JP5083603B2 - 燃料電池システム - Google Patents

燃料電池システム Download PDF

Info

Publication number
JP5083603B2
JP5083603B2 JP2007164591A JP2007164591A JP5083603B2 JP 5083603 B2 JP5083603 B2 JP 5083603B2 JP 2007164591 A JP2007164591 A JP 2007164591A JP 2007164591 A JP2007164591 A JP 2007164591A JP 5083603 B2 JP5083603 B2 JP 5083603B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fuel cell
pressure loss
temperature
warm
fuel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007164591A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009004243A (ja
Inventor
晃太 真鍋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2007164591A priority Critical patent/JP5083603B2/ja
Publication of JP2009004243A publication Critical patent/JP2009004243A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5083603B2 publication Critical patent/JP5083603B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Landscapes

  • Fuel Cell (AREA)

Description

本発明は、燃料電池の自己発熱により燃料電池を急速昇温できる燃料電池システムに関する。
固体高分子型の燃料電池は、アノードに供給された燃料ガス中の水素とカソードに供給された酸化ガス中の酸素との化学反応によって、電力を発生する。この種の燃料電池は、一般に70〜80℃が発電に最適な温度域とされており、使用環境によっては燃料電池が起動してからこの温度域に達するために長い時間がかかる場合がある。
また、外部温度が低い場合には、燃料電池システムの停止後にその内部で発生した水が凍結し、配管や弁などが破損するという問題がある。また、一般に燃料電池は他の電源に比べて起動性が悪く、特に、低温下においては所望の電圧/電流を供給することができずに機器を起動できないという問題もあった。
このような事情に鑑み、特許文献1に記載の燃料電池システムでは、低温始動時に燃料電池から取り出す電流を増大させ、燃料電池の発電に伴う自己発熱を促進し(つまり、発熱量を増大させ)、通常運転よりも短時間で燃料電池を昇温する暖機運転を行うようにしている。かかる先行技術においては、燃料電池の内部温度が0℃を超えた段階で、暖機運転を終了して通常運転に移行している。
特開2006−100093号公報
しかしながら、燃料電池の内部温度が0℃を超えていても暖機が十分でなく、燃料ガスを供給する配管などが凍結している場合があった。このように、暖機が不十分な状態で通常運転に移行すると、燃料電池の発電が不安定になるおそれがある。
本発明は、以上説明した事情を鑑みてなされたものであり、低温始動時の燃料電池の発電を安定させることが可能な燃料電池システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の燃料電池システムは、燃料電池を自己発熱させる暖
機運転を行うことにより、通常運転に比して短時間で燃料電池を昇温するように構成され
た燃料電池システムにおいて、前記暖機運転を開始した後、前記燃料電池の関連温度が第
1閾値温度を超えたか否かを判断する判断手段と、判断手段が、燃料電池の関連温度が第1閾値温度を超えていると判断したときには、反応ガスが流通される配管の圧力損失を検知する検知手段と、検知される圧力損失が標準圧力損失範囲内にあるか否かを判断し、検知される圧力損失が標準圧力損失範囲内にないと判断したときには、暖機運転を継続する運転制御手段とを具備することを特徴とする。
かかる構成によれば、燃料電池の関連温度(外気温度や冷却水の温度など)のみならず、燃料ガスなどの反応ガスが流れる配管の圧力損失に基づいて、暖気運転を制御する。このため、燃料電池の内部温度が0℃を超えていても燃料ガスを供給する配管などが凍結している場合には、暖機運転を継続するなどして燃料電池の発電を安定させることができる。
ここで、上記構成にあっては、前記反応ガスは、燃料電池のアノードに供給される水素を含む燃料ガスであり、前記検知手段は、前記燃料ガスの循環路を形成する配管の圧力損失を検知する態様が好ましい。
また、上記構成にあっては、前記運転制御手段は、検知される圧力損失が標準圧力損失範囲内にないと判断した場合、前記暖機運転を前記第1閾値温度よりも高い第2閾値温度にまで昇温するように前記暖機運転を継続する態様がさらに好ましい。
以上説明したように、本発明の燃料電池システムによれば、低温始動時の燃料電池の発電を安定させることが可能となる。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。先ず、本発明の燃料電池システムの概要について説明し、その上で、暖機運転を行う場合の制御について説明する。
A.本実施形態
図1は、燃料電池システム1の構成図である。
燃料電池システム1は、燃料電池自動車(FCHV)、電気自動車、ハイブリッド自動車などの車両100に搭載できる。ただし、燃料電池システム1は、車両100以外の各種移動体(例えば、船舶や飛行機、ロボット等)や定置型電源、携帯型の燃料電池システムにも適用可能である。
燃料電池システム1は、燃料電池2と、酸化ガスとしての空気を燃料電池2に供給する酸化ガス配管系3と、燃料ガスとしての水素ガスを燃料電池2に供給する燃料ガス配管系4と、燃料電池2に冷媒を供給する冷媒配管系5と、システム1の電力を充放電する電力系6と、システム1の運転を統括制御する制御装置7と、を備える。酸化ガス及び燃料ガスは、反応ガスと総称できる。
燃料電池2は、例えば固体高分子電解質型で構成され、多数の単セルを積層したスタック構造を備える。単セルは、イオン交換膜からなる電解質の一方の面に空気極(カソード)を有し、他方の面に燃料極(アノード)を有し、さらに空気極及び燃料極を両側から挟みこむように一対のセパレータを有する。一方のセパレータの酸化ガス流路2aに酸化ガスが供給され、他方のセパレータの燃料ガス流路2bに燃料ガスが供給される。供給された燃料ガス及び酸化ガスの電気化学反応により、燃料電池2は電力を発生する。燃料電池2での電気化学反応は発熱反応であり、固体高分子電解質型の燃料電池2の温度は、およそ60〜80℃となる。
酸化ガス配管系3は、燃料電池2に供給される酸化ガスが流れる供給路11と、燃料電池2から排出された酸化オフガスが流れる排出路12と、酸化ガスが燃料電池2をバイパスして流れるバイパス路17と、を有する。供給路11は、酸化ガス流路2aを介して排出路12に連通する。酸化オフガスは、燃料電池2の電池反応により生成された水分を含むため高湿潤状態となっている。
供給路11には、エアクリーナ13を介して外気を取り込むコンプレッサ14と、コンプレッサ14により燃料電池2に圧送される酸化ガスを加湿する加湿器15と、が設けられる。加湿器15は、供給路11を流れる低湿潤状態の酸化ガスと、排出路12を流れる高湿潤状態の酸化オフガスとの間で水分交換を行い、燃料電池2に供給される酸化ガスを適度に加湿する。
燃料電池2の空気極側の背圧は、カソード出口付近の排出路12に配設された背圧調整弁16によって調整される。背圧調整弁16の近傍には、排出路12内の圧力を検出する圧力センサP1が設けられる。酸化オフガスは、背圧調整弁16及び加湿器15を経て最終的に排ガスとしてシステム外の大気中に排気される。
バイパス路17は、供給路11と排出路12とを接続する。バイパス路17と供給路11との供給側接続部Bは、コンプレッサ14と加湿器15との間に位置する。また、バイパス路17と排出路12との排出側接続部Cは、加湿器15の下流側に位置する。バイパス路17には、モータ又はソレノイドなどで駆動する開閉弁(シャット弁)であるバイパス弁18が設けられる。バイパス弁18は、制御装置7に接続されており、バイパス路17を開閉する。なお、以下の説明では、バイパス弁18の開弁により、バイパス弁18を通ってバイパス路17の下流へとバイパスされる酸化ガスを「バイパスエア」と称呼する。
燃料ガス配管系4は、水素供給源21と、水素供給源21から燃料電池2に供給される水素ガスが流れる供給路22と、燃料電池2から排出された水素オフガス(燃料オフガス)を供給路22の合流点Aに戻すための循環路23と、循環路23内の水素オフガスを供給路22に圧送するポンプ24と、循環路23に分岐接続されたパージ路25と、を有する。元弁26を開くことで水素供給源21から供給路22に流出した水素ガスは、調圧弁27その他の減圧弁、及び遮断弁28を経て、燃料電池2に供給される。パージ路25には、水素オフガスを水素希釈器(図示省略)に排出するためのパージ弁33が設けられている。
循環路23には、循環系アノード圧力センサ(検知手段)P2が設けられている。循環系アノード圧力センサP2は、制御装置7による制御のもと、低温始動時(後述)の水素ガスの圧力を検知する。制御装置7は、循環系アノード圧力センサP2からのセンサ値に基づき、燃料ガス配管系4の圧力損失(以下、アノード系圧力損失)の変化を検知する(詳細は後述)。
冷媒配管系5は、燃料電池2内の冷却流路2cに連通する冷媒流路41と、冷媒流路41に設けられた冷却ポンプ42と、燃料電池2から排出される冷媒を冷却するラジエータ43と、ラジエータ43をバイパスするバイパス流路44と、ラジエータ43及びバイパス流路44への冷却水の通流を設定する切替え弁45と、を有する。冷媒流路41は、燃料電池2の冷媒入口の近傍に設けられた温度センサ46と、燃料電池2の冷媒出口の近傍に設けられた温度センサ47と、を有する。温度センサ47が検出する冷媒温度は、燃料電池2の内部温度(以下、燃料電池2の温度という。)を反映する。冷却ポンプ42は、モータ駆動により、冷媒流路41内の冷媒を燃料電池2に循環供給する。
電力系6は、高圧DC/DCコンバータ61、バッテリ62、トラクションインバータ63、トラクションモータ64、及び各種の補機インバータ65,66,67を備えている。高圧DC/DCコンバータ61は、直流の電圧変換器であり、バッテリ62から入力された直流電圧を調整してトラクションインバータ63側に出力する機能と、燃料電池2又はトラクションモータ64から入力された直流電圧を調整してバッテリ62に出力する機能と、を有する。高圧DC/DCコンバータ61のこれらの機能により、バッテリ62の充放電が実現される。また、高圧DC/DCコンバータ61により、燃料電池2の出力電圧が制御される。
トラクションインバータ63は、直流電流を三相交流に変換し、トラクションモータ64に供給する。トラクションモータ64(動力発生装置)は、例えば三相交流モータである。トラクションモータ64は、燃料電池システム1が搭載される例えば車両100の主動力源を構成し、車両100の車輪101L,101Rに連結される。補機インバータ65、66、67は、それぞれ、コンプレッサ14、ポンプ24、冷却ポンプ42のモータの駆動を制御する。
制御装置7は、内部にCPU,ROM,RAMを備えたマイクロコンピュータとして構成される。CPUは、制御プラグラムに従って所望の演算を実行して、通常運転の制御及び後述する低効率運転の制御など、種々の処理や制御を行う。ROMは、CPUで処理する制御プログラムや制御データを記憶する。RAMは、主として制御処理のための各種作業領域として使用される。
制御装置7は、各種の圧力センサ(P1,P2)や温度センサ(46,47)、燃料電池システム1が置かれる環境の外気温を検出する外気温センサ51、並びに、車両100のアクセル開度を検出するアクセル開度センサなどの各種センサからの検出信号を入力し、各構成要素(コンプレッサ14、背圧調製弁16及びバイパス弁18など)に制御信号を出力する。また、制御装置7は、低温始動時など燃料電池2を暖機する必要がある場合には、ROMに格納されている各種マップを利用して暖機運転を行う。
電圧センサ72は、燃料電池2が発電した電圧を検出する。具体的には、燃料電池2の多数の単セルの個々が発電する電圧(以下、「セル電圧」という。)は、電圧センサ72によって検出される。これにより、燃料電池2の各単セルの状態が把握される。
ここで、暖機運転とは、燃料電池2を自己発熱させることで、通常運転に比して短時間で燃料電池2を昇温可能な運転をいう。このような暖機運転としては、通常運転に比して反応ガスを不足気味にして電力損失を大きくする低効率運転、すなわち燃料電池2の発電効率を低下させて発熱量を増やす低効率運転のほか、燃料電池2の出力電流を増大させて発電に伴う発熱量を増加させる運転が挙げられる。なお、通常運転は比較的発電効率の高い運転であり、低効率運転は比較的発電効率の低い運転であるとも換言できる。以下では、暖機運転として、低効率運転を例に説明する。
図2は、燃料電池2の出力電流(以下、「FC電流」という。)と出力電圧(以下、「FC電圧」という。)との関係を示す図である。図2は、燃料電池システム1が通常運転を行った場合を実線で示し、低効率運転を行った場合を点線で示している。
燃料電池システム1を通常運転する場合には、電力損失を抑えて高い発電効率が得られるように、エアストイキ比を1.0以上(理論値)に設定した状態で燃料電池2を運転する(図2の実線部分参照)。ここで、エアストイキ比とは酸素余剰率をいい、水素と過不足なく反応するのに必要な酸素に対して供給される酸素がどれだけ余剰であるかを示す。
これに対し、燃料電池2を暖機する場合には、電力損失を大きくして燃料電池2の温度を上昇させるべく、エアストイキ比を1.0未満(理論値)に設定した状態で燃料電池2を運転する(図2の点線部分参照)。エアストイキ比を低く設定して低効率運転を行うと、水素と酸素との反応によって取り出せるエネルギーのうち、電力損失分(すなわち熱損失分)が積極的に増大される。このため、低効率運転を行うと、通常運転に比して短時間で燃料電池2を昇温でき、その暖機時間を短縮できる。
ここで、燃料電池システム1の運転終了時における制御について簡単に説明する。
車両100の運転手によるイグニッションスイッチのOFF操作等によって、燃料電池システム1の運転停止が指令されると、制御装置7は、燃料電池システム2の通常運転を終了し、掃気処理を実行させる。
掃気処理とは、燃料電池システム2の運転終了時に、燃料電池2内の水分を外部に排出することで燃料電池2内を掃気することをいう。カソード系統(酸化ガス配管系3)の掃気処理は、燃料電池2への水素ガスの供給を停止した状態で、コンプレッサ14によって酸化ガスを酸化ガス流路2aに供給し、この供給した酸化ガスによって、酸化ガス流路2aに残る生成水を含む水分を排出路12へ排出することで行われる。そして、排気処理の終了後、燃料電池システム1の運転停止が完了し、燃料電池システム1は次の始動を待つ状態となる。なお、アノード系統(燃料ガス配管系4)の掃気処理も行われるが、ここでは詳細な説明を省略する。
図3は、制御装置7によって実行される始動処理を示すフローチャートである。
図3に示すように、例えば車両100の運転手によるイグニッションスイッチのON操作等によって、燃料電池システム1の運転開始が指令されると、制御装置7は、低温始動による燃料電池2の急速昇温が必要であるか否かを判断する(ステップS10)。
ここで、急速昇温が必要であるかどうかの判断は、外気温及び燃料電池2の温度の少なくとも一つに基づいて行われる。例えば、外気温センサ51又は温度センサ46の検出温度が所定の低温(例えば0℃以下)を超えるときには、急速昇温が必要でないと判断され(ステップS10;No)、システムチェック等の終了後に「Ready On」となる(ステップS60)。つまり、制御装置7は、トラクションモータ64の駆動を許可し、低効率運転が終了して通常運転を開始する。なお、「Ready On」とは、トラクションモータ64の駆動を許可すること、つまり車両100の走行開始(発進)を許可することを意味する。
一方で、外気温センサ51又は温度センサ46の検出温度が所定の低温(例えば0℃)以下であるときには、急速昇温が必要であると判断して(ステップS10;Yes)、暖機運転が開始される(ステップS20)。このような場合に暖機運転を行うのは、燃料電池2の初期出力特性を向上させるためである。ここでの暖機運転として上記の低効率運転が実行され、燃料電池2が徐々に昇温される。
暖機運転を開始してから所定時間経過すると、制御装置(判断手段)7は、燃料電池2の温度(関連温度)が設定されている第1閾値温度を超えたか否かを判断する(ステップS30)。第1閾値温度は、例えば、燃料電池2の残水の凍結を防止することができる氷点(0℃)に設定するなど、任意に設定すれば良い。この第1閾値温度は、製造出荷時などに制御装置7のメモリ(図示略)に記憶される。また、燃料電池2の温度の代わりに、外気温度や燃料電池2の周辺の部品温度(関連温度)を検知し、これらの温度が第1閾値温度を超えたか否かを判断しても良い。
制御装置7は、燃料電池2の温度が第1閾値温度未満である場合には(ステップS30;No)、ステップS20に戻って暖機運転を継続する。
一方、制御装置(検知手段)7は、燃料電池2の温度が第1閾値温度を超えていると判断すると(ステップS30;Yes)、循環系アノード圧力センサP2を利用してアノード系圧力損失の検出を行う(ステップS40)。図4は、ポンプ回転数と圧力損失の関係を例示した図であり、横軸はポンプ24の回転数、縦軸はアノード系圧力損失を示す。ここで、燃料ガス配管系4に凍結などの異常(以下、凍結異常)が生じていない場合には、アノード系圧力損失は図4に点線で囲った領域(以下、標準圧力損失領域)内に収まる。標準圧力損失領域については、予め実験などによって求め、図4に示すような圧力損失異常判定マップとして制御装置7のメモリに記憶しておけば良い。
制御装置(運転制御手段)7は、例えば図4のP1に示すように、検出したアノード系圧力損失が標準圧力損失領域から外れていることを確認すると(ステップS50;No)、燃料ガス配管系4に凍結異常が生じていると判断し、ステップS20に戻って暖機運転を継続する。
一方、制御装置(運転制御手段)7は、検出したアノード系圧力損失が標準圧力損失領域内に収まっていることを確認すると(ステップS50;Yes)、「Ready On」して暖機運転を終了し(ステップS60)、通常運転を開始する。
以上説明したように、本実施形態によれば、低効率運転にて暖機(急速昇温)を行う場合、アノード系圧力損失を監視し、燃料ガス配管系4に凍結異常が生じていないか否かを判断する。かかる判断結果に基づいて、暖機運転と通常運転の切り換えを制御することで、配管に凍結が生じたまま通常運転を行ってしまう等の問題を未然に抑制することができ、暖機運転終了後の燃料電池2の発電を安定させることが可能となる。
B.変形例
<変形例1>
本実施形態では、アノード系圧力損失を監視し、燃料ガス配管系4に凍結異常が生じていないか否かを判断したが、これに代えて(あるいは加えて)、カソード系圧力損失を監視し、酸化ガス配管系3に凍結異常が生じていないか否かを判断し、かかる判断結果に基づいて暖機運転と通常運転の切り換えを制御しても良い。
<変形例2>
図5は、変形例2に係る始動処理のフローチャートである。
図5に示す始動処理は、図4に示す始動処理にステップS31、ステップS32、ステップS51を追加したものである。その他のステップは同一であるため、対応するステップには同一符号を付し、詳細な説明を省略する。
制御装置7は、燃料電池2の温度が第1閾値温度を超えていると判断すると(ステップS30;Yes)、ステップS31に進み、アノード系圧力異常フラグが「ON」されているか否かを判断する。アノード系圧力異常フラグは、アノード系圧力損失が標準圧力損失領域内(図4参照)に収まっているか、外れているかを判断するためのフラグであり、アノード系圧力損失が標準圧力損失領域内に収まっている場合には制御装置7によって「OFF」に設定され、アノード系圧力損失が標準圧力損失領域から外れている場合には制御装置7によって「ON」に設定される。なお、初期状態では、アノード系圧力異常フラグは「OFF」に設定される。
制御装置7は、初期状態であることからアノード系圧力異常フラグが「OFF」に設定されていると判断すると(ステップS31;No)、ステップS40に進み、アノード系圧力損失の検出を行う。制御装置7は、検出したアノード系圧力損失が標準圧力損失領域内に収まっているか否かを判断する(ステップS50)。制御装置7は、該アノード系圧力損失が標準圧力損失領域内に収まっていると判断すると、ステップS60に進み、「Ready On」して暖機運転を終了し、通常運転を開始する。
一方、制御装置7は、アノード系圧力損失が標準圧力損失領域から外れていると判断すると、アノード系圧力異常フラグを「OFF」から「ON」に切り換えた後(ステップS51)、ステップS20に戻り、暖機運転を継続する。この後、制御装置7は、ステップS20→ステップS30→ステップ31と進み、アノード系圧力異常フラグが「ON」に設定されていると判断すると、ステップS32に進み、燃料電池2の温度が第2閾値温度を超えたか否かを判断する。この第2閾値温度は、第1閾値温度(例えば0℃)よりも高い温度であり、好ましくは通常運転での燃料電池2の温度域(およそ60〜80℃)に含まれる温度に設定され、例えば70℃に設定される。
制御装置(運転制御手段)7は、燃料電池2の温度が第2閾値温度未満であると判断した場合には(ステップS32;No)、ステップS20に戻り、上述した一連の処理を繰り返し実行する。一方、制御装置7は、燃料電池2の温度が第2閾値温度を超えたと判断すると(ステップs32;Yes)、燃料ガス配管系4の凍結異常は解消されたものとみなしてステップS60に進み、「Ready On」して暖機運転を終了し、通常運転を開始する。
このように、アノード系圧力異常が認められた後は、通常運転時での燃料電池2の温度域(およそ60〜80℃)まで暖機運転を継続するようにしても良い。
<変形例3>
本実施形態では、循環系アノード圧力センサP2のセンサ値を利用してアノード系圧力損失を検出する場合について説明したが、これに代えて(あるいは加えて)、ポンプ24の動力値からアノード系圧力損失を検知するようにしても良い。
実施形態に係る燃料電池システムの構成図である。 実施形態に係るFC電流とFC電圧との関係を示すグラフである。 実施形態に係る始動処理を示すフローチャートである。 実施形態に係るポンプ回転数と圧力損失の関係を例示した図である。 本発明の変形例2に係る始動処理を示すフローチャートである。
符号の説明
1・・・燃料電池システム、2・・・燃料電池、4・・・燃料ガス配管系、7・・・制御装置、23・・・循環路、24・・・ポンプ、P2・・・循環系アノード圧力センサ。

Claims (3)

  1. 燃料電池を自己発熱させる暖機運転を行うことにより、通常運転に比して短時間で燃料電池を昇温するように構成された燃料電池システムにおいて、
    前記暖機運転を開始した後、前記燃料電池の関連温度が第1閾値温度を超えたか否かを判断する判断手段と、
    前記判断手段が、前記燃料電池の関連温度が前記第1閾値温度を超えていると判断したときには、反応ガスが流通される配管の圧力損失を検知する検知手段と、
    前記検知手段により検知される圧力損失が標準圧力損失範囲内にあるか否かを判断し、前記検知される圧力損失が前記標準圧力損失範囲内にないと判断したときには、前記暖機運転を継続する運転制御手段と
    を具備することを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記反応ガスは、燃料電池のアノードに供給される水素を含む燃料ガスであり、
    前記検知手段は、前記燃料ガスの循環路を形成する配管の圧力損失を検知することを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記運転制御手段は、検知される圧力損失が標準圧力損失範囲内にないと判断した場合、前記暖機運転を前記第1閾値温度よりも高い第2閾値温度にまで昇温するように前記暖機運転を継続することを特徴とする請求項1または2に記載の燃料電池システム。
JP2007164591A 2007-06-22 2007-06-22 燃料電池システム Expired - Fee Related JP5083603B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007164591A JP5083603B2 (ja) 2007-06-22 2007-06-22 燃料電池システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007164591A JP5083603B2 (ja) 2007-06-22 2007-06-22 燃料電池システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009004243A JP2009004243A (ja) 2009-01-08
JP5083603B2 true JP5083603B2 (ja) 2012-11-28

Family

ID=40320397

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007164591A Expired - Fee Related JP5083603B2 (ja) 2007-06-22 2007-06-22 燃料電池システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5083603B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102804469B (zh) * 2009-06-22 2015-05-13 丰田自动车株式会社 燃料电池系统及燃料电池系统中的起动时控制方法
JP5170257B2 (ja) 2009-08-21 2013-03-27 トヨタ自動車株式会社 燃料電池システム
EP2945212B8 (en) 2013-01-09 2018-07-25 Nissan Motor Co., Ltd Fuel cell system and control method therefor
EP3057165B1 (en) 2013-10-08 2018-09-12 Nissan Motor Co., Ltd Fuel cell system and method for controlling fuel cell system
JP6361593B2 (ja) * 2015-06-26 2018-07-25 トヨタ自動車株式会社 車両および燃料電池システム
JP7388345B2 (ja) 2020-12-22 2023-11-29 トヨタ自動車株式会社 燃料電池システムおよび燃料電池システムの制御方法

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4843147B2 (ja) * 2000-05-30 2011-12-21 本田技研工業株式会社 燃料電池暖機システム
JP4000888B2 (ja) * 2002-04-09 2007-10-31 日産自動車株式会社 改質型燃料電池システム
JP2004022365A (ja) * 2002-06-17 2004-01-22 Toyota Motor Corp 燃料電池システム及び燃料電池自動車
JP3883125B2 (ja) * 2003-12-11 2007-02-21 本田技研工業株式会社 燃料電池システムおよび燃料電池システムの停止方法
JP5435320B2 (ja) * 2007-02-09 2014-03-05 トヨタ自動車株式会社 燃料電池システムおよび燃料電池システムの制御方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009004243A (ja) 2009-01-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5007927B2 (ja) 燃料電池システム
JP4962919B2 (ja) 燃料電池システムおよび該システムにおける始動時制御方法
JP4844838B2 (ja) 燃料電池システム
JP7119705B2 (ja) 燃料電池システム
JP5056239B2 (ja) 燃料電池システム
JP4543337B2 (ja) 燃料電池システム
WO2010150337A1 (ja) 燃料電池システム及び燃料電池システムにおける始動時制御方法
JP5074669B2 (ja) 燃料電池システム
JP2007250374A (ja) 燃料電池システム
JP2007317475A (ja) 燃料電池システム
JP5083603B2 (ja) 燃料電池システム
JP5023684B2 (ja) 燃料電池システム及び燃料電池の起動方法
JP2007328933A (ja) 燃料電池システム
JP5142006B2 (ja) 燃料電池システム
JP5354069B2 (ja) 燃料電池システム
JP2010146750A (ja) 燃料電池システム
JP5151185B2 (ja) 燃料電池システムおよびその掃気処理方法
JP2008108538A (ja) 燃料電池システム
JP4941639B2 (ja) 燃料電池システム
JP2021128908A (ja) 燃料電池システム
JP2008130441A (ja) 燃料電池システム
JP2009004165A (ja) 燃料電池システム
JP2007214080A (ja) 燃料電池システム
JP6442987B2 (ja) 燃料電池システム
JP2020170650A (ja) 燃料電池システム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100222

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120604

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120711

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120809

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120822

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5083603

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150914

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees