JP2000226361A - 四級アルキルアンモニウム塩の製造方法 - Google Patents
四級アルキルアンモニウム塩の製造方法Info
- Publication number
- JP2000226361A JP2000226361A JP11027180A JP2718099A JP2000226361A JP 2000226361 A JP2000226361 A JP 2000226361A JP 11027180 A JP11027180 A JP 11027180A JP 2718099 A JP2718099 A JP 2718099A JP 2000226361 A JP2000226361 A JP 2000226361A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- quaternary alkylammonium
- chloride
- bromide
- salt
- quaternary
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 電解コンデンサー、電池用電解液の電解質と
して有用な四級アルキルアンモニウムテトラフルオロボ
レート塩の工業的に有利な製造方法を提供する。 【解決手段】 ハロゲン化四級アルキルアンモニウム塩
にホウフッ化水素酸を反応させることにより四級アルキ
ルアンモニウムテトラフルオロボレート塩を安全、容
易、安価に製造する。
して有用な四級アルキルアンモニウムテトラフルオロボ
レート塩の工業的に有利な製造方法を提供する。 【解決手段】 ハロゲン化四級アルキルアンモニウム塩
にホウフッ化水素酸を反応させることにより四級アルキ
ルアンモニウムテトラフルオロボレート塩を安全、容
易、安価に製造する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電解コンデンサーあ
るいは電池用の電解液の電解質として有用な四級アルキ
ルアンモニウムテトラフルオロボレート塩の製造方法に
関する。
るいは電池用の電解液の電解質として有用な四級アルキ
ルアンモニウムテトラフルオロボレート塩の製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ハロゲン化四級アルキルアンモニ
ウム塩を原料とした四級アルキルアンモニウムテトラフ
ルオロボレート塩の製造では、副生するハロゲンイオン
の除去が難しいとされ、副生したハロゲンイオン除去の
ために、例えば特開平5−286981号ではハロゲン
化四級アルキルアンモニウム塩に大過剰量のフッ化水素
を反応させた後、更には三フッ化ホウ素を反応させた後
も副生や過剰のハロゲン化水素を蒸発により除いてい
る。また、特開平10−87574号ではハロゲン化四
級アルキルアンモニウム塩にホウフッ化リチウムを反応
させ、ハロゲンイオンを有機溶剤に対する溶解度が高い
ハロゲン化リチウムとする方法でのハロゲンイオンの除
去方法を開示している。
ウム塩を原料とした四級アルキルアンモニウムテトラフ
ルオロボレート塩の製造では、副生するハロゲンイオン
の除去が難しいとされ、副生したハロゲンイオン除去の
ために、例えば特開平5−286981号ではハロゲン
化四級アルキルアンモニウム塩に大過剰量のフッ化水素
を反応させた後、更には三フッ化ホウ素を反応させた後
も副生や過剰のハロゲン化水素を蒸発により除いてい
る。また、特開平10−87574号ではハロゲン化四
級アルキルアンモニウム塩にホウフッ化リチウムを反応
させ、ハロゲンイオンを有機溶剤に対する溶解度が高い
ハロゲン化リチウムとする方法でのハロゲンイオンの除
去方法を開示している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】特開平5−28698
1号の方法では、液体HFを多量に使用するばかりでな
く反応終了後に100〜170℃に加熱することにより
副生するハロゲン化水素や過剰のHFを蒸発させて除い
ており、工業的に四級アルキルアンモニウムテトラフル
オロボレート塩を容易に製造できる方法とは言い難い。
また、特開平10−87574号では工業的に安全かつ
容易に製造する方法としてハロゲン化四級アルキルアン
モニウム塩にホウフッ化リチウムを反応させる方法を提
案しているが、ホウフッ化リチウムは安価とは言い難
く、また副生するフッ化リチウムの除去のために生成し
た四級アルキルアンモニウムテトラフルオロボレート塩
もろ液や洗液中に溶出し収率が低下してしまう。従っ
て、工業的に安全で容易に、かつ安価な原料を用いて、
しかも高収率で四級アルキルアンモニウムテトラフルオ
ロボレート塩を製造する方法が望まれていた。
1号の方法では、液体HFを多量に使用するばかりでな
く反応終了後に100〜170℃に加熱することにより
副生するハロゲン化水素や過剰のHFを蒸発させて除い
ており、工業的に四級アルキルアンモニウムテトラフル
オロボレート塩を容易に製造できる方法とは言い難い。
また、特開平10−87574号では工業的に安全かつ
容易に製造する方法としてハロゲン化四級アルキルアン
モニウム塩にホウフッ化リチウムを反応させる方法を提
案しているが、ホウフッ化リチウムは安価とは言い難
く、また副生するフッ化リチウムの除去のために生成し
た四級アルキルアンモニウムテトラフルオロボレート塩
もろ液や洗液中に溶出し収率が低下してしまう。従っ
て、工業的に安全で容易に、かつ安価な原料を用いて、
しかも高収率で四級アルキルアンモニウムテトラフルオ
ロボレート塩を製造する方法が望まれていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは四級アルキ
ルアンモニウムテトラフルオロボレート塩の製造方法を
鋭意検討した結果、ハロゲン化四級アルキルアンモニウ
ム塩にホウフッ化水素酸を反応させる方法により高純度
の四級アルキルアンモニウムテトラフルオロボレートを
工業的に容易にかつ安価に、しかも高収率で製造できる
ことを見出し、本発明を完成した。
ルアンモニウムテトラフルオロボレート塩の製造方法を
鋭意検討した結果、ハロゲン化四級アルキルアンモニウ
ム塩にホウフッ化水素酸を反応させる方法により高純度
の四級アルキルアンモニウムテトラフルオロボレートを
工業的に容易にかつ安価に、しかも高収率で製造できる
ことを見出し、本発明を完成した。
【0005】すなわち、本発明は、「ハロゲン化四級ア
ルキルアンモニウム塩にホウフッ化水素酸を反応させる
ことを特徴とする四級アルキルアンモニウムテトラフル
オロボレート塩の製造方法。」を要旨とする。
ルキルアンモニウム塩にホウフッ化水素酸を反応させる
ことを特徴とする四級アルキルアンモニウムテトラフル
オロボレート塩の製造方法。」を要旨とする。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の原料となるハロゲン化四
級アルキルアンモニウム塩としては、テトラメチルアン
モニウムクロライド、テトラメチルアンモニウムブロマ
イド、テトラエチルアンモニウムクロライド、テトラエ
チルアンモニウムブロマイド、テトラプロピルアンモニ
ウムクロライド、テトラプロピルアンモニウムブロマイ
ド、テトラブチルアンモニウムクロライド、テトラブチ
ルアンモニウムブロマイド、トリメチルエチルアンモニ
ウムクロライド、トリメチルエチルアンモニウムブロマ
イド、トリメチルプロピルアンモニウムクロライド、ト
リメチルプロピルアンモニウムブロマイド、トリメチル
ブチルアンモニウムクロライド、トリメチルブチルアン
モニウムブロマイド、トリメチルベンジルアンモニウム
クロライド、トリメチルベンジルアンモニウムブロマイ
ド、トリエチルメチルアンモニウムクロライド、トリエ
チルメチルアンモニウムブロマイド、トリエチルプロピ
ルアンモニウムクロライド、トリエチルプロピルアンモ
ニウムブロマイド、トリエチルブチルアンモニウムクロ
ライド、トリエチルブチルアンモニウムブロマイド、ト
リエチルベンジルアンモニウムクロライド、トリエチル
ベンジルアンモニウムブロマイド、トリプロピルメチル
アンモニウムクロライド、トリプロピルメルアンモニウ
ムブロマイド、トリプロピルエチルアンモニウムクロラ
イド、トリプロピルエチルアンモニウムブロマイド、ト
リプロピルブチルアンモニウムクロライド、トリプロピ
ルブチルアンモニウムブロマイド、トリプロピルベンジ
ルアンモニウムクロライド、トリプロピルベンジルアン
モニウムブロマイド、トリブチルメチルアンモニウムク
ロライド、トリブチルメチルアンモニウムブロマイド、
トリブチルエチルアンモニウムクロライド、トリブチル
エチルアンモニウムブロマイド、トリブチルプロピルア
ンモニウムクロライド、トリブチルプロピルアンモニウ
ムブロマイド、トリブチルベンジルアンモニウムクロラ
イド、トリブチルベンジルアンモニウムブロマイド、メ
チルピリジニウムクロライド、メチルピリジニウムブロ
マイド、エチルピリジニウムクロライド、エチルピリジ
ニウムブロマイド、プロピルピリジニウムクロライド、
プロピルピリジニウムブロマイド、ブチルピリジニウム
クロライド、ブチルピリジニウムブロマイド、メチルピ
コリニウムクロライド、メチルピコリニウムブロマイ
ド、エチルピコリニウムクロライド、エチルピコリニウ
ムブロマイド、プロピルピコリニウムクロライド、プロ
ピルピコリニウムブロマイド、ブチルピコリニウムクロ
ライド、ブチルピコリニウムブロマイド、ベンジルピリ
ジニウムクロライド、ベンジルピリジニウムブロマイ
ド、ベンジルピコリニウムクロライド、ベンジルピコリ
ニウムブロマイドなどを挙げることができるが、本発明
の方法ではハロゲン化四級アルキルアンモニウム塩は乾
粉ばかりでなく湿粉での使用も可能である。
級アルキルアンモニウム塩としては、テトラメチルアン
モニウムクロライド、テトラメチルアンモニウムブロマ
イド、テトラエチルアンモニウムクロライド、テトラエ
チルアンモニウムブロマイド、テトラプロピルアンモニ
ウムクロライド、テトラプロピルアンモニウムブロマイ
ド、テトラブチルアンモニウムクロライド、テトラブチ
ルアンモニウムブロマイド、トリメチルエチルアンモニ
ウムクロライド、トリメチルエチルアンモニウムブロマ
イド、トリメチルプロピルアンモニウムクロライド、ト
リメチルプロピルアンモニウムブロマイド、トリメチル
ブチルアンモニウムクロライド、トリメチルブチルアン
モニウムブロマイド、トリメチルベンジルアンモニウム
クロライド、トリメチルベンジルアンモニウムブロマイ
ド、トリエチルメチルアンモニウムクロライド、トリエ
チルメチルアンモニウムブロマイド、トリエチルプロピ
ルアンモニウムクロライド、トリエチルプロピルアンモ
ニウムブロマイド、トリエチルブチルアンモニウムクロ
ライド、トリエチルブチルアンモニウムブロマイド、ト
リエチルベンジルアンモニウムクロライド、トリエチル
ベンジルアンモニウムブロマイド、トリプロピルメチル
アンモニウムクロライド、トリプロピルメルアンモニウ
ムブロマイド、トリプロピルエチルアンモニウムクロラ
イド、トリプロピルエチルアンモニウムブロマイド、ト
リプロピルブチルアンモニウムクロライド、トリプロピ
ルブチルアンモニウムブロマイド、トリプロピルベンジ
ルアンモニウムクロライド、トリプロピルベンジルアン
モニウムブロマイド、トリブチルメチルアンモニウムク
ロライド、トリブチルメチルアンモニウムブロマイド、
トリブチルエチルアンモニウムクロライド、トリブチル
エチルアンモニウムブロマイド、トリブチルプロピルア
ンモニウムクロライド、トリブチルプロピルアンモニウ
ムブロマイド、トリブチルベンジルアンモニウムクロラ
イド、トリブチルベンジルアンモニウムブロマイド、メ
チルピリジニウムクロライド、メチルピリジニウムブロ
マイド、エチルピリジニウムクロライド、エチルピリジ
ニウムブロマイド、プロピルピリジニウムクロライド、
プロピルピリジニウムブロマイド、ブチルピリジニウム
クロライド、ブチルピリジニウムブロマイド、メチルピ
コリニウムクロライド、メチルピコリニウムブロマイ
ド、エチルピコリニウムクロライド、エチルピコリニウ
ムブロマイド、プロピルピコリニウムクロライド、プロ
ピルピコリニウムブロマイド、ブチルピコリニウムクロ
ライド、ブチルピコリニウムブロマイド、ベンジルピリ
ジニウムクロライド、ベンジルピリジニウムブロマイ
ド、ベンジルピコリニウムクロライド、ベンジルピコリ
ニウムブロマイドなどを挙げることができるが、本発明
の方法ではハロゲン化四級アルキルアンモニウム塩は乾
粉ばかりでなく湿粉での使用も可能である。
【0007】反応溶媒としては、工業的に使用されてい
るほとんどの溶剤が使用できるが、高純度の四級アルキ
ルアンモニウムテトラフルオロボレート塩を高収率で取
得するためには、結晶取得時に四級アルキルアンモニウ
ムテトラフルオロボレート塩の溶解度が低く、かつハロ
ゲン化四級アルキルアンモニウム塩、ホウフッ化水素酸
あるいはハロゲン化水素酸などに対する溶解度が高い溶
媒組成となっていることが重要である。これらの要求を
満たす溶剤としてトルエン、キシレン、エタノール、プ
ロパノール、ブタノール、アミルアルコール、ヘキサノ
ールなどが挙げられるが、これらの溶剤は2種以上混合
して使用しても差し支えなく、また濃縮した後に異なる
溶剤を添加する事も可能である。
るほとんどの溶剤が使用できるが、高純度の四級アルキ
ルアンモニウムテトラフルオロボレート塩を高収率で取
得するためには、結晶取得時に四級アルキルアンモニウ
ムテトラフルオロボレート塩の溶解度が低く、かつハロ
ゲン化四級アルキルアンモニウム塩、ホウフッ化水素酸
あるいはハロゲン化水素酸などに対する溶解度が高い溶
媒組成となっていることが重要である。これらの要求を
満たす溶剤としてトルエン、キシレン、エタノール、プ
ロパノール、ブタノール、アミルアルコール、ヘキサノ
ールなどが挙げられるが、これらの溶剤は2種以上混合
して使用しても差し支えなく、また濃縮した後に異なる
溶剤を添加する事も可能である。
【0008】本発明の方法においては、ハロゲン化四級
アルキルアンモニウム塩に対するホウフッ化水素酸のモ
ル比は0.5〜2.0が好ましいが、反応が定量的に進
むことと一方を過剰にすると未反応原料が反応液中に残
り後処理の負担が大きくなることを考慮すると0.9〜
1.2が好ましい。
アルキルアンモニウム塩に対するホウフッ化水素酸のモ
ル比は0.5〜2.0が好ましいが、反応が定量的に進
むことと一方を過剰にすると未反応原料が反応液中に残
り後処理の負担が大きくなることを考慮すると0.9〜
1.2が好ましい。
【0009】反応温度は原料及び生成物の分解が少なく
かつ低温でも反応が進むことより−20〜200℃まで
の範囲で行うことができるが安全性、操作の容易さを考
慮すると20〜60℃で行うのが好ましい。
かつ低温でも反応が進むことより−20〜200℃まで
の範囲で行うことができるが安全性、操作の容易さを考
慮すると20〜60℃で行うのが好ましい。
【0010】反応終了後は反応液から四級アルキルアン
モニウムテトラフルオロボレート塩結晶を取得する。こ
れまでの工程の結果、スラリーの液体部の組成が四級ア
ルキルアンモニウムテトラフルオロボレート塩の溶解度
が高くなっていたり、ハロゲン化四級アルキルアンモニ
ウム塩、ホウフッ化水素酸あるいはハロゲン化水素酸等
の不純物の溶解度が低くなっている場合には、濃縮、置
換等の方法により液組成を四級アルキルアンモニウムテ
トラフルオロボレート塩の溶解度が低く、かつハロゲン
化四級アルキルアンモニウム塩、ホウフッ化水素酸ある
いはハロゲン化水素酸等の溶解度が高くなるよう変換す
る。
モニウムテトラフルオロボレート塩結晶を取得する。こ
れまでの工程の結果、スラリーの液体部の組成が四級ア
ルキルアンモニウムテトラフルオロボレート塩の溶解度
が高くなっていたり、ハロゲン化四級アルキルアンモニ
ウム塩、ホウフッ化水素酸あるいはハロゲン化水素酸等
の不純物の溶解度が低くなっている場合には、濃縮、置
換等の方法により液組成を四級アルキルアンモニウムテ
トラフルオロボレート塩の溶解度が低く、かつハロゲン
化四級アルキルアンモニウム塩、ホウフッ化水素酸ある
いはハロゲン化水素酸等の溶解度が高くなるよう変換す
る。
【0011】ろ過後は四級アルキルアンモニウムテトラ
フルオロボレート塩の溶解度が低く、かつハロゲン化四
級アルキルアンモニウム塩、ホウフッ化水素酸あるいは
ハロゲン化水素酸などに対する溶解度が高い溶剤で洗浄
する。このような条件を満たす溶剤としてはエタノー
ル、プロピルアルコール、ブタノール、アミルアルコー
ル、ヘキサノール等の溶剤が挙げられるが、これらの溶
剤は混合して使用してもなんら差し支えない。
フルオロボレート塩の溶解度が低く、かつハロゲン化四
級アルキルアンモニウム塩、ホウフッ化水素酸あるいは
ハロゲン化水素酸などに対する溶解度が高い溶剤で洗浄
する。このような条件を満たす溶剤としてはエタノー
ル、プロピルアルコール、ブタノール、アミルアルコー
ル、ヘキサノール等の溶剤が挙げられるが、これらの溶
剤は混合して使用してもなんら差し支えない。
【0012】このようにして取得した湿粉を通常の方法
で乾燥することにより、使用目的に対し十分な純度を有
する四級アルキルアンモニウムテトラフルオロボレート
塩結晶を高収率で取得することができるが、更に高純度
の結晶が必要とされる時には適宜再結晶、あるいはリパ
ルプ洗浄する。
で乾燥することにより、使用目的に対し十分な純度を有
する四級アルキルアンモニウムテトラフルオロボレート
塩結晶を高収率で取得することができるが、更に高純度
の結晶が必要とされる時には適宜再結晶、あるいはリパ
ルプ洗浄する。
【0013】
【実施例】以下、本発明の代表的例を実施例により更に
具体的に説明する。
具体的に説明する。
【0014】実施例1 撹拌機、温度計、滴下ロートを設けた1.5Lのフッ素
樹脂被覆フラスコに水分0.1%を含むテトラエチルア
ンモニウムクロライド乾燥結晶249gとノルマルブタ
ノール600gを仕込み、42%ホウフッ化水素酸水溶
液330gを20〜30℃で、2時間かけてフィード
し、更に30〜40℃で2時間熟成した。反応液を減圧
下で濃縮後、ノルマルブタノール400gをフィード
し、室温で2時間撹拌した。次いでろ過し600gのイ
ソプロピルアルコールでリンスした。取得した湿粉を乾
燥し、塩素分を含まない純度99.5%以上のテトラエ
チルアンモニウムテトラフルオロボレート塩結晶306
g(収率94%)を得た。
樹脂被覆フラスコに水分0.1%を含むテトラエチルア
ンモニウムクロライド乾燥結晶249gとノルマルブタ
ノール600gを仕込み、42%ホウフッ化水素酸水溶
液330gを20〜30℃で、2時間かけてフィード
し、更に30〜40℃で2時間熟成した。反応液を減圧
下で濃縮後、ノルマルブタノール400gをフィード
し、室温で2時間撹拌した。次いでろ過し600gのイ
ソプロピルアルコールでリンスした。取得した湿粉を乾
燥し、塩素分を含まない純度99.5%以上のテトラエ
チルアンモニウムテトラフルオロボレート塩結晶306
g(収率94%)を得た。
【0015】実施例2 水分0.2%のエチルピリジニウムブロマイド乾燥結晶
282gとノルマルブチルアルコール600gを仕込ん
だ実施例1で用いたと同様の反応容器に42%ホウフッ
化水素酸水溶液330gを20〜30℃で、2時間かけ
てフィードした。30〜40℃で2時間熟成した後、減
圧下で濃縮した。濃縮後ノルマルブタノール400gを
フィードし、室温で2時間撹拌した後にろ過し、500
gのノルマルブタノールでリンスした。取得した湿粉を
乾燥し、臭素分を含まない純度99.5%以上のエチル
ピリジニウムテトラフルオロボレート塩結晶269g
(収率92%)を得た。
282gとノルマルブチルアルコール600gを仕込ん
だ実施例1で用いたと同様の反応容器に42%ホウフッ
化水素酸水溶液330gを20〜30℃で、2時間かけ
てフィードした。30〜40℃で2時間熟成した後、減
圧下で濃縮した。濃縮後ノルマルブタノール400gを
フィードし、室温で2時間撹拌した後にろ過し、500
gのノルマルブタノールでリンスした。取得した湿粉を
乾燥し、臭素分を含まない純度99.5%以上のエチル
ピリジニウムテトラフルオロボレート塩結晶269g
(収率92%)を得た。
【0016】実施例3 イソプロピルアルコール700gとテトラノルマルブチ
ルアンモニウムクロライド乾燥結晶278gを仕込んだ
実施例1で用いたと同様の反応容器に42%ホウフッ化
水素酸水溶液220gを30〜40℃で、4時間かけて
フィードした。同じ温度で1時間熟成した後、減圧下で
濃縮した。濃縮後イソプロピルアルコール600gをフ
ィードし、室温で2時間撹拌した後にろ過し、次いで6
00gのイソプロピルアルコールでリンスした。取得し
た湿粉を乾燥し、塩素分を含まない純度99.5%以上
のテトラノルマルブチルアンモニウムテトラフルオロボ
レート塩結晶結晶303g(収率92%)を得た。
ルアンモニウムクロライド乾燥結晶278gを仕込んだ
実施例1で用いたと同様の反応容器に42%ホウフッ化
水素酸水溶液220gを30〜40℃で、4時間かけて
フィードした。同じ温度で1時間熟成した後、減圧下で
濃縮した。濃縮後イソプロピルアルコール600gをフ
ィードし、室温で2時間撹拌した後にろ過し、次いで6
00gのイソプロピルアルコールでリンスした。取得し
た湿粉を乾燥し、塩素分を含まない純度99.5%以上
のテトラノルマルブチルアンモニウムテトラフルオロボ
レート塩結晶結晶303g(収率92%)を得た。
【0017】実施例4 ノルマルブチルα−ピコリニウムクロライド塩乾燥結晶
186gとイソアミルアルコール500gを仕込んだ実
施例1で用いたと同様の反応容器に42%ホウフッ化水
素酸水溶液220gを30〜40℃で、4時間かけてフ
ィードした。同じ温度で1時間熟成した後、減圧下で濃
縮した。濃縮後イソプロピルアルコール500gをフィ
ードし、室温で2時間撹拌した後にろ過し、次いで50
0gのイソプロピルアルコールでリンスした。取得した
湿粉を乾燥し、塩素分を含まない純度99.5%以上の
ノルマルブチルα−ピコリニウムテトラフルオロボレー
ト塩結晶225g(収率95%)を得た。
186gとイソアミルアルコール500gを仕込んだ実
施例1で用いたと同様の反応容器に42%ホウフッ化水
素酸水溶液220gを30〜40℃で、4時間かけてフ
ィードした。同じ温度で1時間熟成した後、減圧下で濃
縮した。濃縮後イソプロピルアルコール500gをフィ
ードし、室温で2時間撹拌した後にろ過し、次いで50
0gのイソプロピルアルコールでリンスした。取得した
湿粉を乾燥し、塩素分を含まない純度99.5%以上の
ノルマルブチルα−ピコリニウムテトラフルオロボレー
ト塩結晶225g(収率95%)を得た。
【0018】実施例5 テトラエチルアンモニウムクロライド乾燥結晶166g
とメチルエチルケトン500gを仕込んだ実施例1で用
いたと同様の反応容器に42%ホウフッ化水素酸水溶液
220gを30〜40℃で、4時間かけてフィードし
た。同じ温度で1時間熟成した後に濃縮し、ノルマルブ
タノール500gをフィードした。濃縮した後、再度ノ
ルマルブタノール500gをフィードし、室温で2時間
撹拌した。スラリーをろ過し、400gのノルマルブタ
ノールでリンスした。取得した湿粉を乾燥し、塩素分を
含まない純度99.5%以上のテトラエチルアンモニウ
ムテトラフルオロボレート塩結晶206g(収率95
%)を得た。
とメチルエチルケトン500gを仕込んだ実施例1で用
いたと同様の反応容器に42%ホウフッ化水素酸水溶液
220gを30〜40℃で、4時間かけてフィードし
た。同じ温度で1時間熟成した後に濃縮し、ノルマルブ
タノール500gをフィードした。濃縮した後、再度ノ
ルマルブタノール500gをフィードし、室温で2時間
撹拌した。スラリーをろ過し、400gのノルマルブタ
ノールでリンスした。取得した湿粉を乾燥し、塩素分を
含まない純度99.5%以上のテトラエチルアンモニウ
ムテトラフルオロボレート塩結晶206g(収率95
%)を得た。
【0019】比較例1 テトラエチルアンモニウムブロマイド乾燥結晶315g
をフッ素樹脂で被覆された1.5Lフラスコに仕込み、
氷−水で冷却しながら液体HF740mLを徐々にフィ
ードした。反応で副生したHBrの白煙の発生量が少な
くなった後、徐々に170℃まで昇温して副生したHB
rと過剰のHFを除去した。更に、残存している少量の
HBrとHFを同じ温度で乾燥窒素ガスを12時間吹き
込む事により追い出し、固形物270gを得た。引き続
き、固形物に含量51%のBF3のメタノール溶液20
0gを室温でフィードした。同じ温度で2時間熟成した
後、フラスコを150℃のオイルバスに浸し、大部分の
メタノールとHFを留去した。150℃のオイルバスに
浸したまま更に窒素ガスを吹き込んで残留揮発成分を完
全に追い出し、テトラエチルアンモニウムテトラフルオ
ロボレート塩結晶310gを得た。取得した結晶はメタ
ノール1.4Lに加温溶解した後、0℃まで冷却して晶
析させ、結晶を取得した。乾燥によりテトラエチルアン
モニウムテトラフルオロボレート塩結晶292g(収率
90%)を得た。
をフッ素樹脂で被覆された1.5Lフラスコに仕込み、
氷−水で冷却しながら液体HF740mLを徐々にフィ
ードした。反応で副生したHBrの白煙の発生量が少な
くなった後、徐々に170℃まで昇温して副生したHB
rと過剰のHFを除去した。更に、残存している少量の
HBrとHFを同じ温度で乾燥窒素ガスを12時間吹き
込む事により追い出し、固形物270gを得た。引き続
き、固形物に含量51%のBF3のメタノール溶液20
0gを室温でフィードした。同じ温度で2時間熟成した
後、フラスコを150℃のオイルバスに浸し、大部分の
メタノールとHFを留去した。150℃のオイルバスに
浸したまま更に窒素ガスを吹き込んで残留揮発成分を完
全に追い出し、テトラエチルアンモニウムテトラフルオ
ロボレート塩結晶310gを得た。取得した結晶はメタ
ノール1.4Lに加温溶解した後、0℃まで冷却して晶
析させ、結晶を取得した。乾燥によりテトラエチルアン
モニウムテトラフルオロボレート塩結晶292g(収率
90%)を得た。
【0020】比較例2 1.5Lのフッ素樹脂で被覆されたフラスコにテトラエ
チルアンモニウムクロライド乾燥結晶166gとメタノ
ール400gを仕込み、これにホウフッ化リチウム94
gをメタノール400gに溶解した液を室温でフィード
した。1時間熟成した後、吸引ろ過し80gのメタノー
ルで3回リンスした。乾燥後、テトラエチルアンモニウ
ムテトラフルオロボレート塩結晶152g(収率70
%)を得た。
チルアンモニウムクロライド乾燥結晶166gとメタノ
ール400gを仕込み、これにホウフッ化リチウム94
gをメタノール400gに溶解した液を室温でフィード
した。1時間熟成した後、吸引ろ過し80gのメタノー
ルで3回リンスした。乾燥後、テトラエチルアンモニウ
ムテトラフルオロボレート塩結晶152g(収率70
%)を得た。
【0021】
【発明の効果】本発明の方法によれば、電解コンデンサ
ー、あるいは電池用電解液の電解質として有用な四級ア
ルキルアンモニウムテトラフルオロボレート塩を安全、
容易、安価に、しかも高収率で製造できる。
ー、あるいは電池用電解液の電解質として有用な四級ア
ルキルアンモニウムテトラフルオロボレート塩を安全、
容易、安価に、しかも高収率で製造できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 清文 福島県いわき市常磐関船町宮下2−2 日 東理研工業株式会社内 (72)発明者 中濱 哲朗 福島県いわき市常磐関船町宮下2−2 日 東理研工業株式会社内 Fターム(参考) 4H006 AA02 AC52 AC90
Claims (2)
- 【請求項1】 ハロゲン化四級アルキルアンモニウム塩
にホウフッ化水素酸を反応させることを特徴とする四級
アルキルアンモニウムテトラフルオロボレート塩の製造
方法。 - 【請求項2】 ハロゲン化四級アルキルアンモニウム塩
がピリジンまたはピコリンと炭素数1〜4のハロゲン化
アルキルまたはハロゲン化ベンジルからなる塩である請
求項1記載の四級アルキルアンモニウムテトラフルオロ
ボレート塩の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11027180A JP2000226361A (ja) | 1999-02-04 | 1999-02-04 | 四級アルキルアンモニウム塩の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11027180A JP2000226361A (ja) | 1999-02-04 | 1999-02-04 | 四級アルキルアンモニウム塩の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000226361A true JP2000226361A (ja) | 2000-08-15 |
Family
ID=12213892
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11027180A Pending JP2000226361A (ja) | 1999-02-04 | 1999-02-04 | 四級アルキルアンモニウム塩の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000226361A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001348388A (ja) * | 2000-04-07 | 2001-12-18 | Stella Chemifa Corp | R1r2r3r4n+・bf4−で表される4級アルキルアンモニウム塩の製造方法 |
WO2006090657A1 (ja) * | 2005-02-23 | 2006-08-31 | Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. | 四フッ化ホウ素塩の製造方法、該方法により得られる四フッ化ホウ素塩、これを用いる電気二重層キャパシタ用電解液およびその製造方法 |
JP2007277111A (ja) * | 2006-04-03 | 2007-10-25 | Stella Chemifa Corp | テトラフルオロホウ酸塩の製造方法 |
JP2007277110A (ja) * | 2006-04-03 | 2007-10-25 | Stella Chemifa Corp | テトラフルオロホウ酸塩の製造方法 |
-
1999
- 1999-02-04 JP JP11027180A patent/JP2000226361A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001348388A (ja) * | 2000-04-07 | 2001-12-18 | Stella Chemifa Corp | R1r2r3r4n+・bf4−で表される4級アルキルアンモニウム塩の製造方法 |
WO2006090657A1 (ja) * | 2005-02-23 | 2006-08-31 | Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. | 四フッ化ホウ素塩の製造方法、該方法により得られる四フッ化ホウ素塩、これを用いる電気二重層キャパシタ用電解液およびその製造方法 |
JP5029353B2 (ja) * | 2005-02-23 | 2012-09-19 | 三菱瓦斯化学株式会社 | 四フッ化ホウ素塩の製造方法、該方法により得られる四フッ化ホウ素塩、これを用いる電気二重層キャパシタ用電解液およびその製造方法 |
JP2007277111A (ja) * | 2006-04-03 | 2007-10-25 | Stella Chemifa Corp | テトラフルオロホウ酸塩の製造方法 |
JP2007277110A (ja) * | 2006-04-03 | 2007-10-25 | Stella Chemifa Corp | テトラフルオロホウ酸塩の製造方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP3381923B1 (en) | Novel method for preparing lithium bis(fluorosulfonyl)imide | |
JP5461401B2 (ja) | ビス(フルオロスルホニル)イミドアニオン化合物の製造方法 | |
JP4705476B2 (ja) | フッ素化合物の製造方法 | |
JP6339091B2 (ja) | フルオロスルホニル基を含むイミド塩を調製するための方法 | |
KR20020084816A (ko) | 4급 암모늄 무기산염의 제조 방법 | |
JP2016530196A (ja) | ハイドロジェンビス(フルオロスルホニル)イミドの合成 | |
JP2007008826A (ja) | 高純度の4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンの製造方法 | |
JP6691740B2 (ja) | フルオロスルホニルイミド化合物の製造方法 | |
JP2008088135A (ja) | 第四級イミダゾリウムテトラフルオロボレートの精製方法及び該方法により精製した第四級イミダゾリウムテトラフルオロボレートを用いた電気二重層キャパシタ | |
JP2009269917A (ja) | テトラフルオロホウ酸第四級アンモニウム塩の製造方法 | |
JP2000226361A (ja) | 四級アルキルアンモニウム塩の製造方法 | |
JP3821977B2 (ja) | 四級アルキルアンモニウム塩の製造方法 | |
JP2017218328A (ja) | ビス(フルオロスルホニル)イミドアルカリ金属塩の製造方法 | |
JP2007277020A (ja) | テトラフルオロホウ酸塩の精製方法 | |
JPH1087574A (ja) | 4級アルキルアンモニウム塩の製造方法 | |
JPS5953216B2 (ja) | 無水ホウフッ化リチウムの合成方法 | |
JP2001247522A (ja) | 4級アルキルアンモニウムテトラフルオロボレート類の製造方法 | |
JP5089904B2 (ja) | テトラフルオロホウ酸塩の製造方法 | |
JP2007106753A (ja) | 第四級アンモニウムテトラフルオロボレートの精製方法及びそれを用いた電気二重層キャパシタ | |
JP2002326977A (ja) | 電解質及び非水電解液の製造方法 | |
JP3145049B2 (ja) | 電解液用の電解質 | |
CN117486728B (zh) | 一种高效循环的氟化试剂及其制备方法与应用 | |
JP6870967B2 (ja) | 無水ホウフッ化リチウムの製造法 | |
US3454361A (en) | Process for manufacture of hydrazine and alkyl substituted hydrazines | |
JPH032957B2 (ja) |