JP2017199940A - 磁気デバイス - Google Patents

磁気デバイス Download PDF

Info

Publication number
JP2017199940A
JP2017199940A JP2017152881A JP2017152881A JP2017199940A JP 2017199940 A JP2017199940 A JP 2017199940A JP 2017152881 A JP2017152881 A JP 2017152881A JP 2017152881 A JP2017152881 A JP 2017152881A JP 2017199940 A JP2017199940 A JP 2017199940A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
coil pattern
coil
substrate
magnetic device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2017152881A
Other languages
English (en)
Inventor
孝治 蜂谷
Koji Hachiya
孝治 蜂谷
俊之 竹内
Toshiyuki Takeuchi
俊之 竹内
幸一 中林
Koichi Nakabayashi
幸一 中林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nidec Mobility Corp
Original Assignee
Omron Automotive Electronics Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Omron Automotive Electronics Co Ltd filed Critical Omron Automotive Electronics Co Ltd
Priority to JP2017152881A priority Critical patent/JP2017199940A/ja
Publication of JP2017199940A publication Critical patent/JP2017199940A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】少ない層数の基板で、コイルパターンの巻き数を多くしつつ発熱を抑制する。【解決手段】磁気デバイス1は、磁性体から成るコアと、絶縁体から成り、コアの各凸部2m、2L、2rが貫通する複数の貫通孔3m、3L、3rと少なくとも第1層L1および第2層L2の2つの層とを有する基板3と、第1層L1においてコアの周囲に巻回された第1コイルパターン4a、4bと、第2層L2においてコアの周囲に巻回された第2コイルパターン4cと、第1層L1にある第1コイルパターン4a、4bと第2層L2にある第2コイルパターン4cとを接続する、導体から成るスルーホール(層間接続手段)9a、9bとを備えている。第2コイルパターン4cに対して第1コイルパターン4a、4bは、幅が狭く、巻き数が多く、厚みが厚くなっている。【選択図】図3

Description

本発明は、磁性体から成るコアと、コイルパターンが形成された基板とを備えた、チョークコイルやトランスなどの磁気デバイスに関する。
たとえば、高電圧の直流をスイッチングして交流に変換した後、低電圧の直流に変換するスイッチング電源装置がある。このスイッチング電源装置には、チョークコイルやトランスなどの磁気デバイスが使用されている。
たとえば、特許文献1〜9には、コイルの巻線が基板に形成されたコイルパターンから成る、磁気デバイスが開示されている。
特許文献1〜5および7では、磁性体から成るコアに3つの凸部が左右一列に設けられている。そのうち、少なくとも中央の凸部は、基板に設けられた貫通孔に挿入されている。基板は、絶縁体から成り、複数の層を有している。各層には、中央の凸部の周囲に巻回されるように、コイルパターンが形成されている。異なる層のコイルパターン同士は、スルーホールや端子ピンなどの層間接続手段により接続されている。コイルパターンや層間接続手段は、銅などの導体から成る。
特許文献1、3、4、5、および7では、コイルパターンの幅が部分的に異なっている。また、特許文献7では、コイルパターンの厚みも部分的に異なっている。また、特許文献5および7では、コイルパターンの巻き数や巻き形状が基板の各層で異なっている。
特許文献6では、基板が、一対の絶縁層と、該絶縁層に挟持された磁性体層とから構成されている。磁性体層には、導体から成るコイルパターンが形成されている。コイルパターンは、基板の板面方向や厚み方向に複数回巻回されている。
特許文献8では、磁性体から成るシートを複数積層している。中間にあるシートには、内部導体層が設けられている。積層方向に隣接する内部導体層同士は、積層方向から見て、互いの一部を重複させることにより接続されている。各重複部分の合計断面積は、同等に設定されている。
特許文献9では、基板上に設けたドーナツ状の絶縁層中に、スパイラル状のコイルパターンを埋め込み、絶縁層を磁性膜で覆っている。コイルパターンの幅は、中心から離れるに従って増加している。
コイルパターンに電流が流れると、コイルパターンから発熱し、基板の温度が上昇する。基板の放熱対策として、特許文献1では、コイルパターンを基板の各層のほぼ全域に広げている。特許文献3では、基板の各層のコイルパターンの一部の幅を広げて、放熱パターン部を設けている。特許文献6では、コイルパターンの内側に、磁性体層と下方の絶縁層とを貫通する伝熱用貫通導体を設け、基板の下面に伝熱用貫通導体と接続された放熱用導体層を設けている。
特開2008−205350号公報 特開平7−38262号公報 特開平7−86755号公報 再表WO2010/026690号公報 特開平8−69935号公報 特開2008−177516号公報 特開2010−56175号公報 特開2010−183007号公報 特開平7−37728号公報
コイルの所定の性能を達成するため、基板の層数を増やしたり、各層で基板の板面方向にコイルパターンを複数回巻回したりすると、コイルの巻き数を増やすことができる。しかし、サイズが大きくなるなどの弊害がある。
また、コイルパターンの幅を細くするほど、基板の板面方向にコイルパターンを複数回巻回しても、サイズが大きくなるのを抑えられる。しかし、コイルパターンの直流抵抗が高くなるため、コイルパターンからの発熱量が多くなり、特性の変動や性能の劣化を招いてしまう。
特に、大電流が流れる直流−直流変換装置(DC−DCコンバータ)などで使用される磁気デバイスでは、コイルパターンに大電流が流れるので、コイルパターンの幅が細すぎると、発熱量がより多くなって、所定の特性や性能が得られない。また、同一基板上に他のICチップなどの電子部品が実装されている場合、電子部品の誤動作や破壊を生じるおそれがある。
本発明の課題は、少ない層数の基板で、コイルパターンの巻き数を多くしつつ発熱を抑制することである。
本発明による磁気デバイスは、磁性体から成るコアと、絶縁体から成り、コアが貫通する貫通孔と少なくとも第1層および第2層の2つの層とを有する基板と、第1層においてコアの周囲に巻回された第1コイルパターンと、第2層においてコアの周囲に巻回された第2コイルパターンと、第1層にある第1コイルパターンと、第2層にある第2コイルパターンとを接続する、導体から成る層間接続手段とを備えている。第2コイルパターンに対して第1コイルパターンは、幅が狭く、巻き数が多く、厚みが厚くなっている。
このようにすると、基板の第2層のコアの周囲に、幅が広くて厚みの薄い第2コイルパターンが巻回される。また、第1層のコアの周囲に、幅が狭くて厚みの厚い第1コイルパターンが、第2コイルパターンより多くの巻き数で巻回される。さらに、第1層の第1コイルパターンと第2層の第2コイルパターンとが層間接続手段により接続される。このため、少なくとも2層基板で、コイルパターンの巻き数を基板の層数より多くすることができる。また、基板の厚み方向や板面方向に、磁気デバイスのサイズが大きくなるのを抑制することができる。また、直流抵抗が高くならないように、第1および第2コイルパターンの幅と厚みを設定して、所定の大きさの断面積を確保することで、第1および第2コイルパターンの発熱を抑制することができる。
また、本発明では、上記磁気デバイスにおいて、第1コイルパターンと第2コイルパターンの断面積は同一であってもよい。
また、本発明では、上記磁気デバイスにおいて、コアは、中央に設けられた第1凸部と、第1凸部の左側に設けられた第2凸部と、第1凸部の右側に設けられた第3凸部とを有するE字形のコアから成っていてもよい。この場合、基板の貫通孔は、各凸部がそれぞれ挿入されるように複数設けられる。第1コイルパターンは、第1層において第2凸部の周囲に巻回された左側第1コイルパターンと、第1層において第3凸部の周囲に巻回された右側第1コイルパターンとから成り、第2コイルパターンは、第2層において第2凸部の周囲から第1凸部の周囲を経由して第3凸部の周囲に巻回される。層間接続手段は、左側第1コイルパターンの一端と第2コイルパターンの一端とを接続する第1層間接続手段と、第2コイルパターンの他端と右側第1コイルパターンの一端とを接続する第2層間接続手段とを含む。
また、本発明では、上記磁気デバイスにおいて、左側第1コイルパターンの他端と右側第1コイルパターンの他端に、入出力用の端子部を設けてもよい。
さらに、本発明では、上記磁気デバイスにおいて、第1層と第2層を、基板の表面と裏面にそれぞれ設け、第2層側に放熱器を設けてもよい。
本発明の磁気デバイスによれば、少ない層数の基板で、コイルパターンの巻き数を多くしつつ発熱を抑制することができる。
スイッチング電源装置の構成図である。 本発明の実施形態による磁気デバイスの分解斜視図である。 図2の磁気デバイスの基板の各層の平面図である。 図3の基板の各層のコイルパターンを示した図である。 図2の磁気デバイスの断面図である。
以下、本発明の実施形態につき、図面を参照しながら説明する。各図において、同一の部分または対応する部分には、同一符号を付してある。
図1は、スイッチング電源装置100の構成図である。スイッチング電源装置100は、電気自動車(またはハイブリッドカー)用のDC−DCコンバータであり、高電圧の直流をスイッチングして交流に変換した後、低電圧の直流に変換する。以下で詳述する。
スイッチング電源装置100の入力端子T1、T2には、高電圧バッテリ50が接続されている。高電圧バッテリ50の電圧は、たとえばDC220V〜DC400Vである。入力端子T1、T2へ入力される高電圧バッテリ50の直流電圧Viは、フィルタ回路51でノイズが除去された後、スイッチング回路52へ与えられる。
スイッチング回路52は、たとえばFET(Field Effect Transistor:電界効果トランジスタ)を有する公知の回路からなる。スイッチング回路52では、PWM駆動部58からのPWM(Pulse Width Modulation:パルス幅変調)信号に基づいて、FETをオンオフさせて、直流電圧に対してスイッチング動作を行う。これにより、直流電圧が高周波のパルス電圧に変換される。
そのパルス電圧は、トランス53を介して、整流回路54へ与えられる。整流回路54は、一対のダイオードD1、D2によりパルス電圧を整流する。整流回路54で整流された電圧は、平滑回路55へ入力される。平滑回路55は、チョークコイルLおよびコンデンサCのフィルタ作用により整流電圧を平滑し、低電圧の直流電圧として出力端子T3、T4へ出力する。この直流電圧により、出力端子T3、T4に接続された低圧バッテリ60が、たとえばDC12Vに充電される。低圧バッテリ60の直流電圧は、図示しない各種の車載電装品へ供給される。
また、平滑回路55の出力電圧Voは、出力電圧検出回路59により検出された後、PWM駆動部58へ出力される。PWM駆動部58は、出力電圧Voに基づいてPWM信号のデューティ比を演算し、該デューティ比に応じたPWM信号を生成して、スイッチング回路52のFETのゲートへ出力する。これにより、出力電圧を一定に保つためのフィードバック制御が行なわれる。
制御部57は、PWM駆動部58の動作を制御する。フィルタ回路51の出力側には、電源56が接続されている。電源56は、高電圧バッテリ50の電圧を降圧し、制御部57に電源電圧(たとえばDC12V)を供給する。
上記のスイッチング電源装置100において、平滑回路55のチョークコイルLとして、後述の磁気デバイス1が用いられる。チョークコイルLには、たとえばDC150Aの大電流が流れる。チョークコイルLの両端には、電力入出力用のリード端子6i、6oが設けられている。リード端子6i、6oは、本発明の「端子部」の一例である。
次に、本実施形態による磁気デバイス1の構造を、図2〜図5を参照しながら説明する。
図2は、磁気デバイス1の分解斜視図である。図3は、磁気デバイス1の基板3の各層の平面図である。図4は、基板3の各層のコイルパターンを示した図である。図5は、図3の磁気デバイス1のX−X断面図である。
図2に示すように、コア2a、2bは、E字形の上コア2aとI字形の下コア2bの、2個1対で構成されている。コア2a、2bは、フェライトまたはアモルファス金属などの磁性体から成る。
上コア2aは、下方へ突出するように、3つの凸部2m、2L、2rを有している。中央の第1凸部2mに対して、左側の第2凸部2Lと右側の第3凸部2rの方が、突出量が多くなっている。
図5に示すように、上コア2aの左右の凸部2L、2rの下端を、下コア2bの上面に密着させて、該コア2a、2bは組み合わされる。この状態では、直流重畳特性を高めるため、上コア2aの凸部2mと下コア2bの上面には所定の大きさの隙間が設けられている。これにより、磁気デバイス1(チョークコイルL)に大電流を流したときでも、所定のインダクタンスを実現することができる。コア2a、2b同士は、図示しないねじや金具などの固定手段により固定される。
下コア2bは、ヒートシンク10の上側に設けられた凹部10k(図2)に嵌め込まれる。ヒートシンク10の下側には、フィン10fが設けられている。ヒートシンク10は、金属製であり、本発明の「放熱器」の一例である。
基板3は、絶縁体から成る薄板状の基材の各層に、厚みの厚い銅箔(導体)でパターンが形成された厚銅箔基板から構成されている。本実施形態では、基板3に他の電子部品や回路が設けられていないが、実際に磁気デバイス1を図1のスイッチング電源装置100で使用する場合、同一基板上に磁気デバイス1とスイッチング電源装置100の他の電子部品や回路が設けられる。
基板3の表面(図2および図5で上面)には、図3(a)に示すような第1層L1が設けられている。基板3の裏面(図2および図5で下面)には、図3(b)に示すような第2層L2が設けられている。つまり、基板3は、回路を形成可能な上下2層L1、L2を有している。
基板3には、複数の貫通孔3m、3L、3r、3aが設けられている。そのうち、大径の貫通孔3m、3L、3rには、図2〜図5に示すように、上コア2aの各凸部2m、2L、2rがそれぞれ挿入される。
図3および図4に示すように、各凸部2m、2L、2rの基板3の面と平行な断面は矩形状になっている。これに合わせて、各貫通孔3m、3L、3rも矩形状になっている。他の小径の貫通孔3aは、円形状になっている。
複数の貫通孔3aには、図2に示すように、各ねじ11が挿入される。基板3の裏面(第2層L2側)をヒートシンク10の上面(フィン10fと反対側)と対向させる。そして、各ねじ11を基板3の表面(表面層L1)側から各貫通孔3aに貫通させて、ヒートシンク10の各ねじ孔10aに螺合する。これにより、図5に示すように、基板3の第2層L2側にヒートシンク10が近接状態で固定される。基板3とヒートシンク10の間には、伝熱性を有する絶縁シート12が挟み込まれる。
図3に示すように、基板3には、複数のスルーホール8i、8o、8d、9a、9bが形成されている。これらのスルーホール8i、8o、8d、9a、9bは、異なる層L1、L2にあるパターン4a〜4c、5L〜5L、5r〜5r同士を接続する。詳しくは、スルーホール8iは、上層L1のパターン4aと下層L2を接続する。スルーホール8oは、上層L1のパターン4bと下層L2を接続する。複数のスルーホール8dは上層L1のパターン4a、4bと下層L2のパターン5L〜5L、5r〜5rをそれぞれ接続する。スルーホール9aは上層L1のパターン4aと下層L2のパターン4cを接続する。スルーホール9bは上層L1のパターン4bと下層L2のパターン4cを接続する。
大径のスルーホール8iには、電力入力用のリード端子6iが埋設されている。大径のスルーホール8oには、電力出力用のリード端子6oが埋設されている。リード端子6i、6oは、銅などの導体から成る。各層L1、L2のリード端子6i、6oの周囲には、銅箔から成るパッド8bが設けられている。リード端子6i、6oやパッド8bの表面には、銅めっきが施されている。端子6i、6oの下端は、絶縁シート12と接触している(図示省略)。
複数ある大径のスルーホール8dには、放熱ピン7a〜7fがそれぞれ埋め込まれている。放熱ピン7a〜7fは、銅などの導体から成る。各層L1、L2の放熱ピン7a〜7fの周囲には、銅箔から成るパッド8cが設けられている。放熱ピン7a〜7fやパッド8cの表面には、銅めっきが施されている。放熱ピン7a〜7fの下端は、絶縁シート12と接触している(図5参照)。
図3および図4に示すように、基板3の各層L1、L2には、コイルパターン4a〜4cと放熱パターン5L〜5L、5r〜5rが形成されている。これらのパターン4a〜4c、5L〜5L、5r〜5rは、銅箔から成り、表面に絶縁加工が施されている。各層L1、L2のレイアウトは、面対称になっている。コイルパターン4a〜4cの幅や、厚みや、断面積は、所定の大電流(たとえばDC150A)を流しても、コイルパターン4a〜4cからの発熱量をある程度に抑えて、しかもコイルパターン4a〜4cの表面から放熱できるように設定されている。
図3(a)および図4(a)に示すように、第1層L1において、コイルパターン4aは、左側の第2凸部2Lの周囲4方向に2回巻回されている。コイルパターン4bは、右側の第3凸部2rの周囲4方向に2回巻回されている。
図3(b)および図4(b)に示すように、第2層L2において、コイルパターン4cは、第2凸部2Lの周囲4方向に1回巻回されてから、第1凸部2mの周囲3方向を経由して、第3凸部2rの周囲4方向に1回巻回されている。
つまり、第2層L2のコイルパターン4cに対して、第1層L1のコイルパターン4a、4bは、巻き数が多くなっている。
図4および図5に示すように、コイルパターン4a、4bの幅広部4s、4t以外の幅W1は、コイルパターン4cの幅W2より狭くなっている。具体的には、コイルパターン4a、4bの幅W1は、コイルパターン4cの幅W2の半分以下になっている。
また、図5に示すように、コイルパターン4a、4bの厚みt1は、コイルパターン4cの厚みt2より厚くなっている。具体的には、コイルパターン4a、4bの厚みt1は、コイルパターン4cの厚みt2の2倍以上になっている。
つまり、第2層L2のコイルパターン4cに対して、第1層L1のコイルパターン4a、4bは、幅が狭く、厚みが厚くなっている。コイルパターン4a、4bの幅W1部分の断面積S1と、コイルパターン4cの幅W2部分の断面積S2は、ほぼ同一になっている。この断面積S1、S2は、コイルパターン4a〜4cに流れる電流と、コイルパターン4a〜4cの直流抵抗に基づいて設定されている。
コイルパターン4a、4bは、本発明の「第1コイルパターン」の一例である。コイルパターン4aは、本発明の「左側第1コイルパターン」の一例である。コイルパターン4bは、本発明の「右側第1コイルパターン」の一例である。コイルパターン4cは、本発明の「第2コイルパターン」の一例である。
図3および図4に示すように、コイルパターン4aの一端とコイルパターン4cの一端とは、複数の小径のスルーホール9aにより接続されている。スルーホール9aの内側は、銅などの導体で埋められている。スルーホール9aは、本発明の「層間接続手段」および「第1層間接続手段」の一例である。
コイルパターン4cの他端とコイルパターン4bの一端とは、複数の小径のスルーホール9bにより接続されている。スルーホール9bの内側は、銅などの導体で埋められている。スルーホール9bは、本発明の「層間接続手段」および「第2層間接続手段」の一例である。
コイルパターン4aの他端は、パッド8bとスルーホール8iを介して、リード端子6iと接続されている。コイルパターン4bの他端は、パッド8bとスルーホール8oを介して、リード端子6oと接続されている。
つまり、基板3のコイルパターン4a〜4cは、第1層L1で、起点であるリード端子6iとスルーホール8iから、第2凸部2Lの周囲に1回目と2回目が巻かれた後、スルーホール9aを経由して、第2層L2へ行く。
次に、第2層L2で、第2凸部2Lの周囲に3回目が巻かれ、第1凸部2mの周囲を経由して、第3凸部2rの周囲に4回目が巻かれた後、スルーホール9bを経由して、第1層L1へ戻る。そして、第1層L1で、第3凸部2rの周囲に5回目と6回目が巻かれた後、終点であるスルーホール8oとリード端子6oに向かう。
磁気デバイス1に流れる電流も、上記のようにリード端子6i、スルーホール8i、コイルパターン4a、スルーホール9a、コイルパターン4c、スルーホール9b、コイルパターン4b、スルーホール8o、およびリード端子6oの順番で流れる。
図3に示すように、各層L1、L2のコイルパターン4a、4b、4c以外の部分には、放熱パターン5L〜5L、5r〜5rが設けられている。放熱パターン5L〜5L、5r〜5rに対して、ねじ11、パッド8b、スルーホール8i、8o、およびリード端子6i、6oは絶縁されている。
図3(a)に示すように、第1層L1では、コイルパターン4a、4bの一部の幅を広げて、放熱用の幅広部4s、4tを設けている。コイルパターン4aの幅広部4sには、パッド8cを介して放熱ピン7a、7c、7eがそれぞれ接続されている。コイルパターン4bの幅広部4tには、パッド8cを介して放熱ピン7b、7d、7fがそれぞれ接続されている。放熱パターン5L〜5L、5r〜5rに対して、コイルパターン4a、4b、パッド8c、および放熱ピン7a〜7fは絶縁されている。
図3(b)に示すように、第2層L2では、左側の放熱パターン5L、5L、5Lに対して、放熱ピン7c、7e、7aとこれらの周囲のパッド8cがそれぞれ接続されている。また、右側の放熱パターン5r、5r、5rに対して、放熱ピン7d、7f、7bとこれらの周囲のパッド8cが接続されている。放熱パターン5L〜5L、5r〜5rに対して、コイルパターン4cは絶縁されている。
つまり、放熱ピン7a、7c、7eにより、第1層L1のコイルパターン4aと、第2層L2の放熱パターン5L、5L、5Lが接続されている。また、放熱ピン7b、7d、7fにより、第1層L1のコイルパターン4bと、第2層L2の放熱パターン5r、5r、5rが接続されている。
コイルパターン4a〜4cには大電流が流れるため、コイルパターン4a〜4cが発熱源となって、基板3の温度が上昇する。第1層L1では、基板3の熱は、コイルパターン4a、4bの表面や放熱パターン5L〜5L、5r〜5rの表面で放熱される。また、放熱ピン7a〜7f、第2層L2の放熱パターン5L〜5L、5r〜5rなどを伝い、絶縁シート12を介してヒートシンク10で放熱される。
第2層L2では、基板3の熱は、コイルパターン4c、放熱パターン5L〜5L、5r〜5r、または放熱ピン7a〜7fなどから、絶縁シート12を伝ってヒートシンク10で放熱される。
上記実施形態によると、基板3の第2層L2において、コア2a、2bの第2凸部2Lと第3凸部2rの周囲に、幅が広くて厚みの薄いコイルパターン4cが1回ずつ巻回されている。また、基板3の第1層L1において、コア2a、2bの第2凸部2Lと第3凸部2rの周囲に、幅が狭くて厚みの厚いコイルパターン4a、4bがそれぞれ2回巻回されている。さらに、第1層L1にあるコイルパターン4a、4bと第2層L2にあるコイルパターン4cとが、スルーホール9a、9bにより接続されている。
このため、2つの層L1、L2で6巻のコイルパターン4a〜4cを実現でき、少ない層数の基板3で、コイルパターン4a〜4cの巻き数を基板3の層数より多くすることが可能となる。
また、基板3の第1層L1では、コイルパターン4a、4bの幅W1を狭くして、巻き数を多くし、第2層L2では、コイルパターン4cの幅W2を広くして、巻き数を少なくしている。このため、基板3の厚み方向や板面方向に、磁気デバイス1のサイズが大きくなるのを抑制することができる。
また、直流抵抗が高くならないように、コイルパターン4a〜4cの幅と厚みを設定して、所定の大きさの断面積を確保することで、コイルパターン4a〜4cの発熱を抑制することができる。
また、コイルパターン4a、4bの幅W1部分と、コイルパターン4cの幅W2部分の断面積を同一にしているので、コイルパターン4a〜4cの直流抵抗の差や発熱の差を小さく抑えることができる。
また、コイルパターン4a、4bの他端に、入出力用のリード端子6i、6oを設けている。このため、スイッチング電源装置100の平滑回路55に磁気デバイス1を組み込むことができる。
さらに、基板3の表面と裏面に第1層L1と第2層L2をそれぞれ設け、第2層L2側にヒートシンク10を設けている。このため、第1層L1のコイルパターン4a、4bの発熱を、該パターン4a、4bの表面から放熱させたり、ヒートシンク10で放熱させたりすることができる。また、第2層L2の幅の広いコイルパターン4cの発熱を、ヒートシンク10で効率良く放熱させることができる。
本発明では、以上述べた以外にも種々の実施形態を採用することができる。たとえば、以上の実施形態では、第1層L1の凸部2L、2rの周囲にコイルパターン4a、4bを2回巻回し、第2層L2の凸部2L、2rの周囲にコイルパターン4cを1回巻回した例を示したが、本発明はこれらのみに限定するものではない。これ以外に、第2層L2の凸部2L、2rの周囲にコイルパターンをそれぞれ2回以上巻回し、第1層L1の凸部2L、2rの周囲にコイルパターンを、第2層L2より多くの巻き数で巻回してもよい。
また、以上の実施形態では、第1層L1のコイルパターン4a、4bと第2層L2のコイルパターン4cとを、スルーホール9a、9bにより接続した例を示したが、本発明はこれのみに限定するものではない。これ以外に、たとえば端子やピンなどの他の層間接続手段により、第1層と第2層の各コイルパターンを接続するようにしてもよい。
また、以上の実施形態では、端子部として電力入出力用のリード端子6i、6oを設けた例を示したが、リード端子6i、6oを省略して、スルーホール8aおよびパッド8bを端子部としてもよい。また、同一基板上に磁気デバイス1とスイッチング電源装置100の他の電子部品や回路を設ける場合には、コイルパターン4a、4bの入出力端(スルーホール9a、9bと反対側の端部)に、直接他の電子部品や回路を接続してもよい。たとえば、図1に示したスイッチング電源装置100の場合、コイルパターン4aの入力端に、整流回路54のダイオードD1、D2のカソードを接続し、コイルパターン4bの出力端に、平滑回路55のコンデンサCや出力電圧検出回路59や出力端子T3につながるラインの一端を接続すればよい。
また、以上の実施形態では、基板の両面の各層にコイルパターンを形成した例を示したが、本発明はこれらのみに限定するものではない。これ以外に、たとえば、3層基板において、いずれか2層にだけ、コイルパターンを形成してもよい。その場合、第1層と第2層のうち、一方を基板の表面層か裏面層にし、他方を中間層にすればよい。
また、以上の実施形態では、厚銅箔基板を用いた例を示したが、本発明はこれのみに限定するものではなく、一般的な樹脂製のプリント基板や金属製の基板などのような、他の基板を用いてもよい。金属製の基板の場合は、基材とコイルパターンとの間に絶縁体を設ければよい。
また、以上の実施形態では、E字形の上コア2aにI字形の下コア2bを組み合わせた例を示したが、本発明は、E字形コアのみを備えた磁気デバイスにも適用することができる。
さらに、以上の実施形態では、車両用のスイッチング電源装置100における、平滑回路55のチョークコイルLとして使用される磁気デバイス1に本発明を適用した例を挙げたが、トランス53(図1)として使用される磁気デバイスに対しても、本発明を適用することは可能である。また、車両以外の、たとえば電子機器用のスイッチング電源装置で使用される磁気デバイスにも本発明を適用することは可能である。
1 磁気デバイス
2a 上コア
2b 下コア
2L 第2凸部
2m 第1凸部
2r 第3凸部
3 基板
3L、3m、3r 貫通孔
4a コイルパターン(第1コイルパターン)
4b コイルパターン(第1コイルパターン)
4c コイルパターン(第2コイルパターン)
6i リード端子(端子部)
6o リード端子(端子部)
9a スルーホール(層間接続手段)
9b スルーホール(層間接続手段)
10 ヒートシンク(放熱器)
L1 第1層
L2 第2層
S1、S2 コイルパターンの断面積
t1、t2 コイルパターンの厚み
W1、W2 コイルパターンの幅

Claims (5)

  1. 磁性体から成るコアと、
    絶縁体から成り、前記コアが貫通する貫通孔と少なくとも第1層および第2層の2つの層とを有する基板と、
    前記第1層において前記コアの周囲に巻回された第1コイルパターンと、
    前記第2層において前記コアの周囲に巻回された第2コイルパターンと、
    前記第1層にある前記第1コイルパターンと、前記第2層にある前記第2コイルパターンとを接続する、導体から成る層間接続手段と、を備え、
    前記第2コイルパターンに対して前記第1コイルパターンは、幅が狭く、巻き数が多く、厚みが厚い、ことを特徴とする磁気デバイス。
  2. 請求項1に記載の磁気デバイスにおいて、
    前記第1コイルパターンと前記第2コイルパターンの断面積は同一である、ことを特徴とする磁気デバイス。
  3. 請求項1または請求項2に記載の磁気デバイスにおいて、
    前記コアは、
    中央に設けられた第1凸部と、
    前記第1凸部の左側に設けられた第2凸部と、
    前記第1凸部の右側に設けられた第3凸部と、を有するE字形のコアから成り、
    前記基板の前記貫通孔は、前記各凸部がそれぞれ挿入されるように複数設けられ、
    前記第1コイルパターンは、
    前記第1層において前記第2凸部の周囲に巻回された左側第1コイルパターンと、
    前記第1層において前記第3凸部の周囲に巻回された右側第1コイルパターンと、から成り、
    前記第2コイルパターンは、前記第2層において前記第2凸部の周囲から前記第1凸部の周囲を経由して前記第3凸部の周囲に巻回され、
    前記層間接続手段は、
    前記左側第1コイルパターンの一端と前記第2コイルパターンの一端とを接続する第1層間接続手段と、
    前記第2コイルパターンの他端と前記右側第1コイルパターンの一端とを接続する第2層間接続手段と、を含む、ことを特徴とする磁気デバイス。
  4. 請求項3に記載の磁気デバイスにおいて、
    前記左側第1コイルパターンの他端と前記右側第1コイルパターンの他端に、入出力用の端子部を設けた、ことを特徴とする磁気デバイス。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の磁気デバイスにおいて、
    前記第1層と前記第2層は、前記基板の表面と裏面にそれぞれ設けられ、
    前記第2層側に放熱器を設けた、ことを特徴とする磁気デバイス。
JP2017152881A 2017-08-08 2017-08-08 磁気デバイス Pending JP2017199940A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017152881A JP2017199940A (ja) 2017-08-08 2017-08-08 磁気デバイス

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017152881A JP2017199940A (ja) 2017-08-08 2017-08-08 磁気デバイス

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013042511A Division JP2014170869A (ja) 2013-03-05 2013-03-05 磁気デバイス

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2017199940A true JP2017199940A (ja) 2017-11-02

Family

ID=60238270

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017152881A Pending JP2017199940A (ja) 2017-08-08 2017-08-08 磁気デバイス

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2017199940A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109036798A (zh) * 2017-06-09 2018-12-18 亚德诺半导体无限责任公司 用于磁芯的通孔以及相关系统和方法
KR20190072729A (ko) * 2017-12-18 2019-06-26 현대자동차주식회사 평면 변압기의 냉각 구조
US11279481B2 (en) 2017-05-12 2022-03-22 Phirst Technologies, Llc Systems and methods for tracking, evaluating and determining a response to emergency situations using unmanned airborne vehicles

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08107023A (ja) * 1994-10-03 1996-04-23 Nemic Lambda Kk インダクタンス素子
JPH09283335A (ja) * 1996-04-15 1997-10-31 Murata Mfg Co Ltd 多層基板装置
JP2010178439A (ja) * 2009-01-27 2010-08-12 Panasonic Electric Works Co Ltd 電源装置
US20110133875A1 (en) * 2009-12-08 2011-06-09 Chiu Tzuyin Stack inductor with different metal thickness and metal width
JP2012160497A (ja) * 2011-01-31 2012-08-23 Kyocera Corp 積層型電子部品

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08107023A (ja) * 1994-10-03 1996-04-23 Nemic Lambda Kk インダクタンス素子
JPH09283335A (ja) * 1996-04-15 1997-10-31 Murata Mfg Co Ltd 多層基板装置
JP2010178439A (ja) * 2009-01-27 2010-08-12 Panasonic Electric Works Co Ltd 電源装置
US20110133875A1 (en) * 2009-12-08 2011-06-09 Chiu Tzuyin Stack inductor with different metal thickness and metal width
JP2012160497A (ja) * 2011-01-31 2012-08-23 Kyocera Corp 積層型電子部品

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11279481B2 (en) 2017-05-12 2022-03-22 Phirst Technologies, Llc Systems and methods for tracking, evaluating and determining a response to emergency situations using unmanned airborne vehicles
CN109036798A (zh) * 2017-06-09 2018-12-18 亚德诺半导体无限责任公司 用于磁芯的通孔以及相关系统和方法
CN109036798B (zh) * 2017-06-09 2021-03-12 亚德诺半导体无限责任公司 用于磁芯的通孔以及相关系统和方法
US11404197B2 (en) 2017-06-09 2022-08-02 Analog Devices Global Unlimited Company Via for magnetic core of inductive component
KR20190072729A (ko) * 2017-12-18 2019-06-26 현대자동차주식회사 평면 변압기의 냉각 구조
KR102486164B1 (ko) 2017-12-18 2023-01-10 현대자동차주식회사 평면 변압기의 냉각 구조

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6084147B2 (ja) コイル一体型プリント基板、磁気デバイス
JP6084079B2 (ja) 磁気デバイス
JP5304231B2 (ja) コイル基板構造及びスイッチング電源装置
JP6084148B2 (ja) コイル一体型プリント基板、磁気デバイス
JP6168556B2 (ja) コイル一体型プリント基板、磁気デバイス
US10405429B2 (en) Transformer integrated type printed circuit board
WO2014141670A1 (ja) 磁気デバイス
WO2014141671A1 (ja) 磁気デバイス
JP2017199940A (ja) 磁気デバイス
JP6153158B2 (ja) 磁気デバイス
JP6261032B2 (ja) 多層プリント基板、磁気デバイス
JP6084103B2 (ja) 磁気デバイス
JP6261071B2 (ja) コイル一体型プリント基板、磁気デバイス
JP2015088689A (ja) 多層プリント基板、磁気デバイス
JP2014170869A (ja) 磁気デバイス
WO2014141668A1 (ja) 磁気デバイス
US10660193B2 (en) Multilayer substrate
JP2014160785A (ja) 磁気デバイス
JP2014179402A (ja) 磁気デバイス
JP6120619B2 (ja) 磁気デバイス
JP2014179399A (ja) 磁気デバイス

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170808

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180619

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20181207