JP5092457B2 - 電池素子外装材、これを用いた非水電解質二次電池及び電池パック - Google Patents

電池素子外装材、これを用いた非水電解質二次電池及び電池パック Download PDF

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Description

本発明は、電池素子を包装する電池素子外装材、これを用いた非水電解質二次電池及び電池パックに係り、更に詳細には、金属箔を使用しない薄型の所定ラミネートフィルムから成り、非水電解質二次電池の電池素子の外装構造を薄型化でき、電池の放電容量を向上し得る電池素子外装材、これを用いた非水電解質二次電池及び電池パックに関する。
近年、カメラ一体型VTR(Videotape recorder:ビデオテープレコーダ)、携帯電話又はラップトップコンピュータなどのポータブル電子機器が多く登場し、それらの小型化及び軽量化が図られている。それに伴い、ポータブル電子機器の電源として用いられる電池の需要が急速に伸びており、機器の小型軽量化実現のために、電池設計においても、軽く、薄型で且つ機器内の収容スペースを効率的に使うことが求められている。このような要求を満たす電池として、エネルギー密度及び出力密度の大きいリチウムイオン電池が最も好適である。
これらの中でも、形状自由度の高い電池や薄型大面積のシート型電池、薄型小面積のカード型電池などが望まれているが、従来から行われている金属製の缶を外装として用いる手法では、薄型の電池を作製することが困難である。
このような問題を解決するために、電解液に固化作用を有する物質を添加したり、高分子を用いたゲル状電解質を使用し、液状の電解質が内部に存在しない電池が検討されている。これらの電池は電極と電解質間が密着しており、接触状態を保持することも可能である。これにより、アルミラミネートフィルム等のフィルム状外装材を用いた薄型の電池を作製することが可能となる。
図1に、ラミネートフィルムを外装材として用いた電池の外観を示す。この電池1は、正極と負極とをセパレータを介して積層し、巻回又はつづら折りにした電池素子をラミネートフィルムで外装し、電池素子の周囲を封止して作製したものであり、正極及び負極と接続した正極端子2a及び負極端子2b(以下、特に限定しない場合は金属端子2と適宜称する)をラミネートフィルムの封止部から電池外部に導出したものである。
なお、正極端子2a及び負極端子2bには、後に外装するラミネートフィルム4との接着性を向上させるために、無水マレイン酸変性されたポリプロピレン(PPa)等の樹脂片であるシーラント3a及び3bが被覆されている。
ここで、電池の外装に用いられるラミネートフィルムは、金属層が樹脂フィルムから成る外側樹脂層及び内側樹脂層に挟まれた、防湿性、絶縁性を有する多層フィルムである。
金属層は水分、酸素及び光の進入を防ぎ内容物を守る最も重要な役割を担っており、軽さ、伸び性、価格及び加工のし易さからアルミニウム(以下、Alと適宜称する)が最もよく使われる。外側樹脂層には、外観の美しさや強靱さ、柔軟性などからナイロン又はポリエチレンテレフタレート(以下、PETと適宜称する)が用いられる。また、内側樹脂層には、熱や超音波で溶けて互いに融着する部分であるため、ポリオレフィンが適切であり無延伸ポリプロピレン(以下、CPPと適宜称する)が多用される。なお、金属層と外側樹脂層との間及び金属箔と内側樹脂層との間には接着剤層が設けられている。
電池容量をできるだけ大きくするという目的を達成するには、決められた外形サイズの中にできるだけ大きな電池素子を収容する必要があるため、電池外装の薄肉化が望まれる。
水分、酸素及び光の進入を防ぎ内容物を守るためには、成形加工時においてもアルミ層には、いかなる貫通光の発生が許されないことから30μm以上の厚みのアルミ層が必要とされ、ラミネートフィルムにおいて最も厚みがある構成材となっている。
従って、ラミネートフィルムの薄肉化において、Alと同等又はそれ以上のバリア機能がAlを覆う両面樹脂に備わっていれば、このAl層をなくすことができ、最も効果的に薄肉化を達成することが可能となる。
これまで外装のバリア性能はAlだけではなく、封止部樹脂断面、とりわけ図1に示すような電池構造では、金属端子2が導出されたラミネートフィルム4の封止部にも求められていた。電池素子をラミネートフィルム4にて外装して周囲を封止する際には内側樹脂層が溶けて接着されるが、電池素子から導出した金属端子2と内側樹脂層は接着性に乏しい。このため、金属端子2とラミネートフィルム4の界面を通じて水分が浸入し易くなってしまう。電池内部に水分が浸入すると、電池内部で望ましくない電気化学反応を起こして電池特性が低下したり、内部でガスが発生して電池が膨張する。
そこで、以下に示す特許文献1及び特許文献2には、金属端子とラミネートフィルムとの間に補助部材を介在させることにより、封止性を向上させる方法が開示されている。
特開2001−297736号公報 特開2004−039358号公報
特許文献1に記載の発明は、ラミネートフィルムの内側樹脂層に少なくとも直鎖状低密度ポリエチレンフィルムを接着剤を介して貼着し、金属端子とラミネートフィルムとの間には補助部材として酸変性直鎖状低密度ポリエチレンフィルムを介在させることにより、封止性を向上させるものである。ポリエチレンは熱可塑性樹脂の中でも水分の浸透が遅いため、補助部材を通じての水分浸入も抑制することができる。
また、特許文献2に記載の発明は、シリカゲル、活性炭、ゼオライトなどの水分吸収剤を含む熱可塑性樹脂を補助部材の一部又は全体に用いることにより、水分浸入を抑制するものである。この特許文献2では、一例として、金属端子が導出されるラミネートフィルム端部に近い部分では封止性を確保するために水分吸収剤の分散を抑え、電池内部に近づくにつれて水分吸収剤が多く分散されるようにした補助部材が記載されている。
更に、以下に示す特許文献3及び特許文献4に記載の発明では、端子部以外の封止部樹脂断面においては、Al層よりも内面の熱融着樹脂中に硫酸マグネシウムなどの水分を吸収する材料を分散させることにより、融着界面からの水分浸入を抑制している。
特開平11−086808号公報 特開平11−007821号公報
また、以下に示す特許文献5では、内面の熱融着樹脂を透過してなおも浸入してくる水分に対し、樹脂表面に金属蒸着膜を設ける方法により解決しようとしている。
特開2002−025511号公報
しかしながら、上述のような従来技術においては、封止部断面からの水分浸入を抑制し得たとしても、Alがない外装樹脂を透過して浸入してくる水分を防ぐことができない。
また、水分吸収剤も長期に亘って水分を吸収し続けることは極めて困難である。
更に、ラミネートフィルムに設けられた金属蒸着膜も成形などの加工により破損し易く、水分浸入を食い止めることは困難である。
本発明は、このような従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、Al等の金属箔を含まない薄型ラミネートフィルムから成り、電池素子に外装した場合に封止部断面のみならず当該フィルム全体からの水分浸入が比較的長期に亘って少なく、製造時においても水分浸入防止性を損ない難い電池を実現し得る電池素子外装材、これを用いた非水電解質二次電池及び電池パックを提供することを目的としている。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、水分吸収材を金属箔を用いないラミネートフィルムの積層構造中に適切に配置することにより、上記目的が達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の電池素子外装材は、2層以上の樹脂フィルム層を積層した積層構造、又は2層以上の樹脂フィルム層を接着剤層を介して積層した積層構造を有するラミネートフィルムから成り、電池素子を包装するのに用いられる電池素子外装材において、
積層構造は金属箔を有さず、
積層構造の少なくとも1層は、該層を構成する樹脂に混合された水分吸収材をさらに含み
水分吸収材は、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、銅、アルミニウム、ケイ素又はリンの塩化物、水酸化物、硫酸塩、硝酸塩、炭酸塩及び過塩素酸塩、リンの酸化物、並びにゼオライトから成る群より選ばれた少なくとも1種の無機化合物と、
次の一般式(1)
(−CH 2 −CH(COOM)−) n …(1)
(式中のMはナトリウム、カリウム、マグネシウム又はカルシウムを示し、nは100〜5000の自然数を示す。)で表される少なくとも1種のポリアクリル酸塩の、いずれか一方又は双方の混合物である。
本発明の非水電解質二次電池は、正極と負極をセパレータを介して巻回して成る電池素子と、この電池素子を包装する電池素子外装材を備え、上記正極と負極の電極端子を外部に導出したまま、上記電池素子の周囲に沿って上記電池素子外装材を封止して成る非水電解質二次電池において、
上記電池素子外装材が、2層以上の樹脂フィルム層を積層した積層構造、又は2層以上の樹脂フィルム層を接着剤層を介して積層した積層構造を有するラミネートフィルムから成り、
上記積層構造は金属箔を有さず、
積層構造の少なくとも1層は、該層を構成する樹脂に混合された水分吸収材をさらに含み
水分吸収材は、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、銅、アルミニウム、ケイ素又はリンの塩化物、水酸化物、硫酸塩、硝酸塩、炭酸塩及び過塩素酸塩、リンの酸化物、並びにゼオライトから成る群より選ばれた少なくとも1種の無機化合物と、
次の一般式(1)
(−CH 2 −CH(COOM)−) n …(1)
(式中のMはナトリウム、カリウム、マグネシウム又はカルシウムを示し、nは100〜5000の自然数を示す。)で表される少なくとも1種のポリアクリル酸塩の、いずれか一方又は双方の混合物である。
更に、本発明の電池パックは、正極と負極をセパレータを介して巻回して成る電池素子と、この電池素子を包装する電池素子外装材を備え、上記正極と負極の電極端子を外部に導出したまま、上記電池素子の周囲に沿って上記電池素子外装材を封止して成る非水電解質二次電池と、
この非水電解質二次電池を収容するケースと、
この非水電解質二次電池と対象機器とを電気接続する接続端子、及びこの非水電解質二次電池を電気的に保護する保護回路を有する配線基板と、を備え、
上記非水電解質二次電池の電池素子外装材が、2層以上の樹脂フィルム層を積層した積層構造、又は2層以上の樹脂フィルム層を接着剤層を介して積層した積層構造を有するラミネートフィルムから成り、
上記積層構造は金属箔を有さず、
積層構造の少なくとも1層は、該層を構成する樹脂に混合された水分吸収材をさらに含み
水分吸収材は、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、銅、アルミニウム、ケイ素又はリンの塩化物、水酸化物、硫酸塩、硝酸塩、炭酸塩及び過塩素酸塩、リンの酸化物、並びにゼオライトから成る群より選ばれた少なくとも1種の無機化合物と、
次の一般式(1)
(−CH 2 −CH(COOM)−) n …(1)
(式中のMはナトリウム、カリウム、マグネシウム又はカルシウムを示し、nは100〜5000の自然数を示す。)で表される少なくとも1種のポリアクリル酸塩の、いずれか一方又は双方の混合物である。
本発明によれば、水分吸収材を金属箔を用いないラミネートフィルムの積層構造中に適切に配置することとしたため、Al等の金属箔を含まない薄型ラミネートフィルムから成り、電池素子に外装した場合に封止部断面のみならず当該フィルム全体からの水分浸入が比較的長期に亘って少なく、製造時においても水分浸入防止性を損ない難い電池を実現し得る電池素子外装材、これを用いた非水電解質二次電池及び電池パックを提供することができる。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。本明細書では、ゲル状電解質を用いた非水電解質二次電池を例にとって説明する。なお、本明細書において、「%」は特記しない限り質量百分率を表すものとする。
図2は、本発明の非水電解質電池の一実施形態を示す分解斜視図である。
同図において、この電池20は、電池素子10が本発明の電池素子外装材の一例であるラミネートフィルム17に外装されて作製されるものであり、電池素子10はラミネートフィルム17に形成された凹部17a(空所17a)に収容され、その周辺部を封止される。なお、本実施形態においては、空所17aは、矩形板状をなす電池素子10の形状に対応して矩形板状の空間を有している。
次に、電池素子10の構成について説明する。
図3は、ラミネートフィルム17に外装・収容される電池素子10の構造を示す斜視図である。同図において、この電池素子10は、帯状の正極11と、セパレータ13aと、正極11と対向して配された帯状の負極12と、セパレータ13bとを順に積層し、長手方向に巻回して形成されており、正極11及び負極12の両面にはゲル状電解質14が塗布されている。
電池素子10からは、正極11と接続された正極端子15a及び負極12と接続された負極端子15bが導出されており(以下、特定の端子を指定しない場合は電極端子15と称する)、正極端子15a及び負極端子15bには、後に外装するラミネートフィルム17との接着性を向上させるために、無水マレイン酸変性されたポリプロピレン(PPa)等の樹脂片であるシーラント16a及び16b(以下、特定のシーラントを指定しない場合はシーラント16と適宜称する)が被覆されている。
以下、上述の非水電解質二次電池の構成要素につき詳細に説明する。
[正極]
正極は、正極活物質を含有する正極活物質層が正極集電体の両面状に形成されたものである。正極集電体は、例えばアルミニウム(Al)箔などの金属箔により構成される。
正極活物質層は、例えば正極活物質と、導電剤と、結着剤とを含有して構成される。ここで、正極活物質、導電剤、結着剤及び溶剤は、均一に分散していればよく、その混合比は問われない。
正極活物質としては、目的とする電池の種類に応じて、金属酸化物、金属硫化物又は特定の高分子を用いることができる。例えば、リチウムイオン電池を構成する場合、主として、次式(2)
LiMO…(3)
(式中のMは少なくとも1種の遷移金属を示し、Xは電池の充放電状態によって異なるが、通常は0.05〜1.10である)で表されるリチウムと遷移金属との複合酸化物が用いられる。なお、リチウム複合酸化物を構成する遷移金属(M)としては、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)及びマンガン(Mn)等が用いられる。
かかるリチウム複合酸化物として、具体的には、LiCoO、LiNiO、LiMn及びLiNiCo(0<y<1)等が挙げられる。
また、遷移金属元素の一部を他の元素に置換した固溶体も使用可能である。LiNi0.5Co0.5やLiNi0.8Co0.2等がその例として挙げられる。
これらのリチウム複合酸化物は、高電圧を発生でき、エネルギー密度が優れたものである。更に、正極活物質としてTiS、MoS、NbSe及びV等のリチウムを有しない金属硫化物又は酸化物を使用してもよい。これらの正極活物質は、単独で又は複数種を混合して用いてもよい。
また、導電剤としては、例えばカーボンブラックやグラファイトなどの炭素材料等が用いられる。更に、結着剤としては、例えばポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン及びポリビニリデンフルオライド等が用いられる。また、溶剤としては、例えばN−メチルピロリドン等が用いられる。
上述の正極活物質、結着剤及び導電剤を均一に混合して正極合剤とし、この正極合剤を溶剤中に分散させてスラリー状にする。次いで、このスラリーをドクターブレード法などにより正極集電体上に均一に塗布した後、高温で乾燥させて溶剤を蒸発させることにより正極活物質層が形成される。
正極11は、正極集電体の一端部にスポット溶接又は超音波溶接で接続された正極端子15aを有している。この正極端子15aは金属箔や網目状のものが望ましいが、電気化学的及び化学的に安定であり、通電がとれるものであれば金属でなくとも問題はない。正極端子15aの材料としては、例えばアルミニウム等が挙げられる。
[負極]
負極は、負極活物質を含有する負極活物質層が、負極集電体の両面上に形成されたものである。負極集電体は、例えば銅(Cu)箔、ニッケル箔又はステンレス箔などの金属箔により構成される。
負極活物質層は、例えば負極活物質と、必要に応じて導電剤と、結着剤とを含有して構成される。なお、負極活物質、導電剤、結着剤及び溶剤については、正極活物質と同様に、その混合比は不問である。
負極活物質としては、リチウム金属、リチウム合金又はリチウムをドープ・脱ドープ可能な炭素材料又は金属系材料と炭素系材料との複合材料が用いられる。
具体的にリチウムをドープ・脱ドープ可能な炭素材料としては、グラファイト、難黒鉛化炭素及び易黒鉛化炭素等が挙げられる。より具体的には、熱分解炭素類、コークス類(ピッチコークス、ニードルコークス、石油コークス)、黒鉛類、ガラス状炭素類、有機高分子化合物焼成体(フェノール樹脂、フラン樹脂等を適当な温度で焼成し炭素化したもの)、炭素繊維、及び活性炭等の炭素材料を使用することができる。
更に、リチウムをドープ・脱ドープできる材料としては、ポリアセチレン、ポリピロール等の高分子やSnO等の酸化物を使用することができる。
また、リチウムを合金化可能な材料としては多様な種類の金属等が使用可能であるが、スズ(Sn)、コバルト(Co)、インジウム(In)、アルミニウム、ケイ素(Si)及びこれらの合金がよく用いられる。金属リチウムを使用する場合は、必ずしも粉体を結着剤で塗布膜にする必要はなく、圧延したリチウム金属箔を集電体に圧着しても構わない。
結着剤としては、例えばポリフッ化ビニリデンやスチレンブタジエンゴム等が用いられる。また、溶剤としては、例えばN−メチルピロリドンやメチルエチルケトン等が用いられる。
上述の負極活物質、結着剤、導電剤を均一に混合して負極合剤とし、溶剤中に分散させてスラリー状にする。次いで、正極と同様の方法により負極集電体上に均一に塗布した後、高温で乾燥させて溶剤を飛散させることにより負極活物質層が形成される。
負極12も正極11と同様に、集電体の一端部にスポット溶接又は超音波溶接で接続された負極端子15bを有しており、この負極端子15bは電気化学的及び化学的に安定であり、通電がとれるものであれば金属でなくとも問題はない。負極端子15bの材料としては、例えば銅、ニッケル等が挙げられる。
なお、正極端子15a及び負極端子15bは同じ方向、例えば図3に示すように電池素子10が矩形板状をなす場合には、その一辺(通常は短辺の1つ)、から導出されていることが好ましいが、短絡等が起こらず電池性能にも問題がなければ、どの方向から導出されていても問題はない。
また、正極端子15a及び15bの接続箇所は、電気的接触がとれているのであれば取り付ける場所、取り付ける方法は上記の例に限られない。
[電解液]
電解液としては、リチウムイオン電池に一般的に使用される電解質塩と非水溶媒が使用可能である。
非水溶媒としては、具体的には、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジプロピルカーボネート及びエチルプロピルカーボネート、又はこれらの炭酸エステル類の水素をハロゲンに置換した溶媒等が挙げられる。これらの溶媒は1種類を単独で用いてもよいし、複数種を所定の組成で混合して用いてもよい。
また、電解質塩の一例であるリチウム塩としては、通常の電池電解液に用いられる材料を使用することが可能である。具体的には、LiCl、LiBr、LiI、LiClO、LiClO,LiBF、LiPF、LiNO、LiN(CFSO)2、LiN(CSO、LiAsF、LiCFSO、LiC(SOCF、LiAlCl及びLiSiF等を挙げることができるが、酸化安定性の点からはLiPF、LiBFが望ましい。これらリチウム塩は単独で用いても複数種を混合して用いてもよい。
リチウム塩を溶解する濃度は、上記非水溶媒に溶解することができる濃度であれば問題はないが、リチウムイオン濃度が非水溶媒に対して0.4mol/kg〜2.0mol/kgの範囲であることが好ましい。
ゲル状電解質を用いる場合は、上述の電解液をマトリクスポリマでゲル化して用いる。
マトリクスポリマは、上記非水溶媒に上記電解質塩が溶解されてなる非水電解液に相溶可能であり、ゲル化できるものであればよい。このようなマトリクスポリマとしては、ポリフッ化ビニリデン、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリアクリロニトリル、及びポリメタクリロニトリルを繰り返し単位に含むポリマーが挙げられる。このようなポリマーは、1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。
その中でも特に好ましいのは、マトリクスポリマとして、ポリフッ化ビニリデン又はポリフッ化ビニリデンにヘキサフルオロプロピレンが7.5%以下の割合で導入された共重合体である。
かかるポリマーは、通常、数平均分子量が5.0×10〜7.0×10(50万〜70万)の範囲であるか、又は重量平均分子量が2.1×10〜3.1×10(21万〜31万)の範囲にあり、固有粘度が1.7〜2.1の範囲にある。
[セパレータ]
セパレータは、例えばポリプロピレン(PP)若しくはポリエチレン(PE)などのポリオレフィン系の材料から成る多孔質膜、又はセラミック製の不織布などの無機材料から成る多孔質膜により構成され、これらの2種以上の多孔質膜を積層した構造としてもよい。中でも、ポリエチレン、ポリプロピレンの多孔質フィルムが最も有効である。
一般的に、セパレータの厚みとしては5〜50μmが好適に使用可能であるが、7〜30μmがより好ましい。セパレータは、厚すぎると活物質の充填量が低下して電池容量が低下するとともに、イオン伝導性が低下して電流特性が低下する。逆に薄すぎると、膜の機械的強度が低下する。
[電池の作製]
上述のようにして作製したゲル状電解質溶液を正極11及び負極12に均一に塗布し、正極活物質層及び負極活物質層に含浸させた後、常温で保存するか、若しくは乾燥工程を経てゲル状電解質層14を形成する。
次いで、ゲル状電解質層14を形成した正極11及び負極12を用い、正極11、セパレータ13a、負極12,セパレータ13bの順に積層して巻回し、電池素子10とする。
次いで、この電池素子10をラミネートフィルム17の凹部(空所)17aに収容して外装し、ゲル状非水電解質二次電池を得る。
次に、本発明の電池素子外装材の一実施形態であるラミネートフィルム17について詳しく説明する。
図4(A)〜(E)は、ラミネートフィルム17の断面構造を示す断面図である。
図4(A)において、ラミネートフィルム17は外側樹脂フィルム層22と内側樹脂フィルム層23とが接合されて総厚約60μm程度の構成となっており、この例では外側樹脂フィルム層22が樹脂フィルムの最外層、内側樹脂フィルム層23が最内層に相当する。
外側樹脂層22と内側樹脂層23は、例えばポリウレタン系、アクリル系、スチレン系など、ラミネートフィルムの製造に従来から使用される接着剤(接着剤層24)を用いて貼り合わせたりすることができるし(図4(B)参照)、互いに熱接着性のある組み合わせであれば、互いのフィルム体を熱ローラーにより挟み接着することもできる(図4(A)参照)。
また、フィルムとして製膜された外側樹脂フィルム層22上に、溶融又は溶剤で希釈した内側樹脂フィルム層23を押し出しなどによりコートすることでも、接合させることができる。
図4(A)に示す例においては、外側樹脂フィルム層22の表面(上面)及びラミネートフィルム17の端面(側面)から、水分がこれら樹脂中を拡散して電池素子の内部に浸入するのを抑制すべく、内側樹脂フィルム層23に硫酸塩やポリアクリル酸塩などの水和性の高い水分吸収材(図示せず)が混入されている。
なお、図4(A)に示す例では内側樹脂フィルム層23に水分吸収材が添加されているが、本発明においては、電池素子の内部に水分が浸入、換言すればラミネートフィルム17の裏面(内表面)に水分が通過しなければ十分であり、外側樹脂フィルム層22に水分吸収材を配合してもよいし、内側樹脂フィルム層23と外側樹脂フィルム層22の双方に水分吸収材を配合してもよい。長期に亘り水分吸収材が機能して水分浸入をくい止めるという観点からは、内側樹脂フィルム層23に水分吸収材を配合することが好ましく、複数層ある場合には、より内側の層に配合するのが望ましい。
また、図4(B)に示すように、接着剤層24を有する例では、外側樹脂フィルム層22、接着剤層24又は内側樹脂フィルム層23のいずれか1箇所に水分吸収材を配合してもよいし、これらの任意の2箇所以上に水分吸収材を配合してもよい。
更に、樹脂層、接着剤層が複数存在する場合、内側に位置する層から優先的に水分吸収材を配置するのが効果的であり、複数層に配置すれば更に長期に亘って効果が持続する。
ここで、水分吸収材としては、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、銅、アルミニウム、ケイ素若しくはリンの酸化物、塩化物、水酸化物、硫酸塩、硝酸塩、炭酸塩若しくは過塩素酸塩、若しくはゼオライト、又はこれらの任意の組み合わせに係る無機化合物と、次の一般式(1)
(−CH−CH(COOM)−)…(1)
(式中のMはナトリウム、カリウム、マグネシウム又はカルシウムを示し、nは100〜5000の自然数を示す。)で表される少なくとも1種のポリアクリル酸塩の、いずれか一方又は双方の混合物を例示できる。
また、具体的には、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、酸化カルシウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、硝酸ナトリウム、上記ポリアクリル酸塩、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、水酸化カルシウム、五酸化二リン、硫酸銅、炭酸カルシウム、過塩素酸マグネシウム若しくはゼオライト、又はこれらの任意の混合物を挙げることができる。
かかる水分吸収材を樹脂フィルム層や接着剤層に分散させる際には、これらの層を構成する樹脂中に当該水分吸収材を150℃以上の温度で混合することが好ましい。
混合温度を150℃以上にすると、これら水分吸収材が活性化されてその水分吸収能力が向上する。
なお、上記水分吸収材の分散は、具体的には、樹脂フィルム層や接着剤層の構成樹脂と水分吸収材を混合してペレットを作製したり、構成樹脂をフィルム状に形成する際の再溶融の際に水分吸収材を混合することにより、行うことができる。
また、インフレーション、Tダイ及び押出成型などを行うことにより、樹脂をフィルム状に形成することができる。
なお、本発明の電池素子外装材においては、次の一般式(2)
−N=CR1R2…(2)
(式中のR1はC1〜C5のアルキル基、R2はC1〜C5のアルキル基を示す。)で表されるケチミン構造を有するシラン化合物を含有させることができ、このシラン化合物が上記水分吸収材と共存している状態とすることが好ましい。
この場合、共存とは、水分吸収材が含まれる樹脂フィルム層や接着剤層に、更に上記シラン化合物が含まれていることを意味する。
かかるシラン化合物の好適例としては、3−トリエトキシシリル−N−1,3−ジメチル−ブチリデンプロピルアミンを挙げることができる。
水分吸収材がフィラー状をなす場合、代表的には水分吸収材がゼオライトのときには、このようなフィラー状の水分吸収材を含有する樹脂フィルム層や接着剤層では、フィラーと樹脂の界面が水分の浸入経路となり易いが、上述のシラン化合物は、浸入してきた水分を捕捉する機能を果たし、水分が電池内部に浸入するのを有効に防止することができる。
上記水分吸収材の添加量は、上記水分の浸入を抑制できる限り特に限定されるものではないが、添加すべき樹脂フィルム層又は接着剤層の質量を基準として、0.1〜45%とすること好ましい。
水分吸収材の添加量が0.1%未満では、水分の浸入を十分に抑制できないことがあり、45%を超えると、吸収材量が多くなりすぎて、接着性能やフィルムの柔軟性が低下したり、割れが発生し成膜が困難になることがある。
なお、本発明においては、2層より多層、例えば3層の樹脂フィルム層や、複数層の接着剤層を積層してラミネートフィルムを構成することが可能であり(図4(C)参照)、図4(C)に示す例では、内側樹脂フィルム層23、外側樹脂フィルム層22及び22’が接着剤層24及び24’を介して積層され、接着剤層付き3層構造のラミネートフィルムが形成されている。
上述のように、水分吸収材は、これら樹脂フィルム層22、22’、23及び23’、接着剤層24及び24’の少なくともいずれか1箇所に含まれていれば十分である。
また、このように複数の樹脂フィルム層を有する場合、水分吸収材は最外層22’以外の内側の層22又は23に含まれていることが好ましく、接着剤層についても内側の接着剤層24に水分吸収材が含まれている方が望ましい。
更に、本発明においては、図4(D)に示すように、外側樹脂フィルム層22と内側樹脂フィルム層23との間、例えば外側樹脂フィルム層22の裏面(下面)及び内側樹脂フィルム層23の上面の少なくとも一方に、アルミ蒸着膜、炭素蒸着膜、酸化珪素蒸着膜、酸化アルミニウム蒸着膜、ポリ塩化ビニリデンコーティング膜若しくは層状珪酸塩膜、又はこれらの組合せに係るバリア層25を形成することができ、これにより、水分吸収材の吸水性能の劣化を抑制し、上記の水分浸入抑制能を向上することができる。
なお、このことは、ラミネートフィルム17が接着剤層24を有する場合も同様であり(図4(E)参照)、更には、図4(C)に示すように、3層以上の樹脂フィルム層を有する場合にも上記効果が得られる。また、図4(C)に示す例では、樹脂フィルム層22と22’との間、22と23との間の双方に、上記アルミ蒸着膜などを形成してもよい。
図4(A)に示す例において、水分吸収材を添加している関係上、内側樹脂フィルム層23が厚いほど水分吸収量が多くなり、水分侵入を抑制する効果が向上するが、このラミネートフィルム17を用いて形成される電池の電池容量を大きくする観点からは、ラミネートフィルムが厚くなることは好ましくない。
本例では、内側樹脂フィルム層23の厚さを10〜50μmの範囲とすることで、外側樹脂フィルム層22と内側樹脂フィルム層23とを貼着する効果と、水分侵入を抑制する効果とを両立させることができる。
また、水分の吸収能力を長期間保つためには、外側樹脂フィルム層22を透過する水分量をできるだけ低くする方が良く、厚みが厚い方がその効果も高まるが、上記電池容量の観点からはラミネートフィルムが厚くなることは好ましくない。
そのため、外側樹脂フィルム層22は、水分の透過率の小さな樹脂又は水分バリア性の高い層をコートしたものが望ましい。
具体的には、延伸されたナイロン、延伸されたポリエチレンテレフタレート、延伸されたポリエチレンナフタレート、延伸されたポリブチレンテレフタレート、延伸されたポリブチレンナフタレート、延伸されたポリプロピレン、延伸されたポリエチレン、延伸されたポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン若しくはポリ塩化ビニリデンをコートされたセロハン、6−ナイロンに代表されるポリアミド樹脂、PETに代表されるポリエステル樹脂、ポリイミド、ポリフェニレンエーテル、ポリスルホン、又はこれらの2種以上の混合樹脂など主成分とするフィルムを挙げることができる。
なお、PCTFE(ポリクロロトリフルオロエチレン)やPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)に代表されるフッ素系樹脂、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール樹脂、非晶質シクロオレフィン等の非晶質樹脂、表面等にポリ塩化ビニリデンやポリビニルアルコール樹脂でコート[Kコート]された樹脂、表面等にSixOy、AlxOyや薄膜セラミックスが蒸着又はコートされた樹脂、層状珪酸塩に熱硬化性樹脂を添加した樹脂を用いることもできる。
一方、内側樹脂フィルム層23自体も水分透過性の低い材料から形成されていることが望ましく、具体的には、未延伸のポリエチレン、未延伸のポリプロピレン、未延伸のエチレン酢酸ビニル共重合体、未延伸のエチレン酢酸ビニルアルコール共重合体、未延伸のエチレン・アクリル酸共重合体、未延伸のエチレン・エチルアクリレート共重合体、未延伸のエチレンメチルアクリレート共重合体、未延伸のエチレン・メタクリル酸共重合体、未延伸のエチレン・メチルメタクリル酸共重合体、未延伸のアイオノマー、未延伸のポリアクリロニトリル若しくは未延伸のポリエチレンテレフタレート、PCTFEやPTFEに代表されるフッ素系樹脂、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール樹脂、非晶質シクロオレフィン等の非晶質樹脂、表面等にポリ塩化ビニリデンやポリビニルアルコール樹脂でコート[Kコート]された樹脂、表面等にSixOy、AlxOyや薄膜セラミックスが蒸着、コートされた樹脂、変性PP・変性PEなどのポリオレフィン樹脂、ポリスチレン、カルボキシル系樹脂、アイオノマー樹脂、又はこれらの任意の混合樹脂を主成分として製膜されたフィルムやホットメルト層を例示できる。
また、熱封止を行うことを考慮すると、外側樹脂フィルム層22はシーラーの加熱によって付着しないことが望まれ、内側樹脂フィルム層23は加熱により速やかに融けることが望まれる。従って、内側樹脂フィルム層23と組み合わされる外側樹脂フィルム層22がより高融点な材料になるように組み合わせるか、同種の材料であれば、内側樹脂フィルム層23は未延伸、外側樹脂フィルム層22は延伸したフィルムとすることにより、樹脂の流動性、接着性に差をつけシールし易くするのが好ましい。
なお、3層構造を採るラミネートフィルムの代表例としては、シーラント機能を有する内側樹脂フィルム層、水蒸気透過性の低い中間樹脂フィルム層、及び耐熱性・耐薬品性に富み内側樹脂フィルム層よりも融点の高い外側樹脂フィルム層の順で積層したラミネートフィルムを挙げることができる。
この場合、内側樹脂フィルム層を構成するシーラント樹脂としては、無延伸ポリプロピレン、無延伸ポリエチレン、変性ポリプロピレン、変性ポリエチレン等のポリオレフィン樹脂、ポリスチレン、エチレン・アクリル酸共重合体(EAA)、エチレンメタクリル酸共重合体、カルボキシル系樹脂及びアイオノマー樹脂などを例示できる。
また、中間樹脂フィルム層を構成する低水分透過性樹脂としては、PCTFEやPTFEに代表されるフッ素系樹脂、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール樹脂、非晶質シクロオレフィン等の非晶質樹脂、表面等にポリ塩化ビニリデンやポリビニルアルコール樹脂でコート[Kコート]された樹脂、及び表面等にSixOy、AlxOyや薄膜セラミックスが蒸着又はコートされた樹脂などを例示できる。
更に、外側樹脂フィルム層を構成する耐熱性・耐薬品性樹脂としては、6−ナイロンに代表されるポリアミド樹脂、PETに代表されるポリエステル樹脂、延伸されたポリプロピレン、延伸されたポリエチレン、ポリイミド、ポリフェニレンエーテル及びポリスルホンなどを例示できる。
以上に説明した本発明の電池素子外装材の典型例について、その構造や材質をまとめると、次の表1のようになる。
Figure 0005092457
本発明においては、表1に示した樹脂材料と水分吸収材を任意に組み合わせて使用することができる。但し、この表1に記載されていなくても同様の性質を有する材料であれば使用可能である。
表1に示したように、本発明の電池素子外装材では、基本的にいずれの樹脂層も比較的水分透過率の小さなものであることが重要である。また、水分吸収材は電池素子にできるだけ近接する層から配置することが望ましく、水分バリア性を有する層よりも内側、即ち電池素子側に配置すると効率が良い。
また、電池素子外装材が3層構造を有する場合について所望性質や材質をまとめると、次のようになる。
(A)外側樹脂層
耐熱性を有する樹脂が好ましく、具体的には、延伸されたフィルムが望ましい。なお、蒸着膜を付与する場合には、保護のために電極素子側に設けることが好ましい。
(B)中間樹脂層
水分バリア性が高いものが好ましく、具体的には、
(i)単独で製膜されたフィルム(バリア性の観点からは延伸されたフィルムが良好)、
(ii)外側層・内側層のいずれかの表面に塗布されたホットメルト、
(iii)外側層・内側層のいずれかを製膜する際に共押し出しされた層、
(iv)外側層・内側層の間に押し出された層、が挙げられる。
水分吸収材を混合し且つバリア性を付与する場合は、バリア性を有する膜を大気側(外側)に配置することが好ましい。
(C)内側樹脂層
シール性のある樹脂が好ましく、具体的には、
(i)単独で製膜されたフィルム(シール性の観点からは未延伸のフィルムが良好)、
(ii)中間層の表面に塗布されたホットメルト、
(iii)中間層を製膜する際に共押し出しされた層、が挙げられる。
水分吸収材を混合し且つバリア性を付与する場合は、バリア性を有する膜を大気側(外側)に配置することが好ましい。
なお、現時点において、最良の構成は、外側樹脂層として、延伸ポリプロピレンにポリ塩化ビニリデンコートを施し更に酸化アルミニウム蒸着膜を被覆したもの(厚み約30μm)、内側樹脂層として、未延伸ポリプロピレンにポリ塩化ビニリデンコートを施し更に酸化アルミニウム蒸着膜を被覆し且つ硫酸マグネシウムを層質量の10%添加したもの(厚み約30μm)を用い、両層をポリスチレン系接着剤で接合したものである。
ところで、本実施形態では、図2及び図3に示すように、上述のようなラミネートフィルム17で電池素子10を外装し、電池素子10の周囲を溶着・封止して非水電解質二次電池20とする。
なお、図5に示すように、上記電池素子の周囲の溶着・封止に際し、正極端子15a及び負極端子15bを導出する電極導出部18は、従来は水分の侵入を考慮してその溶着幅dを3.5mmを超える寸法とされる。
これに対し、本実施形態では、内側樹脂フィルム層23中に水分吸収材を添加しているので、これよりも狭い溶着幅(トップシール幅)とすることができる。具体的には、溶着幅dを0.5〜3.5mmとすることができ、これにより、得られる電池の容量を増大することができる。なお、このような溶着の際に生じた余剰部分やはみ出し部分は、トリミングなどにより除去し、外径寸法を均一化し、はみ出した樹脂の脱落による汚染の防止に確実を期すことが望ましい。かかるトリミングも電池容量の増大に貢献する。
ここで、溶着幅とは実際に熱が加えられて内側樹脂フィルム層23同士が溶着した部分の幅である(図5参照)。
従来のように金属箔ラミネートフィルムを外装に用いた電池の場合、ラミネートフィルムを所定の大きさに切り分ける際にラミネートフィルム端部にカットバリが発生し、このカットバリが電極端子15と短絡することがあり、絶縁する目的でシーラント16が配置されている。
本発明においては、外装材であるラミネートフィルムが金属箔を含まないため短絡の心配がなく、このシーラント16を省略した構造が可能である。また、短絡の心配がないため封止を強く行うことができるので、リーク不良率を低減できる。更にかかる金属箔の不使用は、外装材成形時におけるピンホールの発生回避に極めて有効である。
この構造を採用する際には、少なくともラミネートフィルムと電極端子との封止部全体、即ち少なくとも電極導出部18全体、典型的には、最内層に相当する内側樹脂フィルム層23が、未延伸のポリエチレン、未延伸の無水マレイン酸変成されたポリエチレン、未延伸のポリプロピレン、未延伸の無水マレイン酸変成されたポリプロピレン、チタネート系カッププリング剤が添加された未延伸のポリエチレン、チタネート系カッププリング剤が添加された未延伸のポリプロピレン、未延伸のアイオノマー、未延伸のエチレン・アクリル酸共重合体、未延伸のエチレン・メタクリル酸共重合体、未延伸のエチレン酢酸ビニル共重合体、未延伸のエチレン酢酸ビニルアルコール共重合体、未延伸のポリアクリロニトリル若しくは未延伸のポリエチレンテレフタレート、又はこれらの混合物などの金属と熱接着可能な樹脂膜から構成されていることが望ましい。
なお、かかるシーラント省略構造は、電極端子15の表面に、プラズマ処理、化成処理、クロメート処理、サンドブラスト及びアルマイト処理などの粗面化によるプライマー処理を予め施しておくことによっても実現できる。
上述のように、外装材への電池素子10の収容及び封止を行った後、図6(A)及び図6(B)に示すように、電池素子10が収容された凹部17aの両側の部分(以下、サイド封止部と適宜称する)17bを、凹部17aの方向に向けて折り曲げる。折り曲げ角度θは、80゜〜100゜の角度範囲とすることが好ましい。
80゜未満では、凹部17aの両側に設けられたサイド壁17bが開きすぎて非水電解質二次電池20の幅が広くなってしまい、非水電解質二次電池20の小型化及び電池容量の向上が困難となる。また、上限値の100゜は凹部17aの形状によって規定される値であり、扁平型の電池素子10を収容する場合、折り曲げ角度の限界値は100゜程度となる。なお、サイド封止部17bにおける熱溶着の幅は、好ましくは0.5〜2.5mmm、より好ましくは1.5〜2.5mmである。
サイド部17bの折り返し幅Dは、非水電解質二次電池20の小型化及び電池容量の向上のためには、凹部17aの高さh又は電池素子10の厚み以下の寸法にすることが好ましい。また、非水電解質二次電池20の小型化及び電池容量の向上のためには、折り返しの回数は1回にすることが好ましい。
また、上述の実施形態ではゲル状電解質を用いた非水電解質二次電池20について説明したが、本発明は、電解液を用いたラミネートフィルム外装電池にも適用することができる。この場合、上述の実施形態において、ゲル状電解質を正極及び負極表面に塗布する工程を省き、ラミネートフィルム溶着工程の途中で電解液を注液する工程を設ける。
より具体的には、矩形板状をなす電池素子10の周囲の3辺を溶着して封止した後、残りの1辺の開口部から電解液を注液し、その後この1辺を溶着して封止すればよい。これにより、封止部の全体形状は矩形枠状になる。
なお、本発明では、上述のようなラミネートフィルム17を構成する樹脂フィルム層、好ましくは最外層に、非水電解液の液漏れ検出手段を設けることができる。
かかる液漏れ検出手段としては、樹脂フィルム表面に、非水電解液と接触して発色する染料による印刷を施したり、所定圧力により破壊されるマイクロカプセルに染料を充填したものを被覆することによって構成することができる。
上述の如く、本実施形態によれば、金属箔を含まず樹脂から成るラミネートフィルムの表層面や封止部断面から電池内部に水分が浸入するのを抑制し、電池内部でのガス発生を抑えることができる。これにより、電池膨れを防止することができる。
またこの際、Al等の金属箔を使用しない分だけラミネートフィルム全体の厚みを薄型化したり、溶着幅を小さくすることができるため、指定された外寸に対しより大きな体積の電池素子を収容した非水電解質二次電池及び電池パックの容量を向上することができる。
なお、本発明の電池パックは、一例として上述の実施形態のような非水電解質二次電池と、この電池を電気的に保護する保護回路及び対象機器と接続する接続端子を備える配線基板とを、適当なケースに収容することによって作製できる。
また、この際、ラミネートフィルムの電極導出部の溶着部上に、上記配線基板、特にその先端部が溶着部の先端部よりもはみ出さないように設置されることが好ましい。
以下、本発明を実施例及び比較例により更に詳細に説明する。具体的には、上述のような構造の電池素子及びこれを用いた非水電解質二次電池を作製し、その性能を評価する。
[正極の作製]
コバルト酸リチウム(LiCoO)92%と、粉状ポリフッ化ビニリデン3%と、粉状黒鉛5%とを均一に混合し、これをN−メチルピロリドンに分散させてスラリー状の正極合剤を調製した。この正極合剤を正極集電体となるA1箔の両面に均一に塗布し、100℃で24時間減圧乾燥することにより正極活物質層を形成した。
次いで、これをロールプレス機で加圧成形することにより正極シートとし、当該正極シートを帯状に切り出して正極とし、活物質の不塗布部分にはA1リボンのリードを溶接した。また、リードのアルミラミネートフィルムに挟まれる部分には、ポリプロピレン片を両面に接着した。
[負極の作製]
人造黒鉛91%と粉状ポリフッ化ビニリデン9%とを均一に混合し、N−メチルピロピドンに分散させてスラリー状の負極合剤を調製した。次に、この負極合剤を負極集電体となる銅箔の両面に均一に塗布し、120℃で24時間減圧乾燥することにより負極活物質層を形成した。
次いで、これをロールプレス機で加圧形成することにより負極シートとし、当該負極シートを帯状に切り出して負極とし、活物質の不塗布部分にはNiリボンのリードを溶接した。また、リードのアルミラミネートフィルムに挟まれる部分にはポリプロピレン片を両面に接着した。
[ゲル状電解質の作製]
ヘキサフルオロプロピレンが6.9%の割合で共重合されたポリフッ化ビニリデンと、非水電解液と、希釈溶剤のジメチルカーボネート(DMC)とを混合し、攪拌、溶解させてゾル状の電解質溶液を得た。電解液にはエチレンカーボネートとプロピレンカーボネートとを6:4の重量比で混合し、0.8mol/kgのLiPFと0.2mol/kgのLiBFを溶解して作成した。混合比は、ポリフッ化ビニリデン:溶解液:DMC=1:6:12の重量比とした。
次いで、得られたゾル状の電解質溶液を正極及び負極の両面に均一に塗布した。その後、50℃で3分間乾燥させて溶剤を除去し、正極及び負極の両面にゲル状電解質層を形成した。
次いで、両面にゲル状電解質層が形成された帯状の正極と、両面にゲル状電化質層が形成された帯状の負極とを、セパレータを介して長手方向に巻回することにより電池素子を得た。なお、セパレータには厚さ10μm、空孔率33%の多孔質ポリエチレンフィルムを用いた。
[電池の作製]
上述のようにして作製した電池素子を、下記の表2及び表3に示す各種ラミネートフィルム製の外装材で外装し、その周囲を封止する際、溶着幅を変化させて(0.5〜3.5mm)厚さ3mmの各例の試験用電池を作製した。この際、溶着幅が変わっても外形寸法が変化しないようにして各例の試験用電池を作製した。
上記外装材の成形は、金型を用い真空成形で行った。なお、アルミラミネートフィルムでは深さ12mmで成形不能である。
また、封止は両面加熱タイプのバーシーラー用いて行った。バーシーラーとしては片側の表面がゴムで被覆されたタイプのものを用いた。
外装材の内側層に金属接着性樹脂を使用した場合は、端子周りの樹脂片を省略した。サイドシールは1回折りの形式で行った。
アルミ蒸着層を配設しない場合、封止部内側又は全面にマイクロカプセルを塗布しておき、圧力がかからずに生じた欠陥が視認し易くなるようにしておいた。
得られた各試験用電池(高さ50mm×幅34mm×厚み12mm)について、2400mA、4.35Vの定電流定電圧での充電を1時間行った。この後、800mAでの定電流放電を行い、電池電圧が3.7Vに達した時点で終了とした。
(実施例1−1〜1−9、1−11〜1−18及び1−21〜1−26、実施例2〜12、比較例1及び2、参考例1−10、1−19及び1−20
上述の操作を行い、下記の表2〜表4に示す材質や構造の各例の電池を得た。
これら各例の電池について、次の性能評価を実施し、得られた結果を表5及び表6に示した。
[短絡]
端子と外装材との間に短絡が発生するか否かを調べた。
[ピンホール]
成形時に外装材に穴や破れが発生するか否か調べた。
[膨れ発生]
電池厚みに対し、0.5mm以上の膨れが発生するまでの日数を調べた。
[容量]
電池を1年保存後に測定した。
Figure 0005092457
Figure 0005092457
Figure 0005092457
Figure 0005092457
Figure 0005092457
表2〜6から、本発明の範囲に属する実施例1〜12によれば、種々の層構造を有する外装材が得られることが分かる。例えば、2層、3層構造が可能であり、水分吸収材や蒸着層などの添加物の配置場所も適宜に変更可能である。また、これらの実施例では、アルミ箔が存在しないので、深い成形を行うことができピンホールも発生しない。封止による端子との短絡も発生せず、水分が電池内部に浸入し難いので、電池がほぼ1年以上膨れないことも分かる。
また、実施例2は、3層構造に係るもので、電池の膨れが発生せず電池寿命も延びるが、2層構造よりも厚くなる分だけ電池容量が低減する傾向にある。
実施例3のように、バリア層をコートして3層構造にすることも可能である。この場合、電池膨れが発生せず寿命も延び、電池厚みも増大しない。
実施例4のように、水分吸収材を2層以上に添加することも可能である。この場合も、電池膨れが発生せず電池寿命も延びるが、若干厚くなる分だけ電池容量が低減する傾向にある。
実施例5は、接着剤に水分吸収材を添加することが可能であることを示したものであるが、この場合も、アルミ箔が存在しないので、深い成形を行うことができピンホールも発生しない。封止による端子との短絡も発生せず、水分が電池内部に浸入し難いので、電池がほぼ1年以上膨れない。
実施例6は、2層の接着剤層にそれぞれ水分吸収材を添加したものであるが、効果が向上しており、電池膨れが発生せず寿命も延び、電池厚みも増大しない。
実施例7は、水分吸収材を添加した層の外側に蒸着層を配置したものであるが、電池膨れが発生せず寿命も延び、電池厚みも増大せず、その効果が向上していることが分かる。
また、実施例8は、かかる蒸着層を2層配置したものであるが、電池膨れが発生せず寿命も延び、電池厚みも増大せず、更にその効果が向上する。
実施例9は、水分吸収材及び蒸着層を配置した3層構造のものであるが、この場合も電池膨れが発生せず寿命が延びることが明らかである。
実施例10は、外側樹脂として水分バリア性に若干劣るビニロンを使用したものであるが、実施例1と比較すると、水分吸収材よりも外側に水分バリア性に劣る樹脂を用いると電池寿命が悪化することが分かる。
また、実施例11と実施例12とを対比すれば、水分吸収材はより内側から配置するのが好ましいことが分かる。
実施例1−2は、端子周りに樹脂片を付けておくものであるが、本発明はこのような構成のものでもよく、内側樹脂層の選択の幅が広い。
実施例1−3〜1−5は、シール幅(溶着幅)を変化させたものであるが、いずれも有意な効果を奏し、電池容量の向上に好ましいことが分かる。
更に、実施例1−6〜1−8は、水分吸収材の添加量を変化させたものであるが、少量では電池寿命が短くなる傾向にある。一方、多量に使用すると、層の密着性や緻密性に影響を与え、水分を巻き込み易くなる。これらの実施例から、水分吸収材の添加量としては0.1〜45%が望ましいことが分かる。
なお、実施例1−9、1−11〜1−18及び1−21〜1−26も実施例1−1と同様の効果を奏している。
以上、本発明を一実施形態及び実施例に基づいて具体的に説明したが、本発明は上述の一実施形態や実施例に限定されるものではなく、本発明の技術的思想としての要旨に基づき各種の変形が可能である。
例えば、上述の実施形態において挙げた数値及び材料はあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれと異なる数値及び材料を用いてもよい。
また、本発明はラミネートフィルム外装を用いた電池であれば適用することができ、内部に収容する電池素子の形状は巻回型に限られない。
なお、実施例において、シーラーとしては端子を踏む部分を切欠いた形状のものも使用可能である。また、外装材の成形は、真空成形以外にも、ブロー成形や深絞り成形などによっても行うことが可能である。
更に、マイクロカプセルの代わりに、電解液と反応して発色する塗料を塗っておいてもよい。
ラミネートフィルムを外装材として用いた電池の外観を示す斜視図である。 本発明の非水電解質電池の一実施形態を示す分解斜視図である。 本発明の外装材の一例に収容される電池素子10の構造を示す斜視図である。 本発明の外装材に係るラミネートフィルムの一例の断面構造を示す断面図である。 本発明の非水電解質二次電池の一実施形態における電極導出部近傍を示す部分断面図である。 本発明の非水電解質二次電池の一実施形態におけるサイド壁近傍を示す端面図である。
符号の説明
1…電池、2a…正極端子、2b…負極端子、3a,3b…シーラント、10…電池素子、11…正極、12…負極、13a,13b…セパレータ、14…ゲル状電解質、15a…正極端子、15b…負極端子、16a,16b…シーラント、17…ラミネートフィルム、17a…凹部(空所)、17b…サイド封止部、20…非水電解質二次電池、22…外側樹脂フィルム層、23…内側樹脂フィルム層、24…接着剤層、25…バリア層、d…溶着幅、θ…折り曲げ角度、D…折り返し幅、h…凹部高さ

Claims (18)

  1. 2層以上の樹脂フィルム層を積層した積層構造、又は2層以上の樹脂フィルム層を接着剤層を介して積層した積層構造を有するラミネートフィルムから成り、電池素子を包装するのに用いられる電池素子外装材において、
    上記積層構造は金属箔を有さず、
    上記積層構造の少なくとも1層は、該層を構成する樹脂に混合された水分吸収材をさらに含み
    上記水分吸収材は、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、銅、アルミニウム、ケイ素又はリンの塩化物、水酸化物、硫酸塩、硝酸塩、炭酸塩及び過塩素酸塩、リンの酸化物、並びにゼオライトから成る群より選ばれた少なくとも1種の無機化合物と、
    次の一般式(1)
    (−CH 2 −CH(COOM)−) n …(1)
    (式中のMはナトリウム、カリウム、マグネシウム又はカルシウムを示し、nは100〜5000の自然数を示す。)で表される少なくとも1種のポリアクリル酸塩の、いずれか一方又は双方の混合物である、電池素子外装材。
  2. 上記少なくとも1層は、1層以上の上記樹脂フィルム層である請求項1に記載の電池素子外装材。
  3. 上記積層構造は、2層以上の樹脂フィルム層を接着剤層を介して積層したものであり、
    上記少なくとも1層は、1層以上の上記接着剤層である請求項1に記載の電池素子外装材。
  4. 上記積層構造は、2層以上の樹脂フィルム層を接着剤層を介して積層したものであり、
    上記少なくとも1層は、1層以上の上記樹脂フィルム層及び1層以上の上記接着剤層である請求項1に記載の電池素子外装材。
  5. 上記水分吸収材が、上記樹脂フィルム層のうちの最外層以外の内側の層に含まれる請求項1〜4のいずれか一項に記載の電池素子外装材。
  6. 上記接着剤層が複数存在し、この複数の接着剤層のうちの内側の層に上記水分吸収材が含まれる請求項2又は3に記載の電池素子外装材。
  7. 上記水分吸収材は、上記樹脂に対し、150℃以上の温度で混合されることにより、上記少なくとも1層に分散されている請求項1〜4のいずれか一項に記載の電池素子外装材。
  8. 少なくとも1層の上記樹脂フィルム層を構成するフィルムの表面及び/又は裏面に、アルミ蒸着膜、炭素蒸着膜、酸化珪素蒸着膜、酸化アルミニウム蒸着膜、ポリ塩化ビニリデンコーティング膜及び層状珪酸塩の膜から成る群より選ばれた少なくとも1種の膜を備える請求項1〜7のいずれか一項に記載の電池素子外装材。
  9. 正極と負極をセパレータを介して巻回して成る電池素子と、この電池素子を包装する電池素子外装材を備え、上記正極と負極の電極端子を外部に導出したまま、上記電池素子の周囲に沿って上記電池素子外装材を封止して成る非水電解質二次電池において、
    上記電池素子外装材が、2層以上の樹脂フィルム層を積層した積層構造、又は2層以上の樹脂フィルム層を接着剤層を介して積層した積層構造を有するラミネートフィルムから成り、
    上記積層構造は金属箔を有さず、
    上記積層構造の少なくとも1層は、該層を構成する樹脂に混合された水分吸収材をさらに含み
    上記水分吸収材は、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、銅、アルミニウム、ケイ素又はリンの塩化物、水酸化物、硫酸塩、硝酸塩、炭酸塩及び過塩素酸塩、リンの酸化物、並びにゼオライトから成る群より選ばれた少なくとも1種の無機化合物と、
    次の一般式(1)
    (−CH 2 −CH(COOM)−) n …(1)
    (式中のMはナトリウム、カリウム、マグネシウム又はカルシウムを示し、nは100〜5000の自然数を示す。)で表される少なくとも1種のポリアクリル酸塩の、いずれか一方又は双方の混合物である、非水電解質二次電池。
  10. 上記電池素子外装材と上記電極端子との封止部の界面全体に、無水マレイン酸変成されたポリエチレン、無水マレイン酸変成されたポリプロピレン、チタネート系カップリング剤が添加されたポリエチレン、チタネート系カッププリング剤が添加されたポリプロピレン、アイオノマー、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・メタクリル酸共重合体、エチレン酢酸ビニル共重合体、未延伸のポリエチレン、未延伸のポリプロピレン、未延伸のエチレン酢酸ビニル共重合体、未延伸のエチレン酢酸ビニルアルコール共重合体、未延伸のエチレン・メチルアクリレート共重合体、未延伸のエチレン・メチルメタクリル酸共重合体、未延伸のポリアクリロニトリル、及び未延伸のポリエチレンテレフタレートから成る群より選ばれた少なくとも1種のものを主成分とする樹脂膜が配置されている請項9に記載の非水電解質二次電池。
  11. 上記電池素子外装材と上記電極端子との封止部の界面において、
    シーラントフィルムが介在せず、
    上記樹脂フィルム層のうちの最内層が、未延伸の無水マレイン酸変成されたポリエチレン、未延伸の無水マレイン酸変成されたポリプロピレン、チタネート系カップリング剤が添加された未延伸のポリエチレン、チタネート系カップリング剤が添加された未延伸のポリプロピレン、未延伸のアイオノマー、未延伸のエチレン・アクリル酸共重合体、及び未延伸のエチレン・メタクリル酸共重合体から成る群より選ばれた少なくとも1種の樹脂を主成分として製膜されたフィルム又はホットメルト層であり、
    この最内層が上記電極端子と直接熱接着している請項9に記載の非水電解質二次電池。
  12. 上記電池素子外装材と上記電極端子との封止部の界面にシーラントフィルムが介在せず、
    上記電極端子の表面にプライマー加工がなされている請項9に記載の非水電解質二次電池。
  13. 上記電池素子外装材が、上記電池素子を収容する空所を有する請項9に記載の非水電解質二次電池。
  14. 上記電池素子の周囲に沿って形成された上記電池素子外装材の封止部の一部が、上記電極端子を外部に導出したまま封止した電極導出部を形成し、
    この電極導出部における溶着幅が0.5〜3.5mmである請求項1に記載の非水電解質二次電池。
  15. 上記電池素子が矩形板状をなし、その1辺から上記電極端子が延在して上記電池素子外装材の電極導出部で封止されており、
    上記電池素子外装材の封止部が上記電池素子の周囲に沿って矩形枠状をなすとともに、上記電極導出部がその1辺を構成し、
    上記矩形枠状をなす封止部のうち、上記電極導出部とほぼ直角をなす2辺を構成するサイド封止部の幅が、上記電池素子の厚み以下の寸法を有し、
    上記サイド封止部が、上記電極導出部の表面に対して80〜100゜の角度をもって1回折りされてサイド壁を形成している、請求項14に記載の非水電解質二次電池。
  16. 上記電池素子外装材を構成する樹脂フィルム層の1以上に、非水電解液の漏れを検出する検出手段が設けられている請求項に記載の非水電解質二次電池。
  17. 正極と負極をセパレータを介して巻回して成る電池素子と、この電池素子を包装する電池素子外装材を備え、
    上記正極と負極の電極端子を外部に導出したまま、上記電池素子の周囲に沿って上記電池素子外装材を封止して成る非水電解質二次電池と、この非水電解質二次電池を収容するケースと、
    この非水電解質二次電池と対象機器とを電気接続する接続端子、及びこの非水電解質二次電池を電気的に保護する保護回路を有する配線基板と、を備え、
    上記非水電解質二次電池の電池素子外装材が、2層以上の樹脂フィルム層を積層した積層構造、又は2層以上の樹脂フィルム層を接着剤層を介して積層した積層構造を有するラミネートフィルムから成り、
    上記積層構造は金属箔を有さず、
    上記積層構造の少なくとも1層は、該層を構成する樹脂に混合された水分吸収材をさらに含み
    上記水分吸収材は、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、銅、アルミニウム、ケイ素又はリンの塩化物、水酸化物、硫酸塩、硝酸塩、炭酸塩及び過塩素酸塩、リンの酸化物、並びにゼオライトから成る群より選ばれた少なくとも1種の無機化合物と、
    次の一般式(1)
    (−CH 2 −CH(COOM)−) n …(1)
    (式中のMはナトリウム、カリウム、マグネシウム又はカルシウムを示し、nは100〜5000の自然数を示す。)で表される少なくとも1種のポリアクリル酸塩の、いずれか一方又は双方の混合物である、電池パック。
  18. 上記電池素子の周囲に沿って形成された上記電池素子外装材の封止部の一部が、上記電極端子を外部に導出したまま封止した電極導出部を形成し、
    上記配線基板が上記電極導出部の溶着片上に配置され、この溶着片の先端部が上記配線基板の先端から突出しない請求項17に記載の電池パック。
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