JP5176882B2 - 熱式フローセンサ及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、空隙を覆うように基板の表面上に形成された第1絶縁膜における空隙上の部位にヒータが配置され、ヒータと基板とが空隙によって熱的に分離された熱式フローセンサの製造方法であって、及びその製造方法に関するものである。
従来、空隙を覆うように基板の表面上に形成された第1絶縁膜における空隙上の部位にヒータが配置され、ヒータと基板とが空隙によって熱的に分離された熱式フローセンサとして、例えば特許文献1に示されるように、基板表面側から空隙が形成された所謂表面加工型の熱式フローセンサが知られている。
特許文献1に示される感熱式フローセンサ(熱式フローセンサ)では、半導体基板に、表面側からのエッチングによって空隙部(空隙)が形成されており、空隙部を覆うように半導体基板の表面上に形成された絶縁膜(第1絶縁膜)において、空隙部を架橋する薄膜部位にヒータが配置されている。
特開2000−283813号公報
特許文献1に示される表面加工型の熱式フローセンサでは、上記した絶縁膜にエッチング用の貫通孔を形成し、絶縁膜をマスクとしつつ該貫通孔を介して半導体基板を表面側からエッチングすることで、空隙部が形成される。しかしながら、半導体基板の厚さ方向及び該厚さ方向に略垂直な方向(基板表面に沿う方向)において、エッチングストッパが存在しないため、センサによる空隙部の容積ばらつきが大きいという問題がある。
また、表面加工型の熱式フローセンサでは、絶縁膜によって空隙部がほぼ閉じた空間となっており、絶縁膜における空隙部上の部位(薄膜部位)にはヒータなどが配置されている。したがって、外部環境の温度変化などにともなって空隙部が膨張乃至収縮すると、薄膜部位(薄膜部位に配置されたヒータなど)には容積変動による応力が作用し、ピエゾ抵抗効果によってセンサ出力が変動することとなる。このため、上記したように空隙部の容積がセンサごとに大きくばらつくと、センサごとの出力ばらつきも大きくなってしまう。また、センサ出力を補正するための補正回路が複雑となり、その規模も大きくなってしまう。
本発明は上記問題点に鑑み、空隙の容積ばらつきが低減された表面加工型の熱式フローセンサ及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成する為に請求項1に記載の発明は、空隙を覆うように基板の表面上に形成された第1絶縁膜における空隙上の部位にヒータが配置され、ヒータと基板とが空隙によって熱的に分離された熱式フローセンサであって、基板は、シリコンからなる支持基板と半導体層との間に、シリコン酸化膜を含む絶縁層が介在されたSOI基板の支持基板であり、空隙は、基板としての支持基板をエッチングストッパとして、シリコン酸化膜の少なくとも一部が基板の厚さ方向(以下、単に厚さ方向と示す)に貫通除去されてなり、ヒータは、半導体層からなり、第1絶縁膜は、シリコン酸化膜とは異なる材料からなり、空隙を覆うように基板の表面上に配置されていることを特徴とする。
本発明では、SOI基板を構成する支持基板を基板とし、半導体層によってヒータが構成されている。また、シリコンからなる基板(支持基板)を厚さ方向におけるエッチングストッパとし、絶縁層を構成するシリコン酸化膜の少なくとも一部を基板表面側から貫通除去することで空隙が形成されている。すなわち、空隙の深さは、センサによらず、シリコン酸化膜の厚さとほぼ等しくなっている。このようにSOI基板を採用することで、厚さ方向における空隙の深さのばらつきが低減され、ひいてはセンサによる空隙の容積ばらつきが低減されている。
請求項2に記載のように、第1絶縁膜がヒータを保護する絶縁材料からなり、ヒータを覆うように絶縁層上に配置された構成としても良い。これによれば、ヒータの上面及び側面を被覆する第1絶縁膜により、測定対象となる流体に含まれる異物などからヒータを効果的に保護し、耐環境性を向上することができる。
このような第1絶縁膜としては、請求項3に記載のように、シリコン窒化膜が好適である。シリコン窒化膜は、シリコン酸化膜に比べて、高硬度であり、非吸湿性に優れ防水性の高い膜である。また、シリコン酸化膜をエッチングする際に、シリコン酸化膜を選択的にエッチングすることができる。
請求項4に記載のように、第1絶縁膜上に第2絶縁膜が配置され、第2絶縁膜によって、空隙が閉じた空間とされた構成としても良い。これによれば、ヒータの下面が空隙に露出していても、下面も保護することができる。これにより、耐環境性をさらに向上することができる。
請求項5に記載のように、絶縁層として、シリコン酸化膜とはエッチングレートの異なる絶縁材料からなり、厚さ方向に略垂直な方向(以下、単に略垂直な方向と示す)において、空隙に隣接しつつ空隙を取り囲むように環状に形成されたエッチングストッパ膜を含む構成とすることが好ましい。これによれば、シリコン酸化膜をエッチングして空隙を形成する際に、エッチングストッパ膜が略垂直な方向におけるエッチングストッパとして機能するので、略垂直な方向における空隙の幅のばらつきが低減され、ひいてはセンサによる空隙の容積ばらつきが効果的に低減される。
また、請求項6に記載のように、絶縁層として、シリコン酸化膜とともに、該シリコン酸化膜よりも半導体層側に配置されたシリコン窒化膜を含み、シリコン窒化膜が、第1絶縁膜として、空隙との対向面であるヒータの下面に接して、基板の表面上に配置された構成としても良い。
これによれば、ヒータの下面を被覆する第1絶縁膜により、ヒータを保護することができる。また、第1絶縁膜としてのシリコン窒化膜を絶縁層として含むSOI基板を予め準備しておくことで、ヒータ形成後に第1絶縁膜を形成する工程を無くし、製造工程を簡素化することもできる。
請求項7に記載のように、第1絶縁膜上には、ヒータを保護する絶縁材料からなる第2絶縁膜がヒータを覆うように積層配置され、第2絶縁膜により、空隙が閉じた空間とされた構成としても良い。
これによれば、ヒータの下面を保護する第1絶縁膜と、ヒータの上面及び側面を被覆する第2絶縁膜により、ヒータの表面全面を測定対象となる流体に含まれる異物などから効果的に保護し、耐環境性を向上することができる。また、空隙が閉じた空間となるので、これにより、耐環境性をさらに向上することができる。
次に、請求項8に記載の発明は、空隙を覆うように基板の表面上に形成された第1絶縁膜における空隙上の部位にヒータが配置され、ヒータと基板とが空隙によって熱的に分離された熱式フローセンサの製造方法であって、シリコンからなる支持基板と半導体層との間に、シリコン酸化膜を含む絶縁層が介在されたSOI基板を準備し、半導体層をパターニングしてヒータを形成するヒータ形成工程と、ヒータの上面及び側面を覆うように、絶縁層上に第1絶縁膜を成膜する第1絶縁膜形成工程と、第1絶縁膜に形成した貫通孔を介して、基板としての支持基板をエッチングストッパとしつつシリコン酸化膜の少なくとも一部を貫通除去し、空隙を形成する空隙形成工程と、を備えることを特徴とする。
これによれば、第1絶縁膜がヒータを保護する絶縁材料からなり、ヒータを覆うように絶縁層上に配置された上記構成の熱式フローセンサを形成することができる。その作用効果は、上記した熱式フローセンサの効果と同様であるのでその記載を省略する。
請求項9に記載のように、空隙の形成後、基板の表面上に、第1絶縁膜を覆うように第2絶縁膜を成膜し、該第2絶縁膜により、貫通孔における空隙とは反対側の一端を閉塞する第2絶縁膜形成工程を備えても良い。これによれば、空隙が閉じた空間とされた上記構成の熱式フローセンサとすることができる。その作用効果は、上記した熱式フローセンサの効果と同様であるのでその記載を省略する。
請求項10に記載のように、ヒータの形成後であって第1絶縁膜の形成前に、シリコン酸化膜におけるヒータの下部領域を残すように、シリコン酸化膜の一部を貫通除去し、除去してなる凹部内にシリコン酸化膜とはエッチングレートの異なる絶縁材料を埋め込んで、上記下部領域を取り囲む環状のエッチングストッパ膜を形成するストッパ形成工程を備え、空隙形成工程において、支持基板とともにエッチングストッパ膜をエッチングストッパとすることが好ましい。これによれば、シリコン酸化膜をエッチングして空隙を形成する際に、エッチングストッパ膜が略垂直な方向におけるエッチングストッパとして機能するので、略垂直な方向においても空隙の幅のばらつきを低減し、ひいてはセンサによる空隙の容積ばらつきを効果的に低減することができる。
また、請求項11に記載の発明は、空隙を覆うように基板の表面上に形成された第1絶縁膜における空隙上の部位にヒータが配置され、ヒータと基板とが空隙によって熱的に分離された熱式フローセンサの製造方法であって、シリコンからなる支持基板と半導体層との間に、シリコン酸化膜と、該シリコン酸化膜よりも半導体層側に配置されたシリコン窒化膜とを含む絶縁層を介在させてなるSOI基板を準備し、半導体層をパターニングしてヒータを形成するヒータ形成工程と、第1絶縁膜としてのシリコン窒化膜に形成した貫通孔を介して、基板としての支持基板をエッチングストッパとしつつシリコン酸化膜の少なくとも一部を貫通除去し、空隙を形成する空隙形成工程と、を備えることを特徴とする。
これによれば、ヒータの下面を被覆する第1絶縁膜により、ヒータが保護される上記構成の熱式フローセンサを形成することができる。その作用効果は、上記した熱式フローセンサの効果と同様であるのでその記載を省略する。
請求項12に記載のように、空隙の形成後、基板の表面上に、第1絶縁膜を覆うようにヒータを保護する絶縁材料からなる第2絶縁膜を成膜し、該第2絶縁膜により、貫通孔における空隙とは反対側の一端を閉塞する第2絶縁膜形成工程を備えると良い。これによれば、第2絶縁膜によってヒータの上面及び側面が被覆保護され、空隙が閉じた空間とされた上記構成の熱式フローセンサとすることができる。その作用効果は、上記した熱式フローセンサの効果と同様であるのでその記載を省略する。
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、熱式フローセンサにおけるセンサチップの概略構成を示す上面視平面図である。図1においては、便宜上、ヒータよりも上部に位置する第1絶縁膜などの絶縁膜については省略している。また、図1に示す白抜き矢印は、通常時における流体の流れ方向を示している。図2は、図1のII−II線に沿う断面図である。なお、以下においては、支持基板(SOI基板)の厚さ方向を単に厚さ方向と示し、該厚さ方向に略垂直な方向を単に垂直方向と示すものとする。
本実施形態に係る熱式フローセンサは、ヒータの生じる熱が流体によって奪われることを利用して、流体の流量などを検出するものであり、例えば車両内燃機関の吸気管内に配置される。
図1及び図2に示す熱式フローセンサ100は、要部として、一部が被測定流体(例えば空気)に露出されてその流量を検出するセンサチップ10を有している。センサチップ10は、図1及び図2に示すように、単結晶シリコンからなる支持基板11と、単結晶シリコンからなり、ボロンやリンなどの不純物が注入された半導体層12との間に、絶縁層としてのシリコン酸化膜13が介在されたSOI(Silicon On Insulator)基板と、半導体層12を覆うようにセンサチップ10の表面に形成された第1絶縁膜14とによって構成されている。換言すれば、厚さ方向において、支持基板11、シリコン酸化膜13、半導体層12、第1絶縁膜14の順に積層一体化されている。
半導体層12には、厚さ方向においてその表面からシリコン酸化膜13に達する溝(トレンチ)が形成されて、センシング部としてのヒータ15などが区画形成されている。具体的には、ヒータ15として、流体の流れ方向に対して上流側に配置された上流側ヒータ15aと、下流側に配置された下流側ヒータ15bが形成されている。なお、本実施形態では、ヒータ15以外にも、一対のヒータ15a,15bを挟むようにして、一対の感温体16a,16bが、流体の上流側と下流側にそれぞれ形成されている。そして、これらヒータ15a,15bと感温体16a,16bとによってセンシング部が構成されている。また、これらヒータ15a,15bや感温体16a,16bは、同じく半導体層12を用いて構成された繋ぎ配線17を介して、回路チップ等との接続用端子としてのパッド18と電気的に接続されている。
絶縁層としてのシリコン酸化膜13は、所謂犠牲層であり、ヒータ15(15a,15b)の形成領域に対応した部位(図1では、破線で囲まれた部位)が、半導体層12側からのエッチングにより、例えば平面略矩形状に貫通除去されている。そして、この除去部位に、空隙19が構成されている。
第1絶縁膜14は、空隙19を覆うように支持基板11上に形成されることで、空隙19上の架橋部位がセンサチップ10の他部位よりも薄肉の薄肉部とされ、この薄肉部にヒータ15(15a,15b)を保持するものである。これにより、発熱体としてのヒータ15が、支持基板12(センサチップ10における薄肉部を除く厚肉部)と熱的に分離されている。なお、ヒータ15とともにセンシング部を構成する感温体16a,16bは、空隙19上ではなく空隙19よりも外周側のシリコン酸化膜13上(薄肉部ではなく厚肉部)に形成されている。
本実施形態では、上記したように、第1絶縁膜14が、区画された半導体層12を覆うようにセンサチップ10の表面に形成されており、より詳しくは図2に示すように、ヒータ15(15a,15b)の上面及び側面に接して該部位を保護している。その構成材料としては、シリコン酸化膜とは異なり、絶縁層(シリコン酸化膜13)のエッチング時に殆どエッチングされない絶縁材料であれば採用することができるが、特にシリコン窒化膜が好ましい。シリコン窒化膜は、シリコン酸化膜に比べて、高硬度であり、非吸湿性に優れ防水性の高い膜であり、ヒータ15の保護膜及び薄肉部の構成材料として好適である。本実施形態では、第1絶縁膜14としてシリコン窒化膜が形成されている。
また、第1絶縁膜14には、図2に示すように、絶縁層を構成するシリコン酸化膜13をエッチングして空隙19を形成する際のエッチャントを、シリコン酸化膜13に対して供給するための孔部20が形成されている。本実施形態では、シリコン窒化膜からなる第1絶縁膜14が、ヒータ15などの保護膜としての機能も果たし、半導体層12上に絶縁膜として第1絶縁膜14のみが配置されているため、孔部20が貫通孔となっている。この孔部20は、上記薄肉部の力学的強度の観点から、小さいほど好ましい。また、孔部20としての貫通孔において、空隙19への異物などの浸入を抑制し、空隙19に対して下面が露出するヒータ15(15a,15b)の保護(耐環境性の向上)の観点からも、小さいほど好ましい。本実施形態では、孔部20としての貫通孔の直径が、その深さよりも短くなっている。そして、このような小径の孔部20が、薄肉部を構成する第1絶縁膜14の部位であって、ヒータ15の配置位置を除く部位に、互いに離間して複数個形成されている。
このように構成されるセンサチップ10においては、ヒータ15a,15bが、電流の供給量によって発熱する機能に加えて、それ自身の抵抗値の変化に基づいて、自身の温度を感知する機能も有している。そして、上流側と下流側の各ヒータ15a,15bで生じる熱のうち、流体によって奪われる熱に基づき、流体の流量が検出されるようになっている。また、上流側ヒータ15aと下流側ヒータ15bとのそれぞれに生じる熱のうち、流体によって奪われる熱量の差に基づき、流体の流通方向が検出されるようにもなっている。さらには、上流側ヒータ15aと上流側の感温体16aとの温度差、及び、下流側ヒータ15bと下流側の感温体16bとの温度差に基づき、ヒータ15a,15bに供給される電流量が制御されるようにもなっている。このようなセンサチップ10の構成は、SOI基板を採用する点を除けば、本出願人による例えば特開2008−180739号公報などに説明されているものと基本的に同じであり、詳細については参照されたい。
なお、図1に示す符号21は、センサチップ10において、被測定流体に晒される部位と晒されない部位との境界線を示しており、測定環境において、該境界線21よりもヒータ15側の部位が、被測定流体に晒されるようになっている。また、該境界線21よりもパッド18側の部位は、図示しない樹脂などによって保護されている。
次に、上記したセンサチップ10(表面加工型の熱式フローセンサ100)の製造方法について、図3(a)〜(d)を用いて説明する。図3は、図1及び図2に示したセンサチップの製造方法を示す工程別の断面図であり、(a)は基板準備工程、(b)はヒータ形成工程、(c)は第1絶縁膜形成工程、(d)は空隙形成工程を示している。なお、各図は、図2に対応している。
先ず図3(a)に示すように、単結晶シリコンからなる支持基板11と、単結晶シリコンからなり、ボロンなどの不純物が注入された半導体層12との間に、絶縁層としてのシリコン酸化膜13が介在されたSOI基板を準備する。
次に、図示しないが、アルミニウム(Al)などの導電材料を、半導体層12の表面に蒸着し、パターニングしてパッド18を所定位置に形成し、その後、半導体層12にシリコン酸化膜13に到達する溝(トレンチ)を形成する。換言すれば、半導体層12をパターニングする。具体的には、半導体層12の表面にレジストなどからなるマスクを形成し、該マスクを介して、反応性イオンエッチング(RIE)などの周知のトレンチ形成技術により、溝を形成する。これにより、図3(b)に示すヒータ15(15a,15b)や、感温体16a,16b、繋ぎ配線17が区画形成される。
このようにヒータ15などを区画形成した後、半導体層12(ヒータ15、感温体16a,16b、繋ぎ配線17)を覆うように、第1絶縁膜14としてのシリコン窒化膜を、CVD法などによって堆積形成する。具体的には、例えばLP−CVD(減圧CVD)法を用いることで、挫屈を抑制すべく薄肉部を構成する膜全体の平均応力が引っ張り応力となり、且つ、ヒータ15などを被覆する所定厚さを有するように形成する。このとき、膜厚を確保するために、堆積(デポ)を複数回行っても良い。
次に、図3(d)に示すように、第1絶縁膜14において、薄肉部となる部位であってヒータ15とは異なる位置に、シリコン酸化膜13に達する貫通孔を孔部20として形成する。具体的には、第1絶縁膜14の表面にレジストなどからなるマスクを形成し、該マスクを介して、反応性イオンエッチング(RIE)などの周知のトレンチ形成技術により、孔部20を形成する。そして、孔部20の形成後、一般的なシリコン酸化膜の犠牲層エッチング技術により、孔部20を介した犠牲層エッチングを行う。
具体的には、シリコンからなる支持基板11を、厚さ方向におけるエッチングストッパとし、フッ酸(HF)を含むエッチング液を用いたウェットエッチングやHFガスによるドライエッチングなどにより、シリコン酸化膜13におけるヒータ15(15a,15b)の下部に位置する部位を貫通除去する。本実施形態では、HFガスを用いてエッチングする。このようにHFガスを用いると、ウェットエッチングに比べて、孔部20を小さくすることができ、ひいては、薄肉部の力学的強度の低下を抑制することができる。また、孔部20としての貫通孔において、空隙19への異物などの浸入を抑制し、耐環境性を向上することができる。このエッチングにより、空隙19が形成され、第1絶縁膜14における空隙19上の部位が薄肉部となる。
なお、ここまでの工程は、一般的にウェハ状態のSOI基板に対して実施される。そして、ウェハ状のSOI基板を所定のチップ形状にダイシングすることにより、図1に示した熱式フローセンサ100のセンサチップ10を得ることができる。
次に、本実施形態に係る熱式フローセンサ100(センサチップ10)及びその製造方法の特徴部分について、その効果を説明する。本実施形態では、SOI基板の表面上(ヒータ15などが区画形成された半導体層12を覆うよう)に第1絶縁膜14を形成し、第1絶縁膜14に形成した孔部20を介して、第1絶縁膜14の下方に位置するシリコン酸化膜13のうち、ヒータ15の下部に位置する部位をエッチングする。その際、SOI基板を構成する支持基板11をエッチングストッパとすることで、シリコン酸化膜13を貫通除去し、空隙19を形成する。このように、支持基板11をエッチングストッパとするので、空隙19の深さは、熱式フローセンサ100によらず、シリコン酸化膜13の厚さとほぼ等しくなる。したがって、厚さ方向における空隙19の深さのばらつきを低減し、ひいては熱式フローセンサ100ごとの空隙19の容積ばらつきを低減することができる。これによれば、センサ出力を補正するための補正回路を簡素化し、補正回路を含めた熱式フローセンサ100の体格を小型化することもできる。なお、補正回路は、センサチップ10に集積されてもよいし、別チップ(回路チップ)に構成されても良い。
また、本実施形態では、第1絶縁膜14としてのシリコン窒化膜が、ヒータ15などの区画された半導体層12を覆うように配置されている。このように、被測定流体に晒される側の、ヒータ15(15a,15b)の表面(上面及び側面)がシリコン窒化膜で被覆保護された構成とすると、耐環境性を向上することができる。また、薄肉部がシリコン窒化膜からなるので、薄肉部の力学的強度を向上することができる。なお、本実施形態では、シリコン窒化膜の例を示したが、被測定流体に含まれる異物などからヒータ15などを効果的に保護し、且つ、シリコン酸化膜13をエッチングする際に、シリコン酸化膜13を選択的にエッチングすることができる絶縁材料からなる膜であれば採用することができる。
なお、本実施形態では、半導体層12上に絶縁膜として第1絶縁膜14のみが配置され、第1絶縁膜14に形成された空隙19形成用の孔部20が、熱式フローセンサ100(センサチップ10)において貫通孔である例を示した。しかしながら、図4に示すように、第1絶縁膜14上に第2絶縁膜22が配置され、第2絶縁膜22によって空隙19が閉じた空間とされた構成としても良い。これによれば、空隙19に露出するヒータ15(15a,15b)の下面も保護する、すなわちヒータ15(15a,15b)の表面全面を保護する(外部環境に晒さない)ので、耐環境性をさらに向上することができる。この第2絶縁膜22は、空隙19の形成後、第1絶縁膜14を覆うように堆積形成される。また、その構成材料は特に限定されるものではなく、第1絶縁膜14と同じシリコン窒化膜や、シリコン酸化膜、SOG、BPSGなどを採用することができる。なかでも、第2絶縁膜22としてシリコン窒化膜を採用すると、上記したように耐環境性を向上することができる。また、プラズマCVD法を用いてシリコン窒化膜を形成すると、シリコン窒化膜の膜厚を厚くすることができ、異物などの衝突による薄肉部の破損を抑制し、耐環境性をさらに向上することができる。図4は、変形例を示す断面図であり、図2に対応している。
なお、図4に示す例では、孔部20における空隙19とは反対側の端部が第2絶縁膜22によって閉塞されるとともに、該端部から一部の孔内に第2絶縁膜22が埋められている。しかしながら、熱式フローセンサ100(センサチップ10)において、孔部20が第2絶縁膜22によって完全に埋められた構成も可能である。また、第1絶縁膜14上に配置される絶縁膜は、第2絶縁膜22のみに限定されるものではない。第2絶縁膜22を含む多層膜としても良い。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態を、図5及び図6に基づいて説明する。図5は、第2実施形態に係る熱式フローセンサにおけるセンサチップの概略構成を示す断面図であり、第1実施形態に示した図2に対応している。図6は、熱式フローセンサにおけるセンサチップの製造方法を示す断面図であり、ストッパ形成工程を示している。
第2実施形態に係る熱式フローセンサ及びその製造方法は、第1実施形態に示した熱式フローセンサ及びその製造方法と共通するところが多いので、以下、共通部分については詳しい説明は省略し、異なる部分を重点的に説明する。なお、第1実施形態に示した要素と同一の要素には、同一の符号を付与するものとする。
本実施形態では、図5に示すように、SOI基板を構成する絶縁層が、シリコン酸化膜13とはエッチングレートの異なる絶縁材料からなり、垂直方向において、空隙19に隣接しつつ空隙19を取り囲むように環状に形成されたエッチングストッパ膜23を含む点を特徴とする。図5に示す例では、絶縁層が、平面略矩形状の空隙19に隣接する平面略矩形環状のエッチングストッパ膜23と、該エッチングストッパ膜23の外周側に隣接して並設されたシリコン酸化膜13を含んでいる。
エッチングストッパ膜23としては、シリコン酸化膜13をエッチングして空隙19を形成する際に、垂直方向におけるエッチングストッパとなりうる絶縁膜、例えば、シリコン窒化膜や、単結晶シリコン膜、多結晶シリコン膜を採用することができる。本実施形態では、エッチングストッパ膜23としてシリコン窒化膜を採用している。
なお、このようなセンサチップ10(熱式フローセンサ100)は、例えば以下に示すようにして形成することができる。ヒータ15などを区画形成する工程までは、第1実施形態に示した工程と同じである。
次に、ヒータ15などを区画形成した後、第1絶縁膜14を堆積形成する前に、シリコン酸化膜13におけるヒータ15(15a,15b)の下部領域、すなわち空隙19を形成したい部位のシリコン酸化膜13を残すように、シリコン酸化膜13の一部を周知のトレンチ形成技術などによって貫通除去する。本実施形態では、平面略矩形環状の凹部(溝)を形成する。これにより、支持基板11の全面に形成されたシリコン酸化膜13が、後にエッチングされるヒータ15の下部領域と、エッチング後も残される外周部位とに分けられる。
そして、図6に示すように、除去してなる凹部内にシリコン酸化膜13とはエッチングレートの異なる絶縁材料をCVD法などにより埋め込んで、上記下部領域を取り囲む環状のエッチングストッパ膜23を形成する。本実施形態では、CVD法により、凹部内にシリコン窒化膜を堆積させてエッチングストッパ膜23を形成する。
このエッチングストッパ膜23を形成した後は、第1実施形態に示したように、第1絶縁膜14を形成し、その後に空隙19を形成する。この空隙形成工程において、本実施形態では、支持基板11が厚さ方向のエッチングストッパとして機能し、エッチングストッパ膜23が垂直方向のエッチングストッパとして機能する。したがって、支持基板11とエッチングストッパ膜23に囲まれたシリコン酸化膜13の領域全域、すなわちシリコン酸化膜13におけるヒータ15の下部領域全域がエッチングされて空隙19となる。そして、必要に応じてダイシングすることにより、熱式フローセンサ100のセンサチップ10を得ることができる。
このように本実施形態では、支持基板11を厚さ方向のエッチングストッパとし、エッチングストッパ膜23を垂直方向のエッチングストッパとして、支持基板11とエッチングストッパ膜23に囲まれたシリコン酸化膜13の領域全域をエッチングし、空隙19とする。したがって、厚さ方向において空隙19の深さのばらつきが低減されるだけでなく、垂直方向において空隙19の幅のばらつきが低減される。これにより、熱式フローセンサ100ごとの空隙19の容積ばらつきをより効果的に低減することができる。また、センサ出力を補正するための補正回路をさらに簡素化し、補正回路を含めた熱式フローセンサ100の体格をより小型化することもできる。
なお、図5では、ヒータ15(半導体層12)上に配置される絶縁膜が第1絶縁膜14のみの例を示した。しかしながら、図4に示したように、第2絶縁膜22を有する構成にも、上記したエッチングストッパ膜23を適用することができる。
また、図5及び図6に示す例では、センサチップ10(熱式フローセンサ100)の状態で、エッチングストッパ膜23の外周側に、シリコン酸化膜13が残っている例を示した。しかしながら、エッチングストッパ膜23の形成において、シリコン酸化膜13のうち、後にエッチングされるヒータ15の下部領域のみを残し、該領域よりも外周側を全てエッチングストッパ膜23としても良い。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態を、図7及び図8に基づいて説明する。図7は、第3実施形態に係る熱式フローセンサにおけるセンサチップの概略構成を示す断面図であり、第1実施形態に示した図2に対応している。図8は、図7に示すセンサチップの製造方法を示す工程別の断面図であり、(a)は基板準備工程、(b)はヒータ形成工程、(c)は空隙形成工程を示している。なお、各図は、図2に対応している。
第3実施形態に係る熱式フローセンサ及びその製造方法は、第1実施形態に示した熱式フローセンサ及びその製造方法と共通するところが多いので、以下、共通部分については詳しい説明は省略し、異なる部分を重点的に説明する。なお、上記各実施形態に示した要素と同一の要素には、同一の符号を付与するものとする。
第1実施形態では、空隙19を覆うように支持基板11上に形成されることで、空隙19上の架橋部位がセンサチップ10の他部位よりも薄肉の薄肉部とされ、この薄肉部にヒータ15(15a,15b)を保持する第1絶縁膜14が、ヒータ15などの区画された半導体層12を覆うように配置される例を示した。換言すれば、ヒータ15の下面が空隙19に露出される例を示した。
これに対し、本実施形態では、SOI基板の絶縁層が、シリコン酸化膜13とシリコン窒化膜を積層してなり、このシリコン窒化膜が上記した第1絶縁膜14として機能する点を特徴とする。そして、図7に示すように、絶縁層としての第1絶縁膜14上に、ヒータ15などの区画された半導体層12が配置されている。
なお、このようなセンサチップ10(熱式フローセンサ100)は、例えば以下に示すようにして形成することができる。先ず、図8(a)に示すように、単結晶シリコンからなる支持基板11と、単結晶シリコンからなり、ボロンなどの不純物が注入された半導体層12との間に、絶縁層としてシリコン酸化膜13及び第1絶縁膜14としてのシリコン窒化膜が介在されたSOI基板を準備する。換言すれば、支持基板11、シリコン酸化膜13、第1絶縁膜14、半導体層12の順で積層されてなるSOI基板を準備する。このようなSOI基板は、本出願人による例えば特開2007−309914号公報に示されるように、周知の半導体プロセスによって形成することができる。
SOI基板の準備後は、第1実施形態同様にパッド18を形成し、その後、半導体層12を溝によって区画し、図8(b)に示すようにヒータ15(15a,15b)などを形成する。その際、第1絶縁膜14を溝形成のエッチングストッパとする。
次に、ヒータ15などを区画形成した後、本実施形態では、図8(c)に示すように、第1絶縁膜14において、薄肉部となる部位であってヒータ15とは異なる位置に、シリコン酸化膜13に達する貫通孔を孔部20として形成し、一般的なシリコン酸化膜の犠牲層エッチング技術により、孔部20を介した犠牲層エッチングを行う。このエッチングにより、空隙19が形成され、第1絶縁膜14における空隙19上の部位が薄肉部となる。そして、必要に応じてダイシングすることにより、熱式フローセンサ100のセンサチップ10を得ることができる。
このように本実施形態では、SOI基板の絶縁層として、シリコン酸化膜13とともに、該シリコン酸化膜13よりも半導体層12側に配置されたシリコン窒化膜を有しており、このシリコン窒化膜を第1絶縁膜とする。したがって、絶縁層としての第1絶縁膜14により、ヒータ15(15a,15b)の下面を被覆保護することができ、これにより、耐環境性を向上することができる。
また、薄肉部を構成する第1絶縁膜14としてのシリコン窒化膜を、SOI基板の絶縁層として準備するので、本実施形態では、ヒータ15などの区画形成後において、第1実施形態に示した第1絶縁膜14の形成工程が不要となる。これにより、製造工程を簡素化することもできる。
なお、図7に示す例では、ヒータ15などの半導体層12上の絶縁膜については特に言及しなかった。しかしながら、例えば図9に示すように、ヒータ15(15a,15b)などの半導体層12を保護する絶縁材料からなる第2絶縁膜24が、半導体層12を覆うように第1絶縁膜14上に積層配置され、この第2絶縁膜24により、空隙19が閉じた空間とされた構成としても良い。これによれば、ヒータ15の下面を保護する第1絶縁膜14と、ヒータ15の上面及び側面を被覆する第2絶縁膜24により、ヒータ15の表面全面を被測定流体に含まれる異物などから効果的に保護し、耐環境性をさらに向上することができる。また、空隙19が閉じた空間となるので、これによっても、耐環境性をさらに向上することができる。この第2絶縁膜24は、空隙19の形成後、第1絶縁膜14を覆うように堆積形成される。また、その構成材料としては、ヒータ15などの半導体層12を保護できる絶縁材料であれば良いが、第2絶縁膜24としてシリコン窒化膜を採用すると、上記したように耐環境性を向上することができる。また、プラズマCVD法を用いてシリコン窒化膜を形成すると、シリコン窒化膜の膜厚を厚くすることができ、異物などの衝突による薄肉部の破損を抑制し、耐環境性をさらに向上することができる。図9は、センサチップの変形例を示す断面図であり、図2に対応している。
なお、図9に示す例では、孔部20における空隙19とは反対側の端部が第2絶縁膜24によって閉塞されるとともに、該端部から一部の孔内に第2絶縁膜24が埋められている。しかしながら、熱式フローセンサ100(センサチップ10)において、孔部20が第2絶縁膜24によって完全に埋められた構成も可能である。また、第1絶縁膜14上に配置される絶縁膜は、第2絶縁膜24のみに限定されるものではない。第2絶縁膜24を含む多層膜としても良い。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態になんら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々変形して実施することが可能である。
本実施形態では、熱式フローセンサ100(センサチップ10)がセンシング部として、一対のヒータ15a,15bと感温体16a,16bを有する例を示した。しかしながら、熱式フローセンサ100(センサチップ10)の構成は上記例に限定されるものではない。空隙19上の第1絶縁膜14における薄肉部に、少なくとも1つのヒータ15を有し、ヒータ15の生じる熱が流体によって奪われることを利用して、ヒータ15の電気的特性(例えば電圧、電流、抵抗値)の変化から、流体の流量などを検出する構成であれば良い。
熱式フローセンサにおけるセンサチップの概略構成を示す上面視平面図である。 図1のII−II線に沿う断面図である。 図1及び図2に示したセンサチップの製造方法を示す工程別の断面図であり、(a)は基板準備工程、(b)はヒータ形成工程、(c)は第1絶縁膜形成工程、(d)は空隙形成工程を示している。 センサチップの変形例を示す断面図である。 第2実施形態に係る熱式フローセンサにおけるセンサチップの概略構成を示す断面図である。 熱式フローセンサにおけるセンサチップの製造方法を示す断面図であり、ストッパ形成工程を示している。 第3実施形態に係る熱式フローセンサにおけるセンサチップの概略構成を示す断面図である。 図7に示すセンサチップの製造方法を示す工程別の断面図であり、(a)は基板準備工程、(b)はヒータ形成工程、(c)は空隙形成工程を示している。 センサチップの変形例を示す断面図である。
符号の説明
10・・・センサチップ
11・・・支持基板
12・・・半導体層
13・・・シリコン酸化膜
14・・・第1絶縁膜
15,15a,15b・・・ヒータ
19・・・空隙
20・・・孔部
100・・・熱式フローセンサ

Claims (12)

  1. 空隙を覆うように基板の表面上に形成された第1絶縁膜における前記空隙上の部位にヒータが配置され、前記ヒータと前記基板とが前記空隙によって熱的に分離された熱式フローセンサであって、
    前記基板は、シリコンからなる支持基板と半導体層との間に、シリコン酸化膜を含む絶縁層が介在されたSOI基板の前記支持基板であり、
    前記空隙は、前記基板としての前記支持基板をエッチングストッパとして、前記シリコン酸化膜の少なくとも一部が前記基板の厚さ方向に貫通除去されてなり、
    前記ヒータは、前記半導体層からなり、
    前記第1絶縁膜は、前記シリコン酸化膜とは異なる材料からなり、前記空隙を覆うように前記基板の表面上に配置されていることを特徴とする熱式フローセンサ。
  2. 前記第1絶縁膜は、前記ヒータを保護する絶縁材料からなり、前記ヒータを覆うように前記絶縁層上に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の熱式フローセンサ。
  3. 前記第1絶縁膜は、シリコン窒化膜であることを特徴とする請求項2に記載の熱式フローセンサ。
  4. 前記第1絶縁膜上には第2絶縁膜が配置され、
    前記第2絶縁膜により、前記空隙が閉じた空間とされていることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の熱式フローセンサ。
  5. 前記絶縁層として、前記シリコン酸化膜とはエッチングレートの異なる絶縁材料からなり、前記厚さ方向に略垂直な方向において、前記空隙に隣接しつつ前記空隙を取り囲むように環状に形成されたエッチングストッパ膜を含むことを特徴とする請求項2〜4いずれか1項に記載の熱式フローセンサ。
  6. 前記絶縁層として、前記シリコン酸化膜とともに、該シリコン酸化膜よりも前記半導体層側に配置されたシリコン窒化膜を含み、
    前記シリコン窒化膜は、前記第1絶縁膜として、前記空隙との対向面である前記ヒータの下面に接して、前記基板の表面上に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の熱式フローセンサ。
  7. 前記第1絶縁膜上には、前記ヒータを保護する絶縁材料からなる第2絶縁膜が、前記ヒータを覆うように積層配置され、
    前記第2絶縁膜により、前記空隙が閉じた空間とされていることを特徴とする請求項6に記載の熱式フローセンサ。
  8. 空隙を覆うように基板の表面上に形成された第1絶縁膜における前記空隙上の部位にヒータが配置され、前記ヒータと前記基板とが前記空隙によって熱的に分離された熱式フローセンサの製造方法であって、
    シリコンからなる支持基板と半導体層との間に、シリコン酸化膜を含む絶縁層が介在されたSOI基板を準備し、前記半導体層をパターニングして前記ヒータを形成するヒータ形成工程と、
    前記ヒータの上面及び側面を覆うように、前記絶縁層上に前記第1絶縁膜を成膜する第1絶縁膜形成工程と、
    前記第1絶縁膜に形成した貫通孔を介して、前記基板としての前記支持基板をエッチングストッパとしつつ前記シリコン酸化膜の少なくとも一部を貫通除去し、前記空隙を形成する空隙形成工程と、を備えることを特徴とする熱式フローセンサの製造方法。
  9. 前記空隙の形成後、前記基板の表面上に、前記第1絶縁膜を覆うように第2絶縁膜を成膜し、該第2絶縁膜により、前記貫通孔における前記空隙とは反対側の一端を閉塞する第2絶縁膜形成工程を備えることを特徴とする請求項8に記載の熱式フローセンサの製造方法。
  10. 前記ヒータの形成後であって前記第1絶縁膜の形成前に、前記シリコン酸化膜における前記ヒータの下部領域を残すように、前記シリコン酸化膜の一部を貫通除去し、除去してなる凹部内に前記シリコン酸化膜とはエッチングレートの異なる絶縁材料を埋め込んで、前記下部領域を取り囲む環状のエッチングストッパ膜を形成するストッパ形成工程を備え、
    前記空隙形成工程において、前記支持基板及び前記エッチングストッパ膜をエッチングストッパとすることを特徴とする請求項8又は請求項9に記載の熱式フローセンサの製造方法。
  11. 空隙を覆うように基板の表面上に形成された第1絶縁膜における前記空隙上の部位にヒータが配置され、前記ヒータと前記基板とが前記空隙によって熱的に分離された熱式フローセンサの製造方法であって、
    シリコンからなる支持基板と半導体層との間に、シリコン酸化膜と、該シリコン酸化膜よりも前記半導体層側に配置されたシリコン窒化膜とを含む絶縁層を介在させてなるSOI基板を準備し、前記半導体層をパターニングして前記ヒータを形成するヒータ形成工程と、
    前記第1絶縁膜としての前記シリコン窒化膜に形成した貫通孔を介して、前記基板としての前記支持基板をエッチングストッパとしつつ前記シリコン酸化膜の少なくとも一部を貫通除去し、前記空隙を形成する空隙形成工程と、を備えることを特徴とする熱式フローセンサの製造方法。
  12. 前記空隙の形成後、前記基板の表面上に、前記第1絶縁膜を覆うように前記ヒータを保護する絶縁材料からなる第2絶縁膜を成膜し、該第2絶縁膜により、前記貫通孔における前記空隙とは反対側の一端を閉塞する第2絶縁膜形成工程を備えることを特徴とする請求項11に記載の熱式フローセンサの製造方法。
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