JP4930089B2 - 記録装置 - Google Patents

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本発明は、印字ヘッドのインクノズルからインクを吐出して印字処理を行う記録装置に関するものである。
一般に、インクジェットプリンタは、往復移動可能なキャリッジに装填された印字ヘッドが複数のノズルからインク液滴を所望の位置に噴射することによって印字を行うように構成されている。
この種のインクジェットプリンタにおいて、正常にインク滴が吐出されているかを検査する方法としては、インクノズルから帯電インクを吐出させ、ヘッドキャップに備わる検査板または吸収材に着弾したときに発生する電流変化を検査するインク滴吐出検査方式がある。
特開2003−1835号公報
上記インク滴吐出検査にて、検査精度を高めるためには、ノズル形成面と吸収材との隙間を極力小さくしたり、インクノズルと吸収材との間の電圧を高くすることが有効である。
ところで、印字休止時では、印字ヘッドのノズル形成面にヘッドキャップを密着させて保護しているが、このノズル形成面にヘッドキャップを密着させると、ヘッドキャップからノズル形成面にインクが転写されてインク滴となり、ヘッドキャップの密着が繰り返されると、付着したインク滴が成長する。
このため、インク滴吐出検査にて、ノズル形成面に付着したインク滴がヘッドキャップに接近、あるいは接触することにより、電流変化の検出が良好に行われず、検査不良を生じることがある。
また、インク滴吐出検査時におけるノズル形成面とヘッドキャップとの間隔を広くすれば、ノズル形成面のインク滴による検査不良を回避することができるが、この場合、インク滴吐出検査の精度が低下してしまう。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、検査不良を生じることなく印字ヘッドのインクノズルに対して高精度にインク滴吐出検査を行うことが可能な記録装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の記録装置は、印字ヘッドのノズル形成面をワイパによって払拭するワイピング手段と、印字ヘッドに対して隙間をあけて配置させたヘッドキャップに、インクノズルから帯電インクを吐出させてヘッドキャップ内での電流変化に基づいて前記インクノズルからのインク滴の吐出状態を検査するインク滴吐出検査手段とを備えた記録装置であって、前記インク滴吐出検査手段によるインク滴吐出検査の実行前に、前記ワイピング手段によって前記ノズル形成面が払拭されることを特徴とする。
この構成の記録装置によれば、インク滴吐出検査を実行する前に、ワイピング手段によってノズル形成面を払拭するので、インク滴がノズル形成面に付着していることによる検査不良を生じることなく、印字ヘッドに対して隙間をあけて配置させたヘッドキャップに、インクノズルから帯電インクを吐出させてヘッドキャップ内での電流変化に基づいてインクノズルからのインク滴の吐出状態を精度良く検査することができる。
また、前記印字ヘッドに対して隙間をあけて前記ヘッドキャップを配置して印字ヘッドとヘッドキャップとの間に所定の電位差にて電圧を印加した状態にて、これら印字ヘッドとヘッドキャップとの間の実際の印加電圧が予め定められた電圧のしきい値未満である場合に、前記ワイピング手段によって前記ノズル形成面が払拭されても良い。
この構成によれば、インク滴がノズル形成面に付着することによって印加電圧が低下してしきい値未満となった際にワイピング手段によってノズル形成面を払拭してインク滴吐出検査を行うので、不必要にワイピング処理を行うことなく高精度にインク滴吐出検査を行うことができる。
また、前記印字ヘッドの前記ノズル形成面に前記ヘッドキャップを密着させるキャッピング処理の回数が所定回数以上である場合に、前記ワイピング手段によって前記ノズル形成面が払拭されても良い。
この構成によれば、ノズル形成面にヘッドキャップを密着させるキャッピング処理の回数が所定回数以上のときに、ワイピング手段によってノズル形成面を払拭してインク滴吐出検査を行うので、不必要にワイピング処理を行うことなく高精度にインク滴吐出検査を行うことができる。
以下、添付図面に基づいて、本発明の実施形態に係る記録装置を詳細に説明する。
図1は本発明の実施形態に係る記録装置であるインクジェットプリンタの外観斜視図、図2は図1に示したインクジェットプリンタからプリンタケースを取り外した状態の斜視図、図3は図2に示したヘッドメンテナンス機構の全体斜視図、図4は図2に示したヘッドメンテナンス機構の分解斜視図、図5及び図6は図2に示したヘッドメンテナンス機構の要部斜視図である。
本実施形態のインクジェットプリンタ1は、複数種のカラーインク液を使用してロール紙にカラー印刷するものであり、図1に示すように、プリンタ本体を覆うプリンタケース2の前面には、ロール紙カバー5及びインクカートリッジカバー7が開閉自在に装備されている。更に、プリンタケース2の前面には、電源スイッチ3と共にフィードスイッチやインジケータ等も配置されている。
ロール紙カバー5を開くと、印刷用紙であるロール紙11を収容した用紙収容部13が開放状態になって、用紙の交換が可能になる。
また、インクカートリッジカバー7を開くと、カートリッジ装着部15が開放状態になり、このカートリッジ装着部15へのインクカートリッジ17の着脱が可能になる。
インクカートリッジ17は、カートリッジケース内に複数個のカラーインクパックを収容したものである。本実施形態のインクジェットプリンタ1の場合は、インクカートリッジカバー7を開く動作に連動して、カートリッジ装着部15の前方にインクカートリッジ17が所定距離だけ引き出される構成になっている。
インクカートリッジ17内の各インクパックは、インクカートリッジ17をカートリッジ装着部15に装着した際に、カートリッジ装着部15側に装備されたインク供給針がインクパックのインク供給口に差込接続される。カートリッジ装着部15のインク供給針には、プリンタケース2内に固定されたインク流路31が接続され、このインク流路31には、可撓性のインク供給チューブ33の一端が接続されている。
インク供給チューブ33の他端は、キャリッジ23上に装備されたダンパユニット34に接続されている。このダンパユニット34は、インクジェット印字ヘッド21に接続された背圧調整ユニット35に接続されている。
プリンタケース2内の用紙収容部13の上方には、図2に示すように、印字ヘッド21を搭載したキャリッジ23が装備される。キャリッジ23は、ロール紙11の幅方向に沿って延在するガイド部材25によって用紙幅方向に移動自在に支持されると共に、ロール紙11の幅方向に延在する無端ベルト26aとこの無端ベルト26aを駆動するキャリッジモータ26bとによって、印字領域であるプラテン28の上方をロール紙11の幅方向に往復移動可能になっている。
図示のように、印字領域から外れたカートリッジ装着部15の上方が、往復移動するキャリッジ23の待機位置(メンテナンス領域)となっている。そして、この待機位置の下方には、キャリッジ23の下面に露出する印字ヘッド21の保守動作を行うヘッドメンテナンス機構40が配置されている。
本実施形態のヘッドメンテナンス機構40は、図3〜図6に示すように、印字ヘッド21のノズル形成面21aを封止するためのヘッドキャップ機構60と、このノズル形成面21aを払拭するためのワイパ機構50と、後述する捕捉部材24に付着している付着物を吸収する吸収部材100と、ヘッドキャップ機構60から残留インクを吸引するためのインク吸引機構70とを備えている。
吸収部材100は、図6に示すように、ヘッドキャップ機構60におけるヘッドキャップ63の側方に設けられ、このヘッドキャップ機構60と伴にキャッピング位置に移動して上端縁101aが捕捉部材24に接触する略矩形板状の第1の吸収部材101と、ヘッドキャップ機構60の下方に設けられ、このヘッドキャップ機構60と伴にキャッピング位置から退避する退避位置に移動した第1の吸収部材101の当接部101bに接触可能な第2の吸収部材102と、を備えている。
また、これらヘッドキャップ機構60、ワイパ機構50、第1の吸収部材101及びインク吸引機構70は、動力伝達機構80を介してポンプモータ81により駆動される。これらの各部分は、プリンタ本体に着脱可能なハウジング41に取り付けられている。
図4に示すように、ワイパ機構50及びヘッドキャップ機構60と第1の吸収部材101は、キャリッジ23の往復動方向(図4中左右方向)に併設されており、インク吸引機構70は、ヘッドキャップ機構60のプリンタ後方側(図4中手前側)に併設されている。
そして、ヘッドキャップ機構60とワイパ機構50と第1の吸収部材101とインク吸引機構70とが連動可能なように動力伝達機構80が配設されている。
即ち、動力伝達機構80は、複数の歯車からなる歯車列で構成され、ポンプモータ81からの駆動力によりヘッドキャップ機構60及び第1の吸収部材101とワイパ機構50を印字ヘッド21の往復動方向に対して直交する方向(図4中上下方向)に進退動させると共に、インク吸引機構70を動作させるように構成されている。
インク吸引機構70は、チューブ72の一端がヘッドキャップ機構60と接続され、他端がインクカートリッジ17の廃インク導入部に接続されたチューブポンプであり、このインク吸引機構70が駆動されると、ヘッドキャップ機構60を介して印字ヘッド21のノズルからインクを吸引し、インクカートリッジ17の廃インク貯留室に排出される。
動力伝達機構80を構成する歯車列の最終段(ワイパ51及びヘッドキャップ63側)には、円筒カム82が接続されている。
円筒カム82は、ハウジング41に垂設された支軸43に、下部カムホイール83及び上部カムホイール84と、間欠歯車85と、摩擦歯車86とを嵌装することにより構成されている。
下部カムホイール83及び上部カムホイール84は、組み合わせ結合してなる外周面に、ワイパ機構50をスライドさせる為のカム溝と、ヘッドキャップ機構60をスライドさせる為のカム溝とが、それぞれ位相をずらして形成されている。
下部カムホイール83の底面には、ハウジング41の底面に形成された所定長さの円弧溝に係合する係合突起が突設されており、この下部カムホイール83を有限回転させる。
上部カムホイール84の上面には、間欠歯車85に形成された所定長さの円弧溝に係合する係合突起が突設されており、この上部カムホイール84を間欠歯車85に追従回転させる。
間欠歯車85の上方には、この間欠歯車85の上面に摩擦係合する摩擦歯車86が配置されており、この摩擦歯車86はコイルばね88により間欠歯車85側へ押圧付勢されている。
ヘッドキャップ機構60のスライダ64には、円筒カム82のカム溝と係合するカムフォロア66が設けられ、ワイパ機構50のスライダ52には、円筒カム82のカム溝と係合するカムフォロア54が設けられている。
これにより、円筒カム82が回転することに伴い、ヘッドキャップ機構60のスライダ64とワイパ機構50のスライダ52は、それぞれ対応するカム溝に従ってスライドするようになっている。
ヘッドキャップ機構60は、図3〜6に示すように、スライダ64と、キャップホルダ62に固定されたヘッドキャップ63とを備えている。スライダ64は、ケース状に形成されたもので、ガイド部材25と直交する方向、すなわち、印字ヘッド21のノズル形成面21aに対して接近又は離間する方向にスライドするように、嵌挿部65がハウジング41に垂設されたガイド軸42に支持されている。
スライダ64の上端凹部には、先端部分にヘッドキャップ63が固定されたキャップホルダ62がスライダ64に対し進退移動できるように保持されている。
ワイパ機構50は、図3〜6に示すように、スライダ52と、ワイパ51とを備えている。スライダ52は、箱型状に形成されたもので、ヘッドキャップ機構60のスライダ64と同じ方向にスライドするように、スライド部53がハウジング41に設けられたガイド部44に支持案内されている。スライダ52の先端部分には、弾性材であるゴム製の板材からなるワイパ51が埋め込まれている。
そして、スライダ52は、最もワイパ51がメンテナンス機構40の内側に引っ込んだ位置(退避位置)と、ワイパ51によってノズル形成面21aの汚れを払拭する処理を行うためのワイピング位置との間を移動できるようになっている。図7に示すように、ワイピング位置は、ワイパ51の先端がノズル形成面21aからはみ出し量s分印字ヘッド21側に移動した位置であり、印字ヘッド21のノズル形成面21aに対し接触して擦れるようになっている。これにより、ワイパ51はノズル形成面21aに付着しているインク等の異物を払拭することができる。尚、インクの種類によっては、ワイパ51を軟質のプラスチック等により形成しても良い。
更に、図8に示すように、印字ヘッド21のノズル形成面21aよりもメンテナンス領域側(図8中右側)には、印字ヘッド21が印字領域側(図8中左側)に移動する際にワイパ機構50のワイパ51に対して接触し、このワイパ51に付着している付着物を掻き取る捕捉部材24が設けられている。
この捕捉部材24は、薄板状に形成されたものであり、先端部分にはワイパ51のヘッドキャップ機構60側の側面に当接可能な掻取部24aが突設されている。また、捕捉部材24の先端は、印字ヘッド21のノズル形成面21aよりも若干後退した位置に配置されている。これにより、捕捉部材24は、キャリッジ23が印字領域を移動する場合に、プラテン28上にあるロール紙11に接触しないようになっている。
図9に示すように、ヘッドキャップ63は、印字ヘッド21のノズル形成面21aを封止可能な大きさの開口を有する箱型状のゴムで形成されたもので、上端縁部は、ノズル形成面21aに密着可能なリップ部96とされている。
このヘッドキャップ63は、収納凹部94を有し、この収納凹部94内に、廃インクを吸収する多層構造の吸収材95が収納され、この吸収材95は、図示しない押さえ部材によって保持され、その上面が、リップ部96の先端位置よりも下がった位置とされている。
このヘッドキャップ63には、インク吸引機構70からのチューブの一端が接続されており、ノズル形成面21aにリップ部96が密着した状態にて、インク吸引機構70のポンプモータ81が駆動されることにより、ヘッドキャップ63内を減圧して印字ヘッド21のインクノズルからインクが吸引され、インクカートリッジ17の廃インク貯留室に排出される。
また、このヘッドキャップ63の収納凹部94内には、電流検査用の金属軸97が立設されており、この金属軸97は、吸収材95と導通可能とされている。この金属軸97には、その下端にリード線98が接続されており、このリード線98を介して信号が取り出し可能とされている。
そして、上記インクジェットプリンタ1では、メンテナンス機構40によって印字ヘッド21のクリーニングが行われる。なお、このクリーニングは、予め設定された所定のタイミングあるいはユーザの操作時に行われるもので、印字ヘッド21のノズル形成面21aにヘッドキャップ63を密着させてインク吸引機構70によって内部を吸引して印字ヘッド21のインクノズルから増粘状態のインクを吸引するインク吸引処理及び印字ヘッド21のノズル形成面21aの汚れをワイパ51によって払拭するワイピング処理が行われる。
また、上記メンテナンス機構40を備えたインクジェットプリンタ1では、印字ヘッド21のインクノズルでのインクのメニスカスを形成するために、印字開始前あるいは定期的に印字ヘッド21のインクノズルから所定量のインクをヘッドキャップ63内に吐出するフラッシング処理、インクノズルの詰まりを防止するために印字休止後にて印字ヘッド21のノズル形成面21aにヘッドキャップ63を密着させて保護するキャッピング処理を行う。
さらに、上記インクジェットプリンタ1では、メンテナンス機構40によって、印字ヘッド21のインクノズルから正常にインク滴が吐出されるかを検査するインク滴吐出検査が行われる。
次に、このインク滴吐出検査について図10に示すフローチャートに沿って説明する。
インク滴吐出検査が開始されると、印字ヘッド21が、ヘッドキャップ63の真上に移動し、この状態にて、ヘッドキャップ63が上昇し、印字ヘッド21のノズル形成面21aに対してヘッドキャップ63が位置決めされた状態に配置される(ステップS01)。
具体的には、印字ヘッド21のノズル形成面21aとヘッドキャップ63のリップ部96の先端との間に所定寸法Aの隙間が形成され、また、印字ヘッド21のノズル形成面21aとヘッドキャップ63の吸収材95の上面との隙間が、インク滴吐出検査を良好に行うのに十分狭い所定寸法Bとされる(図9参照)。
この状態にて、印字ヘッド21とヘッドキャップ63との間に所定の電位差にて電圧を印加する(ステップS02)。
そして、電圧を印加した状態にて、実際に印加されている電圧を検出し、この印加電圧と、予め定められた電圧のしきい値とが比較される(ステップS03)。なお、電圧のしきい値は、インク滴吐出検査を実行した際に、検査結果を確実に検出することが可能な最低限の電圧である。
この電圧の比較により、印加電圧がしきい値以上である場合は、インク滴吐出検査の実行処理(ステップS05)に移行する。
印加電圧がしきい値以上でない場合は、インク滴吐出検査の実行(ステップS05)の前に、ワイピング処理が行われる(ステップS04)。
具体的には、まず、退避位置のワイパ51が、印字ヘッド21のノズル形成面21aからはみ出し量s分だけ印字ヘッド21側に移動したワイピング位置まで上昇され、この状態にて印字ヘッド21が印字領域側へ向かって移動される。これにより、ワイパ51が、印字ヘッド21のノズル形成面21a上をはみ出し量sに応じた撓み量をもって摺動し、ノズル形成面21a上に付着したインクをワイパ51自体に転移させることによって払拭する。その後、ワイパ51が退避位置まで下降され、印字ヘッド21が再びヘッドキャップ63の真上に移動される。
インク滴吐出検査では、印字ヘッド21のインクノズルから帯電したインクを吐出させる(ステップS05)。このようにすると、帯電インクが吸収材95に着弾することにより生じる電流変化の信号が、電流検査用の金属軸97からリード線98を介して取り出され、その電流変化に基づいて、インクノズルからのインク滴の吐出状態を検査することができる。
その後、ヘッドキャップ63を下降させ、インク滴吐出検査を終了する(ステップS06)。
以上、説明したように、上記実施形態に係るインクジェットプリンタによれば、インク滴吐出検査を実行する前に、ワイパ51によってノズル形成面21aを払拭するので、インク滴がノズル形成面21aに付着していることによる検査不良を生じることなく、印字ヘッド21に対して隙間をあけて配置させたヘッドキャップ63に、インクノズルから帯電インクを吐出させてヘッドキャップ63内での電流変化に基づいてインクノズルからのインク滴の吐出状態を精度良く検査することができる。
特に、インク滴がノズル形成面21aに付着することによって印加電圧が低下してしきい値未満となった際にワイパ51によってノズル形成面21aを払拭してインク滴吐出検査を行うので、不必要にワイピング処理を行うことなく高精度にインク滴吐出検査を行うことができる。
なお、上記実施形態では、印字ヘッド21に対してヘッドキャップ63を所定の間隔をあけて配置した状態にて、印字ヘッド21とヘッドキャップ63との間に印加した電圧がしきい値に満たない場合に、ワイピング処理を行ったが、インク滴吐出検査の実行前にその都度ワイピング処理を実行しても良く、この場合、多少スループットに影響するものの、インク滴吐出検査を確実に行うことができ、検査精度を高めることができる。
また、印字ヘッド21に対するヘッドキャップ63のキャッピングの回数によってインク滴吐出検査時にワイピング処理を行うか否かを判断しても良い。
具体的には、印字ヘッド21のノズル形成面21aにヘッドキャップ63を密着させるキャッピング処理の回数が所定回数以上である場合に、ワイパ51によってノズル形成面21aを払拭し、インク滴吐出検査を行う。
そして、この場合も、不必要にワイピング処理を行うことなく高精度にインク滴吐出検査を行うことができる。
本発明の実施形態に係る記録装置であるインクジェットプリンタの外観斜視図である。 インクジェットプリンタからプリンタケースを取り外した状態の斜視図である。 ヘッドメンテナンス機構の全体斜視図である。 ヘッドメンテナンス機構の分解斜視図である。 ヘッドメンテナンス機構の要部斜視図である。 ヘッドメンテナンス機構の要部斜視図である。 ヘッドメンテナンス機構の動作を説明する要部正面図である。 ヘッドメンテナンス機構の動作を説明する要部正面図である。 印字ヘッドに近接させたヘッドキャップを示すヘッドキャップを断面視した側面図である。 インク滴吐出検査処理を説明するフローチャートである。
符号の説明
1…インクジェットプリンタ(記録装置)、21…印字ヘッド、21a…ノズル形成面、51…ワイパ(ワイピング手段)、63…ヘッドキャップ。

Claims (2)

  1. 印字ヘッドのノズル形成面をワイパによって払拭するワイピング手段と、印字ヘッドに対して隙間をあけて配置させたヘッドキャップに、インクノズルから帯電インクを吐出させてヘッドキャップ内での電流変化に基づいて前記インクノズルからのインク滴の吐出状態を検査するインク滴吐出検査手段とを備えた記録装置であって、
    前記インク滴吐出検査手段によるインク滴吐出検査の実行前にワイピング処理が必要と判断されると、前記インクノズルからインクを吸引するインク吸引処理も前記インクノズルからのインクの吐出も行なうことなく、前記ワイピング手段によって前記ノズル形成面が払拭されることを特徴とする記録装置。
  2. 前記印字ヘッドの前記ノズル形成面に前記ヘッドキャップを密着させるキャッピング処理の回数が所定回数以上である場合に、前記ワイピング手段によって前記ノズル形成面が払拭されることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
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