JP2010146750A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料電池内の乾燥を防止する。
【解決手段】酸化ガス供給流路32および酸化オフガス排出流路33のそれぞれ設けられ、燃料電池2への酸化ガスの供給を遮断または許容する遮断弁35,36と、燃料電池2に冷却水を循環供給する冷却系5と、冷却水の温度が所定温度よりも高く、燃料電池2の電力を消費する電力消費装置からの要求発電量が所定発電量未満である場合に、燃料電池2の発電を停止させ、遮断弁35,36を閉弁させる制御手段と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池システムに関する。
下記特許文献1には、燃料電池システムを搭載する燃料電池車両に関する技術であって、駆動モータでの回生中に発生する余剰回生電力をエアコンプレッサで消費させるための技術が開示されている。そして、この特許文献1の技術では、エアコンプレッサから燃料電池に供給される酸化ガスによって生じ得るドライアップを防止するために、燃料電池を発電させて燃料電池内の含水量を高めている。
特開2007−157586号公報
ところで、駆動モータからの要求発電量が高いときの運転状態である高負荷運転から要求発電量が低いときの運転状態である低負荷運転に移行した場合には、冷却水の温度変化に時間を要するため、冷却水の温度が高いまま低負荷運転に移行することになる。低負荷運転中は、発電量が少なく生成水も少量となるため、低負荷運転時に冷却水の温度が高いと、燃料電池内の乾燥度合が進行してしまい、ドライアップになるおそれがある。上記特許文献1では、燃料電池内の湿潤状態を確保するために燃料電池を発電させているが、それと同時に余剰電力を消費するためにコンプレッサも駆動させているため、コンプレッサから燃料電池に供給される酸化ガスによって生成水が持ち出されてしまい、燃料電池内が乾燥してしまうおそれがある。
本発明は、上述した従来技術による問題点を解消するためになされたものであり、燃料電池内の乾燥を防止することができる燃料電池システムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明に係る燃料電池システムは、反応ガスの供給を受けて当該反応ガスの電気化学反応により電力を発生する燃料電池と、前記反応ガスのうちの前記酸化ガスを前記燃料電池に供給するための酸化ガス供給流路と、前記酸化ガス供給流路に設けられ、前記酸化ガスを前記燃料電池に供給するコンプレッサと、前記燃料電池から排出される酸化オフガスを排出するための酸化オフガス排出流路と、前記酸化オフガス排出流路に設けられ、前記燃料電池内の酸化ガスの圧力を調整するための背圧弁と、少なくとも、前記酸化ガス供給流路のうちの前記コンプレッサよりも下流側または前記酸化オフガス排出流路のいずれか一方に設けられ、前記燃料電池への前記酸化ガスの供給を遮断または許容する遮断弁と、前記燃料電池に冷却水を循環供給する冷却水循環機構と、前記冷却水の温度が所定温度よりも高く、前記燃料電池の電力を消費する電力消費装置からの要求発電量が所定発電量未満である場合に、前記遮断弁を閉弁させる遮断弁制御手段と、を備えることを特徴とする。
この発明によれば、冷却水の温度が所定温度よりも高く、電力消費装置からの要求発電量が所定発電量未満である場合に、燃料電池への酸化ガスの供給を遮断または許容する遮断弁を閉弁させることができるため、燃料電池外への水の持ち出しを防止することが可能となる。
上記燃料電池システムにおいて、上記遮断弁制御手段によって前記遮断弁が閉弁させられる際に、前記燃料電池の発電を停止させる発電停止制御手段をさらに備えることができる。
これにより、遮断弁を閉弁させて燃料電池への酸化ガスの供給を遮断することに加え、コンプレッサからの酸化ガスの供給を停止させることができるため、燃料電池外への水の持ち出しをさらに抑制することが可能となる。
上記燃料電池システムにおいて、上記燃料電池の電力を充電可能な畜電部と、前記遮断弁制御手段による前記遮断弁の閉弁に先立って、前記蓄電部の残存容量が当該蓄電部への充電を制限するために設定された所定容量未満である場合に、前記残存容量が前記所定容量以上になるまで前記燃料電池を発電させて前記発電電力を前記蓄電部に充電させる充電制御手段と、をさらに備えることができる。
これにより、蓄電部の残存容量が少ないときには、蓄電部に充電してから遮断弁を閉弁させることができるため、遮断弁を閉弁している間は、蓄電部の電力を電力消費装置に供給しながら運転を継続させることが可能となる。
上記燃料電池システムにおいて、上記遮断弁制御手段は、前記燃料電池の発電によって生成される水分量から、前記燃料電池外に持ち出される水分量を減算した値が所定値よりも大きい場合には、前記遮断弁を閉弁させないことができる。
これにより、燃料電池内の含水量が高く、ドライアップになる可能性が低いときには遮断弁を開弁させたまま運転を継続することが可能となる。
上記燃料電池システムにおいて、上記酸化ガス供給流路の前記コンプレッサの下流側から分岐し、前記燃料電池をバイパスして前記酸化オフガス排出流路に合流するバイパス流路と、前記バイパス流路に設けられ、前記酸化ガス供給流路から前記酸化オフガス排出流路に合流させる前記酸化ガスの流量を調整するための調整弁と、前記遮断弁制御手段によって前記遮断弁が閉弁させられる際に、前記調整弁を開弁させる調整弁制御手段と、をさらに備え、前記遮断弁は、少なくとも、前記酸化ガス供給流路のうちの前記バイパス流路への分岐点よりも下流側または前記酸化オフガス排出流路のうちの前記バイパス流路との合流点よりも上流側のいずれか一方に設けることができる。
これにより、遮断弁を閉弁させた後に、コンプレッサから酸化ガスが供給されたとしても、コンプレッサから供給された酸化ガスを、バイパス流路を介して酸化オフガス排出流路に排出させることができる。
本発明によれば、燃料電池内の乾燥を防止することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明に係る燃料電池システムの好適な実施形態について説明する。実施形態では、本発明に係る燃料電池システムを燃料電池車両(FCHV;Fuel Cell Hybrid Vehicle)の車載発電システムとして用いた場合について説明する。
まず、図1を参照して、実施形態における燃料電池システムの構成について説明する。図1は、実施形態における燃料電池システムを模式的に示した構成図である。
同図に示すように、燃料電池システム1は、反応ガスである酸化ガスおよび燃料ガスの供給を受けて電気化学反応により電力を発生する燃料電池2と、酸化ガスとしての空気を燃料電池2に供給する酸化ガス配管系3と、燃料ガスとしての水素を燃料電池2に供給する水素ガス配管系4と、燃料電池2に冷却水を循環供給する冷却系5(冷却水循環機構)と、システムの電力を充放電する電力系6と、システム全体を統括制御する制御部7(遮断弁制御手段、発電停止制御手段、充電制御手段、調整弁制御手段)とを有する。
燃料電池2は、例えば、高分子電解質型燃料電池であり、多数の単セルを積層したスタック構造となっている。単セルは、イオン交換膜からなる電解質の一方の面にカソード極(空気極)を有し、他方の面にアノード極(燃料極)を有し、さらにカソード極およびアノード極を両側から挟み込むように一対のセパレータを有する構造となっている。この場合、一方のセパレータの水素ガス流路に水素ガスが供給され、他方のセパレータの酸化ガス流路に酸化ガスが供給され、これらの反応ガスが化学反応することで電力が発生する。燃料電池2には、燃料電池の出力電圧を検出する電圧センサVと、燃料電池の出力電流を検出する電流センサAとが設けられている。
酸化ガス配管系3は、フィルタを介して取り込まれる空気を圧縮し、圧縮した空気を酸化ガスとして送出するコンプレッサ31と、酸化ガスを燃料電池2に供給するための酸化ガス供給流路32と、燃料電池2から排出された酸化オフガスを排出するための酸化オフガス排出流路33と、コンプレッサ31から吐出された酸化ガスの一部を、燃料電池2をバイパスさせて酸化オフガス排出流路33に合流させるためのバイパス流路34とを有する。
コンプレッサ31の出口側には、コンプレッサ31から吐出される酸化ガスの流量を測定する流量センサFが設けられている。酸化ガス供給流路32のうちのバイパス流路34への分岐点よりも下流側、および酸化オフガス排出流路33のうちのバイパス流路34との合流点よりも上流側には、燃料電池2への酸化ガスの供給を遮断または許容する遮断弁35,36がそれぞれ設けられている。酸化オフガス排出流路33のうち、遮断弁36よりも上流側には、燃料電池2内の酸化ガスの圧力を調整するための背圧弁37が設けられている。酸化オフガス排出流路33のうち、燃料電池2の出口側には、燃料電池2内の酸化ガスの圧力を検出する圧力センサPが設けられている。
バイパス流路34は、酸化ガス供給流路32のうちのコンプレッサ31の下流側から分岐し、燃料電池2をバイパスして酸化オフガス排出流路33に合流する流路である。バイパス流路34には、酸化ガス供給流路32から酸化オフガス排出流路33に合流させる酸化ガスの流量を調整する調整弁38が設けられている。調整弁38は、制御部7に電気的に接続されており、調整弁38の開度は、制御部7によって制御される。
水素ガス配管系4は、高圧の水素ガスを貯留した燃料供給源としての水素タンク40と、水素タンク40の水素ガスを燃料電池2に供給するための燃料ガス供給流路としての水素ガス供給流路41と、燃料電池2から排出された水素オフガスを水素ガス供給流路41に戻すための燃料循環流路としての水素循環流路42とを有する。水素ガス供給流路41には、水素ガスの圧力を予め設定した二次圧に調圧するレギュレータ43が設けられている。水素循環流路42には、水素循環流路42内の水素オフガスを加圧して水素ガス供給流路41側へ送り出す水素ポンプ44が設けられている。
冷却系5は、冷却水を冷却するラジエータ51と、冷却水を燃料電池2およびラジエータ51に循環供給する冷却水循環流路52と、冷却水を冷却水循環流路52に循環させる冷却水循環ポンプ53とを有する。ラジエータ51には、ラジエータファン54が設けられている。冷却水循環流路52のうち、燃料電池2の出口側には、冷却水の温度を検出する温度センサTが設けられている。なお、温度センサTを設ける位置は、燃料電池2の入口側であってもよい。
電力系6は、DC/DCコンバータ61と、二次電池であるバッテリ62(蓄電部)と、トラクションインバータ63と、電力消費装置としてのトラクションモータ64と、図示しない各種の補機インバータ等とを有する。DC/DCコンバータ61は、直流の電圧変換器であり、バッテリ62から入力された直流電圧を調整してトラクションインバータ63側に出力する機能と、燃料電池2またはトラクションモータ64から入力された直流電圧を調整してバッテリ62に出力する機能と、を有する。このようなDC/DCコンバータ61の機能により、バッテリ62の充放電が実現される。
バッテリ62は、バッテリセルが積層されて一定の高電圧を端子電圧とし、図示しないバッテリコンピュータの制御によって余剰電力を充電したり補助的に電力を供給したりすることが可能になっている。バッテリ62には、バッテリ62の残存容量(State of Charge)を検出するためのSOCセンサSが設けられている。トラクションインバータ63は、直流電流を三相交流に変換し、トラクションモータ64に供給する。トラクションモータ64は、例えば三相交流モータであり、燃料電池システム1が搭載される燃料電池車両の主動力源を構成する。補機インバータは、各モータの駆動を制御する電動機制御部であり、直流電流を三相交流に変換して各モータに供給する。
制御部7は、燃料電池車両に設けられた加速操作部材(例えば、アクセル)の操作量を測定し、加速要求値(例えば、トラクションモータ64等の電力消費装置からの要求発電量)等の制御情報を受けて、システム内の各種機器の動作を制御する。なお、電力消費装置には、トラクションモータ64の他に、例えば、燃料電池2を作動させるために必要な補機装置(例えばコンプレッサ31や水素ポンプ44、冷却水循環ポンプ53のモータ等)、車両の走行に関与する各種装置(変速機、車輪制御装置、操舵装置、懸架装置等)で使用されるアクチュエータ、乗員空間の空調装置(エアコン)、照明、オーディオ等が含まれる。
制御部7は、物理的には、例えば、CPUと、メモリ71と、入出力インターフェースとを有する。メモリ71には、例えば、CPUで処理される制御プログラムや制御データを記憶するROMや、主として制御処理のための各種作業領域として使用されるRAMが含まれる。これらの要素は、互いにバスを介して接続されている。入出力インターフェースには、温度センサT、流量センサFおよびSOCセンサS等の各種センサが接続されているとともに、コンプレッサ31、遮断弁35,36および調整弁38等を駆動させるための各種ドライバが接続されている。
CPUは、ROMに記憶された制御プログラムに従って、入出力インターフェースを介して各種センサでの測定結果を受信し、RAM内の各種データ等を用いて処理することで、各種制御処理を実行する。また、CPUは、入出力インターフェースを介して各種ドライバに制御信号を出力することにより、燃料電池システム1全体を制御する。以下に、本実施形態の制御部7によって行われる制御処理について説明する。
制御部7は、所定の条件を満たした場合に、燃料電池2の発電を停止させ、遮断弁35,36を閉弁させるドライアップ防止制御を実行し、冷却水の温度を低下させる冷却水温低下制御(後述)を実行する。所定の条件としては、以下の条件がある。
一つ目の条件は、温度センサTで測定された冷却水の温度が所定温度よりも大きいことである。所定温度としては、例えば、燃料電池2の運転状態ごとに予め設定されている冷却水の温度であり、各運転状態における最適水温範囲の上限温度が該当する。燃料電池2の運転状態は、トラクションモータ64等の電力消費装置からの要求発電量に応じて予め複数段階に設定することができる。例えば、電力消費装置からの要求発電量に応じて、要求発電量が所定の第一発電量よりも高い高負荷運転、要求発電量が所定の第二発電量よりも低い低負荷運転、要求発電量が所定の第一発電量と所定の第二発電量の間に収まる中負荷運転に区別することができる。
二つ目の条件は、流量センサFで測定された酸化ガスの流量が所定流量未満であることが該当する。所定流量としては、例えば、燃料電池2内の酸化ガスの圧力を、燃料電池2における水の出入り状態を示す水収支を正に維持可能な圧力にまで上げることができる酸化ガスの流量の範囲の下限流量が該当する。したがって、酸化ガスの流量が所定流量未満である場合には、現在の酸化ガスの流量では、燃料電池2内の酸化ガスの圧力を、燃料電池2内の水収支を正に維持するために必要な圧力にまで上げることができないことを示すことになる。
ここで、燃料電池2内の水収支は、燃料電池2の発電によって生成される水分量から、燃料電池2に供給された酸化ガスによって水蒸気として持ち出される水分量を減算することで算出することができる。持ち出される水分量は、燃料電池2のカソード出口のガスの湿度とガス量とから算出することができる。ガスの湿度は、冷却水の温度と発電量に基づいて算出することができるため、冷却水の温度と発電量からガスの湿度を算出するための湿度マップを、予め実験などにより求めておき、製造出荷時などに制御部7のメモリ71に格納しておくこととしてもよい。
燃料電池内の水収支の動向を監視することで、燃料電池2内の水収支が減少しているときには、燃料電池内の含水量が減少して乾燥が進行し得る状況にあることを把握することが可能となり、水収支が増加しているときには、燃料電池内の含水量が増加して湿潤が進行し得る状況にあることを把握することが可能となる。
なお、酸化ガスの流量は、燃料電池2の電力を消費する電力消費装置からの要求発電量に基づいて決定されるため、二つ目の条件は、電力消費装置からの要求発電量が所定発電量未満であることに置き換えることができる。
三つ目の条件は、燃料電池2内の水収支が所定値以下であることが該当する。所定値としては、例えば、0または0よりも少し大きな値を設定することができる。0よりも少し大きな値を設定することで、例えば、水収支が正の範囲内で減少し続けている場合には、負に陥る前にドライアップ防止制御を実行することが可能となる。
この三つ目の条件を上記所定条件に加えることで、一時的に高負荷運転から低負荷運転に移動したとき等のようにドライアップになる可能性が低いときにはドライアップ防止制御の実行を禁止させることが可能となる。ここで、ドライアップ防止制御を実行した場合には、燃料電池2の発電が停止し、遮断弁35,36が閉弁する。したがって、一時的に低負荷運転に移動したときにまでドライアップ防止制御を実行すると、高負荷運転に戻ったときに、燃料電池2の起動や、遮断弁35,36の開弁動作に応答遅れが生じ得る。それゆえに、一時的に低負荷運転に移動した状況であり、ドライアップになる可能性が低いと想定される場合には、ドライアップ防止制御の実行を抑制することで、燃料電池2の起動や、遮断弁35,36の開弁動作による応答遅れの機会を極力低減させることが可能となる。
四つ目の条件は、SOCセンサSで測定されたバッテリ62の残存容量が所定容量以上であることが該当する。所定容量としては、例えば、バッテリ62への充電を制限するために設定された容量が該当する。したがって、バッテリ62の残存容量が所定容量以上である場合には充電が制限され、バッテリ62の残存容量が所定容量未満である場合には充電が許容されることになる。
制御部7は、バッテリ62の残存容量が所定容量未満である場合には、発電量を増大させる発電量増大制御を実行し、燃料電池2内の含水量を増加させる含水量増加制御を実行する。発電量増大制御としては、例えば、燃料電池2の発電量を電力消費装置からの要求発電量よりも増大させて余剰電力を発生させ、この余剰電力をバッテリ62に充電させる制御が該当する。
含水量増加制御としては、例えば、酸化ガスのストイキ比を低下させる制御や、燃料電池2内の酸化ガスの圧力を増加させる制御が該当する。なお、酸化ガスのストイキ比は、燃料電池2での消費酸化ガス量に対する燃料電池2への供給酸化ガス量の余剰比で表されるため、酸化ガスのストイキ比を低下させる制御は、酸化ガスの供給量を減少させる制御に置き換えることができる。
この四つ目の条件を上記所定条件に加えることで、バッテリ62の残存容量が少ないときには、バッテリ62に充電してからドライアップ防止制御を実行することができるため、ドライアップ防止制御中におけるバッテリ62走行をできる限り長時間持続させることが可能となる。
なお、ドライアップ防止制御は、上述した四つの条件を全て満たしたときに実行することとしてもよいが、必ずしも全ての条件を満たす必要はない。例えば、一つ目の条件と二つ目の条件がともに満たされた場合には、高負荷運転から低負荷運転に移行して水温が高い状態であると想定することができるため、この二つの条件を満たしたときにドライアップ防止制御を実行することとしてもよい。
制御部7は、上述した冷却水温低下制御として、例えば、冷却水循環ポンプ53のモータの回転数を上昇させる制御や、ラジエータファン54の回転数を上昇させる制御が該当する。
次に、図2に示すフローチャートを用いて、本実施形態の燃料電池システムにおいて実行される制御処理について説明する。この制御処理は、例えば、イグニッションキーがONされたときに開始され、運転が終了するまで繰り返し実行される。
最初に、制御部7は、温度センサTで測定された冷却水の温度が所定温度よりも大きいか否かを判定する(ステップS101)。この判定がNOである場合(ステップS101;NO)には、本制御処理を終了する。
一方、上記ステップS101の判定で、冷却水の温度が所定温度よりも大きいと判定された場合(ステップS101;YES)に、制御部7は、流量センサFで測定された酸化ガスの流量が所定流量未満であるか否かを判定する(ステップS102)。この判定がNOである場合(ステップS102;NO)には、本制御処理を終了する。
一方、上記ステップS102の判定で、酸化ガスの流量が所定流量未満であると判定された場合(ステップS102;YES)に、制御部7は、燃料電池内の水収支が所定値以下であるか否かを判定する(ステップS103)。この判定がNOである場合(ステップS103;NO)には、本制御処理を終了する。
一方、上記ステップS103の判定で、燃料電池内の水収支が所定値以下であると判定された場合(ステップS103;YES)に、制御部7は、SOCセンサSで測定されたバッテリ62の残存容量が所定容量以上であるか否かを判定する(ステップS104)。この判定がNOである場合(ステップS104;NO)に、制御部7は、燃料電池2の発電量を要求発電量よりも増大させて余剰電力をバッテリ62に充電させる発電量増大制御を実行する(ステップS105)。
続いて、制御部7は、燃料電池2内の含水量を増加させる含水量増加制御を実行する(ステップS106)。続いて、制御部7は、冷却水の温度を低下させる冷却水温低下制御を実行し(ステップS109)、本制御処理を終了する。
一方、上記ステップS104の判定で、バッテリ62の残存容量が所定容量以上であると判定された場合(ステップS104;YES)に、制御部7は、燃料電池の発電を停止させ(ステップS107)、遮断弁35,36を閉弁させる(ステップS108)。続いて、制御部7は、冷却水の温度を低下させる冷却水温低下制御を実行し(ステップS109)、本制御処理を終了する。
上述してきたように、本実施形態における燃料電池システム1によれば、冷却水の温度が所定温度よりも高く、電力消費装置からの要求発電量が所定発電量未満である場合に、燃料電池2への酸化ガスの供給を遮断または許容する遮断弁35,36を閉弁させ、コンプレッサ31からの酸化ガスの供給を停止させることができるため、燃料電池2外への水の持ち出しを抑制することができる。
なお、上述した実施形態では、遮断弁35,36を二か所に設けているが、必ずしも二か所に設ける必要はなく、どちらか一方にのみ設けることとしてもよい。
また、上述した実施形態では、ドライアップ防止制御において、燃料電池2の発電を停止させているが、必ずしも燃料電池を停止させる必要はない。ドライアップ防止制御で燃料電池2の発電を継続させることにすると、コンプレッサ31から酸化ガスが供給されることになるが、この場合には、例えば、調整弁38の開度を調節して、コンプレッサ31から供給される酸化ガスを、バイパス流路34を介して酸化オフガス排出流路33に排出させることとすればよい。また、ドライアップ防止制御で燃料電池2の発電を停止させるときにも、さらに調整弁38を開弁させることとしてもよい。これにより、燃料電池2に酸化ガスが流れ込む可能性をさらに削減することができる。
また、上述した実施形態における燃料電池システム1には、燃料電池2に供給される酸化ガスを加湿するための加湿器が設けられていないが、加湿器をさらに設けることとしてもよい。具体的には、酸化ガス供給流路32および酸化オフガス排出流路33に、コンプレッサ31から圧送された酸化ガスを燃料電池2から排出された酸化オフガスを用いて加湿する加湿器を設けることとしてもよい。
また、上述した実施形態においては、本発明に係る燃料電池システムを燃料電池車両に搭載した場合について説明しているが、燃料電池車両以外の各種移動体(ロボット、船舶、航空機等)にも本発明に係る燃料電池システムを適用することができる。また、本発明に係る燃料電池システムを、建物(住宅、ビル等)用の発電設備として用いられる定置用発電システムに適用することもできる。
実施形態における燃料電池システムを模式的に示す構成図である。 実施形態における回生時制御処理を説明するためのフローチャートである。
符号の説明
1…燃料電池システム、2…燃料電池、3…酸化ガス配管系、4…水素ガス配管系、5…冷却系、6…電力系、7…制御部、31…コンプレッサ、32…酸化ガス供給流路、33…酸化オフガス排出流路、34…バイパス流路、35,36…遮断弁、37…背圧弁、38…調整弁、51…ラジエータ、52…冷却水循環流路、53…冷却水循環ポンプ、54…ラジエータファン、61…DC/DCコンバータ、62…バッテリ、63…トラクションインバータ、64…トラクションモータ、71…メモリ、F…流量センサ、S…SOCセンサ、T…温度センサ。

Claims (5)

  1. 反応ガスの供給を受けて当該反応ガスの電気化学反応により電力を発生する燃料電池と、
    前記反応ガスのうちの前記酸化ガスを前記燃料電池に供給するための酸化ガス供給流路と、
    前記酸化ガス供給流路に設けられ、前記酸化ガスを前記燃料電池に供給するコンプレッサと、
    前記燃料電池から排出される酸化オフガスを排出するための酸化オフガス排出流路と、
    前記酸化オフガス排出流路に設けられ、前記燃料電池内の酸化ガスの圧力を調整するための背圧弁と、
    少なくとも、前記酸化ガス供給流路のうちの前記コンプレッサよりも下流側または前記酸化オフガス排出流路のいずれか一方に設けられ、前記燃料電池への前記酸化ガスの供給を遮断または許容する遮断弁と、
    前記燃料電池に冷却水を循環供給する冷却水循環機構と、
    前記冷却水の温度が所定温度よりも高く、前記燃料電池の電力を消費する電力消費装置からの要求発電量が所定発電量未満である場合に、前記遮断弁を閉弁させる遮断弁制御手段と、
    を備えることを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記遮断弁制御手段によって前記遮断弁が閉弁させられる際に、前記燃料電池の発電を停止させる発電停止制御手段をさらに備えることを特徴とする請求項1記載の燃料電池システム。
  3. 前記燃料電池の電力を充電可能な畜電部と、
    前記遮断弁制御手段による前記遮断弁の閉弁に先立って、前記蓄電部の残存容量が当該蓄電部への充電を制限するために設定された所定容量未満である場合に、前記残存容量が前記所定容量以上になるまで前記燃料電池を発電させて前記発電電力を前記蓄電部に充電させる充電制御手段と、をさらに備えることを特徴とする請求項1または2記載の燃料電池システム。
  4. 前記遮断弁制御手段は、前記燃料電池の発電によって生成される水分量から、前記燃料電池外に持ち出される水分量を減算した値が所定値よりも大きい場合には、前記遮断弁を閉弁させないことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  5. 前記酸化ガス供給流路の前記コンプレッサの下流側から分岐し、前記燃料電池をバイパスして前記酸化オフガス排出流路に合流するバイパス流路と、
    前記バイパス流路に設けられ、前記酸化ガス供給流路から前記酸化オフガス排出流路に合流させる前記酸化ガスの流量を調整するための調整弁と、
    前記遮断弁制御手段によって前記遮断弁が閉弁させられる際に、前記調整弁を開弁させる調整弁制御手段と、をさらに備え、
    前記遮断弁は、少なくとも、前記酸化ガス供給流路のうちの前記バイパス流路への分岐点よりも下流側または前記酸化オフガス排出流路のうちの前記バイパス流路との合流点よりも上流側のいずれか一方に設けられることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
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