JP5116119B2 - ヒューズリンク及びヒューズ - Google Patents

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Description

本発明は、GTOサイリスタやIGBT等の半導体スイッチングデバイスの保護用のヒューズに用いるヒューズリンク及びこのヒューズリンクを用いたヒューズに関する。
半導体スイッチングデバイスの著しい発達に対し、その半導体装置を保護する保護用ヒューズは常に遅れて発達して来た。半導体装置保護用ヒューズにおいては、その遮断実験のオシログラム波形で読まれる遮断電流Iの二乗値(Idt)を遮断時間0〜tで積分したIt値が定義され、同一定格のヒューズと比較して、It値が小さい方が性能が良いとされる。又、単位ヒューズを並列に配列して単位並列部(並列遮断部)を構成し、この並列遮断部をS個直列に接続してヒューズエレメントができる。即ち、並列遮断部を構成する遮断部狭小帯の並列数が「P値」として表され、並列遮断部を直列に並べた直列数が「S値」で表される。ヒューズエレメントの設計に際しては、S値は定格電圧に対応して決定し、P値は定格電流に対応して決定される。これらの値の従来値はS値に対して1〜1.25/100V、P値に対し1〜10P/cmが20年以上も守られてきた。
半導体装置保護用ヒューズとしては、従来、銀リボンプレス加工型のヒューズエレメントが知られている。例えば、銀(Ag)リボンにプレス金型によって3個の円形の穴を隣接して並列に開口し、更に両側に半円形の窪みを設けることにより、4個の遮断部狭小帯を構成し、これにより単位ヒューズを4個並列に並べた並列遮断部を構成し、更にこの4個並列した並列遮断部を連結帯(放熱帯)を介して5組直列に並べた構造が知られている。この場合は、銀リボンの断面積が狭小にされた遮断部狭小帯が5個直列で4個並列なので、5S4Pと表現される。銀リボンプレス加工型のヒューズエレメントは、ヒューズ筒中に消弧砂に埋められて収納される。通電電流はヒューズエレメントを通常流れているが、事故電流が発生すると、断面積が小さくて抵抗値の高い各遮断部狭小帯が溶断し、アーク電圧が高まって事故電流が速やかに遮断される。銀リボンプレス加工型のヒューズエレメントは、最近では、AC8000V電流3000Aを越えるものも作られているが、大型で価格も1ヶ20万円以上のものまである。しかし、従来のプレス加工型のヒューズエレメントは、板厚150μ線幅150μが限界であり、It値の低減、コスト低減と小型化には、その限界が見えてきたように考えられている。
このため、この様な銀リボンプレス加工型のヒューズエレメントに対し、本発明者は、エッチング・ヒューズエレメントを提案してきた(特許文献1参照。)。エッチング・ヒューズエレメントは、電気的絶縁性を有する長方形の板状をしたセラミック基板の表面に、導電性薄膜が形成されて構成され、銀リボンプレス加工型のヒューズエレメントと同様に、ヒューズ筒中に消弧砂に埋められて収納される。導電性薄膜は銅箔や銀箔等からなり、エッチングにより、遮断部狭小帯のパターンが形成される。例えば、エッチングによるパターニングにより、隣接して並列配置された4個の楕円部及びこの両側の半楕円部(切り欠き部)により、5個の遮断部狭小帯を構成し、これにより単位ヒューズを4個並列に並べた並列遮断部を構成し、更にこの並列遮断部を連結帯(放熱帯)を介して5組直列に並べた構造が知られている。この場合は、上記定義により、5S5Pのパターンとなる。通電電流はヒューズエレメントの導電性薄膜を通常流れているが、事故電流が発生すると、断面積が小さくて抵抗値の高い各遮断部狭小帯が溶断し、アーク電圧が高まって事故電流が速やかに遮断される。このエッチングヒューズも、従来、フイルム厚さ30〜60μm線幅100μm程度が限界と考えられていた。特に、並列遮断部を接続する連結帯(放熱帯)の直列方向に測った長さが3mmは必要であろうと考えられており、このためS値の最大は、定格電圧600Vクラスでは、8S程度であろうと考えられ、It値の低減、コスト低減と小型化には、その限界が見えてきた。S値に対して1/100V、P値に対し10P/cmの従来型エッチング・ヒューズエレメントが製品化され、銀リボンプレス加工型のヒューズエレメントに比し、小型高性能であっても、ややコスト高となるので販売の低迷が続いている。EUに於いても基礎研究がありながら実用化しないので同一原因かと思われる。
特開2006−73331号公報
(発明が解決しようとする課題)
図2(a)は、エッチングヒューズを構成する単位ヒューズの構造を詳細に説明する断面図である。又、図2(b)は図2(a)に対応し、4個の単位ヒューズの構造を詳細に説明する平面図である。即ち、図2は、厚さtHで、直列方向に測った長さH、並列方向に測った最小幅b、最大幅Bとなるように臼型に括れた形状の遮断部狭小帯22-kと、遮断部狭小帯22-kに接続され、厚さtRで、直列方向に測った長さR、並列方向に測った幅Bの矩形の連結帯(放熱帯)21-kとで単位ヒューズを構成していることを示している。このため、単位ヒューズの直列方向に測った長さPL=H+Rとなる。
図3に示すように、ヒューズリンクの直列方向に測った長さをL、ヒューズリンクの並列方向に測った幅をW、端子部11,12の直列方向に測った長さをTとすれば、分割P値及び分割S値を用いて:

B=W/P ……(1)
L=H+R=(L−2T)/S ……(2)

従来も、ヒューズの遮断性能を改善するために、遮断点を多くすることが試みられていた。しかしながら、S値を増大し、ヒューズの直列遮断点を増加させる場合、二つの直列遮断点の間に直列方向に測った長さRの大きな連結帯(放熱帯)21-kが必要となる。長さRの大きな連結帯(放熱帯)21-kがなければ、連結帯(放熱帯)21-kの直列方向の両側の端部から連結帯(放熱帯)21-kの内部に向かって延びる二つのアークは発生後間もなく一つのアークとなってしまう。特に、遮断に時間がかかると、連結帯(放熱帯)21-kの直列方向の両側の端部から連結帯(放熱帯)21-kの内部に向かって延びる二つのアークが進展し、連結帯(放熱帯)21-kを侵食して消滅させ、両アークが合体して一つのアークとなり遮断不能となる。又、長さRの大きな連結帯(放熱帯)21-kがあることが、遮断部狭小帯22-kの幅bをより小さくすることができるので、It特性改善の大きな決め手となる。
故にエッチングヒューズはこれが消滅しないように連結帯(放熱帯)21-kの長さRを確保することが、最重要事項となり、従来はR=3mmが最小値であると考えられていた。ヒューズの開発は常に熾烈な競争の中にあるので、ヒューズリンクの直列方向に測った長さ(全長)Lにも限られた長さがあり、連結帯(放熱帯)21-kの長さRを確保しながらS値を増大し、遮断点を増加させることは甚だ難しい。ここ数十年にわたり遮断点数は1〜1.2個/100Vの中にあることがそれを証明している。
又、分割S値を増大し、直列遮断点を増加させるとヒューズエレメント全体の抵抗も増加させることになり、定格電流値が小となる。定格電流値を大きくするために、遮断部22-kにおける遮断部狭小帯の断面積Sの総和(Σ)に相当するヒューズリンクの総合最小断面積ΣS=b・Pを大きくすることは、半導体装置保護用ヒューズの、最重要であるIt値を大きくするので、到底許されることではない。この点からも、分割S値のみを安易に増加できないのである。
この様に、従来は、S値を増加させることによりヒューズの遮断性能を向上させることが要望されていたのにもかかわらず、現実には、長年の間、これを実施した例はなく、この分割S値を増加させることは解決できない技術的課題であった。
上記問題を鑑み、本発明は、It値の低減、コスト低減と小型化が可能なヒューズリンク及びこのヒューズリンクを用いたヒューズを提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段)
上記目的を達成するために、本発明の第1の態様は、隣接して並列配置された複数の穴及びこの両側の切り欠き部により、P個の遮断部狭小帯を並列配置した遮断部を構成し、この遮断部が、直列方向に測った長さが2.5mm以下で、厚さ80〜150μmの連結帯を介してS組直列に並べられ、遮断部の厚さが10〜60μmであるヒューズリンクであることを特徴とする。微細加工性を考慮すると、遮断部の厚さは10〜40μmが好ましく、更に分割P値及び分割S値を増大するためには、遮断部の厚さが10〜30μm程度が好ましい。
本発明の第2の態様は、ヒューズ筒となる絶縁管と、この絶縁管の内部に収納され、絶縁性基板と、この絶縁性基板の表面に形成された導電性薄膜のパターンからなるヒューズリンクとを備えるヒューズに関する。即ち、本発明の第2の態様に係るヒューズは、このヒューズに用いられるヒューズリンクにおいて、導電性薄膜のパターンが、複数個の遮断部狭小帯を並列配置した遮断部を、更に直列に連結帯を介して交互に周期的に配列して直列接続したパターンをなし、遮断部の厚さが10〜60μmで、連結帯の厚さが80〜150μmであり、且つ連結帯の直列方向に測った長さが2.5mm以下であることを特徴とする。
(発明の効果)
本発明によれば、It値の低減、コスト低減と小型化が可能なヒューズリンク及びこのヒューズリンクを用いたヒューズを提供することができる。
本発明の実施の形態に係るヒューズリンクの概略構成を説明する模式的な平面図(上面図)である。 図2(a)は、エッチングヒューズを構成する単位ヒューズの構造(立体構造)を詳細に説明する断面図で、図2(b)は図2(a)に対応し、4個の単位ヒューズの構造を詳細に説明する平面図である。 単位ヒューズとヒューズリンクの全体との関係を説明する模式的な平面図(上面図)である。 分割P値P=8、全溶断長さL=34mm、全溶断幅W=8mmの場合の、分割S値S=4,8,12,16,24の5種類のヒューズリンクの表面パターンをそれぞれ示す模式図である。 AC600V用のヒューズリンクの直列抵抗(全抵抗)re=1.5mΩ,3mΩ,5mΩの場合について、それぞれIt値の分割S値依存性を示す図である。 分割P値P=8及びP=32のAC600V用のヒューズリンクについて、それぞれIt値の分割S値依存性を示して、S−P相乗効果を説明する図である(並列配置方向に測った遮断部の幅は8mmである。)。 分割S値S=6のAC600V用のヒューズリンクについて、It値の分割P値依存性を示す図である(並列配置方向に測った遮断部の幅は8mmである。)。 分割S値S=6のAC600V用のヒューズリンクについて、6S5P型のヒューズリンクのI2 t値を100%として基準化して、It値の分割P値依存性を示す図である 図9(a)は分割S値S=6,分割P値P=32(6S32P)のAC600V用のヒューズリンクの遮断実験のオシログラムの電圧波形で、図9(b)は対応する電流波形ある。 図10(a)は分割S値S=16,分割P値P=8(16S8P)のAC600V用のヒューズリンクの遮断実験のオシログラム波形で、図10(b)は対応する電流波形ある。 図11(a)は分割S値S=24,分割P値P=8(24S8P)のAC600V用のヒューズリンクの遮断実験のオシログラム波形で、図11(b)は対応する電流波形ある。 本発明の実施の形態に係るヒューズリンクにおける単位ヒューズに着目し、1個のアーク電圧Vaiと電極降下電圧Vpiを示す模式図である。 図12に示したモデルによって求められる動作過電圧値V(A特性)、総合極降下値ΣVpi(B特性)及び単位ヒューズの極降下特性Vp(C特性)を示す図である。 X軸を分割P値とし、パラメーターを分割S値とし、両対数グラフ上でIt値を直線近似したグラフである。 図15(a)は、本発明の実施の形態に係るヒューズリンクの実装構造を示す模式的な断面図で、図15(b)は内キャップに収納(挿入)された3枚のヒューズリンクを示す図である。
次に、図面を参照して、本発明の実施の形態説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。但し、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。又、本発明の実施の形態で例示的に記述した各層の厚さや寸法等も限定的に解釈すべきではなく、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものであり、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
又、以下に示す本発明の実施の形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
図1に示すように、本発明の実施の形態に係るヒューズリンクは、隣接して並列配置されたm個の楕円の穴Q1,Q2,Q3,……,Qm-1,Qm(m=P−1は正の整数。)及びこの両側の半楕円部(切り欠き部)により、臼型に括れたP個の遮断部狭小帯を並列配置してn個(n=Sは正の整数。)の遮断部22-1,22-2,22-3,……,22-(n-1),22-nを構成している。そして、この遮断部22-1,22-2,22-3,……,22-(n-1),22-nが、直列方向に測った長さが2.5mm以下の連結帯(放熱帯)21-1,21-2,21-3,……,21-(n-1),21-nを介してn組直列に並べられている。直列方向に測ったヒューズリンクの両端には、端子部11,12が設けられている。冒頭で述べた定義によればS=n,P=m+1(「nS(m+1)P」)のパターンのエッチングヒューズである。
図2(a)に示した厚さの定義を用いて説明すれば、本発明の実施の形態に係るヒューズリンクは遮断部22-1,22-2,22-3,……,22-(n-1),22-nの厚さtH=10〜60μmであり、連結帯(放熱帯)21-1,21-2,21-3,……,21-(n-1),21-nの厚さtR=80〜150μmであることを特徴とする。遮断部狭小帯の最小幅bが遮断部の厚さtHに依存するので、微細加工性を考慮すると、遮断部の厚さtHは10〜40μmが好ましく、更に、全溶断幅W=ΣBj 及び全溶断長さL=ΣPLi をそれぞれ一定にして、分割P値及び分割S値を増大するためには、遮断部の厚さtHが10〜30μm程度が好ましい。遮断部狭小帯の最小幅bは、理論上は遮断部の厚さtH程度まで可能であるが、加工寸法のバラツキを考慮すると、遮断部の厚さtHの2倍程度が好ましい。したがって、遮断部の厚さtHを30μm程度とすれば、遮断部狭小帯の最小幅b=60μmがエッチングにより加工可能であり、遮断部の厚さtHを10μm程度とすれば、遮断部狭小帯の最小幅b=20μmがエッチングにより加工可能である。
従来から100Vヒューズリンクを2本直列にして使用すれば200Vのヒューズリンクとして使え、600Vヒューズが6Sで出来る場合、これを60Sにすれば凡そ6000Vのヒューズの設計の目安となる事などは常識であった。従来、6Sのヒューズを7Sで設計すれば性能が良くなり、69Sのヒューズを79S型にすれば性能が良くなったことを、「S効果」と言っていた。これに対し本発明の「S分割効果」は、図3に示す全溶断長さL=ΣLi を一定にして、これをS分割した場合の効果を意味する。
図4は、並列数は8Pで、全溶断長さL=34mm一定とした場合の5種類のS分割を示す。図1に示す例ではP=16,S=16であるが、図4には分割S値S=4,8,12,16,24の場合が示されている。図1及び図5において、並列配置方向に測った遮断部の幅(全溶断幅)W=は8mmである。即ち、図4(a)は4S8P型の、図4(b)は8S8P型の、図4(c)は12S8P型の、図4(d)は16S8P型の、図4(e)は24S8P型のヒューズパターンを示す。
本発明の実施の形態に係るヒューズリンクにおいては、連結帯(放熱帯)21-1,21-2,21-3,……,21-(n-1),21-nの厚さtRを厚くして、連結帯(放熱帯)21-1,21-2,21-3,……,21-(n-1),21-nの抵抗値を小とし、且つ連結帯(放熱帯)21-1,21-2,21-3,……,21-(n-1),21-nの質量を大きくしている。このため、図4に示すように、全溶断長さL=一定として、分割S値を増大し、連結帯(放熱帯)21-1,21-2,21-3,……,21-(n-1),21-nの長さRが小さくても連結帯(放熱帯)21-1,21-2,21-3,……,21-(n-1),21-nの存在を確保できるようになった。
表1は、図4に示した並列数8P、全溶断長さL=34mm、全溶断幅W=8mmの場合の、分割S値S=4,8,12,16,24の5種類のヒューズリンクの実験結果をまとめたものである。
Figure 0005116119
表1から、動作過電圧V(「動作過電圧V」の定義は、図9〜11参照。)が分割S値と共に大きくなり、最大で2.1倍にもなることが分かる。これに対し、限流値Im(「限流値Im」の定義は、図9〜11参照。)は最小で87.5%と小さくなり、S分割効果の寄与率は余り大きくはない。全I2 t値は、動作過電圧V値に逆比例して最大1/20と小さくなり、S分割効果が如何に大きいかが分かる。
表2は分割P値を32Pとし、分割S値S=4,8,12,16,24とした場合の試験結果で、全I2 t値に対するS分割効果は更に大きくなったことが分かる。
Figure 0005116119
又、本発明の実施の形態に係るヒューズリンクによれば、遮断部22-1,22-2,22-3,……,22-(n-1),22-nの厚さtHを薄くしたので、総合最小断面ΣSを同一にして分割P値を大きくしてP分割効果を高めながら分割S値も大きくできるようになったのでS分割効果を最大限に利用してIt値を従来ヒューズの1/10にも小さくすることができる。「P効果」といえば従来の常識では、P値を多くすれば総合最小断面ΣSが大きくなるので、I2 t値は大きくなり、I2 t特性が悪くなると考えられていた。本発明における「P分割効果」とは、総合最小断面ΣSが同一で、これをP分割した場合の効果を意味する。即ち、本発明の実施の形態に係るヒューズリンクにおいては、総合最小断面ΣSを同一にして分割P値を増大しているので、分割P値を増大すればする程ヒューズリンクのI2 t値は小さくなり、I2 t特性は良くなる。このため、「P分割効果」は従来の「P効果」の常識からすれば、逆の現象となる。
例えば接地抵抗において接地棒を多くすればするほど、接地抵抗が小さくなり、接地棒1本を2本にすれば全接地抵抗は1/2になる。しかし、これを10本に増しても1/10にはならない。お互いの接地電位を上げる干渉がある事で、次第にその接地棒を多くする事による効果が薄れてゆくからである。以上の現象は総てヒューズリンクのP分割効果においても同様である。つまり、熱回路はすべて電気回路に置き換えて考える事ができるので、接地抵抗を熱抵抗に、電位を熱電位に置き換えると、本発明の実施の形態に係るヒューズリンクの冷却特性の問題は、接地抵抗計算式と同一と考えてヒューズリンクの説明が出来る。
即ち、接地棒数をヒューズリンクの狭小部数Pに置き換えて、ヒューズリンクの分割P値を多くすればヒューズリンクの冷却が良くなり、ヒューズリンクの総合最小断面ΣSが同じでも、より多くの電流を流す事が可能になる。その結果、定格電流値の大きなヒューズリンクが提供できる。ヒューズリンクのI2 t特性は定格を同一にして比較すべきものであるから、ヒューズリンクの分割P値が大きくなれば、ヒューズリンクのΣSはより小さくしても、定格電流値を同一とする事が可能となるので、ΣSが小さくなった分だけヒューズリンクのI2 t値が小さくなる訳である。
図1に示すように、本発明の実施の形態に係るヒューズリンクは、厚さ0.8mm〜1.5mmのセラミック基板等の絶縁性基板の上に導電性薄膜のパターンを形成して構成される。セラミック基板の素材としてはアルミナ(Al23)、ムライト(3Al23・2SiO2)、ベリリア(BeO)、窒化アルミニウム(AlN)、炭化珪素(SiC)等が使用可能である。導電性薄膜としては金属薄膜、特に安価且つ加工の容易性を鑑みると銅(Cu)が好ましいが、銅に限定されるものではない。金属薄膜、特に銅の薄膜であれば、本発明の実施の形態に係るヒューズリンクのパターンは、銅(Cu)のメッキ及び、エッチングにより簡単に形成できる。即ち、セラミック基板の上に厚さtH=10〜60μmの銅の薄メッキをして、遮断部22-1,22-2,22-3,……,22-(n-1),22-nのパターニングをした後、連結帯(放熱帯)21-1,21-2,21-3,……,21-(n-1),21-nの部分が厚さtR=80〜150μmとなるまで追加のメッキをすれば良い。
図5では、ヒューズリンクの直列抵抗(全抵抗)re=1.5mΩ,3mΩ,5mΩの場合について、それぞれIt値の分割S値依存性が示されている。例えば、直列抵抗(全抵抗)re=5mΩの場合では、S=24でIt=350となりS=4の場合に比してIt値が1/10になっていることが分かる。
図6はP=8及びP=32の場合について、それぞれ全It値の分割S値依存性を示すが、P=32の場合の方がP=8の場合より全It値の分割S値依存性が大きく、S−P相乗効果が認められる。図6において、並列配置方向に測った遮断部の幅は8mmである。P=8の場合、図6のa点で示したS=4の場合、全It=4500であり、b点で示したS=24の場合、全It=240であるのでb/a=1/19の全It値の改善が認められる。一方、P=32の場合、図6のa点で示したS=4の場合、全It=4500であり、c点で示したS=24の場合、全It=80であるのでc/a=1/56の全It値の改善が認められ、S−P相乗効果により、分割P値の大きい方が、全It値の分割S値の増大による改善の効果が高いことが分かる。現在、AC600V用ヒューズでは、S=6,P=8(6S8P)が高性能ヒューズとされているが、図6でa'で示した6S8Pの全It=1800であるので、c/a'=1/13となり、1桁以上の顕著な全It値の改善が認められる。
以上の如く、本発明の実施の形態に係るヒューズリンクによれば、従来の常識値1〜1.2/100Vを越えた、1.5/100V以上の分割S値を持つヒューズを提供できる。ここで「1.5/100V以上の分割S値」は、分割S値が実効電圧100V当たり1.5以上であることを示す。図5及び図6からは、2/100V以上の分割S値を持つヒューズを提供できることが分かる。
図6において現用ヒューズの性能は6S8Pの(a'点)付近と考えると、その値は5mΩで規格化した等価It値で1600A2 sとなるから、この値を100とする。c点(24S32P)の6mΩにおける全It値=79A2 sは、5mΩで規格化した等価It値で114A2 sとなる(表2参照。)が、この114A2 sの値はa'点の7.1%となる。このように10%以下の非常に小さなI2 t値は、実用的には不必要な過剰値となる場合が多い。このため、工業的には、最小断面積を大きくして定格を上げ、コストダウンを考えることが実用上必要である。
本発明のヒューズリンクは立体的に作られ、しかも微細加工が必要なので、その製造コストは少なくとも従来費の1.5倍のコストアップになると推定される。同じ容器にして定格電流値を1.5倍に出来れば、本発明のヒューズリンクの立体化によるコストアップ分を吸収して、更に現用品に対する容器代と組み立て工賃が少なくなる分で、コストダウンが促進される事になる、そこで1.5倍の定格電流を実現するためには抵抗値を1/1.52 と小さくしなければならない。これは又、狭小部断面積を(1.5)2 =2.25倍大きくすることにより、更にそのI2 t値は(2.25)2 =5.06倍大きくなる。
図6の分割P値=32Pの特性上で、1.5/100Vはデータポイントはないが、分割S値=9Sの内挿点(e点)が1.5/100Vに対応する。e点のI2 t値は、5mΩで規格化した等価It値で表すと、グラフ上、上方にシフトし、460A2 sである。この時点で断面積換算でI2 t値が5.06倍になると仮定すると、その時のI2 t値は400A2 s×5.06倍となり、5mΩで規格化した等価I2 t値の2328A2 sに対応する。この値は現用ヒューズの等価I2 t値の1600A2 sを超えるので、1.5倍のコストアップの仮定のもとでは、あまり魅力のあるヒューズにはならない。しかし、分割S値を10Sにすると、5mΩで規格化した等価I2 t値が330A2sとなり、330×5.06=1670A2 sとなるので現用ヒューズに匹敵する値となり、一転して良いヒューズになる。
製造コストのコストアップ率をどのように見積もり、抵抗値の減少分をどのように見積もるかにも依存するが、上記の様にS分割効果は著しい変化をもたらす。製造コストのコストアップ率が1.5倍程度の前提では、分割S値=9Sが、製造コストを鑑みた工業的観点から、顕著な効果を奏する臨界値と評価される。より現実的には、分割S値=10Sが、工業的観点から評価される顕著な効果を奏する、臨界値となる。
図7はS=6の場合について、全It値の分割P値依存性を示すが、分割P値の増大とともに全It値が減少し、P=16で全It値が最小となるが、P=32の場合、全It値が再び増大することを示す。図7のヒューズリンクは、並列配置方向に測った遮断部の幅が8mmであるが、分割P値の再増大は、遮断部22-1,22-2,22-3,……,22-(n-1),22-nにおける再点弧が原因と考えられる。又、分割P値の増大に伴う点弧点の熱干渉、アーク干渉も考えられるが、分割S値を増大することにより、S−P相乗効果により、図7の破線で示すように、これらの影響を抑制し、全It値が再び増大しないようにできる。
図7のd点で示したP=5(6S5P)の現在のAC600V用高性能ヒューズの全It=2160と読めるので、この値と図6のc点(24S32P)の全It=80とを比較すれば、c/d=80/2160=1/29となり、1桁以上の顕著な全It値の改善が、AC600V用ヒューズで認められる。
図8に示すグラフでは、6S5P型のヒューズリンクのI2 t値を100%として基準化して、分割P値の異なるヒューズリンクのI2 t値を比較している。図8より分かるように、16Pまでは分割P値の増加に伴いI2 t値が減少しているが、16Pより更に分割P値が増加すると、実験値のバラツキが大きく不安定域に入る事が分かる。図7及び図8で説明したP分割効果は、定常現象での話である。接地棒の場合は棒数を多くすれば飽和特性となるだけであったが、P分割効果の場合は効果が飽和する事だけでなく、分割P値をさらに多くすると図7及び図8に示すように、現象が不安定となり、それ以上は効果が逆転しI2 t値が増大する場合がある。接地抵抗の場合は定常現象だけの解析であるから、一連の並列帯のみを扱うが、ヒューズリンクは電流を遮断する責任を持っているので、過渡特性(遮断特性)についても調べる必要がある。遮断となると単独の並列帯だけでは遮断はできない。直列数S個からなる並列帯の共同作業で遮断を行う事になるので、全SPの遮断現象によって過渡特性を知る必要がある。
表1に示したように、分割P値=8Pに対する分割S値=24S時の5mΩで規格化した等価I2 t値は390A2 sであるのに対し、分割P値=32Pとした場合の分割S値=24S時の5mΩで規格化した等価I2 t値は、表2に示したように、114A2 sとなっている。その比は114/390≒1/4となる。もしもS,P分割効果が独立であるとしたならば、24S8P時のS分割効果による等価I2 t値は390であるから、飽和したP分割効果80%を掛けても等価I2 t値は312にしかならない。その違いはS分割効果によってP分割効果が不安定域には入らず、更に伸びてゆくために現れた「S,P相乗効果」である。「S,P相乗効果」は、その後の各種試験によってS分割効果によって、並列帯にS分割効果の影響で遮断性能が良くなり、再発弧現象を抑制する働きがあるためと推測している。
図9は、S=6,P=32(6S32P)のヒューズの遮断実験のオシログラム波形であるが、電流波形に瘤が見られ、再点弧が発生していることが分かる。図10は、図9と同一の遮断試験回路を用いた場合のS=16,P=8(16S8P)のヒューズの遮断実験のオシログラム波形であるが、同様に電流波形に瘤が見られ、再点弧が発生しているが、図11に示すように、S=24,P=8(24S8P)とすると、図9と同一の遮断試験回路による遮断試験において、電流波形の瘤が消え、再点弧が抑制されたことが分かる。図9〜図11に示したヒューズリンクは、定格電圧600V、定格電流40〜60A、推定短絡電流100kAの遮断試験回路で試験し、限流値Im=2000〜80Aのものである。
本発明の実施の形態に係るヒューズリンクにおける単位ヒューズに着目し、1個のアーク電圧を考えて見ると、図12の如く考えるのが最も妥当かと推考される。電極降下電圧Vは低圧放電では空間電荷によって発生する電圧であるが、ヒューズアーク現象の様に高温、高圧、過渡現象である場合でも、同様に高い電圧降下が発生するかどうかは知られていない。プラズマ降下の中に電圧に逆比例したdv/dtの上昇効果が、S分割効果として存在する可能性もあるが、ここでは、電極降下電圧Vを検討してみる。各ヒューズリンクのアーク電圧構成は、アーク柱電圧Vai、電極降下電圧Vpiとして、動作過電圧値Vを考えると:

m=ΣVai+ΣVpi …(3)

となる。ここで電極降下電圧Vpiは、陰極降下電圧Vpi/2と陽極降下電圧Vpi/2の和である。具体的には、

4S8Pヒューズの構成式は Vm4=ΣVa4+ΣVp4 …(4a)
8S8Pヒューズの構成式は Vm8=ΣVa8+ΣVp8 …(5a)
12S8Pヒューズの構成式は Vm12=ΣVa12+ΣVp12 …(6a)
16S8Pヒューズの構成式は Vm16=ΣVa16+ΣVp16 …(7a)
24S8Pヒューズの構成式は Vm24=ΣVa24+ΣVp24 …(8a)

ここで式(4a)〜(7a)に、それぞれ表1の実験値を入れると、式(4b)〜(8b)が得られる:

918V=4Va4+4Vp4 … (4b)
1072V=8Va8+8Vp8 … (5b)
1260V=12Va12+12Vp12 … (6b)
1347V=16Va16+16Vp16 … (7b)
1938V=24Va24+24Vp24 … (8b)

式(4b)〜(8b)でアーク柱を流れる電流は外部定数で決定され、一定であるから総合アーク長ΣLtを同一にする為には総溶断長ΣLのLを分割数の逆比で小さくすれば良い。その結果、

4Va4=8Va8=12Va12=16Va16=24Va24 …(9)

と同一値となるので、「式(5b)」−「式(4b)」を計算すると、

8Vp8−4Vp4=1072V−918V=154V …(10)

となる。電極降下電圧Vpiも同じアーク電流が流れている限り略同一の値と推定される。4S8P対8S8P,8S8P対12S12Pのようにお互いに隣り同志の電極降下電圧Vpi値は更に近いと考えると、

p4≒Vp8、Vp8≒Vp12、Vp12≒Vp16、Vp16≒Vp24 …(11)

となる。(10)式は大略Vp8=159Vと考えて良いので、Vp4=Vp8=38.5Vとなる。同様にしてVp12、Vp12、Vp24の値を求め、図13にこれをプロットする。点a,b,c,d,が求められたものである。特性としては図13に図示した点線Cの如くなる。更に、表1において測定された動作過電圧値VをプロットするとA特性の様になり、これに計算して出したVp値に、それぞれの分割数を掛けて総合極降下値ΣVpを計算した結果を、図13中にプロットするとB特性のようになる。故にA特性とB特性の差はアーク特性Vaで、4Sから24Sまで一定値であり、またC特性は極降下特性で24Sの短アーク値ではやや小さくなる事が分かる。I2 t値のS分割効果もこの様な僅かな飽和特性である事で一致する。
図14は、図6から誘導されたもので、X軸を分割P値とし、パラメーターを分割S値としている。P分割効果はS分割効果よりかなり緩やかに変化するので、両対数グラフ上で直線近似とする。パラメーターとしての分割S値が24Sの特性の10P点のI2 t値は、5mΩで規格化した等価It値で表すと、図14のグラフ上、上方にシフトし、280A2 sになる。製造コストのコストアップ率から抵抗値の減少分を見積り、定格電流値を1.5倍にすると、最小断面積は(1.5)2 倍にする必要があることは、前述したとおりである。定格電流値を1.5倍にしたときの、I2 t値は5.6倍悪くなるので、その場合の5mΩで規格化した等価I2 t値は280×5.06倍=1417A2sとなる。1417A2sの値は、現用ヒューズに対し1417/1600=89%と未だ多少の優位性を持っている。したがって、製造コストを鑑みた工業的観点から、10分割P値が、顕著な効果を奏する臨界値と評価される。この値は12P/cmに相当するものとなる。
具体的には、AC600V用ヒューズの分割S値は6〜7Sが常識であるのに対し、本発明の実施の形態に係るヒューズリンクによれば、AC600V用ヒューズの分割S値は24S〜32Sが可能である。又、AC6000V用ヒューズでは60〜70Sが、従来の常識であるが、本発明の実施の形態に係るヒューズリンクによれば、148〜198Sが実現できる。
(実装構造)
図15は、本発明の実施の形態に係るヒューズリンクの実装構造の一例を示す。図15では3枚のヒューズリンク1a,1b,1cが内キャップ2a,2bに設けられた矩形のスリットを介して固定されている。そして、絶縁管5の両端を閉じるように内キャップ2a,2bが絶縁管の両端に被せられ、内キャップ2a,2bの外側にヒューズ端子4a,4bをそれぞれ有する外キャップ3a,3bが嵌め込まれることにより、ヒューズ筒を構成している。
上述したように、本発明の実施の形態に係るヒューズリンクによれば、全It値を従来ヒューズの1/10にも小さくすることができるので、設計上、電流に余裕が生じる。このため、全It値を所望値以下に維持しつつ、遮断部狭小帯の最小幅bを大きくすることにより、定格電流を増大できる。即ち、一枚のヒューズリンクに流れる定格電流を2倍にすることも容易であるので、図15に示すように、ヒューズリンクの実装構造における用いるヒューズリンクの枚数を半分以下にして、実装構造(ヒューズ筒)の小型化と低コスト化を図ることが可能である。
(その他の実施の形態)
上記のように、本発明は本発明の実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面は本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な態様や代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。したがって、本発明はここでは記載していない様々な態様や実施の形態等を含むことは勿論であり、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
産業上の利用の可能性
本発明ヒューズリンクは、GTOサイリスタやIGBT等の半導体スイッチングデバイスの保護用のヒューズとして、大電力用電源、電力用DC−DCコンバータ、電力用DC−ACコンバータ、電力用AC−DCコンバータ、汎用インバータ、無停電電源、自動車や電車等の車両のモータ制御用電源、船舶のモータ制御用電源、種々の産業用モータの駆動電源、NCマシンやロボットなどのパワーエレクトロニクス機器、あるいは、これらの電源やパワーエレクトロニクス機器の電力制御装置や周辺端末機器の分野に利用可能である。

Claims (5)

  1. 絶縁性基板と、該絶縁性基板の表面に形成された導電性薄膜のパターンからなるヒューズリンクであって、
    前記導電性薄膜のパターンが、複数個の遮断部狭小帯を並列配置した遮断部を、更に直列に連結帯を介して交互に周期的に配列して直列接続したパターンをなし、
    前記遮断部の厚さが10〜60μmで、前記連結帯の厚さが80〜150μmであり、
    且つ前記遮断部の直列接続の数が、100V当たり、1.5以上、5.3以下であることを特徴とするヒューズリンク。
  2. 前記遮断部狭小帯の並列数が、前記並列方向に測った前記遮断部の幅1cm当たり12以上、40以下であることを特徴とする請求項1に記載のヒューズリンク。
  3. ヒューズ筒となる絶縁管と、
    該絶縁管の内部に収納され、絶縁性基板と、該絶縁性基板の表面に形成された導電性薄膜のパターンからなるヒューズリンク
    とを備えるヒューズであって、
    前記導電性薄膜のパターンが、複数個の遮断部狭小帯を並列配置した遮断部を、更に直列に連結帯を介して交互に周期的に配列して直列接続したパターンをなし、
    前記遮断部の厚さが10〜60μmで、前記連結帯の厚さが80〜150μmであり、且つ前記遮断部の直列接続の数が、100V当たり、1.5以上、5.3以下であることを特徴とするヒューズ。
  4. 前記ヒューズリンクの複数枚が、前記絶縁管の内部に並列接続されて収納されていることを特徴とする請求項に記載のヒューズ。
  5. 前記遮断部狭小帯の並列数が、前記並列方向に測った前記遮断部の幅1cm当たり12以上、40以下であることを特徴とする請求項に記載のヒューズ。
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