以下に、本発明の実施例について説明するが、本発明の趣旨を越えない限り何ら、本実施例に限定されるものではない。
先ず最初に、図1〜図4を用いて、合成樹脂で一体成形された合成樹脂製パレットの全体構成について説明する。
1は、合成樹脂製パレットの四隅に配置された隅桁であり、2は、隅桁1の中間部に配置された中間桁であり、3は、合成樹脂製パレットの中央部に配置された中央桁である。
隅桁1の上端部と中間桁2の上端部とは、後述する隅桁・中間桁上部連結桟部4により連結されており、また、隅桁1の下端部と中間桁2の下端部とは、後述する隅桁・中間桁下部連結桟部5により連結されている。更に、中間桁2の上端部と中央桁3の上端部とは、後述する中間桁・中央桁上部連結桟部6により連結されており、また、中間桁2の下端部と中央桁3の下端部とは、後述する中間桁・中央桁下部連結桟部7により連結されている。
略直交する2本の隅桁・中間桁上部連結桟部4と略直交する2本の中間桁・中央桁上部連結桟部6とにより囲まれた平面形状が方形状の領域には、それぞれ、相対する隅桁・中間桁上部連結桟部4と中間桁・中央桁上部連結桟部6とを連結する上部補助桟部8により連結されている。本実施例においては、上部補助桟部8は、一方の隅桁・中間桁上部連結桟部4に平行な複数のリブ8aと、該リブ8aと略直角に交差する複数のリブ8bとにより形成されている。
略直交する2本の隅桁・中間桁下部連結桟部5と略直交する2本の中間桁・中央桁下部連結桟部7とにより囲まれた裏面形状が方形状の領域には、上述したような補助桟部8は形成されておらず、開口部9が形成されている。また、隅桁1と中間桁2との間及び中間桁2と中央桁3との間には、フォーク挿入通路10が形成されている。
次に、主として、図5〜図8を用いて、隅桁1について説明する。
隅桁1は、略角筒状の筒部1aを有しており、筒部1aは、フォーク挿入通路10側に位置する、互いに、略直交する2枚の内壁1a1と、フォーク挿入通路10側に位置していない、略直交する2枚の外壁1a2とから形成されている。また、筒部1aの内部には、略直交する2枚の外壁1a2により形成される外側角部1bから、略直交する2枚の内壁1a1により形成される内側角部1c方向に向かって対角方向に延在するとともに、筒部1aと略同じ高さを有する対角仕切り壁1dが形成されている。更に、内側角部1c付近に位置する各内壁1a1の上端部からは、内壁1a1に対して略垂直に、対角仕切り壁1dの上端部まで延在するとともに、その一方の垂直端が、対角仕切り壁1bにおいて互いに合致するように配置された一対の内壁寄り上部リブ1eが形成されている。更にまた、外側角部1b付近に位置する各内壁1a1の上端部からは、内壁1a1に対して略垂直に、対角仕切り壁1dの上端部まで延在するとともに、その一方の垂直端が、対角仕切り壁1bにおいて互いに合致するように配置された一対の外壁寄り上部リブ1fが形成されている。なお更に、内壁寄り上部リブ1eと外壁寄り上部リブ1fとの中程に位置する各内壁1a1の上端部からは、内壁1a1に対して略垂直に、対角仕切り壁1dの上端部まで延在するとともに、その一方の垂直端が、対角仕切り壁1bにおいて互いに合致するように配置された一対の中央部上部リブ1gが形成されている。
図7等に示されているように、上述した内壁寄り上部リブ1eの上端には、内壁寄り上部リブ1eに沿って延在する上部帯状体1e1が形成されており、内壁1a1付近に位置する上部帯状体1e1の幅w1は、対角仕切り壁1b側に位置する上部帯状体1e1の幅w2より、広幅に形成されている。同様に、上述した中央部上部リブ1gの上端にも、中央部上部リブ1gに沿って延在する上部帯状体1g1が形成されており、内壁1a1付近に位置する上部帯状体1g1の幅w3は、対角仕切り壁1b側に位置する上部帯状体1g1の幅w4より、広幅に形成されている。このように、隅桁1に形成された上部リブ1e、1gの上端に形成された上部帯状体1e1、1g1の幅うち、隅桁・中間桁上部連結桟部4側に位置する上部帯状体1e1、1g1の幅w1、w3を、他の上部帯状体1e1、1g1の幅w2、w4より広幅に構成したので、変形し易い隅桁1と隅桁・中間桁上部連結桟部4との連結部分の強度や剛性を高めることができ、ひいては、合成樹脂製パレットの強度や剛性を高めることができる。なお、本実施例には、内壁1a1の近傍において、内壁寄り上部リブ1eに沿って延在する上部帯状体1e1と中央部上部リブ1gに沿って延在する上部帯状体1g1とが連結されている例が示されているが、分離することもできる。
所定の間隔で配置された棚Sやコンベヤー等に、跨がるように、合成樹脂製パレットPを載置した場合に、図21に実線及び破線の円で示されている部分が変形することになるが、特に、図21の一重の実線で示された部分C1、即ち、隅桁1と隅桁・中間桁上部連結桟部4との連結部分が大きく変形することになるので、上述したように、隅桁1に形成された上部リブ1e、1gの上端に形成された上部帯状体1e1、1g1の幅うち、隅桁・中間桁上部連結桟部4側に位置する上部帯状体1e1、1g1の幅w1、w3を、他の上部帯状体1e1、1g1の幅w2、w4より広幅に形成することにより、合成樹脂製パレットの重量を増加を抑制しながら、効果的に、変形し易い隅桁1と中間桁・中央桁上部連結桟部4との連結部分の変形を防止することができる。
隅桁1を構成する筒部1aの外壁1a2付近には、外壁1a2に沿って略平行に延在するとともに、内壁1a1の下端部と対角仕切り壁1dの下端部とを連結し、且つ、その一方の垂直端が、対角仕切り壁1bにおいて合致するように配置された一対の第1外壁寄り下部リブ1hが形成されている。また、第1外壁寄り下部リブ1hに沿って、同様に、内壁1a1の下端部と対角仕切り壁1dの下端部とを連結し、且つ、その一方の垂直端が、対角仕切り壁1bにおいて合致するように配置された一対の第2外壁寄り下部リブ1iが形成されている。
内壁1a1の下端と対角仕切り壁1dの下端と第1外壁寄り下部リブ1hの下端と第2外壁寄り下部リブ1iの下端とにより囲まれる領域には、下面板体1jが形成されており、下面板体1jには、軽量化及び雨水や洗浄液の通過等のために、透孔1j1が穿設されている。また、内側角部1c付近には、一対の内壁1a1の下端を連結する略方形状の下面板体1kが形成されており、下面板体1kには、軽量化及び雨水や洗浄液の通過等のために、透孔1k1が、適当数、穿設されている。
なお、外壁1a2の上端と内壁1a1の上端と外壁寄り上部リブ1fの上端とにより囲まれる領域には、上面板体1mが形成されており、上面板体1mには、軽量化及び雨水や洗浄液の通過等のために、透孔1m1が、適当数、穿設されている。
次に、主として、図9及び図10を用いて、中間桁2について説明する。
中間桁2も、隅桁1と同様に、略角筒状の筒部2aを有しており、筒部2aは、フォーク挿入通路10側に位置する3枚の内壁、即ち、相対する隅桁側内壁2a1と中央桁側内壁2a2とを有しているとともに、中央桁側内壁2a2と対向する1枚の外壁2a3とを有している。筒部2aの内部には、中央桁側内壁2a2の略中央部と外壁2a3の略中央部を連結するとともに、筒部2aと略同じ高さの1枚の仕切り壁2bが形成されている。また、中央桁側内壁2a2付近には、中央桁側内壁2a2と略平行で、且つ、相対する隅桁側内壁2a1を連結するとともに、筒部2aと略同じ高さを有する1枚の仕切り壁2cが形成されており、中央桁側内壁2a2と仕切り壁2cとの間には、筒部2aと略同じ高さを有する架橋仕切り壁2dが、適当数、形成されている。
相対する隅桁側内壁2a1の上端部は、相対する隅桁側内壁2a1の上端部を連結する複数本の上部リブ2eにより連結されている。同様に、相対する隅桁側内壁2a1の下端部も、外壁2a3に略平行な複数本の下部リブ2fにより連結されている。
上述した上部リブ2eの上端には、上部リブ2eに沿って延在するとともに、相対する隅桁側内壁2a1を連結する上部帯状体2e1が形成されており、相対する隅桁側内壁2a1付近に位置する上部帯状体2e1の幅w5、換言すれば、上部帯状体2e1の両端部の幅w5は、上部帯状体2eの中央部の幅w6より、広幅に形成されている。このように構成することにより、変形し易い中間桁2と中間桁・中央桁上部連結桟部4との連結部分の強度や剛性を高めることができ、ひいては、合成樹脂製パレットの強度や剛性を高めることができる。
また、外壁2a3の上端と該外壁2a3に最も近い上部リブ2eの上端と相対する隅桁側内壁2a1の上端とにより囲まれた領域には、上面板体2jが形成されており、上面板体2jには、軽量化及び雨水や洗浄液の通過等のために、適当数の透孔2j1が穿設されている。更に、下部リブ2fの下端には、下部リブ2fに沿うとともに、相対する隅桁側内壁2a1を架橋する下面板体2kが形成されている。
次に、主として、図11及び図12を用いて、中央桁3について説明する。
中央桁3も、隅桁1や中間桁2と同様に、略角筒状の筒部3aを有しており、筒部3aは、中間桁2の中央桁側内壁2a2と対向する4枚の周壁3a1により構成されている。筒部3aの内部には、対向する隅部を連結するとともに、筒部3aと略同じ高さを有する一対の対角仕切り壁3bが、その垂直中央部で交差するように形成されている。また、各周壁3a1の上端部から、各周壁3a1に略垂直で、且つ、対角仕切り壁3bまで延在する上部リブ3cが、適当数、形成されている。更に、各周壁3a1の下端部からも、各周壁3a1に略垂直で、且つ、対角仕切り壁3bまで延在する下部リブ3dが、適当数、形成されている。
次に、隅桁1の上端部と中間桁2の上端部とを連結する隅桁・中間桁上部連結桟部4、隅桁1の下端部と中間桁2の下端部とを連結する隅桁・中間桁下部連結桟部5、中間桁2の上端部と中央桁3の上端部とを連結する中間桁・中央桁上部連結桟部6及び中間桁・中央桁下部連結桟部7について説明する。
最初に、主として、図5、図13及び図14を用いて、隅桁1の上端部と中間桁2の上端部とを連結する隅桁・中間桁上部連結桟部4について説明する。
隅桁1の上端部と中間桁2の上端部とを連結する隅桁・中間桁上部連結桟部4は、隅桁1の筒部1aを形成する内壁1a1の上端部と、中間桁2の筒部2aを形成する中央桁側内壁2a2の上端部とを連結するとともに、隅桁側内壁2a1と略直交する内壁連結桟4aを有している。また、隅桁・中間桁上部連結桟部4は、フォーク挿入通路10の入口部の上方に位置する、隅桁1の筒部1aを形成する内壁1a1の上端部と、該内壁1a1と対向する隅桁側内壁2a1の上端部とを連結する縁部桟4bを有している。縁部桟4bは、上部水平部4b1と、上部水平部4b1より幅の狭い下部水平部4b2と、上部水平部4b1の内側端と下部水平部4b2の内側端とを連結する垂直部4b3とから形成されており、隅桁1の筒部1aを形成する内壁1a1に沿った断面形状が、略C字状に形成されており、略C字状の縁部桟4b内には、所定の間隔を置いて、略台形の板状の補強リブ4b4が形成されている(図1及び図3を参照のこと)。
更に、隅桁・中間桁上部連結桟部4は、内壁連結桟4aと縁部桟4bとの間に位置する隅桁1の筒部1aを形成する内壁1a1の上端部と中間桁2の筒部2aを形成する隅桁側内壁2a1の上端部とを連結する適当数の中間連結桟4cを有している。なお、本実施例には、4本の中間連結桟4cが形成されている例が示されている。また、内壁連結桟4a、縁部桟4b及び中間連結桟4cは、これらの桟4a、4b、4cと交差する適当数の交差桟4dにより連結されている。
上述した隅桁1の筒部1a内に形成された内壁寄り上部リブ1eと隅桁・中間桁上部連結桟部4の所定の中間連結桟4cとは、略一直線状に連結されており、また、隅桁1の筒部1a内に形成された中央部上部リブ1gと中間桁2の筒部2a内に形成された所定の上部リブ2eとは、隅桁・中間桁上部連結桟部4の所定の中間連結桟4cを介して、略一直線状に連結されている。更に、隅桁1の筒部1a内に形成された外壁寄り上部リブ1fと中間桁2の筒部2a内に形成された所定の上部リブ2eとは、縁部桟4bを形成する垂直部4b3を介して、略一直線状に連結されている。
主として、図5、図13及び図15に示されているように、中間桁2の筒部2a内に形成された所定の上部リブ2eと、隅桁・中間桁上部連結桟部4の所定の中間連結桟4cを介して、略一直線状に連結されている、隅桁1の筒部1a内に形成された中央部上部リブ1gの内壁1a1寄り部分の高さh1は、内壁1a1から所定の長さに亘たって、内壁寄り上部リブ1eの対角仕切り壁1d寄り部分の高さh2より高く構成されている。また、中間桁2の筒部2a内に形成された所定の上部リブ2eと、隅桁・中間桁上部連結桟部4を形成する縁部桟4bの垂直部4b3を介して、略一直線状に連結されている、隅桁1の筒部1a内に形成された外壁寄り上部リブ1fの内壁1a1寄り部分の高さh3は、内壁1a1から所定の長さに亘たって、外壁寄り上部リブ1fの対角仕切り壁1d寄り部分の高さh4より高く構成されている。なお、隅桁・中間桁上部連結桟部4の所定の中間連結桟4cを介して、中間桁2の筒部2a内に形成された所定の上部リブ2eとは略一直線状に連結されていないが、隅桁・中間桁上部連結桟部4の所定の中間連結桟4cとは、略一直線状に連結されている、隅桁1の筒部1a内に形成された内壁寄り上部リブ1eの内壁1a1寄り部分の高さh5を、内壁1a1から所定の長さに亘たって、内壁寄り上部リブ1eの対角仕切り壁1d寄り部分の高さh6より高く構成することもできる。
上述したように、中間桁2の筒部2a内に形成された所定の上部リブ2eと、隅桁・中間桁上部連結桟部4の所定の中間連結桟4cを介して、略一直線状に連結されている、隅桁1の筒部1a内の中央部上部リブ1gの内壁1a1寄り部分の高さh1を、対角仕切り壁1d寄り部分の高さh2より高くすることにより、隅桁1と隅桁・中間桁上部連結桟部4との連結部分の強度や剛性を高めることができる。同様に、中間桁2の筒部2a内に形成された所定の上部リブ2eと、隅桁・中間桁上部連結桟部4を形成する縁部桟4bの垂直部4b3を介して、略一直線状に連結されている、隅桁1の筒部1a内の外壁寄り上部リブ1fの内壁1a1寄り部分の高さh3を、対角仕切り壁1d寄り部分の高さh4より高くすることにより、隅桁1と隅桁・中間桁上部連結桟部4との連結部分の強度や剛性を更に高めることができる。更に、必要に応じて、隅桁・中間桁上部連結桟部4の所定の中間連結桟4cと略一直線状に連結されている、隅桁1の筒部1a内の内壁寄り上部リブ1eの内壁1a1寄り部分の高さh5を、対角仕切り壁1d寄り部分の高さh6より高くすることにより、隅桁1と隅桁・中間桁上部連結桟部4との連結部分の強度や剛性を更になお高めることができる。
また、対角仕切り壁1d寄り部分の高さh2より高く構成されている、隅桁1の筒部1a内に形成された中央部上部リブ1gの内壁1a1寄り部分の高さh1は、隅桁1の筒部1a内の下端部に位置する第2外壁寄り下部リブ1iの高さh1’や第1外壁寄り下部リブ1h等の高さより、高く形成されている。このように、隅桁1の筒部1a内の下端部に位置する第2外壁寄り下部リブ1iの高さh1’や第1外壁寄り下部リブ1h等の高さを低くすることにより、合成樹脂製パレットの強度や剛性を大きく低下することなく、合成樹脂製パレットを効果的に軽量化することができる。
所定の間隔で配置された棚Sやコンベヤー等に、跨がるように、合成樹脂製パレットPを載置した場合に、図21に実線及び破線の円で示されている部分が変形することになるが、特に、図21の一重の実線で示された部分C1、即ち、隅桁1と隅桁・中間桁上部連結桟部4との連結部分が大きく変形することになるので、上述したように、隅桁1の筒部1a内に形成された中央部上部リブ1gの内壁1a1寄り部分の高さh1を、内壁1a1から所定の長さに亘たって、内壁寄り上部リブ1eの対角仕切り壁1d寄り部分の高さh2より高く形成したり、及び/又は、隅桁1の筒部1a内に形成された外壁寄り上部リブ1fの内壁1a1寄り部分の高さh3を、内壁1a1から所定の長さに亘たって、外壁寄り上部リブ1fの対角仕切り壁1d寄り部分の高さh4より高く形成したり、及び/又は、隅桁1の筒部1a内に形成された内壁寄り上部リブ1eの内壁1a1寄り部分の高さh5を、内壁1a1から所定の長さに亘たって、内壁寄り上部リブ1eの対角仕切り壁1d寄り部分の高さh6より高く形成することにより、合成樹脂製パレットの重量を増加を抑制しながら、効果的に、変形し易い隅桁1と中間桁・中央桁上部連結桟部4との連結部分の変形を防止することができる。
また、図5や図13に示されているように、隅桁・中間桁上部連結桟部4を形成する中間連結桟4cのうち、隅桁1の筒部1aの内壁1a1に連結されている部分の肉厚t1が、所定の長さに亘たって、それ以外の部分の肉厚t2より肉厚に形成されている。同様に、隅桁・中間桁上部連結桟部4を形成する縁部桟4bの垂直部4b3のうち、隅桁1の筒部1aの内壁1a1に連結されている部分の肉厚t3も、所定の長さに亘たって、それ以外の部分の肉厚t4より肉厚に形成されている。このように、隅桁1の筒部1aの内壁1a1側の中間連結桟4cや縁部桟4bの垂直部4b3に、所定の長さに亘たって、肉厚部を形成することにより、隅桁1と隅桁・中間桁上部連結桟部4との連結部分の強度や剛性を高めることができる。なお、本実施例においては、隅桁1の筒部1aの内壁1a1と、該内壁1a1に最も近い交差桟4dとの間に位置する中間連結桟4cの肉厚t1が、それ以外の部分の肉厚t2より肉厚に形成されている例が示されており、同様に、隅桁1の筒部1aの内壁1a1と、該内壁1a1に最も近い交差桟4dとの間に位置する縁部桟4bの垂直部4b3の肉厚t3が、それ以外の部分の肉厚t4より肉厚に形成されている例が示されているが、このような実施例に限定されるものではない。
上述したと同様に、所定の間隔で配置された棚Sやコンベヤー等に、跨がるように、合成樹脂製パレットPを載置した場合に、図21に実線及び破線の円で示されている部分が変形することになるが、特に、図21の一重の実線で示された部分C1、即ち、隅桁1と隅桁・中間桁上部連結桟部4との連結部分が大きく変形することになるので、上述したように、隅桁・中間桁上部連結桟部4を形成する中間連結桟4cのうち、隅桁1の筒部1aの内壁1a1に連結されている部分の肉厚t1を、所定の長さに亘たって、それ以外の部分の肉厚t2より肉厚に形成したり、及び/又は、隅桁・中間桁上部連結桟部4を形成する縁部桟4bの垂直部4b3のうち、隅桁1の筒部1aの内壁1a1に連結されている部分の肉厚t3を、所定の長さに亘たって、それ以外の部分の肉厚t4より肉厚に形成することにより、合成樹脂製パレットの重量を増加を抑制しながら、より効果的に、変形し易い隅桁1と隅桁・中間桁上部連結桟部4との連結部分の変形を防止することができる。
次に、図5、図9、図10及び図19を用いて、隅桁1の下端部と中間桁2の下端部とを連結する隅桁・中間桁下部連結桟部5について説明する。
隅桁1の下端部と中間桁2の下端部とを連結する隅桁・中間桁下部連結桟部5は、隅桁1の筒部1aを形成する内壁1a1の下端部と、該内壁1a1と対向する、中間桁2の筒部2aを形成する隅桁側内壁2a1の下端部とを連結する適当数の連結桟5aと、該連結桟5aと略直角に交差する適当数の交差桟5bにより構成されている。また、連結桟5aのうち、フォーク挿入通路10の入口部側に位置する連結桟5a1は、フォーク挿入通路10の入口部側が低く形成されており、フォーク挿入通路10の入口部側に位置する連結桟5a1には、中央桁3に向かって上方に傾斜した傾斜面5a2が形成されている。このように構成することにより、フォーク挿入通路10に挿入されるハンドフォークリフトの車輪が、容易に、隅桁・中間桁下部連結桟部5を越えることができるように構成されている。
隅桁・中間桁下部連結桟部5を形成する連結桟5aのうち、中間桁2の隅桁側内壁2a1に連結されている部分の肉厚t5が、所定の長さに亘たって、それ以外の部分の肉厚t6より肉厚に形成されている。このように、連結桟5aのうち、中間桁2の隅桁側内壁2a1に連結されている部分の肉厚t5を、所定の長さに亘たって、それ以外の部分の肉厚t6より肉厚に形成することにより、中間桁2と隅桁・中間桁下部連結桟部5との連結部分の強度や剛性を高めることができる。なお、本実施例においては、中間桁2の隅桁側内壁2a1と、該隅桁側内壁2a1に最も近い交差桟5bとの間に位置する連結桟5aの肉厚t5が、それ以外の部分の肉厚t6より肉厚に形成されている例が示されているが、このような実施例に限定されるものではない。
上述したと同様に、所定の間隔で配置された棚Sやコンベヤー等に、跨がるように、合成樹脂製パレットPを載置した場合に、図21に実線及び破線の円で示されている部分が変形することになるが、特に、図21の二重の実線で示された部分C2、即ち、中間桁2と隅桁・中間桁下部連結桟部5との連結部分が大きく変形することになるので、上述したように、隅桁・中間桁下部連結桟部5を形成する連結桟5aのうち、中間桁2の隅桁側内壁2a1に連結されている部分の肉厚t5を、所定の長さに亘たって、それ以外の部分の肉厚t6より肉厚に形成することにより、合成樹脂製パレットの重量を増加を抑制しながら、より効果的に、変形し易い中間桁2と隅桁・中間桁下部連結桟部5との連結部分の変形を防止することができる。
次に、主として、図9、図11及び図16〜図18を用いて、中間桁2の上端部と中央桁3の上端部とを連結する中間桁・中央桁上部連結桟部6について説明する。
中間桁2の上端部と中央桁3の上端部とを連結する中間桁・中央桁上部連結桟部6は、中間桁2の筒部2aを形成する隅桁側内壁2a1の上端部と、該隅桁側内壁2a1と仮想同一面内に位置する中央桁3の筒部3aを形成する周壁3a1の上端部とを連結する一対の開口部側連結桟6aを有している。また、中間桁・中央桁上部連結桟部6は、開口部側連結桟6aと所定の間隔を置いて、開口部側連結桟6aと略平行に延在する一対の隣接連結桟6bを有しており、更に、相対する隣接連結桟6b間には、長さ方向に対して垂直な側断面形状が、略逆U字状の逆U字状連結桟6cが、複数本、形成されている。逆U字状連結桟6cは、水平部6c1と水平部6c1の両縁から下方に延在する相対する垂直部6c2とから形成されている。なお、本実施例には、一例として、中間桁・中央桁上部連結桟部6が、両端部に位置する2本の開口部側連結桟6aと、開口部側連結桟6aに隣接して位置する2本の隣接連結桟6bと、隣接連結桟6b間に位置する2本の逆U字状連結桟6cとにより形成されている例が示されている。
上述した開口部側連結桟6aと隣接連結桟6bとの間には、これら開口部側連結桟6aと隣接連結桟6bに直交するように、所定の間隔で、細板状の架橋部6dが形成されており、また、逆U字状連結桟6cの内部には、逆U字状連結桟6cの長手方向と直交するように、所定に間隔で、仕切りリブを形成することができる。なお、逆U字状連結桟6cを構成する水平部6c1には、軽量化及び雨水や洗浄液の通過等のために、適当数の透孔6c3が穿設されている。
図16に示されているように、上述した逆U字状連結桟6cを構成する垂直部6c2の下部には、上部の厚さt7に比べて、その厚さt8が厚い下部肉厚部6c2’が形成されている。垂直部6c2の下部肉厚部6c2’は、垂直部6c2の全長に亘たって、換言すれば、中間桁2の筒部2aを形成する中央桁側内壁2a2から、該中央桁側内壁2a2と対向する、中央桁3の筒部3aを形成する内壁3a1までの全長に亘たって形成することもできるが、合成樹脂製パレットの軽量化を考慮して、垂直部6c2の下部肉厚部6c2’は、垂直部6c2の全長に亘たって形成することなく、中間桁2の筒部2aを形成する中央桁側内壁2a2から、所定の長さだけ、形成することが好ましい。このように、中間桁2の筒部2aを形成する中央桁側内壁2a2から、中央桁3方向に、所定の長さに亘たって、或いは、全長に亘たって、逆U字状連結桟6cを構成する垂直部6c2の下部を、垂直部6c2の上部より肉厚の下部肉厚部6c2’とすることにより、中間桁2と中間桁・中央桁上部連結桟部6との連結部分の強度や剛性を高めることができる。
中間桁2の上端部と中央桁3の上端部とを連結する中間桁・中央桁上部連結桟部6を構成する逆U字状連結桟6cを射出成形する際には、逆U字状連結桟6cの内面を成形する金型は下方に移動し、逆U字状連結桟6cの外面を成形する金型は上方に移動するように構成されているので、垂直部6c2の内面は平坦に形成されており、下部肉厚部6c2’は、垂直部6c2の下部外面を外側に膨出することにより成形されることになる。
なお、上述した実施例には、逆U字状連結桟6cを構成する垂直部6c2の下部に形成された下部肉厚部6c2’と、下部肉厚部6c2’の上方に位置する上部薄肉部6c2”との間には段差が形成されている例が示されているが、図16に示されているように、このような段差が生じないように、垂直部6c2の肉厚を、垂直部6c2の上端から下端に向かって、徐々に厚くするように構成することもできる。
また、図18に示されているように、中間桁・中央桁上部連結桟部6を構成する逆U字状連結桟6cのうち、中間桁2の筒部2aを形成する中央桁側内壁2a2から所定長さだけ、逆U字状連結桟6cの全体を肉厚部6c’に形成するか、或いは、垂直部6c2のみをその全高に亘たって肉厚部6c’に形成し、該肉厚部6c’から、中央桁3の周壁3a1に至る逆U字状連結桟6cの垂直部6c2に、図16に示されているように、下部肉厚部6c2’を形成することもできる。なお、上記の肉厚部6c’の外面と垂直部6c2の外面との間には、傾斜面6c”を形成することが好ましい。また、逆U字状連結桟6cの垂直部6c2の下部に形成された下部肉厚部6c2’は、中央桁3の周壁3a1に至るまで形成することなく、中央桁3の周壁3a1側の所定に長さ部分については、下部肉厚部6c2’を形成しないように構成することにより、中間桁2と中間桁・中央桁上部連結桟部6との連結部分の強度や剛性を高めつつ、合成樹脂製パレットの軽量化を達成することができる。
上述したと同様に、所定の間隔で配置された棚Sやコンベヤー等に、跨がるように、合成樹脂製パレットPを載置した場合に、図21に実線及び破線の円で示されている部分が変形することになるが、特に、図21の一重の実線で示された部分C1、即ち、中間桁2と中間桁・中央桁上部連結桟部6との連結部分が大きく変形することになるので、上述したように、中間桁・中央桁上部連結桟部6を構成する逆U字状連結桟6cのうち、中間桁2の筒部2aを形成する中央桁側内壁2a2から所定長さだけ、逆U字状連結桟6cの全体を肉厚部6c’に形成したり、及び/又は、垂直部6c2に下部肉厚部6c2’を形成することにより、合成樹脂製パレットの重量を増加を抑制しながら、より効果的に、変形し易い中間桁2と中間桁・中央桁上部連結桟部6との連結部分の変形を防止することができる。
更に、隣接連結桟6bの下端には、逆U字状連結桟6c方向に延在する下端水平縁部6b1が、隣接連結桟6bの全長に亘たって、換言すれば、中間桁2の筒部2aを形成する中央桁側内壁2a2から、該中央桁側内壁2a2と対向する、中央桁3の筒部3aを形成する内壁3a1までの全長に亘たって形成されている。このように、隣接連結桟6bの下端に、逆U字状連結桟6c方向に延在する下端水平縁部6b1を形成したことにより、中間桁2と中間桁・中央桁上部連結桟部6との連結部分の強度や剛性を更に高めることができる。
図5及び図6に示されているように、隅桁1の上端部と中間桁2の上端部とを連結する一方の隅桁・中間桁上部連結桟部4を構成する内壁連結桟4aと、前記一方の隅桁・中間桁上部連結桟部4と直交する、もう一方の隅桁・中間桁上部連結桟部4を構成する内壁連結桟4aとにより形成される隅部には、内壁連結桟4a同士を連結する隅部連結リブ11が形成されている。また、隅桁・中間桁上部連結桟部4を構成する内壁連結桟4aと該内壁連結桟4aに最も近い中間連結桟4c’との間には、内壁連結桟4aと中間連結桟4cに対して略垂直で、且つ、隅部連結リブ11の両端に連結された架橋リブ12が形成されている。このように、隅部連結リブ11と架橋リブ12を形成することにより、隅桁1の上端部と中間桁2の上端部とを連結する一方の隅桁・中間桁上部連結桟部4を構成する内壁連結桟4aと、隅桁1の上端部と中間桁2の上端部とを連結するとともに、前記一方の隅桁・中間桁上部連結桟部4と直交する、もう一方の隅桁・中間桁上部連結桟部4を構成する内壁連結桟4aとにより形成される隅部には、一方の隅桁・中間桁上部連結桟部4を構成する内壁連結桟4aに最も近い中間連結桟4c’と、もう一方の隅桁・中間桁上部連結桟部4を構成する内壁連結桟4aに最も近い中間連結桟4c’と、隅部連結リブ11と、一対の架橋リブ12と、隅桁1の内側角部1cとにより形成される略6角形状の環状リブRが形成されるので、隅桁1と隅桁・中間桁上部連結桟部4との連結部分の強度や剛性を更に高めることができる。
次に、主として、図9、図11、図19及び図20を用いて、中間桁2の下端部と中央桁3の下端部を連結する中間桁・中央桁下部連結桟部7について説明する。
中間桁2の下端部と中央桁3の下端部を連結する中間桁・中央桁下部連結桟部7は、中央桟7aと、中央桟7aと所定の間隔を置いて、中央桟7aの両側に位置する傾斜桟7bとから形成されている。中央桟7aは、水平板状部7a1と水平板状部7a1の少なくとも両端から上方に延在する垂直板部7a2とから形成されている。また、傾斜桟7bは、中央桟7aに向かって上方に傾斜した傾斜板部7b1と、傾斜板部7b1の両端から下方に延在する垂直板部7b2とから形成されている。更に、中央桟7aを構成する水平板状部7a1には、軽量化及び雨水や洗浄液の通過等のために、透孔7a1’を穿設することができ、同様に、傾斜桟7bを構成する傾斜板部7b1にも、必要に応じて、軽量化及び雨水や洗浄液の通過等のために、透孔を穿設することができる。なお、本実施例においては、中央桟7aを構成する水平板状部7a1の中央部にも、上方に延在する垂直板部7a2が立設されている例が示されているが、このような垂直板部7a2は、適当数、立設することができる。また、中央桟7aには、垂直板部7a2を連結する交差部7a3を、所定の間隔で、適当数、形成されている。
図20に示されているように、中間桁2の下端部と中央桁3の下端部を連結する中間桁・中央桁下部連結桟部7の中央桟7aを構成する水平板状部7a1の両端から上方に延在する垂直板部7a2の上部には、中央桁3の周壁3a1から、中間桁2の中央桁側内壁2a2に向かって、所定の長さに亘たって、下部の厚さt9に比べて、その厚さt10が厚い上部肉厚部7a2’が形成されている。上部肉厚部7a2’は、中央桁3の周壁3a1から中間桁2の中央桁側内壁2a2までの間の全区間に亘たって形成されておらず、中央桁3の周壁3a1から、所定の長さに亘たってのみに形成されている。このように、上部肉厚部7a2’を、中央桁3の周壁3a1から、所定の長さに亘たってのみ形成することにより、合成樹脂製パレットの重量を軽量化しつつ、中央桁3と中間桁・中央桁下部連結桟部7との連結部分の強度や剛性を高めることができる。なお、本実施例は、中央桁3の周壁3a1から、該周壁3a1に最も近い交差部7a3との間に位置する垂直板部7a2の肉厚t10が、それ以外の部分の肉厚t9より肉厚に形成されている例が示されているが、このような実施例に限定されるものではない。
上述した中間桁2の下端部と中央桁3の下端部を連結する中間桁・中央桁下部連結桟部7の中央桟7aを構成する垂直板部7a2の上部に形成された上部肉厚部7a2’のような肉厚部は、中間桁・中央桁下部連結桟部7の形成する傾斜桟7bの垂直板部7b2にも設けることができる。
所定の間隔で配置された棚Sやコンベヤー等に、跨がるように、合成樹脂製パレットPを載置した場合に、図21に実線及び破線の円で示されている部分が変形することになるが、特に、図21の二重の実線で示された部分C2、即ち、中央桁3と中間桁・中央桁下部連結桟部7との連結部分が大きく変形することになるので、上述した中間桁・中央桁下部連結桟部7の中央桟7aを構成する垂直板部7a2に、中央桁3の周壁3a1から、所定の長さに亘たって、上部肉厚部7a2’を形成することにより、合成樹脂製パレットの重量を増加を抑制しながら、効果的に、変形し易い中央桁3と中間桁・中央桁下部連結桟部7との連結部分の変形を防止することができる。
中間桁2の下端部と中央桁3の下端部を連結する中間桁・中央桁下部連結桟部7を構成する中央桟7aを射出成形する際には、中央桟7aの内面を成形する金型は上方に移動し、中央桟7aの外面を成形する金型は下方に移動するように構成されているので、中央桟7aの内面は平坦に形成されており、上部肉厚部7a2’は、垂直板部7a2の上部外面を外側に膨出することにより成形されている。
なお、上述した実施例には、中央桟7aを構成する垂直板部7a2の上部に、垂直板部7a2の下部より肉厚の上部肉厚部7a2’を形成した例が示されているが、垂直板部7a2の肉厚を、垂直板部7a2の下端から上端に向かって、徐々に厚くするように構成することもできる。
また、図10及び図15に示されているように、隅桁・中間桁下部連結桟部5の所定の連結桟5aと略一直線状に連結されている、中間桁2の筒部2a内に形成された所定の下部リブ2fの隅桁側内壁2a1に連接されている隅桁側内壁2a1寄り部分の高さh7は、所定の長さに亘たって、下部リブ2fの中央部の高さh8より高く構成されている。このように、隅桁・中間桁下部連結桟部5の所定の連結桟5aと略一直線状に連結されている、中間桁2の筒部2a内に形成された所定の下部リブ2fの隅桁側内壁2a1に連接されている隅桁側内壁2a1寄り部分の高さh7を、下部リブ2fの中央部の高さh8より高く構成することにより、中間桁2と隅桁・中間桁下部連結桟部5との連結部分の強度や剛性を高めることができる。
なお、隅桁・中間桁下部連結桟部5の所定の連結桟5aと略一直線状に連結されていない、中間桁2の筒部2a内に形成された下部リブのうち、隅桁側内壁2a1に連結されている部分の高さを、所定の長さに亘たって、下部リブの中央部の高さより高く構成することもできる。このように構成することにより、中間桁2と隅桁・中間桁下部連結桟部5との連結部分の強度や剛性が更に高められることになる。
上述した下部リブ2fの中央部の高さh8より高く形成されている、下部リブ2fの隅桁側内壁2a1寄り部分の高さh7は、隅桁・中間桁上部連結桟部4を形成する所定の上部リブ2eの高さh7’より、高く形成されている。即ち、隅桁・中間桁上部連結桟部4を形成する所定の上部リブ2eの高さh7’は、隅桁・中間桁下部連結桟部5を構成する下部リブ2fの隅桁側内壁2a1寄り部分の高さh7より低く形成されている。このように、隅桁・中間桁上部連結桟部4を形成する所定の上部リブ2eの高さh7’を、中間桁2の外壁2a3に略平行な複数本の下部リブ2fの隅桁側内壁2a1に連接されている隅桁側内壁2a1寄り部分の高さh7より低く形成することにより、合成樹脂製パレットの強度や剛性を大きく低下することなく、合成樹脂製パレットを効果的に軽量化することができる。
上述したと同様に、所定の間隔で配置された棚Sやコンベヤー等に、跨がるように、合成樹脂製パレットPを載置した場合に、図21に実線及び破線の円で示されている部分が変形することになるが、特に、図21の二重の実線で示された部分C2、即ち、中間桁2と隅桁・中間桁下部連結桟部5との連結部分との連結部分が大きく変形することになるので、上述したように、中間桁2の筒部2a内に形成された所定の下部リブ2fの隅桁側内壁2a1に連接されている隅桁側内壁2a1寄り部分の高さh7を、所定の長さに亘たって、下部リブ2fの中央部の高さh8より高く形成することにより、合成樹脂製パレットの重量を増加を抑制しながら、効果的に、変形し易い中間桁2と隅桁・中間桁下部連結桟部5との連結部分の変形を防止することができる。
また、図12に示されているように、中央桁3内には、各周壁3a1の下端部から、各周壁3a1に略垂直で、且つ、対角仕切り壁3bまで延在する下部リブ3dが、適当数、形成されているが、下部リブ3dは、対角仕切り壁3bから周壁3a1付近までは、その高さh9が略一定であるが、前記周壁3a1付近から周壁3a1までの高さh10は、対角仕切り壁3bから周壁3a1付近までの高さh9より、高く形成されている。なお、本実施例においては、対角仕切り壁3bから周壁3a1付近までの高さh9が略一定な下部リブ部分3d1と周壁3a1とにより形成される隅部に、三角形状部分3d2を形成することにより、前記周壁3a1付近から周壁3a1までの下部リブ3dの高さh10が、前記対角仕切り壁3bから周壁3a1付近までの高さh9より、高くなるように構成されている。
上述したと同様に、所定の間隔で配置された棚Sやコンベヤー等に、跨がるように、合成樹脂製パレットPを載置した場合に、図21に実線及び破線の円で示されている部分が変形することになるが、特に、図21の二重の実線で示された部分C2、即ち、中央桁3と中間桁・中央桁下部連結桟部7との連結部分との連結部分が大きく変形することになるので、上述したように、中央桁3内に形成された下部リブ3dのうち、周壁3a1付近から周壁3a1までの高さh10を、対角仕切り壁3bから周壁3a1付近までの高さh9より、高く形成したことにより、中央桁3と中間桁・中央桁下部連結桟部7との連結部分の変形を防止することができる。また、下部リブ3dを、中間桁2の下端部と中央桁3の下端部を連結する中間桁・中央桁下部連結桟部7を形成する中央桟7a、及び/又は、傾斜桟7bと略一直線状に形成することがが好ましい。このように構成することにより、中央桁3と中間桁・中央桁下部連結桟部7との連結部分の変形をより確実に防止することができる。
また、上述した下部リブ3dの対角仕切り壁3bから周壁3a1付近までの高さh9が略一定な下部リブ部分3d1に対応する上部リブ部分3c1の高さh9’は、上記の下部リブ3dの高さが略一定な下部リブ部分3d1の高さh9より低く形成されている。このように構成することにより、合成樹脂製パレットの強度や剛性を大きく低下することなく、合成樹脂製パレットを効果的に軽量化することができる。