JP6380152B2 - 液体吐出装置、および、液体吐出装置の制御方法 - Google Patents

液体吐出装置、および、液体吐出装置の制御方法 Download PDF

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本発明は、インクジェット式記録装置などの液体吐出装置、および、液体吐出装置の制御方法に関し、特に、液体吐出ヘッドの吐出能力を回復させるフラッシング処理を行う液体吐出装置、および、液体吐出装置の制御方法に関するものである。
液体吐出装置は液体吐出ヘッドを備え、この液体吐出ヘッドから各種の液体を吐出(吐出)する装置である。この液体吐出装置としては、例えば、インクジェット式プリンターやインクジェット式プロッター等の画像記録装置があるが、最近ではごく少量の液体を所定位置に正確に着弾させることができるという特長を活かして各種の製造装置にも応用されている。例えば、液晶ディスプレイ等のカラーフィルタを製造するディスプレイ製造装置,有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイやFED(面発光ディスプレイ)等の電極を形成する電極形成装置,バイオチップ(生物化学素子)を製造するチップ製造装置に応用されている。そして、画像記録装置用の記録ヘッドでは液状のインクを吐出し、ディスプレイ製造装置用の色材吐出ヘッドではR(Red)・G(Green)・B(Blue)の各色材の溶液を吐出する。また、電極形成装置用の電極材吐出ヘッドでは液状の電極材料を吐出し、チップ製造装置用の生体有機物吐出ヘッドでは生体有機物の溶液を吐出する。
上記液体吐出ヘッドでは、吐出動作中においてはノズルが大気に晒されているので、ノズルから液体の溶媒成分が次第に蒸発する。そして、溶媒成分が蒸発してしまうとノズル付近で液体の増粘が生じ、この増粘により液体の吐出に支障(吐出不良)を来す虞がある。従来の液体吐出装置では、液体吐出ヘッド内の液体の増粘を抑制すべく、例えば、液体の吐出動作中において一定時間が経過する毎にノズルからインクを強制的に吐出させることで増粘インクを排出するフラッシング処理が行われる。このフラッシング処理における液体の消費量を抑えるべく、ノズルから吐出される液体の飛翔速度等を光学センサー等で測定して、測定された速度が所定値以下であるノズルに対してのみフラッシング処理を行う構成が提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、液体吐出ヘッドのノズル面とこれに対向配置された液体受部との間に電界を付与した状態で液体を吐出したときの電圧変化に基づき、フラッシング処理を続行するか否かを判定する構成も提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2000−272134号公報 特開2008−183852号公報
しかしながら、特許文献1の構成では、液体吐出ヘッドの検査対象のノズルをセンサーの光軸に交差するように配置して1つずつ順次液体を吐出させることで検査を行うため、その分、検査に時間を要し、液体も無駄に消費することになる。同様に、特許文献2の構成においても、検査に比較的長時間を要し、装置構成も複雑化するという問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、フラッシング処理の効率化が可能な液体吐出装置、および、液体吐出装置の制御方法を提供することにある。
〔手段1〕
本発明の液体吐出装置は、上記目的を達成するために提案されたものであり、ノズルから液体を吐出可能な液体吐出ヘッドと、
前記液体吐出ヘッドを移動させる移動機構と、
前記移動機構による前記液体吐出ヘッドの移動に追従して、被着弾物上に着弾した液体の着弾位置を検出可能なセンサーと、
前記液体吐出ヘッドによる液体の吐出を制御するコントローラーと、
を備え、前記被着弾物に対して前記ノズルから液体を吐出させることで、前記液体吐出ヘッドの液体吐出能力を回復させるフラッシング処理を行うことが可能な液体吐出装置であって、
前記センサーは、1回のフラッシング処理において、当該フラッシング処理が行われる領域に配置された被着弾物上に着弾した液体のうち最後に着弾した液体の着弾位置を検出し、
前記コントローラーは、前記センサーにより検出された着弾位置に基づき、前記フラッシング処理によって液体吐出能力が回復したか否かを判定することを特徴とする。
手段1の構成によれば、フラッシング処理において、当該フラッシング処理が行われる領域に配置された被着弾物上に着弾した液体のうち最後に着弾した液体の着弾位置に基づき、液体吐出能力が回復したか否かを判定することにより、各ノズルからの液体の吐出状況について別途検査を行う必要がなく、その分の時間や液体の消費量を削減することができ、フラッシング処理の効率化が可能となる。また、着弾位置ずれを検出可能であればよいので、フラッシング処理専用の被着弾物上に限らず、例えば、記録媒体に対して吐出された液体の着弾位置ずれから判定することも可能となる。
〔手段2〕
上記手段1の構成において、前記コントローラーは、前記フラッシング処理によって液体吐出能力が回復していないと判定した場合、該当するノズルについてフラッシング処理を再度実行する構成を採用することが望ましい。
上記手段2の構成によれば、液体吐出能力が回復していないと判定されたノズルについてフラッシング処理を再度実行することで、フラッシング処理における無駄な液体の消費を一層削減することが可能となる。
〔手段3〕
上記手段2の構成において、前記コントローラーは、目標とする着弾位置からのずれに応じて、再度のフラッシング処理において前記液体吐出ヘッドの前記ノズルから吐出される液体の量を変化させる構成を採用することが望ましい。
上記構成によれば、着弾位置ずれに応じて、再度のフラッシング処理においてノズルから吐出される液体の量を変化させることで、フラッシング処理における液体の消費をより一層抑えることができる。
〔手段4〕
上記手段1から手段3の何れか一の構成において、前記センサーは、液体吐出ヘッドのフラッシング処理における移動方向の後方に配置され、フラッシング処理後の前記被着弾物を走査する構成を採用することが望ましい。
上記構成によれば、フラッシング処理後の被着弾物を走査するだけで着弾位置ずれを検出することができるので効率的である。
〔手段5〕
上記手段1から手段4の何れか一の構成において、前記コントローラーは、フラッシング処理において、前記液体吐出ヘッドを前記被着弾物に対して相対移動させつつ前記ノズルから液体を吐出させる構成を採用することが望ましい。
上記構成によれば、フラッシング処理において最後に被着弾物に対して着弾した液体の着弾位置をより確実に検出することができる。
また、本発明は、ノズルから液体を吐出可能な液体吐出ヘッドと、前記液体吐出ヘッドを移動させる移動機構と、前記移動機構による前記液体吐出ヘッドの移動に追従して、被着弾物上に着弾した液体の着弾位置を検出可能なセンサーと、を備え、前記被着弾物に対して前記ノズルから液体を吐出させることで、前記液体吐出ヘッドの液体吐出能力を回復させるフラッシング処理を行うことが可能な液体吐出装置の制御方法であって、
1回のフラッシング処理において、当該フラッシング処理が行われる領域に配置された被着弾物上に着弾した液体のうち最後に着弾した液体の着弾位置を前記センサーによって検出する工程と、
前記センサーにより検出された着弾位置に基づき、前記フラッシング処理によって液体吐出能力が回復したか否かを判定する工程と、
を含むことを特徴とする。
プリンターの内部構成を説明する正面図である。 プリンターの電気的な構成を説明するブロック図である。 記録ヘッドの内部構成を説明する断面図である。 フラッシング処理について説明する模式図である。 フラッシング処理の流れを説明するフローチャートである。 着弾センサーによりインクの着弾位置を検出する処理について説明する模式図である。
以下、本発明を実施するための形態を、添付図面を参照して説明する。なお、以下に述べる実施の形態では、本発明の好適な具体例として種々の限定がされているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。また、以下においては、本発明の液体吐出装置として、インクジェット式記録装置(以下、プリンター)を例に挙げて説明する。
図1は、プリンター1の内部構成を説明する正面図、図2は、プリンター1の電気的な構成を説明するブロック図である。本実施形態におけるプリンター1において、液体吐出ヘッドの一種である記録ヘッド2は、図示しないインクカートリッジが装着されたキャリッジ3の底面側に取り付けられている。そして、当該キャリッジ3は、キャリッジ移動機構4(本発明における移動機構に相当)によってガイドロッド5に沿って往復移動可能に構成されている。すなわち、プリンター1は、紙送り機構6によって図示しない記録媒体をプラテン7上に順次搬送すると共に、記録ヘッド2を記録媒体の幅方向(主走査方向)に相対移動させながら当該記録ヘッド2のノズル30(図3参照)から本発明における液体の一種であるインクを吐出させて、記録媒体上に着弾させることにより画像等を記録する。なお、インクカートリッジがプリンターの本体側に配置され、当該インクカートリッジのインクが供給チューブを通じて記録ヘッド2側に送られる構成を採用することもできる。
プラテン7に対して主走査方向の一端側(図1中、右側)に外れた位置には、記録ヘッド2の待機位置であるホームポジションが設定されている。このホームポジションには、一端側から順にキャッピング機構、フラッシングユニット11、およびワイピング機構10が設けられている。キャッピング機構9は、例えば、エラストマー等の弾性部材からなるキャップ12を有しており、当該キャップ12を記録ヘッド2のノズル面(ノズルプレート25)に対して当接させて封止した状態(キャッピング状態)あるいは当該ノズル面から離隔した待避状態に変換可能に構成されている。そして、ノズル面に対してキャッピングした状態でキャップ内の空間を負圧化(吸引)することで、ノズルからインクをキャップ内に排出させるクリーニング処理を行うことができる。また、このキャップ12は、フラッシング処理の際に吐出されたインクを受けるインク受部としても機能する。
ワイピング機構10は、ワイパー13によって記録ヘッド2のノズル面を払拭するものであり、ワイパー13をノズル面に対して当接した状態あるいは当該ノズル面から離隔した待避状態に変換可能に構成されている。このワイパー13がノズル面に当接した状態で、記録ヘッド2が主走査方向に移動することで、ワイパー13がノズル面を摺動して払拭する。フラッシングユニット11は、記録媒体に対する記録動作(液体噴射動作)とは別に記録ヘッド2のノズル30からインクを強制的に吐出させるフラッシング処理(本発明におけるフラッシング処理に相当)が実行される領域に配置されている。このフラッシングユニット11は、フラッシング処理の際に吐出されたインクが着弾するインク受部8(本発明における被着弾物)を有する。インク受部8は、例えば図示しない一対のローラーの間に架け渡された無端ベルトからなり、これらのローラーの駆動により、キャリッジ3の移動方向に交差する方向に回動されるように構成されている。また、フラッシングユニット11は、インク受部8に着弾したインクを払拭してインク受部8の表面を清浄にする機構(図示せず)を備えている。フラッシング処理の詳細については後述する。
図2に示すように、本実施形態におけるプリンター1は、プリンターコントローラー14とプリントエンジン15とを備えている。プリンターコントローラー14は、プリンターの各部の制御を行う制御ユニットであり、外部インターフェース(I/F)16と、CPU17と、メモリー18と、駆動信号発生回路19と、を有する。外部インターフェース16は、外部機器との間で印刷データ等の送受信を行う。CPU17は、プリンター全体の制御を行うための演算処理装置である。メモリー18は、CPU17のプログラムや各種制御に用いられるデータを記憶する素子であり、ROM、RAM、NVRAM(不揮発性記憶素子)を含む。CPU17は、メモリー18に記憶されているプログラムに従って、各ユニットを制御する。また、本実施形態におけるCPU17は、外部機器等から受信した印刷データに基づき、記録動作時にどのノズル30からどのタイミングでインクを吐出させるかを示す吐出データを生成し、当該吐出データを記録ヘッド2のヘッドコントローラー21に送信する。さらに、本実施形態におけるCPU17は、記録ヘッド2によるインクの吐出や、フラッシング処理の一種であるフラッシング処理を行うコントローラーとして機能する。
駆動信号発生回路19は、記録媒体に対してインクを吐出して画像等を記録するための駆動パルスを含む駆動信号を発生する。また、本実施形態における駆動信号発生回路19は、フラッシング処理においてノズル30からインクを吐出させるためのフラッシング駆動パルスを含むメンテナンス用駆動信号(フラッシング用駆動信号COM)を発生可能に構成されている。
次に、プリントエンジン15について説明する。このプリントエンジン15は、図2に示すように、紙送り機構6、キャリッジ移動機構4、リニアエンコーダー20、着弾センサー22(本発明におけるセンサーに相当)、及び、ヘッドコントローラー21等を備えている。キャリッジ移動機構4は、記録ヘッド2が取り付けられたキャリッジ3と、このキャリッジ3を、タイミングベルト等を介して走行させる駆動モーター(例えば、DCモーター)等からなり(図示せず)、キャリッジ3に搭載された記録ヘッド2を主走査方向に移動させる。紙送り機構6は、紙送りモーター及び紙送りローラー等(いずれも図示せず)からなり、記録媒体をプラテン7上に順次送り出して副走査を行う。また、リニアエンコーダー20は、キャリッジ3に搭載された記録ヘッド2の走査位置に応じたエンコーダーパルスを、主走査方向における位置情報としてプリンターコントローラー14に出力する。プリンターコントローラー14は、リニアエンコーダー20側から受信したエンコーダーパルスに基づき、キャリッジ3に搭載された記録ヘッド2の走査位置(現在位置)を把握することができる。
着弾センサー22は、フラッシング処理におけるインク受部8に着弾したインクを検出するセンサーであり、図1又は図4に示すように、キャリッジ3の外側面に設けられている。より具体的には、フラッシング処理におけるキャリッジ3の走査方向(プラテン7側からホームポジション側に向かう方向)の後方に着弾センサー22が位置している。本実施形態における着弾センサー22は、インク受部8に向けて光を発する発光素子およびインク受部8からの反射光を受光する受光素子を備え(何れも図示せず)、検出信号をCPU17に出力するように構成されている。そして、この着弾センサー22は、フラッシング処理においてキャリッジ3に追従しつつ、フラッシング処理後のインク受部8を走査するように構成されている。CPU17は、着弾センサー22から出力される検出信号およびリニアエンコーダー20からの検出信号に基づいてインク受部8に着弾したインクの着弾位置を把握する。
図3は、記録ヘッド2の内部構成を説明する要部断面図である。
本実施形態における記録ヘッド2は、ノズルプレート25、流路基板26、および、圧電素子27等から概略構成され、これらの部材を積層した状態でケース28に取り付けられている。ノズルプレート25は、ドット形成密度に対応したピッチで複数のノズル30を同方向に沿って列状に開設したシリコン単結晶基板からなる部材である。本実施形態では、並設された複数のノズル30から構成されるノズル列(ノズル群の一種)がノズルプレート25に2列並設されている。そして、このノズルプレート25のインクが吐出される側の面が、ノズル面に相当する。
流路基板26は、圧力室31となる空部が各ノズル30に対応して複数形成されている。この流路基板26における圧力室31の列の外側には、各圧力室31に共通な空部である共通液室32が形成されている。この共通液室32は、インク供給口33を介して各圧力室31と個々に連通している。また、共通液室32には、インクカートリッジ側からのインクがケース28のインク導入路34を通じて導入される。流路基板26のノズルプレート25側とは反対側の上面には、弾性膜35を介して圧電素子27(アクチュエーターの一種)が形成されている。圧電素子27は、金属製の下電極膜と、例えばチタン酸ジルコン酸鉛等からなる圧電体層と、金属からなる上電極膜(何れも図示せず)とを順次積層することで形成されている。この圧電素子27は、所謂撓みモードの圧電素子であり、圧力室31の上部を覆うように形成されている。本実施形態において、2列のノズル列に対応して2列の圧電素子列が、ノズル列方向で見て圧電素子27が互い違いとなる状態でノズル列に直交する方向に並設されている。各圧電素子27は、配線部材36を通じて駆動信号が印加されることにより変形する。これにより、当該圧電素子27に対応する圧力室31内のインクに圧力変動が生じ、このインクの圧力変動を制御することによりノズル30からインクが吐出される。
本発明に係るプリンター1では、記録媒体に対する記録動作中に所定の時間が経過した時点で記録ヘッド2の流路内の増粘インクや気泡を除去して、吐出能力を回復することを目的とするフラッシング処理を行う。
図4は、フラッシング処理について説明する模式図である。また、図5は、フラッシング処理について説明するフローチャートである。フラッシング処理の実行タイミングが到来すると、CPU17は、キャリッジ移動機構4を制御してキャリッジ3をフラッシングユニット11の上方まで移動させる。本実施形態におけるフラッシング処理はノズル列毎に行われる。より具体的には、図4(a)に示すように、フラッシングユニット11のインク受部8に対してキャリッジ3を相対移動させつつ、フラッシング処理対象のノズル列を構成する全ノズル30からそれぞれ連続的にインクが吐出され、吐出されたインクはインク受部8に順次着弾する(ステップS1)。図4に示すように、インク受部8のインク受領領域Ia(インク受部8であるベルトの表面に仮想的に設定された、ベルト幅よりもやや狭い領域)のプラテン側の端部(図4中左側)からキャッピング機構9側の端部(図4中右側)までインクを着弾させると各ノズル30からは1セット分のインクが吐出されることになる。このように、フラッシング処理において、キャリッジ3に搭載された記録ヘッド2をインク受部8に対して相対移動させつつノズル30からインクを順次吐出させることで、インク受部8上においてインク同士の重なりが抑制され、これにより、最後にインク受部8に対して着弾したインクの着弾位置をより確実に検出することができる。なお、フラッシング処理において、インク受部8に対して記録ヘッド2の位置を動かさずに(走査させずに)吐出を行い、1セットの最後に吐出させるときのみ位置を異ならせて吐出させるようにしてもよい。
そして、1セット分のインクが吐出されたならば、図4(b)に示すように、走査方向におけるキャリッジ3の後方に設けられた着弾センサー22により1セット分のフラッシング処理における最後に吐出されたインクの着弾位置が検出される(ステップS4)。
図6は、着弾センサー22によりインクの着弾位置を検出する処理について説明する模式図である。なお、同図では、同一ノズル列を構成するノズル30のうちの1番目から8番目までのノズル30により吐出されたインクの着弾ドットと、これらの着弾ドットを着弾センサー22で検出した場合の検出信号を対応付けて図示している。CPU17は、リニアエンコーダー20から出力される検出信号(エンコーダーパルス)と、着弾センサー22から出力される検出信号に基づき、目標とする着弾位置に対する実際の着弾位置のずれを把握することができる。そして、CPU17は、目標とする着弾位置に対する実際の着弾位置のずれが予め定められた許容範囲内であるか否かを判定する(ステップS3)。着弾位置のずれが予め定められた許容範囲内であった場合(ステップS3でYes)、この着弾ドットに対応するノズル30に関しては、吐出能力が回復した、すなわち、概ね設計上目標とする液量および飛翔速度でインクを吐出することができるまで回復した、と判定される。図5の例では、1番目〜3番目、および5番目〜8番目のノズル30については1セット分のフラッシング処理で吐出能力が回復したと判断される。
一方、着弾位置のずれが予め定められた許容範囲外であった場合、この着弾ドットに対応するノズル30は、1セット目のフラッシング処理では吐出能力が回復していないと判定される(ステップS3でNo)。この場合、図4(c)に示すように、該当するノズル30についてのみ、2セット目のフラッシングが行われる。2セット目のフラッシング処理では、1セット目とは反対方向(ホームポジション側からプラテン側)にキャリッジ3が走査されつつ、1セット目でインク受部8に着弾したインクのドットの上に重ねるように該当ノズル30からインクが順次吐出される。2セット目で1つのノズル30から吐出されるインクの総量に関し、例えば、着弾位置のずれの程度が大きいほど多く設定され、着弾位置のずれの程度が小さいほど少なく設定されるように構成することができる。インクの量の調整は、2セット目の総吐出回数で調整することもできるし、あるいは、フラッシング処理に用いられるフラッシング駆動パルスの電圧等を変化させることで調整することができる。このように着弾位置ずれに応じて、再度のフラッシング処理においてノズル30から吐出されるインクの量を変化させることで、フラッシング処理における液体の消費をより一層抑えることができる。
なお、1セット目の後、2セット目を行う前にインク受部8を回動させて、当該インク受部8に着弾したインクを払拭してから2セット目が行われるようにしてもよい。また、2セット目が終了した時点で、2セット目の最後に吐出されたインクの着弾位置を着弾センサー22で検出して、当該ノズル30の吐出能力が回復したか否かを判定するようにしてもよい。これにより、より確実に吐出能力を回復させることができる。
このように、本発明に係るプリンター1においては、フラッシング処理において、インク受部8上に着弾したインクのうち最後に着弾したインクの着弾位置に基づき、各ノズル30のインクの吐出能力が回復したか否かを判定することにより、各ノズル30からの液体の吐出状況について別途検査を行う必要がなく、その分の時間やインクの消費量を削減することができ、フラッシング処理の効率化が可能となる。また、着弾位置ずれを検出可能であればよいので、フラッシングユニット11のインク受部8に限らず、例えば、記録用紙等の記録媒体に対してフラッシング処理を行い、最後のインクの着弾位置ずれから吐出能力の回復の判定を行うことも可能となる。
また、インクの吐出能力が回復していないと判定されたノズル30について2セット目のフラッシング処理を実行することで、フラッシング処理における無駄なインクの消費を一層削減することが可能となる。
さらに、本実施形態において、着弾センサー22は、フラッシング処理におけるキャリッジ3の移動方向の後方に配置され、フラッシング処理後のインク受部8を走査するので、フラッシング処理後のインク受部8を走査するだけで着弾位置ずれを検出することができるので効率的である。
なお、着弾センサー22の配置位置に関し、上記実施形態で例示した位置には限られず、フラッシング処理における記録ヘッド2の移動に追従でき、フラッシング処理で吐出されたインクの着弾位置を検出可能な位置であれば、任意の位置に設けることが可能である。
そして、本発明は、フラッシング処理を行う液体吐出装置であれば、上記のプリンターに限らず、プロッター、ファクシミリ装置、コピー機等、各種のインクジェット式記録装置、あるいは、着弾対象の一種である布帛(被捺染材)に対して液体吐出ヘッドからインクを着弾させて捺染を行う捺染装置、または、記録装置以外の液体吐出装置、例えば、ディスプレイ製造装置、電極製造装置、チップ製造装置等にも適用することができる。
1…プリンター,2…記録ヘッド,3…キャリッジ3…キャリッジ移動機構,7…プラテン,8…インク受部,11…フラッシングユニット,17…CPU,22…着弾センサー,30…ノズル

Claims (6)

  1. ノズルから液体を吐出可能な液体吐出ヘッドと、
    前記液体吐出ヘッドを移動させる移動機構と、
    前記移動機構による前記液体吐出ヘッドの移動に追従して、被着弾物上に着弾した液体の着弾位置を検出可能なセンサーと、
    前記液体吐出ヘッドによる液体の吐出を制御するコントローラーと、
    を備え、前記被着弾物に対して前記ノズルから液体を吐出させることで、前記液体吐出ヘッドの液体吐出能力を回復させるフラッシング処理を行うことが可能な液体吐出装置であって、
    前記センサーは、1回のフラッシング処理において、当該フラッシング処理が行われる領域に配置された被着弾物上に着弾した液体のうち最後に着弾した液体の着弾位置を検出し、
    前記コントローラーは、前記センサーにより検出された着弾位置に基づき、前記フラッシング処理によって液体吐出能力が回復したか否かを判定することを特徴とする液体吐出装置。
  2. 前記コントローラーは、前記フラッシング処理によって液体吐出能力が回復していないと判定した場合、該当するノズルについてフラッシング処理を再度実行することを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
  3. 前記コントローラーは、目標とする着弾位置からのずれに応じて、再度のフラッシング処理において前記液体吐出ヘッドの前記ノズルから吐出される液体の量を変化させることを特徴とする請求項2に記載の液体吐出装置。
  4. 前記センサーは、液体吐出ヘッドのフラッシング処理における移動方向の後方に配置され、フラッシング処理後の前記被着弾物を走査することを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載の液体吐出装置。
  5. 前記コントローラーは、フラッシング処理において、前記液体吐出ヘッドを前記被着弾物に対して相対移動させつつ前記ノズルから液体を吐出させることを特徴とする請求項1から請求項4の何れか一項に記載の液体吐出装置。
  6. ノズルから液体を吐出可能な液体吐出ヘッドと、前記液体吐出ヘッドを移動させる移動機構と、前記移動機構による前記液体吐出ヘッドの移動に追従して、被着弾物上に着弾した液体の着弾位置を検出可能なセンサーと、を備え、前記被着弾物に対して前記ノズルから液体を吐出させることで、前記液体吐出ヘッドの液体吐出能力を回復させるフラッシング処理を行うことが可能な液体吐出装置の制御方法であって、
    1回のフラッシング処理において、当該フラッシング処理が行われる領域に配置された被着弾物上に着弾した液体のうち最後に着弾した液体の着弾位置を前記センサーによって検出する工程と、
    前記センサーにより検出された着弾位置に基づき、前記フラッシング処理によって液体吐出能力が回復したか否かを判定する工程と、
    を含むことを特徴とする液体吐出ヘッドの制御方法。
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