JP5024122B2 - 液体吐出装置およびそれを備えた印刷装置、メディア処理装置、液体吐出装置の製造方法 - Google Patents
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Description
このような印刷装置には、ヘッドのノズルの目詰まりを解消するためにノズル形成面をキャップによって封止してノズルからインクを吸い出すポンプ装置や、ヘッドのノズルの目詰まりを防止するために、印刷を行わないとき(待機時など)にヘッドのノズル形成面をキャップによって封止するキャッピング装置などが設けられている。(例えば、特許文献1参照)。
前記ヘッドキャップは、前記ノズル面に接触するリップ部を有し、前記リップ部には、前記ノズル面側の頂部に向かって次第に薄肉となる断面先細り形状とすることにより内側傾斜面及び外側傾斜面が形成され、
前記リップ部のうち少なくとも前記内側傾斜面が、前記外側傾斜面における前記頂部から離れた部分に形成された粗面部より表面粗さの小さい滑面部として形成されていることを特徴とする。
本発明に係る液体吐出装置は、液体を吐出する吐出ノズルを有する吐出ヘッドと、
前記液体を吸収する吸収材を有し、前記吐出ヘッドの吐出ノズルが設けられたノズル面を封止可能なものであり、移動機構により前記ノズル面に対して接近および離間可能なヘッドキャップを備えた液体吐出装置であって、
前記ヘッドキャップは、前記ノズル面に接触するリップ部を備え、
前記リップ部は、前記ノズル面側の頂部に向かって次第に薄肉となる形状を有し、
前記リップ部のうち少なくとも外周側面における前記頂部から離れた部分には、前記頂部から前記部分までの前記外周側面の表面および前記リップ部の内周側面の表面に比べ表面粗さの粗い粗面部が形成されていることを特徴とする。
前記リップ部の前記外周側面の前記頂部側には傾斜している外側傾斜面を備え、
前記外側傾斜面における前記頂部側から離れたほぼ半分の部分が、前記粗面部として形成されていることが好ましい。
前記粗面部の表面粗さは、下限がほぼRa4.34とされていることが好ましい。
前記リップ部の前記外周側面の前記頂部から前記粗面部までの表面粗さは、上限がほぼRa2.2とされていることが好ましい。
前記リップ部の前記内周側面の表面粗さは、上限がほぼRa2.2とされていることが好ましい。
したがって、リップ部の頂部に液体が残留することを防ぎ、ヘッドキャップがノズル面から離れる際の液体の飛沫の発生をなくすことができ、吐出ノズルへの液体の付着による吐出不良を防止し、良好な液体の吐出状態を維持することができる。
前記メディアに印刷処理を行うために上記本発明に係る印刷装置を備えていることを特徴とする。
本発明に係る液体吐出装置の製造方法は、上述の液体吐出装置の製造方法であって、
前記粗面部を成型する金型の表面粗さの下限をほぼR1.358とすることを特徴とする。
なお、本実施形態では、メディア処理装置としてのパブリッシャを例示して説明する。
図1は各部を閉状態としたパブリッシャ(メディア処理装置)の外観斜視図、図2は各部を開状態としたパブリッシャの外観斜視図、図3はパブリッシャのケースを外した状態の前方上側から見た斜視図、図4はパブリッシャに設置されたレーベルプリンタ部分の斜視図、図5はレーベルプリンタ部分における駆動機構を説明する斜視図である。
また、装置右(正面視左)側の開閉扉4は、図3に示すレーベルプリンタ11のインクカートリッジ12の入れ換え時に開閉するためのものであり、この開閉扉4を開けると、鉛直方向に配列された複数のカートリッジホルダ13を有するカートリッジ装着部14が露出するようになっている。
メディアドライブ41は、メディアMへのデータ書き込み位置とメディアMの受け取り受け渡しを行うメディア受け渡し位置との間で進退するように移動可能なメディアトレイ41aをそれぞれ有している。メディアドライブ41は、後退状態にあるメディアトレイ41a上のメディアMにデータの書き込み等を行う。
また、例えば、上側のメディアスタッカ21及び下側のメディアスタッカ22にそれぞれの最大収容枚数(50枚+50枚)の未使用のメディアMを装填し、下側のメディアスタッカ22の全枚数(50枚)のメディアMを順次処理してメディアスタッカ72に収容し、次に、上側のメディアスタッカ21の全枚数(50枚)のメディアMを順次処理して、空となった下側のメディアスタッカ22に収容する。このようにして、上側のメディアスタッカ21及び下側のメディアスタッカ22の最大収容枚数(50枚+50枚)のメディアMを一度に処理する(バッチ処理モード)。
なお、インク供給機構60には、その上部に主部を配置するように加圧機構64が設けられており、この加圧機構64は、圧縮空気を送り出してインクカートリッジ12内を加圧し、インクカートリッジ12内のインクパックに貯留しているインクを送り出す。
このヘッドメンテナンス機構81は、ホームポジションに配置されたキャリッジ62の下面に露出するインクジェットヘッド61のインクノズルを覆うヘッドキャップ82と、インクジェットヘッド61のヘッドクリーニング動作やインク充填動作によってヘッドキャップ82に排出されたインクを吸引する廃インク吸引ポンプ83とを備えている。
この廃インク吸収タンク85は、ケース86内に図示しない吸収材を配設したもので、その上面は、複数の通気孔87を有するカバー88によって覆われている。
なお、ヘッドメンテナンス機構81の下方には、廃インク吸収タンク85の一部である廃インク受け部89が設けられ、ヘッドメンテナンス機構81から滴下したインクを受け止め、吸収材によって吸収するようになっている。
図5はヘッドメンテナンス機構の構造を説明する斜視図、図6はヘッドメンテナンス機構の構造を説明する正面図、図7(a)は一部を断面視したヘッドキャップの外側から視た斜視図、図7(b)は一部を断面視したヘッドキャップの内側から視た斜視図、図8はヘッドメンテナンス機構の動作を説明する斜視図、図9はヘッドメンテナンス機構の動作を説明する正面図である。
ヘッドキャップ82は、例えば、硬質プラスチック等の樹脂から形成されたケース91と、このケース91の収納凹部90を形成する壁面に取り付けられた弾性を有する樹脂(合成ゴム等)からなるリップ部92とを有している。リップ部92は、その先端である頂部92aにおける表裏に内側傾斜面93及び外側傾斜面94を有し、断面形状がノズル形成面61a側へ向かって次第に薄肉となる先細り形状である。そして、ヘッドキャップ82がインクジェットヘッド61に近接することにより、リップ部92の頂部92aを含むその近傍部分がノズル形成面61aに密着する。
そして、ワイパ121は、ワイパスライダ122の移動により、ノズル形成面61aの汚れを払拭するワイピング処理を行うためにインクジェットヘッド61の移動経路内に配置されたワイピング位置(図5の状態)と、図8に示すように、インクジェットヘッド61の移動経路から外れた退避位置との間を移動できるようになっている。
なお、ヘッドキャップ機構101のキャップスライダ111及びワイパ機構102のワイパスライダ122は、いずれも廃インク吸引ポンプ83の駆動によってスライドされる。
したがって、図10(b)に示すように、ヘッドキャップ82がノズル形成面61aから離間した際のインクIの飛沫の発生がなくされ、インクノズルへのインクIの付着が防止される。
これにより、図11(b)に示すように、ヘッドキャップ82がノズル形成面61aから離間した際に、リップ部92とノズル形成面61aとの間にインクIの膜が形成され、このインクIの膜が破裂することにより、図11(c)に示すように、インクIが飛散してインクノズルに付着し、インクノズルの吐出不良を起こしてしまう。
したがって、ヘッドキャップ82がノズル形成面61aから離間した際のインクの飛沫の発生をなくすことができ、インクノズルへのインクの付着による吐出不良を防止することができ、良好な吐出状態を維持することができる。
これにより、被印刷物であるCDやDVD等の円板状のメディアMのレーベル面に高品質に印刷を行うことができる。
また、リップ部92を成型する金型の表面粗さを低くすることにより、滑面部93a,94aを容易に形成することができ、低コストでインクノズルへのインクの付着を抑制することができる。
Claims (7)
- 液体を吐出する吐出ノズルを有する吐出ヘッドと、
前記液体を吸収する吸収材を有し、前記吐出ヘッドの吐出ノズルが設けられたノズル面を封止可能なものであり、移動機構により前記ノズル面に対して接近および離間可能なヘッドキャップを備えた液体吐出装置であって、
前記ヘッドキャップは、前記ノズル面に接触するリップ部を備え、
前記リップ部は、前記ノズル面側の頂部に向かって次第に薄肉となる形状を有し、
前記リップ部のうち少なくとも外周側面における前記頂部から離れた部分には、前記頂部から前記部分までの前記外周側面の表面および前記リップ部の内周側面の表面に比べ表面粗さの粗い粗面部が形成され、
前記リップ部の前記外周側面の前記頂部側には傾斜している外側傾斜面を備え、
前記外側傾斜面における前記頂部側から離れたほぼ半分の部分が、前記粗面部として形成されていることを特徴とする液体吐出装置。 - 請求項1に記載の液体吐出装置において、
前記粗面部の表面粗さは、下限がほぼRa4.34とされていることを特徴とする液体吐出装置。 - 請求項1または2に記載の液体吐出装置において、
前記リップ部の前記外周側面の前記頂部から前記粗面部までの表面粗さは、上限がほぼRa2.2とされていることを特徴とする液体吐出装置。 - 請求項1から3の何れか一項に記載の液体吐出装置において、
前記リップ部の前記内周側面の表面粗さは、上限がほぼRa2.2とされていることを特徴とする液体吐出装置。 - 請求項1から4の何れか一項に記載の液体吐出装置を備え、
前記吐出ノズルからインク滴を吐出させて被印刷物に印刷処理を行うことを特徴とする印刷装置。 - 板状のメディアに対して情報処理を行うメディア処理装置であって、
前記メディアに印刷処理を行うために請求項5に記載の印刷装置を備えていることを特徴とするメディア処理装置。 - 請求項1から4の何れか一項に記載の液体吐出装置の製造方法であって、
前記粗面部を成型する金型の表面粗さの下限をほぼR1.358とすることを特徴とする液体吐出装置の製造方法。
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