JP5101958B2 - ベルト駆動装置及び画像形成装置 - Google Patents

ベルト駆動装置及び画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明はベルト駆動装置及び画像形成装置に関し、詳細には電子写真方式のプリンタや複写機の中間転写ベルト、電子写真方式のプリンタや複写機の熱定着ベルト、紙やテープの巻き取り装置に用いられるベルトに発生する蛇行や寄りを調整する技術に関する。
複数の回転体で支持されたベルトを駆動するベルト駆動装置では、一般的にベルトが駆動方向に搬送されるのが理想的であるが、駆動系を構成している回転体の傾き、ベルトにおける左右の張力差、無端ベルトであればベルト自身の両側周囲長の差、電子写真方式の中間転写ベルトや熱定着ベルトでは紙の突入などによる外部負荷の変動などにより、ベルトが蛇行したり、駆動方向とは異なる方向に寄ってしまう現象があることが知られている。
このようなベルトの寄りの現象は、非特許文献1〜3において2軸で支持された無端ベルトについての解析が行われている。非特許文献1〜3では、従動ローラを面内傾斜させた場合と、面外傾斜させた場合のベルトの寄り現象(ベルトのスキュー)を有限要素解析と実験結果から説明している。しかし、画像形成装置等の複数のローラから構成された複雑な構造体のベルト寄り現象については、詳細な解析は未だなされていない。
上記のようなベルト寄りを防止するための構成が従来よりいくつか提案されている。特許文献1や特許文献2には、ローラを面内傾斜もしくは面外傾斜させてベルトの蛇行を防止する方法が提案されている。また、特許文献3ではキャスティング機に展開して提案されている。更に、特許文献4では、ローラ端部に検知リングを取り付け、検知リングがベルトによって回転するとベルトを戻す力を発生させる機構を提案している。また、特許文献5や特許文献6では装置の回転体の形状やレイアウトを工夫することによってベルト寄りを防止することを提案している。簡単で安価な方法としては、特許文献7にあるように、ベルトの両端に寄り止めと呼ばれる段差を設けることが提案されている。
ここでは、画像形成装置を例に、特許文献1〜3のローラを傾ける方法と特許文献7の寄り止めを設ける方法について図面を用いて説明する。
図18は4連タンデム方式のフルカラー画像形成装置における作像・転写機構部の構成を示す概略断面図である。同図に示すように、4連タンデム方式のフルカラー画像形成装置における作像・転写機構部では、感光体101上に静電像が形成され、トナーによって可視像となる。このトナー像は、感光体101と中間転写ベルト102の第1の転写部103にて中間転写ベルト102に転写される。中間転写ベルト102は駆動ローラ104及び2つの従動ローラ105によって保持・駆動される。そして、中間転写ベルト102に転写されたトナー像は、第2の転写部106にて用紙107に転写され、用紙上に画像を形成することになる。4連タンデム方式のフルカラー画像形成装置では、感光体101が4つあり、各感光体101では異なる色画像を形成している。この色画像が中間転写ベルト102上で重ね合わせられて、フルカラー画像を形成し、最終的に用紙107に転写されることになる。中間転写ベルト102上に各色の色画像の重ね合わせを行うときに、ベルトの寄り現象が発生すると、中間転写ベルト102が駆動方向とは異なる両側どちらかに移動する。その結果、4つの色の重ね合わせ位置が不定期にずれてしまうことになる。例えば、第1の感光体でのベルトへの転写位置から第4の感光体の転写位置まで300mmあったとして、0.1%(走行距離に対する寄り量の割合)のベルトの寄りがあったとすると、300μmの色ずれとなってしまい、画像品質上許されない値となってしまう。
そこで、図19に示すように、中間転写ベルト102の両端部に段差の寄り止め部材108を形成し、これを駆動系において複数個のガイド付きローラ109を設け、このガイド付きローラ109と寄り止め部材108が接触することで、これ以上ベルトが寄らないよう制限する。
また、図20に示すように、駆動系を構成するうちの1つのローラをステアリングローラ110とする。ステアリングローラ110は、中間転写ベルト102の進行方向に対して任意の角度で傾ける(面内傾斜させる)ことができ、中間転写ベルト102の寄り方向を制御できる。また、ベルト寄り検出手段111が中間転写ベルト102の寄り状態や寄り量を検出し、ステアリングローラ110を制御することでベルトの寄りを防止できる。
日本機械学会論文集(C編)66巻647号(2000-7)論文No.99-1427 P.2128-P.2134 日本機械学会論文集(C編)67巻658号(2001-6)論文No.00-0510 P.1749-P.1755 日本機械学会論文集(C編)70巻695号(2004-7)論文No.03-1151 P.2013-P.2020 特許第2,788,683号明細書 特許第3,082,452号明細書 特許第3,649,487号明細書 特開平11−208841号公報 特許第3,419,513号明細書 特許第3,720,765号明細書 特開2006−119473号公報
しかしながら、図19に示すように、特許文献7のような寄り止めと呼ばれる段差を使用した寄り防止機構によれば、簡単な構造で、かつ安価に構築できる利点があるものの、寄り止め部材の耐久性が問題となる場合がある。つまり、ベルト寄りを防止するために寄り止め部材が常時ガイド付きローラのガイド面に接している可能性があり、寄り止め部材が経時的に劣化してしまい、ベルト寄り防止の機能が低下したり、調整不良により寄り力が大きくなって寄り止め部材がガイド面を乗り上げてしまったりする可能性がある。このような点は画像形成装置の低速機ではあまり問題とならないが、高速機ではベルト速度が大きくなることからベルトに伝達される力も大きくなり、画像品質や耐久性から問題となる。
また、図20に示すように、特許文献1〜3のような所定の回転軸を傾けることによるステアリングローラ方式では、上記の寄り止めにおける耐久性や性能の問題は解決できるが、ローラ自体を傾けるため複雑な機構が必要となる。特にローラの傾け角を常時制御する制御装置となると、一般的に回転アクチュエータによってリンク機構等を動かしてローラの傾け角を制御することとなり、部品点数も多く機構的に複雑で高価なものとなってしまう。更に、上記特許文献4で提案されている検知リングを使用する機構も構造的に複雑になり高価となってしまうと共に、機械的な寄り防止機構であるため、機械の特性だけで決まってしまい性能を向上させることは難しい。また、特許文献5や特許文献6のような回転軸の構造やレイアウトで寄りを防止する機構の場合、経時的な変化に対して弱く、また初期の調整が難しいという問題点がある。
本発明はこれらの問題点を解決するためのものであり、駆動される部分が少なく簡単な構造で、ベルトの寄りを調整できると共に、より高精度でロバスト安定可能なベルト駆動装置及び画像形成装置を提供することを目的とする。
前記問題点を解決するために、本発明のベルト駆動装置は、ベルトと、ベルトを支持する複数の回転体と、ベルトに駆動を伝達する回転体以外の回転体に任意のトルクを発生させるトルク発生機構と、ベルトの進行方向と直角となるベルト寄り方向のベルト寄り位置を検出するベルト寄り位置検出部と、目標となる所望の目標ベルト寄り位置を設定する目標ベルト寄り位置設定部と、該目標ベルト寄り位置設定部によって設定された目標ベルト寄り位置とベルト寄り位置検出部によって検出されたベルト寄り位置を比較し、ベルト寄り位置の位置偏差を出力する位置比較部と、該位置偏差に応じてトルク発生機構への指令値を出力するベルト寄り位置補償部とを設けることに特徴がある。よって、簡単な構造で、ベルトの寄りを調整でき、かつ安価で、信頼性や耐久性が向上するベルト駆動装置を提供できる。
また、本発明のベルト駆動装置は、ベルトと、該ベルトを支持する複数の回転体と、前記ベルトに駆動を伝達する回転体以外の回転体に任意のトルクを発生させるトルク発生機構と、回転体の回転軸の軸角度を、ベルトのベルト進行方向に対して水平面内の直角方向又は/及び垂直面内の垂直方向に対して所定の角度に傾斜させる傾斜機構と、ベルトの進行方向と直角となるベルト寄り方向のベルト寄り位置を検出するベルト寄り位置検出部と、目標となる所望の目標ベルト寄り位置を設定する目標ベルト寄り位置設定部と、該目標ベルト寄り位置設定部によって設定された目標ベルト寄り位置とベルト寄り位置検出部によって検出されたベルト寄り位置を比較し、ベルト寄り位置の位置偏差を出力する位置比較部と、該位置偏差に応じてトルク発生機構への指令値を出力するベルト寄り位置補償部とを設けることに特徴がある。よって、ベルトの寄りに対してより一層調整できる
更に、トルク発生機構は、入力電流もしくは入力電圧で駆動される電動機とであることにより、装置の初期設定の構成から生じるベルトの寄り方向が正方向又は負方向のどちらであってもベルトの寄りの調整が可能である。
また、トルク発生機構は、入力電流もしくは入力電圧によって可変できる電磁式ブレーキ機構であることにより、制御性が良く、駆動力を発生させることがないため不安定になりにくく、安定なベルト駆動装置を提供することができる。
更に、トルク発生機構は、予め設定された設定値に応じて可変できる機械式ブレーキ機構であることにより、安価なベルト駆動装置を提供することができる。
また、トルク発生機構は、入力電流もしくは入力電圧によって粘性を可変できる機能性流体を使用したブレーキ機構であることにより、負荷トルクを発生させるだけでなく、ベルト機構の振動特性や任意な初期トルクも設定できるベルト駆動装置を提供することができる。
また、ベルト寄り位置検出部によって検出されたベルト寄り位置からベルトの周期成分を除去する周期成分除去手段を設け、該周期成分除去手段の出力をベルト寄り位置とする。よって、ベルトの寄り位置のみに対して高精度な制御を行うことができる。
更に、ベルト寄り位置補償部に、ベルト寄り位置検出部によって検出されたベルト寄り位置からベルトの周期成分を除去する周期成分除去機能を備える。よって、ベルトの寄り位置のみに対して高精度な制御を行うことができると共に、位置補償器と周期成分を除去する演算を統合化できるため演算効率の向上や特性の最適化を図ることができる。
また、ベルト寄り位置補償部は、ベルト寄り位置の偏差の抑圧とトルク発生機構の変動に対してロバストとするために1型の位置決め制御系となる補償を行う。よって、ベルト寄り位置の位置偏差を発生させないベルト駆動装置を提供することができる。
更に、ベルト寄り位置補償部ではベルト寄り位置制御系の応答周波数がベルトの周期成分より十分低くなるように設定されることにより、ベルトの周期成分を除去するだけでなく、ベルトの周期成分に応答しないように補償器を設定することでベルト寄り位置のみに応答可能なベルト駆動装置を提供することができる。
また、ベルト寄り位置補償部によって出力された指令値に応じてベルト回転駆動用のベルト駆動手段の指令値もしくは目標値を補正する駆動補正部を設けることにより、負荷トルクの干渉を考慮した制御系を構築することによって、ベルト寄り制御機構の負荷によって発生する可能性のあるベルト回転方向の変動を抑えるベルト駆動装置を提供することができる。
本発明のベルト駆動装置は、ベルトの進行方向と直角となるベルト寄り方向のベルト寄り速度を検出するベルト寄り速度検出部と、目標となる所望の目標ベルト寄り速度を設定する目標ベルト寄り速度設定部と、該目標ベルト寄り速度設定部によって設定された目標ベルト寄り速度とベルト寄り速度検出部によって検出されたベルト寄り速度を比較し、ベルト寄り速度の速度偏差を出力する速度比較部と、該速度偏差に応じてトルク発生機構への指令値を出力するベルト寄り速度補償部とを設ける。よって、簡単な構造で、ベルトの寄り速度を制御できる。
また、ベルト寄り速度検出部によって検出されたベルト寄り速度からベルトの周期成分を除去する周期成分除去手段を設け、該周期成分除去手段の出力をベルト寄り速度とする。よって、ベルトの寄り速度のみに対して高精度な制御を行うことができる。
更に、ベルト寄り速度補償部に、ベルト寄り速度検出部によって検出されたベルト寄り速度からベルトの周期成分を除去する周期成分除去機能を備える。よって、ベルトの寄り速度のみに対して高精度な制御を行うことができると共に、速度補償器と周期成分を除去する演算を統合化できるため演算効率の向上や特性の最適化を図ることができる。
また、ベルト寄り速度補償部は、ベルト寄り速度の偏差の抑圧とトルク発生機構の変動に対してロバストとするために2型の速度制御系となる補償を行う。よって、ベルト寄り速度の速度偏差及びベルト寄り位置の位置偏差を発生させないベルト駆動装置を提供することができる。
更に、ベルト寄り速度補償部では、ベルト寄り速度制御系の応答周波数がベルトの周期成分より十分低くなるように設定されることにより、ベルトの周期成分を除去するだけでなく、ベルトの周期成分に応答しないように補償器を設定することでベルト寄り速度のみに応答可能なベルト駆動装置を提供することができる。
また、ベルト寄り速度補償部によって出力された指令値に応じてベルト回転駆動用のベルト駆動手段の指令値もしくは目標値を補正する駆動補正部を設けることにより、負荷トルクの干渉を考慮した制御系を構築することによって、ベルト寄り制御機構の負荷によって発生する可能性のあるベルト回転方向の変動を抑えるベルト駆動装置を提供することができる。
更に、ベルト駆動手段に加わる負荷に応じてトルク発生機構へ出力する指令値を補正するトルク指令補正部を設ける。よって、ベルト寄り制御機構を備えているトルク発生機構を用いることによって、新たな機構を追加することなく、ベルト駆動装置に加わる負荷によって発生するベルト回転変動を抑えることが可能なベルト駆動装置を提供することができる。
また、別の発明の画像形成装置は、上記ベルト駆動装置を搭載したことに特徴がある。よって、画像品質が向上する画像形成装置を提供できると共に、簡単な構成で実現できるため安価で、かつ耐久性のある画像形成装置を提供できる。
本発明のベルト駆動装置によれば、駆動用の回転体以外の回転体にトルク発生機構を付加するだけで、駆動する部分が少なく簡単な構造でベルト寄り力を発生させ、ベルトの寄りを調整できるベルト駆動装置を提供できる。また、可動部が少ないことから安価で、信頼性や耐久性が向上する。
図1は本発明の第1の実施の形態に係るベルト駆動装置の構成を示す概略図である。同図の(a)は平面図、同図の(b)は側面図である。なお、3本のローラで支持された無端ベルトを駆動するベルト駆動装置に基づいて説明する。
同図において、本発明のベルト駆動装置10における無端ベルト11は、駆動ローラ12、従動ローラ13,14の3本のローラで支持されている。駆動ローラ12にはモータ15が取り付けられ無端ベルト11に駆動力を伝達し、無端ベルト11を所定の目標速度で駆動したり、所定の目標位置まで位置決めを行ったりする。従動ローラ13は無端ベルト11によって駆動力が伝達され回転する。また、従動ローラ13にはトルク発生機構16が取り付けられている。更に、従動ローラ14は、図示されていないが、バネで支持することによって、無端ベルト11に所定の張力を加えるテンションローラとして機能し、張力を調整することによって無端ベルト11と各ローラ間の滑りを抑えて効率良く駆動力を伝達することができる。また、テンションローラとしての従動ローラ14が機能することによって、無端ベルト11の駆動時の過渡的な動作時や無端ベルト11に外乱が加わったときの無端ベルト11の変動(伸縮)を吸収する。なお、図1においてトルク発生機構16は従動ローラ13に取り付けられているが、従動ローラ14に取り付けてもよい。また、モータ15やトルク発生機構16は、ローラに直接取り付けられているように図示されているが、一般的には各ローラ端面を支持する側板に取り付けられ、継ぎ手等によって偏心や傾きや取り付け誤差等を吸収し、各ローラと連結されている。更に、駆動ローラ12とモータ15との間には減速機構を有する場合もある。
上述したように、実機のベルト寄り現象は、張力分布の違い、ベルトの周長の左右差や、ニップ角度と呼ばれるベルト巻き付け角度、ローラとベルトの接触状態、駆動方向や横方向への滑りもあり、上記非特許文献で報告されている2軸モデルのような単純な構成ではないため、1つのローラの面内傾斜や面外傾斜だけで簡単に寄り方向が決まるものではないが、ここでは幾何学的なレイアウトによってベルト寄りは発生するものと考え、ベルトの初期状態の寄りの方向はローラの傾斜で設定するものとして説明する。
図1に示すような構成の本発明のベルト駆動装置10において、トルク発生機構16により無端ベルト11にかかるトルクを変化させると、ベルト張力が変化する。これによって、無端ベルト11の駆動ローラ12への巻き付き方、つまりニップ角度やローラへの進入角度等が初期状態から変化する。もしくは、バネ支持されているテンションローラとしての従動ローラ14の姿勢が変化し、従動ローラ14への無端ベルト11の巻き付き方、つまりニップ角度やローラへの進入角度等が初期状態から変化する。これによって、無端ベルト11と駆動ローラ12や従動ローラ14の傾斜(ベルトのローラに対する進入角度)によって、ベルトの寄りの状態が変化する。
なお、トルク発生機構16として、DCブラシ付きモータやDCブラシレスモータ、ACブラシレスモータ等のトルクを調整できる電動機を使用すればよい。このような電動機は、図2に示すように駆動電流と発生トルクが比例するため、電流制御することによってトルク制御することが可能である。一定速度で駆動される場合やフィードバックを行う制御装置を付加する場合は、電圧駆動でも実現できる。
次に、ベルト寄り速度と従動軸の負荷トルクが線形的な特性を示す領域について説明する。ここで、ベルト駆動装置のトルク発生機構の発生トルクとベルト寄り速度の関係を図3に示す。同図に示す例では、図1のトルク発生機構16がトルクを発生していない状態では、ベルトの寄り速度は正方向に発生する設定となっている。発生トルクを正の方向に増加させていくと、ベルトの寄り速度は正の方向に向かい、発生トルクを負の方向に増加させると、ベルトの寄り速度は負の方向に向かう。このような設定の構成にトルク発生機構16に用いる電動機を使用することによって、発生トルクを正負に調整でき、図3中の負の所定の値に発生トルクを設定することによって、ベルトの寄りを0(ゼロクロス)にすることが可能となる。そして、トルク発生機構16として電動機を使用する場合、発生させる負荷のトルクの方向を正負に変化できるため、上述したような初期のベルトの寄り速度の方向を機構の構成によって設定することは必ずしも必要としない。機構の組立て後、トルク発生機構16の入力とベルトの寄りの伝達特性が検出できれば、ベルトの寄りの調整は可能となる。よって、組立工程における調整作業を低減することができる。しかし、電動機において正回転で負方向のトルクを発生させるためには、正回転で負方向の駆動電流を流す必要があるため、電動機の逆起電力で、電動機や電動機を駆動するドライバを破損させないように回生抵抗を入れたり、4象限駆動ができるドライバとする必要がある。なお、ドライバは、ブレーキトルクをかけながら駆動させるために、モータの駆動方向とは反対の電流を流せる4象限駆動できるものが望ましい。
また、図4の例では、発生トルクが正の領域でベルトの寄り速度が正負に動く設定である。同図に示す例では、図1のトルク発生機構16がトルクを発生しない状態では、負の方向にベルトの寄り速度が発生し、トルク発生機構16の発生トルクを大きくしていくと、正の方向にベルトの寄り速度が発生する。所定の発生トルクとすることによって、ベルトの寄り速度を0(ゼロクロス)にすることができる。このように設定されたトルク発生機構16では、正方向の負荷トルクを発生させれば実現できるため、電動機に代えて、トルク発生機構16にブレーキ機構を使用できる。このブレーキ機構を用いる場合は、制御性を考えて指令値に応じてブレーキ力を可変できる構成とする。例えば、パウダーブレーキやヒステリシスブレーキ、渦電流式ブレーキ、発電機等の電圧や電流によって負荷トルクとなるブレーキ力を可変できる電磁式ブレーキ機構を使用する。他のブレーキ機構としては、容量が大きくて安価な構成とするために摩擦部材で回転体を拘束する機械式ブレーキでもよい。この場合、指令値に応じてブレーキ力を可変できるような補償システムが付加されていることが望ましい。更に、他のブレーキ機構としては、電気的に指令値を与えることなく任意の初期負荷トルクを与えたり、過渡的な変動を減衰させたりする機能を持たせるために、磁性流体や電気粘性流体等の機能性流体を用いたブレーキ機構を使用してもよい。このブレーキ機構は、2つの物体間に機能性流体を挟み込むことによって、機能性流体の剪断力や粘性力によって負荷トルクを発生させる。加えて、機能性流体に加える磁界や電圧を変化させることによって、粘弾性を可変させ負荷トルクを可変できる。また、機能性流体の初期の粘性や2つの物体間のギャップを調整することによって、初期の負荷トルクを設定することができる。
ここで、トルク発生機構にパウダーブレーキを使用した場合の動作を説明する。パウダーブレーキの発生する負荷トルクは、図5に示すように電流にほぼ比例する。つまり、電動機と異なり、磁界を発生させるコイルのインピーダンスが一定であると考えれば、電圧と負荷トルクも比例すると言ってよい。
なお、本発明のベルト駆動装置におけるトルク発生機構が発生したトルクを調整するために、トルク発生機構に電動機や電磁式ブレーキ、機能性流体を使用したブレーキとする場合、電圧や電流を所望の設定値に設定する設定部と、それに合わせて電圧や電流を流すドライバ部とを具備することとなる。設定部は可変抵抗を使用した機械的な構成でも、CPUやDSPによってソフト的に設定するものでもよい。また、ドライバ部は、設定値に相当の値を可変抵抗やD/Aコンバータからの電圧であったり、あるいはI/OからのPWM値であってもよく、そしてCPUやDSPからのデジタル指令値を受けて電圧や電流を流す。
更に、機械式ブレーキに電気的な調整機構を備える場合、電動機や油圧や空圧を制御する電磁弁等によって機械式ブレーキを動作させることとなり、調整機構は電動機や電磁式ブレーキ、機能性流体を使用したブレーキと同様な構成となる。また、ベルトの寄り方向の位置や速度を検出し、検出した検出値と制御に関る設定値を比較し、更には所定の補償演算をすることにより、ベルトの寄りを調整することができる。
また、電動機や電磁ブレーキ等を使用したトルク発生機構で発生させるトルクは、従動軸の負荷トルク位であるため、ベルトを駆動するモータが発生するトルクと比較すると、極めて小さいため、容量の小さな電動機や電磁ブレーキ等で実現できる。
以上説明した本発明のベルト駆動装置を、図1に基づいて説明した画像形成装置の中間転写ベルトの駆動装置に適用することによって、中間転写ベルトの寄りを防止し、画像品質の向上と安定性、耐久性を向上させることができる。また、画像形成装置ではトナーを熱定着させる熱定着ユニットにベルトを使用しており、熱定着ベルトの寄り防止にも適用できる。
なお、上述したような無端ベルトではなく、紙、布やテープ等の有端であるベルト状の物を巻き取る巻き取り装置や長尺で薄物の生産装置にも適用することによって、ベルト状の物の寄り防止することができる。また、ベルトコンベアのように物を乗せて搬送する搬送ベルトの寄り防止にも適用できる。
次に、本発明のベルト駆動装置の具体例について説明する。図6は本発明のベルト駆動装置の具体例の概要を示す概略図である。同図の(a)は側面図、同図の(b)は平面図である。同図に示すベルト駆動装置20は、駆動ローラ21、従動ローラ22、テンションローラ23の3つのローラで構成されており、無端ベルト24の張力管理は、テンションローラ23によって行われる。無端ベルト24は樹脂製ベルトである。駆動ローラ21には駆動用のモータ25が取付けられている。このモータ25によって駆動ローラ21を駆動し、無端ベルト24に駆動力を伝達することによって無端ベルト24は駆動される。また、従動ローラ22には負荷トルクを発生させるパウダーブレーキ26が取付けられている。ベルト寄りは非接触変位計27によって検出される。更に、目標位置設定部28はベルト寄り位置の目標位置を設定する。また、位置比較部29は非接触変位計27によって検出されたベルト寄り位置と目標位置設定部28によって設定された目標位置とを比較して位置偏差を出力する。そして、ベルト寄り位置補償部30は、位置比較部29からの位置偏差に基づいて後述する所定のベルト寄り位置補償を行ってトルク指令値を求め、更に後述する補正を加味した駆動電流をトルク発生機構としてのパウダーブレーキ26に供給する。
先ず、初期状態として無端ベルト24を図中矢印で示す左回り(CCW方向)に駆動した時、無端ベルト24が負方向に動くようにテンションローラ23を調整して設定する。この状態で、パウダーブレーキ26のブレーキ電流(負荷トルクと比例)を変化させていくと、2種類のベルト速度について実験を行った結果(横軸に負荷トルク、縦軸にベルト寄り位置)を示す図7からわかるように、無端ベルト24の寄り速度が変化する。ベルトの寄り方向の位置は、非接触変位計によって行い、当該位置の微分(差分)を行うことによって、寄り方向の速度を求めることができる。負荷トルクとベルト寄り速度の関係を示す図8の結果は、図4で説明した特性と同等のものである。そのため、ブレーキによって負荷トルクを調整することによって、ベルトの寄り速度を設定することが可能となり、所定の位置で速度0とすることによってベルトの寄りを停止させることが可能となる。
また、このような構成では、ベルトの寄りに寄与する軸の傾斜の作用は、上記非特許文献1〜3の中に解説されている面外傾斜と同等の結果が得られており、駆動方向を逆転すると、初期状態のベルトの寄り方向が反転する。そのため、トルク発生機構に負荷を増加させるだけのブレーキではベルトの寄りは調整できなくなる。ブレーキに代えて電動機を使用すれば、逆方向のトルクも発生できるためベルトの寄りは調整できるようになる。
次に、ベルト寄り速度の初期状態の設定方法について図9を用いて説明する。図9はテンションローラの水平面内傾斜(面内傾斜)と垂直面内傾斜(面外傾斜)を変化させ、負荷トルクをかけたときに発生するベルト寄り速度の方向とゲイン(寄り易さ)を示す。上記で説明したように図6のベルト駆動装置の初期状態の設定は、テンションローラ23で行う。機構にはバラつきが存在するため、水平面内傾斜及び垂直面内傾斜を機械的な0としてもベルト寄り速度は発生してしまう。ここでは、水平面内傾斜と垂直面内傾斜を調整し、ベルトを正転逆転してもベルト寄り速度が0となる点を理想0点として0’とする。第1象限の設定は、調整用のテンションローラ23を、理想0点から水平傾斜を正方向に、垂直傾斜を正方向に設定する。この設定では、初期設定として正の寄り速度が発生する。負荷トルクを大きくするのに従い、負の寄り速度が発生する。第2象限の設定は、調整用のテンションローラ23を、理想0点から水平傾斜を負方向に、垂直傾斜を0’に設定する。この設定では、初期設定として正の寄り速度が発生する。負荷トルクを大きくするのに従い、正の寄り速度が発生する。第3象限の設定は、調整用のテンションローラ23を、理想0点から水平傾斜を負方向に、垂直傾斜を負方向に設定する。この設定では、初期設定として負の寄り速度が発生する。負荷トルクを大きくするのに従い、正の寄り速度が発生する。第4象限の設定は、調整用のテンションローラ23を、理想0点から水平傾斜を正方向に、垂直傾斜を0’に設定する。この設定では、初期設定として負の寄り速度が発生する。負荷トルクを大きくするのに従い、負の寄り速度が発生する。図9の条件において、負荷トルクを変化させることによって、ベルトの寄りを制御できる条件は、第1象限と第3象限の条件となる。また、負荷トルクに対する寄り速度の感度も第1象限と第3象限は、他の象限と比較すると大きくなる。第2象限と第4象限では、負荷トルクを加えると、寄り速度0となる方向から反対に速度が変化するため、初期設定の条件に使用することはできない。よって、ベルト寄りの初期状態は、第1象限もしくは第3象限の設定とする。実機では、ベルトの駆動方向が異なったり、ベルト寄りの調整用の軸構成が図6のベルト駆動装置と異なったりするため、水平面内傾斜や垂直面内傾斜の調整方向は本発明とは異なる可能性があるが、調整の傾向は同様である。
次に、ベルト寄り制御について説明する。ここでは、制御対象をモデル化して、それに応じた補償器を設計していく手法(Model Based Control Design)について説明する。上述したように、図7は横軸に負荷トルクを、縦軸にベルト寄り位置をとったものであり、図8は十分に時間が経過したときの定常的なデータであるため、負荷トルクとベルト寄り位置が比例するような特性が現われているが、図8は短時間の結果であるため、負荷トルクとベルト寄り速度が比例するような特性が現われている。実機では弱いばね成分が含まれているため、時間が十分経過すると、図7のような特性を示している。そして、図10は負荷トルクをステップ的に変化させたときのベルト寄り速度の応答をプロットしたものである。図10の(a)では、横軸が時間、縦軸が負荷トルクであり、図10の(b)では、横軸が時間、縦軸がベルト寄り速度である。
ここでは、制御しやすい形で表現するため図7に示されるばね特性は無視し、ブレーキ電流からベルト寄り速度までの伝達関数を単純な線形1次モデルとして同定する。図8の線の傾きから比例ゲインGyoriを、ブレーキ電流をステップ的に変化させて求めた図10のステップ応答の結果から時定数Tyoriを求める。ブレーキ電流からベルト寄り速度までの伝達関数をPyori_viとして下記の(1)式に示す。(1)式を積分した形で、ブレーキ電流からベルト寄り位置までの伝達関数をPyori_xiとして下記の(2)式に示す。
Figure 0005101958
上記の方法で求めた(1)式、(2)式を速度制御、位置制御のノミナルプラントとして補償器を設計していく。ここでは、簡単な手法を用いてプラントを同定しているが、正弦波スイープやランダム加振によるFFT解析、システム同定法等のいろいろな手法があるので、どのような手法を用いてもよい。
次に、ベルト寄り位置補償部であるベルト寄り位置補償器について説明する。上記(2)式で示されるプラントが2次のモデルであるため、比例制御だけでは安定限界となってしまい振動的になってしまう。そこで、制御系を安定化するように、比例ゲインや位相進み補償器や位相遅れ補償器等を用いて、周波数成形を行い、制御系の安定化を確保する。また、定常的な位置偏差を抑圧するために、1型の位置制御系となるように補償器を設計する。一般的に定常偏差が発生する場合は、低域に積分特性を持たせればよい。そこで、PI補償器を追加することによって、1型の制御系を実現している。ベルト寄り速度補償部であるベルト寄り速度補償器は、上記(1)式で示されるプラントが1次のモデルであるため、比例制御だけで安定性確保できる。しかし、定常偏差を抑圧したり、制御性能を向上させたりするために、周波数成形を行い、制御性能と安定性を確保する。また、定常的なベルト寄り速度を抑圧するためには、PI補償器によって低域に積分特性を持たせて、1型の制御系とすればよい。しかし、電子写真の中間転写ベルトのように位置ずれが画像品質に大きく影響を及ぼすものもある。そのため、定常的な位置偏差を発生させないために、低域に2回積分特性を持たせて2型のベルト寄り速度制御系とする。上記の補償器は、古典制御理論に基づいて位相余有やゲイン余有をみながら設計する方法を説明したが、現代制御理論の最適レギュレータやオブザーバ、ロバスト制御理論等どのような制御理論、制御設計手法を用いてもよい。
ここで、制御系の型の説明は以下の通りである。
0型の制御系とは、ステップ的な目標値に対して定常偏差を持つ。
1型の制御系とは、ステップ的な目標値に対して定常偏差を持たない。
2型の制御系とは、ランプ的な目標値に対して定常偏差を持たない。
なお、速度制御で位置偏差を持たないとは、目標速度がランプ的に変化する場合と同等である。
次に、ベルト寄り位置制御系について図11を用いて説明をする。ベルト寄り位置の目標位置(通常0となる)は目標ベルト寄り位置設定部41で設定され、位置比較部42で検出されたベルト寄り位置と比較され位置偏差が出力される。この位置偏差は、ベルト寄り位置補償部43に入力され所定の補償演算を行った後、電流指令値として出力され、電流制御ドライバ44に入力される、電流制御ドライバ44はパウダーブレーキ45に電流指令値相当の電流を流し、ベルト機構46に回転方向の負荷トルクを与える。この負荷トルクはパウダーブレーキ45の電流と比例する。負荷トルクを変化することによって、ベルト機構46のベルトの寄り状態は変化する。このときのベルト寄り位置をベルト寄り位置検出部47によって検出する。
次に、ベルト寄り速度制御系について図12を用いて説明をする。ベルト寄り速度の目標速度(通常0となる)は目標ベルト寄り速度設定部51で設定され、速度比較部52で検出されたベルト寄り速度と比較され速度偏差が出力される。この速度偏差は、ベルト寄り速度補償部53に入力され所定の補償演算を行った後、電流指令値として出力され、電流制御ドライバ54に入力される、電流制御ドライバ54はパウダーブレーキ55に電流指令値相当の電流を流し、ベルト機構56に回転方向の負荷トルクを与える。この負荷トルクはパウダーブレーキ55の電流と比例する。負荷トルクを変化することによって、ベルト機構56のベルトの寄り状態は変化する。このときのベルト寄り速度をベルト寄り速度検出部57によって検出する。
なお、図11、図12では負荷を発生するアクチュエータをパウダーブレーキとしているが、回転負荷を発生させられる機構であればよい。電動機のように正負のトルクを制御できるものであればよりよい。この場合、電動機にブレーキを発生させる(発電機として使用する)こととなるため、4象限ドライバのようなモータドライバの選定が必要である。ここでは所定電流が流せるようにするために電流制御ドライバとしているが、負荷トルクと指令値のリニアリティが取れるのであれば、電圧制御ドライバでもよい。
次に、本発明の制御系を実現するための構成について図13を用いて説明をする。ここではホストCPU61の命令をホストインタフェース62を介してDSP63が受けて、DSP63によってベルト寄り制御を行うものとする。DSP63の内部バス64には、制御プログラムが記憶されているROM65や制御プログラムを実行させたり、一時的に値を蓄えるRAM66が接続されている。また、ADC67にはベルト寄り位置検出部やベルト寄り速度検出部等のセンサ68が接続され、検出された検出値のアナログ信号をデジタル変換し、内部バス64を介してDSP63に入力される。DSP63で所定の補償器によって制御演算された結果は、DAC69によってデジタル−アナログ変換され、電流ドライバ70へアナログ値で電流指令値として入力される。ここでは、センサ入力をアナログで扱っているがデジタルIOやDSP63のメモリ空間にセンサを配置したり、シリアル通信等によって直接デジタル信号として取得してもよい。また、補償器演算の結果をDAC69でアナログ出力しているが、PWMやDSP63のメモリ空間にデジタル入力のドライバを配置したり、シリアル通信等によって直接デジタル信号として出力してもよい。また、演算器をDSPとしているが、マイコンやCPUとしてもよい。簡単な補償演算であればアナログ回路でもよい。
次に、ベルトの周期成分について説明する。無端ベルトを使用する場合、ベルトの加工工程の精度によって、1回転もしくは、1回転に数周期の周期変動が出てしまう。速度を検出している場合は、一定速度で駆動ローラを回転させていても速度変動として検出される。特に、ベルトの寄り方向を検出するためにベルトの片端面の位置を検出する方法では、ベルトの寄り位置もしくは寄り速度に周期成分が出てきてしまう。この周期成分にベルト寄り制御系が追従してしまうと、ベルトが間違った動きをしてしまうことになる。同様に、ベルト表面にベルト寄りを検出するためのターゲットを設けた場合においても、本来のベルトの寄り特性よりも高い周波数としてベルト寄りの検出系に検出されてしまい、これに追従する制御を行ってしまうと、ベルトが間違った動きをしてしまうことになる。よって、多色のカラーを重ねていく画像形成装置では、寄り制御を入れたことによって、画像が悪くなる結果となってしまう。
そのため、ベルト寄り位置制御補償部の補償器とベルト寄り速度制御補償部の補償器の応答周波数は周期変動の周波数よりも十分に低いところに設定し、周期変動に応答しにくいようにする。ベルト寄り位置制御の性能を向上させるためにはなるべくでもゲインを大きくしたい。しかし、ゲインを大きくすると応答周波数も高くなってしまう。そこで、周期成分を除く方法が考えられる。ベルト寄り位置検出部ではベルト寄り位置を検出すると同時に所定のフィルタ処理を施して、ベルトの1回転成分もしくは1回転に数周期出る周期成分を除去する。フィルタ処理方法としては、上記周期成分よりも低く、ベルトの寄り特性の周期よりも十分に高い周波数にカットオフ周波数を設定したローパスフィルタでよい。もしくは、所定の周期成分を除去するノッチフィルタや所定帯域のみを除去するバンドパスフィルタでもよい。フィルタ演算方法としては、アナログ信号をアナログ演算回路で処理してもよい。また、デジタル化した信号に対して、デジタルフィルタ演算処理してもよい。なお、ベルト寄り位置検出部は、光学的センサでも機械的センサでもよい。また、光学的センサでもPD等で光量を検出する方式でも、CCD等で捉えた画像を処理する方式でもよい。
次に、ベルト寄り位置補償部で周期成分を除去する構成を説明する。ベルト寄り位置検出部の出力であるベルト寄り位置と目標ベルト寄り位置は、図11の位置比較部42で比較され位置偏差がベルト寄り位置補償部43に入力される。位置偏差には、上記周期成分が含まれているため、ベルト寄り位置制御補償部の補償器の演算に加えて、周期成分を除去するフィルタ処理演算を行う。フィルタ処理方法の考え方は、ベルト寄り位置検出部のものと同等でよい。また、ベルト寄り位置制御補償部と同時設計できるため、補償器の最適化や低次元化、演算の効率化等が可能となる。
一方、ベルト寄り速度制御でもベルト寄り位置制御と同様に性能を向上させるためにはなるべくでもゲインを大きくしたい。しかし、ゲインを大きくすると応答周波数も高くなってしまう。そこで、周期成分を除く方法が考えられる。ベルト寄り速度検出部ではベルト寄り速度を検出すると同時に所定のフィルタ処理を施して、ベルトの1回転成分もしくは1回転に数周期出る周期成分を除去する。フィルタ処理方法としては、上記周期成分よりも低く、ベルトの寄り特性の周期よりも十分に高い周波数にカットオフ周波数を設定したローパスフィルタでよい。もしくは、所定の周期成分を除去するノッチフィルタや所定帯域のみを除去するバンドパスフィルタでもよい。フィルタ演算方法としては、アナログ信号をアナログ演算回路で処理してもよい。また、デジタル化した信号に対して、デジタルフィルタ演算処理してもよい。なお、ベルト寄り速度検出部は、ドップラー方式等のセンサによって直接速度を検出する方式や、ベルト寄り位置を検出し、アナログ的もしくはデジタル的に微分(差分)して算出する方式や、デジタル的に出力されるベルト寄り位置のパルス間隔を基準クロックで測定し、それの逆数から速度を算出する方式等があるが、どのような構成でもよい。
次に、ベルト寄り速度補償部で周期成分を除去する構成を説明する。ベルト寄り速度検出部の出力であるベルト寄り速度と目標ベルト寄り速度は、図12の速度比較部52で比較され速度偏差がベルト寄り速度補償部に入力される。速度偏差には、周期成分が含まれているため、ベルト寄り速度制御補償部の補償器の演算に加えて、周期成分を除去するフィルタ処理演算を行う。フィルタ処理方法の考え方は、ベルト寄り速度検出部のものと同等でよい。また、ベルト寄り速度制御補償部と同時設計できるため、補償器の最適化や低次元化、演算の効率化等が可能となる。
本発明のベルト駆動装置のベルト寄り位置制御系及びベルト寄り速度制御系では、負荷トルクを変化させてベルトの寄り状態を制御するものである。そのため、ベルト回転方向の制御系には負荷トルクの変動は外乱として印加され、ベルト駆動速度の変動として現われる可能性がある。一般的にベルト駆動の制御系の応答周波数と比較してベルト寄り制御の応答周波数は十分に低いため、外乱は抑圧できるが、より一層ベルト駆動系の性能を上げるために、負荷トルクの変動に応じて、ベルト駆動系の補正を行う。
このような動作について図14を用いて説明する。ベルト寄り用補償器81によって寄り位置もしくは速度の偏差に応じて所定の補償演算がされ、トルク指令値が制御対象であるベルト寄りプラント82に入力されるが、それと合わせて、所定のフィルタ演算処理をトルク補償部83で行い、変動トルク相当の値をベルト駆動プラント84の入力に設けた駆動トルク補正部85で補正する。一般的に、トルク補償部83は帯域制限と比例ゲイン1以下とする演算と、単位変換の演算であり、駆動トルク補正部85は加算演算となる。ベルト寄り制御系とベルト駆動制御系を同じDSPやCPU等の演算器で行う場合、本構成はソフトウェアで簡単に構築できる。また、ここでは、ベルト駆動トルク(電流)を変更する説明をしたが、トルクと電圧の関係がほぼ線形であれば、ベルト駆動系は電圧制御ドライバの電圧指令値を補正する構成としてもよい。また、負荷トルク相当の速度変動が既知であれば、目標ベルト速度を補正する構成でもよい。
次に、ベルト駆動装置に加わる負荷を補正する装置について説明する。ベルト駆動装置にトルク外乱が加わると、速度変動を起こしてしまう。例えば、画像形成装置では、中間転写ベルトに形成されたトナー像は第2転写部において用紙に転写される。用紙が中間転写ベルトに接触するときと、用紙が抜けるとき負荷トルクが変化し速度変動が生じる。この速度変動によって色むらや色ずれ等が発生し、画像品質の低下につながる。また、中間転写ベルトに残ったトナーをクリーニングするためのクリーニングブレードの接触も同様な負荷トルクの変動につながる。本発明では、上記のようにトルクが変動する条件において、ベルト寄り制御に使用しているトルク発生機構の発生する負荷トルクを変化させて、外乱トルクと相殺させることによってベルトの速度変動を抑える。この場合、印加される外乱トルクは用紙やブレードの種類や接触条件を考慮し、所定の方法によって予め用意しておく。例えば、学習等の方法を用いて過去の特性から外乱トルクを予測しておく方法や実験的に求めた値を用意しておく等いろいろな方法が考えられる。また、外乱の入るタイミングは、用紙を第2転写部に入れるタイミングを決めているレジストローラや用紙の先端を検知する用紙先端検知センサの信号、シーケンス動作の指令等から推定できる。なお、トルク発生機構にブレーキを使用する場合は、外乱トルク以上の負荷を定常的にかけておく必要がある。外乱が加わるタイミングで、負荷を小さくすることによって、負荷を相殺させる。トルク発生機構にモータのように正負のトルクを発生できる機構であれば、予め負荷トルクを加えておく必要はない。
図15は本発明の第2の実施の形態に係るベルト駆動装置の構成を示す概略図である。同図の(a)は平面図、同図の(b)は側面図である。なお、3本のローラで支持された無端ベルトを駆動するベルト駆動装置に基づいて説明する。また、図1と同じ参照符号は同じ構成要素を示す。同図に示す本実施の形態のベルト駆動装置90は、従動ローラ13の回転軸をベルト進行方向に対して水平面内の直角方向から角度αだけ傾けることによって、初期状態において無端ベルト11が任意の方向に寄っていく構成である。そして、目標位置設定部28によって設定されたベルト寄り位置の目標位置と非接触変位計27によって検出されたベルト寄り位置とが位置比較部29によって比較されて位置偏差を出力する。ベルト寄り位置補償部30によって位置比較部29からの位置偏差に基づいて上述した所定のベルト寄り位置補償を行ってトルク指令値を求め、更に上述した補正を加味した駆動電流をトルク発生機構16に供給する。
図16は本発明の第2の実施の形態に係るベルト駆動装置の別の構成を示す概略図である。同図の(a)は側面図、同図の(b)は正面図である。なお、3本のローラで支持された無端ベルトを駆動するベルト駆動装置に基づいて説明する。また、図8と同じ参照符号は同じ構成要素を示す。同図に示す本実施の形態のベルト駆動装置90は、トルク発生機構16が設けられた従動ローラ13の回転軸を垂直面内で角度βだけ傾けることによって、初期状態において無端ベルト11が任意の方向に寄っていく構成である。そして、目標位置設定部28によって設定されたベルト寄り位置の目標位置と非接触変位計27によって検出されたベルト寄り位置とが位置比較部29によって比較されて位置偏差を出力する。ベルト寄り位置補償部30によって位置比較部29からの位置偏差に基づいて上述した所定のベルト寄り位置補償を行ってトルク指令値を求め、更に上述した補正を加味した駆動電流をトルク発生機構16に供給する。
なお、第2の実施の形態におけるベルト駆動装置において、図示していないが、従動ローラ13の形状を円錐状に加工すること、及び従動ローラ13の左右の張力バランスを調整することによって、従動ローラ13を傾けることと同様に初期状態において無端ベルト11が任意の方向に寄っていく構成としてもよい。また、従動ローラ13のローラ中央部を中心軸として傾けているが、ローラが傾斜していればよいので、中心軸は何処にあってもよい。更に、従動ローラ13だけでなく、テンションローラとしての従動ローラ14や駆動ローラ12を従動ローラ13と同様に傾けたり、形状を工夫することによって、無端ベルト11が初期状態において任意の方向に寄っていく構成でもよい。
図17は本発明の第2の実施の形態に係るベルト駆動装置の別の構成を示す概略図である。同図の(a)は側面図、同図の(b)は正面図である。なお、3本のローラで支持された無端ベルトを駆動するベルト駆動装置に基づいて説明する。また、図16と同じ参照符号は同じ構成要素を示す。同図に示す本実施の形態のベルト駆動装置90は、図16に示すベルト駆動装置90と同様にトルク発生機構16が設けられた従動ローラ13の回転軸を角度β傾けて、従動ローラ13によってベルトの寄り力を発生させ、更に他のローラ、図17では駆動ローラ12の回転軸を角度γ傾斜させることによって、従動ローラ13で発生するベルトの寄り力よりも大きなベルト寄り力を発生させて、従動ローラ3で発生するベルト寄りとは反対方向に寄らせるように初期設定する。そして、目標位置設定部28によって設定されたベルト寄り位置の目標位置と非接触変位計27によって検出されたベルト寄り位置とが位置比較部29によって比較されて位置偏差を出力する。ベルト寄り位置補償部30によって位置比較部29からの位置偏差に基づいて上述した所定のベルト寄り位置補償を行ってトルク指令値を求め、更に上述した補正を加味した駆動電流をトルク発生機構16に供給する。なお、他のローラとしてテンションローラの従動ローラ14を傾斜させてもよい。また、図17に示すベルト駆動装置では垂直面内の傾斜(面外傾斜)としているが、図15に示すような水平面内の傾斜(面内傾斜)でもよい。また、駆動ローラや従動ローラのローラ中央部を中心軸として傾けているが、ローラが傾斜していればよいので、中心軸は何処にあってもよい。
なお、本発明は上記実施の形態例に限定されるものではなく、特許請求の範囲内の記載であれば多種の変形や置換可能であることは言うまでもない。
本発明の第1の実施の形態に係るベルト駆動装置の構成を示す概略図である。 本発明のベルト駆動装置におけるトルク発生機構の駆動電流と発生トルクの関係を示す特性図である。 本発明のベルト駆動装置におけるトルク発生機構の発生トルクとベルト寄り量の関係を示す特性図である。 本発明のベルト駆動装置におけるトルク発生機構の発生トルクとベルト寄り量の関係を示す特性図である。 パウダーブレーキの発生する負荷トルクと駆動電流の関係を示す特性図である。 本発明のベルト駆動装置の具体例の概要を示す概略図である。 パウダーブレーキの発生する負荷トルクとベルト寄り位置の関係を示す特性図である。 負荷トルクとベルト寄り速度の関係を示す特性図である。 テンションローラの水平面内傾斜と垂直面内傾斜に対するベルト寄り速度の方向とゲインを示す図である。 負荷トルクとベルト寄り速度の変化を示すタイムチャートである。 ベルト寄り位置制御系の構成を示すブロック図である。 ベルト寄り速度制御系の構成を示すブロック図である。 本発明の制御系を実現するための構成を示すブロック図である。 外乱に対する負荷トルクの変動に応じたベルト駆動系の補正構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施の形態に係るベルト駆動装置の構成を示す概略図である。 本発明の第2の実施の形態に係るベルト駆動装置の別の構成を示す概略図である。 本発明の第2の実施の形態に係るベルト駆動装置の別の構成を示す概略図である。 4連タンデム方式のフルカラー画像形成装置における作像・転写機構部の構成を示す概略断面図である。 従来のベルト寄り防止機構の構成を示す図である。 従来のベルト寄り防止機構の別の構成を示す斜視図である。
符号の説明
10,20,90;ベルト駆動装置、
11,24;無端ベルト、12,21;駆動ローラ、
13,14,22;従動ローラ、15,25;モータ、
16;トルク発生機構、23;テンションローラ、
26,45,55;パウダーブレーキ、27;非接触変位計、
28;目標位置設定部、29,42;位置比較部、
30;ベルト寄り位置補償部、41;目標ベルト寄り位置設定部、
43;ベルト寄り位置補償部、44,54;電流制御ドライバ、
46,56;ベルト機構、47;ベルト寄り位置検出部、
51;目標ベルト寄り速度設定部、52;速度比較部、
53;ベルト寄り速度補償部、57;ベルト寄り速度検出部、
81;ベルト寄り用補償器、82;ベルト寄りプラント、
83;トルク補償部、84;ベルト駆動プラント、
85;トルク補正部。

Claims (20)

  1. ベルトと、該ベルトを支持する複数の回転体と、前記ベルトに駆動を伝達する回転体以外の回転体に任意のトルクを発生させるトルク発生機構とを具備するベルト駆動装置において、
    前記ベルトの進行方向と直角となるベルト寄り方向のベルト寄り位置を検出するベルト寄り位置検出部と、
    目標となる所望の目標ベルト寄り位置を設定する目標ベルト寄り位置設定部と、
    該目標ベルト寄り位置設定部によって設定された目標ベルト寄り位置と前記ベルト寄り位置検出部によって検出されたベルト寄り位置を比較し、ベルト寄り位置の位置偏差を出力する位置比較部と、
    該位置偏差に応じて前記トルク発生機構への指令値を出力するベルト寄り位置補償部と
    を設けることを特徴とするベルト駆動装置。
  2. ベルトと、該ベルトを支持する複数の回転体と、前記ベルトに駆動を伝達する回転体以外の回転体に任意のトルクを発生させるトルク発生機構と、回転体の回転軸の軸角度を、前記ベルトのベルト進行方向に対して水平面内の直角方向又は/及び垂直面内の垂直方向に対して所定の角度に傾斜させる傾斜機構とを具備するベルト駆動装置において、
    前記ベルトの進行方向と直角となるベルト寄り方向のベルト寄り位置を検出するベルト寄り位置検出部と、
    目標となる所望の目標ベルト寄り位置を設定する目標ベルト寄り位置設定部と、
    該目標ベルト寄り位置設定部によって設定された目標ベルト寄り位置と前記ベルト寄り位置検出部によって検出されたベルト寄り位置を比較し、ベルト寄り位置の位置偏差を出力する位置比較部と、
    該位置偏差に応じて前記トルク発生機構への指令値を出力するベルト寄り位置補償部と
    を設けることを特徴とするベルト駆動装置。
  3. 前記傾斜機構により傾斜される回転体は、前記ベルトに駆動を伝達する回転体又は当該回転体以外の回転体である請求項2記載のベルト駆動装置。
  4. 前記トルク発生機構は、入力電流もしくは入力電圧で駆動される電動機とであることを特徴とする請求項1又は2に記載のベルト駆動装置。
  5. 前記トルク発生機構は、入力電流もしくは入力電圧によって可変できる電磁式ブレーキ機構であることを特徴とする請求項1又は2に記載のベルト駆動装置。
  6. 前記トルク発生機構は、予め設定された設定値に応じて可変できる機械式ブレーキ機構であることを特徴とする請求項1又は2に記載のベルト駆動装置。
  7. 前記トルク発生機構は、入力電流もしくは入力電圧によって粘性を可変できる機能性流体を使用したブレーキ機構であることを特徴とする請求項1又は2に記載のベルト駆動装置
  8. 記ベルト寄り位置検出部によって検出されたベルト寄り位置から前記ベルトの周期成分を除去する周期成分除去手段を設け、該周期成分除去手段の出力をベルト寄り位置とすることを特徴とする請求項1又は2に記載のベルト駆動装置。
  9. 前記ベルト寄り位置補償部に、前記ベルト寄り位置検出部によって検出されたベルト寄り位置から前記ベルトの周期成分を除去する周期成分除去機能を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載のベルト駆動装置。
  10. 前記ベルト寄り位置補償部は、ベルト寄り位置の偏差の抑圧と前記トルク発生機構の変動に対してロバストとするために1型の位置決め制御系となる補償を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載のベルト駆動装置。
  11. 前記ベルト寄り位置補償部では、ベルト寄り位置制御系の応答周波数が前記ベルトの周期成分より十分低くなるように設定されることを特徴とする請求項1又は2に記載のベルト駆動装置。
  12. 前記ベルト寄り位置補償部によって出力された前記指令値に応じてベルト回転駆動用のベルト駆動手段の指令値もしくは目標値を補正する駆動補正部を設けることを特徴とする請求項1又は2に記載のベルト駆動装置。
  13. 前記ベルトの進行方向と直角となるベルト寄り方向のベルト寄り速度を検出するベルト寄り速度検出部と、目標となる所望の目標ベルト寄り速度を設定する目標ベルト寄り速度設定部と、該目標ベルト寄り速度設定部によって設定された目標ベルト寄り速度と前記ベルト寄り速度検出部によって検出されたベルト寄り速度を比較し、ベルト寄り速度の速度偏差を出力する速度比較部と、該速度偏差に応じて前記トルク発生機構への指令値を出力するベルト寄り速度補償部とを設けることを特徴とする請求項1又は2に記載のベルト駆動装置。
  14. 前記ベルト寄り速度検出部によって検出されたベルト寄り速度から前記ベルトの周期成分を除去する周期成分除去手段を設け、該周期成分除去手段の出力をベルト寄り速度とすることを特徴とする請求項1又は2に記載のベルト駆動装置。
  15. 前記ベルト寄り速度補償部に、前記ベルト寄り速度検出部によって検出されたベルト寄り速度から前記ベルトの周期成分を除去する周期成分除去機能を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載のベルト駆動装置。
  16. 前記ベルト寄り速度補償部は、ベルト寄り速度の偏差の抑圧と前記トルク発生機構の変動に対してロバストとするために2型の速度制御系となる補償を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載のベルト駆動装置。
  17. 前記ベルト寄り速度補償部では、ベルト寄り速度制御系の応答周波数が前記ベルトの周期成分より十分低くなるように設定されることを特徴とする請求項8〜11のいずれか1項に記載のベルト駆動装置。
  18. 前記ベルト寄り速度補償部によって出力された前記指令値に応じてベルト回転駆動用のベルト駆動手段の指令値もしくは目標値を補正する駆動補正部を設けることを特徴とする請求項8記載のベルト駆動装置。
  19. ベルト駆動手段に加わる負荷に応じて前記トルク発生機構へ出力する前記指令値を補正するトルク指令補正部を設けることを特徴とする請求項1〜18のいずれか1項に記載のベルト駆動装置。
  20. 請求項1〜19のいずれか1項に記載のベルト駆動装置を搭載したことを特徴とする画像形成装置。
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