JP2007109566A - チップ型ヒューズ素子及びその製造方法 - Google Patents

チップ型ヒューズ素子及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 可溶体の実効断面積を削減し、溶断性能に優れたチップ型ヒューズ素子を提供する。
【解決手段】 支持基板2上に可溶体3が形成されており、この可溶体3を貫通するとともに少なくとも支持基板2の厚さ方向における中途位置まで到達する孔6が形成されている。孔6の形成により、可溶体3の実効断面積が削減されるとともに、孔6が支持基板2にも連なって形成されることで、蓄熱構造が実現される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、基板上に可溶体が形成されてなるチップ型ヒューズ素子及びその製造方法に関するものであり、特に、パンチングで可溶体を打ち抜き実効断面積を減少させたチップ型ヒューズ素子及びその製造方法に関する。
ヒューズ素子としては、過剰な電流による発熱により溶断する溶断線を小径のガラス管の中に配したヒューズ素子が一般的であるが、前記構造では小型化に限度があり用途も制約されることから、より小型のいわゆるチップ型ヒューズ素子が開発されている。チップ型ヒューズ素子は、セラミックチップ等の絶縁基板上に溶断材料からなる幅狭の可溶体を形成し、可溶体の両端に電極を接続することにより構成されるものであり、このような構成を採用することにより、ヒューズ素子の小型化のみならず、低コスト化にも繋がるものと期待される。
このようなチップ型ヒューズ素子の可溶体は、蒸着やスパッタ等の真空技術によって薄膜に形成されることが一般的である。真空技術は、可溶体に使用可能な材料選択の幅が広いため特性の調整が比較的容易であることや、可溶体の薄膜化及び幅狭化も容易であることから、高抵抗値を示す可溶体を実現でき、溶断時間の短いチップ型ヒューズ素子を作製するうえで有利である。その反面、真空技術の利用は、大規模な製造設備が必要となり、製造工程が煩雑となることから、製造コストの大幅な上昇を招くという不都合も有している。
あるいは、前記可溶体を印刷法を利用して厚膜に形成する技術も検討されている。例えば、特許文献1には、ヒューズエレメント(可溶体)を銀の厚膜により構成したヒューズ素子が開示されている。印刷法を利用する場合、導電性材料である金属を含むペースト(可溶体ペースト)を絶縁基板上に印刷し、乾燥した後、焼成することによって可溶体が形成される。印刷法を利用することで、真空技術を利用した場合に比べてチップ型ヒューズ素子の製造コストの大幅な低減が可能となる。
ただし、可溶体を印刷法により形成したチップ型ヒューズ素子では、可溶体を細くしたり厚みを薄くすることに限界があり、前記薄膜法(例えば、スパッタや蒸着、めっき等)で形成される可溶体と比較して可溶体の断面積が大きくなる傾向にある。一方、一般に、可溶体の抵抗は、次式(1)で表され、可溶体の断面積Sが大きくなれば、結果として抵抗が小さくなる。可溶体の溶断は、可溶体が有する抵抗によって生ずるジュール熱を利用して起こるため、前記のように抵抗が小さくなると、可溶体で生ずるジュール熱が小さくなって溶断ができなくなったり、溶断時間が長くなる等の問題が生ずるおそれがある。
R=ρ×(L/S) ・・・(1)
(R:抵抗、ρ:可溶体を構成する物質の比抵抗、L:可溶体の長さ、S:可溶体の断面積)
そこで、トリミングにより可溶体の断面積を小さくし、抵抗値を大きくすることが検討されている(例えば、特許文献2や特許文献3等を参照)。例えば特許文献2には、トリミング溝を、ヒューズ膜の内部抵抗を調整しつつ、溶断狭小部を形成する固定の第1のトリミング溝と可変の第2のトリミング溝とから構成し、固定の第1トリミング溝を溶断狭小部を形成するに際してヒューズ膜の中央部に位置するように設け、可変の第2トリミング溝を膜厚との相関で所定幅の溶断狭小部を調整するように設けることが記載されている。特許文献3には、抵抗体の両端部近傍に重畳するように電極を形成した後、抵抗体をトリミングしてヒュージングポイント(溶断部)を形成し、抵抗値を調整することが記載されている。
特開2002−140975号公報 特開2002−56767号公報 特開2003−234057号公報
しかしながら、前記各特許文献記載の発明では、前記トリミングを、レーザビームを用いたレーザトリミングや、サンドブラストを用いたトリミングにより行っており、大がかりな装置が必要であり、コスト増の原因となっている。また、前記レーザトリミングでは、1つ1つの可溶体に対して個別にトリミングを行う必要があり、多大な手間を要し、生産性の点で課題が残る。
また、チップ型ヒューズ素子においては、可溶体の速やかな溶断を実現するために、蓄熱についても考慮する必要があるが、前記特許文献2記載の発明では、この点について何ら考慮されていない。特許文献3記載の発明では、蓄熱層を形成することでこれに対応することが開示されているが、第1の蓄熱層の形成の後に、これを覆って抵抗体を形成し、トリミング後に第2の蓄熱層を形成するというように、製造工程が著しく煩雑なものとなる。
本発明は、このような従来の実情に鑑みて提案されたものであり、可溶体のトリミングと蓄熱構造の形成を同時に行うことができ、溶断性能の改善と製造コストの削減を両立し得る新規なチップ型ヒューズ素子及びその製造方法を提供することを目的とする。
前述の目的を達成するために、本発明に係るチップ型ヒューズ素子は、支持基板上に可溶体が形成されてなるチップ型ヒューズ素子であって、前記可溶体を貫通するとともに少なくとも前記支持基板の厚さ方向における中途位置まで到達する孔が形成されていることを特徴とする。
また、本発明のチップ型ヒューズ素子の製造方法は、グリーンシート上に可溶体ペーストパターンを印刷形成し、前記可溶体ペーストパターンを貫通するとともに少なくとも前記グリーンシートの厚さ方向における中途位置まで到達する孔を打ち抜き形成した後、焼成することを特徴とする。
本発明においては、打ち抜きによる孔の形成により可溶体がトリミングされた形になり、可溶体の断面積が削減され、抵抗値が上昇する。したがって、過剰な電流が流れた場合に、可溶体で生ずるジュール熱が大きくなり、短時間のうちに速やかに溶断される。
ここで、前記孔は、パンチング等の打ち抜き加工により形成されるもので、レーザトリミング等のような大がかりな装置は必要なく、また簡単な操作で一括形成することができるので、生産性の点でも有利である。
さらに、前記孔は、支持基板の厚さ方向における中途位置まで到達するように形成され、その結果、空間が形成されるが、空気の熱伝導率は、支持基板を構成するセラミックス等の熱伝導率よりも小さいため、可溶体で生じたジュール熱が蓄熱され、可溶体の速やかな溶断が実現される。このとき、前記支持基板の孔は、前記可溶体の孔と同時に形成され、蓄熱構造を実現のための格別な工程も不要である。
本発明によれば、可溶体のトリミングと蓄熱構造の形成を同時に行うことができ、溶断性能の改善と製造コストの削減を同時に実現することが可能である。したがって、本発明によれば、溶断特性に優れたチップ型ヒューズ素子を安価に提供することが可能である。
以下、本発明を適用したチップ型ヒューズ素子及びその製造方法について、図面を参照しながら詳細に説明する。
本実施形態のチップ型ヒューズ素子1は、図1に示すように、支持基板2上に可溶体3を形成してなるものであり、この可溶体3が過電流の通電により溶断されヒューズとして機能するものである。
ここで、可溶体3を支持する支持体となる支持基板2は、絶縁材料により形成されている。支持基板2を構成する材料としては特に制約があるわけではなく、この種のチップ型ヒューズ素子に用いられる材料がいずれも使用可能である。例えば、低い熱伝導性を示す絶縁材料を用いることができ、具体的には、Al、ガラスセラミック等の絶縁材料を用いることができる。
可溶体3は、本例の場合、両端部3a、3bが幅広に形成されるとともに、これらの間の溶断部3cは、幅の狭い帯状のパターンとして形成されている。前記可溶体3は、例えば薄膜法(蒸着法やスパッタ法、めっき法等)や印刷法等により形成することができるが、本発明においては、印刷法により形成するものとする。印刷法によれば、簡便に可溶体のパターンを形成することができ、薄膜法に比べて高額な設備投資等も不要であることから、製造コストの点で有利である。
通常、前記可溶体3の両端には、外部接続用の電極4、5が接続される。本実施形態の場合、前記可溶体3の両端部3a、3bを幅広に形成し、電極4、5と可溶体3との電気的接続における接触面積を拡大して抵抗値を小さなものとし、余計な抵抗が付加されるのを防止している。これら電極4、5は、例えばAg、Pt、Pd、Cu等の良導電材料を含む導電性厚膜や、前記良導電材料のめっき膜、さらには前記良導電材料を含む樹脂(例えば、Ag熱硬化性導電性樹脂)等から構成される。チップ型ヒューズ素子1においては、これら電極4、5が外部接続端子となり、外部回路との電気的接続が図られる。
前述の構成を有するチップ型ヒューズ素子においては、可溶体3の前記溶断部3cの幅、厚さ、及び材質を選択することにより、可溶体3が溶断される定格電流(すなわち、チップ型ヒューズ素子1の定格電流)を設定するが、印刷法により可溶体を形成する場合、薄膜法(例えば、スパッタや蒸着、めっき等)で形成される可溶体と比較して可溶体の断面積が大きくなる傾向にあり、溶断時間が長くなる傾向にある。
そこで、本発明では、前記可溶体3の前記溶断部3cに孔6を形成し、当該溶断部3cの実効断面積を削減し、溶断特性を改善する。前記孔6は、図2(a)に示すように、可溶体3の溶断部3cの面内に例えば複数配列形成されているが、これに限らず、例えば図2(b)に示すように、溶断部3cの両側縁に沿って溶断部3cをトリミングする形で形成してもよい。孔6の開口形状も任意であり、例えば円形、楕円形、方形、矩形等とすることが可能である。
前記孔6の形成により、溶断部3cの実効断面積が削減されるが、このとき、前記孔6の大きさ、数により実効断面積を設定することができ、前記定格電流を設定することができる。なお、前記孔6は、1つ以上形成すればよいが、各チップ型ヒューズ素子における前記実効断面積や定格電流のばらつきを抑えるためには、比較的小さな孔6を複数形成することが好ましい。
また、前記孔6は、図3に示すように、可溶体3の溶断部3cを貫通するだけでなく、支持基板2にも連なる形で形成されている。このように、前記孔6を支持基板2まで到達する形で形成することにより、可溶体3の近傍に空間が形成されることになるが、空気の熱伝導率が支持基板2を構成する基板材料(セラミックス等)の熱伝導率よりも小さいため、可溶体3の溶断部3cで生じたジュール熱がここに蓄熱され、蓄熱構造が形成されることになる。さらに、可溶体3の溶断部3cが溶断するためには、ある程度の空間が必要であり、十分な空間が確保できないと、溶断時の内圧によりチップ型ヒューズ素子が破損するおそれがあるが、支持基板2に前記孔6を形成することで、このような問題も解消することができる。
なお、前記孔6は、図3に示すように、支持基板2を貫通する形で形成されていてもよいし、あるいは、支持基板2の厚さ方向における中途位置まで到達するように非貫通の形で形成されていてもよい。さらには、支持基板2を貫通する孔と非貫通の孔とが混在していてもよい。また、前記孔6には、熱伝導率の高い蓄熱材が充填されていてもよい。これにより、より一層、蓄熱効果を高めることができる。
以上がチップ型ヒューズ素子の基本構造であるが、前記構成に加えて、例えば基板を多層化することも可能である。図4は、前記可溶体3が形成された支持基板2の両側にセラミックス基板7,8を積層したチップ型ヒューズ素子を示すものである。このように、支持基板2の両側に、それぞれ1層以上のセラミックス基板7,8を積層することにより、可溶体3を保護することができ、素子の信頼性を向上することができる。なお、前記多層化に際しては、必ずしも支持基板2の両側にセラミックス基板7,8を積層する必要はなく、例えば支持基板2の一方の面(例えば、図中、支持基板2の下面)にのみセラミックス基板7を積層し、他方の面(図中、支持基板2の上面)には、ガラスやシリコーン樹脂、エポキシ樹脂等からなる保護基板を積層形成したり、ガラスやシリコーン樹脂、エポキシ樹脂等からなる保護層を被覆形成するようにしてもよい。
前述のように、支持基板2の両側、あるいは片側に1層以上のセラミックス基板を積層する場合、前記孔6はこれらセラミックス基板にも連なるように形成することが可能であるが、最も外側に配されるセラミックス基板には、前記孔6を貫通形成することは避けることが望ましい。前記孔6が全てのセラミックス基板を貫通して形成されると、可溶体3の溶断部3cが溶断した際に、可溶体材料が外部に飛散するおそれが生ずる。
また、前記構造を採用した場合に、さらに支持基板2と可溶体3の間に蓄熱層を介在させることも可能である。蓄熱層を構成する材料としては特に限定されないが、低い熱伝導性を示す材料を用いることが好ましく、例えば樹脂やガラス等を挙げることができる。蓄熱層は、多孔質構造とすることもできる。前記のような蓄熱層を形成することにより、効率的に可溶体3で発生するジュール熱を可溶体3の溶断に効果的に利用することができる。
さらにまた、支持基板2の両側に1層以上のセラミックス基板を積層する構造を採用した場合においても、可溶体3を覆って保護層を形成することも可能である。保護層は、可溶体3に定格電流値を超える過電流が流れることによって可溶体3が溶断される際に、溶断した可溶体3を確実に絶縁するとともに、可溶体3を構成する材料の飛散を防止し、外部への影響を極力抑えるようにするものである。保護層を形成するための材料としては、例えばシリコーン樹脂等の樹脂、ガラス等の絶縁材料を挙げることができる。
以上のように構成されるチップ型ヒューズ素子においては、可溶体3の実効断面積が孔6の形成によって削減され、さらには孔6の形成による蓄熱効果と相俟って、溶断特性が大幅に改善される。すなわち、定格電流を超える過電流が通電された場合に、短時間での溶断が可能となる。
次に、前述の構成のチップ型ヒューズ素子1の製造方法について説明する。図5は、本実施形態の製造方法における工程フローを示す図である。
前述のチップ型ヒューズ素子1を作製するには、先ず、図6(a)に示すような支持基板2に対応するグリーンシート11及び可溶体ペーストを用意し、図6(b)に示すように、グリーンシート11上に焼成後に可溶体3となる印刷パターン12を印刷法により形成する。
ここで、グリーンシート11は、複数のチップ型ヒューズ素子を一括形成するために、個々のチップ型ヒューズ素子の支持基板2より大きなものを用い、前記印刷法により、それぞれ可溶体3となる複数の印刷パターン12をマトリクス状に配列形成する。
印刷工程では、基板2となるグリーンシート上に、溶断材料を含む可溶体ペーストを例えばスクリーン印刷等により所定形状に印刷するが、用いる可溶体ペーストは、可溶体3を構成する溶断材料と有機ビヒクルとを混合してなるものである。また、有機ビヒクルは、溶断材料である金属粉等をペースト化させる役割を有するものであるが、その選択に際して特に制約はなく、この種のペーストに用いられるものがいずれも使用可能である。一般に、有機ビヒクルは、バインダを有機溶剤中に溶解することによって調製されるものであるが、バインダとしては、例えば、エチルセルロース、ポリビニルブチラール等、任意のバインダを選択使用することができる。有機溶剤も限定されず、テルピネオール、ブチルカルビトール、アセトン、トルエン等、公知の有機溶剤から適宜選択すればよい。さらに、可溶体ペーストの物性を調節するために、分散剤等の各種添加剤を加えてもよい。
前記印刷パターン12の形成の後、図6(c)に示すように、可溶体3の溶断部3cに相当する部分に孔13を形成する。この孔13は、パンチング等の機械的な手法により一括して形成することができる。孔13の形成に際しては、例えばパンチングのストロークを調整することにより、その深さを調節することができ、例えば前記印刷パターン12及びグリーンシート11を貫通するように形成すればよい。あるいは、前記ストロークの調整により、前記孔13をグリーンシート11の厚さ方向中途位置まで形成することも可能である。
次に、図6(d)に示すようにグリーンシート11の上下にそれぞれセラミックス基板7,8に対応するグリーンシート14,15を積層し、図6(e)に示すように、各チップ型ヒューズ素子に対応して積層体を切断する。なお、支持基板2の片側にのみセラミックス基板を積層する場合には、グリーンシート11の下面にのみグリーンシート14を積層し、各チップ型ヒューズ素子に対応して積層体を切断する。
前記切断の後、焼成工程を実施する。焼成工程では、印刷パターン12が印刷形成された積層体を例えば酸素含有雰囲気中で熱処理することにより、可溶体ペースト中のバインダを除去するとともに、可溶体3を構成する溶断材料を焼き固める。この場合、前記焼成工程は、酸素を含む雰囲気中(例えば大気中)で行うのが一般的であるが、前記可溶体ペーストに含まれる金属粉や焼成後の可溶体3の酸化が生じる場合は、酸素を含む雰囲気中で脱バインダを行った後、還元雰囲気で焼成を施す。
また、焼成工程における焼成温度は、用いる溶断材料(金属)の種類に応じて適宜決定すればよいが、例えば焼成温度が高すぎると、金属が溶融して可溶体の形状を維持できなくなるおそれがある。したがって、ここでの焼成温度は可溶体3を構成する合金の融点より低温とすることが好ましい。
前述の焼成の後、外部接続のための電極、さらには必要に応じて保護層や保護基板等を形成するが、例えば電極を厚膜で形成する場合には、Ag、Pt、Pd、Cu等を含有する導電ペーストを印刷し、焼成すればよい。あるいは、Ag熱硬化性導電性樹脂等により形成する場合には、支持基板2の両端部分にディッピングし、熱硬化させればよい。電極は前記焼成工程前に形成してもよく、この場合には電極の焼成と可溶体3の焼成とを同時に行うことができる。
以上によりチップ型ヒューズ素子1が形成されるが、前述の工程によれば、可溶体3が孔6によってトリミングされた形で形成されるため、溶断特性に優れたチップ型ヒューズ素子1を作製することが可能である。また、前記孔6はパンチング等の手法によって形成しているので、工程の簡略化、設備投資の削減等を実現することもできる。さらに、前記孔6は支持基板2にも同時に形成されるので、工数を増やすことなく蓄熱構造を実現することが可能である。
本発明を適用したチップ型ヒューズ素子の一例を示す概略斜視図である。 (a)は可溶体の一例を示す平面図であり、(b)は可溶体の他の例を示す平面図である。 図1に示すチップ型ヒューズ素子の断面図である。 支持基板の上下にセラミックス基板を積層したチップ型ヒューズ素子の分解斜視図である。 チップ型ヒューズ素子の製造プロセスの一例を示すフローチャートである。 チップ型ヒューズ素子の製造プロセスを工程順に示す概略斜視図であり、(a)はグリーンシート、(b)は印刷パターン形成工程、(c)はパンチング工程、(d)はグリーンシート積層工程、(e)は切断工程を示す。
符号の説明
1 チップ型ヒューズ素子、2 支持基板、3 可溶体、4,5 電極、6 孔、7,8セラミックス基板、11,14,15 グリーンシート、12 印刷パターン、13 孔

Claims (9)

  1. 支持基板上に可溶体が形成されてなるチップ型ヒューズ素子であって、前記可溶体を貫通するとともに少なくとも前記支持基板の厚さ方向における中途位置まで到達する孔が形成されていることを特徴とするチップ型ヒューズ素子。
  2. 前記孔は、前記支持基板を貫通して形成されていることを特徴とする請求項1記載のチップ型ヒューズ素子。
  3. 前記可溶体が形成された支持基板の少なくとも一方の面に1層以上の基板が積層され、前記孔は、少なくとも最外層となる基板を貫通していないことを特徴とする請求項2記載のチップ型ヒューズ素子。
  4. 前記孔は、前記可溶体の面内に複数形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載のチップ型ヒューズ素子。
  5. 前記孔は、前記可溶体の端部をトリミングする形で形成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載のチップ型ヒューズ素子。
  6. 前記孔に蓄熱材が充填されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項記載のチップ型ヒューズ素子。
  7. 前記可溶体は、印刷形成されたものであることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項記載のチップ型ヒューズ素子。
  8. グリーンシート上に可溶体ペーストパターンを印刷形成し、前記可溶体ペーストパターンを貫通するとともに少なくとも前記グリーンシートの厚さ方向における中途位置まで到達する孔を打ち抜き形成した後、焼成することを特徴とするチップ型ヒューズ素子の製造方法。
  9. 前記グリーンシート上に複数の可溶体ペーストパターンを印刷形成し、前記孔を打ち抜き形成した後、個々のチップ型ヒューズ素子に対応して前記グリーンシートを切断し、前記焼成を行うことを特徴とする請求項8記載のチップ型ヒューズ素子の製造方法。
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