JP2011011530A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】インク消費を抑え、また、キャップ部材のインク付着による吐出不良を経時に亘り抑制することのできる画像形成装置を提供する。
【解決手段】画像形成開始前に、記憶手段たるEEPROM227から記録ヘッド34bのワイピング累積回数を読み出し、読み取ったワイピング累積回数CAに基づき、保湿キャップ82bの汚れ度合いを判定する(S2)。そして、ワイピング累積回数に応じて、空吐出を行い、ノズル内のインク液の粘度を回復してから、画像形成を行う(S6)
【選択図】図6

Description

本発明は、インクジェット方式の複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置に関するものである。
従来から、記録ヘッドのノズルからインク滴を吐出して記録媒体上に画像を形成するインクジェット方式の画像形成装置が知られている。この種のインクジェット方式の画像形成装置においては、記録ヘッドの性能を維持、回復するための機能を備えている(例えば、特許文献1〜3)。具体的には、インクの自然蒸発によるノズル付近のインク液の増粘固着を防止するために密閉性の高いキャップ部材でノズル面をキャッピングするキャップ機能、ノズル内に発生した気泡などにより吐出が不良となっている状態から良好な状態へと回復させるために記録ヘッドのノズルからインク液を吸引排出する吸引排出機能を備えている。また、ノズルから吐出するインク滴の飛翔状態を変化させる原因となるノズル面に付着したインクをワイパーブレードなどでふき取るワイピング機能、画像形成前、画像形成後などにノズル内のインクの粘度とインクメニスカスとを整えるためにインク滴の吐出を行う空吐出機能なども備えている。
しかしながら、ノズル面のワイピング動作において、ワイピングでふき取れなかったインクが付着した状態のノズル面をキャップ部材によってキャッピングするなどして、経時の使用でキャップ部材にインクが付着していく。キャップ部材に付着したインクは、インク内の水などの蒸発成分がノズル面をキャッピングしていないときなどに蒸発していき、乾燥していく。そして、ノズル面キャッピング時に、このキャップ部材に付着している乾燥したインク(以下、乾燥インクという)が、ノズル内のインク液の蒸発成分を吸収して、ノズル内のインク液の粘度を増加させる。その結果、上記空吐出では、十分にインク粘度が回復せず、インク滴の吐出不良が生じるおそれがあり、経時で良好な画像を維持できなくなってしまう。そこで、空吐出量を増やすことが考えられるが、キャップ部材にほとんどインクが付着していない使用の初期段階においては、キャッピング時におけるノズル内のインク液の粘度上昇は、わずかである。よって、使用の初期段階のキャップ部材にほとんどインクが付着していない状態においては、少ない空吐出量で、ノズル内のインク粘度が十分回復する。そのため、空吐出量を増やした場合、使用の初期段階において、無駄な空吐出が行われ、インクが無駄に消費されてしまうという問題がある。
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、インク消費を抑え、また、キャップ部材のインク付着による吐出不良を経時に亘り抑制することのできる画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、インク滴を吐出するノズルを有するインク吐出手段と、前記インク吐出手段のノズル面をキャッピングするキャップ部材と、画像形成動作前および/または画像形成動作後にインク滴を吐出して空吐出動作を実施する回復手段と、を備えた画像形成装置において、
前記回復手段は、前記キャップ部材のインク付着による汚れ度合いを判定し、前記キャップ部材の汚れ度合いに応じて、空吐出量を変更することを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の画像形成装置において、前記回復手段は、前記キャップ部材のインク付着による汚れ度合いが大きくなるにつれて、空吐出量を多くすることを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項1または2の画像形成装置において、当該画像形成装置の使用履歴情報を記憶する記憶手段を備え、前記回復手段は、前記キャップ部材のインク付着による汚れ度合いを、前記記憶手段に記憶されている当該画像形成装置の使用履歴情報に基づいて判定することを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項3の画像形成装置において、前記ノズルのインクを吸引する吸引手段を備え、前記使用履歴情報は、前記吸引手段による吸引累積回数であり、前記回復手段は、前記吸引累積回数に基づいて、前記キャップ部材のインク付着による汚れ度合いを判定することを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項3の画像形成装置において、前記ノズル面をワイピングするワイピング手段を備え、前記使用履歴情報は、前記ワイピング手段によるワイピング累積回数であり、前記回復手段は、前記ワイピング累積回数に基づいて、前記キャップ部材のインク付着による汚れ度合いを判定することを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項3の画像形成装置において、前記使用履歴情報は、画像形成累積枚数であり、前記回復手段は、前記画像形成累積枚数に基づいて、前記キャップ部材のインク付着による汚れ度合いを判定することを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項3の画像形成装置において、前記使用履歴情報は、累積インク吐出量であり、前記回復手段は、前記累積インク吐出量に基づいて、前記キャップ部材のインク付着による汚れ度合いを判定することを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、請求項3の画像形成装置において、前記使用履歴情報は、着荷時からの経過時間であり、前記回復手段は、前記経過時間に基づいて、前記キャップ部材のインク付着による汚れ度合いを判定することを特徴とするものである。
また、請求項9の発明は、請求項3の画像形成装置において、前記使用履歴情報は、着荷時からの累積キャッピング回数であり、前記回復手段は、前記累積キャッピング回数に基づいて、前記キャップ部材のインク付着による汚れ度合いを判定することを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、請求項3の画像形成装置において、前記キャップ部材の重さを測定する重量測定手段を備え、前記使用履歴情報は、前記重量測定手段が測定したキャップ部材の重さ情報であり、前記回復手段は、前記キャップ部材の重さ情報に基づいて、前記キャップ部材のインク付着による汚れ度合いを判定することを特徴とするものである。
また、請求項11の発明は、請求項1乃至10いずれかの画像形成装置において、前記インク吐出手段は、複数のノズルからなり、互いに異なる色のインクを吐出する複数のノズル列を有し、前記複数のノズル列のうち、黒色のインクを吐出するノズル列に対する前記キャップ部材のインク付着による汚れ度合いに応じた空吐出量を、他の色のインクを吐出するノズル列に対する前記キャップ部材のインク付着による汚れ度合いに応じた空吐出量よりも多くしたことを特徴とするものである。
また、請求項12の発明は、請求項1、2、3、4、5または10の画像形成装置において、前記インク吐出手段は、複数のノズルからなり、互いに異なる種類のインクを吐出する、または、互いに異なるキャップ部材にキャッピングされる複数のノズル列を有し、ノズル列毎に、前記キャップ部材のインク付着による汚れ度合いに応じた空吐出量を異ならせたことを特徴とするものである。
また、請求項13の発明は、請求項1乃至12いずれかの画像形成装置において、前記インクとして、顔料インクを用いたことを特徴とするものである。
本発明によれば、キャップ部材のインクの付着による汚れ度合いに応じて、空吐出量を変更するので、ノズル内のインク粘度が回復するのに必要な量のインク滴を空吐出することが可能となる。これにより、インク消費量を抑え、経時にわたり吐出不良を抑制することができる。
本実施形態1に係る画像形成装置の概略構成を示す正面図。 同画像形成装置の要部平面説明図。 同画像形成装置の記録ヘッドの一例を示す液室長手方向に沿う断面説明図。 同ヘッドの液室短手方向に沿う断面説明図。 同画像形成装置の制御部の概要を説明するブロック説明図。 同画像形成装置の空吐出動作の一例を示すフローチャート。 同画像形成装置の空吐出動作の他の例を示すフローチャート。 同画像形成装置の保湿キャップの断面説明図。 保湿キャップの重量を用いて空吐出量を変更する場合における空吐出動作の一例を示すフローチャート。 保湿キャップの重量を用いて空吐出量を変更する場合における空吐出動作の他の例を示すフローチャート。 本実施形態2に係る画像形成装置の要部平面説明図。 実施形態2における空吐出動作の一例を示すフローチャート。 実施形態2における空吐出動作の他の例を示すフローチャート。
[実施形態1]
以下、本発明の実施形態1について添付図面を参照して説明する。まず、本発明に係る画像形成装置の一例について図1及び図2を参照して説明する。なお、図1は同画像形成装置の全体構成を説明する側面説明図、図2は同装置の要部平面説明図である。
この画像形成装置はシリアル型画像形成装置であり、装置本体1の左右の側板21A、21Bに横架したガイド部材である主従のガイドロッド31、32でキャリッジ33を主走査方向に摺動自在に保持し、図示しない主走査モータによってタイミングベルトを介して矢示方向(キャリッジ主走査方向)に移動走査する。
このキャリッジ33には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の各色のインク滴を吐出するための液吐出ヘッドたる記録ヘッド34a、34b(区別しないときは「記録ヘッド34」という)を、複数のノズルからなるノズル列を副走査方向(用紙搬送方向)に沿って配列し、滴吐出方向を下方に向けて装着している。
記録ヘッド34は、それぞれ2つのノズル列を有し、記録ヘッド34aの一方のノズル列はブラック(K)の液滴を、他方のノズル列はシアン(C)の液滴を吐出する。また、記録ヘッド34bの一方のノズル列はマゼンタ(M)の液滴を、他方のノズル列はイエロー(Y)の液滴を、それぞれ吐出する。
キャリッジ33には、記録ヘッド34のノズル列に対応して各色のインクを供給するためのヘッドタンク35y、35m、35c、35k(区別しないときは「ヘッドタンク35」という)を搭載している。各ヘッドタンクには、カートリッジ装填部4に着脱自在に装着される各色のインク液カートリッジ10y、10m、10c、10kから、供給ポンプユニット5によって各色の供給チューブ36を介して、各色の記録液が補充供給される。
なお、上述ではY色とM色の液滴を吐出する記録ヘッド34bと、C色とK色の液滴を吐出する記憶ヘッドとがキャリッジ33に装着されているが、これに限られない。例えば、K色の液滴を吐出する記録ヘッドと、Y,M,C色の液滴を吐出する記録ヘッドとを装着してもよい。また、Y色用の記録ヘッド、M色用の記録ヘッド、C色用の記録ヘッド、K色用の記録ヘッドと、色毎の記録ヘッドをキャリッジに装着してもよい。さらに、ノズル列を4つ設け、Y,M,C,K全ての色の液滴を吐出する記録ヘッドをひとつキャリッジに装着してもよい。
また、給紙トレイ2の用紙積載部(圧板)41上に積載した用紙42を1枚ずつ分離給送する給紙部が設けられている。給紙部は、半月コロ(給紙コロ)43と、給紙コロ43に対向し、摩擦係数の大きな材質からなる分離パッド44とを備え、この分離パッド44は給紙コロ43側に付勢されている。
また、この給紙部から給紙された用紙42を記録ヘッド34の下方側に送り込むために、用紙42を案内するガイド部材45と、カウンタローラ46と、搬送ガイド部材47と、先端加圧コロ49を有する押さえ部材48とを備えている。また、給送された用紙42を静電吸着して記録ヘッド34に対向する位置で搬送するための搬送手段である搬送ベルト51を備えている。
この搬送ベルト51は、無端状ベルトであり、搬送ローラ52とテンションローラ53との間に掛け渡されて、ベルト搬送方向(副走査方向)に周回するように構成している。また、この搬送ベルト51の表面を帯電させるための帯電手段である帯電ローラ56を備えている。この帯電ローラ56は、搬送ベルト51の表層に接触し、搬送ベルト51の回動に従動して回転するように配置されている。この搬送ベルト51は、図示しない副走査モータによってタイミングを介して搬送ローラ52が回転駆動されることによってベルト搬送方向に周回移動する。
さらに、記録ヘッド34で記録された用紙42を排紙するための排紙部として、搬送ベルト51から用紙42を分離するための分離爪61と、排紙ローラ62及び排紙コロである拍車63とを備えている。また、排紙ローラ62の下方に排紙トレイ3を備えている。
また、装置本体1の背面部には両面ユニット71が着脱自在に装着されている。この両面ユニット71は搬送ベルト51の逆方向回転で戻される用紙42を取り込んで反転させて再度カウンタローラ46と搬送ベルト51との間に給紙する。また、この両面ユニット71の上面は手差しトレイ72としている。
さらに、キャリッジ33の走査方向一方側の非印字領域には、記録ヘッド34のノズルの状態を維持し、回復するための回復手段を含む維持回復機構81を配置している。
この維持回復機構81には、記録ヘッド34の各ノズル面をキャピングするための各キャップ部材(以下「キャップ」という。)82a、82bと、ノズル面をワイピングするためのブレード部材であるワイパーブレード83と、増粘したインク液を排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける第1空吐出受け84などを備えている。また、印字領域側に配置されたキャップ82aには、不図示の吸引ポンプが接続されており、キャップ82aで記録ヘッド34をキャッピングした状態で図示しない吸引ポンプによってノズルからインクを吸引し、増粘したインクや気泡を排出する回復動作が行われるようになっている。すなわち、キャップ82aは、記録ヘッド34aの保湿を行う保湿キャップの機能のほかに、記録ヘッド34a、34bからインク吸引を行うための吸引キャップとしての機能も有している。キャップ82bは、記録ヘッド34bの保湿を行う保湿キャップの機能しか有していない。以下、キャップ82aとキャップ82bとを区別したいときは、キャップ82aを吸引キャップといい、キャップ82bを保湿キャップという。
また、キャリッジ33の走査方向他方側の非印字領域には、記録中などに増粘したインク液を排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける第2空吐出受け88を配置し、この第2空吐出受け88には記録ヘッド34aのノズル列方向に沿った開口部89aと、記録ヘッド34bのノズル列方向に沿った開口部89bなどを備えている。
次に、この画像形成装置における記録ヘッド34の一例について図3及び図4を参照して説明する。なお、図3は同ヘッドの液室長手方向に沿う断面説明図、図4は同ヘッドの液室短手方向(ノズルの並び方向)の断面説明図である。
この記録ヘッド34は、例えば単結晶シリコン基板を異方性エッチングして形成した流路板101と、この流路板101の上面に接合した例えばニッケル電鋳で形成した振動板102と、流路板101の下面に接合したノズル板103とを接合して積層し、これらによって液滴(インク滴)を吐出するノズル104が連通する流路であるノズル連通路105及び液室106、液室106にインクを供給するための共通液室108に連通するインク供給口109などを形成している。
また、振動板102を変形させて液室106内のインクを加圧するための圧力発生手段(アクチュエータ手段)である電気機械変換素子としての2列(図3では1列のみ図示)の積層型圧電素子121と、この圧電素子121を接合固定するベース基板122とを備えている。なお、圧電素子121の間には支柱部123を設けている(図4参照)。この支柱部123は圧電素子部材を分割加工することで圧電素子121と同時に形成した部分であるが、駆動電圧を印加しないので単なる支柱となる。
また、図3に示すように、圧電素子121には図示しない駆動回路(駆動IC)に接続するためのFPCケーブル126を接続している。
振動板102の周縁部をフレーム部材130に接合し、このフレーム部材130には、圧電素子121及びベース基板122などで構成されるアクチュエータユニットを収納する貫通部131及び共通液室108となる凹部、この共通液室108に外部からインクを供給するためのインク供給穴132を形成している。このフレーム部材130は、例えばエポキシ系樹脂などの熱硬化性樹脂或いはポリフェニレンサルファイトで射出成形により形成している。
ここで、流路板101は、例えば結晶面方位(110)の単結晶シリコン基板を水酸化カリウム水溶液(KOH)などのアルカリ性エッチング液を用いて異方性エッチングすることで、ノズル連通路105、液室106となる凹部や穴部を形成したものである。なお、単結晶シリコン基板に限られるものではなく、その他のステンレス基板や感光性樹脂などを用いることもできる。
振動板102は、ニッケルの金属プレートから形成したもので、例えばエレクトロフォーミング法(電鋳法)で作製している。この他、金属板や金属と樹脂板との接合部材などを用いることもできる。この振動板102に圧電素子121及び支柱部123を接着剤接合し、更にフレーム部材130を接着剤接合している。
ノズル板103は各液室106に対応して直径10〜30[μm]のノズル104を形成し、流路板101に接着剤接合している。このノズル板103は、金属部材からなるノズル形成部材の表面に所要の層を介して最表面に撥水層を形成したものである。なお、このノズル板103の表面がノズル面となる。
圧電素子121は、圧電材料151と内部電極152とを交互に積層した積層型圧電素子(ここではPZT)である。この圧電素子121の交互に異なる端面に引き出された各内部電極152には個別電極153及び共通電極154が接続されている。なお、この実施形態では、圧電素子121の圧電方向としてd33方向の変位を用いて液室106内インクを加圧する構成としているが、圧電素子121の圧電方向としてd31方向の変位を用いて加圧液室106内インクを加圧する構成とすることもできる。また、1つの基板122に1列の圧電素子121が設けられる構造とすることもできる。
このように構成した記録ヘッド34においては、例えば圧電素子121に印加する電圧を基準電位から下げることによって圧電素子121が収縮し、振動板102が下降して液室106の容積が膨張する。これにより、液室106内にインクが流入する。その後圧電素子121に印加する電圧を上げて圧電素子121を積層方向に伸長させ、振動板102をノズル104方向に変形させて液室106の容積/体積を収縮させる。これにより、液室106内の記録液が加圧され、ノズル104から記録液の滴が吐出(噴射)される。
そして、圧電素子121に印加する電圧を基準電位に戻すことによって振動板102が初期位置に復元し、液室106が膨張して負圧が発生する。このとき、共通液室108から液室106内に記録液が充填される。そこで、ノズル104のメニスカス面の振動が減衰して安定した後、次の液滴吐出のための動作に移行する。
なお、このヘッドの駆動方法については上記の例(引き−押し打ち)に限るものではなく、駆動波形の与えた方によって引き打ちや押し打ちなどを行うこともできる。
次に、この画像形成装置の制御部の概要について図5を参照して説明する。なお、同図は同制御部の全体ブロック説明図である。
この制御部200は、この画像形成装置全体の制御を司る、本発明に係る空吐出動作を制御する手段を兼ねたマイクロコンピュータなどで構成した主制御部201及び印刷制御を司るマイクロコンピュータで構成した印刷制御部202とを備えている。
主制御部201は、通信回路211から入力される印刷処理の情報に基づいて用紙42に画像を形成するために、キャリッジ33を主走査方向に移動させる主走査モータ213や搬送ローラ52を回転駆動する副走査モータ215を主走査モータ駆動回路212及び副走査モータ駆動回路214を介して駆動制御する。また、印刷制御部202に対して印刷用データを送出するなどの制御を行う。
また、主制御部201には、キャリッジ33の位置を検出するキャリッジ位置検出回路216からの検出信号が入力され、主制御部201はこの検出信号に基づいてキャリッジ33の移動位置及び移動速度を制御する。キャリッジ位置検出回路216は、例えばキャリッジ33の走査方向に配置されたエンコーダシート(リニアスケール)とキャリッジ33に搭載されたフォトセンサ(エンコーダセンサ)とで構成されるリニアエンコーダ217からキャリッジ33の移動に応じて出力される検出信号を入力して、キャリッジ33の位置を検出する。主走査モータ駆動回路212は、主制御部201から入力されるキャリッジ移動量に応じて主走査モータ103を回転駆動させて、キャリッジ33を所定位置に所定の速度で移動させる。
また、主制御部201には、搬送ベルト51の移動量を検出する搬送量検出回路218からの検出信号が入力され、主制御部201はこの検出信号に基づいて搬送ベルト51の移動量及び移動速度を制御する。搬送量検出回路218は、例えば搬送ローラ52の回転軸に取り付けられたエンコーダホイールとフォトセンサ(エンコーダセンサ)とで構成されるロータリエンコーダ219から搬送ベルト51の回転に応じて出力される検出信号を入力して、搬送ベルト51の移動量(用紙の搬送量)を検出する。副走査モータ駆動回路214は、主制御部201から入力される搬送量に応じて副走査モータ215を回転駆動させて、搬送ローラ52を回転駆動して搬送ベルト51を所定位置に所定の速度で移動させる。
また、主制御部201はACバイアス供給部221を介して帯電ローラ56に対してACバイアスを与えることで搬送ベルト51を帯電する制御を行う。主制御部201は、維持回復機構駆動用モータ駆動回路223を介して維持回復機構81の維持回復モータ224を回転駆動することにより、キャップ82の昇降、ワイパーブレード83の昇降、図示しない吸引ポンプの駆動などを行わせる。
また、主制御部201は、カートリッジ通信回路225を通じて、図示しないカートリッジ装填部に装着された各液体カートリッジに設けられる不揮発性メモリ226に記憶されている情報を取り込んで、所要の処理を行って、本体記憶手段である不揮発性メモリ(例えばEEPROM)227に格納保持する。
また、主制御部201は、後述するように、画像形成装置の使用履歴情報を記憶し、その履歴情報に応じて画像形成前や画像形成終了後の空吐出量を制御する回復手段として機能している。また、キャップ82の下には力センサー228がついており、キャップ82の重量を測定する。
また、主制御部201には、環境温度、環境湿度を検知する不図示の環境センサからの検知信号が入力される。
印刷制御部202は、主制御部201からの信号とキャリッジ位置検出回路216及び搬送量検出回路218などからのキャリッジ位置や搬送量に基づいて、記録ヘッド34の液滴を吐出させるための圧力発生手段を駆動するためのデータを生成して、上述した画像データをシリアルデータでヘッド駆動回路210に転送するとともに、この画像データの転送及び転送の確定などに必要な転送クロックやラッチ信号、滴制御信号(マスク信号)などをヘッド駆動回路210に出力する以外にも、ROMに格納されている駆動信号のパターンデータをD/A変換するD/A変換器及び電圧増幅器、電流増幅器等で構成される駆動波形生成部及びヘッドドライバに与える駆動波形選択手段を含み、1の駆動パルス(駆動信号)或いは複数の駆動パルス(駆動信号)で構成される駆動波形を生成してヘッド駆動回路110に対して出力する。
ヘッド駆動回路210は、シリアルに入力される記録ヘッド34の1行分に相当する画像データに基づいて印刷制御部202から与えられる駆動波形を構成する駆動信号を選択的に記録ヘッド34の液滴を吐出させるエネルギーを発生する駆動素子(例えば前述したような圧電素子)に対して印加することで記録ヘッド34を駆動する。このとき、駆動波形を構成する駆動パルスを選択することによって、例えば、大滴(大ドット)、中滴(中ドット)、小滴(小ドット)など、大きさの異なるドットを打ち分けることができる。
次に、画像形成装置のフルカラー画像の形成動作について説明する。
図示しないパーソナルコンピュータ等の外部機器から通信ケーブル等を介して画像情報である画像データを受信すると、半月コロ43が回転して給紙トレイ2から用紙42が1枚分離給紙される。給紙された用紙42は、ガイド部材45で略鉛直上方に案内され、搬送ベルト51とカウンタローラ46との間に挟まれて搬送され、更に先端を搬送ガイド部材47で案内されて先端加圧コロ49で搬送ベルト51に押し付けられ、略90°搬送方向を転換される。このとき、主制御部201によってACバイアス供給部221から帯電ローラ56に対してプラス出力とマイナス出力とが交互に繰り返すように、つまり交番する電圧が印加される。これにより、帯電ローラ56によって搬送ベルト51が交番する帯電電圧パターン、すなわち、周回方向である副走査方向に、プラスとマイナスが所定の幅で帯状に交互に帯電される。このプラス、マイナス交互に帯電した搬送ベルト51上に用紙42が給送されると、用紙42が搬送ベルト51に吸着し、搬送ベルト51の周回移動によって用紙42が副走査方向に搬送される。用紙42が、キャリッジ33の記録ヘッド34と対向する位置まで搬送したら、搬送ベルト51の周回移動を停止する。
画像信号入力前は、先の図2に示す維持回復機構81上に、キャリッジ33が位置している(以下、ホームポジションという)。また、画像信号入力前は、キャリッジ33がホームポジションに位置して記録ヘッドとキャップ82とが当接してノズルを湿潤状態に保っている。画像信号が入力されると、主制御部201は、維持回復機構駆動用モータ駆動回路223を介して維持回復機構81の維持回復モータ224を回転駆動することにより、キャップ82を下降させる。また、主走査モータ駆動回路212を介して主走査モータ213を駆動させ、キャリッジ33の主走査線方向の移動を開始する。そして、各記録ヘッド34a、34bが第1空吐出受け84に位置するたびにキャリッジ33の移動を停止し、第1空吐出受け84に向けてインクを数滴吐出する。各記録ヘッド34a、34bの空吐出が完了したら、再びキャリッジ33の主走査線方向の移動を開始する。そして、キャリッジ33が画像信号に応じて用紙42上を主走査線方向に移動しながら、停止した用紙42の所定箇所に所定のインク液を吐出して記録ヘッド34が用紙へ記録可能な副走査線方向の範囲分の画像を用紙42に形成する。副走査線方向所定範囲分の画像を形成したら、必要に応じ、キャリッジ33を第2空吐出受け88の位置に移動させ、第2空吐出受け88に数滴空吐出する。また、搬送ベルト51を所定時間駆動させ、用紙42を副走査線方向所定範囲分排紙方向に移動させて停止する。搬送ベルト51の移動が停止したら、上述同様、キャリッジ33が画像信号に応じて用紙42上を主走査線方向に移動しながら一行分の画像を形成する。このような工程を所定回数繰り返し行い、用紙42に所望の画像をプリントする。用紙42の搬送と停止とを繰り返して用紙に画像を形成しているとき、用紙42は搬送ベルト51に静電吸着しているので、用紙42を安定して記録ヘッド34と対向する位置に搬送することができる。また、先端加圧コロ49などによって用紙42を搬送ベルト51に押し付けているので、用紙42を搬送ベルト51に確実に静電吸着させることができる。所望の画像が形成された用紙42は、画像データ終了信号又は用紙42の後端が記録領域に到達した信号を受けたら、画像形成を終了し、用紙42を排紙トレイ3に排紙する。また、画像形成が終わったら、キャリッジ33を再び維持回復機構81上のホームポジションに移動させる。そして、キャップ82を上昇させて記録ヘッド34のノズルを保湿する。
また、例えば、プリンタに予めクリーニングモード選択ボタンなどの選択手段がついており、ユーザがプリントされた画像を見て、画像の劣化を確認した場合、ユーザによりクリーニングモードが実行される。また、プリント枚数が一定数越えたときにクリーニングモードが実行される。
クリーニングモードが実行されると、記録ヘッド34aが吸引キャップ82a上に位置するようにキャリッジ33を移動させる。次に、吸引キャップ82aを上昇させて、記録ヘッド34aと当接させ、不図示の吸引手段たる吸引ポンプで気泡やノズルに付着したゴミなどをインクとともに吸い出す。吸引動作が終了すると、吸引キャップ82aを下降させると同時に、ワイパーブレード83を上昇させる。ワイパーブレード83が上昇したら、キャリッジ33を移動させて、記録ヘッド34aをワイパーブレード83と摺擦させる。このキャリッジ33の移動により、ワイパーブレード83は、記録ヘッド34aと摺擦し付着したインク滴を除去する。記録ヘッド34aのインク滴を除去したら、ワイパーブレード83を下降させる。ワイパーブレード83が下降したら、キャリッジ33を移動させて、記録ヘッド34aを第1空吐出受け83上に位置させる。記録ヘッド34aが第1空吐出受け83上に位置したら、第1空吐出受け83に空吐出を行う。このような一連の動作が記録ヘッド34bにも同様に行われることで、各記録ヘッド34a、34bの吐出不良と各記録ヘッド34a、34bに付着したインク滴をクリーニングすることができる。
また、記録ヘッド34aのみ、または、記録ヘッド34bのみクリーニング動作を実行できるようになっている。具体的には、上記選択手段には、クリーニングモードを実行する色が指定できるようになっており、ユーザが画像を確認して、Y色のみ吐出不良を確認した場合は、ユーザが、上記選択手段で、Y色のインクを吐出する記録ヘッド34bに対してクリーニングモードを実行するよう選択する。すると、Y色のインク滴を吐出する記録ヘッド34bのみクリーニング(吸引キャップ82aによる吸引、ワイパーブレードによるインク滴の除去、空吐出)が実行される。
ノズル面のワイピング動作において、ワイピングでふき取れなかったインクが付着した状態のノズル面をキャップ82によってキャッピングするなどして、キャップ82にインクが付着する。キャップ82に付着したインクは、ノズル面をキャッピングしていないときなどにインク内の蒸発成分が経時で蒸発していく。吸引キャップ82aに付着したインクにおいては、インク内の蒸発成分が蒸発してしまう前に、定期的なクリーニングモードの実行により吸引ポンプにより付着したインクが吸引される。これにより、吸引キャップ82aによりキャッピングされる記録ヘッド34aにおいては、経時にわたり湿潤状態が維持される。一方、保湿キャップ82bに付着したインクは、吸引キャップのように定期的に除去されることはない。そのため、保湿キャップ82bには、蒸発成分が蒸発した乾燥インクが付着した状態となってしまう。このように、乾燥インクが存在すると、キャッピング時に乾燥インクがノズル内(ノズル連通路105)のインク液の蒸発成分を吸収して、ノズル連通路105のインク液の粘度を上昇させてしまう。そして、経時の使用で、保湿キャップ82bには、このような乾燥インクが増えていく。その結果、保湿キャップ82bに付着した乾燥インクにより吸収される蒸発成分が多くなり、ノズル連通路105におけるインク液の粘度が増加していく。その結果、保湿キャップ82bによりキャッピングされる記録ヘッド34bにおける各ノズル連通路105のインク液の粘度は、画像形成時における空吐出により、十分回復せず、インク滴の吐出不良が生じるおそれがある。また、ノズル内近傍のインク粘度が大きくなることにより、インク滴の吐出速度が低下して、インク滴の着弾位置ズレてしまうおそれがある。これは、画像形成時において、キャリッジ33が移動しているので、インク滴の吐出速度が低下すると、インク滴が狙いの位置に着弾しなくなり、着弾位置がズレてしまうのである。
そこで、本実施形態1の画像形成装置においては、画像形成装置の使用履歴情報に基づいて、保湿キャップ82bのインク付着による汚れ度合いを判定し、保湿キャップ82bの汚れ度合いに応じて、空吐出量を変更している。以下に、具体的に説明する。
図6は、保湿キャップ82bにキャッピングされる記録ヘッド34bに対する画像形成時における空吐出動作のフローチャートである。なお、図6のフローチャートは、画像形成装置の使用履歴情報として、ワイパーブレード83によるワイピング累積回数を用いている。
主制御部201は、画像形成装置の使用履歴情報として、ワイパーブレード83によるワイピング累積回数をカウントしている。ワイピング累積回数のカウント方法として、ワイピング動作の累積回数CAを記憶するための記憶手段たるROMに「1」を加算して書き込む。つまり、ワイピング動作を実行する毎に、累積回数CAをカウントアップして更新記録する。そのROMとしては、図5のEEPROM227などを用いることができる。
画像形成開始時は、まず、インク蒸発を防ぐために記録ヘッド34をキャッピングしているキャップ82をオープンして、キャッピングを解除する(S1)。次に、主制御部201は、記憶手段たるEEPROM227から記録ヘッド34bのワイピング累積回数を読み出し、読み取ったワイピング累積回数CAに基づき、保湿キャップ82bの汚れ度合いを判定する(S2)。
ワイピング累積回数CAが5000回未満(CA<5000)の場合は、画像形成装置の使用初期段階であり、保湿キャップ82bには、ほとんどインクが付着していない。また、ノズル面の撥水性はほとんど劣化していないため、ワイピング動作後に、ノズル面にインクが残ることはなく、保湿キャップ82bにインクが付着することも抑制されている。このため、ワイピング累積回数CAが5000回未満(CA<5000)の場合は、保湿キャップ82bの汚れ度合いも小さいと判定できる。保湿キャップ82bの汚れ度合いも小さければ、キャッピング時にノズル内近傍のインク増粘速度は小さいため、インク増粘もほとんどすすまない。したがって、この場合は、記録ヘッド34bから100発インク滴(100発/ノズル)を空吐出する(S3)。100発程度の少ない空吐出でも、キャッピング時にノズル面内近傍で増粘したインクを除去することができ、ノズル内のインク液の粘度を回復させることができる。ノズル内のインク液の粘度が回復することで、インク滴が規定の吐出速度で吐出し、インク適の着弾位置のずれを防止して、高品位な画像を維持することができる。
また、ワイピング累積回数CAが5000回以上かつ10000回未満(5000≦CA<10000)場合は、画像形成装置がある程度使用され、ワイピングによって記録ヘッド34bのノズル面の撥水性がやや劣化する。このため、ワイピング後の記録ヘッド34bのインク残りも発生するため、保湿キャップ82bにインクが付着し始めて、保湿キャップ82bの汚れ度合いも大きくなる。その結果、画像形成装置の使用初期段階(ワイピング累積回数CAが5000回未満)のときに比べて、キャッピング時のノズル内近傍のインク増粘スピードも大きくなる。このため、100発の空吐出では、ノズル内近傍のインク液の粘度が回復しない。よって、ワイピング累積回数CAが5000回以上かつ10000回未満(5000≦CA<10000)場合は、記録ヘッド34bの各ノズルから300発のインク滴(300発/ノズル)を空吐出する(S4)。このように、画像形成装置の使用初期段階(ワイピング累積回数CAが5000回未満)の場合に比べて吐出数を多くした空吐出によって、ノズル内近傍で増粘したインク除去でき、ノズル内のインク液の粘度を回復させることができる。したがって、インク適の着弾位置のずれを防止して、高品位な画像を維持することができる。
さらに、ワイピング累積回数CAが10000回以上(10000≦CA)となった場合には、画像形成装置が十分に使用され、保湿キャップ82bに、インクが多く付着している。また、ノズル面の撥水性の劣化も進み、ワイピング後にノズル面にインクが残り易くなってきており、保湿キャップ82bが、インクにより汚れやすくなっている。このため、ワイピング累積回数CAが10000回以上(10000≦CA)となった場合には、保湿キャップ82bの汚れ度合いが非常に大きくなっている。よって、保湿キャップ82bには、多くの蒸発成分が蒸発したインクが付着しており、キャッピング時のノズル内近傍のインク増粘スピードも非常に大きくなる。その結果、ノズル内近傍(ノズル連通路105)内全体のインク液の粘度が上昇してしまい、インクの吐出性能に大きな影響が出てくる。よって、ワイピング累積回数CAが10000回以上(10000≦CA)となった場合には、記録ヘッド34bの各ノズルから500発のインク滴(500発/ノズル)の空吐出をし、ノズル近傍(ノズル連通路105)内のインク液を全て排除する(S5)。これにより、ノズル内のインク液の粘度を回復させることができる。したがって、画像形成装置が十分に使用された状態においても、インク適の着弾位置のずれを防止して、高品位な画像を維持することができる。
このように、空吐出におけるインク滴の吐出数をワイピング累積回数に応じて増やす。この結果、その後の画像形成動作時には吐出不良を抑制することができる。また、インク滴の吐出速度の低下が抑制され、インク適の着弾位置のずれが抑制されて、高品位な画像を形成することができる。画像形成動作が終了したら、保湿キャップ82によって記録ヘッド34bをキャッピングする(S7)。
上述では、ワイピング累積回数を画像形成装置の使用履歴として用いた例を挙げた。しかし、保湿キャップ82bの汚れ度合いは、画像形成装置が使用されるに従って大きくなるので、画像形成装置の使用履歴がわかるものであればよい。例えば、吸引手段である吸引ポンプの吸引累積回数、画像形成累積枚数、累積インク吐出量、着荷時からの経過時間、着荷時からの累積キャッピング回数などからでも、保湿キャップ82bの汚れ度合いを判定することができる。
また、上述のワイピング累積回数の閾値と、空吐出数は、一例であり、それらは、インクおよび記録ヘッド34bの性能や特性に応じて適宜設定することができ、本発明の目的を達成できればよい。また、上述では、ワイピング累積回数に応じて3つの条件で空吐出をした。しかし、その条件の数は3つに限定されず任意であり、本発明の目的を達成できればよい。
また、上述では、Y色のインクを吐出するノズル列の保湿キャップ82bの汚れ度合いによる空吐出数と、M色のインクを吐出するノズル列の保湿キャップ82bの汚れ度合いによる空吐出数とを同じにしているが、インクの種類により、Y色のインクの乾燥スピードと、M色のインクの乾燥スピードとが異なる場合は、Y色のインクを吐出するノズル列の保湿キャップ82bの汚れ度合いによる空吐出数と、M色のインクを吐出するノズル列の保湿キャップ82bの汚れ度合いによる空吐出数とを異ならせてもよい。
また、図7に示すように、画像形成終了後にワイピング累積回数に応じた空吐出を行うようにしてもよい。
保湿キャップ82bの汚れによるインク増粘排除のために、画像形成後に空吐出を行うことは一見関係ないように思えるがそうではない。保湿キャップ82bに付着した乾燥インクが、ノズル内の蒸発成分をある程度吸収した段階で、保湿キャップ82bに付着した乾燥インクによるノズル内のインク増粘は納まる。画像形成のために、保湿キャップ82bが開放されると、保湿キャップ82bに付着した乾燥インクが吸収した蒸発成分が、蒸発していく。この画像形成時にインク吐出量(画像形成による吐出、及び空吐出)が不足していると、画像形成終了後のノズル内のインク粘度が十分回復しない。そして、画像形成終了後、保湿キャップ82bにより再び記録ヘッド34bがキャッピングされると、再び、保湿キャップ82bに付着した乾燥インクがノズル内のインクの蒸発成分を吸収する。保湿キャップ82bに付着した乾燥インクによる蒸発成分の吸収量が同じだと仮定すると、画像形成終了後のノズル内の粘度が回復していない分、画像形成前に比べて、ノズル内のインク粘度が増加する。そして、このように、インク吐出量が少ない画像形成動作が繰り返し行われると、ノズル内のインク粘度が徐々に増加していき、最終的に、ノズル内のインク粘度が、吐出不良が生じるほどのインク粘度となってしまうのである。このため、画像形成後に保湿キャップ82bの汚れによるインク増粘排除のための空吐出を行いノズル内のインク粘度を回復させておくことによって、吐出不良が生じるほど、ノズル内のインク粘度が上昇するのを抑制することができる。
図7に示すように、画像形成終了後(S11)、記憶手段たるEEPROM227から記録ヘッド34bのワイピング累積回数を読み出し、読み取ったワイピング累積回数CAに基づき、保湿キャップ82bの汚れ度合いを判定する(S13)。そして、ワイピング累積回数に応じて、空吐出を行い、ノズル内のインク液の粘度を回復してから、保湿キャップ82bで記録ヘッド34をキャッピングする(S17)。このように、ワイピング累積回数に応じた空吐出を画像形成終了後に行うことで、空吐出数が増しても画像形成終了時刻に影響を与えない。よって、ファーストプリントに影響を与えないという利点がある。
また、力センサ228により保湿キャップ82bの重量を測定して、重量に応じて、空吐出におけるインク滴の吐出数を変更させてもよい。
図8は、保湿キャップ82bの断面説明図である。図に示すように、保湿キャップ82bの副走査方向(記録ヘッド34のノズルの並び方向)両端部付近を上方に付勢する2個のスプリング152を介してホルダ151に保湿キャップ82bが保持されている。ホルダ151は、上下方向に移動可能となっており、ホルダ151を上下動させることによって、保湿キャップ82bを記録ヘッド34bのノズル面に対して接離させる。そして、図に示すように、図中左側のスプリングは、力センサ228を介してホルダの底面に固定されている。
保湿キャップ82bにインクが付着していくと、保湿キャップ82bの重量が増し、スプリングが力センサ228におよぼす力が増加し、力センサの出力値が変化する。主制御部201は、力センサの出力値に基づいて、保湿キャップ82bの重量を測定する。主制御部201は、製品着荷時における保湿キャップ82bの重量(力センサの出力値)を測定しておき、図5のEEPROM227に記憶しておく。そして、画像形成時の所定のタイミングで測定した保湿キャップ82bの重量(力センサの出力値)から製品着荷時の保湿キャップ82bの重量(力センサの出力値)を差し引くことで、保湿キャップ82bに付着しているインクの重量を測定する。
図9は、保湿キャップ82bの重量に基づいて、画像形成前の空吐出におけるインク滴の吐出数を変更する場合のフローチャートである。
製品着荷時は、保湿キャップに付着しているインク重量DA=「0」、印刷ジョブカウントE=「0」としてROMに記録しておく。
画像形成が開始されると、印刷ジョブカウントを1つインクリメントして、ROMに記憶する。印刷ジョブカウントE=「1」の場合は、付着異物重量DA=「0」であるので、各ノズルから100発インク滴を空吐出して(S23)、画像を形成する(S26)。次に、画像形成後の空吐出時に、主制御部201は、力センサ228により保湿キャップ82bの重量を測定する。そして、印刷ジョブカウントE=「1」の場合は、測定した値を、初期キャップ重量(F)として、ROMに記憶するとともに、現状キャップ重量として(G)として、ROMに記憶する(S28)。一方、印刷ジョブカウントE=「2」以上の場合は、測定した値を、現状キャップ重量として(G)として、ROMに上書きする(S29)。次に、ROMに記憶されている初期キャップ重量(F)と、現状キャップ重量(G)とを読み出して、現状キャップ重量(G)から初期キャップ重量(F)を差し引いて、保湿キャップ82bに付着しているインク重量を求め、求めた保湿キャップ82bに付着しているインク重量(DA)を、ROMに上書きする(S30)。
そして、保湿キャップのインク重量DAが増えるにつれて、ノズル内のインク増粘スピードが速くなるため、空吐出におけるインク滴の吐出数を増やす。これにより、経時にわたり、ノズル内のインク粘度が回復した状態で、画像形成を行うことができ、また、インク滴の着弾位置ズレを抑制することができ、高品質な画像を経時にわたり維持することができる。
なお、図10のように、画像形成後にインクの重量DAに基づく空吐出を行い、ノズル内のインク液の粘度を回復してから、保湿キャップ82bでキャッピングするようにしてもよい。
[実施形態2]
次に、実施形態2の画像形成装置について説明する。
図11は、実施形態2の画像形成装置の要部平面説明図である。
図11に示すように、実施形態2の画像形成装置は、キャリッジ33に、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のインク滴を吐出する4個の記録ヘッド34Y,34M,34C,34Kを有している。各記録ヘッド34Y,34M,34C,34Kには、主走査方向と交叉する方向に配列され複数のノズルが設けられたノズル列が形成されている。
また、実施形態2の画像形成装置における維持回復機構81には、記録ヘッド34Yのノズル列をキャッピングするキャップ82Yと、記録ヘッド34Mのノズル列をキャッピングするキャップ82Mと、記録ヘッド34Cのノズル列をキャッピングするキャップ82Cと、記録ヘッド34Kのノズル列をキャッピングするキャップ82Kと、を備えている。キャップ82Y,82M,82Cは、保湿キャップであり、キャップ82Kは、吸引キャップとなっている。
この実施形態2の画像形成装置においても、保湿キャップによってキャッピングされる記録ヘッド34Y,34M,34Cは、保湿キャップ82Y,82M,82Cに付着したインクにより、ノズル内のインク液が増粘してしまう。よって、記録ヘッド34Y,34M,34Cにおいては、画像形成前または後に、保湿キャップの汚れ度合いに応じた空吐出を行う必要がある。
しかし、各保湿キャップ82Y,82M,82Cの汚れ度合いは、吸引動作の回数などによって違ってくる。吸引動作が多ければ、それだけ、ワイピング動作によってふき取れなかったインクが、保湿キャップに付着する場合が多くなり、吸引動作が少ない記録ヘッドに対してキャッピングする保湿キャップに比べて、汚れ度合いの進行が早くなる。このように、ノズル列をキャッピングする保湿キャップが、ノズル列毎に異なる場合は、ノズル列毎に、保湿キャップの汚れ度合いを判定する必要がある。
また、インクの種類毎に、乾燥スピードや、保湿キャップに付着したインクの蒸発成分の吸収量が異なるため、各色のノズル内のインク粘度の増加量も異なってくる。よって、各色のノズル列毎に、保湿キャップ82bの汚れ度合いによる空吐出におけるインク滴の吐出数を異ならせる必要がある。
図12は、実施形態2の画像形成装置における画像形成時の空吐出動作のフローチャートである。
主制御部201は、画像形成装置の使用履歴情報として、ワイパーブレード83によるワイピング累積回数を記録ヘッド34Y,34M,34C毎にカウントして、それぞれ、ROMに記憶している。Y色の記録ヘッド34Yのワイピング累積回数をCAy、M色の記録ヘッド34Mのワイピング累積回数をCAm、C色の記録ヘッドのワイピング累積回数をCAcとしてカウントしてゆき、それぞれROMに記憶していく。
そして、画像形成前の空吐出動作時にROMから、CAy、CAm、CAcをそれぞれ読み出して、CAy、CAm、CAcに基づいて、それぞれの保湿キャップ82Y,82M,82Cの汚れ度合いを判定する。そして、判定した汚れ度合いに応じて、空吐出におけるインク滴の吐出数を変更する。そして、Y色においては、CAyが5000回未満のときは100発インク滴を吐出(S63)し、CAyが5000以上10000未満のときは300発インク滴を吐出(S64)し、CAyが10000以上のときは500発インク滴を吐出する(S65)。また、M色においては、CAmが5000回未満のときは200発インク滴を吐出(S67)し、CAmが5000以上10000未満のときは400発インク滴を吐出(S68)し、CAmが10000以上のときは600発インク滴を吐出する(S69)。M色のインクは、Y色のインクよりも増粘スピードが速いため、Y色よりも吐出数を多くしている。
また、C色においては、CAcが5000回未満のときは300発インク滴を吐出(S71)し、CAcが5000以上10000未満のときは500発インク滴を吐出(S72)し、CAmが10000以上のときは700発インク滴を吐出する(S73)。C色のインクは、M色のインクよりも増粘スピードが速いため、M色よりも吐出数を多くしている。
このように、ノズル列をキャッピングする保湿キャップが、ノズル列毎に異なる場合や、ノズル列毎に吐出するインクの種類が異なる場合は、ノズル列ごとで空吐出の吐出数を変更することで、ノズル列ごとでインク増粘速度が異なる場合でも最適な吐出数で空吐出することができる。
なお、図13に示すように、画像形成後に保湿キャップの汚れ度合いに応じた空吐出をノズル列ごとに行ってもよい。
また、上述では、ワイピング累積回数を用いているが、吸引手段である吸引ポンプの吸引累積回数で、保湿キャップ毎の汚れ度合いを判定してもよい。また、各保湿キャップ82Y,82M,82Cの重量を力センサで測定して、各保湿キャップ82Y,82M,82Cに付着したインク重量DAy,DAm,DAcに基づいて、保湿キャップ毎の汚れ度合いを判定してもよい。
また、上述では、K色のインクを吐出するノズル列は、吸引キャップによってキャッピングされているが、K色のインクを吐出するノズル列を保湿キャップでキャッピングしてもよい。この場合、K色のインクは、他の色に比べて乾燥スピードが速いため、他の色に比べて、空吐出する際のインク滴の吐出数を増やすようにする。
以上、本実施形態の画像形成装置は、キャリッジや記録ヘッドなどにより構成され、インク滴を吐出するノズルを有するインク吐出手段を有している。また、この画像形成装置は、インク吐出手段の記録ヘッドのノズル面をキャッピングするキャップ部材たる保湿キャップと、画像形成動作前および/または画像形成動作後に画像形成に寄与しない液滴を吐出して空吐出動作を実施する回復手段たる主制御部とを備えている。また、画像形成装置の使用履歴情報を記憶する記憶手段たるEEPROMを備え、主制御部は、EEPROMに記憶されている画像形成装置の使用履歴情報に基づいて、保湿キャップのインク付着による汚れ度合いを判定し、保湿キャップの汚れ度合いに応じて、空吐出量を変更している。これにより、インク消費量を抑え、経時にわたり吐出不良を抑制することができる。
また、主制御部は、保湿キャップのインク付着による汚れ度合いが大きくなるにつれて、空吐出量を多くすることで、保湿キャップのインク付着による汚れ度合いが大きくなって、ノズル内のインク粘度が高くなっても、空吐出によってノズル内のインク粘度を回復させることができる。
また、使用履歴情報は、吸引手段たる吸引ポンプによる吸引累積回数であり、主制御部は、吸引累積回数に基づいて、保湿キャップのインク付着による汚れ度合いを判定する。吸引ポンプによりノズルのインクを吸引したときにノズル面にインクが付着する。その結果、保湿キャップでノズル面をキャッピングしたとき、ノズル面に付着したインクが、保湿キャップに付着しやすい。よって、吸引ポンプによる吸引累積回数は、保湿キャップの汚れ度合いと密接な関係にあり、吸引ポンプによる吸引累積回数により、保湿キャップのインク付着による汚れ度合いを精度よく判定することができる。
また、使用履歴情報として、ノズル面をワイピングするワイピング手段たるワイパーブレードによるワイピング累積回数を用いてもよい。ワイパーブレードによってノズル面がワイピングされることによって、ノズル面の撥水性が徐々に劣化していく。ノズル面の撥水性が劣化すると、ワイピングによってふき取らずにノズル面に残るインクが多くなる。その結果、ノズル面の撥水性が劣化すると、ノズル面をキャッピングしたとき保湿キャップにインクが付着しやすくなる。このように、ワイピング累積回数は、ノズル面の撥水性の劣化と密接に関係しており、ノズル面の撥水性の劣化は、保湿キャップのインク付着による汚れ度合いと密接に関係している。よって、ワイピング累積回数から、精度よく保湿キャップのインク付着による汚れ度合いを判定することができる。
また、使用履歴情報として、画像形成累積枚数を用いてもよい。画像形成累積枚数は、どれだけ画像形成装置が使用されているかを示している。画像形成装置の使用回数が増えれば、それだけ、保湿キャップが、インクが付着したノズル面をキャッピングする回数も増えて、保湿キャップにインクが付着していく。よって、画像形成装置の使用回数と、保湿キャップのインクによる汚れ度合いとには相関関係があるので、画像形成装置の使用回数を示す画像形成累積枚数と保湿キャップのインクによる汚れ度合いとには、相関関係がある。よって、画像形成累積枚数からでも、保湿キャップのインクによる汚れ度合いを精度よく判定することができる。
また、使用履歴情報として、累積インク吐出量を用いてもよい。累積インク吐出量も、画像形成装置がどれどけ使用されているかを示しているので、累積インク吐出量からでも保湿キャップのインクによる汚れ度合いを精度よく判定することができる。
また、使用履歴情報として、着荷時からの経過時間を用いてもよい。着荷時からの経過時間が長くなれば、それだけ、画像形成装置の使用回数が増えていると考えられる。よって、着荷時からの経過時間でも、保湿キャップのインクによる汚れ度合いを精度よく判定することができる。
また、使用履歴情報として、着荷時からの累積キャッピング回数を用いてもよい。累積キャッピング回数も、画像形成装置がどれどけ使用されているかを示しているので、累積キャッピング回数からでも保湿キャップのインクによる汚れ度合いを精度よく判定することができる。
さらに、使用履歴情報として、重量測定手段たる力センサが測定した保湿キャップの重さ情報を用いてもよい。保湿キャップにインクが付着すると、保湿キャップの重量が増加する。よって、保湿キャップの重さ情報を用いることで、画像形成装置の使用回数や、ノズル面の撥水性の劣化などと相関がある使用履歴情報から間接的に保湿キャップのインク付着による汚れ度合いを判定するものに比べて、保湿キャップの汚れ度合いを精度よく判定することができる。
また、インク吐出手段は、互いに異なる色のインクを吐出する複数のノズル列を有する。具体的には、一つの記録ヘッドに、互いに異なる色のインクを吐出する複数のノズル列を形成したり、複数の記録ヘッドを設けて、各記録ヘッドに形成されたノズル列から互いに異なる色のインクを吐出するよう構成したりしている。そして、複数のノズル列のうち、黒色のインクを吐出するノズル列に対する保湿キャップのインク付着による汚れ度合いに応じた空吐出量を、他の色のインクを吐出するノズル列に対する保湿キャップのインク付着による汚れ度合いに応じた空吐出量よりも多くしている。黒色のインクは、他の色のインクよりも乾燥スピードが速いため、ノズル内のインクの増粘スピードが速い。そのため、黒色のインクを吐出するノズル列に対する保湿キャップのインク付着による汚れ度合いに応じた空吐出量を、他の色のインクを吐出するノズル列に対する保湿キャップのインク付着による汚れ度合いに応じた空吐出量と同じにした場合、黒色のインクを吐出するノズル内のインク粘度が、回復しない。よって、黒色のインクを吐出するノズル列に対する保湿キャップのインク付着による汚れ度合いに応じた空吐出量を、他の色のインクを吐出するノズル列に対する保湿キャップのインク付着による汚れ度合いに応じた空吐出量よりも多くすることにより、黒色のインクを吐出するノズル内のインク粘度を空吐出により、適正な粘度に回復させることができる。
また、吐出するインクの種類が異なれば、保湿キャップに付着した乾燥インクによる増粘スピードも異なる。また、キャッピングされる保湿キャップが異なれば、保湿キャップの汚れ度合いもそれぞれ異なる。その結果、ノズル列毎に増粘スピードが異なる。よって、ノズル列毎に、保湿キャップのインク付着による汚れ度合いに応じた空吐出量を異ならせるのが好ましい。これにより、各のノズル列で最適な吐出数で空吐出することができ、各ノズル列内のインクを最適な粘度に回復させることができるとともに、インク消費量を抑えることができる。
また、本実施形態の画像形成装置においては、インクとして、顔料インクを用いている。顔料インクは、保湿キャップのインク付着による汚れ度合いにより、ノズル内のインクの乾燥スピードが大きく変わる。よって、保湿キャップの汚れ度合いに応じて空吐出量を変更することによって、ノズル内のインクを最適な粘度に回復させることができるとともに、インク消費量を抑える効果が大きい。
33:キャリッジ
34:記録ヘッド
81:維持回復機構
82a:吸引キャップ
82b:保湿キャップ
83:ワイパーブレード
104:ノズル
201:主制御部
228:力センサ
特開2008−62526号公報 特開2004−345290号公報 特開2008−62608号公報

Claims (13)

  1. インク滴を吐出するノズルを有するインク吐出手段と、
    前記インク吐出手段のノズル面をキャッピングするキャップ部材と、
    画像形成動作前および/または画像形成動作後にインク滴を吐出して空吐出動作を実施する回復手段と、を備えた画像形成装置において、
    前記回復手段は、前記キャップ部材のインク付着による汚れ度合いを判定し、前記キャップ部材の汚れ度合いに応じて、空吐出量を変更することを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1の画像形成装置において、
    前記回復手段は、前記キャップ部材のインク付着による汚れ度合いが大きくなるにつれて、空吐出量を多くすることを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1または2の画像形成装置において、
    当該画像形成装置の使用履歴情報を記憶する記憶手段を備え、
    前記回復手段は、前記キャップ部材のインク付着による汚れ度合いを、前記記憶手段に記憶されている当該画像形成装置の使用履歴情報に基づいて判定することを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項3の画像形成装置において、
    前記ノズルのインクを吸引する吸引手段を備え、
    前記使用履歴情報は、前記吸引手段による吸引累積回数であり、
    前記回復手段は、前記吸引累積回数に基づいて、前記キャップ部材のインク付着による汚れ度合いを判定することを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項3の画像形成装置において、
    前記ノズル面をワイピングするワイピング手段を備え、
    前記使用履歴情報は、前記ワイピング手段によるワイピング累積回数であり、
    前記回復手段は、前記ワイピング累積回数に基づいて、前記キャップ部材のインク付着による汚れ度合いを判定することを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項3の画像形成装置において、
    前記使用履歴情報は、画像形成累積枚数であり、
    前記回復手段は、前記画像形成累積枚数に基づいて、前記キャップ部材のインク付着による汚れ度合いを判定することを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項3の画像形成装置において、
    前記使用履歴情報は、累積インク吐出量であり、
    前記回復手段は、前記累積インク吐出量に基づいて、前記キャップ部材のインク付着による汚れ度合いを判定することを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項3の画像形成装置において、
    前記使用履歴情報は、着荷時からの経過時間であり、
    前記回復手段は、前記経過時間に基づいて、前記キャップ部材のインク付着による汚れ度合いを判定することを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項3の画像形成装置において、
    前記使用履歴情報は、着荷時からの累積キャッピング回数であり、
    前記回復手段は、前記累積キャッピング回数に基づいて、前記キャップ部材のインク付着による汚れ度合いを判定することを特徴とする画像形成装置。
  10. 請求項3の画像形成装置において、
    前記キャップ部材の重さを測定する重量測定手段を備え、
    前記使用履歴情報は、前記重量測定手段が測定したキャップ部材の重さ情報であり、
    前記回復手段は、前記キャップ部材の重さ情報に基づいて、前記キャップ部材のインク付着による汚れ度合いを判定することを特徴とする画像形成装置。
  11. 請求項1乃至10いずれかの画像形成装置において、
    前記インク吐出手段は、複数のノズルからなり、互いに異なる色のインクを吐出する複数のノズル列を有し、
    前記複数のノズル列のうち、黒色のインクを吐出するノズル列に対する前記キャップ部材のインク付着による汚れ度合いに応じた空吐出量を、他の色のインクを吐出するノズル列に対する前記キャップ部材のインク付着による汚れ度合いに応じた空吐出量よりも多くしたことを特徴とする画像形成装置。
  12. 請求項1、2、3、4、5または10の画像形成装置において、
    前記インク吐出手段は、複数のノズルからなり、互いに異なる種類のインクを吐出する、または、互いに異なるキャップ部材にキャッピングされる複数のノズル列を有し、
    ノズル列毎に、前記キャップ部材のインク付着による汚れ度合いに応じた空吐出量を異ならせたことを特徴とする画像形成装置。
  13. 請求項1乃至12いずれかの画像形成装置において、
    前記インクとして、顔料インクを用いたことを特徴とする画像形成装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012250355A (ja) * 2011-05-31 2012-12-20 Seiko Epson Corp 記録装置、記録装置の制御方法、及び、プログラム
JP2016150486A (ja) * 2015-02-17 2016-08-22 セイコーエプソン株式会社 液体吐出装置、および、液体吐出装置の制御方法

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