズル面14aとヘッドキャップ44の吸収材62との間に高い電位差(約550V)を与え、電流検査センサ65からの信号を監視しつつ、インク吐出部75を駆動することによってインクジェットヘッド14のインクノズルから帯電したインクを吐出させる。このようにすると、帯電インクが吸収材62に着弾することにより生じる電流変化の信号が、電流検査センサ65の金属軸64からリード線66を介して取り出され、その電流変化に基づいて、インク滴吐出検査部73が、インクノズルからのインク滴の吐出状態を検査する。つまり、正常に吐出された場合には所定の閾値以上の電流変化が検出され、正常に吐出されない場合にはこの閾値以上の電流変化が検出されないため、この閾値以上の電流変化があったか否かでインクノズルに詰まりが生じているか否かを検査する。
その後、指令部71が、位置情報検出部72からのキャリッジ位置情報に基づいてキャリッジモータ19を駆動することによりキャリッジ17を待機位置に戻し(ステップ06)、インク滴吐出検査が終了する。
このように、本実施形態のロール紙プリンタ1によれば、インク滴吐出検査の判定ステップによって、ヘッドキャップ44とインクジェットヘッド14が接触した状態にあると判定した場合に、離間ステップによって、ヘッドキャップ44とインクジェットヘッド14の隙間を検査隙間よりも広い所定の離間隙間とすることで、ヘッドキャップ44とインクジェットヘッド14の間に付着していたインクがこれらの間で膜状に繋がろうとしてもこれを解消することができる。その後、近接ステップによって、ヘッドキャップ44とインクジェットヘッド14の隙間を検査隙間として、検査ステップによってインクノズルから帯電インクを吐出させて検査を行う。したがって、検査時にインクジェットヘッド14とヘッドキャップ44との間の絶縁を確保することができるため、インクジェットヘッド14のインクノズル面14aとヘッドキャップ44の吸収材62との間の電圧低下を回避することができ、高い検査精度を安定的に確保することができる。また、インクジェットヘッド14とヘッドキャップ44との間の絶縁を確保できないリーク状態で高電圧をかけることがないため、インクノズル面14aに形成された撥水膜の寿命を向上でき、安定した品質を確保することが可能となる。
また、ヘッドキャップ44とインクジェットヘッド14の隙間を検査隙間よりも広く広げる際の離間隙間が、インクノズルからインク滴をヘッドキャップ44に向け吐出させるフラッシング処理時の隙間と同じであるため、ヘッドキャップ44とインクジェットヘッド14の隙間が、インク滴吐出検査の離間ステップとフラッシング処理時とで同じとなり、隙間の調整を容易に行うことができる。つまり、カム51,52の第3カム面51c,52cをインク滴吐出検査の離間ステップとフラッシング処理時とで共用できるため、制御が容易となり、また、カム51,52の形状が簡易となるため、この移動機構にかかる製造コストも低減できる。
したがって、上記ロール紙プリンタ1によれば、インクジェットヘッド14のインクノズルからのインク吐出の信頼性が高く、高品質に印刷を行うことができる。
なお、本発明に係る液体吐出検査方法、液体吐出装置は、上記実施形態で例示したインクジェット式のプリンタをはじめとして、液晶ディスプレイ等のカラーフィルタの製造に用いられる色材吐出ヘッド、有機ELディスプレイ、FED(面発光ディスプレイ)等の電極形成に用いられる電極材吐出ヘッド、バイオチップ製造に用いられる生体有機物吐出ヘッド等の液体を吐出する液体吐出ヘッドを用いた液体吐出装置、精密ピペットとしての試料吐出装置等にも適用できる。
本発明の実施形態に係る記録装置であるインクジェット式のロール紙プリンタの外観斜視図である。 図1のロール紙プリンタの開閉蓋を全開にした状態の外観斜視図である。 図1のロール紙プリンタの内部構成を示す説明図である。 図1のロール紙プリンタのヘッドユニットフレーム等の斜視図である。 図1のロール紙プリンタのキャリッジ及びヘッドキャップ機構を示す正面図である。 図1のロール紙プリンタのキャリッジ及びヘッドキャップ機構を示す側面図である。 図5に示すヘッドキャップ機構の動きを示す正面図である。 図5に示すヘッドキャップの断面図である。 図1のロール紙プリンタの構成の一部の制御ブロック図である。 インク滴吐出検査処理を示すフローチャートである。
符号の説明
1…ロール紙プリンタ(液体吐出装置、記録装置)、14…インクジェットヘッド(吐出ヘッド)、14a…インクノズル面(ノズル面)、17…キャリッジ、41…スライダ(保持部材)、44…ヘッドキャップ、73…インク滴吐出検査部(液体吐出検査部)。

Claims (4)

  1. 吐出ヘッドのノズル面に対して所定の検査隙間をあけて配置されたヘッドキャップに、前記ノズル面に設けられた吐出ノズルから帯電した液体を吐出させて前記ヘッドキャップ内での電流変化に基づいて前記吐出ノズルからの液滴の吐出状態を検査する液体吐出検査方法であって、
    前記ヘッドキャップと前記ノズル面が接触した状態にあるか否かを判定する判定ステップと、
    前記判定ステップで前記ヘッドキャップと前記ノズル面が接触した状態にあると判定された場合前記ヘッドキャップと前記ノズル面の隙間を前記検査隙間よりも広い所定の離間隙間にする離間ステップと、
    前記離間ステップの後に離間した前記ヘッドキャップと前記ノズル面の隙間を前記検査隙間にし、前記判定ステップで前記ヘッドキャップと前記ノズル面が接触した状態にないと判定された場合は直接前記検査隙間にする近接ステップと、
    前記近接ステップで前記ヘッドキャップに対して前記検査隙間となった前記吐出ヘッドの前記吐出ノズルから帯電した液体を吐出させて前記ヘッドキャップ内での電流変化に基づいて前記吐出ノズルからの液滴の吐出状態を検査する検査ステップと、を行うことを特徴とする液体吐出検査方法。
  2. 請求項1に記載の液体吐出検査方法において、
    前記離間隙間は、前記吐出ノズルから液滴を吐出させるフラッシング処理時の前記ヘッドキャップと前記ノズル面の隙間と同じである請求項1に記載の液体吐出検査方法。
  3. 液滴が吐出される吐出ノズルが設けられたノズル面を有する吐出ヘッドと、前記ノズル面に対して接離可能なヘッドキャップと、所定の検査隙間をあけて配置された前記ヘッドキャップに前記吐出ヘッドの吐出ノズルから帯電した液体を吐出させて前記ヘッドキャップ内での電流変化に基づいて前記吐出ノズルからの液滴の吐出状態を検査する液体吐出検査部と、を備えた液体吐出装置であって、
    前記液体吐出検査部は、前記ヘッドキャップと前記ノズル面が接触した状態にある場合前記ヘッドキャップと前記ノズル面の隙間を前記検査隙間よりも広い所定の離間隙間とした後、前記ヘッドキャップと前記ノズル面の隙間を前記検査隙間とし、前記判定ステップで前記ヘッドキャップと前記ノズル面が接触した状態にないと判定された場合は前記ヘッドキャップと前記ノズル面の隙間を直接前記検査隙間とし、前記吐出ノズルから帯電した液体を吐出させることを特徴とする液体吐出装置。
  4. 請求項3に記載の液体吐出装置の吐出ノズルからインク滴を吐出させて被印刷物に印刷処理を行うことを特徴とする記録装置。
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