JP5109777B2 - フローセンサ - Google Patents
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Description
このフローセンサにおいては、半導体基板300の一部に空洞部が形成され、この空洞部上に、上記流体の流量を感知する部分となる薄膜部310が設けられている。そして、この薄膜部310には、発熱体311と、同発熱体311の上流側の温度を感知する上流側感温体312と、同発熱体311の下流側の温度を感知する下流側感温体313とが備えられている。更に、半導体基板300には、当該フローセンサの環境温度を感知する温度計320が備えられている。
感知される流体の流量感知精度の低下や、(ロ)フローセンサとしての消費電力の増大を招くこととなる。以下、これら(イ)及び(ロ)の不都合が生じる理由について説明する。
上記発熱体311の線幅Wの拡大は同発熱体311の抵抗値の低下を招く。すなわち、上記リード部330、331の抵抗値に対する発熱体311の抵抗値の比が低下することとなる。一方、発熱体311の抵抗値の変化に基づきその温度を感知するとはいえ、この感知結果には、リード部330、331での電圧降下が含まれている。このため、リード部330、331の抵抗値に対する発熱体311の抵抗値の比が小さい場合には、このリード部330、331での電圧降下分が無視できないものとなり、発熱体311による自身の温度の感知精度が低下することとなる。そしてひいては、この温度感知精度の低下に起因して流体の流量感知精度も低下する。
上記発熱体311と上記リード部330、331とには同じ量の電流が流れる。そして、発熱体311とリード部330、331との発熱量は、そこに流れる電流をI、発熱体311の抵抗値をR1、リード部330、340の抵抗値をR2とすると、それぞれ「R1×I2」、「R2×I2」となる。すなわち、リード部330、331では、電流の大きさの2乗に比例した量「R2×I2」の電力が無駄に消費されていることになる。結局、上記発熱体311の線幅Wの拡大は、同発熱体311の抵抗値の低下を招き、これにより、発熱体311で必要とされる発熱を得るための電流量の増大を招く。そしてこのことが、リード部330、331での電力の無駄な消費を助長する結果を招いている。
請求項2記載のフローセンサでは、発熱体に、絶縁膜よりも熱伝導性の高い熱伝導部材を、電流の流れないダミーパターンとして設け、熱伝導部材を発熱体に近接して形成し、且つ該熱伝導部材と発熱体とを導電性を有する複数の熱連結線にて接続するとともに、これら各熱連絡線と熱伝導部材との接点を互いに同電位に設定し、熱連結線を、当該熱連結線に接続される熱伝導部材の接続辺の長さよりも短い線幅に設定するようにした。
請求項4記載のフローセンサでは、発熱体をボロンのドーピングされた単結晶シリコンからなるようにし、発熱体の電流流通方向に直交する線幅もしくはその極小値を「7μm」以上に設定することとした。これにより、高温、長時間での使用環境に起因する経時変化を好適に抑制することができるようになる。
一般に、不純物をドーピングした後に、活性化等の目的で熱処理が行われる。上記発熱体が多結晶シリコンからなるとき、上記ドーピング後の熱処理において、多結晶シリコンの大粒径化が進行する。この際、該熱処理の温度を大きくするほど、多結晶シリコンを構成する多数の単結晶シリコンの平均粒径を大きくすることができる。すなわち、上記熱処理の温度を大きくすることで、その抵抗温度係数を大きくすることができる。一方、高温環境においては、例えば基板等にクラックやスリップ(結晶欠陥)が発生するといった不具合が起こり易くなる。そのため、上記ドーピング後の熱処理の温度のみによって上記発熱体の抵抗温度係数を大きくするには限界がある。この点、上記構成によれば、発熱体にドーピングされるリンの濃度の最適化を図ることで、多結晶シリコンの大粒径化が促進される。
請求項9記載のフローセンサでは、上記絶縁膜によって熱伝導部材の周囲を電気的に絶縁したために、その電気的な絶縁を確実に行うことができるようになる。
請求項10記載のフローセンサでは、発熱体の付近の温度を感知する感温体を設けるようにした。上記感温体には、熱伝導部材からなるダミーパターンにより発熱体の熱が迅速に伝達されるようになる。
請求項11記載のフローセンサでは、熱伝導部材を発熱体と同一の材料にて形成するようにした。これにより、これら熱伝導部材と発熱体とを同一の工程にて形成することができるようになり、製造工程を低減することができる。
(第1の比較例)
はじめに、第1の比較例について説明する。
いる。
フローメータFMは、吸気通路の上流側に対応した上流側ホィーストンブリッジUHBと、吸気通路の下流側に対応した下流側ホィーストンブリッジDHBとを備えている。
OPに取り込まれる。そして、これら2つの電圧降下の差に応じた信号が差動増幅回路COPにて生成され、増幅回路ACによって増幅された後、信号生成回路SGの端子P7を介して外部に出力される。この端子P7を介して出力される検出信号が流体の流量及び流通方向の検出信号である。
図3(a)に示すように、吸気通路IMFには、同吸気通路IMF内を流通する流体の一部が取り込まれ、この取り込まれた流体を所定に流通させる流路部材FPが取り付けられている。そして、この流路部材FPには、上記フローセンサFSが取り付けられている。一方、吸気通路IMFの外側には、信号生成回路SGが配置されている。そして、フローセンサFSと信号生成回路SGとは、流路部材FP内に収納されている配線(図示略)によって接続されている。
図4に、フローセンサFSのうち薄膜部MB近傍の断面構成を示す。この図4は、先の図2のA−A断面を示している。同図4に示すように、シリコンからなる半導体基板10
には、上記シリコン酸化膜20が形成されている。そして、シリコン酸化膜20上には、上流側ヒータRha、下流側ヒータRhb、リード部L2、L5、上流側温度計Rka、下流側温度計Rkbがそれぞれ単結晶シリコンにて形成されている。そして、これら上流側ヒータRhaや、下流側ヒータRhb、リード部L2、L5、上流側温度計Rka、下流側温度計Rkbを覆うようにして、シリコン窒化膜40が積層されている。ちなみに、上記シリコン酸化膜20やシリコン窒化膜40は、空洞部Hを含めて半導体基板10の上方の略全ての領域に積層形成されている。
本比較例では、これら上流側ヒータRha及び下流側ヒータRhbをボロン(B)が注入されることでP型の導電型を有する単結晶シリコンにて形成する。そして、これにより、高温、長時間の使用環境におけるこれら上流側ヒータRha及び下流側ヒータRhbの経時変化を抑制する。
図5は、ボロンの注入されたシリコン抵抗体を「310℃」の高温下に「1500時間」保持することによる抵抗値の変化率について、そのシリコンの線幅への依存性を調べる実験結果を示すものである。ここで、実際に実験で用いたシリコン抵抗体の線幅は、「0.5μm」、「1μm」、「2μm」、「3μm」、「5μm」、「7μm」、「10μm」、「15μm」、「30μm」、「100μm」である。
図6は、上記シリコン抵抗体の抵抗変化率について、その不純物濃度への依存性を調べる実験結果を示すものである。この実験は、線幅「30μm」のシリコン抵抗体を「310℃」の高温にて「500時間」保持した場合の抵抗値の変化率を調べたものである。同図6に示されるように、抵抗変化率は高濃度であるほど小さくなる。すなわち、シリコン抵抗体の不純物濃度が高濃度であるほど同シリコン抵抗体の経時変化を抑制することができる。
きければ大きいほど抵抗温度係数が大きくなる。したがって、自身の温度を抵抗値の変化に基づいて感知する上流側ヒータRha及び下流側ヒータRhbは、不純物濃度を高くすればするほど、その感度を向上させることができる。
すなわち、不純物濃度は、「1×1020cm−3」以上であって固溶度以下の濃度とすることが望ましいことがわかる。なお、この際、ボロンの注入されたシリコン抵抗体の不純物濃度は、その上面から下面まで略一定とすることが望ましい。
本比較例では、図9に示す上流側ヒータRha及び下流側ヒータRhbの線幅Wを、「7μm〜30μm」とする。これは以下の理由による。
する。図10及び図11に示す断面は、先の図2に示したB−B断面である。
この一連の製造工程においては、まず図10(a)に示すようなSOI(Silicon On Insulator)基板を用意する。ここでは、このSOI基板は、例えばN型の導電型を有する単結晶シリコンからなる半導体基板10上に、例えば膜厚「1μm」からなるシリコン酸化膜20、例えばP型の導電型を有して所定の膜厚(例えば「0.6μm〜1.5μm」)からなる単結晶シリコン膜30が積層されたものである。
ガス流量比 SiH2Cl2:NH3=4:1
雰囲気温度 850℃
圧力 20Pa
次に、図11(a)に示す工程において、シリコン窒化膜40を反応性イオンエッチングにてエッチングすることでコンタクトホール41を形成する。更に、図11(b)に示すように、メタル(例えばアルミニウム)を所定の膜厚(例えば「1.0μm」)に成膜した後、パターニングすることで上記コンタクトホール41に先の図2に示したパッドP5を形成する。なお、図11(a)〜図11(b)に示す工程においては、図示しないパッドP1〜P4、P6も同様にして形成される。
B.半導体基板10の裏面を単結晶シリコンの基本格子の等価な6面である{100}とする。
C.上記シリコン窒化膜50の開口部を矩形にして形成すると共に、その各辺を結晶方位<110>と一致させる。
(1)上流側ヒータRha及び下流側ヒータRhbをボロンの注入された単結晶シリコンにて形成するとともに、その線幅を「7μm〜50μm」に設定するようにした。これにより、その感度の向上や消費電力の抑制を図るとともに、高熱、長時間の使用による経時変化を抑制することができるようになる。
(第2の比較例)
次に、第2の比較例について、先の第1の比較例との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
ちなみに、上流側ヒータRha及び下流側ヒータRhbは、上記第1の比較例と同様、互いに鏡像対称且つサイズ同一の形状とすると共に、流体の流通方向に直交する方向であって且つこれら上流側ヒータRha及び下流側ヒータRhbを2分する中心線に対して対称に配置する。これにより、流体の流量や流通方向の感知精度を向上させる。
(6)上流側ヒータRhaや下流側ヒータRhbに反転部を備えることで、フローセンサFSの感度をいっそう向上させることができるとともに、消費電力をいっそう抑制することができるようになる。
次に、第3の比較例について、先の第1の比較例との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
このように複数の発熱抵抗体h1〜h5を並列接続して上流側ヒータRhaを構成することで、上流側ヒータRhaの流体の流通方向に直交する方向の幅である敷設幅Whは、各発熱抵抗体h1〜h5の線幅Wの和よりも広く形成されることとなる。このように上流側ヒータRhaの敷設幅Whを確保することで、流体の流通に際して上流側ヒータRhaの放熱量を増大させることが可能となる。しかも、この場合、電流の流通に供される幅は敷設幅よりも小さいために、上流側ヒータRhaの抵抗値の低減を抑制することができる。
熱量の増大によってフローセンサFSの感度の向上が図られるとともに、リード部L2、L3に対する上流側ヒータRhaの抵抗値の比の増大によって消費電力の低減や感度の向上が図られる。
(7)複数の発熱抵抗体を並列接続して上流側ヒータRhaや下流側ヒータRhbを構成することで、フローセンサFSの感度をいっそう向上させることができるとともに、消費電力を抑制することができるようになる。
次に、第4の比較例について、先の第1の比較例との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
(8)上流側ヒータRhaや下流側ヒータRhbを、その流体の流通方向の幅である敷設幅Wh内で電流の流通を制限する1乃至複数の縮幅部を有して形成することで、フローセンサFSの感度の向上や消費電力の抑制を図ることができるようになる。
次に、第5の比較例について、先の第1の比較例との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
なお、これらダミーパターンDP1、DP2は、互いに鏡像対称且つサイズ同一の形状
を有すると共に、上流側ヒータRha及び下流側ヒータRhb間を分離する中心線に対して線対称に配置することが望ましい。これにより、流通方向の感知精度を向上させることができる。
TR=y/kwd …(c1)
また、ダミーパターンDP1、DP2の膜厚と同一の膜厚を有する上流側ヒータRhaや下流側ヒータRhbのシート抵抗SRは、下式(c2)となる。
上式(c1)及び(c2)より、膜厚dを消去すると、熱抵抗TRは下式(c3)となる。
したがって、シート抵抗SRや、線幅w、長さy等が固定されているとすると、ダミーパターンDP1、DP2の熱抵抗TRは、(1/kρ)に比例することとなる。したがって、(1/kρ)が小さい部材ほどダミーパターンDP1、DP2の熱抵抗を低下させることが、換言すれば熱伝導性を向上させることができる。そして、図16に示されるように、シリコンは金属と比較して(1/kρ)が小さなものとなっている。
以上説明した本比較例によれば、先の第1の比較例の上記(1)〜(5)に準じた効果に加えて、更に以下の効果が得られるようになる。
次に、本発明にかかるフローセンサを車載用内燃機関の吸入空気量を検出するフローメ
ータに適用した第1の実施形態について、先の第5の比較例との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
次に、本発明にかかるフローセンサを車載用内燃機関の吸入空気量を検出するフローメータに適用した第6の比較例について、先の第5の比較例との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
次に、本発明にかかるフローセンサを車載用内燃機関の吸入空気量を検出するフローメータに適用した第2の実施形態について、先の第5の比較例との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
以上説明した本実施形態によれば、先の第1の比較例の上記(1)〜(5)や、先の第5の比較例の上記(9)〜(11)の効果に準じた効果に加えて、更に以下の効果が得られるようになる。
体は、リンの注入された単結晶シリコンにて形成されたものである。図21に、図20(a)〜図20(d)に示した発熱体について、これを所定の高温にて保持した場合の保持時間に対する抵抗変化率の関係を示す。同図21に示されるように、保持時間が長くなるほど、抵抗変化率が上昇することがわかる。
次に、本発明にかかるフローセンサを車載用内燃機関の吸入空気量を検出するフローメータに適用した第7の比較例について、先の第5の比較例との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
次いで、図23(b)に示すように、このシリコン窒化膜90の上面にレジスト材を塗布した上で、フォトリソグラフィによりパターンニングして選択的にエッチングすることで、コンタクトホール91を形成する。そして、アニール(熱処理)を行った後、半導体基板60の厚さが「500μm」になるように、同半導体基板60の裏面側にバックポリッシュを施す。これにより、同半導体基板60の裏面に形成された多結晶シリコン膜82及びシリコン窒化膜62が除去される。また、半導体基板60の裏面に、例えばプラズマCVD法により、膜厚「0.5μm」のシリコン窒化膜100を成膜する。そして、このシリコン窒化膜100の表面にレジスト材を塗布した上で、フォトリソグラフィによりパターンニングして選択的にエッチングすることで、薄膜部MBを形成すべく開口部101を形成する。更に、このシリコン窒化膜100をマスクとして、例えばウェットエッチングにより、半導体基板60の裏面を選択的にエッチングする。これにより、図23(c)に示すように、空洞部Hが形成されるとともに、薄膜部MBが形成される。また、上記パッドP5は、例えばAu(金)等からなる外部配線に接続(ボンディング)される。
図24に、上述した製造工程により作製した線幅「10μm」の多結晶シリコン膜81(シリコン抵抗体)について、注入される不純物の濃度と抵抗温度係数(TCR)との関係をグラフとして示す。なお、このグラフは、発明者らによる測定の結果である。ここでは、上記製造工程にて作製されるシリコン抵抗体と、上記製造工程において用いられる不純物としてリン(P)の代わりにボロン(B)を用いて作製されるシリコン抵抗体とについて対比して示している。
り詳しくは、一般に、多結晶シリコンの抵抗温度係数は単結晶シリコンの抵抗温度係数よりも小さくなっている。これは、多結晶シリコンを構成する単結晶粒間に存在する粒界に起因する。この点、上記リンがドーピングされたシリコン抵抗体によれば、多結晶シリコンを構成する多数の単結晶シリコンの粒が大粒径化されることで、上記粒界の影響は相対的に小さくなるため、単結晶シリコンにより近い抵抗温度係数が得られるようになる。すなわち、上流側ヒータRha及び下流側ヒータRhbを、リンがドーピングされる多結晶シリコンにより形成することで、センサ感度を向上させることができる。
れるようになる。
次に、本発明にかかるフローセンサを車載用内燃機関の吸入空気量を検出するフローメータに適用した第8の比較例について、先の第5の比較例との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
・上記第1,第2の実施形態あるいは第1〜第6の比較例において、ボロンの注入量は、「1×1020cm−3〜2×1020cm−3」に限らない。
この図27においては、上流側ヒータRhaや下流側ヒータRhbが、反転部を4つ有して構成されている。なお、上流側ヒータRha及び下流側ヒータRhbは、流体の流通方向に直交する線であってこれらを分離する中心線に対して線対称な形状とすることが望ましい。
・上記第4の比較例において、上流側ヒータRhaや下流側ヒータRhbの形状は、その流体の流通方向の幅である敷設幅内で電流の流通を制限する1乃至複数の縮幅部を有し、該縮幅部の極小値が「7μm」以上に設定する範囲で適宜変更してよい。
・上記各実施形態あるいは各比較例においては、発熱体と該発熱体の近傍(発熱体自身又は発熱体の付近)の温度を感知する感温体とを、上流側ヒータRhaや下流側ヒータRhbのように同一とした。そして、発熱体自身によって感知される温度を所定の温度とするとともに、このときの発熱体の消費電力に基づき流体の流量を感知した。しかし、これら発熱体と該発熱体の近傍の温度を感知する感温体とを別部材としてもよい。この場合、例えば上記感温体によって感知される発熱体付近の温度を所定の温度とするように発熱体を制御するとともに、このときの発熱体の消費電力に基づいて流量を感知するようにしてもよい。
なお、上記各実施形態及び各比較例の変形例として示したように、フローセンサによっては、発熱体と感温体とを別部材とする構成もあり得る。しかし、この場合であれ、上記第1の比較例で示した理由等により、感温体についてもその線幅の最大値は、発熱体の線幅の最大値以下に設定することが望ましい。
・その他、フローセンサFSの構成としては、発熱体と、該発熱体の近傍の温度を感知する感温体とを備える限りにおいて、適宜変更してよい。すなわち例えば、例えば薄膜部MBを構成する絶縁膜としては、シリコン酸化膜や、シリコン窒化膜に限らず、これ以外の絶縁膜を用いてもよい。
た、半導体薄膜への不純物の注入は、イオン注入法に限らず、気相から半導体中へドーパント原子(不純物)を拡散させる手法や、ドーパント原子(不純物)のドープされた酸化膜ソースを使って表面から半導体中へ上記ドーパント原子(不純物)を拡散させる手法等でもよい。
Claims (11)
- 発熱体と、該発熱体を覆う絶縁膜とを備える薄膜部を有し、且つ前記発熱体で消費される電力に基づいた流体の流量検出に用いられるフローセンサにおいて、
前記発熱体には、前記絶縁膜よりも熱伝導性の高い熱伝導部材が、電流の流れないダミーパターンとして設けられてなり、
前記熱伝導部材は、前記絶縁膜よりも熱伝導性の高い熱連結線によって前記発熱体と一カ所で接続されてなり、
前記熱連結線は、当該熱連結線に接続される前記熱伝導部材の接続辺の長さよりも短い線幅に設定されてなる
ことを特徴とするフローセンサ。 - 発熱体と、該発熱体を覆う絶縁膜とを備える薄膜部を有し、且つ前記発熱体で消費される電力に基づいた流体の流量検出に用いられるフローセンサにおいて、
前記発熱体には、前記絶縁膜よりも熱伝導性の高い熱伝導部材が、電流の流れないダミーパターンとして設けられてなり、
前記熱伝導部材は、前記発熱体に近接して形成されてなり、且つ、該熱伝導部材と前記発熱体とは導電性を有する複数の熱連結線にて接続されてなるとともに、これら各熱連結線と前記熱伝導部材との接点が互いに同電位に設定されてなり、
前記熱連結線は、当該熱連結線に接続される前記熱伝導部材の接続辺の長さよりも短い線幅に設定されてなる
ことを特徴とするフローセンサ。 - 前記発熱体がシリコンからなる
請求項1または2に記載のフローセンサ。 - 前記発熱体が単結晶のシリコンからなり、該単結晶のシリコンにはボロンがドーピングされているとともに、その電流流通方向に直交する線幅もしくはその極小値が「7μm」以上に設定されてなる
請求項3に記載のフローセンサ。 - 前記発熱体の電流流通方向に直交する線幅もしくはその極小値が「15μm」以上に設定されてなる
請求項4に記載のフローセンサ。 - 前記発熱体が多結晶のシリコンからなり、該多結晶のシリコンにはリンがドーピングされてなる
請求項3に記載のフローセンサ。 - 前記多結晶のシリコンにドーピングされるリンの濃度が「2×10 20 cm −3 」以上である
請求項6に記載のフローセンサ。 - 前記多結晶のシリコンにドーピングされるリンの濃度が「7×10 20 cm −3 」以上である
請求項7に記載のフローセンサ。 - 前記熱伝導部材は、前記絶縁膜によってその周囲が電気的に絶縁されてなる
請求項1〜8のいずれか一項に記載のフローセンサ。 - 前記発熱体の付近の温度を感知する感温体が設けられてなる
請求項1〜9のいずれか一項に記載のフローセンサ。 - 前記熱伝導部材が前記発熱体と同一の材料にて形成されてなる
請求項1〜10のいずれか一項に記載のフローセンサ。
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