JP5089904B2 - テトラフルオロホウ酸塩の製造方法 - Google Patents

テトラフルオロホウ酸塩の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、テトラフルオロホウ酸塩の製造方法に関し、より詳細には、例えば電気二重層キャパシタ、電解コンデンサー又は電池の非水電解液に用いられる電解質として有用なテトラフルオロホウ酸塩の製造方法に関する。
近年、バッテリーやキャパシタをはじめとする電気化学デバイスの出力密度、エネルギー密度向上の要求が高まっており、耐電圧性の観点から電解液は水系よりも有機系(非水系)が多用されてきている。有機電解液としては、プロピレンカーボネート等の有機溶媒にアルカリ金属塩や4級アンモニウム塩を溶解させた溶液が使用されている。前者はリチウムイオン電池用の電解液として、後者は電気二重層キャパシタ用の電解液として使用されている。これらアルカリ金属塩や4級アンモニウム塩として、テトラフルオロホウ酸塩がしばしば使用される。テトラフルオロホウ酸アニオンは電気化学的な耐酸化性に優れており、分子容がコンパクトでありながらマイナス電荷が分散しており、電気伝導性に優れるためである。
テトラフルオロホウ酸ナトリウムやテトラフルオロホウ酸リチウム、4級アンモニウムテトラフルオロホウ酸等のテトラフルオロホウ酸塩は、水との共存下に於いて、下記の反応式のように加水分解を起こすことが知られている(下記、非文献特許1参照)。
Figure 0005089904
非水電解液電池の電解質にホウ酸をはじめとするテトラフルオロホウ酸塩の加水分解生成物が含まれていると、例えば、下記特許文献1に開示されている通り、電気二重層キャパシタやリチウムイオン電池、電解コンデンサー等の非水電解液電池にとって耐電圧の低下、長期的なサイクル特性の低下の原因となる。このためテトラフルオロホウ酸塩を製造する際、前記反応に示される加水分解生成物([BF(OH)4−n(nは1〜3の自然数))及びホウ酸の混入量を極力小さくすることが望まれる。
電気二重層キャパシタの電解質として多用されている4級アンモニウムテトラフルオロホウ酸は、従来、4級アンモニウムハライド等とホウフッ化水素酸水溶液とを反応させアニオン部分を塩交換させることによって得られていた。例えば、下記特許文献2には、4級アンモニウムハライド(ハライドはクロライド、ブロマイド)とホウフッ化水素酸水溶液とを反応させて4級アンモニウムテトラフルオロホウ酸を得る製造方法が開示されている。また、下記特許文献3には、4級アンモニウムヒドロキシドとホウフッ化水素酸水溶液とを反応させる製造方法が開示されている。更に、下記特許文献4及び5には、4級アンモニウム重炭酸塩とホウフッ化水素酸水溶液とを反応させる製造方法が開示されている。
前述の通り、テトラフルオロホウ酸塩の製造にはホウフッ化水素酸水溶液が使用されることが多いが、テトラフルオロホウ酸アニオンは水溶液中に於いて加水分解しており、[BF(OH)4−n(nは1〜3の自然数)及びホウ酸等の不純物が含まれる。また、通常使用されるホウフッ化水素酸水溶液の濃度は40重量%程度なので、余分な水を大量に除去する必要がある。工業的には加熱操作によって水分除去を行うことが有利だが、加熱によりテトラフルオロホウ酸アニオンの加水分解は加速され、得られるテトラフルオロホウ酸塩にはホウ酸を始めとした種々の加水分解生成物が不純物として混入してしまう。この様に、従来よりテトラフルオロホウ酸塩の製造に於いては、前記不純物の混入という問題がつきまとう。従って、不純物の混入量が極めて少ないテトラフルオロホウ酸塩を簡便に製造できるか否かが課題となっている。
こうした課題を背景に、非水電解液用テトラフルオロホウ酸塩のホウ酸を低減するための精製方法として、下記特許文献1には、得られたテトラフルオロホウ酸塩をアルコール中に於いて再結晶する方法が開示されている。また、下記特許文献6には、テトラフルオロホウ酸塩中に含まれるホウ酸をアルコール類によりエステル化し、続いて蒸留操作により留去する方法が開示されている。
しかしながら、再結晶によるホウ酸低減方法では、アルコール類に対する溶解度が高い4級アンモニウムテトラフルオロホウ酸塩の場合には、その精製工程を繰り返す必要があり、収率が低下するという問題がある。更に、4級アンモニウムテトラフルオロホウ酸塩の中には常温溶融塩も存在し、こうした場合、再結晶できないといった問題点が生じる。また、ホウ酸をアルコール類によりエステル化して除去をする方法に於いては、ホウ酸の含有量が高い場合には有機溶媒を大量に使用する必要があり、工業的に大量生産をする方法として適切ではないといった問題もある。
特開2000−315630号公報 特開2000−226360号公報 特開2001−247522号公報 特開平11−315055号公報 特開2000−109487号公報 特開2004−319817号公報 Boron Trifluoride and Its Derivates,P87
本発明は前記問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、ホウ酸やテトラフルオロホウ酸アニオンの加水分解生成物の含有量が極めて少ない高純度のテトラフルオロホウ酸塩を簡便に製造可能な方法を提供することにある。
本願発明者等は、前記従来の問題点を解決すべく、テトラフルオロホウ酸塩の製造方法について検討した。その結果、下記構成を採用することにより前記目的を達成できることを見出して、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明に係るテトラフルオロホウ酸塩の製造方法は、前記の課題を解決する為に、一般式XmYn(ここで、前記Xは、4級アンモニウム、4級ホスホニウム、アンモニウム、IA族元素(但し、カリウムを除く。)、IIA族元素及びIIIB族元素からなる群より選択される少なくとも何れか1つを示し、前記Yは、ハライド、重炭酸、アルキル炭酸、カルボン酸及びヒドロキシドからなる群より選択される少なくとも何れか1つを示す。また、前記m、nは自然数であり、X、Yの価数をそれぞれk、lとする場合に、m×k=n×lの関係を満たす。)で表される化合物と、化学量論比に於いてフッ素原子の総数がホウ素原子の総数の4倍を超えるホウフッ化水素酸水溶液とを反応させることを特徴とする。
前記方法によれば、一般式XmYnで表される化合物と、化学量論比に於いてフッ素原子の総数がホウ素原子の総数の4倍を超えるホウフッ化水素酸とを反応させることにより、〔BF(OH)4−n(nは1〜3の自然数)及びホウ酸等のBF 加水分解生成物の含有量を低減してテトラフルオロホウ酸塩を製造することが可能になる。その結果、例えば、従来繰り返し行われていた精製工程が不要となり、収率の低下を抑制することができる。また、ホウ酸の含有量も低減できるので、有機溶媒の大量使用も不要となり、その結果、工業的な大量生産も可能となる。
本発明のテトラフルオロホウ酸塩の製造方法について、以下に説明する。本発明のテトラフルオロホウ酸塩の製造方法は、一般式XmYnで表される化合物と、ホウ酸にフッ化水素酸を反応させることにより得られるホウフッ化水素酸の水溶液とを反応させることを主工程とする。
前記Xは、4級アンモニウム、4級ホスホニウム、アンモニウム、IA族元素、IIA族元素、及びIIIB族元素からなる群より選択される少なくとも何れか1つを表す。また、前記Yは、ハライド、重炭酸、アルキル炭酸、カルボン酸、及びヒドロキシドからなる群より選択される少なくとも何れか1つを表す。更に、m、nは自然数であり、X、Yの価数をそれぞれk、lとすると、m×k=n×lの関係を満たす。
前記4級アンモニウムとしては、テトラアルキルアンモニウムカチオン、イミダゾリウムカチオン、ピラゾリウムカチオン、ピリジニウムカチオン、トリアゾリウムカチオン、ピリダジニウムカチオン、チアゾリウムカチオン、オキサゾリウムカチオン、ピリミジニウムカチオン、ピラジニウムカチオン等が挙げられるがこの限りではない。主な例として以下の化合物が挙げられる。
テトラアルキルアンモニウムカチオンとしては、テトラエチルアンモニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラプロピルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、トリエチルメチルアンモニウム、トリメチルエチルアンモニウム、ジメチルジエチルアンモニウム、トリメチルプロピルアンモニウム、トリメチルブチルアンモニウム、ジメチルエチルプロピルアンモニウム、メチルエチルプロピルブチルアンモニウム、N,N−ジメチルピロリジニウム、N−エチル−N−メチルピロリジニウム、N−メチル−N−プロピルピロリジニウム、N−エチル−N−プロピルピロリジニウム、N,N−ジメチルピペリジニウム、N−メチル−N−エチルピペリジニウム、N−メチル−N−プロピルピペリジニウム、N−エチル−N−プロピルピペリジニウム、スピロ−N,N’−ビピリジニウム、スピロ−N,N’−ビピペリジニウム、スピロ−N−ピペリジニウム−N−ピリジニウム、スピロ−N−アジリジニウム−N−ピリジニウム、スピロ−N−アジリジニウム−N−ピペリジニウム、N,N−ジメチルモルホリニウム、N−メチル−N−エチルモルホリニウム、N−メチル−N−プロピルモルホリニウム、N−エチル−N−プロピルモルホリニウム、トリメチルメトキシメチルアンモニウム、ジメチルエチルメトキシメチルアンモニウム、ジメチルプロピルメトキシメチルアンモニウム、ジメチルブチルメトキシメチルアンモニウム、ジエチルメチルメトキシメチルアンモニウム、メチルエチルプロピルメトキシメチルアンモニウム、トリエチルメトキシメチルアンモニウム、ジエチルプロピルメトキシメチルアンモニウム、ジエチルブチルメトキシメチルアンモニウム、ジプロピルメチルメトキシメチルアンモニウム、ジプロピルエチルメトキシメチルアンモニウム、トリプロピルメトキシメチルアンモニウム、トリブチルメトキシメチルアンモニウム、トリメチルエトキシメチルアンモニウム、ジメチルエチルエトキシメチルアンモニウム、ジメチルプロピルエトキシメチルアンモニウム、ジメチルブチルエトキシメチルアンモニウム、ジエチルメチルエトキシメチルアンモニウム、トリエチルエトキシメチルアンモニウム、ジエチルプロピルエトキシメチルアンモニウム、ジエチルブチルエトキシメチルアンモニウム、ジプロピルメチルエトキシメチルアンモニウム、ジプロピルエチルエトキシメチルアンモニウム、トリプロピルエトキシメチルアンモニウム、トリブチルエトキシメチルアンモニウム、N−メチル−N−メトキシメチルピロリジニウム、N−エチル−N−メトキシメチルピロリジニウム、N−プロピル−N−メトキシメチルピロリジニウム、N−ブチル−N−メトキシメチルピロリジニウム、N−メチル−N−エトキシメチルピロリジニウム、N−メチル−N−プロポキシメチルピロリジニウム、N−メチル−N−ブトキシメチルピロリジニウム、N−メチル−N−メトキシメチルピペリジニウム、N−エチル−N−メトキシメチルピロリジニウム、N−メチル−N−エトキシメチルピロリジニウム、N−プロピル−N−メトキシメチルピロリジニウム、N−メチル−N−プロポキシメチルピロリジニウム等が挙げられるがこれらの限りではない。
テトラアルキルホスホニウムカチオンとしては、テトラエチルホスホニウム、テトラメチルホスホニウム、テトラプロピルホスホニウム、テトラブチルホスホニウム、トリエチルメチルホスホニウム、トリメチルエチルホスホニウム、ジメチルジエチルホスホニウム、トリメチルプロピルホスホニウム、トリメチルブチルホスホニウム、ジメチルエチルプロピルホスホニウム、メチルエチルプロピルブチルホスホニウム等が挙げられる。
イミダゾリウムカチオンとしては、1,3−ジメチルイミダゾリウム、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム、1,3−ジエチルイミダゾリウム、1,2−ジメチル−3−エチルイミダゾリウム、1,2−ジメチル−3−プロピルイミダゾリウム等が挙げられるがこれらの限りではない。ピラゾリウムカチオンとしては1,2−ジメチルピラゾリウム、1−メチル−2−エチルピラゾリウム、1−プロピル−2−メチルピラゾリウム、1−メチル−2−ブチルピラゾリウム等が挙げられるがこれらの限りではない。ピリジニウムカチオンとしてはN−メチルピリジニウム、N−エチルピリジニウム、N−プロピルピリジニウム、N−ブチルピリジニウム等が挙げられるがこれらの限りではない。トリアゾリウムカチオンとしては、1−メチルトリアゾリウム、1−エチルトリアゾリウム、1−プロピルトリアゾリウム、1−ブチルトリアゾリウム等が挙げられるがこれらの限りではない。
ピリダジニウムカチオンとしては1−メチルピリダジニウム、1−エチルピリダジニウム、1−プロピルピリダジニウム、1−ブチルピリダジニウム等が挙げられるがこれらの限りではない。チアゾリウムカチオンとしては、1,2−ジメチルチアゾリウム、1,2−ジメチル−3−プロピルチアゾリウム等が挙げられるがこれらの限りではない。オキサゾリウムカチオンとしては、1−エチル−2−メチルオキサゾリウム、1,3−ジメチルオキサゾリウム等が挙げられるがこれらの限りではない。ピリミジニウムカチオンとしては、1,2−ジメチルピリミジニウム、1−メチル−3−プロピルピリミジニウム等が挙げられるがこれらの限りではない。ピラジニウムカチオンとしては、1−エチル−2−メチルピラジニウム、1−ブチルピラジニウム等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。
前記4級ホスホニウムとしては、テトラエチルホスホニウム、テトラプロピルホスホニウム、テトラブチルホスホニウム等のテトラアルキルホスホニウムカチオン等が挙げられる。
前記IA族元素としては特に限定されないが、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム等が好ましい。
前記IIA族元素としては特に限定されないが、ベリリウム、カルシウム、マグネシウム、ストロンチウム、バリウム等が好ましい。
前記IIIB族元素としては特に限定されないが、アルミニウム、ガリウム等が好ましい。
前記ハライドとしては、クロリド、ブロミド、ヨージドが挙げられる。
前記アルキル炭酸としては、メチル炭酸、エチル炭酸等が挙げられる。
前記ホウフッ化水素酸水溶液は、化学量論比に於いてフッ素原子をホウ素原子よりも過剰に含み構成される。より具体的には、ホウフッ化水素酸に於けるフッ素原子の総数が、ホウ素原子の総数の4倍を超えることが好ましい。これにより、ホウ酸やテトラフルオロホウ酸アニオンの加水分解生成物の含有量を一層低減したテトラフルオロホウ酸塩の製造が可能になる。また、フッ素原子の総数が多いほど、テトラフルオロホウ酸塩に含まれる水分量を低減できるので、短時間での製造も可能になる。尚、本製造方法で製造されたテトラフルオロホウ酸塩に含まれる水分量は、2000ppm以下、好ましくは650ppm以下、更に好ましくは50ppm以下、特に好ましくは30ppm以下である。水分量は、テトラフルオロホウ酸塩に含まれる加水分解生成物の含有量の指標となり得る(後述の実施例参照)。尚、水分量が100ppm以下であれば、当該テトラフルオロホウ酸塩を電解質として用いた場合にも、耐電圧や長期のサイクル特性の低下を防止できる程度に、加水分解生成物の含有を抑制できる。
本発明に於いて好適なホウフッ化水素酸水溶液は、例えばホウフッ化水素酸、テトラフルオロホウ酸アニオンの加水分解生成物、ホウ酸及び水からなる。この場合、ホウフッ化水素酸の濃度は、1〜75重量%の範囲内であることが好ましく、30〜50重量%の範囲内であることがより好ましい。
前記ホウフッ化水素酸の水溶液は、下記化学反応式に示すように、ホウ酸にフッ化水素酸を反応させることにより得られる。当該反応は発熱反応である為、冷却しながら行うのが好ましい。
Figure 0005089904
前記一般式XmYnで表される化合物とホウフッ化水素酸との反応は、該化合物を含む溶液にホウフッ化水素酸を添加してもよく、あるいはその逆にホウフッ化水素酸を含む溶液に該化合物を混合してもよく、反応させる際の混合順序は特に限定されない。
ホウフッ化水素酸水溶液の配合量は、前記一般式XmYn化合物よりも化学量論的に当量又は過剰となる条件下で行うのが好ましい。より具体的には、前記化合物のモル数に対するホウフッ化水素酸水溶液に含まれるホウ素原子のモル数の比率が、1〜2となる様に添加されるのが好ましく、より好ましくは1〜1.1であり、更に好ましくは1〜1.01である。前記モル数の比率が1未満であると、未反応のXmYn化合物が残存し、電気二重層キャパシタやリチウムイオン電池、電解コンデンサー等の非水電解液に用いた場合、電気化学デバイスの性能劣化を招来する場合がある。また、モル数の比率が2を超えると、得られる製品中にホウフッ化水素酸が残留して純度が低下し、電気化学デバイスの非水電解質として使用できない場合がある。この場合、品質向上のために精製工程が必要となる。
前記反応は室温で容易に進行するが、必要に応じて沸騰しない程度に加熱することもできる。反応温度としては−20〜100℃が好ましく、0〜50℃がより好ましく、0〜30℃が更に好ましい。
前記反応は、両者をそれぞれ溶媒に溶解させた溶液中で行うのが好ましい。例えば、前記XmYn化合物を、水又はアルコール等のホウフッ化水素酸と反応しない有機溶媒の溶液としておき、これにホウフッ化水素酸の水溶液を滴下する方法が挙げられる。
前記反応に於いては、更にフッ化水素酸を添加するのが好ましい。これにより、加水分解生成物を一層低減させることができる。フッ化水素酸の添加は、その濃度及び添加量に応じて、加水分解生成物がクルクマ反応によるクルクミン呈色が黄色となる程度にまで複数回を行ってもよい(クルクマ反応によるクルクミン呈色の詳細については後述する)。繰り返し行うことにより本発明の効果を更に向上させることが可能になる。
前記反応に於いては、ハロゲン化水素、二酸化炭素、アルコール又はカルボン酸等が副生する。また、過剰のフッ化水素酸、ホウフッ化水素酸又は水等の溶媒も残存する。従って、本発明に於いては、これらの副生物や溶媒等の揮発性物質を除去する為の工程を行うのが好ましい。本工程としては、例えば、常法の蒸留法等が例示できる。尚、蒸留法に於いては、工程時間を短縮させることを目的として、減圧、又はアルゴン若しくは窒素等の不活性ガスを吹き込んで行うこともできる。
前記反応は直ちに開始するが、本工程は例えば5分間〜1時間程度が経過した後に行うのが好ましい。1時間を経過した後に本工程を行うと、製造時間が長くなりコスト面で不都合な場合がある。また、前記副生物や溶媒等の除去は、テトラフルオロホウ酸塩の分解温度を上限温度とするのが好ましい。より具体的には、50〜200℃が好ましく、110〜200℃がより好ましく、130〜200℃が特に好ましい。尚、本工程は、前記フッ化水素酸の添加前、添加後の何れで行ってもよい。フッ化水素酸の添加を複数回行う場合は、添加毎に行うこともできる。
更に、本発明に於いては、得られたテトラフルオロホウ酸塩の精製を行ってもよい。これにより、微量に含まれる〔BF(OH)4−n(nは1〜3の自然数)及びホウ酸等を一層除去することができ、更に高純度のテトラフルオロホウ酸塩が得られる。前記精製方法としては、例えばテトラフルオロホウ酸塩を再結晶する方法や、テトラフルオロホウ酸塩中のホウ酸をアルコール類でエステル化し、蒸留操作で留去する方法等が例示できる。尚、アルコール類によるエステル化に於いては、本願発明が本来的にホウ酸の含有を低減できる製造方法である為、該アルコール類の使用量も少量で済むという利点がある。
前記テトラフルオロホウ酸塩の再結晶に使用する溶媒としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール等のアルコール類;ジエチルエーテル、エチル−n−プロピルエーテル、エチル−イソプロピルエーテル、ジ−n−プロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、n−プロピル−イソプロピルエーテル、ジメトキシエタン、メトキシエトキシエタン、ジエトキシエタン等のエーテル類等;アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類が例示できる。これらは単独で、又は2種以上を混合して用いることができる。再結晶に使用する溶媒の量は、前記溶媒の種類に応じて適宜決定することができる。具体的には、不純物である加水分解生成物を充分に溶解させ、かつテトラフルオロホウ酸塩の損失が少なくできる範囲を考慮して、テトラフルオロホウ酸塩に対し0.5〜10倍量の範囲内であることが好ましい。
前記テトラフルオロホウ酸塩のエステル化に使用するアルコール類としては特に限定されず、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、i−ブタノール、t−ブタノール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、ベンジルアルコール、エチレングリコール、グリセリン、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル等が例示できる。これらは単独で、又は2種以上を混合して用いることができる。
アルコール類の量は特に限定されず、テトラフルオロホウ酸塩の量にもよるが、工業的な実用性の観点から好ましくはテトラフルオロホウ酸塩の重量に対して0.2〜10倍、更に好ましくは0.5〜2倍である。
本発明の製造方法により得られるテトラフルオロホウ酸塩を含む電解液は、不純物である〔BF(OH)4−n(nは1〜3の自然数)及びホウ酸等のBF 加水分解生成物の総含有量が微量である。この為、耐電圧及び長期信頼性に優れている。その結果、前記電解液を電気二重層キャパシタ、電解コンデンサー又は電池等に好適に使用することができる。
以下に、この発明の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。但し、この実施例に記載されている材料や配合量等は、特に限定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではなく、単なる説明例に過ぎない。
(ホウ酸及びテトラフルオロホウ酸アニオンの加水分解生成物の分析)
ホウ酸及びテトラフルオロホウ酸アニオンの加水分解生成物は、カールフィッシャー滴定法により間接的に検出した。カールフィッシャー滴定法は、下記化学反応式(1)に示すヨウ素と水が定量的、かつ、選択的に反応することを利用した水分の分析方法である。
Figure 0005089904
ホウ酸化合物は、下記化学反応式(2)に示す様に、カールフィッシャー試薬と反応することが知られている(例えば、三菱化学のカールフィッシャー試薬、マニュアル、P41参照)。
Figure 0005089904
よって、式(2)の反応を利用してホウ酸化合物の含有量を測定することができる。カールフィッシャー滴定分析の検出値からは、それがホウ酸化合物の含有量であるか、水の含有量であるかは判別し難い。従って、下記の実施例及び比較例に於いては、クルクマ反応により、ホウ酸化合物が含有するか否かの定性試験を行った。クルクマ反応とは、黄色のクルクミン指示薬がホウ酸の作用によって異性化して赤褐色を呈する反応である(例えば、定性分析化学、中巻、イオン反応編、P.315参照)。
クルクマ反応によるクルクミン呈色とカールフィッシャー滴定法とにより、ホウ酸化合物を簡便に、間接的に定量できる。クルクミン呈色が起こらない場合、カールフィッシャー滴定法の検出値は水を検出していることを示す。その一方、クルクミン呈色が起きる場合、カールフィッシャー滴定法の検出値にはホウ酸及びホウ酸化合物を含むことを示す。
(実施例1)
1−エチル−3−メチルイミダソリウムブロマイド50.0gに、ホウ素原子に対してフッ素原子4.08に調製した濃度52.28重量%のテトラフルオロホウ酸水溶液44.39gを混合し、室温下にて30分間攪拌した。その後、反応液の蒸留を行った。蒸留は、130℃の条件下で、窒素5L/minにてバブリングしながら、3時間加熱乾燥して行った。これにより、1−エチル−3−メチルイミダソリウムテトラフルオロボレート51.53gを得た。この1−エチル−3−メチルイミダソリウムテトラフルオロボレートについて、水分量及びBr量を測定したところ、それぞれ505ppm、5ppm以下であった。また、クルクミン呈色は赤褐色であった。
更に、得られた1−エチル−3−メチルイミダソリウムテトラフルオロボレートに無水フッ化水素酸5.3gを添加し均一混合した後、130℃で、窒素5L/minにてバブリングしながら、2時間加熱乾燥した。続いて、得られた1−エチル−3−メチルイミダソリウムテトラフルオロボレート51.32gについて、水分量及びBr量を再び測定した。その結果、水分量は98ppm、Br量は5ppm以下であった。また、クルクミン呈色は赤褐色であった。
更に、無水フッ化水素酸の添加、及び蒸留を繰り返し行い、得られた1−エチル−3−メチルイミダソリウムテトラフルオロボレート51.28gについて、水分量及びBr量をそれぞれ測定した。その結果、水分量は11ppm、Br量は5ppm以下であった。また、クルクミン呈色は黄色であった。
(実施例2)
1−エチル−3−メチルイミダソリウムブロマイド50.0gに、ホウ素原子に対してフッ素原子4.44に調製した濃度50.17重量%のテトラフルオロホウ酸水溶液46.25gを混合し、室温下にて30分間攪拌した。その後、反応液の蒸留を行った。蒸留は、130℃の条件下で、窒素5L/minにてバブリングしながら、3時間加熱乾燥して行った。これにより、1−エチル−3−メチルイミダソリウムテトラフルオロボレート51.41gを得た。この1−エチル−3−メチルイミダソリウムテトラフルオロボレートについて、水分量及びBr量を測定したところ、それぞれ490ppm、5ppm以下であった。また、クルクミン呈色は赤褐色であった。
更に、得られた1−エチル−3−メチルイミダソリウムテトラフルオロボレートに無水フッ化水素酸5.1gを添加し均一混合した後、130℃で、窒素5L/minにてバブリングしながら、2時間加熱乾燥した。続いて、得られた1−エチル−3−メチルイミダソリウムテトラフルオロボレート51.32gについて、水分量及びBr量を再び測定した。その結果、水分量は95ppm、Br量は5ppm以下であった。また、クルクミン呈色は赤褐色であった。
更に、無水フッ化水素酸の添加、及び蒸留を繰り返し行い、得られた1−エチル−3−メチルイミダソリウムテトラフルオロボレート51.25gについて、水分量及びBr量をそれぞれ測定した。その結果、水分量は12ppm、Br量は5ppm以下であった。また、クルクミン呈色は黄色であった。
(実施例3)
1−エチル−3−メチルイミダソリウムブロマイド50.0gに、ホウ素原子に対してフッ素原子6.57に調製した濃度34.10重量%のテトラフルオロホウ酸水溶液68.06gを混合し、室温下にて30分間攪拌した。その後、反応液の蒸留を行った。蒸留は、130℃の条件下で、窒素5L/minにてバブリングしながら、3時間加熱乾燥して行った。これにより、1−エチル−3−メチルイミダソリウムテトラフルオロボレート51.76gを得た。この1−エチル−3−メチルイミダソリウムテトラフルオロボレートについて、水分量及びBr量を測定したところ、それぞれ453ppm、5ppm以下であった。また、クルクミン呈色は赤褐色であった。
更に、得られた1−エチル−3−メチルイミダソリウムテトラフルオロボレートに無水フッ化水素酸5.2gを添加し均一混合した後、130℃で、窒素5L/minにてバブリングしながら、2時間加熱乾燥した。続いて、得られた1−エチル−3−メチルイミダソリウムテトラフルオロボレート51.55gについて、水分量及びBr量を再び測定した。その結果、水分量は74ppm、Br量は5ppm以下であった。また、クルクミン呈色は赤褐色であった。
更に、無水フッ化水素酸の添加、及び蒸留を繰り返し行い、得られた1−エチル−3−メチルイミダソリウムテトラフルオロボレート51.48gについて、水分量及びBr量をそれぞれ測定した。その結果、水分量は10ppm、Br量は5ppm以下であった。また、クルクミン呈色は黄色であった。
(実施例4)
トリエチルメチルアンモニウムクロライド50.0gに、ホウ素原子に対してフッ素原子4.08に調製した濃度52.28重量%のテトラフルオロホウ酸水溶液52.92gを混合し、室温下にて30分間攪拌した。その後、反応液の蒸留を行った。蒸留は、130℃の条件下で、窒素5L/minにてバブリングしながら、3時間加熱乾燥して行った。これにより、トリエチルメチルアンモニウムクロライド66.79gを得た。このトリエチルメチルアンモニウムクロライドについて、水分量及びCl量を測定したところ、それぞれ400ppm、5ppm以下であった。また、クルクミン呈色は赤褐色であった。
更に、得られたトリエチルメチルアンモニウムクロライドに無水フッ化水素酸12.5gを添加し均一混合した後、130℃で、窒素5L/minにてバブリングしながら、2時間加熱乾燥した。続いて、得られたトリエチルメチルアンモニウムクロライド66.73gについて、水分量及びCl量を再び測定した。その結果、水分量は86ppm、Cl量は5ppm以下であった。また、クルクミン呈色は赤褐色であった。
更に、無水フッ化水素酸の添加、及び蒸留を繰り返し行い、得られたトリエチルメチルアンモニウムクロライド66.64gについて、水分量及びCl量をそれぞれ測定した。その結果、水分量は18ppm、Br量は5ppm以下であった。また、クルクミン呈色は黄色であった。
(実施例5)
炭酸リチウム50.0gに、ホウ素原子に対してフッ素原子4.08に調製した濃度52.28重量%のテトラフルオロホウ酸水溶液229.61gを混合し、室温下にて30分間攪拌した。その後、反応液の蒸留を行った。蒸留は、130℃の条件下で、窒素5L/minにてバブリングしながら、5時間加熱乾燥して行った。これにより、リチウムテトラフルオロボレート126.50gを得た。このリチウムテトラフルオロボレートについて、水分量を測定したところ、640ppmであった。また、クルクミン呈色は赤褐色であった。
更に、得られたリチウムテトラフルオロボレートに無水フッ化水素酸330.0gを添加し均一混合した後、110℃で、窒素5L/minにてバブリングしながら、4時間加熱乾燥した。続いて、得られたリチウムテトラフルオロボレート126.42gについて、水分量を再び測定した。その結果、水分量は40ppmであった。また、クルクミン呈色は黄色であった。
(実施例6)
1−エチル−3−メチルイミダソリウムブロマイド50.0gに、ホウ素原子に対してフッ素原子4.01に調製した濃度52.81重量%のテトラフルオロホウ酸水溶液43.95gを混合し、室温下にて30分間攪拌した。その後、反応液の蒸留を行った。蒸留は、130℃の条件下で、窒素5L/minにてバブリングしながら、3時間加熱乾燥して行った。これにより、1−エチル−3−メチルイミダソリウムテトラフルオロボレート51.53gを得た。この1−エチル−3−メチルイミダソリウムテトラフルオロボレートについて、水分量及びBr量を測定したところ、それぞれ1640ppm、5ppm以下であった。また、クルクミン呈色は赤褐色であった。
更に、得られた1−エチル−3−メチルイミダソリウムテトラフルオロボレートに無水フッ化水素酸5.3gを添加し均一混合した後、130℃で、窒素5L/minにてバブリングしながら、2時間加熱乾燥した。続いて、得られた1−エチル−3−メチルイミダソリウムテトラフルオロボレート51.32gについて、水分量及びBr量を再び測定した。その結果、水分量は800ppm、Br量は5ppm以下であった。また、クルクミン呈色は赤褐色であった。
更に、無水フッ化水素酸の添加、及び蒸留を繰り返し行い、得られた1−エチル−3−メチルイミダソリウムテトラフルオロボレート51.28gについて、水分量及びBr量をそれぞれ測定した。その結果、水分量は305ppm、Br量は5ppm以下であった。また、クルクミン呈色は橙色であった。
更に、無水フッ化水素酸の添加、及び蒸留を繰り返し行い、得られた1−エチル−3−メチルイミダソリウムテトラフルオロボレート51.25gについて、水分量及びBr量をそれぞれ測定した。その結果、水分量は33ppm、Br量は5ppm以下であった。また、クルクミン呈色は黄色であった。
(比較例1)
1−エチル−3−メチルイミダソリウムブロマイド50.0gに、ホウ素原子に対してフッ素原子3.95に調製した濃度52.46重量%のテトラフルオロホウ酸水溶液44.24gを混合し、室温下にて30分間攪拌した。その後、反応液の蒸留を行った。蒸留は、130℃の条件下で、窒素5L/minにてバブリングしながら、3時間加熱乾燥して行った。これにより、1−エチル−3−メチルイミダソリウムテトラフルオロボレート51.72gを得た。この1−エチル−3−メチルイミダソリウムテトラフルオロボレートについて、水分量及びBr量を測定したところ、それぞれ6700ppm、5ppm以下であった。また、クルクミン呈色は赤褐色であった。
更に、得られた1−エチル−3−メチルイミダソリウムテトラフルオロボレートに無水フッ化水素酸5.2gを添加し均一混合した後、130℃で、窒素5L/minにてバブリングしながら、2時間加熱乾燥した。続いて、得られた1−エチル−3−メチルイミダソリウムテトラフルオロボレート51.57gについて、水分量及びBr量を再び測定した。その結果、水分量は2200ppm、Br量は5ppm以下であった。また、クルクミン呈色は赤褐色であった。
更に、無水フッ化水素酸の添加、及び蒸留を繰り返し行い、得られた1−エチル−3−メチルイミダソリウムテトラフルオロボレート51.60gについて、水分量及びBr量をそれぞれ測定した。その結果、水分量は758ppm、Br量は5ppm以下であった。また、クルクミン呈色は赤褐色であった。
更に、無水フッ化水素酸の添加、及び蒸留を繰り返し行い、得られた1−エチル−3−メチルイミダソリウムテトラフルオロボレート51.56gについて、水分量及びBr量をそれぞれ測定した。その結果、水分量は378ppm、Br量は5ppm以下であった。また、クルクミン呈色は赤褐色であった。
更に、無水フッ化水素酸の添加、及び蒸留を繰り返し行い、得られた1−エチル−3−メチルイミダソリウムテトラフルオロボレート51.54gについて、水分量及びBr量をそれぞれ測定した。その結果、水分量は30ppm、Br量は5ppm以下であった。また、クルクミン呈色は黄色であった。

Claims (2)

  1. 一般式XmYn(ここで、前記Xは、4級アンモニウム、4級ホスホニウム、アンモニウム、IA族元素(但し、カリウムを除く。)、IIA族元素及びIIIB族元素からなる群より選択される少なくとも何れか1つを示し、前記Yは、ハライド、重炭酸、アルキル炭酸、カルボン酸及びヒドロキシドからなる群より選択される少なくとも何れか1つを示す。また、前記m、nは自然数であり、X、Yの価数をそれぞれk、lとする場合に、m×k=n×lの関係を満たす。)で表される化合物(但し、下記(I)で表される第4級アルキルアンモニウムヒドロキシドを除く。)と、
    化学量論比に於いてフッ素原子の総数がホウ素原子の総数の4倍を超えるホウフッ化水素酸水溶液とを反応させることを特徴とするテトラフルオロホウ酸塩の製造方法。
    Figure 0005089904
    (式中、R ,R ,R ,及びR はそれぞれ同一または相異なる炭素数1〜5のアルキル基を示す)

  2. 前記一般式XmYnで表される化合物のモル数に対する、ホウフッ化水素酸水溶液におけるホウ素原子のモル数の比率が1〜2となるように反応させることを特徴とする請求項1に記載のテトラフルオロホウ酸塩の製造方法。
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