JP5118511B2 - 合成樹脂製のパレット - Google Patents

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Description

本発明は、曲げ強度の強い合成樹脂製のパレットに関するものである。
従来から合成樹脂製のパレットにおいて、最も強度(曲げ強度)が必要となる桁部間を繋ぐ部位を、他の部位を成形する成形材料(第2の成形材料)よりも曲げ強度の強い成形材料(第1の成形材料)で成形したものが特許文献1により知られている。
この特許文献1に示された従来例にあっては、桁部間を繋ぐ部位には桁部間を繋ぐ連結リブと該連結リブと交差する交差リブとが設けてある。パレットの左右を支えるラック倉庫では、載置物の荷重が桁部間の連結リブにかかるので、曲げの強い連結リブにする必要がある。したがってこの連結リブを曲げ強度の強い成形材料である第1の成形材料で成形する必要がある。ところが、桁部間を繋ぐ部位において連結リブを曲げ強度の強い成形材料である第1の成形材料で成形する際、桁部間においてはこの連結リブと交差する交差リブも曲げ強度の強い成形材料である第1の成形材料で成形されてしまうものである。ところが、従来は連結リブ、交差リブが同じ肉厚であるため、高価な曲げ強度の強い材料である第1の成形材料の使用量が増え、コストアップの原因になり、交差リブの肉厚が厚いためパレットの重量が重くなるという問題があった。
そこで、本発明者は本発明に至る過程で、交差リブを連結リブよりも薄肉にすることで、曲げ強度の強い材料である第1の成形材料の使用量を少なくして、コストを下げ且つ重量を軽くすることを考えた。
ところが、交差リブの第1の成形材料と、第2の成形材料との境界部分は交差リブの長手方向に対して略直交する方向に一直線となり、材料が異なることや一度冷えた境界部分は一体になり難い。このため、この交差リブの第1の成形材料と、第2の成形材料との境界部分に負荷がかかると、上記交差リブの長手方向に対して略直交する方向に一直線となった第1の成形材料と、第2の成形材料との境界部分が剥離しやすいものであり、この場合、交差リブを上記のように薄肉にすればこの境界部分における剥離が新たな問題として発生することが判明した。
特開2007−186244号公報
本発明は上記の従来の問題点に鑑みて発明したものであって、曲げ強度の強い成形材料の使用量を少なくして安価で且つ軽量でありながら桁部間を曲げに対して変形しないように補強でき、しかも、交差リブを薄肉にしても、交差リブの第1の成形材料と、第2の成形材料との境界部分に負荷が作用しても剥離し難い構造にできる合成樹脂製のパレットを提供することを課題とするものである。
上記課題を解決するために本発明に係る合成樹脂製のパレットは、デッキ部1と、複数の桁部2とを備え、桁部2間がフォーク挿入部3となった合成樹脂製のパレット4において、桁部2間を連結する連結リブ6と、該連結リブ6と交差し且つ連結リブ6よりも肉厚が薄い交差リブ7を設け、連結リブ6の全部又は一部と、交差リブ7の上記連結リブ6との接続部を含む一部が第1の成形材料9で成形してあると共にパレット4の主体部分が第2の成形材料10で成形してあり、上記第1の成形材料9が第2の成形材料10よりも曲げ強度の強い成形材料であり、上記交差リブ7の第1の成形材料9と第2の成形材料10との境界部分13の断面を巾が厚い部分7aと薄い部分7bとが存在する断面非長方形又は非正方形状とし、第1の成形材料9と第2の成形材料10の境界部分13の厚い部分7aと薄い部分7bが交差リブ7の長手方向にずれていることを特徴とするものである。
このように、連結リブ6の全部又は一部を曲げ強度の強い第1の成形材料9で成形してあるので、桁部2間の曲げ強度を向上させることができ、また、連結リブ6と交差する交差リブ7の肉厚を連結リブ6よりも薄くしてあるので、重量が軽くなるだけでなく、連結リブ6を第1の成形材料9を供給して形成する際に交差リブ7の一部も第1の成形材料9で形成されるが、交差リブ7における高価な第1の成形材料9の使用量が少なく、しかも、交差リブ7の第1の成形材料9と第2の成形材料10との境界部分13の断面を巾が厚い部分7aと薄い部分7bとが存在する断面非長方形又は非正方形状とし、第1の成形材料9と第2の成形材料10の境界部分13の厚い部分7aと薄い部分7bが交差リブ7の長手方向にずれているので、交差リブ7の肉厚を薄くしても第1の成形材料9と第2の成形材料10の境界部分13が交差リブ7の長手方向に対して略直交する方向に一直線とならず、境界部分13に負荷が作用しても第1の成形材料9と第2の成形材料10とが剥離し難くなる。
また、交差リブ7の第1の成形材料9と第2の成形材料10との境界部分13に段差部7cを設けて当該部位の断面形状を巾が厚い部分7aと薄い部分7bとが存在する形状とすることが好ましい。
このような構成とすることで、交差リブ7の第1の成形材料9と第2の成形材料10との境界部分13に段差部7cを設けるという簡単な構成で、境界部分13の断面形状を巾が厚い部分7aと薄い部分7bとが明確に存在する形状とすることができて、境界部分13に負荷が作用しても第1の成形材料9と第2の成形材料10とが剥離し難くなる構成とすることができる。
また、交差リブ7の第1の成形材料9と第2の成形材料10との境界部分13の断面形状を略台形状とすることが好ましい。
このような構成とすることで、交差リブ7の第1の成形材料9と第2の成形材料10との境界部分13の断面形状を略台形状とするという簡単な構成で、境界部分13の断面形状を巾が厚い部分7aと薄い部分7bとが存在する形状とすることができて、境界部分13に負荷が作用しても第1の成形材料9と第2の成形材料10とが剥離し難くなる構成とすることができる。
また、境界部分13における断面の巾が厚い部分7aにおいては第2の成形材料10が第1の成形材料9内に食い込んでいることが好ましい。
このように境界部分13における断面の巾が厚い部分7aにおいては第2の成形材料10が第1の成形材料9内に食い込む構成とすることで、大きな負荷が作用しても力が分散できて剥離を防止できる境界部分13とすることができる。
本発明の請求項1記載の発明は上記のように、連結リブの全部又は一部と、交差リブの一部の部位が第1の成形材料で成形してあると共にパレットの主体部分が第2の成形材料で成形してあると共に、連結リブと交差する交差リブの肉厚を連結リブよりも薄くしてあるので、桁部を連結する部位の曲げ強度を強くすることができ、しかも曲げ強度の強い成形材料である第1の成形材料の使用量が少なくて、曲げ強度が強く且つ軽量且つ安価なパレットとすることができ、しかも、このように第1の成形材料を少なくし且つ軽量とするために交差リブの肉厚を薄肉にしたにもかかわらず、境界部分の断面を巾が厚い部分と薄い部分とが存在する断面非長方形又は非正方形状とし、第1の成形材料と第2の成形材料の境界部分の厚い部分と薄い部分が交差リブの長手方向にずれているので、境界部分に負荷が作用しても剥離し難い構造にできる。
また、請求項2記載の発明は、上記請求項1記載の効果に加えて、交差リブの第1の成形材料と第2の成形材料との境界部分に段差部を設けことで、簡単な構成で境界部分に負荷が作用しても剥離し難い構造にできる。
また、請求項3記載の発明は、上記請求項1記載の効果に加えて、交差リブの第1の成形材料と第2の成形材料との境界部分の断面形状を略台形状とすることで、簡単な構成で境界部分に負荷が作用しても剥離し難い構造にできる。
また、請求項4記載の発明は、上記請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の効果に加えて、境界部分における断面の巾が厚い部分においては第2の成形材料が第1の成形材料内に食い込んでいるので、大きな負荷が作用しても剥離を防止できる境界部分とすることができる。
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基いて説明する。
合成樹脂製のパレット4は載置物を載置するためのデッキ部1と、複数の桁部2とを備えたもので、桁部2間がフォーク挿入部3となっている。
合成樹脂製のパレット4としては、全体を合成樹脂の一体成形により成形する一体成形型のパレット4と、上半体4aと、下半体4bとを別々に成形して上半体4aと下半体4bとを溶着一体化して成形する溶着タイプのパレット4とに大別でき、更に、一体成形型のパレット4、溶着タイプのパレット4のいずれのタイプも、上面部のみが載置物を載置するためのデッキ部となり、下面部に開口部を形成した片面使用タイプと、上面部及び下面部がいずれもデッキ部となり、上下反転することで、いずれの面もデッキ部として使用できる両面使用タイプのものがあるが、本発明においては、これらのいずれかのタイプに限定されるものではない。
以下添付図面に示す実施形態では、溶着タイプのパレット4で両面使用タイプの例(つまり上下両面がデッキ部1となっている例)を示して説明する。
図1、図2に示すように、合成樹脂により一体成形した上半体4aは、上面がデッキ部1(1a)となり、デッキ部1aの下面に複数の筒状をした上桁部2aを一体に垂設して構成してあり、合成樹脂により一体成形した下半体4bは、下面がデッキ部1(1b)となり、デッキ部1bの上面に複数の筒状をした下桁部2bを上方に向けて一体に突設して構成してあり、上記の上半体4aの上桁部2aの下端面部と下半体4bの下桁部2bの上端面部とを熱溶着して上桁部2aと下桁部2bとで桁部2を一体化することでパレット4を構成してある。
上記上半体4aと下半体4bとは同じ形状をしていて同じ成形金型により成形したものであってもよく、あるいは、異なる形状をしていて異なる成形金型により成形したものであってもよい。
なお、以下の説明では、デッキ部1a、デッキ部1bはいずれも単にデッキ部1と表現し、上桁部2a、下桁部2bはいずれも単に桁部2として表現して説明する。
上半体4a又は下半体4bのデッキ部1の裏面の桁部2間には、フォーク挿入部3の入口側端部となる部位にフォーク挿入ガイド用傾斜部20が設けてあり、桁部2間の他の部位には連結リブ6がフォーク挿入方向に複数形成してあると共に、該複数の連結リブ6と交差する複数の交差リブ7が形成してある。
桁部2は筒状をしており、この桁部2の周壁部5の内面に複数の桁部内リブ8が形成してあり、この複数の桁部内リブ8は上記複数の連結リブ6と対応しており、周壁部5の各連結リブ6との連結部分5aにそれぞれ対応する桁部内リブ8が一直線状に連結してあるか、あるいはフォーク挿入方向に少しずれて連結してある。
図1乃至図10に示す実施形態においては、デッキ部1は面板部1cにより構成してあり、この面板部1cの裏面に筒状をした桁部2が突設してあり、更に、面板部1cの裏面には桁部2間に複数の連結リブ6、連結リブ6と交差する交差リブ7が突設してある。
交差リブ7は連結リブ6よりも肉厚が薄く、連結リブ6と交差し、交差部分において両者は一体化してある。交差リブ7は隣合う桁部2間だけでなく4つの桁部2(隅に位置する桁部2、中央に位置する桁部2、二辺の各中間に位置する桁部2)に囲まれた部分にも形成してあり、また、フォーク挿入部3の入口側端部には、桁部2の入り口側端部間にフォーク挿入ガイド用傾斜部20が設けてある。
フォーク挿入ガイド用傾斜部20は、パレット4の外端部を構成する外端リブ20aと、外端リブ20aの奥側にずれた位置において平行で隣り合う桁部2間にわたって形成された内側リブ20bと、外端リブ20aと内側リブ20b間を繋ぐ傾斜リブ20cとで構成してある。内側リブ20bは連結リブ6と同じ突出長さ又は少し短い突出長さとなっており、外端リブ20aは内側リブ20bよりも突出長さが短くなっており、傾斜リブ20cは突出方向の端面部が外端リブ20aと連結一体化する側が突出長さが短く、内側リブ20b側にいくに従って突出長さが長くなるように傾斜している。
内側リブ20bには交差リブ7の端部が一体に連結してある。
そして、本発明においては、複数の連結リブ6の全部又は一部と、交差リブ7の上記連結リブ6との接続部を含む一部が第1の成形材料9で成形してあると共にパレット4の上記連結リブ6、交差リブ7の一部を除く主体部分(デッキ部1を構成する面板部1c部分の全部、桁部2の一部を除いた大部分、交差リブ7の他の部分)が第2の成形材料10で成形してある。
なお、図3乃至図14に示す実施形態では第1の成形材料9で形成した部分は点描で表している。
上記第1の成形材料9は第2の成形材料10よりも曲げ強度の強い成形材料である。例えば、第2の成形材料9としては通常のポリプロピレンが使用され、第1の成形材料9としては上記通常のポリプロピレンよりも曲げ強度が強い物性のポリプロピレンや、あるいは、通常のポリプロピレンにタルクを添加した成形材料を使用して成形してある。また、第1の成形材料9としてはバージン材を用いるが、第2の成形材料10としてはバージン、再生材のいずれであってもよい。
ところで、曲げ強度の強い成形材料である第1の成形材料9はタルクを添加したりして高価で流動性が悪いが、上記のように、隣り合う桁部2を連結する連結リブ6と、交差リブ7の連結リブ6との接続部を含む一部にのみ少量使用するだけであり、更に、交差リブ7は薄肉であり、また、本実施形態ではデッキ部1を構成する面板部1cはすべて第2の成形材料9で成形しているので、より第1の成形材料9の使用量を少なくすることができ、コストが高くなるのを抑え、且つ、成形性の低下も防止できる。なお、タルクを添加することによって重量が増すものの、少量使用するに過ぎないので、それほど重くならない。また、パレット4の桁部2間を繋ぐ連結リブ6を、曲げ強度の強い成形材料である第1の成形材料9で成形してあるので、自動倉庫においてパレット4を取り扱う際に、最も曲げ強度を必要とする箇所は、桁部2間を繋ぐ部位であるため、この部分に設けた連結リブ6を重点的に補強することで、全体として曲げ強度の強い成形材料の使用料を少なくして高い曲げ強度を有するパレット4を提供できることになる。
ここで、本発明においては、少なくとも上記交差リブ7の第1の成形材料9と第2の成形材料10との境界部分13の断面を巾が厚い部分7aと薄い部分7bとが存在する断面非長方形又は非正方形状となっており、第1の成形材料9と第2の成形材料10の境界部分13の厚い部分7aと薄い部分7bが交差リブ7の長手方向にずれていることに特徴がある。
図6、図9にはそれぞれ交差リブ7の第1の成形材料9と第2の成形材料10との境界部分13の断面を巾が厚い部分7aと薄い部分7bとが存在する断面非長方形又は非正方形状とした一例が示してある。
すなわち、図6、図9に示す実施形態においては、交差リブ7の第1の成形材料9と第2の成形材料10との境界部分13において側面に段差部7cを設けて当該部位の断面形状を基部側が巾の厚い部分7a、先端側が巾の薄い部分7bとなるようにしてある。段差部7cは図6、図9においては一側面に形成してあるが、図11のように両側面に段差部7cを形成するようにしてもよい。
また、図12、図13に示す実施形態においては、交差リブ7の第1の成形材料9と第2の成形材料10との境界部分13の断面形状を略台形状として基部側が巾の厚い部分7a、先端側が巾の薄い部分7bとなるようにした例である。なお、図13に示す実施形態においては、略台形状をした交差リブ7の両側面又は一側面が湾曲面となっている例である。
そして、パレット4の上半体4a(又は下半体4b)を成形金型で成形する際、成形金型のキャビティの桁部成形用キャビティ部間に形成された連結リブ成形用キャビティ部と、該連結リブ成形用キャビティ部に交差連通する交差リブ成形用キャビティ部70とに第1の成形材料9を第1の成形材料供給用のゲートから供給し、その後、第2の成形材料10をキャビティの他の部分に第2の成形材料供給用のゲートから供給する。
この場合、図10に示すように、成形金型は、固定型90、可動型91、内部移動型92により構成してあり、内部移動型92を突出させて、面板部1cを形成するデッキ部形成用キャビティ部80における上記桁部成形用キャビティ部や、交差リブ成形用キャビティ部70に第1の成形材料10を供給して流す際に、図10(a)に示すように、第1の成形材料10が流れる桁部成形用キャビティ部や、交差リブ成形用キャビティ部70部分に対応したデッキ部形成用キャビティ部80に第1の成形材料10が流れないように、当該デッキ部形成用キャビティ部80の一部を内部移動型92で塞ぐ。
なお、上記第1の成形材料供給用のゲートは連結リブ成形用キャビティ部乃至交差リブ成形用キャビティ部70に向かい合った位置に設けてある。
第1の成形材料9を第1の成形材料供給用のゲートから供給すると、第1の成形材料9が連結リブ成形用キャビティ部及び交差リブ成形用キャビティ部70に流れ、連結リブ6、連結リブ6と交差する交差リブ7が形成される。
ここで、交差リブ成形用キャビティ部70における第1の成形材料9の流れ先端部においては、この部分のキャビティ部の断面形状が巾の広い部分70aと狭い部分70bとが存在する断面非長方形又は非正方形状をしているので、交差リブ成形用キャビティ部70の巾の広い部分70aは巾の狭い部分50bより第1の成形材料9が流れやすく、このため、第1の成形材料9の流れ先端部においては、図6のように巾の広い部分70aが巾の狭い部分70bよりも第1の成形材料供給用のゲートから離れる方向に流れて充填されることになる。
上記のように第1の成形材料9を第1の成形材料供給用のゲートから供給した後、図10(b)のようにデッキ部形成用キャビティ部80の一部を塞いでいた内部移動型92を後退させ、次に、第2の成形材料供給用のゲート(成形金型のキャビティの上記第1の成形材料9が供給される部分を除いた部分に対応して設けてある)から第2の成形材料10をキャビティに供給して、成形金型のキャビティの上記第1の成形材料9が供給されて充填されている部分以外の部分に第2の成形材10を供給して充填する。
上記先に供給された第1の成形材料9と、後で供給された第2の成形材料10との境界部分13では両者が合流一体化するのであるが、交差リブ7部分における第1の成形材料9と第2の成形材料10との境界部分13においては、先に供給した第1の成形材料9が交差リブ成形用キャビティ部70の巾の広い部分70aが巾の狭い部分70bよりも第1の成形材料供給用のゲートから離れる方向に流れて充填してあるので、後で供給した第2の成形材料10は上記境界部分において、交差リブ成形用キャビティ部70の巾の広い部分70aでは手前側で第1の成形材料9の先端と合流し、巾の狭い部分70bでは巾の広い部分70aよりも先まで流れて第1の成形材料9の先端と合流する。
したがって、この第1の成形材料9と第2の成形材料10との境界部分13においては、交差リブ成形用キャビティ部70の巾の広い部分70a及び巾の狭い部分70bでそれぞれ合流して充填されることで形成された厚い部分7aと、薄い部分7bが交差リブ7の長手方向にずれていることになる。
ところで、第1の成形材料9をキャビティ内に供給すると、キャビティの壁面抵抗の影響により成形材料はその先端が壁面間の中間部分が壁面側よりも先に流れるため、先端部は流れ方向の断面が凸形状となっている。そして、上記第1の成形材料9を供給した後、第2の成形材料10を供給して第2の成形材料10が交差リブ成形用キャビティ部70における第1の成形材料9の流れ先端部に到達した時点で、すでに供給してある第1の成形材料9の先端部の交差リブ成形用キャビティ部70の巾の狭い部分70bにおいては巾が狭い両壁面側だけでなく壁面間の部分も第1の成形材料9がある程度固化が進行し、したがって、第2の成形材料10の先端はある程度固化が進行した凸形状をした第1の成形材料9の先端部に沿って充填され、この境界部分13の巾の薄い部分7bにおける成形材料9、10の流れ方向における断面形状が図7のように、凸形状の第1の成形材料9の隙間に第2の成形材料10が流れ込む断面形状となる。特に、第1の成形材料9と第2の成形材料10は材料が異なり収縮率も異なるが、巾の薄い部分7bで確実に冷却されて固化するので、巾の薄い部分7bの先端に段差ができることがない(なお、段差があるとフォークの爪が当ってむしれてゴミになる)。
一方、第1の成形材料9を供給した後、第2の成形材料10を供給して第2の成形材料10が交差リブ成形用キャビティ部70における第1の成形材料9の流れ先端部に到達した時点で、すでに供給してある第1の成形材料9の先端部の交差リブ成形用キャビティ部70の巾の広い部分70aにおいては巾が広いため両壁面側は第1の成形材料9がある程度固化が進行するが、壁面間の部分は固化の進行が遅くて第1の成形材料9が柔らかい状態であり、したがって、第2の成形材料10の先端はある程度固化が進行した第1の成形材料9の先端部の巾方向の中間部分の柔らかい部分に食い込むようにして充填され、この結果、この境界部分13の巾の厚い部分7aにおける成形材料9、10の流れ方向における断面形状が図8のように、凸形状の第2の成形材料10が第1の成形材料9内に食い込んだ断面形状となる。
ここで、巾が厚い部分7aにおける第1の成形材料9に第2の成形材料10が食い込む長さは長くなるので、巾が厚い部分7aにおける第2の成形材料10の第1の成形材料9への食い込み先端を巾が薄い部分7bの境界部分13よりもさらに連結リブ6側に向けて食い込ませることが可能となり、いっそう剥離し難いものとなる。
上記のような構成の上半体4a、下半体4bは桁部2の先端面同士を溶着一体化することで、パレット4を形成するものである。
このような構成のパレット4は、桁部2間を連結する連結リブ6が曲げ強度の強い第1の成形材料9で成形されるので、パレット4において最も曲げ強度が影響する部分である桁部2間の部分の曲げ強度を強くすることができる。
しかも、上記のように曲げ強度を向上させるために連結リブ6を第1の成形材料9で成形する際、これと交差する交差リブ7にも一部第1の成形材料9が流れて交差リブ7の一部が第1の成形材料9で成形されるが、交差リブ7は連結リブ6よりも肉厚が薄いので、高価な第1の成形材料9の使用量が少なくなる。
そして、本発明においては、肉厚の薄い交差リブ7における第1の成形材料9と第2の成形材料10の境界部分13の厚い部分7aと薄い部分7bが交差リブ7の長手方向にずれる構成にしてあるので、第1の成形材料9と第2の成形材料10の境界部分13が交差リブ7の長手方向に対して略直交する方向に一直線とならず、境界部分13に負荷が作用しても第1の成形材料9と第2の成形材料10とが剥離し難くなるものである。したがって、交差リブ7の肉厚を薄くしても境界部分13が剥離し難い構造とすることができる。
更に、境界部分13における断面の巾が薄い部分7bにおいては第1の成形材料9が第2の成形材料10内に食い込み、巾が厚い部分7aにおいては第2の成形材料10が第1の成形材料9内に食い込む構成とすることで、大きな負荷が作用してもより一層境界部分13における剥離を防止することができる。
上記実施形態においては、デッキ部1を面板部1cにより構成し、この面板部1cの裏面に筒状をした桁部2を突設し、更に、面板部1cの裏面には桁部2間に複数の連結リブ6、連結リブ6と交差する交差リブ7を突設した例を示したが、デッキ部1の一部又は全部がリブ1dにより形成してあるものであってもよく、この場合、図14のように、桁部2間においては連結リブ6、交差リブ7がデッキ部1の一部を構成するリブ1dであってもよい。
このように桁部2間においては連結リブ6、交差リブ7がデッキ部1の一部を構成するリブ1dを構成するものにおいては、成形金型として固定型90、可動型91により構成したものを用いることができ、前述の実施形態のように、固定型90、可動型91内部移動型92により構成した成形金型を用いるものに比べて成形金型の構成が簡略化できる。
なお、前述の実施形態ではデッキ部1を面板部1cで構成したものにおいて、デッキ部1の桁部2間の部位において厚み方向の全部又は一部を連結リブ6、交差リブ7と同じように第1の成形材料9で形成し、桁部2間において連結リブ6、交差リブ7、デッキ部1が第1の成形材料9で一体化したものであってもよい。
また、桁部2の周壁部5の連結リブ6と接続する部分にも連結リブ6の端部と一体に第1の成形材料9が充填されるようにしてもよく、これにより連結リブ6の端部における曲げ強度が向上する。また、周壁部5の連結リブ6と接続する部分及び桁部内リブ8の一部に連結リブ6の端部と一体に第1の成形材料9が充填されるようにしてもよく、この場合はよりいっそう連結リブ6の端部における曲げ強度が向上する。
また、上記交差リブ7の第1の成形材料9により形成された部分のパレット4の外周端部側の部位は、パレット4の外周端部よりも手前側に引き込んだ位置に位置していて、パレット4の外周端部に第1の成形材料9が露出することがなく、パレット4の外周端部は第2の成形材料10で形成されることになる。したがって、曲げ強度は強いがもろい第1の成形材料9部分にフォークの先端が衝突したり、パレット4が落下したり、引きずったりしても、もろい部分が損傷したり、削れて塵が発生したりし難くなる。
ここで、添付図面に示す実施形態のように、デッキ部1も厚み方向の全部を第2の成形材料10で成形した場合は、デッキ部1に上方から載置物や他の物が落下して衝撃が加わっても、デッキ部1の上方からの対衝撃性が向上することになる。
本発明のパレットにおける上半体(又は下半体)の斜視図である。 同上のパレットの斜視図である。 同上の要部拡大斜視図である。 同上の要部拡大平面図である。 同上の断面図である。 同上の一部破断した要部拡大斜視図である。 同上の図6のX−X線の拡大断面図である。 同上の図6のY−Y線の拡大断面図である。 (a)(b)は同上の交差リブと連結リブとの肉厚の比較をするための断面図である。 (a)は成形金型の交差リブ成形用キャビティ部に第1の成形材料を供給した状態を示す説明のための断面図であり、(b)は第1の成形材料を供給した後で第2の成形材料を供給した状態を示す説明のための断面図である。 本発明の交差リブの他の実施形態の拡大斜視図である。 同上の交差リブの更に他の実施形態の拡大斜視図である。 同上の交差リブの更に他の実施形態の拡大斜視図である。 同上のデッキ部の全部又は一部をリブで形成した例を示す要部斜視図である。
符号の説明
1 デッキ部
2 桁部
3 フォーク挿入部
4 パレット
6 連結リブ
7 交差リブ
7a 厚い部分
7b 薄い部分
7c 段部
9 第1の成形材料
10 第2の成形材料
13 境界部分

Claims (4)

  1. デッキ部と、複数の桁部とを備え、桁部間がフォーク挿入部となった合成樹脂製のパレットにおいて、桁部間を連結する連結リブと、該連結リブと交差し且つ連結リブよりも肉厚が薄い交差リブを設け、連結リブの全部又は一部と、交差リブの上記連結リブとの接続部を含む一部が第1の成形材料で成形してあると共にパレットの主体部分が第2の成形材料で成形してあり、上記第1の成形材料が第2の成形材料よりも曲げ強度の強い成形材料であり、上記交差リブの第1の成形材料と第2の成形材料との境界部分の断面を巾が厚い部分と薄い部分とが存在する断面非長方形又は非正方形状とし、第1の成形材料と第2の成形材料の境界部分の厚い部分と薄い部分が交差リブの長手方向にずれていることを特徴とする合成樹脂製のパレット。
  2. 交差リブの第1の成形材料と第2の成形材料との境界部分に段差部を設けて当該部位の断面形状を巾が厚い部分と薄い部分とが存在する形状として成ることを特徴とする請求項1記載の合成樹脂製のパレット。
  3. 交差リブの第1の成形材料と第2の成形材料との境界部分の断面形状を略台形状として成ることを特徴とする請求項1記載の合成樹脂製のパレット。
  4. 境界部分における断面の巾が厚い部分においては第2の成形材料が第1の成形材料内に食い込んでいることを特徴とする請求項1乃至請求項乃至3のいずれか一項に記載の合成樹脂製のパレット。
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