JP5116386B2 - 吊り込み加工方法及び車両用シート - Google Patents

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Description

本発明は、吊り込み加工方法及び車両用シートに係り、特に、土手面を備えた車両用シートに用いられるトリムカバーの吊り込み加工方法及び車両用シートに関する。
車両用シートのトリムカバーは複数枚の表皮材を繋ぎ合わせて構成されている。そして、シート表皮の浮き上がり防止と、デザイン性向上のため、シートのトリムカバーを構成する表皮材の端末部分で吊り込みを行っている。
図7と図8は従来例を示すものであり、図7は着座面51と土手面53の間の部分断面図、図8(a)と図8(b)は横吊り込み端部60を表面側から見た模式図である。
複数枚の表皮材を用いた場合、吊り込みは、表皮の縫い合わせ部(縫製端部)で吊り込んでおり、図7に示すように、クッション材中にインサートワイヤ54を埋設して、表皮材の縫製端末部分に取り付けた吊り込みコードを、クリップやCリングによって係合し吊り込みしている。
また、一般的に、着座面51と土手面53の間で行う縦吊り込みと、着座面51において土手面53に対して直交方向に行う横吊り込みの双方を併用することで外観品質の一層の向上が図られている(例えば、特許文献1参照)。
ところが、図7で示されるような、縦/横吊り込みの交差部にあたる横吊り込み端部60や、縦吊り込みの端部に位置する土手下端部(図示せず)は、吊り込みが終了する部位であることから、部分的に引き込みのテンションが低下することや、表皮が吊り込み端部での立体形状に追従できないなどの理由により表皮余りが発生しやすい。
つまり、図8の(a)、(b)に示した横吊り込み端部60を表面側から見た模式図で示すように、横吊り込み端部60に生じた表皮余りは、吊り込み端部の表皮の湾曲55やシワ56など外観品質を低下させる原因となっている。
本来、表皮余りをなくすためには縫製する表皮の端部と、吊り込みにより引き込まれた状態での表皮の端部を同長として吊り込みを行う必要がある。しかし、吊り込みの引き込み感が求められるトリムカバーの場合には、縦/横吊り込み交差部に相当する部分の縫製代が複雑な立体形状となるために縫製作業が行えない場合が多い。また、クッション材への装着時にトリムカバー側の吊り込みラインが湾曲してしまうという不都合があった。
そのため、従来は、表皮材の加工ピースを裁断するための型紙を製作する際に、型紙上で吊り込み代や縫製代の形状を調整することで縫製を可能とし、また、吊り込み端部の表皮の湾曲の防止を図っていた。
しかし、この場合でも、常に、縫製する表皮の端部は、吊り込みにより引き込まれた状態での表皮の端部の距離よりも長くなるものであり、このバランスの悪さが、吊り込みラインの湾曲55やシワ56の発生を引き起こす原因となっている。
特開2006−95093号公報
上述した問題を解決するために、吊り込み交差部の縫い合わせ部に発生しやすいシワを吊り溝の溝底へ引き込むための深吊り技術が検討されている。
表皮材の吊り込み代を延長する事で、クッション材(クッションパッド)の厚さの限界までの深吊り込みとすることができ、縫い合わせ部と縫い合わせ部に生じるシワを吊り溝に埋没させることが可能となる。
上述した吊り込み構造の場合、縦吊り込み方向への応力のみが負荷されている領域では、問題なくシワを溝底に埋没させることができる。しかし、この技術による吊り込み構造においても、縦/横吊り込み交差部においては、縫製する表皮の端部長が吊り込みにより引き込まれた状態での表皮の端部長よりも長くなることが避けられないためシワが生じやすい。大きなシワが生じた場合には吊り溝の上部にまで達し、シワの一部が座面の表面にまで露見する可能性がある。
表皮材の湾曲/シワは、表皮材の余りが原因であるためシワを排除するためには、引き込みにより強制的に応力を与えて余った表皮を伸ばす必要がある。しかし、縫製前の表皮材の形状を調整することによって引き込みの応力を変更する技術、すなわち、表皮材を裁断する型紙による引き込み距離の変更では、表皮余りを解消する一方で、引き込みによるシワを誘発する可能性があるため別技術での解消を行う必要がある。
また、使用する表皮材の伸び率などの物性差によって、発生する湾曲やシワの程度が異なることから、使用する表皮材の種類により、外観品質に差異が生じやすいことも問題である。このように表皮材の種類によるバラツキは、品質の一元管理が困難であり、商品としての外観商品性の低下を招いている。
そして、上記のように吊り込みにおいて、車両用シートの外観商品性や品質を一定にするために、表皮余りにより生じた湾曲やシワを修正する必要があり、別途、修正工程が必要となることから、多大なコストを要し問題となっている。
本発明の目的は、土手面を備えた車両用シートに用いられるトリムカバーの吊り込みにおいて、吊り込み端部の好適な外観を保つことが可能な吊り込み加工方法及び車両用シートを提供することである。
本発明の他の目的は、土手面を備えた車両用シートの吊り込みにおいて、シワのない安定した品質で製造することが可能で、後工程で修正が不要で好適な外観を有する吊り込み加工方法及び車両用シートを提供することである。
前記課題は、請求項1に係る吊り込み加工方法によれば、クッションパッドの左右に展開された土手面を備えた車両用シートの前記クッションパッドの中央部と前記土手面との境目にトリムカバーを吊り込んだ吊り込み加工方法であって、
前記トリムカバーとなる複数枚の加工ピースを裁断する裁断工程と、
該裁断工程で裁断された前記加工ピースの横吊り込みの吊り込み代の側端部に位置する横吊り込み端部に相当する部分に、ギャザーを施すギャザー加工工程と、
ギャザー加工を施した前記加工ピースの吊り込み代部分を、前記ギャザー加工による表面材の収縮により、吊り込み方向に湾曲させて、前記ギャザー加工が施された前記加工ピースを縫製して前記トリムカバーを形成する縫製工程と、
前記縫製工程で形成された前記トリムカバーの縫製端末に吊り込み部材を装着する吊り込み部材取付け工程と、
前記クッションパッドの中央部と前記土手面との境目に形成された縦吊り溝に前記縫製工程で形成した前記トリムカバーを被覆して、前記トリムカバーの縫製端末に装着された前記吊り込み部材と、前記クッションパッド側、又は、前記クッションパッドを載置するフレーム側に形成された係止部材との間に係止具で掛け止めることにより吊り込む吊り込み工程と、を備えたこと、により解決される。
このように、加工ピースの横吊り込みの吊り込み代の側端部に位置する横吊り込み端部に相当する部分にギャザーを施すギャザー加工を行うことにより、加工ピースの吊り込み代部分の表面材を収縮させて、吊り込み方向に湾曲させ、この湾曲した加工ピースを縫製してトリムカバーを形成し、吊り込んでいるので、吊り込み端部にシワのない好適な外観を保つことが可能な吊り込み加工方法を提供することができる。
このとき、前記吊り込み工程では、前記クッションパッドの中央部には、前記縦吊り溝に交差し、前記縦吊り溝に連結する横方向に横吊り込みのための吊り溝が形成されており、該横吊り込みのための吊り溝に前記クッションパッド側、又は、前記クッションパッドを載置するフレーム側に形成された係止部材との間に係止具で掛け止めることにより吊り込むことを含んでなるように構成すると好適である。
このように横吊り込みと縦吊り込みを同時に行なうことにより、外観商品性のよいものが得られる。
このとき、前記ギャザー加工工程において、前記加工ピースの縫製部分に施したギャザー加工の長さと、前記加工ピースと縫い合わせられる他の加工ピースの、相対する部分に施した前記ギャザー加工の長さを同長としてなることを特徴とすると好適である。
このように、縫合される加工ピースの双方のギャザー加工の長さを同長とすることにより、シワのない安定した品質で製造することが可能で、後工程で修正が不要で好適な外観を有する吊り込み加工方法となる。
前記課題は、請求項4の車両用シートによれば、請求項1乃至3のいずれかに記載の吊り込み加工方法を有して製造することにより、解決される。
このように、請求項1乃至3のいずれかに記載の吊り込み加工方法を有して製造されているので、前記請求項1乃至3の特徴を有する車両用シートの提供ができる。
本発明の吊り込み加工方法及び車両用シートによれば、表皮材の縫製部分にギャザー加工を施し、吊り込み端部、特に横吊り込み端部に生じていた表皮余りの発生を抑制し、表皮の湾曲やシワが生じないようにし、好適な外観の座席を得ることが可能となる。
また、表皮材への材質変更に際しても、ギャザー加工部分の縮み代の距離や収縮率を調整することで、伸び率などの物性差を吸収することが可能であることから、表皮材の変更に際して生じていた外観のバラツキをなくし、安定した外観品質を得ることが可能となる。
さらに、本発明は、表皮材の縫製部分にギャザー加工を施すという簡単な構成であるため、特殊な設備等を設けることなく、吊り込み加工方法及び車両用シートの製造が可能となる。
以下、本発明の一実施形態について、図を参照して説明する。なお、以下に説明する部材、配置等は、本発明を限定するものではなく、本発明の趣旨に沿って各種改変することができることはもちろんである。
図1乃至図6は本発明に係る一実施形態を示すものであり、図1は車両用シートの概略斜視図、図2はトリムカバーの説明図、図3は加工ピースの例を示す説明図、図4は加工ピースのギャザー加工部分の拡大説明図、図5は図1のA−A線による部分断面説明図、図6は吊り込み端部の部分説明図である。
図1で示すように、本実施形態に係る車両用シートSは、シートクッションS1とシートバックS2より構成されている。車両用シートSの吊り込みについて、本実施形態が適用されるシートクッションS1を例にして説明する。
車両用シートSを構成する着座部としてのシートクッションS1は、シートクッションの中央部1と、このシートクッションの中央部1の左右に展開された土手面3と、クッションパッド30を載置するフレームとしてのシートフレーム7とを備え、シートフレーム7上にクッションパッド30を載置して、トリムカバー4bで被覆している。
本実施形態のシートフレーム7は剛性を有する金属もしくは硬質の樹脂によって形成されており、クッションパッド30を、底部から支持するパンフレーム7aと、支持台となる脚部7bとから構成されている。また、脚部7bは、図示しないインナレールを取り付けることができる構成とし、車体フロアに設置されるアウタレールとから前後に位置調整可能なスライド式に組み立てることができる。
本実施形態のクッションパッド30は弾性を有する軟質発泡樹脂によって形成されている。クッションパッド30には、シートクッションの中央部1と土手面3との境目に縦吊り込みのための縦吊り溝31を設けると共に、シートクッションの中央部1にも横吊り込みのための横吊り溝32が形成されている。
縦吊り溝31は、シートクッションの中央部1に相当する部分の上縁より下縁に向かって形成されており、横吊り溝32は、縦吊り溝31に交差し、連結する横方向の別の吊り溝として形成されている。
本実施形態の土手面3は、シートクッションの中央部1よりも隆起した形状を有しており、着座者の左右側を支持して、着座感を高める効果がある。
また、本例のトリムカバー4bは、複数枚の表皮材6を縫製して形成されており、シートフレーム7やクッションパッド30を隠蔽して好適な外観とデザインを得るものである。
ここで、本実施形態のトリムカバー4bを構成する加工ピース5の作製手順を図2乃至図4に基づいて説明する。
図2で示すように、本実施形態におけるトリムカバー4bは、シートクッションの中央部1を覆う3つの加工ピース5(3つの加工ピースをそれぞれ、11,12,13とする)を備えている。
本実施形態の加工ピース5(11,12,13)は、表面材6aとワディング材6bと裏打ち材6cを接合した3層構造を有する表皮材6を、縫製代23と吊り込み代22に相当する部分を考慮した所定の形状に裁断した後に、土手面3側の端部側の所定箇所にギャザー加工することで構成している。
図3は、図2に示した加工ピース5(11,12,13)の中から、1つの加工ピース12を例にして、裁断後と、その後のギャザー加工後を示したものであり、図3(a)は裁断後(ギャザー加工前)の加工ピース12aの説明図、図3(b)はギャザー加工後の加工ピース12の説明図である。この図3に基づいて、加工ピース12(12a)を説明する。
先ず、トリムカバー4bとなる複数枚の加工ピースを裁断する裁断工程を行なう。加工ピース12aの裁断には、予め所定の形状に切り抜いた型紙を用いている。型紙を使用することにより安定した寸法の加工ピース12aを得ることができる。加工ピース12aは、少なくとも一方の縁部に、吊り込み代22に相当する部分を有した形状に裁断されている。さらに、吊り込み代22の端部などの縫製部分には縫製代23を有している。
次に、図4は加工ピース12のギャザー加工部分の拡大説明図であり、図4で示すように、裁断工程で裁断された加工ピース12aの横吊り込みの吊り込み代22の側端部に位置する横吊り込み端部20に相当する部分に、ギャザーを施すギャザー加工を行う。つまり、裁断後の加工ピース12aの横吊り込み端部20に配置される吊り込み代22にギャザー加工を施す。このギャザー加工は、加工ピース12の吊り込み代22で、横吊り込み端部20位置に該当する部分にのみ施している。本実施形態のギャザー加工はギャザリング機能付きのミシンを使用して行っている。
このようにして、横吊り込み端部20に相当する位置にギャザー加工を施すことにより、横吊り込みの吊り込み代22部分が湾曲した状態となる。
ギャザー加工を施した加工ピース12の吊り込み代22を、ギャザー加工による表面材6aの収縮により、吊り込み方向に湾曲させて、前記ギャザー加工が施された加工ピース12を縫製してトリムカバーを形成する縫製工程を行なう。
ここで、加工ピース12の縫製部分に施したギャザー加工の長さと、この加工ピース12と縫い合わせられる他の加工ピース(例えば加工ピース13)の、相対する縫合部分に施したギャザー加工の長さは同長としている。
ギャザー加工の長さを同長とすることによって、横吊り込み端部20に付加されるテンションのバランスを保ち、表皮余りの発生をより効果的に抑制することができる。
本実施形態では、ギャザー加工を別途の工程で行った例を示したが、隣接する加工ピース(例えば12と13)との縫製時に、ギャザー加工部分でミシンの設定を変更することで、縫い合わせと同時にギャザー加工を施すこともできる。
他の加工ピースも、該当個所にギャザー加工を施した後に縫製される。縫製は、シングルステッチ、ダブルステッチなど表面材の種類によって任意に選択される。
加工ピース12の吊り込み代22はギャザー加工による収縮のために吊り込み方向へ湾曲している。そのため、シートクッションの中央部1を構成する複数の加工ピース5(11,12,13)のギャザー加工部分17を縫い合わせた場合にも、縫製部分である横吊り込み端部20に相当する縫製部分が吊り込み方向へ湾曲することとなる。
土手面3に相当する加工ピースを縫製する際には、ギャザー加工部分の縫製によって生じた湾曲した縫製端末を、土手面3の縫製代23に対してストレートに戻した状態で縫い合わせる。
上述した工程により、トリムカバー4bの横吊り込み端部20に相当する位置に収縮した吊り込み代(縫製端末)22を形成することができる。
次に、縫製工程で形成されたトリムカバー4bの縫製端末に吊り込み部材としての吊り込みコード33を装着する吊り込みコード取り付け工程を行なう。
この吊り込みコード取り付け工程によって、トリムカバー4bには、シートクッションS1に装着する際に吊り込み止着するための吊り込みコード33が装着される。この吊り込みコード33は、縦吊り込み位置に相当するシートクッションの中央部1と土手面3との端末縫い合わせ箇所(縫製端末)と、横吊り込み位置に相当するシートクッションの中央部1の加工ピース同士の端末縫い合わせ箇所(縫製端末)に沿って共縫いすることにより備え付けられる。
装着された吊り込みコード33は、玉縁条33bを帯布33aの長手方向の縁部に沿って縫い付けられる構成を有している。
この玉縁条33bは、四角形状、円形状、逆三角形状など、帯布33aより断面形状の大きなものであればよく、また、帯布33aは、不織布などの布地材から形成することができる。
トリムカバー4bの縫製作業は、作業の便宜上、裏面側が外側を向いた状態で行われるため、縫製処理が終了したら、表面が外側に出るように裏返す。このようにして立体形状を有するトリムカバー4bが完成する。
次に、前記クッションパッドの中央部1と土手面3との境目に形成された縦吊り込みのための縦吊り溝31に前記縫製工程で形成したトリムカバー4bを被覆して、トリムカバー4bの縫製端末に装着された吊り込みコード33と、クッションパッド30より露出した係止部材としてのインサートワイヤ35との間に、係止具としてのクリップ34で掛け止めることにより吊り込む吊り込み工程を行なう。
つまり、完成したトリムカバー4bをクッションパッド30に装着する。本実施形態におけるトリムカバー4bを装着した図1のA−A線による部分断面説明図を図5に示す。
完成したトリムカバー4bをクッションパッド30に装着する際には、ギャザー加工部分17を縫い合わせたことにより形成された収縮した吊り込み代22が、クッションパッド30の横吊り込み端部20に相当する吊り溝の位置に配設される。
クッションパッド30の中央部には、縦吊り溝31に交差し、前記縦吊り溝31に連結する横方向に横吊り込みのための横吊り溝32が形成されており、前記インサートワイヤ35は、縦/横吊り込みを行うために形成された縦/横吊り溝31、32の、両方の溝底部に装着されており、吊り込みのためのクリップ34を係止する部分が露出するように、クッションパッド30の成形時にクッションパッド30と一体として形成されている。
装着したトリムカバー4bは、トリムカバー4bの縫製端末に装着された吊り込みコード33の玉縁条33bと、クッションパッド30より露出したインサートワイヤ35の間にクリップ34で掛け止めることにより吊り込まれる。
本実施形態による横吊り込み端部20の部分説明図を図6に示す。本実施形態では、横吊り込み端部20に該当する縫製部分にギャザー加工を施し、縫製部分の表皮材6を収縮させることにより、表皮に過不足の生じない理想的な形状の吊り込み代22を形成することで、吊り込み端部の表皮余りを効果的に解消することができ、良好な外観品質を実現している。
本実施形態では、ギャザー加工により、縫製代23の実長を収縮することができるため、表皮材6が余り、シワが形成される現象を防ぐとともに相手部材のR形状への馴染みを促進し、自然なR形状を再現することが可能となる。また、ギャザー加工により生じるシワは微小であるため縫製代23、もしくは、引き込み代内に吸収されて外観に露出することはない。
また、ギャザー加工を施した、横吊り込み端部20に該当する縫製部分の収縮量は、ギャザー加工時に調整が可能であるため、トリムカバー4bをアッセンブリー化する際の横吊り込み端部20で必要となる計算上の引き代と同調させるように収縮量を調整することで、縦/横吊り込み交差部の表皮余りの発生を抑制し、シワのない吊り込み交差の具現化が可能となる。
本実施形態に係る加工ピース12の場合を例に示すと、横吊り込み端部20に相当する縫製合わせ部分の実長を、ギャザー加工により55mmから45mmに収縮させており、18%の収縮率に設定している。
また、表皮材6の材質変更に際しても、ギャザー加工部分の縮み代の距離や収縮率を調整することで、伸び率などの表皮材6の物性差を吸収することができることから、表皮材6の変更に際して生じていた外観のバラツキをなくし、安定した外観品質を得ることが可能となる。
なお、上述した実施形態では、具体例として、自動車のフロントシートのシートクッションS1を被覆するトリムカバー4bについて説明したが、これに限らず、シートバックS2、或いはリヤシートのシートクッション及びシートバックのトリムカバーについても、同様の構成が適用可能であることは勿論である。
さらに、自動車用に限らず、ソファーや椅子カバーについても、同様の構成が適用可能であることは勿論である。
本発明に係る車両用シートの概略斜視図である。 本発明の一実施形態に係るトリムカバーの説明図である。 加工ピースの例を示す説明図である。 加工ピースのギャザー加工部分の拡大説明図である。 図1のA−A線による部分断面説明図である。 本発明による吊り込み端部の部分説明図である。 従来例によるシートの部分断面説明図である。 従来例による吊り込み端部を表面側から見た模式図である。
符号の説明
S,50 車両用シート
S1 シートクッション
S2 シートバック
1 シートクッションの中央部
3,53 土手面
4a,4b トリムカバー
5 加工ピース
6 表皮材
6a 表面材
6b ワディング材
6c 裏打ち材
7 シートフレーム
7a パンフレーム
7b 脚部
11,12,13 加工ピース(ギャザー加工後)
12a 加工ピース(ギャザー加工前)
17 ギャザー加工部分
19 縫製糸
20,60 横吊り込み端部
21,61 横吊り込み部分
22 吊り込み代
23 縫製代
30 クッションパッド
31 縦吊り溝
32 横吊り溝
33 吊り込みコード
33a 帯布
33b 玉縁条
34 クリップ
35、54 インサートワイヤ
51 着座面
55 従来例の吊り込み端部の表皮の湾曲
56 従来例の吊り込み端部の表皮のシワ

Claims (4)

  1. クッションパッドの左右に展開された土手面を備えた車両用シートの前記クッションパッドの中央部と前記土手面との境目にトリムカバーを吊り込んだ吊り込み加工方法であって、
    前記トリムカバーとなる複数枚の加工ピースを裁断する裁断工程と、
    該裁断工程で裁断された前記加工ピースの横吊り込みの吊り込み代の側端部に位置する横吊り込み端部に相当する部分に、ギャザーを施すギャザー加工工程と、
    ギャザー加工を施した前記加工ピースの吊り込み代部分を、前記ギャザー加工による表面材の収縮により、吊り込み方向に湾曲させて、前記ギャザー加工が施された前記加工ピースを縫製して前記トリムカバーを形成する縫製工程と、
    前記縫製工程で形成された前記トリムカバーの縫製端末に吊り込み部材を装着する吊り込み部材取付け工程と、
    前記クッションパッドの中央部と前記土手面との境目に形成された縦吊り溝に前記縫製工程で形成した前記トリムカバーを被覆して、前記トリムカバーの縫製端末に装着された前記吊り込み部材と、前記クッションパッド側、又は、前記クッションパッドを載置するフレーム側に形成された係止部材との間に係止具で掛け止めることにより吊り込む吊り込み工程と、を備えたことを特徴とする吊り込み加工方法。
  2. 前記吊り込み工程では、前記クッションパッドの中央部には、前記縦吊り溝に交差し、前記縦吊り溝に連結する横方向に横吊り込みのための吊り溝が形成されており、該横吊り込みのための吊り溝に、
    前記クッションパッド側、又は、前記クッションパッドを載置するフレーム側に形成された係止部材との間に係止具で掛け止めることにより吊り込む吊り込み工程と、を備えたことを特徴とする請求項1に記載の吊り込み加工方法。
  3. 前記ギャザー加工工程において、前記加工ピースの縫製部分に施したギャザー加工の長さと、前記加工ピースと縫い合わせられる他の加工ピースの、相対する部分に施した前記ギャザー加工の長さを同長としてなることを特徴とする請求項1に記載の吊り込み加工方法。
  4. 前記請求項1乃至3のいずれかに記載の吊り込み加工方法を有して製造されてなることを特徴とする車両用シート。
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