JP2013239290A - 燃料電池システム及びその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料電池の滞留水を適切に減少させる燃料電池システム及びその制御方法を提供する。
【解決手段】燃料電池10の暖機中は、温度センサ36によって検出される温度、及び/又は、ECU60によって算出される積算電流値に基づいて燃料電池10の滞留水量を推定し、燃料電池10の暖機完了後は、インピーダンス計54によって検出されるインピーダンスに基づいて燃料電池10の滞留水量を推定し、滞留水量が所定値以上である場合、インタークーラバイパス流路を通流するカソードガスの流量を増加させる第1制御、加湿器バイパス流路を通流するカソードガスの流量を増加させる第2制御、燃料電池10の温度を上昇させる第3制御、カソードガス供給流路に供給するカソードガスの流量を増加させる第4制御のうち少なくとも一つを実行する。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池システム及びその制御方法に関する。
従来、低温(例えば、氷点下)の環境下における燃料電池システムの始動性を向上させるため、燃料電池の暖機を行う技術が知られている。例えば、特許文献1には、暖機中に燃料電池で生成される水分量を検出し、当該水分量に基づいて燃料電池への反応ガス供給量を制限する燃料電池システムについて記載されている。
特許第4831417号公報
特許文献1に記載の技術では、任意の時刻における燃料電池の出力電圧などに基づいて所定時間後の燃料電池の出力電流を推定し、反応ガス供給量を決定している。しかしながら、暖機中は燃料電池の状態が変化しやすいことから、所定時間後の出力電流を適切に推定することは困難である。
また、暖機中も電極反応により燃料電池で水が生成されるため、凝縮した水が燃料電池に滞留して発電を阻害する虞がある。そして、燃料電池が備える固体高分子膜の膜含水量を超える水が生成されると、当該水(滞留水)により燃料電池の劣化が進み、発電性能が不安定になるという問題がある。
そこで、本発明は、燃料電池の滞留水を適切に減少させる燃料電池システム及びその制御方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決するために、本発明に係る燃料電池システムは、アノード流路にアノードガスが供給され、カソード流路にカソードガスが供給されて発電する燃料電池と、前記カソード流路に接続されるカソードガス供給流路に設けられ、カソードガスを冷却する冷却手段と、前記カソードガス供給流路に供給されるカソードガスが、前記冷却手段をバイパスして前記カソード流路に流入するように設けられる第1バイパス流路と、前記第1バイパス流路を通流するカソードガスの流量を調整する第1バイパス流量調整手段と、前記冷却手段よりも下流側の前記カソードガス供給流路に設けられ、カソードガスを加湿する加湿器と、前記カソードガス供給流路に供給されるカソードガスが、前記加湿器をバイパスして前記カソード流路に流入するように設けられる第2バイパス流路と、前記第2バイパス流路を通流するカソードガスの流量を調整する第2バイパス流量調整手段と、冷媒流路に冷媒を循環させて前記燃料電池の温度を調整する温度調整手段と、前記カソードガス供給流路に供給するカソードガスの流量を調整するカソードガス流量調整手段と、前記燃料電池の温度を検出する温度検出手段と、前記燃料電池の積算電流値を算出する積算電流値算出手段と、前記燃料電池のインピーダンスを検出するインピーダンス検出手段と、前記燃料電池の暖機中、前記温度検出手段によって検出される温度、及び/又は、前記積算電流値算出手段によって算出される積算電流値に基づいて前記燃料電池の滞留水量を推定するとともに、前記燃料電池の暖機完了後、前記インピーダンス検出手段によって検出されるインピーダンスに基づいて前記燃料電池の滞留水量を推定する滞留水量推定手段と、を備え、前記滞留水量推定手段によって推定される滞留水量が所定値以上である場合、前記第1バイパス流量調整手段によって前記第1バイパス流路を通流するカソードガスの流量を増加させる第1制御と、前記第2バイパス流量調整手段によって前記第2バイパス流路を通流するカソードガスの流量を増加させる第2制御と、前記温度調整手段によって前記燃料電池の温度を上昇させる第3制御と、前記カソードガス流量調整手段によって前記カソードガス供給流路に供給するカソードガスの流量を増加させる第4制御と、のうち少なくとも一つが実行されることを特徴とする。
かかる構成によれば、燃料電池の暖機中、滞留水量推定手段は、温度検出手段によって検出される温度、及び/又は、積算電流値算出手段によって算出される積算電流値に基づいて燃料電池の滞留水量を推定する。暖機中における燃料電池の温度と滞留水量、燃料電池の積算電流値(出力電流の積算値)と滞留水量とは所定の関係があることから、燃料電池の滞留水量を正確に推定できる。
また、燃料電池の暖機完了後、滞留水量推定手段は、インピーダンス検出手段によって検出されるインピーダンスに基づいて燃料電池の滞留水量を推定する。暖機完了後は、燃料電池の固体高分子膜のプロトン伝導性が安定することから、燃料電池の滞留水量がインピーダンスに反映される。したがって、燃料電池の滞留水量を正確に推定できる。
また、滞留水量推定手段によって推定される滞留水量が所定値以上である場合、第1制御、第2制御、第3制御、及び第4制御のうち少なくとも一つが実行される。
第1制御を実行することで、第1バイパス流量調整手段によって、冷却手段をバイパスして第1バイパス流路を通流するカソードガスの流量が増加する。したがって、カソード流路に流入するカソードガスの温度を上昇させ、燃料電池の滞留水の気化が促進される。
また、第2制御を実行することで、第2バイパス流量調整手段によって、加湿器をバイパスして第2バイパス流路を通流するカソードガスの流量が増加する。したがって、カソード流路に乾燥したカソードガスが流入し、燃料電池の滞留水の気化が促進される。
また、第3制御を実行することで、温度調整手段によって燃料電池の温度が上昇する。したがって、燃料電池の飽和蒸気圧が上昇し、滞留水の気化が促進される。
また、第4制御を実行することで、カソードガス流量調整手段によってカソードガス供給流路に供給するカソードガスの流量が増加する。したがって、カソード流路の滞留水がカソードガスの流れに同伴して排出される。
このように、燃料電池における滞留水の発生を適切に抑制するとともに、発生した滞留水を燃料電池外に適切に排出できる。
また、前記燃料電池システムにおいて、前記燃料電池の暖機中、前記滞留水量推定手段によって推定される滞留水量が所定値以上である場合、前記第1制御、前記第2制御、及び前記第3制御が実行され、前記実行後、前記温度検出手段によって検出される温度が所定値以上である場合、及び/又は、前記電流積算値算出手段によって算出される積算電流値が所定値以上である場合、さらに前記第4制御が実行されることが好ましい。
かかる構成によれば、燃料電池の暖機中、滞留水量推定手段によって推定される滞留水量が所定値以上である場合、前記第1制御、前記第2制御、及び前記第3制御が実行され、燃料電池の滞留水の気化が促進される。なお、この段階において前記第4制御は実行されないため、カソードガス流量調整手段による電力消費を抑制できる。
また、前記実行後、温度検出手段によって検出される温度が所定値以上である場合、及び/又は、電流積算値算出手段によって算出される積算電流値が所定値以上である場合、さらに前記第4制御が実行される。したがって、カソード流路の滞留水がカソードガスの流れに同伴して排出される。
また、前記燃料電池システムにおいて、前記燃料電池の暖機完了後、前記滞留水量推定手段によって推定される滞留水量が所定値以上である場合、前記第1制御及び前記第2制御が実行され、前記実行後、前記インピーダンス検出手段によって検出されるインピーダンスが所定値以下である場合、さらに前記第3制御及び前記第4制御が実行されることが好ましい。
かかる構成によれば、燃料電池の暖機完了後、滞留水量推定手段によって推定される滞留水量が所定値以上である場合、前記第1制御及び前記第2制御が実行されるため、燃料電池の滞留水の気化が促進される。
また、前記実行後、インピーダンス検出手段によって検出されるインピーダンスが所定値以下である場合、さらに前記第3制御及び前記第4制御が実行されるため、燃料電池の滞留水の気化を促進しつつ、カソード流路の滞留水がカソードガスの流れに同伴して排出される。
また、本発明に係る燃料電池の制御方法は、アノード流路にアノードガスが供給され、カソード流路にカソードガスが供給されて発電する燃料電池と、前記カソード流路に接続されるカソードガス供給流路に設けられ、カソードガスを冷却する冷却手段と、前記カソードガス供給流路に供給されるカソードガスが、前記冷却手段をバイパスして前記カソード流路に流入するように設けられる第1バイパス流路と、前記冷却手段よりも下流側の前記カソードガス供給流路に設けられ、カソードガスを加湿する加湿器と、前記カソードガス供給流路に供給されるカソードガスが、前記加湿器をバイパスして前記カソード流路に流入するように設けられる第2バイパス流路と、前記燃料電池の温度を検出する温度検出手段と、前記燃料電池のインピーダンスを検出するインピーダンス検出手段と、を備える燃料電池システムの制御方法であって、前記燃料電池の暖機中、前記燃料電池の積算電流値、及び/又は、前記温度検出手段によって検出される前記燃料電池の温度に基づいて前記燃料電池の滞留水量を推定し、前記燃料電池の暖機完了後、前記インピーダンス検出手段によって検出されるインピーダンスに基づいて前記燃料電池の滞留水量を推定する滞留水量推定ステップと、前記滞留水量推定ステップにおいて推定される滞留水量が所定値以上である場合、第1バイパス流量調整手段によって前記第1バイパス流路を通流するカソードガスの流量を増加させる第1制御と、第2バイパス流量調整手段によって前記第2バイパス流路を通流するカソードガスの流量を増加させる第2制御と、温度調整手段によって冷媒流路に冷媒を循環させて前記燃料電池の温度を上昇させる第3制御と、カソードガス流量調整手段によって前記カソードガス供給流路に供給するカソードガスの流量を増加させる第4制御と、のうち少なくとも一つを実行し、前記燃料電池の滞留水を減少させる滞留水減少制御ステップと、を含むことを特徴とする。
かかる構成によれば、滞留水量推定ステップにおいて燃料電池の滞留水量を正確に推定し、滞留水減少制御ステップにおいて燃料電池の滞留水を適切に減少できる。
本発明によれば、燃料電池の滞留水を適切に減少させる燃料電池システム及びその制御方法を提供できる。
本発明の第1実施形態に係る燃料電池システムの構成図である。 (a)は暖機中における燃料電池の供給エア温度と滞留水量との関係を示すマップであり、(b)は暖機中及び暖機後における燃料電池のインピーダンスと滞留水量との関係を示すマップ(比較例)である。 燃料電池システムにおける暖機中の処理の流れを示すフローチャートである。 燃料電池システムにおけるタイムチャートであり、(a)は供給エア温度の推移であり、(b)はインタークーラバイパス弁の開度の推移であり、(c)は加湿器バイパス弁の開度の推移であり、(d)は冷媒ポンプの回転速度の推移であり、(e)はコンプレッサの回転速度の推移である。 燃料電池システムにおけるタイムチャートであり、(a)は燃料電池の供給エア温度の推移であり、(b)は燃料電池の滞留水量の推移である。 燃料電池システムにおける暖機完了後の処理の流れを示すフローチャートである。 燃料電池における暖機完了後のインピーダンスの推移を示すタイムチャートである。 (a)は本発明の第2実施形態に係る燃料電池システムにおいて、暖機中での燃料電池の積算電流値と滞留水量との関係を示すマップあり、(b)は暖機中及び暖機後における燃料電池のインピーダンスと滞留水量との関係を示すマップ(比較例)である。 燃料電池システムにおける暖機中の処理の流れを示すフローチャートである。 燃料電池システムにおけるタイムチャートであり、(a)は燃料電池の積算電流値の推移であり、(b)は燃料電池の滞留水量の推移である。 本発明の第3実施形態に係る燃料電池システムにおける暖機中の処理の流れを示すフローチャートである。 燃料電池システムのタイムチャートであり、(a)は供給エア温度の推移であり、(b)は積算電流値の推移であり、(c)はインタークーラバイパス弁の開度の推移であり、(d)は加湿器バイパス弁の開度の推移であり、(e)は冷媒ポンプの回転速度の推移であり、(f)はコンプレッサの回転速度の推移である。 燃料電池システムにおける暖機完了後の処理の流れを示すフローチャートである。 燃料電池システムにおける暖機完了後のタイムチャートであり、(a)は燃料電池のインピーダンスの推移であり、(b)はインタークーラバイパス弁の開度の推移であり、(c)は加湿器バイパス弁の開度の推移であり、(d)は冷媒ポンプの回転速度の推移であり、(e)はコンプレッサの回転速度の推移である。
本発明の各実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
≪第1実施形態≫
<燃料電池システムの構成>
図1に示す燃料電池システム1は、例えば、図示しない燃料電池車(移動体)に搭載されている。
燃料電池システム1は、燃料電池10と、燃料電池10のアノードに対してアノードガス(水素)を供給するアノード系20と、燃料電池10のカソードに対してカソードガス(酸素を含む空気)を供給するカソード系30と、燃料電池10を経由するように冷媒を循環させて燃料電池10を適温に保つ冷媒系40と、燃料電池10の発電電力を消費する電力消費系50と、これらを制御するECU60と、を備えている。
<燃料電池>
燃料電池10は、固体高分子型燃料電池(Polymer Electrolyte Fuel Cell:PEFC)であり、膜/電極接合体(Membrane Electrode Assembly:MEA)を一対の導電性のセパレータ(図示せず)で挟持してなる単セル(図示せず)を複数積層して構成されている。
燃料電池10の各セパレータには、各膜/電極接合体の全面に水素又は酸素を供給するための溝及び貫通孔が形成されており、これらの溝及び貫通孔がアノード流路11、カソード流路12として機能している。また、セパレータには、燃料電池10を冷却するための冷媒(例えば、エチレングリコールを含む水)が通流する冷媒流路13が形成されている。
燃料電池10では、アノード流路11を介してアノードガス(水素)が供給されると、(式1)の電極反応が起こり、カソード流路12を介してカソードガス(酸素を含む空気)が供給されると、(式2)の電極反応が起こり、各単セルで電位差(Open Circuit Voltage:OCV)が発生する。
2H→4H+4e・・・(式1)
+4H+4e→2HO・・・(式2)
<アノード系>
アノード系20は、水素タンク21と、遮断弁22と、減圧弁23と、エゼクタ24と、気液分離器25と、ドレン弁26と、パージ弁27と、を備えている。
水素タンク21は、配管a1を介して遮断弁22に接続され、高純度の水素が高圧で圧縮充填されている。
遮断弁22は、配管a2を介して減圧弁23に接続され、ECU60からの指令によって開かれると、水素タンク21からの水素がアノード供給流路を介して燃料電池10のアノード流路11に供給されるようになっている。
なお、「アノード供給流路」は、配管a1,a2,a3,及びa4を含んで構成される。
減圧弁23は、配管a3を介してエゼクタ24に接続され、配管a2を介して供給されるアノードガス(水素)の圧力を、カソード流路12を通流するカソードガス(空気)の圧力に応じて調整するものである。
エゼクタ24は、配管a4を介してアノード流路11の入口に接続され、水素タンク21から供給される水素をノズル(図示せず)から噴射することによって、ノズルの周囲に負圧を発生させるものである。これによって、アノード流路11の出口から排出されるアノードオフガス(未反応の水素を含む)が、配管a5,a6を介して吸引される。
気液分離器25は、配管a5を介してアノード流路11の出口に接続され、アノード流路11から排出されるアノードオフガスに含まれる水分を分離して一時的に貯留するものである。
ドレン弁26は、配管a7を介して気液分離器25の下部に接続され、配管a8を介して希釈器37に接続されている。ドレン弁26は、ECU60からの指令に従って開弁することにより、気液分離器25に貯留された水を希釈器37に排出する機能を有している。
パージ弁27は、配管a6から分岐した配管a9に接続され、配管a10を介して希釈器37に接続されている。パージ弁27は、ECU60からの指令に従って開弁することにより、配管a4、アノード流路11、配管a5,a6を含む循環流路に蓄積した不純物(窒素、水分など)を希釈器37に排出する機能を有している。
<カソード系>
カソード系30は、コンプレッサ31と、インタークーラ32と、インタークーラバイパス弁33と、加湿器34と、加湿器バイパス弁35と、温度センサ36と、希釈器37と、を備えている。
コンプレッサ31(カソードガス流量調整手段)は、配管b1を介してインタークーラ32に接続されている。コンプレッサ31は、ECU60からの指令に従って内部の羽根車(図示せず)を回転させることにより、車外から空気(カソードガス)を吸引・圧縮し、カソード供給流路を介して燃料電池10のカソード流路12に供給するものである。つまり、前記羽根車に固定されるモータ(図示せず)の回転速度に応じて、カソードガス供給流路に供給するカソードガスの流量を調整することができる。
なお、「カソードガス供給流路」は、配管b1,b2,及びb3を含んで構成される。また、インタークーラバイパス弁33及び加湿器バイパス弁35が開弁している場合、「カソードガス供給流路」は、配管b4,b5,b6,及びb7をさらに含んで構成される。
インタークーラ32(冷却手段)は、配管b2を介して加湿器34に接続され、配管b1を介してコンプレッサ31から供給される高温の空気を冷却し、適温にする熱交換器である。
インタークーラバイパス弁33(第1バイパス流路調整手段)は、配管b4,b5(第1バイパス流路)に設けられ、インタークーラ32をバイパスしてカソード流路12に流入するカソードガスの流量(比率)を調整する。インタークーラバイパス弁33は、例えば電磁弁であり、ECU60からの指令に従って開度を調整し、カソード流路12に流入するカソードガスの温度を調整するようになっている。
加湿器34は、配管b3を介してカソード流路12の入口に接続され、配管b2を介して流入する低湿潤のカソードガス(空気)と、配管b8を介して流入する高湿潤のカソードオフガスとの間で、中空糸膜(図示せず)を介して水分交換を行い、カソード流路12に向かうカソードガスを加湿するものである。なお、加湿器34は、インタークーラ32よりも下流側のカソードガス供給流路に設置されている。
加湿器バイパス弁35(第2バイパス流量調整手段)は、配管b6,b7(第2バイパス流路)に設けられ、加湿器34をバイパスしてカソード流路12に流入するカソードガスの流量(比率)を調整する。加湿器バイパス弁35は、例えば電磁弁であり、ECU60からの指令に従って開度を調整し、カソード流路12に流入するカソードガスの湿潤度を調整するようになっている。
温度センサ36(温度検出手段)は、配管b3を通流するカソードガス(空気)の温度を検出し、ECU60に出力する機能を有している。なお、配管b3を通流するカソードガスはカソード流路12に流入することから、温度センサ36によって燃料電池10の温度を間接的に検出している。
希釈器37は、配管b9を介して加湿器34に接続され、配管a8を介してドレン弁26に接続され、配管a10を介してパージ弁27に接続されている。希釈器37は、パージ弁27が開いた場合に配管a10を介して流入するアノードオフガスを、配管b9を介して流入するカソードオフガスで希釈し、配管b10を介して車外に排出する。また、希釈器37は、ドレン弁26が開いた場合に配管a8を介して流入する水を、配管b10を介して車外に排出する。
<冷媒系>
冷媒系40は、冷媒ポンプ41と、ラジエータ42と、を備えている。
冷媒ポンプ41(温度調整手段)は、吸入側が配管c3介してラジエータ42に接続され、吐出側が配管c1を介して冷媒流路13の入口に接続されている。そして、ECU60からの指令に従って冷媒ポンプ41が駆動すると、配管c3を介して冷媒を吸入し、配管c1を介して冷媒流路13に圧送して、冷媒流路13に冷媒を循環させ、燃料電池10の温度を調整するようになっている。
ラジエータ42(温度調整手段)は、配管c2を介して冷媒流路13の出口に接続され、配管c3を介して冷媒ポンプ41に接続されている。ラジエータ42は、配管c2から流入する冷媒を、ファン(図示せず)によって送り込まれる外気と熱交換し、放熱させるものである。
<電力消費系>
電力消費系50は、出力検出器51と、VCU52と、走行モータ53と、インピーダンス計54と、を備えている。
出力検出器51は、電流センサ(図示せず)及び電圧センサ(図示せず)を備え、燃料電池10の電流値、電圧値をそれぞれ検出してECU60に出力する機能を有している。
VCU52(Voltage Control Unit)は、ECU60からの指令に従って燃料電池10の発電電力やバッテリ(図示せず)の充放電を制御するものであり、DC/DCチョッパ、DC/DCコンバータなどの電子回路が内蔵されている。
走行モータ53は、燃料電池10及び/又はバッテリ(図示せず)から供給される電力によって回転する電動モータであり、燃料電池10が搭載された移動体の動力源となる。
インピーダンス計54(インピーダンス検出手段)は、例えば、交流式の電極間抵抗計であり、燃料電池10のインピーダンスを検出してECU60に出力する機能を有している。
<制御系>
ECU60(Electric Control Unit)は、CPU、RAM、ROM、各種インタフェースなどの電子回路を備えて構成され、その内部に記憶したプログラムに従って各種機能を発揮する。
また、ECU60には、図1に示す温度センサ36、出力検出器51、及びインピーダンス計54を含むセンサ類からの検出信号や、アクセル(図示せず)の開度を示す信号などが入力される。そして、ECU60は、入力される各信号に応じて各弁の開閉、各ポンプの駆動、VCU52の動作などを制御する。
<その他機器>
IG71(Ignition Switch)は、燃料電池10が搭載された燃料電池車(移動体)の起動スイッチであり、運転席周りに配置されている。そして、IG71は、そのON/OFF信号をECU60に出力するようになっている。
<滞留水量の推定について>
燃料電池10を暖機する際には、発電効率を低下させて自己発熱量を増加させるなど、公知のさまざまな手法により暖機を促進する暖機運転を行う。例えば、発電効率を低下させる場合、燃料電池10に供給される酸素のストイキ比を小さくして熱損失を増加させる。その際、前記した(式1)、(式2)の電極反応により、暖機開始時からの発電電流の積算値に応じて、燃料電池10の固体高分子膜で水が生成される。
ちなみに、燃料電池10の生成水の量は時間の経過とともに増加するが、所定量の生成水は固体高分子膜内に保有される。そして、生成水の量が固体高分子膜の保有可能水量を超えると、生成水が燃料電池10の流路(主に、カソード流路12)に溢れ出て、「滞留水」となる。
一方、暖機が進むにつれて燃料電池10の温度は上昇し、それに対応して配管b3を通流するカソードガスの温度(供給エア温度)も上昇する。これは、配管b2を介して加湿器34に流入する比較的低温のカソードガスと、カソード流路12から配管b8を介して加湿器34に流入する比較的高温のカソードオフガスとが熱交換するためである。
したがって、暖機中において、燃料電池10の温度(つまり、供給エア温度)と、燃料電池10の滞留水量とは、図2(a)に示す関係を有している。なお、図2(a)に示すマップの横軸は、配管b3(図1参照)を通流する空気の温度であり、温度センサ36によって検出される。また、グラフの縦軸は燃料電池10の滞留水量である。
図2(a)に示すように、供給エア温度T未満の領域では、生成された水が燃料電池10の固体高分子膜に保有されるため、滞留水は生じない。一方、供給エア温度T以上の領域では、固体高分子膜の保有可能水量を超えたぶんの滞留水が温度上昇に応じて増加する。
ECU60の記憶手段(図示せず)には、図2(a)に示すマップが予め格納されている。そして、ECU60(滞留水量推定手段)は、燃料電池10の暖機中、温度センサ36によって検出されるカソードガスの温度に基づいて、燃料電池10の滞留水量を推定する機能を有している。
ちなみに、起動時の燃料電池10の状態はさまざまであることから、暖機中における燃料電池10のインピーダンスと滞留水量の関係を特定することは困難である。図2(b)の比較例に示すように、燃料電池10の状態によって、インピーダンスZ以下で滞留水が生じる場合や(暖機中A)、インピーダンスZ以下で滞留水が生じる場合があり(暖機中B)、ΔZのばらつきが生じる。
これに対して、本実施形態では、図2(a)に示すマップを参照することによって、燃料電池10の滞留水量を正確に推定することができる。
<燃料電池システムの動作:暖機中>
次に、図4を参照しつつ、図3のフローチャートを用いて燃料電池システム1の動作(暖機中)を説明する。なお、図3の処理は、運転者によってIG71(図1参照)がONされた直後から開始される。
図3のステップS101においてECU60は、燃料電池10のスタック温度が閾値T以上であるか否かを判定する。閾値Tは、実験やシミュレーションによって取得される値であり、ECU60の記憶手段(図示せず)に予め格納されている。
なお、スタック温度は、温度センサ36(図1参照)によって検出される供給エア温度の他、配管b8を通流するカソードオフガスの温度、配管c2を通流する冷媒の温度などを用いてもよい。
スタック温度が所定値T以上である場合(S101→Yes)、ECU60は暖機が完了していると判定し、処理を終了する。一方、スタック温度が所定値T未満である場合(S101→No)、ECU60の処理はステップS102に進む。
ステップS102においてECU60は、暖機運転を実行する。例えば、燃料電池10に供給する酸素のストイキ比を低下させて低効率発電を実行し、自己発熱による暖機を促進させなどの手法により暖機を促進する暖機運転を行う。
図4(a)に示すように、時刻tで暖機運転が開始されると、温度センサ36によって検出される供給エア温度が徐々に上昇する。なお、暖機運転の開始時は、インタークーラバイパス弁33及び加湿器バイパス弁35は閉状態となっている。
図3のステップS103においてECU60は、供給エア温度が閾値T以上であるか否かを判定する。つまり、ECU60は、図2(a)に示すマップを参照して供給エア温度に対応する滞留水量を推定し、供給エア温度が、燃料電池10で滞留水が発生し始める際の閾値T以上であるか否かを判定する。供給エア温度が閾値T以上である場合(S103→Yes)、ECU60の処理はステップS104に進む。一方、供給エア温度が閾値T未満である場合(S103→No)、ECU60の処理はステップS101に戻る。
次に、ステップS104〜S107においてECU60は、燃料電池10の滞留水を減少させるための制御を実行する。(図4の時刻t〜t参照)。
すなわち、ステップS104においてECU60は、インタークーラバイパス弁33を開状態にする(第1制御)。すなわち、図4(b)の時刻tにおいてECU60は、インタークーラバイパス弁33を閉状態から開状態に切り替え、インタークーラ32をバイパスして第1バイパス流路(配管b4,b5)を通流するカソードガスの流量を増加させる。これによって、カソード流路12に流入するカソードガスの温度を上昇させ、燃料電池10の滞留水の気化が促進される。
ステップS105においてECU60は、加湿器バイパス弁35を開状態にする(第2制御)。すなわち、図4(c)の時刻tにおいてECU60は、加湿器バイパス弁35を閉状態から開状態に切り替え、加湿器34をバイパスして第2バイパス流路(配管b6,b7)を通流するカソードガスの流量を増加させる。これによって、カソード流路12に乾燥したカソードガスが流入し、燃料電池10の滞留水の気化が促進される。
ステップS106においてECU60は、冷媒ポンプ41の回転速度を下げる(第3制御)。すなわち、図4(d)の時刻tにおいてECU60は、冷媒ポンプ41の回転速度を所定値まで下げて、冷媒流路13を通流する冷媒の流量が低減させる。これによって燃料電池10の温度が上昇し、それに伴って飽和蒸気圧も上昇して滞留水の気化が促進される。
なお、図4(d)に破線で示すように、時刻t〜tにおいて冷媒ポンプ41を間欠運転することで冷媒流量を低減させてもよい。
ステップS107においてECU60は、コンプレッサ31の回転速度を上げる(第4制御)。すなわち、図4(e)の時刻tにおいてECU60は、コンプレッサ31の回転速度を所定値まで上げて、カソードガス供給流路に供給する空気の流量を増加させる。これによって、カソード流路12の滞留水が空気の流れに同伴して排出される。ちなみに、排出された滞留水は、希釈器37から配管b10を介して車外に排出される。
つまり、図5(a)に示すように、暖機中に燃料電池10で滞留水が発生する可能性のある温度Tから、暖機完了の閾値となる温度Tまで、ECU60は滞留水減少制御(第1制御〜第4制御)を実行し、その後、通常運転に移行する。これによって、図5(b)に示すように、本実施形態(実線)では燃料電池10における滞留水量が略ゼロとなり、滞留水減少制御を実行しない場合(一点鎖線)と比較して、滞留水量を大幅に減少させることができる。
<燃料電池システムの動作:暖機完了後>
次に、図7を参照しつつ、図6のフローチャートを用いて燃料電池システム1の動作(暖機完了後)を説明する。
ステップS201においてECU60は、通常制御を実行する。ここで、「通常制御」とは、インタークーラバイパス弁33を閉状態とし、燃料電池10の状態や要求出力に応じて、加湿器バイパス弁35の開度、冷媒ポンプ41の回転速度、及びコンプレッサ31の回転速度を適宜調整する制御を意味している。
次に、ステップS202においてECU60は、インピーダンス計54から入力される燃料電池10のインピーダンスが閾値Z以下であるか否かを判定する。なお、閾値Zは実験やシミュレーションによって取得される値であり、ECU60の記憶手段(図示せず)に予め格納されている。
また、暖機中における燃料電池10のインピーダンスと滞留水量との関係は、起動時の状態などに応じて変化するが(図2(b)の暖機中A,Bを参照)、暖機後の通常運転時は滞留水量がインピーダンスに正確に反映される(図2(b)の暖機後を参照)。これは、燃料電池10のスタック温度が所定値T以上となり、固体高分子膜のプロトン伝導率が安定するためである。
燃料電池10のインピーダンスが閾値Z以下である場合(S202→Yes)、ECU60の処理はステップS203に進む。一方、燃料電池10のインピーダンスが閾値Zより大きい場合(S202→No)、ECU60の処理はステップS207に進む。
ステップS203〜S206においてECU60は、滞留水減少制御を実行する。
すなわち、ステップS203においてECU60は、インタークーラバイパス弁33を開状態にする(第1制御)。ステップS204においてECU60は、加湿器バイパス弁35を開状態にする(第2制御)。ステップS205においてECU60は、冷媒ポンプ41の回転速度を下げる(第3制御)。そして、ステップS206においてECU60は、コンプレッサ31の回転速度を上げる(第4制御)。
次に、ステップS207においてECU60は、燃料電池10のインピーダンスが閾値Z以上であるか否かを判定する。なお、閾値Zは、閾値Zよりも大きい値であり、滞留水減少制御を解除する際の閾値である(図7参照)。燃料電池10のインピーダンスが閾値Z以上である場合(S207→Yes)、ECU60の処理はステップS201に戻る。一方、燃料電池10のインピーダンスが閾値Z未満である場合(S207→No)、ECU60の処理はステップS202に戻る。
つまり、図7に示すように、燃料電池10のインピーダンスが、滞留水が生じる際の閾値(下限値)Z以下となってから、乾燥状態になる際の閾値(上限値)Zに達するまで、ECU60は滞留水減少制御を実行する。これによって、燃料電池10の固体高分子膜を適湿状態で保ち、その劣化を抑制するとともに良好な発電状態を維持することができる。
<効果>
本実施形態に係る燃料電池システム1によれば、以下の効果を奏する。
すなわち、暖機中は、燃料電池10の温度(供給エア温度)を検出し、これに対応して滞留水量を推定する。前記したように、状態変化が激しい暖機中は、滞留水量とインピーダンスとの関係が特定しづらい上に、インピーダンスの検出精度を上げるためには数sec〜数十secの時間を必要とする。これに対して、本実施形態では、燃料電池10の温度と滞留水との関係を示すマップを参照することで、滞留水量を正確に推定できる。
また、暖機中に燃料電池10の温度が所定値以上となった(つまり、滞留水量が所定値以上となった)場合、一時的に暖機運転を解除して滞留水減少制御を実行することで、燃料電池10の滞留水を速やかに減少させることができる。
また、暖機中の滞留水量を正確に推定できることから、適格なタイミングで暖機を完了し、通常運転に移行できる。したがって、コンプレッサ31のモータを必要な時間だけ高速回転させることで、無駄な電力消費を回避できる。
また、暖機完了後の通常運転時においても、燃料電池10のインピーダンスを用いて滞留水有無の判定を行い、その結果に応じて滞留水減少制御を実行する。これによって、燃料電池10の固体高分子膜を適度な湿潤状態で安定した発電を継続させつつ、燃料電池10の劣化及びフラッディングを防止することができる。
また、暖機完了後は固体高分子膜のプロトン伝導率が安定し、滞留水量が正確にインピーダンスに反映される。その結果、滞留水量を正確に推定し、適切なタイミングで滞留水減少制御を実行できる。したがって、コンプレッサ31のモータを必要な時間だけ高速回転させることで、無駄な電力消費を回避できる。
≪第2実施形態≫
第2実施形態は、燃料電池10の電流積算値に基づいて滞留水量を推定する点が第1実施形態とは異なるが、その他の点については第1実施形態と同様である。したがって、当該異なる点について説明し、第1実施形態と重複する点については説明を省略する。
なお、第2実施形態に係る燃料電池システム1の構成は、第1実施形態と同様である。
図8(a)に示すグラフの横軸に示す「積算電流値」とは、運転者によってIG71(図1参照)がONにされ、燃料電池システム1が起動した時刻からの燃料電池10の発電電流の積算値を意味している。
図8(a)に示すように、積算電流値I未満の領域では、生成された水が燃料電池10の固体高分子膜に保有されるため、滞留水は生じない。一方、積算電流値I以上の領域では、固体高分子膜の保有可能水量を超えたぶんの滞留水が積算電流値Iに応じて増加する。
ECU60の記憶手段(図示せず)には、図2(a)に示すマップが予め格納されている。そして、ECU60(積算電流値算出手段)は、燃料電池10の暖機中、出力検出器51によって検出される発電電流に基づいて起動時からの積算電流値を算出する機能を有している。また、ECU60(滞留水量推定手段)は、図2(a)に示すマップを参照し、積算電流値に対応して燃料電池10の滞留水量を推定する機能を有している。
図8(b)の比較例に示すように、燃料電池10の状態によって、インピーダンスZ以下で滞留水が生じる場合や(暖機中A)、インピーダンスZ以下で滞留水が生じる場合があり(暖機中B)、ΔZのばらつきがある。
これに対して、本実施形態では、図8(a)に示すマップを参照することによって、燃料電池10の滞留水量を正確に推定することができる。
<燃料電池システムの動作:暖機中>
図9のステップS301,S302は、第1実施形態で説明した図3のステップS101,S102と同様であるから説明を省略する。
ステップS303においてECU60は、起動時からの積算電流値が閾値I以上であるか否かを判定する。つまり、ECU60は、図8(a)に示すマップを参照して起動時からの積算電流値に対応する滞留水量を推定し、積算電流値が、燃料電池10で滞留水が発生し始める際の閾値I以上であるか否かを判定する。
なお、閾値Iは、例えば図8(a)に示す積算電流値I以上の所定値であり、起動時における燃料電池10の温度に応じて適宜設定することが好ましい。
積算電流値が閾値I以上である場合(S303→Yes)、ECU60の処理はステップS304に進む。一方、積算電流値が閾値I未満である場合(S303→No)、ECU60の処理はステップS301に戻る。
ステップS304〜S307に示す滞留水減少制御は、第1実施形態で説明した図3のステップS104〜S107と同様であるから、説明を省略する。
なお、燃料電池システム1の暖機運転完了後の動作は、第1実施形態の場合(図6参照)と同様であるから、説明を省略する。
<効果>
本実施形態に係る燃料電池システム1によれば、以下の効果を奏する。
すなわち、図10(a)に示すように、起動時からの積算電流値が、暖機中に燃料電池10で滞留水が発生する可能性のある閾値Iに達してから滞留水減少制御(第1制御〜第4制御)を実行し、暖機が完了すると(積算電流値Iに対応)、通常運転に移行する。
したがって、図10(b)に示すように、本実施形態(実線)では燃料電池10の滞留水量は略ゼロとなり、滞留水減少制御を実行しない場合(一点鎖線)と比較して、滞留水量を大幅に減少させることができる。
その結果、滞留水に起因する料電池10の発電阻害を防止するとともに、燃料電池10の劣化を抑制し、安定して暖機及び発電を行うことができる。
≪第3実施形態≫
第3実施形態は、供給エア温度及び積算電流値に応じて、滞留水減少制御を2段階で実行する点が第1実施形態とは異なるが、その他の点は第1実施形態と同様である。したがって、当該異なる部分について説明し、第1実施形態と重複する部分については説明を省略する。
なお、第3実施形態に係る燃料電池システム1の構成は、第1実施形態と同様である。
<燃料電池システムの動作:暖機中>
次に、図12を参照しつつ、図11のフローチャートを用いて燃料電池システム1の動作(暖機中)を説明する。なお、図12の処理は、運転者によってIG71(図1参照)がONされた直後から開始される。
図11のステップS401においてECU60は、燃料電池10のスタック温度が閾値T以上であるか否かを判定する。なお、スタック温度として、温度センサ36(図1参照)によって検出される供給エア温度の他、配管b8を通流するカソードオフガスの温度、配管c2を通流する冷媒の温度などを用いてもよい。
スタック温度が所定値T以上である場合(S401→Yes)、ECU60は暖機が完了していると判定し、処理を終了する。一方、スタック温度が所定値T未満である場合(S401→No)、ECU60の処理はステップS402に進む。
ステップS402においてECU60は、暖機運転を実行する。図12(a)に示すように、時刻tで暖機運転が開始されると、温度センサ36によって検出される供給エア温度が徐々に上昇する。
ステップS403においてECU60は、供給エア温度が閾値T以上であるか否かを判定する。供給エア温度が閾値T以上である場合(S403→Yes)、ECU60の処理はステップS405に進む。一方、供給エア温度が閾値T未満である場合(S403→No)、ECU60の処理はステップS404に進む。
ステップS404においてECU60は、積算電流値が閾値I以上であるか否かを判定する。積算電流値が閾値I以上である場合(S404→Yes)、ECU60の処理はステップS405に進む。一方、積算電流値が閾値I未満である場合(S404→No)、ECU60の処理はステップS401に戻る。
つまり、ステップS403,S404の条件のうちいずれか一つが満たされている場合、ECU60はステップS405〜S407において第1段階の滞留水減少制御を実行する。
次に、ステップS405においてECU60は、インタークーラバイパス弁33を開状態にする(第1制御)。ステップS406においてECU60は、加湿器バイパス弁35を開状態にする(第2制御)。ステップS407においてECU60は、冷媒ポンプ41の回転速度を下げる(第3制御)。なお、図12(e)の破線で示すように、ステップS407において冷媒ポンプ41を間欠運転してもよい。
すなわち、図12(a)に示すように、積算電流値が閾値I以上である(S404→Yes)時刻t〜tにおいてECU60は、滞留水減少制御(第1制御〜第3制御)を実行する。これによって、比較的高温の乾燥した空気がカソード流路12に流入するとともに、燃料電池10の温度が上昇するため、滞留水の発生を抑制できる。
次に、図11のステップS408においてECU60は、供給エア温度が閾値T以上であるか否かを判定する。供給エア温度が閾値T以上である場合(S408→Yes)、ECU60の処理はステップS409に進む。一方、供給エア温度が閾値T未満である場合(S408→No)、ECU60の処理はステップS401に戻る。
ステップS409においてECU60は、積算電流値が閾値I以上であるか否かを判定する。積算電流値が閾値I以上である場合(S409→Yes)、ECU60の処理はステップS410に進む。一方、積算電流値が閾値I未満である場合(S409→No)、ECU60の処理はステップS401に戻る。
つまり、ステップS408,S409の両方が満たされている場合、ECU60はステップS410で第2段階の滞留水減少制御を実行する。
ステップS410においてECU60は、コンプレッサ31の回転速度を上昇させる(第4制御)。つまり、図12(a)に示すように、供給エア温度が閾値T以上であり、かつ、積算電流値が閾I以上である時刻t〜tにおいてECU60は、滞留水減少制御(第4制御)を実行する。これによって、燃料電池10で発生した滞留水をコンプレッサ31からの空気の流れに同伴させて排出できる。
そして、図12の時刻tにおいて、スタック温度(供給エア温度)が閾値Tに達すると、ECU60は暖機運転を完了し、通常運転に移行する。
<燃料電池システムの動作:暖機完了後>
次に、図14を参照しつつ、図13のフローチャートを用いて燃料電池システム1の動作(暖機完了後)を説明する。
ステップS501においてECU60は、通常制御を実行する。なお、「通常制御」は、第1実施形態で説明したものと同様である。
次に、ステップS502においてECU60は、インピーダンス計54から入力される燃料電池10のインピーダンスが閾値Z以下であるか否かを判定する。燃料電池10のインピーダンスが閾値Z以下である場合(S502→Yes)、ECU60の処理はステップS503に進む。一方、燃料電池10のインピーダンスが閾値Zより大きい場合(S502→No)、ECU60の処理はステップS508に進む。
ステップS503,S504においてECU60は、第1段階の滞留水減少制御を実行する。
すなわち、ステップS503においてECU60は、インタークーラバイパス弁33を開状態にする(第1制御)。ステップS504においてECU60は、加湿器バイパス弁35を開状態にする(第2制御)。
これによって、比較的高温の乾燥した空気がカソード流路12に流入するため、燃料電池10での滞留水発生を抑制できる。なお、他の制御に比べて、燃料電池10の温度を上昇させる第3制御は追従遅れが大きいため、後記する第2段階で実行する。
次に、ステップS505においてECU60は、燃料電池10のインピーダンスが閾値Z以下であるか否かを判定する。なお、インピーダンスの閾値Zは、前記した閾値Zよりも小さい値である。
燃料電池10のインピーダンスが閾値Z以下である場合(S505→Yes)、ECU60の処理はステップS506に進む。一方、燃料電池10のインピーダンスが閾値Zより大きい場合(S505→No)、ECU60の処理はステップS508に進む。
ステップS506,S507においてECU60は、第2段階の滞留水減少制御を実行する。
すなわち、ステップS506においてECU60は、冷媒ポンプ41の回転速度を下げる(第3制御)。ステップS507においてECU60は、コンプレッサ31の回転速度を上げる(第4制御)。
次に、ステップS508においてECU60は、燃料電池10のインピーダンスが閾値Z以上であるか否かを判定する。なお、閾値Zは、閾値Zよりも大きい値であり、滞留水減少制御を解除する際の閾値である(図14参照)。燃料電池10のインピーダンスが閾値Z以上である場合(S508→Yes)、ECU60の処理はステップS501に戻る。一方、燃料電池10のインピーダンスが閾値Z未満である場合(S508→No)、ECU60の処理はステップS502に戻る。
つまり、図14に示すように、燃料電池10のインピーダンスが、滞留水が生じる際の閾値Z以下であり、かつ、閾値Zより大きい領域では、第1段階の滞留水減少制御(第1制御,第2制御)を実行する。これによって、比較的高温の乾燥した空気をカソード流路12に流入させ、滞留水の発生を抑制できる。
そして、燃料電池10のインピーダンスが閾値Z以下である領域では第2段階の滞留水減少制御(第3制御、第4制御)を実行する。これによって、燃料電池10の温度を上昇させて滞留水の発生を抑制するとともに、発生した滞留水をコンプレッサ31からの空気の流れに同伴させて外部に排出できる。
<効果>
本実施形態に係る燃料電池システム1によれば、以下の効果を奏する。
すなわち、暖機運転中及び暖機完了後において、燃料電池10の滞留水量に関する判定を多段式に行うことによって、各々の判定時に応じた適切な滞留水減少制御を実行できる。
例えば、暖機中において、第1段階では(S403→Yes,or,S404→Yes)、第1制御〜第3制御を実行することで早期に燃料電池10の湿度を下げ、滞留水の発生を適切に抑制できる。なお、暖機中では負荷変動が少ないため、第1段階で第3制御を実行して冷媒の流量を小さくすることで、速やかに燃料電池10の温度を上昇させることができる。また、第1段階では第4制御を実行しないことから、コンプレッサ31の回転速度の上昇に伴う消費電力を抑えることができる。
さらに、第2段階では(S408→Yes,and,S409→Yes)、本格的な滞留水発生状態となるため、第4制御を実行する。これによって、コンプレッサ31からの空気の流れに同伴させて、滞留水を確実に排出できる。
また、暖機完了後において、第1段階では(S502→Yes)、第1制御及び第2制御を実行することで早期に燃料電池10の湿度を下げて、滞留水の発生を適切に抑制できる。また、第1段階では第4制御を実行しないことから、コンプレッサ31の回転速度の上昇に伴う消費電力を抑えることができる。
さらに、第2段階では(S505→Yes)、本格的な滞留水発生状態となるため、第3制御及び第4制御を実行する。これによって、燃料電池10の温度を上昇させて滞留水の発生を抑制しつつ、燃料電池10に存在する滞留水を確実に排出できる。
このように、暖機中及び暖機完了後において安定した発電を継続しつつ、滞留水量を確実に低減することで、燃料電池10の劣化を抑制することができる。また、本実施形態では、滞留水の状態を2段階で判定し、それぞれの状態に応じた最適な排水制御を実行する。これによって、燃料電池10の内部状態を急激に変化させることなく(急激な乾燥状態に移行させることなく)、安定した状態で運転を継続できる。
また、コンプレッサ31の回転速度を必要に応じて適切に上昇させることで、無駄な電力消費を抑制し、電力の使用効率を向上させることができる。
≪変形例≫
以上、本発明に係る燃料電池システム1について各実施形態により説明したが、本発明の実施態様はこれらの記載に限定されるものではなく、種々の変更などを行うことができる。
例えば、前記各実施形態の第3制御において、冷媒ポンプ41の回転速度を下げて燃料電池10の温度を上昇させる例を示したが、これに限らない。すなわち、ラジエータ42のファン(図示せず)を停止させることで、冷媒の温度(つまり、燃料電池10の温度)を上昇させてもよい。
また、前記各実施形態では、配管b3(図1参照)に設置されている温度センサ36で検出される空気の温度を燃料電池10の温度とする例について説明したが、これに限らない。すなわち、配管b8(図1参照)に温度センサを設置し、カソード流路12から流出するカソードオフガスの温度を検出し、当該温度を燃料電池10の温度としてもよい。また、配管c2(図1参照)に温度センサを設置し、冷媒流路13から流出する冷媒の温度を検出し、当該温度を燃料電池10の温度としてもよい。
また、前記第1実施形態では供給エア温度(燃料電池10の温度)に基づいて滞留水量を推定し、その推定結果に応じて滞留水減少制御を実行する場合について説明したが、これに限らない。例えば、供給エア温度が閾値T以上である条件と、積算電流値が閾値I以上である条件のうち少なくとも1つが満たされた場合に、滞留水減少制御を実行することとしてもよい。
また、前記各実施形態において滞留水減少制御を実行する際、インタークーラバイパス弁33及び加湿器バイパス弁35を全開とする場合について説明したが、これに限らない。すなわち、各バイパス弁の開度は、燃料電池システム1の状況に応じて適宜設定し、滞留水減少制御を実行する際に開度を大きくすることとしてもよい。
また、前記各実施形態では、第1制御〜第4制御の全てを行うことで滞留水減少制御を実行する例を示したが、これに限らない。すなわち、第1制御〜第4制御のうち少なくとも1つを実行することとしてもよい。
また、第3実施形態では、暖機中の第1段階では第1制御〜第3制御を実行し、第2段階では第4制御を実行する場合について説明したが、これに限らない。すなわち、第1段階及び第2段階で採用する制御については、システム設計に応じて適宜選択できる。なお、暖機完了後の制御についても同様である。
また、第3実施形態では、暖機中の滞留水減少制御を、供給エア温度と積算電流値とを用いて2段階で行う場合について説明したが、これに限らない。例えば、供給エア温度(又は積算電流値)について異なる2つの閾値を設け、滞留水減少制御を2段階で実行してもよい。この場合、第1段階の滞留水減少制御に移行する際の閾値よりも、第2段階の滞留水減少制御に移行する際の閾値が大きくなるように設定する。
また、滞留水減少制御を3段階以上の多段で実行してもよい。
また、前記各実施形態では、滞留水が発生し始める際のエア供給温度T及び/又は積算電流値Iに達すると滞留水減少制御を実行する場合について説明したが、これに限らない。すなわち、エア供給温度(燃料電池10の温度)及び/又は積算電流値に基づいてECU60が滞留水量を推定し、滞留水量が所定値以上である場合に滞留水減少制御を実行することとしてもよい。
また、前記各実施形態は、適宜組み合わせることができる。例えば、第1実施形態と第3実施形態を組み合わせて、暖機中はエア供給温度のみに基づいた滞留水減少制御を実行し(第1実施形態)、暖機完了後はエア供給温度及び積算電流値を用いて2段階で実行してもよい(第3実施形態)。
また、前記各実施形態は、燃料電池システム1を燃料電池車などの移動体に適用する場合について説明したが、これに限らない。例えば、定置型の燃料電池システムに適用してもよい。
1 燃料電池システム
10 燃料電池
11 アノード流路
12 カソード流路
13 冷媒流路
31 コンプレッサ(カソードガス流量調整手段)
32 インタークーラ(冷却手段)
33 インタークーラバイパス弁(第1バイパス流量調整手段)
34 加湿器
35 加湿器バイパス弁(第2バイパス流量調整手段)
36 温度センサ(温度検出手段)
41 冷媒ポンプ(温度調整手段)
42 ラジエータ(温度調整手段)
54 インピーダンス計(インピーダンス検出手段)
60 ECU(積算電流算出手段、滞留水量推定手段、湿潤状態調整手段)
b4,b5 配管(第1バイパス流路)
b6,b7 配管(第2バイパス流路)

Claims (4)

  1. アノード流路にアノードガスが供給され、カソード流路にカソードガスが供給されて発電する燃料電池と、
    前記カソード流路に接続されるカソードガス供給流路に設けられ、カソードガスを冷却する冷却手段と、
    前記カソードガス供給流路に供給されるカソードガスが、前記冷却手段をバイパスして前記カソード流路に流入するように設けられる第1バイパス流路と、
    前記第1バイパス流路を通流するカソードガスの流量を調整する第1バイパス流量調整手段と、
    前記冷却手段よりも下流側の前記カソードガス供給流路に設けられ、カソードガスを加湿する加湿器と、
    前記カソードガス供給流路に供給されるカソードガスが、前記加湿器をバイパスして前記カソード流路に流入するように設けられる第2バイパス流路と、
    前記第2バイパス流路を通流するカソードガスの流量を調整する第2バイパス流量調整手段と、
    冷媒流路に冷媒を循環させて前記燃料電池の温度を調整する温度調整手段と、
    前記カソードガス供給流路に供給するカソードガスの流量を調整するカソードガス流量調整手段と、
    前記燃料電池の温度を検出する温度検出手段と、
    前記燃料電池の積算電流値を算出する積算電流値算出手段と、
    前記燃料電池のインピーダンスを検出するインピーダンス検出手段と、
    前記燃料電池の暖機中、前記温度検出手段によって検出される温度、及び/又は、前記積算電流値算出手段によって算出される積算電流値に基づいて前記燃料電池の滞留水量を推定するとともに、
    前記燃料電池の暖機完了後、前記インピーダンス検出手段によって検出されるインピーダンスに基づいて前記燃料電池の滞留水量を推定する滞留水量推定手段と、を備え、
    前記滞留水量推定手段によって推定される滞留水量が所定値以上である場合、
    前記第1バイパス流量調整手段によって前記第1バイパス流路を通流するカソードガスの流量を増加させる第1制御と、
    前記第2バイパス流量調整手段によって前記第2バイパス流路を通流するカソードガスの流量を増加させる第2制御と、
    前記温度調整手段によって前記燃料電池の温度を上昇させる第3制御と、
    前記カソードガス流量調整手段によって前記カソードガス供給流路に供給するカソードガスの流量を増加させる第4制御と、のうち少なくとも一つが実行される
    ことを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記燃料電池の暖機中、
    前記滞留水量推定手段によって推定される滞留水量が所定値以上である場合、前記第1制御、前記第2制御、及び前記第3制御が実行され、
    前記実行後、
    前記温度検出手段によって検出される温度が所定値以上である場合、及び/又は、前記電流積算値算出手段によって算出される積算電流値が所定値以上である場合、さらに前記第4制御が実行される
    ことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記燃料電池の暖機完了後、
    前記滞留水量推定手段によって推定される滞留水量が所定値以上である場合、前記第1制御及び前記第2制御が実行され、
    前記実行後、
    前記インピーダンス検出手段によって検出されるインピーダンスが所定値以下である場合、さらに前記第3制御及び前記第4制御が実行される
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の燃料電池システム。
  4. アノード流路にアノードガスが供給され、カソード流路にカソードガスが供給されて発電する燃料電池と、前記カソード流路に接続されるカソードガス供給流路に設けられ、カソードガスを冷却する冷却手段と、前記カソードガス供給流路に供給されるカソードガスが、前記冷却手段をバイパスして前記カソード流路に流入するように設けられる第1バイパス流路と、前記冷却手段よりも下流側の前記カソードガス供給流路に設けられ、カソードガスを加湿する加湿器と、前記カソードガス供給流路に供給されるカソードガスが、前記加湿器をバイパスして前記カソード流路に流入するように設けられる第2バイパス流路と、前記燃料電池の温度を検出する温度検出手段と、前記燃料電池のインピーダンスを検出するインピーダンス検出手段と、を備える燃料電池システムの制御方法であって、
    前記燃料電池の暖機中、前記燃料電池の積算電流値、及び/又は、前記温度検出手段によって検出される前記燃料電池の温度に基づいて前記燃料電池の滞留水量を推定し、
    前記燃料電池の暖機完了後、前記インピーダンス検出手段によって検出されるインピーダンスに基づいて前記燃料電池の滞留水量を推定する滞留水量推定ステップと、
    前記滞留水量推定ステップにおいて推定される滞留水量が所定値以上である場合、
    第1バイパス流量調整手段によって前記第1バイパス流路を通流するカソードガスの流量を増加させる第1制御と、
    第2バイパス流量調整手段によって前記第2バイパス流路を通流するカソードガスの流量を増加させる第2制御と、
    温度調整手段によって冷媒流路に冷媒を循環させて前記燃料電池の温度を上昇させる第3制御と、
    カソードガス流量調整手段によって前記カソードガス供給流路に供給するカソードガスの流量を増加させる第4制御と、
    のうち少なくとも一つを実行し、前記燃料電池の滞留水を減少させる滞留水減少制御ステップと、を含む
    ことを特徴とする燃料電池システムの制御方法。
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