JP2002326977A - 電解質及び非水電解液の製造方法 - Google Patents

電解質及び非水電解液の製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電気二重層キャパシタ向けに好適な高純度ト
リエチルメチルアンモニウムテトラフルオロボレートを
製造する方法を提供する。 【解決手段】 トリエチルアミンとギ酸メチルをアルコ
ール溶媒中で反応させ、トリエチルメチルアンモニウム
ギ酸塩を得る第一工程、トリエチルメチルアンモニウム
ギ酸塩と無水フッ化水素及び三フッ化ホウ素とをトリエ
チルメチルアンモニウムテトラフルオロボレートの溶解
度が低い溶媒の存在下に反応させる第二工程からなる製
造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気二重層キャパ
シタ向けに好適な高純度の電解質及び非水電解液を安価
に製造する方法に関する。電気二重層キャパシタは二次
電池と比べ、サイクル特性、充放電特性、安全性などの
点で優れており、特に近年、無停電電源やハイブリッド
自動車等の蓄電システムとして期待されている。
【0002】
【従来の技術】電気二重層キャパシタに使用される電解
液としては、プロピレンカーボネート(PC)などの有
機溶媒に電解質として第四級アンモニウム塩を溶解した
非水系電解液が知られている。この四級アンモニウム塩
として、トリエチルメチルアンモニウムテトラフルオロ
ボレートがPCへの溶解度が高いことから好適に用いら
れている。
【0003】四級アンモニウムテトラフルオロボレート
の製造法として、従来、四級アンモニウムの塩素化物あ
るいは臭素化物、水酸化物とテトラフルオロホウ酸の水
溶液とを反応させる方法が知られている。この方法は原
料中の塩素あるいは臭素が一部製品中に混入し、電気二
重層キャパシタの性能に影響を与えるという問題があ
る。また、四級アンモニウムの水酸化物を用いる方法は
塩素、臭素の混入がなく好ましいが、水酸化物は通常、
四級アンモニウムの塩素、臭素化物塩の電気分解により
製造されるため、やはり塩素、臭素の混入という問題が
ある。さらに、カチオンとして4級アンモニウムの水酸
化物塩、あるいはアニオンとしてホウフッ化水素酸水溶
液のどちらかを原料として電解質を製造した場合、得ら
れる水分を含む電解質から水分を完全に取り除くことは
非常に困難である。電解液中に水分が混入した場合、四
級アンモニウムテトラフルオロボレートの加水分解によ
りフッ化水素が生成して電極材料を腐食したり、製品の
サイクル特性に影響を与えたりすることが知られてい
る。そのため、水分の混入しない電解質あるいは電解液
が必要である。このようにトリエチルメチルアンモニウ
ムテトラフルオロボレートの製造法では塩素、臭素、水
分等の不純物のない高純度のものを得ることは難しい。
【0004】塩素、臭素及び水分の混入を解決するため
に四級アンモニウム塩のアルキル炭酸塩と無水フッ化水
素および三フッ化ホウ素とを反応させる方法も知られて
いる。例えば特開2000−16995号では四級アン
モニウムアルキル炭酸塩とフッ化水素、次いで三フッ化
ホウ素とを反応させる方法が開示されている。この方法
は塩素、臭素及び水分の混入がない点で優れている。し
かしながら四級アルキルアンモニウムのアルキル炭酸塩
あるいは重炭酸塩は、通常アルキルアミンとジアルキル
カーボネートをアルコール等の溶媒存在下で四級化させ
る方法で製造されており、比較的高価なジアルキルカー
ボネートを原料とし、反応後は炭酸ガスとアルコールに
分解するため再使用も難しく経済的でない。また、生成
する四級アンモニウムテトラフルオロボレートの精製は
通常、再結晶する方法が用いられる。トリエチルメチル
アンモニウムテトラフルオロボレートを製造する際に
は、トリエチルメチルアンモニウムメチル炭酸塩と無水
フッ化水素と三フッ化ホウ素とを反応させる工程で炭酸
ガスとメタノールが同時に副生する。メタノールはトリ
エチルメチルアンモニウムテトラフルオロボレートの溶
解度が高いため、再結晶精製において、ろ液へのトリエ
チルメチルアンモニウムテトラフルオロボレートのロス
が多くなり、リサイクル等が必要で経済的でない。その
ため反応生成液からメタノールを留去して溶解度の低い
別の再結晶溶媒を加えるか、あるいは貧溶媒を添加する
必要があり、工程が複雑となる。
【発明が解決しようとする課題】
【0005】本発明の目的は高純度、低水分のトリエチ
ルメチルアンモニウムテトラフルオロボレートを安価な
原料から工業的に有利に製造する方法を提供することに
ある。また、本発明の別の目的は上記の方法により製造
した電解質を非水溶媒と混合して電気二重層キャパシタ
に好適な高純度の電解液を製造することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記のよ
うな課題を有する電解液の製造方法について鋭意検討し
た結果、トリエチルアミンとギ酸メチルをアルコール溶
媒下、四級化反応させ、次いで低沸を留去した後、エタ
ノール、メチルエチルケトンあるいはイソプロパノール
溶媒中で低沸留去後の反応液に無水フッ化水素及び三フ
ッ化ホウ素を添加し反応させることによりスラリー液を
得、このスラリー液をろ過することにより、比較的安価
なギ酸メチルを原料として容易に高純度のトリエチルメ
チルアンモニウムテトラフルオロボレートが製造できる
ことを見いだし本発明に到達した。
【0007】すなわち、本発明は、トリエチルアミンと
ギ酸メチルを溶媒中で反応させトリエチルメチルアンモ
ニウムギ酸塩を得る第一工程、無水フッ化水素及び三フ
ッ化ホウ素をトリエチルメチルアンモニウムギ酸塩にエ
タノール、メチルエチルケトン、イソプロパノール溶媒
存在下に添加する第二工程からなることを特徴とする実
質的に無水のトリエチルメチルアンモニウムテトラフル
オロボレートの製造方法に関するものであり、このよう
にして得た電解質塩を非水溶媒に溶解してなる非水系電
解液に関するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、発明の実施の形態を詳細に
説明する。本発明の方法ではトリエチルメチルアンモニ
ウムテトラフルオロボレートは下記の式により製造され
る。 <第一工程> (C2H5)3N + HCOOCH3 → (C2H5)3(CH3)N + (HCOO - ) <第二工程> (C2H5)3(CH3)N + (HCOO - ) + HF + BF3 → (C2H5)3(CH3)N + (BF4) - + HCOOH
【0009】本発明の第一工程は、通常、トリエチルア
ミンとギ酸メチルとアルコールを反応槽に仕込み加圧
下、加熱する事により行われる。トリエチルアミン、ギ
酸メチル、アルコールは、目的物であるトリエチルメチ
ルアンモニウムテトラフルオロボレートの水分及び金属
等の少ないことが好ましいことから、原料から低水分か
つ高純度のものを使うことが望ましい。脱水方法、精製
方法は特に制限されないが、ゼオライト、アルミナ等で
処理した後、蒸留する方法を用いることができる。第一
工程の原料の仕込み方法は特に制限されないが、バッチ
操作の場合はすべての原料を一括して仕込むことができ
る。
【0010】ギ酸メチルの合成法は特に制限されない
が、メタノールの脱水素により合成されたギ酸メチルを
用いることができる。ギ酸メチルの仕込量はトリエチル
アミンに対して1〜1.5モル比の範囲である。これよ
り少ない場合はトリエチルアミンが第二工程に持ち込ま
れ、得られるトリエチルメチルアンモニウムテトラフル
オロボレートの純度が下がる。これより多く用いること
もできるが経済的でない。
【0011】本発明の第一工程で用いられるアルコール
としては、メタノール、エタノール、n−プロパノー
ル、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノー
ル、t−ブタノール、エチレングリコール、ベンジルア
ルコール等が挙げられる。中でもメタノールが好まし
い。アルコールの仕込量はトリエチルアミンに対して
0.1〜50モル比である。これより少ない場合には反
応速度が小さく、これより多い場合には空時収率が低下
する。
【0012】第一工程の反応温度は50〜250℃の範
囲、好ましくは80〜200℃の範囲である。これより
反応温度が低い場合、反応は完結せず、これより高い場
合には収率が低下する。反応圧力は特に制限されない
が、反応液の反応温度での自圧で好適に行うことができ
る。反応時間は用いる原料の組成、反応温度等により一
概に言えないが、通常0.5〜20時間の範囲である。
また、必要に応じて不活性ガスの存在下で反応を行うこ
ともできる。
【0013】第一工程の反応液は未反応の原料、溶媒等
の低沸を留去した後、第二工程の反応に用いられる。第
二工程の仕込みは、上記第一工程の釜残を溶媒に溶解し
たトリエチルメチルアンモニウムギ酸塩溶液に、無水フ
ッ化水素と三フッ化ホウ素を吹き込んだテトラフルオロ
ホウ酸溶液を供給する方法により行われる。ここで第一
工程の釜残を溶解する溶媒も、無水フッ化水素と三フッ
化ホウ素を溶解した溶媒も共にトリエチルメチルアンモ
ニウムテトラフルオロボレートの溶解度の低い溶媒であ
る。逆の順番、即ちテトラフルオロホウ酸溶液にギ酸塩
溶液を供給する方法を用いた場合には、副生するギ酸が
分解し一酸化炭素と水に分解するため好ましくない。
【0014】本発明の第二工程で用いられるトリエチル
メチルアンモニウムテトラフルオロボレートの溶解度の
低い溶媒としては、エタノール、メチルエチルケトン、
イソプロパノールが挙げられる。
【0015】無水フッ化水素の仕込量は、通常、トリエ
チルメチルアンモニウムギ酸塩に対して0.9〜1.1
モル比、好ましくは0.95〜1.05モル比である。
これより少ないと反応が完結せず、これより多いとトリ
エチルメチルアンモニウムテトラフルオロボレート中に
取り込まれるフッ化水素が増加しキャパシタの性能に影
響を与える。三フッ化ホウ素の仕込み量は、通常、トリ
エチルメチルアンモニウムギ酸塩に対して1〜1.1モ
ル比である。これより少ないと反応は完結せず、これよ
り多いと経済的でない。無水フッ化水素及び三フッ化ホ
ウ素を吹き込む溶媒の量は特に制限されないが、通常、
無水フッ化水素に対して0.1〜20モル比、好ましく
は0.5〜10モル比である。溶媒はあらかじめ脱水し
たものを用いるのが好ましい。なお、フッ化水素と三フ
ッ化ホウ素との等モルから錯体であるテトラフルオロホ
ウ酸が生成される。従って、フッ化水素と三フッ化ホウ
素とを含む溶液中には必ずテトラフルオロホウ酸が存在
する。本発明においては、テトラフルオロホウ酸も、フ
ッ化水素と三フッ化ホウ素との混合物と同様に使用でき
る。
【0016】第二工程の反応温度、圧力は特に制限され
ないが、通常、室温、常圧で好適に行われる。反応時間
は通常、0.02〜20時間、好ましくは0.1〜5時
間である。
【0017】トリエチルメチルアンモニウムテトラフル
オロボレートは、第二工程のスラリー状の生成液を、ろ
過、溶媒洗浄、乾燥することにより高収率で精製でき
る。従来のトリエチルメチルアンモニウムテトラフルオ
ロボレートの製造法である、トリエチルメチルアンモニ
ウムメチル炭酸塩とフッ化水素及び三フッ化ホウ素とを
反応させる方法では炭酸ガスとメタノールが生成する。
このメタノールはトリエチルメチルアンモニウムテトラ
フルオロボレートの溶解度が高く、生成液は均一であ
り、濃縮あるいは蒸発乾固後、別の溶媒で再結晶する必
要があった。しかし、本発明の方法ではメタノールの生
成はないため、生成液は結晶の析出したスラリーであ
り、ろ過により高収率でトリエチルメチルアンモニウム
テトラフルオロボレートの結晶が得られる。また、本発
明の方法では第二工程の反応後に生成するギ酸は蒸留等
の方法により回収した後、エステル化して再利用するこ
とにより経済性を高めることもできる。ろ液は濃縮、一
部廃棄した後、ろ過工程あるいはその他の工程にリサイ
クルする事もできる。本発明の方法は回分、流通どちら
の方法でも実施できる。
【0018】本発明の電解質塩を非水溶媒に溶解して、
電気二重層キャパシタ用電解液を調製する。非水溶媒と
しては、たとえば、エチレンカーボネート、プロピレン
カーボネート、ブチレンカーボネートなどの環状カーボ
ネート類;ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボ
ネート、ジエチルカーボネートなどの鎖状カーボネート
類;γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトンなどの環
状カルボン酸エステル類;アセトニトリルなどのニトリ
ル類;およびスルホラン、3−メチル−2−オキサゾリ
ジノンなどの非プロトン性溶媒から選ばれる溶媒が挙げ
られ、単独で、または混合溶媒として用いられる。耐電
圧、電気伝導率、使用可能温度範囲などの総合的な観点
から、非水溶媒としてプロピレンカーボネートが好まし
い。また脱水剤、活性炭表面の改質剤等の添加剤を添加
することもできる。
【0019】電解液中のトリエチルメチルアンモニウム
テトラフルオロボレートの濃度は、電解液の電気伝導度
が充分に高くて内部抵抗を低く保つことができ、かつ低
温で塩が析出して不具合を生じない0.3〜3.0mo
l/lの範囲、好ましくは0.5〜2.0mol/lが
特に好ましい。電解液中の水分量は好ましくは100p
pm以下、特に好ましくは30ppm以下にする必要が
ある。本発明の電解液は、電極、集電体、セパレータ、
その他の必要な要素を備えるキャパシタに好適に使用さ
れる。
【0020】
【実施例】以下に、実施例によって本発明をさらに具体
的に説明する。本発明は、これらの実施例によって限定
されるものではない。なお、原料は、いずれもあらかじ
め脱水したものを用いた。
【0021】実施例1 第一工程 攪拌機の付いた2lのテフロン(登録商
標)ライニング製の反応容器に、トリエチルアミン30
3g(3モル)、ギ酸メチル234g(3.9モル)、
メタノール480g(15モル)を仕込み、攪拌しなが
ら160℃に加熱した。160℃となってから8時間反
応を継続した。その際の圧力は5MPaであった。反応
液から減圧濃縮により低沸を留去した。低沸を留去した
釜残の一部をサンプリングし、イオンクロマトグラフィ
ーにて分析したところトリエチルメチルアンモニウムギ
酸塩の収率はトリエチルアミン基準で71.2モル%で
あった。
【0022】第二工程 攪拌機の付いた1lのフッ素
樹脂製のHF−BF3 調合槽に、エタノール386g
(8.4モル)を仕込み、5℃に冷却しながら無水フッ
化水素42g(2.1モル)を常圧で滴下し、次いで三
フッ化ホウ素ガス141g(2.1モル)を吹き込みテ
トラフルオロホウ酸のエタノール溶液を調製した。ま
た、第一工程の釜残にエタノール483g(10.5モ
ル)を加え、トリエチルメチルアンモニウムギ酸塩のエ
タノール溶液を調製した。テトラフルオロホウ酸のエタ
ノール溶液を、20℃、常圧でトリエチルメチルアンモ
ニウムギ酸塩のエタノール溶液中へ徐々に滴下した。滴
下終了後、1時間攪拌を続けた。得られたスラリー生成
液を、ろ過、少量のエタノールでリンスし、真空乾燥す
ることによりトリエチルメチルアンモニウムテトラフル
オロボレートの白色結晶391g(1.9モル)を得
た。イオンクロマトグラフィーによる分析の結果、得ら
れた結晶の純度は99.5重量%、収率はトリエチルメ
チルアンモニウムギ酸塩基準で90モル%であった。ま
た、得られた結晶中の水分は50ppm以下、フッ素イ
オンは50ppm以下であり、ICPによる金属分析の
結果、重金属はいずれも検出限界(1ppm)以下であ
った。
【0023】電解液の調製 プロピレンカーボネート
溶媒に、上記で合成したトリエチルメチルアンモニウム
テトラフルオロボレートを溶解した後、減圧下プロピレ
ンカーボネートの一部を留去することにより、1.8モ
ル濃度の電解液を調製した。この電解液中の水分をカー
ルフィシャー水分計で測定した結果、20ppmであっ
た。
【0024】実施例2 第二工程の溶媒としてエタノールのかわりにメチルエチ
ルケトンをHF−BF 3 調合槽に400g(5.6モ
ル)、第一工程の釜残に500g(6.9モル)とした
以外は実施例1と同様にして反応を行った。真空乾燥後
のトリエチルメチルアンモニウムテトラフルオロボレー
ト結晶の純度は99.5重量%、収率はトリエチルメチ
ルアンモニウムギ酸塩基準で89モル%であった。
【0025】実施例3 第二工程の溶媒としてエタノールのかわりにイソプロパ
ノールをHF−BF3槽に400g(6.7モル)、第
一工程の釜残に500g(8.3モル)とした以外は実
施例1と同様にして反応を行った。真空乾燥後のトリエ
チルメチルアンモニウムテトラフルオロボレート結晶の
純度は99.5重量%、収率はトリエチルメチルアンモ
ニウムギ酸塩基準で89モル%であった。
【0026】比較例1 第二工程においてトリエチルメチルアンモニウムギ酸塩
のかわりにトリエチルメチルアンモニウムメチル炭酸塩
を用いた以外は実施例2の第二工程と同様に反応を行っ
た。テトラフルオロホウ酸を添加する際に炭酸ガスの発
泡が見られ、反応生成液はメタノールの生成により均一
の液体であり、トリエチルメチルアンモニウムテトラフ
ルオロボレートの結晶は得られなかった。
【0027】
【発明の効果】本発明により、比較的安価な原料を用い
高純度、低水分のトリエチルメチルアンモニウムテトラ
フルオロボレートを工業的に有利に製造でき、また、こ
のトリエチルメチルアンモニウムテトラフルオロボレー
トを非水溶媒と混合することにより電気二重層キャパシ
タ向けに好適な電解液を製造できるため、この工業的意
義は極めて大きい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 辻本 智雄 新潟県新潟市太夫浜字新割182番地 三菱 瓦斯化学株式会社新潟研究所内 (72)発明者 野上 玄器 新潟県新潟市太夫浜字新割182番地 三菱 瓦斯化学株式会社新潟研究所内 Fターム(参考) 4H006 AA02 AC52 BB14 BB16 BD70 BE01 BE56

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トリエチルアミンとギ酸メチルをアルコ
    ール溶媒中で反応させ、トリエチルメチルアンモニウム
    ギ酸塩を得る第一工程、トリエチルメチルアンモニウム
    ギ酸塩と無水フッ化水素及び三フッ化ホウ素とをトリエ
    チルメチルアンモニウムテトラフルオロボレートの溶解
    度が低い溶媒の存在下に反応させる第二工程からなるこ
    とを特徴とする実質的に無水のトリエチルメチルアンモ
    ニウムテトラフルオロボレートの製造方法。
  2. 【請求項2】 第二工程において、原料の添加順序が、
    トリエチルメチルアンモニウムギ酸塩溶液中に、無水フ
    ッ化水素及び三フッ化ホウ素溶液を添加する順序である
    ことを特徴とする請求項1記載のトリエチルメチルアン
    モニウムテトラフルオロボレートの製造方法。
  3. 【請求項3】 第二工程において、トリエチルメチルア
    ンモニウムテトラフルオロボレートの溶解度が低い溶媒
    がエタノール、メチルエチルケトン、イソプロパノール
    から選ばれた一種以上であることを特徴とする請求項1
    記載のトリエチルメチルアンモニウムテトラフルオロボ
    レートの製造方法
  4. 【請求項4】 請求項1記載のトリエチルメチルアンモ
    ニウムテトラフルオロボレートを非水溶媒に溶解してな
    ることを特徴とする非水系電解液。
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