JP7086164B1 - 電力変換装置、及び遮断機構 - Google Patents

電力変換装置、及び遮断機構 Download PDF

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Abstract

【課題】過電流の遮断機構を、基板の回路パターンで構成する場合に、直流電流を遮断できると共に、溶断時に溶断物などが他の回路に飛散することを抑制できる電力変換装置及び遮断機構を提供する。【解決手段】遮断機構は、多層基板により構成され、過電流の通電時に溶断するヒューズパターン31と、飛散防止パターン40と、を備え、ヒューズパターン31は、内層に設けられ、飛散防止パターン40は、ヒューズパターン31と異なる層に設けられ、基板面の法線方向に見て、ヒューズパターンの溶断部35の少なくとも一部と重複している。【選択図】図2

Description

本願は、電力変換装置、及び遮断機構に関するものである。
電力変換装置では、バッテリから電力が供給された状態で、電力用半導体素子又はスナバ回路を構成するコンデンサ等の電子部品が短絡故障すると、過大な電流が流れる。このような過電流が継続すると、大電流の通電により電力変換装置が損傷する。
そこで、従来は、過電流が流れた場合、電流ヒューズ(管ヒューズ)を溶断することにより電気部品等の損傷を防止していた。管ヒューズは、機器の短絡電流の流れる箇所に設置され、機器の定格電流よりも大きい電流値で溶断するものが使用されている。
このような管ヒューズとは異なり、基板パターンの一部を他よりも細い配線パターンで形成し、電気部品又は閉回路の短絡時に、この細い配線パターン部分を溶断させて、電流を遮断する構成としたものがある(例えば、特許文献1)。
特開2000-3662号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、商用電源を対象としている。商用電源は交流電流であるため、電流の零点が存在する。よって、細い配線パターン部分が溶断した後、アーク放電が生じても、電流が零点になると、アーク放電が消滅し、電流が遮断される。しかし、直流電流の場合、電流の零点が存在しないため、細い配線パターン部分が溶断した後、アーク放電が継続的に発生し、電流が流れ続ける。
また、特許文献1の技術では、基板の外層に細い配線パターン部分が設けられているため、溶断時に溶断物が他の回路に飛散し、電気部品を破損する恐れがある。
そこで、本願は、過電流の遮断機構を、基板の回路パターンで構成する場合に、直流電流を遮断できると共に、溶断時に溶断物などが他の回路に飛散することを抑制できる電力変換装置及び遮断機構を提供すること目的する。
本願に係る電力変換装置は、
半導体素子と、
過剰な電流が流れたときに電流を遮断する遮断機構と、
前記半導体素子と前記遮断機構とを接続する配線部材と、を備え、
前記遮断機構は、複数の導電性パターンと複数の絶縁部材とが積層された多層基板により構成され、過電流の通電時に溶断するヒューズパターンと、飛散防止パターンと、を備え、
前記ヒューズパターンは、内層に設けられ、
前記飛散防止パターンは、ヒューズパターンと異なる層に設けられ、基板面の法線方向に見て、前記ヒューズパターンの溶断部の少なくとも一部と重複しているものである。
本願に係る電力変換装置及び遮断機構によれば、過電流によりヒューズパターンが溶断した後、アーク放電が発生する場合がある。ヒューズパターンは、内層に配置されており、周囲が多層基板の絶縁部材により取り囲まれている。よって、アーク放電が、絶縁部材内の空間に制限され、アーク放電の断面積が大きくならない。また、多層基板の絶縁部材がアーク放電にさらされることにより、絶縁部材から分解ガスが発生し、その分解ガスによって、絶縁部材内の空間断面積よりもアーク放電の断面積が小さくなる(アブレーション効果)。その結果、アーク放電の断面積に反比例するアーク放電の抵抗値が高くなり、アーク放電電圧が高くなる。よって、溶断後発生したアーク放電電流を次第に減少させ、直流電流を遮断することができる。また、ヒューズパターンは、内層に設けられているので、ヒューズパターンの溶断物等が、他の回路に飛散することを抑制できる。また、飛散防止パターンは、ヒューズパターンと異なる層に設けられ、基板面の法線方向に見て、ヒューズパターンの溶断部の少なくとも一部と重複している。よって、飛散防止パターンによりヒューズパターンの溶断物等が他の回路に飛散することを抑制できる。また、飛散防止パターンにより、短絡遮断時及び通常の回路動作時に、ヒューズパターンから発生する電磁ノイズを遮断することができ、他の電気部品に誤動作等の悪影響を与えることを抑制できる。更には、飛散防止パターンにより、通常の回路動作時において発生したヒューズパターンの熱を放熱及び拡散することができ、多層基板の温度上昇を抑制することができる。
実施の形態1に係る電力変換装置の概略的な回路図である。 実施の形態1に係る遮断機構の各層の平面図である。 実施の形態1に係る遮断機構の断面図である。 実施の形態1に係る短絡電流を説明する回路図である。 実施の形態1に係る外層のヒューズ部と内層のヒューズ部とのアーク放電電圧の特性を説明する図である。 実施の形態2に係る遮断機構の各層の平面図である。 実施の形態2に係る遮断機構の断面図である。 実施の形態3に係る遮断機構の各層の平面図である。 実施の形態3に係る遮断機構の断面図である。 その他の実施の形態に係る遮断機構の平面図である。 その他の実施の形態に係るヒューズ部の形状の平面図である。
1.実施の形態1
実施の形態1に係る電力変換装置について図面を参照して説明する。電力変換装置は、第1外部接続端子1と第2外部接続端子2との間で電力変換を行う。電力変換装置は、半導体素子3と、過剰な電流が流れたときに電流を遮断する遮断機構30と、半導体素子3と遮断機構30とを接続する配線部材25と、を備えている。
1-1.電力変換装置の基本構成
図1は、電力変換装置の回路図である。電力変換装置は、第1外部接続端子1と第2外部接続端子2との間で、電力変換を行う。本実施の形態では、電力変換装置は、絶縁型のDC-DCコンバータとされている。第1外部接続端子1には、第1側直流電源20(本例では、バッテリ)が接続されており、第2外部接続端子2には、電気負荷12及び第2側直流電源13(本例では、バッテリ)が接続されている。第1外部接続端子1の電圧Vinは、第2外部接続端子2の電圧Voutよりも高くなっている。
第1外部接続端子1の高電位側端子1Hと低電位側端子1Lとの間には、配線部材25を介して、半導体素子3により構成される半導体回路5が接続されている。半導体素子3は、スイッチング素子3とされている。なお、半導体素子3として、ダイオードが用いられてもよい。半導体回路5は、高電位側のスイッチング素子3aHと低電位側のスイッチング素子3aLとが直列に接続された第1直列回路と、高電位側のスイッチング素子3bHと低電位側のスイッチング素子3bLとが直列に接続された第2直列回路と、を備えている。第1直列回路の高電位側及び低電位側のスイッチング素子3aH、3aLの接続点が、配線部材25を介して、トランス7の一次巻線7aの一方の端子に接続され、第2直列回路の高電位側及び低電位側のスイッチング素子3bH、3bLの接続点が、配線部材25を介して、トランス7の一次巻線7aの他方の端子に接続されている。半導体回路5は、樹脂封止されたモジュール状に形成されている。
スイッチング素子3として、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)が用いられている。なお、スイッチング素子3には、ダイオードが逆並列接続されたIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)等の他の種類のスイッチング素子が用いられてもよい。
各スイッチング素子3のゲート端子は、制御装置(不図示)に接続されており、制御装置は、各スイッチング素子3をPWM制御(Pulse Width Modulation)によりオンオフ駆動し、電力変換装置に所望の電力変換を行わせる。
トランス7は、一次巻線7aと、二次巻線7bと、一次巻線7a及び二次巻線7bが巻装される鉄心7cとを備えている。
二次巻線7bの一端が、整流用のダイオード8及び配線部材25を介して、リアクトル10の一端に接続されている。二次巻線7bの他端が、整流用のダイオード9及び配線部材25を介して、リアクトル10の一端に接続されている。リアクトル10の他端は、配線部材25を介して、第2外部接続端子2の高電位側端子2Hに接続されている。二次巻線7bのセンタータップ(中間点)が、配線部材25を介して、第2外部接続端子2の低電位側端子2Lに接続されている。第2外部接続端子2の高電位側端子2Hと低電位側端子2Lとの間に、平滑コンデンサ11が接続されている。
電力変換装置の基本的な動作について、簡単に説明する。制御装置のオンオフ制御により、第1モード、第2モード、第3モード、第4モードの順に繰り返し切り替えられる。
第1モードでは、第1直列回路の高電位側のスイッチング素子3aH及び第2直列回路の低電位側のスイッチング素子3bLがオンされ、第1直列回路の低電位側のスイッチング素子3aL及び第2直列回路の高低電位側のスイッチング素子3bHがオフされる。このとき、一次巻線7aを流れる電流は、高電位側端子1H→スイッチング素子3aH→一次巻線7a→スイッチング素子3bL→低電位側端子1Lの経路で流れる。トランス7は、一次巻線7aから二次巻線7bに電力を伝達する。二次巻線7bを流れる電流は、低電位側端子2L→二次巻線7b→ダイオード8、9→リアクトル10→高電位側端子2Hの経路で流れる。
第2モードでは、4つのスイッチング素子3aH、3aL、3bH、3bLがすべてオフされる。このとき、一次巻線7aには電流が流れず、二次巻線7bに電力が伝達されない。ただし、2次側では、リアクトル10の自己誘導により、リアクトル10→高電位側端子2H→低電位側端子2L→二次巻線7b→ダイオード8、9→リアクトル10の経路で電流が流れる。このとき、トランス7の2次側には電圧が発生しないため、リアクトル10に流れる電流ILは減少する。
第3モードでは、第1直列回路の高電位側のスイッチング素子3aH及び第2直列回路の低電位側のスイッチング素子3bLがオフされ、第1直列回路の低電位側のスイッチング素子3aL及び第2直列回路の高低電位側のスイッチング素子3bHがオンされる。このとき、一次巻線7aを流れる電流は、高電位側端子1H→スイッチング素子3bH→一次巻線7a→スイッチング素子3aL→低電位側端子1Lの経路で流れる。トランス7は、一次巻線7aから二次巻線7bに電力を伝達する。二次巻線7bを流れる電流は、低電位側端子2L→二次巻線7b→ダイオード8、9→リアクトル10→高電位側端子2Hの経路で流れる。
第4モードでは、4つのスイッチング素子3aH、3aL、3bH、3bLがすべてオフされる。このとき、一次巻線7aには電流が流れず、二次巻線7bに電力が伝達されない。ただし、2次側では、リアクトル10の自己誘導により、リアクトル10→高電位側端子2H→低電位側端子2L→二次巻線7b→ダイオード8、9→リアクトル10の経路で電流が流れる。このとき、トランス7の2次側には電圧が発生しないため、リアクトル10に流れる電流ILは減少する。なお、各モードにおいて、リアクトル10を流れる電流の交流成分は、平滑コンデンサ11に流れ、平滑化される。
制御装置は、各モードの期間を変化させることで、スイッチング素子のオンデューティを変化させ、第2外部接続端子2の出力電圧を制御する。
ここで、第1モード及び第3モードにおいて、トランス7の一次巻線7aの電圧をV1とし、一次巻線7aの巻数をN1とし、一次巻線7aを流れる電流をI1とし、二次巻線7bの電圧をV2とし、二次巻線7bの巻数をN2とし、二次巻線7bの電流をI2とすると、次式の関係が成り立つ。
N1/N2=V1/V2=I2/I1 ・・・(1)
ここで、N1/N2は、トランス7の巻数比と呼ばれる。一次巻線7aには、第1外部接続端子1の電圧Vinが印加されるため、V1=Vinである。従って、式(1)より、次式が得られる。
V2=Vin/(N1/N2) ・・・(2)
式(2)に示すように、トランス7の二次巻線7bの電圧V2には、一次巻線7aに印加された第1外部接続端子1の電圧Vinを、巻数比N1/N2で除算した電圧が発生する。このとき、リアクトル10の両端には、二次巻線7bの電圧V2と第2外部接続端子2の電圧Voutとの差分の電圧(=|V2-Vout|)が印加される。そのため、第1モード及び第3モードにおいて、リアクトル10の電流ILが増加する。この際、トランス7の一次巻線7aには、リアクトル10の電流ILを、巻数比で除算した電流が流れる(=IL/(N1/N2))。
一方、第2モード及び第4モードでは、全てのスイッチング素子がオフされるので、一次巻線7aには、第1外部接続端子1の電圧Vinが印加されなくなり、V1=0になる。一次巻線7aには電流が流れず、I1=0になる。
このとき、リアクトル10には、第2外部接続端子2の電圧Voutが印加される。そのため、第2モード及び第4モードにおいて、リアクトル10の電流ILが減少する。また、二次巻線7bには、センタータップから、リアクトル10に流れる電流ILと同値の電流が流入し、I2=ILになる。また、トランス7の二次巻線7bには電圧は発生せず、V2=0になる。
1-2.遮断機構30
本実施の形態では、遮断機構30は、第1外部接続端子1の高電位側端子1Hと、半導体回路5の高電位側とを接続する配線部材25上に直列に接続されている。遮断機構30は、例えば、スイッチング素子3が短絡故障し、第1外部接続端子1の高電位側端子1Hと低電位側端子1Lとの間が短絡され、短絡電流が流れる場合に、電流を遮断する。
遮断機構30は、複数の導電性パターンと複数の絶縁部材とが積層された多層基板により構成されている。遮断機構30は、過電流の通電時に溶断するヒューズパターン31と、飛散防止パターン40と、を備えている。
本実施の形態では、遮断機構30は、6層の多層基板により構成されている。ここで、層は、導電性パターンが形成される層を意味し、多層基板の一方の外側及び他方の外側の層である外層を含む。図2に、各層の平面図を示し、図3に、図2のA-A断面位置において、基板に垂直な平面で6層全体を切断した断面図を示す。
多層基板は、基材19と導電性パターンとが交互に隙間なく積層されている。多層基板は、例えばプリント基板である。すなわち、内層の導電性パターンは、周囲を基材19等の絶縁性部材に囲まれ、2枚の基材19の間に密閉されている。なお、基材19の表面に溝が形成され、溝に導電性パターンが嵌め込まれてもよい。
本実施の形態では、5枚の基材19が、積層されている。外層側又は中間層の1枚の基材の両面の層に導電性のパターンが設けられ、残りの4枚の基材19の一方の面の層に導電性のパターンが設けられている。各基材19は、矩形板状に形成されている。
基材19は、電気的絶縁性を有する任意の材料で形成されている。基材19は、例えば、ガラス繊維強化エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリフェニレンサルファイド(PPS:Poly Phenylene Sulfide)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などで形成されている。もしくは基材19は、例えば、ポリエチレンテレフタラート(PET)もしくは、ポリイミド(PI)のフィルム、又はアラミド(全芳香族ポリアミド)繊維から形成される紙などで形成されている。また、基材19は、酸化アルミニウム(Al2O3)、窒化アルミニウム(AlN)などのセラミック材料で形成されていてもよい。基材19は、各層に形成される導電性パターンの層間を絶縁できればよい。
図2及び図3に示すように、各層(各基材19の表面)において、第1端子パターン21と第2端子パターン22とが間隔を空けて設けられている。基板面の法線方向に見て、各層の第1端子パターン21は、互いに重複する位置に配置されている。基板面の法線方向に見て、各層の第2端子パターン22は、互いに重複する位置に配置されている。第1及び第2端子パターン21、22は、銅箔により形成され、本例では、矩形板状に形成されている。
各層の第1端子パターン21は、各基材19を貫通する導電性の円筒状のスルーホール16により同電位になるように接続されており、本例では、5つのスルーホール16が設けられている。各層の第2端子パターン22は、各基材19を貫通する導電性の円筒状のスルーホール16により同電位になるように接続されており、本例では、5つのスルーホール16が設けられている。
第1端子パターン21は、図示しない配線部材25(例えば、配線パターン又はハーネス)を介して、第1外部接続端子1の高電位側端子1Hに接続されている。第2端子パターン22は、図示しない配線部材25(例えば、配線パターン又はハーネス)を介して、半導体回路5の高電位側に接続されている。なお、遮断機構30には、方向性はないので、第1端子パターン21が、半導体回路5の高電位側に接続されてもよく、第2端子パターン22が、第1外部接続端子1の高電位側端子1Hに接続されてもよい。
ヒューズパターン31は、内層に設けられている。ヒューズパターン31は、第1端子パターン21と第2端子パターン22との間に接続されている。
本実施の形態では、ヒューズパターン31は、第3層に設けられている。ヒューズパターン31は、銅箔により形成されている。ヒューズパターン31は、第1端子パターン21に接続された第1端子側基部33と、第2端子パターン22に接続された第2端子側基部34と、第1端子側基部33と第2端子側基部34との間を接続するヒューズ部35と、を備えている。ヒューズ部35は、多層基板内に密閉されている。
ヒューズ部35は、第1端子側基部33及び第2端子側基部34よりも断面積が小さくなっている。ヒューズ部35は、過電流が流れたときに溶断する溶断部である。ヒューズ部35は、長さ及び断面積の一方又は双方が調整され、抵抗値[Ω]が調整されている。
飛散防止パターン40は、ヒューズパターン31と異なる層に設けられ、基板面の法線方向に見て、ヒューズパターン31の溶断部(本例では、ヒューズ部35)の少なくとも一部と重複している。
本実施の形態では、複数(本例では2つ)の飛散防止パターン40が、互いに異なる層に設けられている。第1の飛散防止パターン40aは、ヒューズパターン31よりも一方側の層に設けられ、第2の飛散防止パターン40bは、ヒューズパターン31よりも他方側の層に設けられている。第1の飛散防止パターン40aは、一方側の外層である第1層に設けられ、第2の飛散防止パターン40bは、他方側の外層である第6層に設けられている。
第1及び第2の飛散防止パターン40a、40bは、ヒューズ部35の全体を覆う、矩形板状に形成されている。よって、第1及び第2の飛散防止パターン40a、40bは、基板面の法線方向に見て、ヒューズ部35の全体と重複している。第1及び第2の飛散防止パターン40a、40bは、銅箔により形成されている。第1及び第2の飛散防止パターン40a、40bは、ヒューズパターン31に電気的に接続されておらず、異電位である。
<短絡電流による溶断>
ここで、第1モードにおいて、スイッチング素子が短絡故障した場合を例に、ヒューズパターンの動作と直流電流の遮断原理について説明する。図4に示すように、第1モードにおいて、オフされる第1直列回路の低電位側のスイッチング素子3aLが短絡故障すると、第1直列回路が短絡し、遮断機構30を短絡電流が流れる。
短絡電流は、通常動作時の電流よりも大きいので、他のパターンよりも断面積が小さく、抵抗値が大きいヒューズ部35の発熱量が大きくなり、溶断する。
ヒューズ部35が溶断すると、ヒューズ部35の両端を繋ぐようにアーク放電が発生する。遮断する電流が直流電流の場合、電流の零点が存在しないため、配線パターンが溶断されてもアーク放電が発生し続け、電気的に接続されて電流が流れ続ける。電流が流れ続けるとスイッチング素子3aH、3aL、又は閉回路内にあるその他の電子部品及び配線パターン等が発熱し、電力変換装置が損傷する懸念がある。そのため、強制的に電流を限流させ、零点を作り出し、アーク放電を遮断する必要がある。
図4の閉回路の回路方程式は、式(3)になる。
Vin=i×(R+r)+L×di/dt ・・・(3)
ここで、Vinは、第1外部接続端子1の電圧であり、iは、閉回路を流れる電流であり、Rは、ヒューズ部を除く閉回路の抵抗値であり、rは、ヒューズ部の抵抗値(アーク放電発生後はアーク放電の抵抗値)であり、Lは、閉回路のリアクタンスであり、tは時間である。
限流可能なヒューズ部のアーク放電発生後は、R<<rになり、(R+r)≒rに近似できるため、式(3)を式(4)に変形できる。
di/dt=(Vin-i×r)/L ・・・(4)
式(4)より、電流を限流させるには、左辺のdi/dtを負(di/dt<0)にする必要があるので、第1外部接続端子1の電圧Vinよりもアーク放電電圧(i×r)を高くする必要がある。アーク放電電圧を高くするには、アーク放電の抵抗値rを大きくすればよい。アーク放電の抵抗値rは、一般的に式(5)で表される。
r=L/(σ×Ar) ・・・(5)
ここで、Lは、アーク放電の長さ[m]であり、σはアーク放電の電気伝導率[S/m]であり、Arはアーク放電の断面積[m]である。
式(5)より、アーク放電の抵抗値rを大きくするには、アーク放電の長さLを長くするか、アーク放電の径を細くして断面積Arを小さくするか、アーク放電の電気伝導率σを低くすればよい。
<比較例>
比較例として、基板の外層にヒューズパターンが設けられる場合を考える。比較例では、外層に発生したアーク放電は、空気中において自由に変形することができ、アーク放電の径は制限されることはない。よって、アーク放電の径が太くなり、アーク放電の断面積Arが大きくなる。そのため、アーク放電の抵抗値r及びアーク放電電圧(i×r)が小さくなり、式(4)のdi/dtが正になり、電流を遮断できない可能性がある。
また、比較例では、外層のヒューズパターンの溶断物及び導電物が、他の回路に飛散し、電気部品を破損する恐れがある。また、比較例では、外層のヒューズパターンを覆う、飛散防止パターンを設け難いので、通常の回路動作時、及び短絡遮断時の電磁ノイズを遮蔽することができず、電磁ノイズが他の電気部品に悪影響を与え、誤動作する可能性がある。
更に、比較例では、外層のヒューズパターンの断面積が小さくなっている部分は、他のパターンよりも抵抗値が大きいため、通常の回路動作時の発熱量が大きくなり、外層に設けられているため、熱拡散が低い。そのため、ヒューズパターンの温度が高くなり、最悪の場合、破損する恐れがある。
<ヒューズ部及び飛散防止パターンの作用>
そこで、本実施の形態では、上述したように、ヒューズパターン31は、多層基板の内層に設けられている。
図5に、ヒューズパターン(ヒューズ部)を内層に配置した場合、及び外層に配置した場合のアーク放電電圧の実測結果を示す。断面積が小さくなっているヒューズ部の長さが長くなると、アーク放電電圧が高くなる。また、ヒューズ部を外層に配置した場合よりも、内層に配置した場合の方が、アーク放電電圧が高くなる。
ヒューズ部35は、内層に配置されており、周囲が基材19により取り囲まれている。よって、アーク放電が、基材19内の空間に制限され、アーク放電の断面積Arが大きくならない。また、基材19がアーク放電にさらされることにより、基材19から分解ガスが発生し、その分解ガスによって、基材19内の空間断面積よりもアーク放電の断面積Arが小さくなる(アブレーション効果)。その結果、式(5)に示したように、アーク放電の断面積Arに反比例するアーク放電の抵抗値rが高くなり、アーク放電電圧(i×r)が高くなる。よって、式(4)のdi/dtを負にすることができ、溶断後発生したアーク放電電流を次第に減少させ、電流を遮断することができる。
なお、式(5)に示したように、アーク放電の長さLが長くなるに従って、アーク放電の抵抗値rが大きくなる。式(4)に示したように、アーク放電電圧(i×r)が、所定の第1外部接続端子1の電圧Vinよりも大きくなり、di/dtが負になるように、ヒューズ部35の長さが設定されればよい。ヒューズ部35が溶断すれば、ヒューズ部35の断面積及び長さ等の形状は、任意の形状に設定することができる。
また、本実施の形態では、上述しように、飛散防止パターン40は、ヒューズパターン31と異なる層に設けられ、基板面の法線方向に見て、ヒューズパターン31の少なくとも一部と重複している。
この構成によれば、飛散防止パターン40によりヒューズパターン31の溶断物及び導電物が他の回路に飛散することを抑制できる。また、飛散防止パターン40は、金属製であるので、短絡遮断時の電磁ノイズを遮断することができ、他の電気部品に誤動作等の悪影響を与えることを抑制できる。また、通常の回路動作時においても、断面積が小さいヒューズ部35を電流が流れると、電磁ノイズが発生するが、飛散防止パターン40により電磁ノイズを遮断することができる。更には、飛散防止パターン40により、通常の回路動作時において発生したヒューズパターンの熱を放熱及び拡散することができ、多層基板の温度上昇を抑制することができる。また、本実施の形態では、飛散防止パターン40が外層に設けられているので、飛散防止パターン40から外部への放熱性を高めることができ、飛散防止パターン40による放熱効果が高められている。
本実施の形態では、第1の飛散防止パターン40aは、ヒューズパターン31よりも一方側の層に設けられ、第2の飛散防止パターン40bは、ヒューズパターン31よりも他方側の層に設けられている。よって、ヒューズパターン31の溶断物及び導電物が、遮断機構30の一方側及び他方側に飛散することを防止できる。第1及び第2の飛散防止パターン40a、40bは、ヒューズ部35の全体を覆うように配置されているので、飛散防止効果、電磁ノイズの遮断効果、放熱効果が高められている。
遮断機構30の第1端子パターン21及び第2端子パターン22に印加される電圧(本例では、第1外部接続端子1の電圧Vin)を規定していないが、一般的に印加電圧が20Vを超えるとアーク放電が発生し易くなり、本願のアーク放電の遮断効果を得やすくなる。すなわち、遮断機構30に供給される電圧が、20V以上の直流電圧であると、本願のアーク放電の遮断効果が得られやすい。なお、供給電圧が20V未満であり、溶断後にアーク放電が生じなくても、ヒューズパターンが内層に設けられることによる、溶断物の飛散防止効果、飛散防止パターン40が設けられることによる、溶断物の飛散防止効果電磁ノイズの遮断効果、放熱効果が得られる。
2.実施の形態2
次に、実施の形態2に係る電力変換装置について説明する。上記の実施の形態1と同様の構成部分は説明を省略する。本実施の形態に係る電力変換装置の基本的な構成は実施の形態1と同様であるが、第1及び第2の飛散防止パターン40a、40bの構成が異なる。
実施の形態1と同様に、遮断機構30は、6層の多層基板により構成されている。図6に、各層の平面図を示し、図7に、図6のA-A断面位置において、基板に垂直な平面で6層全体を切断した断面図を示す。
第1端子パターン21及び第2端子パターン22は、実施の形態1と同様に構成されているので、詳細な説明を省略する。ヒューズパターン31は、実施の形態1と同様に構成されているので、詳細な説明を省略する。
本実施の形態でも、飛散防止パターン40は、ヒューズパターン31と異なる層に設けられ、基板面の法線方向に見て、ヒューズパターン31の溶断部(本例では、ヒューズ部35)の少なくとも一部と重複している。
本実施の形態でも、複数の飛散防止パターン40が互いに異なる層に設けられており、第1の飛散防止パターン40aは、ヒューズパターン31よりも一方側の層に設けられ、第2の飛散防止パターン40bは、ヒューズパターン31よりも他方側の層に設けられている。
実施の形態1と異なり、第1の飛散防止パターン40a及び第2の飛散防止パターン40bは、内層に設けられている。第1の飛散防止パターン40aは、内層の第2層に設けられ、第2の飛散防止パターン40bは、内層の第4層に設けられている。第1及び第2の飛散防止パターン40a、40bは、それぞれ、ヒューズパターン31の隣の層に設けられている。第2の飛散防止パターン40bは、内層の第5層に設けられてもよい。
飛散防止パターン40を内層に設けることで、飛散防止パターン40を、ヒューズ部35に近づけて配置することができ、飛散防止パターン40による飛散防止効果、電磁ノイズの遮断効果、放熱効果を高めることができる。
飛散防止パターン40を内層に設けることで、飛散防止パターン40の両側が基材19により補強されるので、外層に設ける場合よりも、飛散防止パターン40の強度を高めることができる。よって、飛散防止パターン40による飛散防止効果を高めることができる。
3.実施の形態3
次に、実施の形態3に係る電力変換装置について説明する。上記の実施の形態1又は2と同様の構成部分は説明を省略する。本実施の形態に係る電力変換装置の基本的な構成は実施の形態1又は2と同様であるが、飛散防止パターン40の構成が異なる。
実施の形態1と同様に、遮断機構30は、6層の多層基板により構成されている。図8に、各層の平面図を示し、図9に、図8のB-B断面位置において、基板に垂直な平面で6層全体を切断した断面図を示す。
本実施の形態では、他の実施の形態よりも、多層基板の幅が長くなっている。幅は、ヒューズ部の延出方向に直交する方向の基板の距離である。第1端子パターン21及び第2端子パターン22は、基板の幅方向の一方側の部分に、実施の形態1と同様に構成されているので、詳細な説明を省略する。ヒューズパターン31は、基板の幅方向の一方側の部分に、実施の形態1と同様に構成されているので、詳細な説明を省略する。
実施の形態2と同様に、第1の飛散防止パターン40aは、ヒューズパターン31よりも一方側の層(本例では、第2層)に設けられ、第2の飛散防止パターン40bは、ヒューズパターン31よりも他方側の層(本例では、第4層)に設けられている。
本実施の形態では、飛散防止パターン40は、放熱部材50に熱的に接続されている。各飛散防止パターン40は、基板面の法線方向に見て、ヒューズ部35と重複する本体部41と、本体部41を放熱部材50側に連結するための連結部42とを有している。連結部42は、本体部41から幅方向の他方側に延出している。連結部42は、本体部41と同様の銅箔により形成されている。
各層において、第1端子パターン21の幅方向の他方側に間隔を空けて、第1連結パターン43が設けられている。第2端子パターン22の幅方向の他方側に間隔を空けて、第2連結パターン44が設けられている。各層の第1連結パターン43は、基板面の法線方向に見て、互いに重複する位置に配置され、各基材19を貫通する導電性の円筒状のスルーホール45(本例では、5つ)により同電位になるように接続されている。各層の第2連結パターン44は、基板面の法線方向に見て、互いに重複する位置に配置され、各基材19を貫通する導電性のスルーホール45(本例では、5つ)により同電位になるように接続されている。第1及び第2連結パターン43、44は、銅箔により形成され、本例では、矩形板状に形成されている。
各飛散防止パターン40の連結部42は、各層の第1及び第2連結パターン43、44に熱的及び電気的に接続されている。外層(本例では、第6層)の第1連結パターン43は、第1連結部材46を介して、放熱部材50に熱的及び電気的に接続されている。外層(本例では、第6層)の第2連結パターン44は、第2連結部材47を介して、放熱部材50に熱的及び電気的に接続されている。よって、各飛散防止パターン40は、第1及び第2連結パターン43、44、並びに第1及び第2連結部材46、47を介して、放熱部材50に熱的及び電気的に接続されている。各層に設けられた第1及び第2連結パターン43、44及びスルーホール45により、各層に設けられた飛散防止パターン40を放熱部材50に強固に熱的及び電気的に接続することができる。
放熱部材50は、ヒートシンク、又は冷媒が循環する冷却器等とされている。放熱部材50は、遮断機構30と間隔を空けて配置されている。
この構成によれば、放熱部材50によって飛散防止パターン40の温度が低くなり、各ヒューズ部で発生した熱を飛散防止パターン40に放熱、拡散する効果が向上し、基板の温度上昇を抑制することができる。
本実施の形態では、飛散防止パターン40は、グランド電位を有している。放熱部材50は、グランドに接続されており、各飛散防止パターン40は、第1及び第2連結パターン43、44、第1及び第2連結部材46、47、並びに放熱部材50を介して、グランドに接続される。この構成によれば、飛散防止パターン40による電磁ノイズの遮蔽効果を高めることができる。なお、飛散防止パターン40とヒューズパターンとは異電位である。なお、放熱部材50が、浮遊電位であり、飛散防止パターン40は、浮遊電位であってもよい。また、飛散防止パターン40は、放熱部材50と熱的に接続されるだけで、電気的に接続されなくてもよい。
放熱部材50は、熱伝導率が0.1W/(m・K)以上であることが好ましい。ただし放熱部材50は、熱伝導率が1.0W/(m・K)以上であることがより好ましい。その中でも放熱部材50は、熱伝導率が10.0W/(m・K)以上であることがさらに好ましい。
放熱部材50は、剛性のある材料で形成されることが好ましい。具体的には、放熱部材50は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、鉄(Fe)、SUS304などの鉄合金、リン青銅などの銅合金、およびADC12などのアルミニウム合金からなる群から選択されるいずれかの金属材料により形成される。その他、放熱部材50は、熱伝導性フィラーを含有する樹脂材料で形成されていてもよい。ここで樹脂材料には、例えば、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)等が用いられる。放熱部材50は、連結部材46、47に接続される面とは異なる面において、空気又は液体の冷媒によって冷却されていてもよい。
連結部材46、47が、放熱部材50と一体である場合は、連結部材46、47は、上記放熱部材50と同一材料になる。連結部材46、47が、放熱部材50と別体である場合は、連結部材46、47は、放熱部材50と同一材料であってもよいし、放熱部材50と異なる材料であってもよい。放熱部材50は、例えば、切削、ダイキャスト、鍛造、金型を用いた形成等により形成される。
飛散防止パターン40が、連結部材46、47を介さずに、放熱部材50に熱的及び電気的に接続されてもよい。例えば、外層の第1及び第2連結パターン43、44、又は外層の飛散防止パターン40が、直接、放熱部材50に熱的及び電気的に接続されてもよい。飛散防止パターン40の各層の配置が、実施の形態1と同様にされてもよい。
<転用例>
各実施の形態では、基板面の法線方向に見て、飛散防止パターン40が、ヒューズ部35の全体と重複するように設けられていた。しかし、図10に実施の形態1の転用例を示すように、基板面の法線方向に見て、飛散防止パターン40は、ヒューズ部35の一部、の一部と重複するように設けられてもよい。よって、ある一定の溶断物の飛散防止効果が得られれば、重複度合いは、任意である。
各実施の形態では、ヒューズ部35は、矩形板状に形成されていた。ヒューズ部35は、他の部分よりも断面積が小さくなっており、短絡電流の通電時に溶断し、アーク放電を遮断できる形状であれば、どのような形状であってもよい。例えば、図11に示すように、板状のパターンの片側又は両側に切欠きが設けられ、断面積が減らされてもよい。切欠きの形状は、矩形以外にも三角形、五角形、台形、ひし形、平行四辺形、円形、楕円形等の任意の形状とされてもよい。切欠きは、1個に限らず、複数個設けられてもよい。また、複数の切欠きが、配線の長さ方向の異なる位置に、千鳥状に互い違い、又は不規則に配置されてもよい。
各実施の形態では、遮断機構30は、DC―DCコンバータの過電流を遮断するためのヒューズであった。しかし、遮断機構30は、定常的な過電流以外に、サージ電流を遮断するアレスタとして、各種の回路に設けられてもよい。
各実施の形態では、第1及び第2端子パターン21、22、スルーホール16、ヒューズパターン31は、銅製であった。しかし、これらの導電性部材のそれぞれは、銀(Ag)、金(Au)、すず(Sn)、アルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)、及びこれらの合金などの、銅以外の他の導電性の材料によって形成されてもよい。また、これらの導電性部材のそれぞれは、単一の材料で形成されていても良いし、複数の異なる材料で形成されていてもよい。また、スルーホール16の内側は空間でなくてもよく、導電性材料で埋まっていてもよい。また、各層に配置される第1及び第2端子パターン21、22が電気的に接続できる場合は、スルーホール16の内側は空間となっているが、絶縁材料で埋まっていてもよい。
各実施の形態では、遮断機構30は、第1外部接続端子1の高電位側端子1H側に接続されていた。しかし、遮断機構30は、第1外部接続端子1の低電位側端子1Lと、半導体回路5の低電位側とを接続する配線部材25上に直列に接続されてもよい。遮断機構30は、第2外部接続端子2の高電位側端子2H側又は低電位側端子2L側に接続されてもよい。遮断機構30は、過電流を遮断できる回路上の任意の箇所に直列接続されてもよい。また、複数の遮断機構30が設けられてもよい。
各実施の形態では、電力変換装置は、絶縁型のDC―DCコンバータであった。しかし、電力変換装置は、非絶縁のDC―DCコンバータ、インバータ、整流器等の各種の電力変換装置であってもよい。また、電力変換装置は、第1外部接続端子1から第2外部接続端子2に電圧を降圧する降圧型コンバータだけでなく、第1外部接続端子1から第2外部接続端子2に電圧を昇圧する昇圧型コンバータであってもよく、或いは、第1外部接続端子1の電圧と第2外部接続端子2の電圧が同じであってもよい。
各実施の形態では、半導体素子として、スイッチング素子が設けられていた。しかし、半導体素子として、ダイオードが設けられてもよい。
各実施の形態では、遮断機構30は、電力変換装置に備えられていた。しかし、遮断機構30は、電力変換装置以外の各種の回路に備えられてもよい。また、遮断機構30は、回路部品として、流通してもよい。
各実施の形態では、遮断機構30が、多層基板により構成されていた。しかし、遮断機構30だけでなく、電力変換装置の他の部分(例えば、配線部材)も、多層基板により構成されてもよい。
各実施の形態では、遮断機構30は、6層の多層基板により構成されていた。しかし、実施の形態1では、少なくとも1つの内層を有する3層以上の多層基板であればよい。例えば、3層の多層基板とされ、外層の第1層に第1の飛散防止パターン40aが設けられ、内層の第2層にヒューズパターン31が設けられ、外層の第3層に第2の飛散防止パターン40bが設けられてもよい。実施の形態2では、少なくとも3つの内層を有する4層以上の多層基板であればよい。
本願は、様々な例示的な実施の形態及び実施例が記載されているが、1つ、または複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、及び機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。従って、例示されていない無数の変形例が、本願明細書に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
25 配線部材、30 遮断機構、31 ヒューズパターン、35 ヒューズ部(ヒューズパターンの溶断部)、40 飛散防止パターン、50 放熱部材

Claims (8)

  1. 半導体素子と、
    過剰な電流が流れたときに電流を遮断する遮断機構と、
    前記半導体素子と前記遮断機構とを接続する配線部材と、を備え、
    前記遮断機構は、複数の導電性パターンと複数の絶縁部材とが積層された多層基板により構成され、過電流の通電時に溶断するヒューズパターンと、飛散防止パターンと、を備え、
    前記ヒューズパターンは、内層に設けられ、
    前記飛散防止パターンは、前記ヒューズパターンと異なる層に設けられ、基板面の法線方向に見て、前記ヒューズパターンの溶断部の少なくとも一部と重複している電力変換装置。
  2. 前記遮断機構は、プリント基板により構成されている請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 複数の前記飛散防止パターンが、互いに異なる層に設けられている請求項1又は2に記載の電力変換装置。
  4. 複数の前記飛散防止パターンは、少なくとも、前記ヒューズパターンよりも基板面の法線方向の一方側の層及び他方側の層に設けられている請求項3に記載の電力変換装置。
  5. 前記飛散防止パターンは、内層に設けられている請求項1から4のいずれか一項に記載の電力変換装置。
  6. 前記飛散防止パターンは、グランド電位を有している請求項1から5のいずれか一項に記載の電力変換装置。
  7. 前記飛散防止パターンは、放熱部材に熱的に接続されている請求項1から6のいずれか一項に記載の電力変換装置。
  8. 前記遮断機構に供給される電圧は、20V以上の直流電圧である請求項1から7のいずれか一項に記載の電力変換装置。
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