JP2017047847A - 乗物用シート - Google Patents

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Abstract

【課題】クッション材であるパッドの硬さを部分的に変えることなく、着座面の撓みやすさを部分的に変更した乗物用シートを提供する。
【解決手段】バックフレーム3F上にバックパッド3Pを載置しバックパッド3Pの表面を覆って配設されたバックカバー40を備える。シートバック3の着座面において軟らかい部分である第1部分と、第1部分より硬い部分である第2部分と、を備える。バックカバー40は、着座面側に配置された表皮材40aと、表皮材40aより伸び易い裏基布40bと、を有する。乗員が着座していない状態において、第1部分に対応する第1カバー部分41b、42aは、表皮材40aが裏基布40bに対して裏基布40bより展開長が長く裏基布40bの伸張に追随して展開可能に部分的に接着されており、第2部分に対応する第2カバー部分41a1、42bは、裏基布40bと同一展開長で接着されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、乗物用シートに関する。
従来、乗物用シートにおいて、乗員が着座した時のシートクッション又はシートバックの部分的な硬さを変えようとした場合、クッション材であるパッドの硬さを部分的に変えることによって対応していた。特許文献1に開示された発明では、シートクッションにおいて、乗員の大腿部や臀部を支持するパッド本体のウレタンフォームに対してパッド本体の左右側方に張り出して形成されたサイドサポート部のウレタンフォームを高硬度のものとしている。
特開2008−132254号公報
昨今、乗物用シートのパッドは、軽量化等の要請から薄肉化が進められている。特許文献1に開示された乗物用シートにおいて、パッドが薄肉化されると部分的にシートクッションの硬さを変えようとしてパッドを部分的に軟らかくした場合、撓み代が少なくなって底付き感が生じるおそれがあった。
このような問題に鑑み、本発明の課題は、クッション材であるパッドの硬さを部分的に変えることなく、着座面の撓みやすさを部分的に変更した乗物用シートを提供することである。
本発明の第1発明は、乗物用シートであって、骨格としてのフレーム上にクッション材であるパッドを載置し、該パッドの表面を覆って配設されたカバーを備えるとともに、前記乗物用シートの着座面において軟らかい部分である第1部分と、該第1部分より硬い部分である第2部分と、を備え、前記カバーは、着座面側に配置された表面側表皮と、該表面側表皮より伸び易い裏面側表皮と、を有し、乗員が着座していない状態において、前記第1部分に対応する第1カバー部分は、前記表面側表皮が前記裏面側表皮に対して前記裏面側表皮より展開長が長く前記裏面側表皮の伸張に追随して展開可能に部分的に接着されており、前記第2部分に対応する第2カバー部分は、前記裏面側表皮と同一展開長で接着されて一体化されていることを特徴とする。
第1発明によれば、乗物用シートに乗員が着座したとき、第1カバー部分においては裏面側表皮の伸張に追随して表面側表皮が展開するが、第2カバー部分においては裏面側表皮の伸張に追随して表面側表皮は伸びることができない。これによって、第1部分に対応する第1カバー部分においてはカバーの張力が低くパッドの圧縮方向への変形が大きくなるが、第2部分に対応する第2カバー部分においてはカバーの張力が高くパッドの圧縮方向への変形が抑えられる。したがって、乗物用シートの撓みやすさを第1部分は大きく第2部分は小さくすることができ、パッドの硬さを部分的に変更することなく乗物用シートの着座面の撓みやすさを部分的に変更できる。
本発明の第2発明は、上記第1発明において、前記カバーの前記第1カバー部分は、折り線が一方向に並列して延びるプリーツ状に形成された前記表面側表皮に平坦な前記裏面側表皮が部分的に接着された状態で形成されていることを特徴とする。
第2発明によれば、乗員が着座していない状態において、第1カバー部分は、展開長が長い表面側表皮を折り線が一方向に並列して延びるプリーツ状にした状態で展開長が短い平坦な状態の裏面側表皮に重ね合わせられて部分的な接着により一体化されている。これによって、第1カバー部分は容易に形成することができる。また、表面側表皮の折り線が一方向に並列して延びるプリーツ部分が、シート外観においてアクセントとして寄与して乗物用シートの意匠性を向上させることができる。
本発明の第3発明は、上記第1発明において、前記カバーの前記第1カバー部分は、折り線が二方向に並列して延びるプリーツ状に形成された前記表面側表皮に平坦な前記裏面側表皮が部分的に接着された状態で形成されていることを特徴とする。
第3発明によれば、カバーは第1カバー部分において二方向への展開が可能となり第2カバー部分との伸張度の違いをより際立たせることができる。なお、折り線が二方向に並列して延びるプリーツ状表皮とは、折り線が一方向に並列して延びるプリーツ状表皮にさらに折りを加えて折り線が他方向にも並列して延びるプリーツ状に折って形成した表皮をいう。
本発明の第4発明は、上記第1発明において、前記カバーの前記第1カバー部分は、折り線が一方向に並列して延びるプリーツ状に形成された前記表面側表皮に平坦な前記裏面側表皮が部分的に接着された部分と、折り線が二方向に並列して延びるプリーツ状に形成された前記表面側表皮に平坦な前記裏面側表皮が部分的に接着された状態で形成された部分と、の組み合わせにより形成されていることを特徴とする。
第4発明によれば、第1カバー部分におけるカバーの伸張度を部分的に異ならせて、乗物用シートの第1部分における撓みやすさを部分的に調整することが可能となる。
本発明の第1実施形態における自動車用シートを斜め前から見た斜視図である。 図1におけるII−II矢視線断面図である。 図1におけるIII−III矢視線断面図である。 上記実施形態における折り線が一方向に並列して延びるプリーツ状のカバーの部分斜視図である。 本発明の第2実施形態における自動車用シートを斜め前から見た斜視図である。 上記実施形態における折り線が二方向に並列して延びるプリーツ状のカバーの部分斜視図である。 本発明の第3実施形態における自動車用シートを斜め前から見た斜視図である。 上記実施形態における他の折り線が二方向に並列して延びるプリーツ状のカバーの部分斜視図である。
図1〜図4は、本発明の第1実施形態を示す。この実施形態は、自動車用シートのシートバックとシートクッションに本発明を適用した例である。各図中、矢印により自動車用シートを自動車に取付けたときの自動車の各方向を示す。以下の説明において、方向に関する記述は、この方向を基準として行うものとする。
本実施形態の自動車用シート1は、着座部となるシートクッション2と、背凭れとなるシートバック3と、頭部を支持するヘッドレスト4と、を備える。シートバック3は、その両サイドの下端部が、リクライナ5を介してシートクッション2の後端部に連結されている。ヘッドレスト4及びリクライナ5については、公知の構成のものであるので説明を省略し、シートバック3及びシートクッション2について説明していく。ここで、自動車用シート1が、特許請求の範囲の「乗物用シート」に相当する。
図1〜図3に示すように、シートバック3は、その骨格をなすバックフレーム3Fの上に、クッション材であるウレタン発泡体製のバックパッド3Pを載置し、その上から表皮材であるバックカバー40で覆った構造をしている。また、シートバック3は、その前面の中央部分である天板メイン部3aと、その前面のサイド部分である天板サイド部3bと、を備える。シートバック3を起立させた状態で、天板メイン部3aは、着座乗員の背面部に当接して着座乗員の上体部を支持する部分である。また、天板サイド部3bは、天板メイン部3aの左右方向の両側に配置されるとともに天板メイン部3aに対して前方向に突出して形成された部分である。天板サイド部3bは、通常時には、着座乗員の上体部側方に位置するとともに、自動車のコーナリング時には、着座乗員の上体部側部に当接して着座乗員の上体部が左右方向に揺れないように支える部分である。ここで、バックフレーム3F、バックパッド3P、バックカバー40が、それぞれ、特許請求の範囲の「フレーム」、「パッド」、「カバー」に相当する。
図1〜図3に示すように、バックカバー40は、表面が伸縮性が乏しく外観が良好な人工皮革である表皮材40aと、裏面が伸縮性に富んだジャージニット製の裏基布40bと、が積層された面状部材として構成されている。表皮材40aとしては、人工皮革以外に本革、織物又は編物のファブリック等も適用可能であり、裏基布40bとしては、ジャージニット以外に伸縮性に富んだ樹脂シート等も適用可能である。表皮材40aと裏基布40bとは、接着によって一体化されており、接着のされ方については部位によって異なるのでそれについては後述する。ここで、表皮材40aと裏基布40bとが、それぞれ、特許請求の範囲の「表面側表皮」と「裏面側表皮」に相当する。
図1〜図3に示すように、バックカバー40は、天板メイン部3aに対応するメイン部カバー41と、天板サイド部3bに対応するサイド部カバー42と、シートバック3の上面部と左右側面部と背面部に対応する包囲部カバー43と、を縫い合わせて一体化したものである。メイン部カバー41は、天板メイン部3aの左右方向中央部に対応するメイン中央カバー41aと、メイン中央カバー41aの左右両側部に対応するメイン側部カバー41bと、を有する。メイン中央カバー41aは、上下方向で3分割され、上下方向中央部から下のメイン中央下カバー41a1と、その上につながるメイン中央中カバー41a2と、最上部のメイン中央上カバー41a3と、を有する。メイン中央中カバー41a2の位置は、乗員が着座したとき着座者身体の肩甲骨部分に対応する位置である。メイン中央下カバー41a1と、メイン中央中カバー41a2と、メイン中央上カバー41a3と、は端部同士で縫い合わされてメイン中央カバー41aとされ、メイン中央カバー41aの両サイドにメイン側部カバー41bが縫い合わされてメイン部カバー41が形成される。
サイド部カバー42は、左右とも天板サイド部3bのシート左右方向中央側に対応するサイド部中央カバー42aと、天板サイド部3bのシート左右方向側部側に対応するサイド部側部カバー42bと、を有する。サイド部中央カバー42aと、サイド部側部カバー42bと、は端部同士で縫い合わされてサイド部カバー42が形成される。メイン部カバー41の左右端部と、サイド部カバー42のサイド部中央カバー42a端部と、は縫い合わされて縫い線44が形成される。このとき、上下方向に延びる管状の布帛である吊り綿布45がメイン部カバー41とサイド部カバー42の着座面と反対側の面に同時に縫い合わされて取付けられる。サイド部カバー42のサイド部側部カバー42bの端部と、メイン部カバー41の上端部と、はそれぞれ包囲部カバー43の端部と縫い合わされて下方に開口した袋状のバックカバー40として形成される。
図1に示すように、シートクッション2は、実質的にシートバック3と同一の構成である。シートクッション2は、その骨格をなすクッションフレーム2Fの上に、クッション材であるウレタン発泡体製のクッションパッド2Pを載置し、その上から表皮材であるクッションカバー50で覆った構造をしている。また、シートクッション2は、その上面の中央部分である天板メイン部2aと、その前面のサイド部分である天板サイド部2bと、を備える。天板メイン部2aは、着座乗員の臀部及び大腿部に当接して着座乗員の体重を支持する部分である。また、天板サイド部2bは、天板メイン部2aの左右方向の両側に配置されるとともに天板メイン部2aに対して上方向に突出して形成された部分である。天板サイド部2bは、通常時には、着座乗員の大腿部側方に位置するとともに、自動車のコーナリング時には、着座乗員の大腿部側部に当接して着座乗員の臀部及び大腿部が左右方向にずれないように支える部分である。ここで、クッションフレーム2F、クッションパッド2P、クッションカバー50が、それぞれ、特許請求の範囲の「フレーム」、「パッド」、「カバー」に相当する。
クッションカバー50の材料構成は、バックカバー40と同じである。図1に示すように、クッションカバー50は、天板メイン部2aに対応するメイン部カバー51と、天板サイド部2bに対応するサイド部カバー52と、シートクッション2の前面部と左右側面部に対応する包囲部カバー53と、を縫い合わせて一体化したものである。メイン部カバー51は、天板メイン部2aの左右方向中央部に対応するメイン中央カバー51aと、メイン中央カバー51aの左右両側部に対応するメイン側部カバー51bと、を有する。メイン中央カバー51aは、前後方向で2分割され、前後方向中央部やや前寄りから後のメイン中央後カバー51a1と、その前につながるメイン中央前カバー51a2と、を有する。メイン中央前カバー51a2の位置は、乗員が着座したとき着座者身体の大腿骨前部下部分に対応する位置である。メイン中央後カバー51a1と、メイン中央前カバー51a2と、は端部同士で縫い合わされてメイン中央カバー51aとされ、メイン中央カバー51aの両サイドにメイン側部カバー51bが縫い合わされてメイン部カバー51が形成される。
サイド部カバー52は、左右とも天板サイド部2bのシート左右方向中央側に対応するサイド部中央カバー52aと、天板サイド部2bのシート左右方向側部側に対応するサイド部側部カバー52bと、を有する。サイド部中央カバー52aと、サイド部側部カバー52bと、は端部同士で縫い合わされてサイド部カバー52が形成される。メイン部カバー51の左右端部と、サイド部カバー52のサイド部中央カバー52a端部と、は縫い合わされて縫い線47が形成される。このとき、上下方向に延びる管状の布帛である吊り綿布(図示せず)がメイン部カバー51とサイド部カバー52の着座面と反対側の面に同時に縫い合わされて取付けられる。サイド部カバー52のサイド部側部カバー52bの端部と、メイン部カバー51の前端部と、はそれぞれ包囲部カバー53の端部と縫い合わされて下方に開口した袋状のクッションカバー50として形成される。
図1〜図3に示すように、バックカバー40のメイン側部カバー41b、サイド部中央カバー42a、メイン中央中カバー41a2は、表皮材40aが上下方向に延びる折り線が等間隔で並ぶプリーツ状に配設されて裏基布40bと部分的に接着されている。具体的には、図4に示すように、等ピッチの波状に折った表皮材40aの波底部40a1が平坦に配置された裏基布40bに接着で固定されて波頂部40a2が等間隔で並んだカバー材40Aを所定形状に裁断して形成されている。矢印X方向へ張力を加えたとき伸縮性に富んだ裏基布40bの伸びに追従して伸縮性が乏しい表皮材40aが展開することができる。一方、バックカバー40のメイン側部カバー41b、サイド部中央カバー42a、メイン中央中カバー41a2以外の部分(以後、「バックカバーのその他の部分」という)は、表皮材40aが平坦に配置されて平坦に配置された裏基布40bに接着で固定されている。これによって、バックカバーのその他の部分は、伸縮性に富んだ裏基布40bの伸縮性は、伸縮性が乏しい表皮材40aによって抑えられて全体として伸張性が乏しいカバーとして形成されている。ここで、バックカバー40のメイン側部カバー41b、サイド部中央カバー42a、メイン中央中カバー41a2が、特許請求の範囲の「第1カバー部分」に相当する。また、バックカバー40のバックカバーのその他の部分、すなわちサイド部側部カバー42b、メイン中央下カバー41a1、メイン中央上カバー41a3が、特許請求の範囲の「第2カバー部分」に相当する。
バックカバー40のメイン側部カバー41bとサイド部中央カバー42aとは、着座者の身体に沿って前方に向かって凹んだ(後方に向かって凸の)凹面形状の左右のコーナ部に位置し、表皮材40aの波頂部が上下方向に延びて等間隔で並んだ状態でバックパッド3P上に配設される。具体的には、メイン側部カバー41bとサイド部中央カバー42aとの縫い線44によって共縫いされた吊り綿布45の管内に配置された吊りワイヤ45aがバックパッド3Pの溝部底にインサートされたインサートワイヤ46に対してホグリング等の手段で取付けられる。これによって、バックカバー40のメイン側部カバー41bとサイド部中央カバー42aに対応するシートバック3の着座面は、バックのその他の部分に対して撓みやすくなる。この部分は、自動車のコーナリング時に着座者の身体側部によって押圧されることによって撓んで着座者の身体が左右方向に揺られにくくする働きをする。また、バックカバー40のメイン中央中カバー41a2も波頂部が上下方向に延びて等間隔で並んだ状態でバックパッド3P上に配設される。これによって、バックカバー40のメイン中央中カバー41a2に対応するシートバック3の着座面は、バックのその他の部分に対して撓みやすくなる。この部分は、着座者の身体背面部の中でも敏感な肩甲骨部分に対応しこの部分を軟らかく支えることで座り心地を向上させる働きをする。
図1に示すように、シートクッション2は、クッションカバー50のメイン側部カバー51b、サイド部中央カバー52a、メイン中央前カバー51a2は、表皮材40aが前後方向に延びる折り線が等間隔で並ぶプリーツ状に配設されて裏基布40bと部分的に接着されている。具体的には、図4に示すように、バックカバー40のメイン側部カバー41b、サイド部中央カバー42a、メイン中央中カバーと同じ構成である。一方、クッションカバー50のメイン側部カバー51b、サイド部中央カバー52a、メイン中央前カバー51a2以外の部分(以後、「クッションカバーのその他の部分」という)は、バックカバーのその他の部分と同じ構成である。ここで、クッションカバー50のメイン側部カバー51b、サイド部中央カバー52a、メイン中央前カバー51a2が、特許請求の範囲の「第1カバー部分」に相当する。また、クッションカバーのその他の部分、すなわちサイド部側部カバー52b、メイン中央後カバー51a1が、特許請求の範囲の「第2カバー部分」に相当する。
クッションカバー50のメイン側部カバー51bとサイド部中央カバー52aとは、着座者の身体に沿って上方に向かって凹んだ(下方に向かって凸の)凹面形状の左右のコーナ部に位置し、表皮材40aの波頂部が前後方向に延びて等間隔で並んだ状態でクッションパッド2P上に配設される。具体的には、メイン側部カバー51bとサイド部中央カバー52aとの縫い線47によって共縫いされた吊り綿布(図示せず)の管内に配置された吊りワイヤ(図示せず)がクッションパッド2Pの溝部底にインサートされたインサートワイヤ(図示せず)に対してホグリング等の手段で取付けられる。これによって、クッションカバー50のメイン側部カバー51bとサイド部中央カバー52aに対応するシートクッション2の座面は、クッションのその他の部分に対して撓みやすくなる。この部分は、自動車のコーナリング時に着座者の大腿部側部によって押圧されることによって撓んで着座者の身体が左右方向にずれにくくする働きをする。また、クッションカバー50のメイン中央前カバー51a2も波頂部が前後方向に延びて等間隔で並んだ状態でクッションパッド2P上に配設される。これによって、クッションカバー50のメイン中央前カバー51a2に対応するシートクッション2の座面は、クッションのその他の部分に対して撓みやすくなる。この部分は、着座者の大腿骨下面部の中でも敏感な大腿骨前部下面部分(大腿骨の膝に近い側の下面部分)に対応しこの部分を軟らかく支えることで座り心地を向上させる働きをする。なお、メイン中央前カバー51a2は、波頂部が左右方向に延びて等間隔で並んだ状態で配設してもよい。
図5及び図6は、本発明の第2実施形態を示す。上記第1実施形態と重複する構成に関しては、図面に同一の符号を付して説明を省略する。上記第1実施形態との違いは、第1部分に相当する第1カバー部分の構造が異なっている点である。第1実施形態は、バックカバー40のメイン側部カバー41b、サイド部中央カバー42a、メイン中央中カバー41a2と、クッションカバー50のメイン側部カバー51b、サイド部中央カバー52a、メイン中央前カバー51a2と、に図4のカバー材40Aを適用している。一方、本実施形態は、バックカバー40のメイン側部カバー41b1、サイド部中央カバー42a1、メイン中央中カバー41a21と、クッションカバー50のメイン側部カバー51b1、サイド部中央カバー52a1、メイン中央前カバー51a21と、には図6のカバー材40Bを適用している。
図6に示すように、カバー材40Bは、図4に示す等ピッチの波状に折って波頂部が等間隔で並んだ表皮材40aを、さらに波頂部の延びる方向と直角方向に等ピッチの波状に折って折り線が等間隔で並ぶプリーツ状に配設して裏基布40bと部分的に接着したものである。具体的には、表皮材40aの波底部40a1と波頂部40a2を折畳んで平板状にしたものを波頂部40a2の延びる方向と直角方向に等ピッチの波状に折り、波底部40a3と波頂部40a4を形成した状態で波底部40a3が平坦に配置された裏基布40bに接着で固定されて形成される。矢印X方向へ張力を加えたときも矢印Y方向へ張力を加えたときも,伸縮性に富んだ裏基布40bの伸びに追従して伸縮性が乏しい表皮材40aが展開することができ、2方向への伸張が可能となる。なお、バックカバーのその他の部分とクッションカバーのその他の部分は、第1実施形態と同じである。カバー材40Bは、カバー材40Aに対して2方向への伸張が可能であることからより伸縮性に富む。これによって、バックカバー40のメイン側部カバー41b1、サイド部中央カバー42a1、メイン中央中カバー41a21に対応するシートバック3の座面をバックカバーのその他の部分に対応するシートバック3の座面に対して第1実施形態より撓みやすくすることができる。また、クッションカバー50のメイン側部カバー51b1、サイド部中央カバー52a1、メイン中央前カバー51a21に対応するシートクッション2の座面をクッションカバーのその他の部分に対応するシートクッション2の座面に対して第1実施形態より撓みやすくすることができる。
図7は、本発明の第3実施形態を示す。上記第1実施形態と重複する構成に関しては、図面に同一の符号を付して説明を省略する。上記第1実施形態との違いは、第1部分に相当するカバーのうちバックカバー40のメイン中央中カバー41a2とクッションカバー50のメイン中央前カバー51a2の構造が異なっている点である。第1実施形態は、バックカバー40のメイン中央中カバー41a2と、クッションカバー50のメイン中央前カバー51a2と、に図4のカバー材40Aを適用している。一方、本実施形態は、バックカバー40のメイン中央中カバー41a21と、クッションカバー50のメイン中央前カバー51a21と、に図6のカバー材40Bを適用している。自動車のコーナリング時に着座者の身体サポート機能に影響するバックカバー40のメイン側部カバー41b、サイド部中央カバー42aと、クッションカバー50のメイン側部カバー51b、サイド部中央カバー52aと、は主として横方向の伸張性が要求される。一方、座り心地向上に影響するバックカバー40のメイン中央中カバー41a21と、クッションカバー50のメイン中央前カバー51a21と、は縦横2方向への伸張性が要求される。カバー材40Bは表皮材40aを2度折畳んで形成しているので着座面の単位面積当たりの表皮材40a使用量がカバー材40Aより多くなる。そこで、2方向への伸張性が要求される部分のみにカバー材40Bを適用することにより、自動車コーナリング時の身体サポート機能と座り心地の向上を両立させながら材料使用量の低減が図れる。
図8は、上記第2実施形態又は上記第3実施形態において、カバー材40Bの代わりに適用可能なカバー材40Cを示す。カバー材40Cは、表皮材40aを等ピッチの波状に折って波頂部が等間隔で並んだプリーツ状にしたものが波頂部の延びる方向を一定ピッチで変えて配設される、いわゆるヘリンボーン模様に配設されたものを裏基布40bと部分的に接着したものである。具体的には、波頂部40a6がX1方向に延びて等間隔で並んでプリーツ状に形成された部分40cと、波頂部40a7がX2方向に延びて等間隔で並んでプリーツ状に形成された部分40dと、がX方向に交互に並べられて波底部40a5が平坦に配置された裏基布40bに接着で固定されて形成される。表皮材40aをヘリンボーン模様のプリーツ状に賦形するにはローラプレス加工が用いられる。矢印X方向へ張力を加えたときも矢印Y方向へ張力を加えたときも,伸縮性に富んだ裏基布40bの伸びに追従して伸縮性が乏しい表皮材40aが展開することができ、2方向への伸張が可能となる。
以上、特定の実施形態について説明したが、本発明は、それらの外観、構成に限定されず、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更、追加、削除が可能である。例えば、次のようなものが挙げられる。
1.上記実施形態では、第1カバー部分を、バックカバー40のメイン側部カバー41b、サイド部中央カバー42a、メイン中央中カバー41a2に対応するシートバック3の着座面部分と、クッションカバー50のメイン側部カバー51b、サイド部中央カバー52a、メイン中央前カバー51a2に対応するシートクッション2の着座面部分と、に設定した。しかし、これに限らず、シートバック3又はシートクッション2のいずれか一方のみに適用してもよいし、第1カバー部分をシートバック3又はシートクッション2の他の部位に適用してもよい。また、第1カバー部分におけるカバー材40A、カバー材40B、カバー材40Cの使用組み合わせも自由である。
2.上記実施形態においては、第1カバー部分と第2カバー部分とを別部材として作製して縫製により一体化したが、これに限らず、一枚の表皮材40aにおいて第1カバー部分に対応するプリーツ状部分と第2カバー部分に対応する平坦部分とを形成して一枚の裏基布40bと接着により一体化してもよい。
3.上記実施形態においては、カバー材40Aは等ピッチの波状に折った表皮材40aの波底部40a1が平坦に配置された裏基布40bに接着で固定されて波頂部40a2が等間隔で並んだ状態として形成した。しかし、これに限らず、表皮材40aのピッチを部分的に変更してもよい。例えば、ピッチの長い部分とピッチの短い部分とを形成すればピッチの長い部分に相当するカバー材40Aの部分を、ピッチの短い部分に相当するカバー材40Aの部分より伸張しやすくすることができる。カバー材40B、カバー材40Cについても同様な変更が可能である。
4.上記実施形態においては、本発明を自動車用のシートに適用したが、鉄道車両、飛行機、船等のシートに適用することもできる。
1 自動車用シート(乗物用シート)
2 シートクッション
2F クッションフレーム(フレーム)
2P クッションパッド(パッド)
3 シートバック
3F バックフレーム(フレーム)
3P バックパッド(パッド)
40A カバー材
40B カバー材
40C カバー材
40 バックカバー
40a 表皮材(表面側表皮)
40b 裏基布(裏面側表皮)
41a1 メイン中央下カバー(第2カバー部分)
41a2 メイン中央中カバー(第1カバー部分)
41a21 メイン中央中カバー(第1カバー部分)
41a3 メイン中央上カバー(第2カバー部分)
41b メイン側部カバー(第1カバー部分)
41b1 メイン側部カバー(第1カバー部分)
42a サイド部中央カバー(第1カバー部分)
42a1 サイド部中央カバー(第1カバー部分)
42b サイド部側部カバー(第2カバー部分)
50 クッションカバー
51a1 メイン中央後カバー(第2カバー部分)
51a2 メイン中央前カバー(第1カバー部分)
51a21 メイン中央前カバー(第1カバー部分)
51b メイン側部カバー(第1カバー部分)
51b1 メイン側部カバー(第1カバー部分)
52a サイド部中央カバー(第1カバー部分)
52a1 サイド部中央カバー(第1カバー部分)
52b サイド部側部カバー(第2カバー部分)

Claims (4)

  1. 乗物用シートであって、
    骨格としてのフレーム上にクッション材であるパッドを載置し、該パッドの表面を覆って配設されたカバーを備えるとともに、前記乗物用シートの着座面において軟らかい部分である第1部分と、該第1部分より硬い部分である第2部分と、を備え、
    前記カバーは、着座面側に配置された表面側表皮と、該表面側表皮より伸び易い裏面側表皮と、を有し、
    乗員が着座していない状態において、前記第1部分に対応する第1カバー部分は、前記表面側表皮が前記裏面側表皮に対して前記裏面側表皮より展開長が長く前記裏面側表皮の伸張に追随して展開可能に部分的に接着されており、前記第2部分に対応する第2カバー部分は、前記裏面側表皮と同一展開長で接着されて一体化されている乗物用シート。
  2. 請求項1において、前記カバーの前記第1カバー部分は、折り線が一方向に並列して延びるプリーツ状に形成された前記表面側表皮に平坦な前記裏面側表皮が部分的に接着された状態で形成されている乗物用シート。
  3. 請求項1において、前記カバーの前記第1カバー部分は、折り線が二方向に並列して延びるプリーツ状に形成された前記表面側表皮に平坦な前記裏面側表皮が部分的に接着された状態で形成されている乗物用シート。
  4. 請求項1において、前記カバーの前記第1カバー部分は、折り線が一方向に並列して延びるプリーツ状に形成された前記表面側表皮に平坦な前記裏面側表皮が部分的に接着された部分と、折り線が二方向に並列して延びるプリーツ状に形成された前記表面側表皮に平坦な前記裏面側表皮が部分的に接着された状態で形成された部分と、の組み合わせにより形成されている乗物用シート。

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