JP5023684B2 - 燃料電池システム及び燃料電池の起動方法 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池の自己発熱により燃料電池を急速昇温できる燃料電池システム、及び燃料電池の起動方法に関する。
固体高分子型の燃料電池は、アノードに供給された燃料ガス中の水素とカソードに供給された酸化ガス中の酸素との化学反応によって、電力を発生する。この種の燃料電池は、一般に70〜80℃が発電に最適な温度域とされており、使用環境によっては燃料電池が起動してからこの温度域に達するために長い時間がかかる場合がある。
このような事情に鑑み、特許文献1に記載の燃料電池システムでは、低温始動時に燃料電池から取り出す電流を増大させ、燃料電池の発電に伴う自己発熱を促進し(つまり、発熱量を増大させ)、通常運転よりも短時間で燃料電池を昇温する暖機運転を行うようにしている。この暖機運転では、燃料電池内の残水量に基づいて、燃料電池から取り出す電流の上限値を算出し、その上限値以下の電流となるように制御している。そして、燃料電池の内部温度が0℃を超えた段階で、残水量の大きさに関わらず、暖機運転を終了して通常運転に移行している。
特開2006−100093号公報(特に図2、段落[0037])
しかし、燃料電池の内部温度が0℃を超えた後も、燃料電池内の残水量が多い場合がある。残水量が多いと、燃料電池のセル電圧が低下するおそれがある。このため、燃料電池の内部温度が0℃を超えた段階で、一律に通常運転に移行したのでは、燃料電池の発電が不安定になるおそれがある。
本発明は、暖機運転完了後の燃料電池の発電を安定させることができる燃料電池システムを提供することをその目的としている。
また、本発明の別の目的は、起動後の燃料電池の発電を安定させることができる燃料電池の起動方法を提供することである。
上記目的を達成するべく、本発明の燃料電池システムは、燃料電池を自己発熱させる暖機運転を行うことにより、通常運転に比して短時間で燃料電池を昇温するように構成された燃料電池システムにおいて、燃料電池を暖機運転によって第1の所定温度にまで昇温するのに要する時間(以下、「昇温所要時間」という。)を計測する計測装置と、計測装置による計測時間が所定時間を越えるときには、燃料電池内の残水量を低減させる残水量低減運転を実行する制御装置と、を備えたものである。
通常、燃料電池内の残水量が多いほど、暖機運転によって燃料電池が昇温するのに時間がかかる。上記本発明の構成によれば、昇温所要時間が所定時間を越えるときには、燃料電池内の残水量が多いと判断して残水量低減運転を実行する。したがって、燃料電池内の残水量が多いと判断できる場合に、残水量を低減でき、暖機運転完了後の燃料電池の発電を安定させることができる。
ここで、第1の所定温度は、その温度まで暖機運転を行うことが好ましい温度であり、任意に設定できる。例えば、第1の所定温度は、燃料電池内の残水量の凍結を防止できる氷点(0℃)であればよい。
本発明の好ましい一態様によれば、制御装置は、昇温所要時間が所定時間以下のときには、暖機運転を終了して通常運転を開始するとよい。
昇温所要時間が所定時間以下のときには、燃料電池内の残水量が少なく、問題のないレベルであると判断でき、このような場合には残水量低減運転を行う必要が無いからである。したがって、本発明によれば、暖機運転完了後に通常運転をすぐに開始でき、燃料電池の発電要求をすぐに満たすことが可能となる。
本発明の好ましい一態様によれば、前記所定時間は、暖機運転開始時の燃料電池が低温であるほど、長くなるように設定されているとよい。
これにより、暖機運転開始前時の燃料電池の温度が低いほど昇温に時間がかかることに鑑みて、これに対応した所定時間の設定が可能となる。
本発明の好ましい一態様によれば、制御装置は、残水量低減運転の際、第1の所定温度よりも高い第2の所定温度にまで燃料電池を昇温するように暖機運転を継続して実行するとよい。
こうすることで、第1の所定温度付近での通常運転を回避でき、燃料電池内の残水量が多いことによってシステムが不安定になることを抑制できる。
本発明の別の好ましい一態様によれば、燃料電池システムは、燃料電池への反応ガスの供給流量を調整する流量調整装置を更に備え、制御装置は、残水量低減運転の際、暖機運転時よりも供給流量を増大させるように流量調整装置を制御するとよい。
こうすることで、燃料電池内の残水を反応ガスで持ち去り易くなり、残水量を低減できる。
本発明のまた別の好ましい一態様によれば、燃料電池システムは、燃料電池の空気極側の背圧を調整する背圧調整装置を備え、制御装置は、残水量低減運転の際、暖機運転時よりも前記背圧を低下させるように背圧調整装置を制御するとよい。
こうすることで、燃料電池内の空気極側の残水が排出され易くなる。燃料電池の発電反応上、水は空気極側に発生するので、本発明によれば、効率よく燃料電池内の残水を排出することができる。
本発明の好ましい一態様によれば、計測装置は、暖機運転時における燃料電池の最低セル電圧が所定値を下回る連続時間又は累積時間を更に計測し、制御装置は、連続時間又は累積時間が所定の閾値を越えた場合に限り、残水量低減運転を実行するとよい。
こうすることで、燃料電池内の残水状態の判断の精度を向上でき、必要性が高い場合に残水量低減運転を実行できる。
本発明の好ましい一態様によれば、制御装置は、連続時間又は累積時間が所定の閾値を越えた場合であっても、燃料電池が乾燥状態であると推定できるときは、残水量低減運転を禁止するとよい。
こうすることで、誤判定を防止でき、燃料電池が乾燥し過ぎることを抑制できる。
本発明の好ましい一態様によれば、暖機運転は、通常運転に比して電力損失の大きな低効率運転であるとよい。低効率運転は、所定の低温時(例えば0℃未満のとき)に行われ、燃料電池の起動時に行われるとよい。
ここで、一般に低効率運転を行うと、燃料電池のアノード側から水素が排出されるだけでなく、カソード側からも水素(主にポンピング水素)が排出されることがある。水素を含む酸化オフガスをそのまま大気中へと排出することは環境上好ましくない。
そこで、低効率運転を実行するのに好適な燃料電池システムは、燃料電池に供給される酸化ガスが流れる供給路と、燃料電池から排出される酸化オフガスが流れる排出路と、酸化ガスが燃料電池をバイパスして流れるように、供給路と排出路とを接続するバイパス路と、バイパス路を開閉するバイパス弁と、を備えるとよい。そして、制御装置が、低効率運転の際にバイパス弁を開く一方、通常運転の際にバイパス弁を閉じるとよい。
こうすることで、低効率運転の際に、バイパスされた酸化ガスで酸化オフガス中の水素を希釈できるので、酸化オフガスを排出路から大気中へと適切に排出できる。一方で、通常運転の際には、酸化ガスを燃料電池をバイパスさせなくて済むので、燃料電池への酸化ガスの供給を適切になし得る。
上記目的を達成するための本発明の燃料電池の起動方法は、燃料電池の起動時に燃料電池を自己発熱させる工程と、自己発熱時に燃料電池が所定温度にまで昇温するのに要する時間(つまり、昇温所要時間)を計測する工程と、計測した時間が所定時間を越えるとき、燃料電池内の残水量を低減させる工程と、を備えたものである。
これにより、燃料電池内の残水量が多い可能性が高い場合に燃料電池内の残水量を低減できるので、起動後の燃料電池の発電を安定させることができる。
以上説明したように、本発明の燃料電池システムによれば、暖機運転完了後の燃料電池の発電を安定させることができる。
以上説明したように、本発明の燃料電池の起動方法によれば、起動後の燃料電池の発電を安定させることができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。先ず、本発明の燃料電池システムの概要について説明し、その上で、暖機運転を行う場合の制御について説明する。
図1は、燃料電池システム1の構成図である。
燃料電池システム1は、燃料電池自動車(FCHV)、電気自動車、ハイブリッド自動車などの車両100に搭載できる。ただし、燃料電池システム1は、車両100以外の各種移動体(例えば、船舶や飛行機、ロボット等)や定置型電源にも適用可能である。
燃料電池システム1は、燃料電池2と、酸化ガスとしての空気を燃料電池2に供給する酸化ガス配管系3と、燃料ガスとしての水素ガスを燃料電池2に供給する燃料ガス配管系4と、燃料電池2に冷媒を供給する冷媒配管系5と、システム1の電力を充放電する電力系6と、システム1の運転を統括制御する制御装置7と、を備える。酸化ガス及び燃料ガスは、反応ガスと総称できる。
燃料電池2は、例えば固体高分子電解質型で構成され、多数の単セルを積層したスタック構造を備える。単セルは、イオン交換膜からなる電解質の一方の面に空気極(カソード)を有し、他方の面に燃料極(アノード)を有し、さらに空気極及び燃料極を両側から挟みこむように一対のセパレータを有する。一方のセパレータの酸化ガス流路2aに酸化ガスが供給され、他方のセパレータの燃料ガス流路2bに燃料ガスが供給される。供給された燃料ガス及び酸化ガスの電気化学反応により、燃料電池2は電力を発生する。燃料電池2での電気化学反応は発熱反応であり、固体高分子電解質型の燃料電池2の温度は、およそ60〜80℃となる。
酸化ガス配管系3は、燃料電池2に供給される酸化ガスが流れる供給路11と、燃料電池2から排出された酸化オフガスが流れる排出路12と、酸化ガスが燃料電池2をバイパスして流れるバイパス路17と、を有する。供給路11は、酸化ガス流路2aを介して排出路12に連通する。酸化オフガスには、燃料電池2の空気極側で生成されるポンピング水素などが含まれる(詳細は後述)。また、酸化オフガスは、燃料電池2の電池反応により生成された水分を含むため高湿潤状態となっている。
供給路11には、エアクリーナ13を介して外気を取り込むコンプレッサ14(流量調整装置)と、コンプレッサ14により燃料電池2に圧送される酸化ガスを加湿する加湿器15と、が設けられる。加湿器15は、供給路11を流れる低湿潤状態の酸化ガスと、排出路12を流れる高湿潤状態の酸化オフガスとの間で水分交換を行い、燃料電池2に供給される酸化ガスを適度に加湿する。
燃料電池2の空気極側の背圧は、カソード出口付近の排出路12に配設された背圧調整弁16(背圧調整装置)によって調整される。背圧調整弁16の近傍には、排出路12内の圧力を検出する圧力センサP1が設けられる。酸化オフガスは、背圧調整弁16及び加湿器15を経て最終的に排ガスとしてシステム外の大気中に排気される。
バイパス路17は、供給路11と排出路12とを接続する。バイパス路17と供給路11との供給側接続部Bは、コンプレッサ14と加湿器15との間に位置する。また、バイパス路17と排出路12との排出側接続部Cは、加湿器15の下流側に位置する。バイパス路17には、モータ又はソレノイドなどで駆動する開閉弁(シャット弁)であるバイパス弁18が設けられる。バイパス弁18は、制御装置7に接続されており、バイパス路17を開閉する。なお、以下の説明では、バイパス弁18の開弁により、バイパス弁18を通ってバイパス路17の下流へとバイパスされる酸化ガスを「バイパスエア」と称呼する。
燃料ガス配管系4は、水素供給源21と、水素供給源21から燃料電池2に供給される水素ガスが流れる供給路22と、燃料電池2から排出された水素オフガス(燃料オフガス)を供給路22の合流点Aに戻すための循環路23と、循環路23内の水素オフガスを供給路22に圧送するポンプ24と、循環路23に分岐接続されたパージ路25と、を有する。元弁26を開くことで水素供給源21から供給路22に流出した水素ガスは、調圧弁27その他の減圧弁、及び遮断弁28を経て、燃料電池2に供給される。パージ路25には、水素オフガスを水素希釈器(図示省略)に排出するためのパージ弁33が設けられる。
冷媒配管系5は、燃料電池2内の冷却流路2cに連通する冷媒流路41と、冷媒流路41に設けられた冷却ポンプ42と、燃料電池2から排出される冷媒を冷却するラジエータ43と、ラジエータ43をバイパスするバイパス流路44と、ラジエータ43及びバイパス流路44への冷却水の通流を設定する切替え弁45と、を有する。冷媒流路41は、燃料電池2の冷媒入口の近傍に設けられた温度センサ46と、燃料電池2の冷媒出口の近傍に設けられた温度センサ47と、を有する。温度センサ47が検出する冷媒温度は、燃料電池2の内部温度(以下、燃料電池2の温度という。)を反映する。冷却ポンプ42は、モータ駆動により、冷媒流路41内の冷媒を燃料電池2に循環供給する。
電力系6は、高圧DC/DCコンバータ61、バッテリ62、トラクションインバータ63、トラクションモータ64、及び各種の補機インバータ65,66,67を備えている。高圧DC/DCコンバータ61は、直流の電圧変換器であり、バッテリ62から入力された直流電圧を調整してトラクションインバータ63側に出力する機能と、燃料電池2又はトラクションモータ64から入力された直流電圧を調整してバッテリ62に出力する機能と、を有する。高圧DC/DCコンバータ61のこれらの機能により、バッテリ62の充放電が実現される。また、高圧DC/DCコンバータ61により、燃料電池2の出力電圧が制御される。
トラクションインバータ63は、直流電流を三相交流に変換し、トラクションモータ64に供給する。トラクションモータ64(動力発生装置)は、例えば三相交流モータである。トラクションモータ64は、燃料電池システム1が搭載される例えば車両100の主動力源を構成し、車両100の車輪101L,101Rに連結される。補機インバータ65、66、67は、それぞれ、コンプレッサ14、ポンプ24、冷却ポンプ42のモータの駆動を制御する。
制御装置7は、内部にCPU,ROM,RAMを備えたマイクロコンピュータとして構成される。CPUは、制御プラグラムに従って所望の演算を実行して、通常運転の制御及び後述する低効率運転の制御など、種々の処理や制御を行う。ROMは、CPUで処理する制御プログラムや制御データを記憶する。RAMは、主として制御処理のための各種作業領域として使用される。
制御装置7は、各種の圧力センサ(P1)や温度センサ(46,47)、燃料電池システム1が置かれる環境の外気温を検出する外気温センサ51、並びに、車両100のアクセル開度を検出するアクセル開度センサなどの各種センサからの検出信号を入力し、各構成要素(コンプレッサ14、背圧調製弁16及びバイパス弁18など)に制御信号を出力する。また、制御装置7は、低温始動時など燃料電池2を暖機する必要がある場合には、ROMに格納されている各種マップを利用して暖機運転を行う。
タイマー70及び電圧センサ72は、制御装置7に接続される。タイマー70は、燃料電池システム1の運転を制御するために必要な各種の時間を計測する。後述するように、本実施形態に係るタイマー70(計測装置)は、暖機運転での燃料電池2の昇温所要時間と、暖機運転時における燃料電池2の最低セル電圧の低下時間と、を計測する。これらの計測結果が制御装置7に入力され、制御装置7が燃料電池システム1の運転を制御する。電圧センサ72は、燃料電池2が発電した電圧を検出する。具体的には、燃料電池2の多数の単セルの個々が発電する電圧(以下、「セル電圧」という。)は、電圧センサ72によって検出される。これにより、燃料電池2の各単セルの状態が把握される。
ここで、暖機運転とは、燃料電池2を自己発熱させることで、通常運転に比して短時間で燃料電池2を昇温可能な運転をいう。このような暖機運転としては、通常運転に比して反応ガスを不足気味にして電力損失を大きくする低効率運転、すなわち燃料電池2の発電効率を低下させて発熱量を増やす低効率運転のほか、燃料電池2の出力電流を増大させて発電に伴う発熱量を増加させる運転が挙げられる。なお、通常運転は比較的発電効率の高い運転であり、低効率運転は比較的発電効率の低い運転であるとも換言できる。以下では、暖機運転として、低効率運転を例に説明する。
図2は、燃料電池2の出力電流(以下、「FC電流」という。)と出力電圧(以下、「FC電圧」という。)との関係を示す図である。図2は、燃料電池システム1が通常運転を行った場合を実線で示し、低効率運転を行った場合を点線で示している。
燃料電池システム1を通常運転する場合には、電力損失を抑えて高い発電効率が得られるように、エアストイキ比を1.0以上(理論値)に設定した状態で燃料電池2を運転する(図2の実線部分参照)。ここで、エアストイキ比とは酸素余剰率をいい、水素と過不足なく反応するのに必要な酸素に対して供給される酸素がどれだけ余剰であるかを示す。
これに対し、燃料電池2を暖機する場合には、電力損失を大きくして燃料電池2の温度を上昇させるべく、エアストイキ比を1.0未満(理論値)に設定した状態で燃料電池2を運転する(図2の点線部分参照)。エアストイキ比を低く設定して低効率運転を行うと、水素と酸素との反応によって取り出せるエネルギーのうち、電力損失分(すなわち熱損失分)が積極的に増大される。このため、低効率運転を行うと、通常運転に比して短時間で燃料電池2を昇温でき、その暖機時間を短縮できる。しかし一方で、低効率運転を行うと、燃料電池2の空気極にはポンピング水素が発生する。
図3は、ポンピング水素の発生メカニズムを説明するための図であり、(A)は通常運転時の電池反応を示し、(B)は低効率運転時の電池反応を示している。
燃料電池2の各単セル80は、電解質膜81と、この電解質膜81を挟持するアノード及びカソードを備える。水素(H2)を含む燃料ガスはアノードに供給され、酸素(O2)を含む酸化ガスはカソードに供給される。アノードへ燃料ガスが供給されると、下記式(1)の反応が進行して、水素が水素イオンと電子に乖離する。アノードで生成された水素イオンは電解質膜81を透過してカソードへ移動する一方、電子はアノードから外部回路を通ってカソードへ移動する。
アノード: H2 →2H+ + 2e- ・・・(1)
ここで、図3(A)に示す通常運転の場合、すなわちカソードへの酸化ガスの供給が十分な場合には(エアストイキ比≧1.0)、下記式(2)が進行して酸素、水素イオン及び電子から水が生成される。
カソード: 2H+ + 2e- + (1/2)O2 → H2O ・・・(2)
一方、図3(B)に示す低効率運転の場合、すなわちカソードへの酸化ガスの供給が不足している場合には(エアストイキ比<1.0)、不足する酸化ガス量に応じて下記式(3)が進行し、水素イオンと電子が再結合して水素が生成される。生成された水素は、酸化オフガスとともにカソードから排出されることになる。なお、乖離した水素イオンと電子が再結合することによってカソードで生成される水素、すなわちカソードにおいて生成されるアノードガスをポンピング水素と呼ぶ。
カソード: 2H+ + 2e- → H2 ・・・(3)
このように、カソードへの酸化ガスの供給が不足した状態では、酸化オフガスにポンピング水素が含まれる。そこで、燃料電池システム1が低効率運転を行う際には、制御装置7はバイパス弁18を開弁し、コンプレッサ13により供給される酸化ガスの一部をバイパス路17に分流させるようにしている。この分流されたバイパスエアによって酸化オフガス中の水素濃度を希釈して、水素濃度が安全な範囲にまで低減された酸化オフガスを排出路12から外部に排気する。なお、低効率運転後の通常運転では、バイパス弁18は閉弁する。
ここで、燃料電池システム1の運転終了時における制御について簡単に説明する。
車両100の運転手によるイグニッションスイッチのOFF操作等によって、燃料電池システム1の運転停止が指令されると、制御装置7は、燃料電池システム2の通常運転を終了し、掃気処理を実行させる。
掃気処理とは、燃料電池システム2の運転終了時に、燃料電池2内の水分を外部に排出することで燃料電池2内を掃気することをいう。カソード系統(酸化ガス配管系3)の掃気処理は、燃料電池2への水素ガスの供給を停止した状態で、コンプレッサ14によって酸化ガスを酸化ガス流路2aに供給し、この供給した酸化ガスによって、酸化ガス流路2aに残る生成水を含む水分を排出路12へ排出することで行われる。そして、排気処理の終了後、燃料電池システム1の運転停止が完了し、燃料電池システム1は次の始動を待つ状態となる。なお、アノード系統(燃料ガス配管系4)の掃気処理も行われるが、ここでは詳細な説明を省略する。
図4は、本実施形態の燃料電池システム1の始動時の処理フローを示すフローチャートである。
図4に示すように、例えば車両100の運転手によるイグニッションスイッチのON操作等によって、燃料電池システム1の運転開始が指令されると、制御装置7は、燃料電池2の急速昇温が必要であるか否かを判断する(ステップS1)。
ここで、急速昇温が必要であるかどうかの判断は、外気温及び燃料電池2の温度の少なくとも一つに基づいて行われる。例えば、外気温センサ51又は温度センサ46の検出温度が所定の低温(例えば0℃以下)を超えるときには、急速昇温が必要でないと判断され(ステップS1;No)、システムチェック等の終了後に「Ready On」となる(ステップS2)。なお、「Ready On」とは、トラクションモータ64の駆動を許可すること、つまり車両100の走行開始(発進)を許可することを意味する。
一方で、外気温センサ51又は温度センサ46の検出温度が所定の低温(例えば0℃)以下であるときには、急速昇温が必要であると判断して(ステップS1;Yes)、暖機運転が開始される(ステップS3)。このような場合に暖機運転を行うのは、燃料電池2の初期出力特性を向上させるためである。ここでの暖機運転として上記の低効率運転が実行され、燃料電池2が徐々に昇温される。
低効率運転時には、タイマー70により、低効率運転の開始から燃料電池2の温度が第1の所定温度になるまでに要する実際の時間(以下、「昇温所要時間」という。)が計測される。第1の所定温度は、例えば、燃料電池2内の残水量の凍結を防止できる氷点(0℃)に設定されることが好ましい。本実施形態では、第1の所定温度を0℃に設定した。
そして、燃料電池2の温度が0℃になるまでにかかった昇温所要時間が、到達許容時間よりも大きいか否かが制御装置7により判断される(ステップS4)。この到達許容時間(所定時間)は、低効率運転開始時の燃料電池2の温度との相関関係により設定されることが好ましい。この相関関係は、予めマップ又は関数として制御装置7のROMに記憶させるおくことができる。
図5は、0℃までの到達許容時間と0℃までの昇温必要ΔTとの関係を示すグラフであ
る。
0℃までの昇温必要ΔTとは、低効率運転開始時の燃料電池2の温度と、第1の所定温
度である0℃との温度差を意味する。0℃までの到達許容時間は、経験的に又はシミュレーションにより、低効率運転の開始から燃料電池2の温度が0℃(第1の所定温度)になるまでに要すると想定される許容時間である。図5の曲線M1に示すように、到達許容時間は、低効率運転開始時の燃料電池2が低温であるほど、つまり昇温必要ΔTが大きいほ
ど、長くなるように設定される。
再び図4に戻って説明する。
昇温所要時間が到達許容時間以下の場合に場合には(ステップS4;No)、ただちに「Ready On」となる(ステップS5)。つまり、制御装置7は、トラクションモータ64の駆動を許可し、低効率運転が終了して通常運転を開始する。このように、昇温所要時間が到達許容時間よりも小さい場合には、燃料電池2内の残水量が少ない又は全くないと判断でき、残水量低減運転(ステップS6)を行う必要が無いからである。このように制御することで、暖機運転完了後に通常運転をすぐに開始でき、燃料電池2の発電要求をすぐに満たすことが可能となる。
一方で、昇温所要時間が到達許容時間を越える場合には(ステップS4;Yes)、燃料電池2内の残水量が多いために、燃料電池2を昇温するのに通常以上に時間がかかっていると判断できる。このような燃料電池2内の残水量が多い現象は、前回のシステム終了時の掃気処理が十分でないために生じる。このような場合には(ステップS4;Yes)、制御装置7は、燃料電池2内の残水量が多いと判断し、燃料電池2内の残水量を低減させる残水量低減運転を実行する(ステップS6)。
残水量低減運転(ステップS6)は、各種の方法により実行できる。残水量低減運転の代表的な処理としては、(1)低効率運転を継続すること、(2)低効率運転時よりも酸化ガスの供給流量を増大させること、及び(3)低効率運転時よりも空気極側の背圧を低下させることが挙げられる。以下、それぞれについて説明する。
(1)低効率運転の継続
低効率運転の継続は、燃料電池2が第1の所定温度(0℃)よりも高い第2の所定温度にまで昇温するまで行われる。第2の所定温度は、任意に設定できるが、好ましくは通常運転での燃料電池2の温度域(およそ60〜80℃)に含まれる温度に設定され、例えば70℃に設定される。低効率運転を継続することで、低温領域(0〜50℃)での通常運転を回避できる。これにより、燃料電池2内の残水量が増大することを抑制できる。
(2)酸化ガスの供給流量の増大
酸化ガスの供給流量は、コンプレッサ13により増減できる。残水量低減運転の際には、燃料電池2への酸化ガスの供給流量が低効率運転時よりも増えるように、コンプレッサ13の回転数を低効率運転よりも上げ、エアストイキ比を低効率運転よりも上げる。これにより、燃料電池2内の残水を酸化ガスで持ち去ることができ、燃料電池2内の残水量を低減できる。特に、発電に伴う生成水は燃料電池2の空気極側に発生するので、効率よく燃料電池2内の残水を排出できる。
(3)空気極側の背圧の低下
空気極側の背圧は、背圧調整弁16により調整可能である。残水量低減運転の際には、燃料電池2の空気極側の背圧が低効率運転時よりも低下するように、背圧調整弁16の開度を大きくする。これにより、燃料電池2の空気極側の入口圧と出口圧とに差圧が生じ、圧力の低い出口側に燃料電池2内の残水が移動し易くなる。したがって、燃料電池2内の残水を排出でき、燃料電池2内の残水量を低減できる。なお、空気極側の背圧を間欠的に低下させてもよい。その場合には、背圧調整弁16の開度増大と開度低減とを繰り返せばよい。
なお、上記(2)及び(3)の処理は、燃料電池2内の残水を排出するのに十分な時間(状態回復運転時間)だけ実行すればよい。この状態回復運転時間は、上記の計測された昇温所要時間に基づいて燃料電池2内の残水量を推定し、その推定結果に基づいて適宜設定することが好ましい。
以上の残水量低減運転では、上記(1)〜(3)の各処理を単体で実行してもよいし、互いに組み合わせて実行しても良い。組み合わせる場合には、処理を並行して又は連続して行ってもよい。例えば、(1)低効率運転の継続を行った後、必要に応じて、(2)酸化ガスの供給流量の増大、又は(3)空気極側の背圧の低下を行っても良い。他の実施態様では、残水量低減運転として、燃料ガスの循環流量又は循環比を増大させるような処理を実行しても良く、この場合には、ポンプ24の駆動を制御すればよい。
残水量低減運転(ステップS6)の実行後は、「Ready On」となり(ステップS2)、低効率運転が終了して通常運転が開始される。
以上説明したように、本実施形態の燃料電池システム1によれば、低効率運転での暖機(昇温)に要する時間から燃料電池2の残水状態を判断し、残水量が多いと判断した場合には、残水量低減運転を実行する。したがって、必要な場合に残水量を低減できて、燃料電池2の状態を回復できるので、暖機運転完了後の燃料電池2の発電を安定させることができる。
(変形例1)
図6は、他の実施形態に係る燃料電池システム1の始動時の処理フローを示すフローチャートである。図4との相違点は、ステップS4とステップS6との間にステップS10を設けたことである。
ステップS10では、制御装置7によって、最低セル電圧低下時間が所定の閾値よりも大きいか否かが判断される。ここで、最低セル電圧低下時間とは、電圧センサ72によって検出される各単セルのセル電圧のうち最も低いセル電圧が、所定値を下回っている連続時間又は累積時間を意味する。この所定値は、残水量が多い場合に低下する平均的なセル電圧値に設定されるとよい。最低セル電圧低下時間は、低効率運転時に、上記したタイマー70により計測される。
最低セル電圧低下時間が所定の閾値以下である場合には(ステップS10;No)、ただちに「Ready On」となる(ステップS5)。こうするのは、燃料電池2の残水状態がそれほど悪化しているわけではないと考えられるからである。一方、最低セル電圧低下時間が所定の閾値を越える場合には(ステップS10;Yes)、制御装置7は、燃料電池2の残水状態が悪化していると判断し、上記した残水量低減運転を実行する(ステップS6)。
このように本実施形態によれば、ステップS4での昇温所要時間に加え、ステップS10で最低セル電圧低下時間からも燃料電池2内の残水状態を判断するようにしている。これにより、燃料電池2内の残水状態の判断の精度を向上できるので、より必要性が高い場合に残水量低減運転を実行できる。
他の実施態様では、ステップS10の後にステップS4を実行しても良いし、両ステップを並行して実行しても良い。また、ステップS4を実行しないで、ステップS10のみを実行するものであってもよい。
さらに、他の実施態様では、電圧センサ72が監視するセル電圧は、燃料電池2の端部セルのセル電圧のみであってもよい。端部セルとは、積層された単セルのうち、両端に位置する単セルをいう。特に、セル電圧は端部セルで低下することが知られているので、この端部セルのセル電圧を電圧センサ72の検出対象としてもよい。より好ましくは、総マイナス側に位置する端部セルのセル電圧のみを検出対象とするとよい。
また、他の実施態様では、ステップS10における最低セル電圧に代えて、多数の単セルのセル電圧の標準偏差、多数の単セルの平均セル電圧と最大あるいは最小のセル電圧との差、又は、最大セル電圧と最小セル電圧の差、を用いてもよい。例えば、セル電圧の標準偏差が大きい時間が所定の閾値を越える場合に限り、残水量低減運転(ステップS6)を実行しても良い。
さらに、上記では、ステップS10を「Ready On」前に行う例について説明したが、ステップS10は、「Ready On」の後、すなわち燃料電池システム1の通常運転中に行っても良い。この場合、最低セル電圧低下時間が所定の閾値以下であれば、通常運転を継続すればよい。一方、最低セル電圧低下時間が所定の閾値を越えるのであれば、燃料電池2の残水状態が悪化していると判断し、所定の処理を実行すればよい。所定の処理としては、暖機を促進する運転(例えば低効率運転)、上記した残水量低減運転の(2)あるいは(3)、及びシステム運転終了時の掃気処理が挙げられる。
(変形例2)
図7は、別の実施形態に係る燃料電池システム1の始動時の処理フローを示すフローチャートである。図6との相違点は、ステップS10とステップS6との間にステップS20を追加したことである。その他の点は、変形例1と同様であるので、その詳細な説明を省略する。
ステップS20では、制御装置7によって、燃料電池2が乾燥状態であるか否かが推定される。例えば、ステップS20では、交流インピーダンス法により、燃料電池2の含水量と相関関係のある燃料電池2のインピーダンスが測定される。そして、その測定結果に基づいて、燃料電池2が乾燥状態であるのか、湿潤状態であるのかが推定される。
燃料電池2のインピーダンス値が所定値を超える場合には、制御装置7は、燃料電池2が湿潤状態であると推定し(ステップS20;No)、上記した残水量低減運転を実行する(ステップS6)。
一方、燃料電池2のインピーダンス値が所定値以下である場合には、制御装置7は、燃料電池2が乾燥状態であると推定し(ステップS20;Yes)、残水量低減運転を禁止して、ただちに「Ready On」とする(ステップS5)。このように、残水量低減運転を禁止するのは、最低セル電圧低下時間が所定の閾値を越えた場合(ステップS10;Yes)の原因が、すなわちセル電圧の低下の原因が、燃料電池2が乾燥(いわゆるドライアップ)の状態にあることに起因するからである。
本変形例によれば、ステップS10での最低セル電圧低下時間の判定に加え、ステップS20で、実際に燃料電池2内に水分が多いかどうかを推定するようにしている。これにより、燃料電池2がドライアップの状態の場合にまで、残水量低減運転を行わなくて済み、電解質膜81が必要以上に乾燥し過ぎることを抑制できる。特に、ステップS4での誤判定、又はステップS10での誤判定があったとしても、これらの誤判定をステップS20で好適に防止できる。
本変形例の他の実施態様では、ステップS20において、インピーダンス値ではなく、燃料電池2の温度で、燃料電池2が乾燥状態であるか否かを推定してもよい。燃料電池2の温度が高い状態におけるセル電圧の低下は、燃料電池2がドライアップの状態であることに起因すると考えられるからである。
したがって、燃料電池2の温度が所定値以上(例えば、0℃よりも高い上記の第2の所定温度以上)である場合には、制御装置7は、燃料電池2が乾燥状態であると推定し(ステップS20;Yes)、残水量低減運転を禁止するとよい。一方で、燃料電池2の温度が所定値未満である場合には、制御装置7は、燃料電池2が湿潤状態であると推定し(ステップS20;No)、残水量低減運転を実行するとよい(ステップS6)。なお、燃料電池2の温度は、図1に示した温度センサ47の検出値により反映される。
もちろん、他の実施態様では、ステップS20の後にステップS4を実行しても良い。
実施形態に係る燃料電池システムの構成図である。 実施形態に係るFC電流とFC電圧との関係を示すグラフである。 実施形態に係るポンピング水素の発生メカニズムを説明するための図であり、(A)は通常運転時の電池反応を示し、(B)は低効率運転時の電池反応を示す。 実施形態に係る燃料電池システムの始動時の処理フローを示すフローチャートである。 実施形態に係る燃料電池の0℃までの昇温必要ΔTと0℃までの到達許容時間との関係を示すグラフである。 本発明の変形例1に係る燃料電池システムの始動時の処理フローを示すフローチャートである。 本発明の変形例2に係る燃料電池システムの始動時の処理フローを示すフローチャートである。
符号の説明
1:燃料電池システム、2:燃料電池、7:制御装置、13:コンプレッサ(流量調整装置)、16:背圧調整弁(背圧調整装置)、70:タイマー(計測装置)

Claims (10)

  1. 燃料電池を自己発熱させる暖機運転を行うことにより、通常運転に比して短時間で燃料電池を昇温するように構成された燃料電池システムにおいて、
    前記燃料電池を前記暖機運転によって第1の所定温度にまで昇温するのに要する時間を計測する計測装置と、
    前記計測装置による計測時間が所定時間を越えるときには、前記燃料電池内の残水量を低減させる残水量低減運転を実行する制御装置と、
    を備えた、燃料電池システム。
  2. 前記制御装置は、前記計測時間が前記所定時間以下のときには、前記暖機運転を終了して前記通常運転を開始する、請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記所定時間は、前記暖機運転開始時の前記燃料電池が低温であるほど、長くなるように設定されている、請求項1又は2に記載の燃料電池システム。
  4. 前記制御装置は、前記残水量低減運転の際、前記燃料電池を前記第1の所定温度よりも高い第2の所定温度にまで昇温するように前記暖機運転を継続して実行する、請求項1ないし3のいずれかに記載の燃料電池システム。
  5. 前記燃料電池への反応ガスの供給流量を調整する流量調整装置を更に備え、
    前記制御装置は、前記残水量低減運転の際、前記暖機運転時よりも前記供給流量を増大させるように前記流量調整装置を制御する、請求項1ないし3のいずれかに記載の燃料電池システム。
  6. 前記燃料電池の空気極側の背圧を調整する背圧調整装置を備え、
    前記制御装置は、前記残水量低減運転の際、前記暖機運転時よりも前記背圧を低下させるように前記背圧調整装置を制御する、請求項1ないし3のいずれかに記載の燃料電池システム。
  7. 前記計測装置は、前記暖機運転時における前記燃料電池の最低セル電圧が所定値を下回る連続時間又は累積時間を更に計測し、
    前記制御装置は、前記連続時間又は累積時間が所定の閾値を越えた場合に限り、前記残水量低減運転を実行する、請求項1ないし6のいずれか一項に記載の燃料電池システム。
  8. 前記制御装置は、前記連続時間又は累積時間が所定の閾値を越えた場合であっても、前記燃料電池が乾燥状態であると推定できるときは、前記残水量低減運転を禁止する、請求項7に記載の燃料電池システム。
  9. 前記暖機運転は、前記通常運転に比して電力損失の大きな低効率運転である、請求項1ないし8のいずれか一項に記載の燃料電池システム。
  10. 燃料電池の起動方法であって、
    前記燃料電池の起動時に当該燃料電池を自己発熱させる工程と、
    前記自己発熱時に当該燃料電池が所定温度にまで昇温するのに要する時間を計測する工程と、
    計測した時間が所定時間を越えるとき、前記燃料電池内の残水量を低減させる工程と、
    を備えた燃料電池の起動方法。
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