JP5081364B2 - 分子鎖連結に適した組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
本発明は、数平均分子量の増加するように分子鎖連結するのに適したポリマー組成物、プレプレグ(prepreg)、積層複合物及び成形品、その製造及び成形法、その分子鎖連結法に関する。特に本発明は、ポリ芳香族組成物、プレプレグ、積層複合物及び成形品に関する。
【0002】
強化された及び強化されてない硬化しうる組成物、例えばエポキシ、シアネート、フェノールなどの使用は、広範な商業的及び軍事的構造材用途において長い間公知であった。スポーツの用具、建築材料、宇宙、地上及び海上の乗り物、軽量なカーボンに基づく強靭な材料は高性能を付与することが分かっている。更にこれらの組成物は高温硬化接着剤としての用途が見出だされている。
【0003】
更に最近、エーテル及び/またはチオエーテルで連結された反復単位をポリエーテル芳香族及びポリチオエーテル芳香族の形で含むポリアリ−ル熱可塑性成分を含んでなる種類のポリ芳香族組成物は、強度、破砕靭性、モジュラス、及び高温安定性及び耐高温性に関して独特な性質を有するエンジニアリングポリマー及び複合物の製造に関して知られている。特に準結晶性ポリアリ−ル成分は、優秀な耐溶媒性を示す。
【0004】
これらのポリマー組成物は、典型的にはその結晶溶融温度以上の、例えば365℃までの範囲の温度で製造され、オ−トクレーブでプレプレグ、複合物または成形品に成形され、次いで昇温度で及び/または硬化剤を用いて加工される。この場合、準結晶性組成物の有利な耐溶媒性とその高加工温度との間には妥協がある。それゆえにより低温で加工できる準結晶性組成物が提供できて、その用途が製品の製造に対して身近になることは有利であろう。
【0005】
これらの組成物で得られるプレプレグ、複合物または成形品の品質は、含浸,成型(molding)または成形(shaping)の容易さ及び均一性並びに含浸、成型または成形製品の加工前及び中に歪みなく含浸、成型または成形の形が保持される能力に関して、多くの因子、中でもそのレオロジ−に依存する。
【0006】
典型的には、完全な及び正確な含浸、成型または成形を可能にするのに十分低い粘度を有するが、加工された形において、含浸、成型または成形性能が過度に悪くならない非常に高い粘度に対して許容できる機械的性質を有する組成物を提供することには妥協がある。
【0007】
そのような組成物の加工及び機械的性能を改良する試みは、例えば加工の機械的性質を最適化するための熱可塑性及び熱硬化性成分の混合を含む成分の性質の改変或いは例えば続いて加工前に蒸発しうる適当な溶媒の溶液中における含浸、成型または成形法の改変に焦点が当てられている。しかしながらこれらの試みは、例えばレオロジ−の制御、耐溶媒性、及び空隙の形成に関して更なる問題を提起した。
【0008】
P.T.マックグレール(McGrail)の「ポリ芳香族」、ポリマー・インタ−ナショナル(Polymer International)、41(1996)、103−121には、ポリ芳香族及びその製造法と性質が総覧されている。特に例えば溶液からのプレプレグ化に関する上述の問題及び加工したプレプレグの性質が、反応性ペンダント基で連結された明白なポリマー種のブロックを含んでなるブロックコポリマーを参考にして議論され、架橋に適した反応性基を有する官能基化ポリ芳香族が議論されている。現在存在する技術に関するこの総説は、行わねばならない妥協及びエンジニアリングポリマーの流体組成物からの製造において遭遇する問題を開示している。
【0009】
しかしながら今回驚くことに、上述した問題を見事な具合に克服した、製品への含浸、成型及び成形に対する優秀なレオロジ−性を、エンジニアリングポリマーとしての優秀な機械的性質及び耐溶媒性と兼ね備えているポリマー組成物の提供できることが発見された。
【0010】
従って、本発明の第1の目的は、加工された成型、含浸または他の成形された製品の機械的性質が、製品製造のために有効な射出成型、含浸または成形に必要とされるレオロジ−に課せられた制限とは無関係に制御できる、成型、含浸または他の成形製品を製造するためのポリ芳香族組成物を提供することである。
【0011】
本発明の第2の目的は、製造法、例えば溶解度の制限などによって課せられる制限とは無関係に達成できる計算された分子量範囲で製造されるポリ芳香族組成物を提供することである。
【0012】
本発明の第3の目的は、更なる反応において数平均分子量を望み通りに増加させるために、所望の程度の均一な易動性を有するポリ芳香族組成物を提供することである。
【0013】
本発明の第4の目的は、最終製品の改良された性質を有して得られ且つ成型、含浸または他の成形に必要とされる共通に関連した高加工温度なしに改良された耐溶媒性を有する本質的に熱可塑性ポリマーの高品質な射出成型、含浸または他の成形製品を提供することである。
【0014】
本発明の最も広い観点では、本発明によると、含浸、成型または他の成形に適したレオロジ−を有し且つ続く反応性分子鎖連結により、性質上本質的に熱可塑性である分子量の増大したポリマー組成物を与えるのに適している芳香族ポリマー組成物が提供される。
【0015】
本発明によれば、少なくとも1つの芳香族ポリマーが第1の範囲の数平均分子量(Mn)の、またあるポリマー流動温度で特徴付けられ且つ少なくとも1つの反応性末端基を有するポリマー分子鎖を含んでなり、そして少なくとも1つの分子鎖連結成分が少なくとも2つの連結点を含んでなる、該少なくとも1つの芳香族ポリマーまたはこれらの混合物の分子鎖を、該少なくとも1つの分子鎖連結成分と一緒に含んでなるポリマー組成物であって、複数のポリマー分子鎖末端基が、ポリマー流動温度以上の分子鎖連結温度において連結点と反応して、第1の範囲以上である第2の範囲の数平均分子量(Mn)の、性質上実質的に熱可塑性である連結されたポリマー分子鎖を形成するのに適当である、該ポリマー組成物が提供される。
【0016】
先に定義したポリマー組成物は、先に定義した少くとも1つの芳香族ポリマーのある量を、分子鎖停止条件下に先に定義した少くとも1つの分子鎖連結成分で予め処理して第1の範囲のMnのポリマー分子鎖を生成させたた該ポリマーのある量と一緒に含んでなる前駆体組成物であって、ポリマー流動温度及び連結成分で終わった反応性末端基を有することで特徴付けられ、複数のポリマー分子鎖反応性末端基が連結成分で終わるポリマー分子鎖の連結点と、ポリマー流動温度以上の分子鎖連結温度で反応して、第1の範囲以上の第2の範囲の数平均分子量 (Mn)の連結したポリマー分子鎖を生成するのに適していることが特色である、該前駆体組成物を製造するのに適している。
【0017】
流動温度は、ポリマーが適当に溶融したまたは流体の状態を達成してポリマー分子鎖の反応のための配向または配列への易動を可能にする、温度として定義される。
【0018】
分子鎖連結温度は、ポリマー分子鎖端反応が開始される温度として定義される。好ましくは分子鎖連結温度は、溶媒を除去し且つより簡易な取り扱い特性を有する良好な品質のプレプレグをもたらすプレプレグからの湿り気を改善するために、生成物の加工温度より高い。
【0019】
分子鎖停止条件は、自己反応が回避されるように選択できる。即ちこれによって分子鎖停止反応は分子鎖連結反応へ進展しない。
【0020】
本組成物は、第1の範囲のMnを有する組成物のより大きい及びより均一な易動性の結果として、物理的な空隙の形成を減じて成形するのに適している。これは特に有利であり、温度傾斜または脱気なしに積層物の高生産を可能にする。
【0021】
第1及び第2のMn範囲の差は、反応の所望の程度が化学量論量、反応時間またはポリマー分子鎖がそれ自体更なる反応のために配列する以下の、反応の結果として易動性が低下する温度の選択によって達成される。それゆえに第2のMn範囲は、化学量論量または反応時間または流動温度に関する及び適用するいずれかの後硬化に関する分子鎖連結温度の選択によって制御しうる。
【0022】
ポリ芳香族の、第2の範囲の数平均分子量は、適当には9000−60000の範囲である。有用な準範囲は例えば11000−25000の範囲にあり、第1において適当には範囲が2000−11000、特に3000−9000の範囲にある。
【0023】
本組成物は、流動温度を減じるポリマー分子鎖に対する付加的溶媒を含んでいてもよい。好ましくは組成物は実質的に溶媒を含まず、溶媒またはその有効量の不在下に流動及び分子鎖連結に対して適当である。溶媒を含まない組成物は分子鎖の連結された形においてポリマー分子鎖のモルフォロジ−を保持するのに適当であるということは特に有利である。
【0024】
本組成物は、優秀な成型、含浸除湿または成形の複雑さ(射出成型の場合)を与える未反応形における流動性レオロジ−のために低温で製品を形成させるのに適しており、また先に定義した第2の範囲の数平均分子量を有する反応形において本組成物が先に定義した第2の範囲の数平均分子量を有するポリマー分子鎖を含んでなる公知の組成物に相当する機械的及び熱的性質で特徴付けられるということが、本発明の特別な利点である。これは、より安価なバッギング(bagging)、成型、タイ−ダウン(tie−down)及び付加的材料の使用を可能にする。
【0025】
好ましくは2つまたはそれ以上の芳香族ポリマーを含んでなる組成物は、同一のポリマー主鎖であるが、異なる末端基を有する第1及び第2のポリマーを含んでなる、但し双方が非晶性であり;或いは第2の同様の芳香族ポリマーよりも低い流動温度を有する第1の芳香族ポリマーを含んでなる、但し双方が非晶性で、第2のポリマーが流体形の第1のポリマーの存在下に流動しうる形になって加工を補助し;或いは非晶性ポリマー及び特徴的な融点を有する結晶性または準結晶性ポリマーを含んでなる、但し準結晶性ポリマーが、第2の芳香族ポリマーに対する共溶媒、希釈剤、分散剤、担体などとして作用する第1のポリマーの溶媒効果によって流動性になり、そしてその特徴的な融点によって決定されるように、通常加工しうるよりも低い温度で全く溶融しない。
【0026】
より好ましくは第2の芳香族ポリマーは、(準)結晶性であり、第1の非晶性芳香族ポリマーの溶媒和作用により流動形にさせられる。従って第1の芳香族ポリマーは第2の芳香族ポリマーに対する共溶媒、希釈剤、分散剤、担体などとして作用しうる。これは、低下せしめた加工温度を有するが、それにもかかわらず優秀な生成物の性質、例えば耐溶媒性を保持するマルチブロックの組成物の製造に特に有利である。生成物が本発明のいくつかの生成物ポリマーの優秀な耐溶媒性に対して役立つ(準)結晶性のモルフォロジ−を示すことは重要である。
【0027】
先に定義した反応性末端基及び分子鎖連結点は、低温において不活性であり且つ昇温度においてポリマー分子鎖及び連結成分を連結して連結させるのに適した適切ないずれかの官能基である。末端基と分子鎖連結点は、自己反応官能基の場合、同一であってよく、或いは異なる反応官能基の場合、異なっていてよい。
【0028】
反応性末端基(Y)と分子鎖連結点(Z)は、活性水素を与える官能基及び親電子剤の存在下に昇温度で反応するのに適した極性官能基から選択され、好ましくは活性H、OH、NH2、NHRまたはSH、但しRは炭素数8までの炭化水素基、エポキシ、(メタ)アクリレート、(イソ)シアネート、イソシアネートエステル、アセチレンまたはビニルまたはアリルのようなエチレン、マレイミド、無水物、カルボン酸、オキサゾリン及び不飽和含有モノマーから選択され;好ましくは反応性末端基Yは活性H、OH、NH2、NHRまたはSHから選択され、また分子鎖連結点Zはエポキシ、(メタ)アクリレート、(イソ)シアネート、イソシアネートエステル、アセチレンまたはビニルまたはアリルのようなエチレン、マレイミド、無水物、カルボン酸、オキサゾリン及び不飽和含有モノマーから選択される。
【0029】
好ましくは、分子鎖連結成分は式B(Z)n(Z´)n´のものであり、但しBはポリマー分子鎖でありまたは炭素数1−10の炭素原子主鎖であり、より好ましくはオリゴマーまたはポリマーであり或いは随時置換された及び/またはヘテロ原子N、S、Oを含む脂肪族、脂環族、または芳香族炭化水素であり或いは単結合または核例えばC、O、S、Nまたは遷移金属であり;Z及びZ´はそれぞれ独立にZに対して先に定義した官能基から選択され;n及びn´はそれぞれ0または1−6から選択される整数であり;そしてn及びn´の合計は少なくとも2、好ましくは2−10000、より好ましくは2−10または10−500または500−10000である。更に好ましくは、分子鎖連結成分は、式B (Z)nの化合物を含んでなり、但しB及びZは先に規定した通りであり、nは2−6から選択される。
【0030】
従って、例えばメタクリレート末端ポリマー及び分子鎖連結成分間またはマレイミド末端ポリマー及び分子鎖連結成分間またはオキサゾリン末端ポリマー及び分子鎖連結成分間の自己反応が可能であり、本発明の範囲内にあることは明らかであろう。
【0031】
少量のポリマー分子鎖及び分子鎖連結成分は、混合された反応性末端基及び分子鎖連結点、即ち上に定義した基のそれぞれ1つを有することが可能である。この結果、分子鎖連結反応の比較的早期の動きやすい段階において末端基と連結基はポリマー分子鎖及び分子鎖連結成分の配列によって互いを探しうる。しかし好ましくは、反応性末端基は1つの種類であり、分子鎖連結成分は第2の種類である。
【0032】
ポリマー分子鎖は少なくとも1つの反応性末端基を含んでなり、これによって少なくとも1つの末端基を他のポリマー分子鎖に連結することができる。好ましくは、少なくとも2つの末端基を有する直鎖または分岐鎖ポリマー分子鎖は、少なくとも2つの反応性末端基を含んでなる。反応性末端基は同一でも異なってもよく且つ好ましくは同一であり、これによりポリマー分子鎖はジオ−ル、ポリオ−ル、ジアミン、ポリアミン、ジチオ−ルまたはポリチオ−ルなどで終わる。分子鎖連結成分は少なくとも2つのポリマー分子鎖を一緒に連結しうる少なくとも2つの連結点を含んでなり、「スター」構造の連結成分のような分子鎖ネットワーク連結成分は少なくとも3つの連結点を含んでなる。連結点は同一でも異なってもよく、結果として連結成分はジエポキシ、ポリエポキシ、ジ(メタ)アクリレート、ポリ(メタ)アクリレート、ジ(イソ)シアネート、ポリ(イソ)シアネート、ジアセチレン、ポリアセチレン、ジ無水物、ポリ無水物、ジオキサゾリン、ポリオキサゾリンなどで終わる。
【0033】
それゆえに分子鎖連結成分は、複数の官能基が反応に関与しうるように、複数の官能基をごく近傍に支持しうるいずれかの成分から選択される。この成分は先に定義した連結点を連結する炭素原子主鎖またはポリマー分子鎖を含んでなり、連結点は線状、環式またはこれらの組み合わさった主鎖のペンダント及び/または末端基として支持されていてよい。
【0034】
それゆえに本発明の更なる観点において、先に定義したように新規な分子鎖連結成分が提供される。好適な連結成分は、構造式
エピコ−ト(Epikote)28
【0035】
【化4】
Figure 0005081364
【0036】
ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物(BTDA)
【0037】
【化5】
Figure 0005081364
【0038】
下の単位
【0039】
【化6】
Figure 0005081364
【0040】
を有するマレイン酸無水物
から選択される。
【0041】
ある好適な具体例において、反応性末端基はヒドロキシであり且つエポキシである連結点官能基に対応し、これによってそれらの反応で、所望によりヒドロキシまたはエポキシ末端基のいずれかを有する数平均分子量の増加したβヒドロキシエーテル結合がポリマーに生成する。他に反応性末端基はNH2で、連結点官能基が無水物の場合、それらの反応で、NH2または無水物末端基を有する数平均分子量の増加したイミド結合がポリマーに生成する。他に反応性末端基はNH2で、連結点官能基はマレイミドの場合である。上述の基を混合して用いて、複数の反応性末端基−連結点組合わせを含む混合主鎖を形成させてもよい。
【0042】
芳香族ポリマー分子鎖は、先に定義した少なくとも1つの反応性末端基を有し、連結成分は少なくとも2つの連結点を有する。反応性末端基及び連結点は、ポリマー分子鎖及び連結成分の量で計算して、ポリマー分子鎖の連結を100%まで、2(2点連結)、3(3点連結)、4(4点連結)、例えば 「スタ−」構造での連結、及びこれらの組み合わせ、の倍数の連結を可能にするのに必要な化学量論量で存在する。好ましくは、量は80−100%の連結、より好ましくは90−100%の連結、最も好ましくは95−100%の連結、例えば実質的に100%の連結を与えるように計算されるが、1方または他方を過剰に存在させてもよい。
【0043】
1つの末端のまたは末端の保護された成分またはポリマー分子鎖の量は、連結された分子鎖を終わらせるために存在させてよく、同一でもポリマー分子鎖または連結成分で異なってもよい。
【0044】
1つより多い芳香族を含んでなる組成物は、それぞれが異なる種類の末端基を有する芳香族を含んでいてよく、またはすべてが同一種の末端基を有する芳香族を含んでなってよい。1つまたはそれ以上の連結成分は、同一または異なる連結点官能基を備えていてよい。
【0045】
好ましくは組成物中に存在する各ポリマー分子鎖は同一種の反応性末端基を有し、これによって分子鎖連結成分に関してポリマー分子鎖の特別の配向なしに反応が起こりうる。ポリマー分子鎖は、その反応性末端基が分子鎖連結成分の連結点に対して親和性を有して、ある程度まで自己配向性であることは特に有利である。
【0046】
ブロックコポリマーは、所望のように交互にするのに適した、同一のまたは異なる反応性末端基を有する、異なるポリマー分子鎖種を分子鎖連結することによって生成させることができる。
【0047】
ある量の更なる分子鎖内または間の官能基は、分子鎖長に沿う官能基の形で付与される。従って分子鎖連結成分は、例えば耐溶媒性(F)、架橋グラフト点 (不飽和基)、Tg高揚または適合化、例えば他のポリマーとのミクロ構造親和性及び反応性のような機能性を付与するように選択することができる。
【0048】
本発明の組成物は、先に定義した特徴的な数平均分子量を有する明白な形で提供することは特に有利である。
【0049】
好ましくは少なくとも1つのポリ芳香族は、式
【0050】
【化7】
Figure 0005081364
【0051】
の同一のまたは異なる反復単位を含んでなる。式中AはSO2、直接結合、酸素、いおう、−CO−、及び2価の炭素基から選択され;Xは2価の基であり;Rはそれぞれ水素、C1-8 の直鎖または分岐鎖脂肪族飽和または不飽和基或いは随時O、S、N、またはハロ例えばClまたはFから選択される1つまたはそれ以上のヘテロ原子を含んでなる残基;及び活性水素、特にOH、NH2、NHR− (R−は炭素数8までの炭化水素基)または−SHを与える或いは他の架橋活性を提供する基、特にエポキシ、(メタ)アクリレート、シアネート、イソシアネート、アセチレンまたはビニルまたはアリルのようなエチレン、マレイミド、無水物、オキサゾリン及び不飽和含有モノマーを与える基、から独立に選択される芳香族環の1つまたはそれ以上の置換基である。但し、該少なくとも1つのポリ芳香族は反応性ペンダント及び/または好ましくはRに対して定義したような反応性ヘテロ原子、ヘテロ原子含有または架橋基から選択される末端基を含んでなる。
【0052】
適当には、少なくとも1つのポリ芳香族は、エーテルで連結された及び/またはチオエーテルで連結された反復単位を含んでなり、但し該単位は−(PhAPh)n −及び随時更に−(Ph)a−からなる群から選択され、なおAはSO2またはCOであり、Phはフェニレンであり、n=1−2、a=1−4であり且つaが1を越える時該フェニレンは化学的単結合または−A−以外の2価の基を通して線状に連結し、或いは直接一緒にまたは環式残基、例えばシクロアルキル基、(ヘテロ)芳香族基、または環式ケトン、アミド、アミン、またはイミンを介して縮合し、更に該少なくとも1つのポリアリ−ルスルホンが反応性ペンダント及び/または末端基を有する。
【0053】
更に好ましくは、少なくとも1つのポリ芳香族が、エーテルで連結された反復単位、随時更にチオエーテルで連結された反復単位を含んでなる少くとも1つのポリアリ−ルスルホンを含んでなり、該単位は−(PhSO2Ph)n−及び随時更に−(Ph)a−からなる群から選択され、なおPhはフェニレンであり、n=1−2、a=1−3であり且つaが1を越える時該フェニレンは化学的単結合または−SO2−以外の2価の基を通して線状に連結し、但し反復単位−(PhSO2Ph)n−は、平均して該単位−(PhSO2Ph)n−の少くとも2つが存在する各ポリマー分子鎖中に連続して存在するような割合で、該少くとも1つのポリアリ−ルスルホン中に常に存在し、該少くとも1つのポリアリ−ルスルホンが反応性ペンダント及び/または末端基を有する。
【0054】
好ましくは、ポリ芳香族は、ポリエーテルスルホン、より好ましくはポリエーテルスルホン及びポリエーテルエーテルスルホンで連結された反復単位の組み合わせを含んでなる、但しフェニレン基がメタ−またはパラ−、好ましくはパラ−であり、またフェニレンは化学的単結合またはスルホン以外の2価の基を通して線状に連結し或いは一緒に縮合している。ここに「官能」とは、nまたはaの種々の値を有する単位を含む与えられたポリマー分子鎖に対する平均値に関するものである。
【0055】
更に議論したように、該少なくとも1つのポリアリ−ルスルホンにおいて、該反復単位の相対割合は、平均して少なくとも2つの単位(PhSO2Ph)nが存在する各ポリマー分子鎖中に中間的な相互の連続で存在し、好ましくは1:99−99:1、特に10:90−90:10の範囲でそれぞれ存在する。典型的には、その比は25−50またはより好ましくは75−50の範囲の(Ph)aで、残りは(PhSO2Ph)nである。好適なポリアリ−ルスルホンにおいて、単位は
I XPhSO2PhXPhSO2Ph(「PES」)及び
II X(Ph)aXPhSO2Ph(「PEES」)
であり、但しXはOまたはSであり且つ単位毎に異なってよく、IとIIの比は好ましくは10:90−80:20、特には10:90−55:45、さらに特には25:75−50:50であるが、或いは、比は20:80−70:30、より好ましくは30:70−70:30最も好ましくは35:65−65:30である。
【0056】
ポリエーテルエーテルスルホンの流動温度は、一般に対応するMnポリエーテルスルホンのそれより低いが、両者は類似の機械的性質を有する。従って比は上のa及びnを決定することによって決めることができる。
【0057】
本件と同じく未決の英国特許願第9803714.6号には、モノマー前駆体が所望の選択した分子量で単離されるように、そのような組成物をそのモノマー前駆体から得る方法が開示されている。
【0058】
ポリアリ−ルスルホンの反復単位の好適な相対割合は、SO2含量の重量%に関し、(SO2の重量)/(平均反復単位の重量)の100倍として定義して表現できる。好適なSO2含量は、少くとも22、好ましくは23−25%である。a=1の時これは少くとも20:80、好ましくは35:65−65:35の範囲のPES/PEES比に相当する。
【0059】
上述の割合は、言及した単位に関するだけである。そのような単位に加えて、ポリアリールスルホンは、他の反復単位を50モル%まで、特に25モル%までを含んでいてよい。この時(使用するならば)好適なSO2含量の範囲は全ポリマーに当てはまる。そのような単位は、例えば式
【0060】
【化8】
Figure 0005081364
【0061】
であってよい。ここにAは直接結合、酸素、いおう、−CO−、または2価の炭化水素基である。ポリアリールスルホンが求核的合成の生成物である場合、その単位は例えば1つまたはそれ以上のビスフェノール及び/または対応するビスチオ−ルまたはハイドロキノン、4、4´−ジヒドロキシビフェニル、レゾルシノール、ジヒドロキシナフタレン(2、6及び他の異性体)、4、4´−ジヒドロキシベンゾフェノン、2、2´−ジ(4−ヒドロキシフェニル)プロパン及び−メタンに由来したものであってよい。
【0062】
ビス−チオ−ルを使用する場合、それはその場で生成しうる。即ち以下の実施例に記述するように、ジハライドをアルカリスルフィドまたはポリスルフィドまたはチオサルフェ−トと反応させるとよい。
【0063】
そのような付加的単位の他の例は、式
【0064】
【化9】
Figure 0005081364
【0065】
のものである。ここにQ、Q´は、同一でも異なってもよく、COまたはSO2 であり;Arは2価の芳香族基であり;そしてnは0、1、2、または3であり、他だしQがSO2 ならばnは0ではない。Arは好ましくはフェニレン、ビフェニレンまたはタ−フェニレンから選択される少なくとも1つの2価の芳香族基である。特別な単位は、式
【0066】
【化10】
Figure 0005081364
【0067】
を有する。ここにmは1、2または3である。ポリマーが求核合成の生成物である場合、そのような単位は1つまたはそれ以上のジハライドに由来し、例えば4、4´−ジハロベンゾフェノン、4、4´−ビス(4−クロロフェニルスルホニル)ビフェニル、1、4−ビス(4−ハロベンゾイル)ベンゼン及び4、4´−ビス(4−ハロベンゾイル)ビフェニルから選択される。
【0068】
それらは勿論一部対応するビスフェノールに由来したものであってもよい。
【0069】
ポリ芳香族は、ハロフェノール及び/またはハロチオフェノールからの求核合成の生成物であってよい。いずれの求核合成においても、ハロゲンは塩素または臭素ならば銅触媒の存在によって活性化することができる。
【0070】
そのような活性化は、ハロゲンが電子吸引基によって活性化されるならばしばしば不必要である。いずれの場合でも、弗素は塩素よりも普通活性がある。ポリ芳香族の求核合成は、好ましくは1つまたはそれ以上のアルカリ金属塩、例えばKOH、NaOH、またはK2CO3を、化学量論量より10モル%まで過剰に存在させて行われる。
【0071】
前述したように、該少なくとも1つのポリ芳香族は反応性末端基を有する。反応性末端基は、モノマーからの製造中に或いは非反応性末端基を有するまたは異なる種類の末端基を有するポリマーからの転化により得ることができる。
【0072】
本発明のポリ芳香族は、更なるポリマー、例えばポリアミド、ポリオレフィン(ポリプロピレンオキシドPPO、ポリ塩化ビニルPVC)、アクリル類、芳香族ポリエステル(ポリエチレンテレフタレ−トPET)或いは前述したような熱可塑性または熱硬化性ポリマーと反応性的にまたは非反応性的に組み合わせてもよい。例えばポリ芳香族はポリイミド、高Tg、耐溶媒性などのために、準結晶性PET/PEK、PEGまたはシロキサンと反応させうる。
【0073】
熱硬化性ポリマーは、エポキシ樹脂、付加重合樹脂、特にビス−マレイミド樹脂、ホルムアルデヒド縮合樹脂、特にホルムアルデヒド−フェノール樹脂、シアネ−ト樹脂、イソシアネ−ト樹脂、フェノール樹脂、及びこれらの2つまたはそれ以上の混合物からなる群から選択でき、好ましくは芳香族ジアミン、芳香族モノ第1アミン、アミノフェノール、多価フェノール、多価アルコール、ポリカルボン酸など或いはこれらの混合物、シアネ−トエステル樹脂またはフェノール樹脂からなる化合物の群の1つまたはそれ以上のモノまたはポリグリシジル誘導体に由来するエポキシ樹脂である。付加重合樹脂の例は、アクリル類、ビニル類、ビスマレイミド、及び不飽和ポリエステルである。ホルムアルデヒド縮合樹脂の例は、尿素、メラミン及びフェノール樹脂である。
【0074】
好ましくは熱硬化性ポリマーは、例えばヨーロッパ特許願第0311349号、ヨーロッパ特許願第0365168号、ヨーロッパ特許願第91310167。1号、またはPCT/G第95/01303号NI開示されているように室温で液体である少なくとも1つのエポキシ、シアネ−トエステルまたはフェノール樹脂前駆体を含んでなる。
【0075】
エポキシ樹脂は、N、N、N´、N´−テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン[例えば「MY9663」、「MY720」、または「MY721」、チバ−ガイギ−(Ciba−Geigy)製]、粘度50℃で10−20Pa・s;(MY721はMY720の低粘度バ−ジョンであり、より高い使用温度用である);N、N、N´、N´−テトラグリシジル−ビス(4−アミノフェニル)−1、4−ジイソプロピルベンゼン[例えばエポン(Epon)1071、シェル・ケミカル社(Shell Chemical Co)製]、粘度110℃で18−22ポイズ;N、N、N´、N´−テトラグリシジル−ビス(4−アミノー3、5−ジメチルフェニル)−1、4−ジイソプロピルベンゼン[例えばエポン(Epon)1072、シェル・ケミカル社、粘度110℃で30−40ポイズ;p−アミノフェノールのトリグリシジルエーテル(例えば「MY0510」、チバ−ガイギ−)、粘度25℃で0.55−0.85Pa・s;好ましくは粘度25℃で8−20Pa・s;好ましくはこれは用いるエポキシ成分の少なくとも25%を構成する;ビスフェノールAのジグリシジルエーテルに基づく材料、例えば2、2−ビス(4、4´−ジヒドロキシフェニル)プロパン[例えば「DER661」、ダウ製、または「エピコ−ト(Epicote)828」、シェル製]、及び好ましくは粘度粘度25℃で8−20Pa・sのノボラック(Novolak)樹脂;フェノールノボラック樹脂のグリシジルエーテル[例えば「デン (DEN)431」または「デン438」、ダウ製]、本発明の組成物を製造するのに好適である低粘度種;ジグリシジル1、2−フェノレ−ト、例えばグライセル(GLYCEL)A−100:ジヒドロキシジフェニルメタン(ビスフェノールF)のジグリシジル誘導体(例えば「PY306」、チバ・ガイギ−製)、低粘度種、から選択することができる。他のエポキシ樹脂前駆体は、脂環族例えば3´、4´−エポキシシクロヘキシル−3、4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレ−ト(例えば「CY179」、チバ・ガイギ−製)及びユニオン・カ−バイド社(Union Carbide Corp.)のベイクライト(Bakelite)種のものを含む。
【0076】
シアネ−トエステル樹脂は、一般式NCOAr(YxArmqOCNの1つまたはそれ以上の化合物及びオリゴマー及び/またはポリシアネ−トエステル及びこれらの組合わせから選択される。ここにArは単一または縮合芳香族または置換芳香族及びこれらの組み合わせ物及びそれらの間でオルト、メタ及び/パラ位で連結した核であり、xは0から2までであり、そしてmとqは独立に0−5である。Yは酸素、カルボニル、いおう、硫黄酸化物、化学結合、オルト、メタ及び/パラ位で連結した芳香族及びCR12(但し、R1及びR2は水素、ハロゲン化アルカン、例えばフッ化アルカン及び/または置換芳香族及び/または炭化水素単位であり、なお該炭化水素単位は各R1及び/またはR2に対して単結合または多重結合で連結され且つ炭素数20までからなる)及びP(R34R´45)(但し、R3はアルキル、アリール、アルコキシまたはヒドロキシであり、R´4 はR4に等しく且つ単結合または化学結合であり、R5二重連結した酸素または化学結合である)及びSi(R34R´45)]但し、R3及びR4、R´4は上のP(R34R´45)に対して示した通りであり、、R5は上のR3と同様に定義される]からなる群から選択される連結単位である。随時熱硬化性物は、フェノール/ホルムアルデヒドのシアネ−トエステルに由来するノボラックまたはそのジシクロペンタジエン誘導体、例えばダウケミカル社製のXU71787から本質的になることができる。
【0077】
フェノール樹脂は、メタノール、エタノール、ベンズアルデヒドまたはホルムアルデヒド及びフェノール、例えばフェノール、クレゾール、2価のフェノール、クロロフェノール及びC1-9 アルキルフェノール、例えばフェノール、3−及び4−クレゾ−ル(1−メチル、3−及び4−ヒドロキシベンゼン)、カテコ−ル(2−ヒドロキシフェノール)、レゾルシノール(1、3−ジヒドロキシベンゼン)及びキノール(1、4−ジヒドロキシベンゼン)に由来するアルデヒド縮合樹脂から選択できる。好ましくは、フェノール樹脂はクレゾール及びノボラックフェノールを含んでなる。
【0078】
熱硬化性ポリマーは、適当には硬化剤及び随時触媒を用いて少なくとも部分的に樹脂前駆体の硬化する生成物である。
【0079】
組成物中の熱可塑性成分の重量割合は、典型的には5−100%、好ましくは5−90%、特に5−50、例えば5−40%である。
【0080】
熱硬化性物及びポリアリール芳香族は、硬化剤の存在下に適当に反応させると、樹脂組成物を与える。この硬化剤は適当には例えば本明細書に参考文献として引用されるヨーロッパ特許願第0311349号、ヨーロッパ特許願第91310167.1号、ヨーロッパ特許願第0365168号、またはPCT/G第95/01303号に記述されるような公知の硬化剤、例えばアミノ基当たりの分子量が500までのアミノ化合物例えば芳香族アミンまたはグアニジン誘導体から選択される。特別な例は、3、3´−及び4、4´−ジアミノジフェニルスルホン(「DDS」として市販されている)、メチレンジアニリン、ビス(4−アミノー3、5−ジメチルフェニル)−1、4−ジイソプロピルベンゼン(シェル・ケミカル社からエポン1061として入手できる)、4−クロロフェニル−N、N−ジメチル尿素、例えばモヌロン(Monuron)、3、4−ジクロロフェニル−N、N−ジメチル尿素、例えばジウロン(Diuron)及びジシアニシアミド[パシフィック・アンカ−・ケミカル(Pacific Anchor Chemical)からアミキュア(Amicure)CG1200として入手できる]である。他の標準的なエポキシ硬化剤、例えば脂肪族ジアミン、アミド、無水カルボン酸、カルボン酸、及びフェノールは、所望により使用することができる。ノボラックフェノール樹脂を主たる熱硬化性成分として使用する場合には、ホルムアルデヒド発生剤、例えばヘキサメチレンテトラミン(HMT)が典型的には硬化剤として使用される。
【0081】
通常及びヨーロッパ特許願第0311349号またはPCT/G第95/01303号に記述されるように、エポキシ樹脂成分/硬化剤の反応に対する触媒として、典型的にはルイス酸または塩基を使用してもよい。
【0082】
更なる観点において、本発明によれば、
i)先に定義した第1の範囲のMnを有し且つポリマー流動温度で特徴付けられる、但し少くとも1つのポリ芳香族ポリマー分子鎖が少くとも1つの反応性末端基を有する、ポリ芳香族ポリマーを与え、
ii)先に定義した少くとも2つの連結点を有する少くとも1つの分子鎖連結成分を与え、そして
iii)反応性末端基と連結点が先に定義したように反応するのに適した分子鎖連結温度以下の第1の温度で混合する、
ことを含んでなる、少なくとも1つの芳香族ポリマーまたはその混合物を含んでなるポリマー組成物の製造法が提供される。
【0083】
この混合は、組成物の成形に用いる組成物流動温度でまたはそれ以下で行い、成形を同時にまたは続いて行う。
【0084】
分子鎖連結成分は、対応する成分からの分子間転化によって作られて連結点を導入してもよく、或いは専用の合成で生成させてもよい。
【0085】
それゆえに本発明の更なる観点においては、上述したように対応する成分の分子間転化で複数の連結点を導入する分子鎖連結鎖成分の製造法が提供される。
【0086】
組成物のポリマーは、所望の反応性末端基を提供するのに適した反応性成分の存在下に、単量体を含んでなるポリマー前駆体から製造でき、或いは異なる種類の末端基を有するポリマーから、所望の反応性末端基を与えるのに適した成分との反応による分子間転化によって製造できる。ポリ芳香族の製造法は、本明細書に参考文献として引用される先に示したP.T.マックグレ−ル、「ポリ芳香族」、ポリマー・インターナショナル、41(1996)103−121に開示されている。
【0087】
1つの好適な具体例において、ポリマーは、本明細書に参考文献として引用される英国特許願第9803714.6号に従って、有効量の共沸物の実質的不在下において第1および第2の流体を用いて得られる且つ単離される単量体から製造される。
【0088】
この具体例による方法は、反応混合物からの沈殿による反応副生物からの簡便な単離でポリマーが製造できるということが特に利点である。これは、ポリマーが先に定義した第1の範囲の数平均分子量を有して、その生成で被る問題、または単離時の収率の低下なしにポリマーを製造しうるという利点を持つ。
【0089】
本発明の特別な利点において、モノマーは、上述の方法により、予め選んだMnで且つ所望の末端基を有して製造できる。モノマーは溶液であるので、その単離前における溶液中での反応によって別の末端基を導入して、本発明の組成物のポリマー分子鎖を生成させることが可能である。
【0090】
事実、従来法で通常使用するよりは実質的に低い、含浸、成型または成形のための、第1の範囲の数平均分子量を有するポリマー組成物を得るのに上述した好適な方法を使用すれば、優秀な品質の含浸、成型または成形製品が優れた具合に製造できる。
【0091】
第1の流体は、適当には随時他の液体または非液体との流体混合物中に存在する、重合反応を促進するのに役立つ少くとも1つの双極性非プロトン性(dipolar aprotic)溶媒、好ましくは硫黄酸化物例えばスルホキシド及びスルホン、ホルムアミド、ピロリドン、環式ケトンなどを含んでなる。
【0092】
好ましくは第2の流体は、必要とされる溶媒性を示すいずれかの溶媒であり、例えばアルコール及び脱塩(demineralised)水または脱塩水性溶媒及びこれらの混合物から選択される。
【0093】
モノマー前駆体の相対量は、所望のポリマー組成物に従って選択しうる。それゆえにポリエーテルスルホンとポリエーテルエーテルスルホンを所望の比で含んでなる組成物は、ビスフェノール及びジハライドとモノフェノールの各割合を、同一モル量で用いることにより得られる。好ましくはビスフェノール及びジハライドとモノフェノールの各割合は、同一割合のPES:PEESを有するポリスルホンを与える10:90−100:0、好ましくは30:70−70:30の範囲である。
【0094】
好ましくは、反応性末端基は、ポリマー前駆体を用いて最初に導入される。これは、反応を妨害する且つ気体汚染物、例えば酸素などを導入する危険のある反応器を後の急冷段階で開ける必要性を回避するという利点がある。更にこの理論にとらわれることなく、反応性末端基の存在は、工程を通して、分子鎖長の自己制御の結果として、制御された及び安定なポリマー分子鎖の生長に至ると考えられる。そのような自己制御は、同時に分子鎖の開裂を伴って分子鎖の連続的成長の形態をとりうる。
【0095】
他に反応性末端基は、更なる昇温度で更なる期間、反応したポリマー前駆体に、第1の流体の更なる量で付加しうる。これは反応混合物を急冷して、分子量の更なる増加をとめるという利点を有する。
【0096】
反応性末端基は、先に定義したようにポリマー前駆体に対して同一でも異なってもよい。ハロまたはヒドロキシ反応性基を含んでなる末端基は、先に述べたように1つの成分を過剰に添加して、即ち例えばジハライドまたはビスフェノール及びモノフェノールの形の成分を過剰に添加してポリアリールスルホンの反復単位を与えることによって得ることができる。これは最小数の成分を取り扱う簡便さと正確さという利点を有する。他にアミノ反応性基を含んでなる末端基は、ポリアリールスルホンの反復単位を与えないモノマー、例えばアミノフェノールを予め決めた量で添加して得られる。これは末端基の化学両論量及び分子量増加のもっぱら制御するという利点を持つ。組成物は、先に定義したように且つ公知の技術にしたがって固相沈殿の形で単離でき、生成且つ乾燥しうる。この沈殿物は、特に本明細書に参考文献として引用される英国特許第0020630号に開示されているように、有用な物理形に加工できる、例えばペレットに押出せ、繊維またはフィルムとして延伸または紡糸などができる。
【0097】
得られるポリマー分子鎖は、適当な官能基化または誘導体化剤との反応で、ポリ芳香族の誘導体または同族体に更に転化できる。例えば末端基は公知技術に従う官能基化または誘導体化剤と一緒に、適当な溶媒中溶液で、反応溶液中ポリマー分子鎖を提供し、または後分離することによって改変してよい。
【0098】
本発明の更なる観点においては、先に定義した本発明の組成物を得、これを未反応の組成物の流動温度に相当する先に定義した第1の温度に供し且つ随時適当な溶媒の溶液中で、公知の方法により成形し、次いで組成物の分子鎖連結反応の温度に相当する先に定義した第2の昇温度に供し、そして数平均分子量が先に定義した第2の範囲に増大した成型品またはフィルムを得る、先に定義した組成物を、成型品またはフィルム、例えば含浸した、成形した、射出成形した、押出した、などの製品或いはキャストした、噴霧したまたはロール加工したフィルムとして提供する方法が与えられる。
【0099】
組成物を繊維またはフィルムとして与える場合、予め形を成した成形物は、例えば繊維を織り、絡ませることなどなどによって室温で提供でき、また流動温度で溶融または溶解させることによって所望の形に流動させることによって予めの形に処理できる。
【0100】
好ましくは、加工条件は、150−400℃、より好ましくは175−300℃、例えば190−250℃の範囲の昇温度を含んでなる。また加工条件は、流動温度からなだらかにまたは段階的に上昇させることにより先に定義した反応温度に適した雰囲気または昇温度を含んでなる。この処理は大気圧で行うことが特に有利である。
【0101】
更なる観点においては、本発明によると、先に定義したポリ芳香族ポリマー分子鎖及び分子鎖連結成分を含んでなる樹脂処方物が提供される。
【0102】
樹脂組成物は、耐負荷性または耐衝撃性構造体を含む構造体の製造に特に適している。この目的のために、それは繊維のような強化剤を含んでいてよい。繊維は、短いまたは切断した、典型的には高々2cm、例えば約6mmの平均繊維長で添加できる。他に、また好ましくは、この繊維は連続であり、例えば方向なく配置された繊維または織り布であってよい。即ち複合物はプレプレグを含んでなる。短い及び/または切断した繊維及び連続繊維の両方の組合わせも使用できる。この繊維はサイズ処理されていても、いなくてもよい。繊維は典型的には5−35、好ましくは少なくとも20重量%で添加できる。構造体への適用に対しては、連続繊維、例えばガラスまたは炭素繊維を、特に30−70、更に特に50−70容量%で使用することが好適である。
【0103】
繊維は有機物、特に強靭なポリマー例えばポリパラフェニレンテレフタラミドでも、無機物でもよい。無機繊維では、「E」または「S」のようなガラス繊維、アルミナ、ジルコニア、炭化ケイ素、他の化合物セラミックまたは金属が使用できる。非常に適した強化繊維はカーボン、特にグラファイトである。本発明において特に有用であることが分かったグラファイト繊維は、アモコ(Amoco)から商品名T650−35、T650−42及びT300として供給されるもの、東レから商品名T800−HBとして供給されるもの、及びハ−キュレス(Hercules)から商品名AS4、AU4、IM8及びIM7として供給されるものである。
【0104】
有機または炭素繊維は、好ましくは液体前駆体組成物に悪い反応なしに溶解する或いは繊維に及び本発明による熱硬化性/熱可塑性組成物に結合するという意味において、本発明の組成物と親和性のある物質でサイズ処理されており、またはされていなくてよい。サイズ処理されていない或いはエポキシ樹脂前駆体または熱可塑性物、例えばポリアリールスルホンでサイズ処理された炭素またはグラファイト繊維は好適である。無機繊維は、好ましくは繊維に及びポリマー組成物に結合する物質でサイズ処理されている。その例はガラス繊維に適用される有機シランカップリング剤である。
【0105】
本発明の組成物は、例えば通常の強靭化材、例えば反応性基を含む液体ゴム、ガラスビーズのような凝集体、ゴム粒子およびゴムで被覆したガラスビーズ、ポリテトラフルオロエチレンのような充填剤、シリカ、グラファイト、窒化硼素、雲母、滑石及びバ−ミキュライト、顔料、核剤、並びにホスフェ−トのような安定剤を含んでいてよい。組成物中のそのような物質及びいずれかの繊維強化材の合計は、ポリスルホン/熱硬化性混合物の全容量の%として、少なくとも20容量%であるべきである。繊維及びそのような他の物質の%は、以下に定義する温度での反応または処理後の全組成物に基づいて計算される。
【0106】
好ましくは、本組成物は、先に定義したように、ポリ芳香族、分子鎖連結成分、熱硬化性前駆体及び(いずれかの段階で)繊維強化材及び他の物質を混合することによって得られる。溶媒は存在していてもよい。溶媒及びその割合は、ポリマー及び樹脂前駆体の混合物が少なくとも安定な乳化液、好ましくは安定な、見掛け上単一相溶液を形成するように選択される。溶媒とポリ芳香族の比は、適当には重量で5:1−20:1の範囲である。好ましくは溶媒混合物、例えばハロゲン化炭化水素とアルコールの、適当には99:1−85:15の割合の混合物が使用される。有利には、そのような混合物中の溶媒は1気圧において100℃以下で沸騰すべきであり、使用する割合で相互に混和すべきである。
【0107】
しかしながら好ましくは溶媒は存在せず、ポリ芳香族、分子鎖連結成分及び熱硬化性物または前駆体が、熱溶融及び/または高剪断混合の必要性を避ける第1の範囲のMnにおいて一緒にせしめられる。
【0108】
混合物は、十分均一になるまで撹拌される。次いでいずれかの溶媒を蒸発により除去して樹脂組成物を得る。蒸発は適当には50−200℃であり、少なくともその最終段階において減圧、例えば13.33−1333Pa(0.1−10mmHg)の範囲にしてもよい。樹脂組成物は、好ましくは繊維を含浸するために使用する時、流動を助けるために揮発性溶媒を5w/w%まで含んでいてよい。この残存溶媒は、含浸機の熱ローラーとの接触で除去されよう。
【0109】
適当には、樹脂溶液形の組成物を、平板、プレプレグなどの製造に適当な型または道具、また所望の脱気温度まで予熱した型または道具に移す。
【0110】
安定な乳化液を、いずれかの強化、強靭化、充填、核化材料または剤などと一緒にし、その流動及び加工を開始するまで温度を上昇させる。適当には加工は150℃までの昇温度、好ましくは100−130℃、より好ましくは120−125℃の範囲で、且つ消散する気体による変形を制限するために、また空隙の形成を抑制するために昇圧、適当には10バールまでの圧力、好ましくは3−7バールの範囲の圧力を用いて、行われる。適当には加工温度は5℃/分までで、2−3℃/分で加熱して達成され、この温度に9時間まで、好ましくは6時間まで、例えば3−4時間の必要な期間維持する。圧力を完全に開放し、温度を5℃/分まで、例えば3℃/分までで冷却することによって低下させる。
【0111】
第2段階の処理は、生成物のガラス転移温度などを上昇させるために必要とされないことが有利である。これはTgが元のポリマーの構造の関数であるという事実を考慮してである。Tgは官能性連結成分の混入により上昇させうる。
【0112】
できればいくらかの、すでに存在するまたは新しく添加された揮発性溶媒を含む樹脂組成物は、例えば接着剤として、または表面コ−ティングに、またはできれば発泡状態でのキャストによる固体構造体の製造に使用できる。短繊維強化材は、硬化に先立って組成物と混入できる。好ましくは繊維で強化された組成物は、本質的に連続の繊維をそのような樹脂組成物と接触させて作られる。得られる含浸繊維強化材は、単独でまたは他の材料、例えば更なる量の同一のまたは異なるポリマーまたは樹脂前駆体または混合物と一緒に使用して、成形製品とすることができる。この技術はヨーロッパ特許第56702号、第102158号及び第102159号に更に詳細に記述されている。
【0113】
更なる工程は、例えば圧縮成型、押出し、溶融キャストまたはベルトキャスト、により組成物をフィルムへ成型すること、そのようなフィルムを、例えば比較的短繊維の不織マット、織り布または本質的に連続の繊維の形の繊維強化材に、混合物を流動させ且つ繊維に含浸させるのに十分な温度及び圧力条件で積層し、次いで得られた積層物を加工することを含んでなる。
【0114】
得られた多層積層物は、繊維が連続で、1つの方向に配向しており、即ち互いに本質的に並行に配列している異方性であってよく、或いは繊維が各層において多くの偽異方性積層物におけるように、上下の相の繊維に対してある角度で、便宜的に45°で配列しているが、できれば例えば30または60または90°或いはその中間の角度で配列している偽異方性であってよい。異方性及び偽異方性の中間的な配向及びその組みあわさった積層物も使用でできる。適当な積層物は、少なくとも4層、好ましくは8層からなる。層の数は、積層物の用途、例えば必要な強度に依存し、32またはそれ以上、例えば数百層の積層物が望ましい。層間領域には上述したように凝集物が存在していてよい。織り布は、偽異方性または異方性と偽異方性の中間の例である。
【0115】
本発明の更なる観点においては、加工について先に定義したように本発明の組成物を含むまたは支持する、通常熱硬化性材料に対して使用される複合物の型または道具、バッギング(bagging)材料などの使用法が提供される。好ましくは、これらはいずれか適当な不飽和ポリエステルまたは熱硬化性樹脂、例えば用いる加工温度以上に耐熱性を有するビスマレイミド、ナイロンフィルムなどからなる。
【0116】
本発明の更なる観点では、先に定義した組成物及び先に定義した工程で得られる連続繊維を含んでなるプレプレグが提供される。
【0117】
本発明の更なる観点では、熱及び圧力により、例えばオ−トクレ−ブ、圧縮成型、加熱ローラーにより、ポリマー組成物の硬化温度以上の温度で一緒に積層した、先に定義したプレプレグを含んでなる複合物が提供される。
【0118】
本発明の更なる観点においては、先に定義した方法で得られる、先に定義した組成物、プレプレグ、積層複合物、または成型品を含んでなる、熱可塑性または熱可塑生物で改変した熱硬化性樹脂成形品が提供される。好ましくはそのような製品は、輸送手段、例えば宇宙、航空、船舶または自動車工業、レール及び車体工業、または建築/建設工業で、或いは非高性能輸送用途、非建設用途及び高温接着用途を含む接着用途で使用される。
【0119】
今や、本発明を制限することなしに、以下の実施例を参考にして本発明を更に説明する。
【0120】
実施例1 ヒドロキシ末端の、分子量7000と計算される40:60PES:PEESコポリマーの合成
ビスフェノールS(18.92g)、ジクロロジフェニルスルホン(52.84g)及びハイドロキノン(12.49g)を3つ口丸底フラスコに仕込んだ。この反応物にスルホラン(194ml)を添加した。次いで反応フラスコを窒素でパージした。反応物を、炭酸カリウム(27.60g)を添加しながら室温で撹拌した。約5分後、180℃に設定した油浴を用いて、反応器を加熱した。温度が上昇するにつれて、ハイドロキノン及びビスフェノールSをビスフェネ−トに転化する反応が進行し、水及び二酸化炭素が生成した。反応を180℃に30分間維持し、水を反応器から取出した。温度を再び205℃まで上昇させ、これを更に60分間保持した。この期間中、再び多量の水が生成した。温度を225℃まで再び上昇させ、4時間の保持時間で反応を完結させた。
【0121】
反応の完結時に、ポリマー溶液を60℃以下まで冷却し、ポリマーを撹拌しているメタノール中へ沈殿させた。スルホランはメタノールに非常に可溶性であり、また水にも非常に可溶であった。次いでポリマーをメタノールから濾別し、次いで液体に浸し、再び濾過し、水及び希酢酸で濾液のpHが中性になるまで数回洗浄した。次いでポリマーを100℃で夜通し乾燥した。
【0122】
ビスフェネ−トが生成するにつれて、それは塩素基を置換することによってDCDPSと反応してエーテル連結を生成し、また塩化カリウムを副生した。ビスフェネ−トの生成と塩素基の置換はすべてのモノマーが消費されるまで且つビスフェネ−トが残留しなくなるまで継続する。得られたポリマーはヒドロキシ末端であり、図3(I)に示してある。このポリマーの特性を付表4に示す。
【0123】
実施例2 アミン末端の、分子量7000と計算される40:60PES:PEESコポリマーの合成
実施例1に記述した方法を用い、m−アミノフェノール(1.75g)をモノマーに含ませ、スルホランを重合溶媒とし、またポリマーがアミン末端となるような計算量のモノマーを使用してポリマーを合成した。これに対しては、ポリマーがもろい性質のため、機械的データを得ることができなかった。構造を図1 (I)に示す。
【0124】
実施例3 分子鎖の延長された純熱可塑性樹脂の平板の成型法
アミン末端の40:60PES:PEESコポリマー分子鎖を、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物(BTDA)で延鎖した。
【0125】
実施例2の低Mnアミン末端のポリマー(100g)を、室温で予めNMP (250ML)に溶解した。溶解時に、アミン基(付表4に特性値)を反応させるために必要とされる相対量のBTDA(8.63g)を添加し、混合物を約50℃に暖めた。約30分後、溶液に、実施例2の更なる樹脂(50g、BTDAで終わる樹脂とアミンで終わる樹脂とに比は2:1であった)を添加した。これは無水物で終わるポリマーとアミンで終わるポリマーの、予め決めた比での混合物(図I−II及びI−)を生成し、次いでこの溶液をメタノール中で沈殿させた。沈殿したポリマーを数回洗浄し、100℃で乾燥した。
【0126】
次いで6インチx4インチx3mmの圧縮型を、圧縮プレスの圧盤と同様に300℃に予め暖めた。次いでポリマーを100℃で炉から取出し、プレスに位置する圧縮型に入れ、圧盤を閉じた。最初に1トンの圧力を適用したが、減少した。これはポリマー混合物の溶融及び流動を示す。約10分後、ポリマーの少量の型から出てくるフラッシングが見られるまで再び圧力を掛けた。次いでこの圧力を約1時間維持し、型を室温まで冷却し、圧力を取り除いた。そして純準樹脂の平板を取出した。この成型した純樹脂部分の肉眼による検査は、それが透明であり、完全無欠であることを示した。平板の横からのフラッシングを、実施例に記述したポリマーよりも靭性の向上したことを示す簡単な「折り曲げ(crease)」試験に供した。このポリマーはそのもろい性質のために、折り曲げによる「蝶番」にすることはできなかった。
【0127】
曲げモジュラス、降伏強度、破砕強度及び破砕靭性の測定は、ポリマーと分子鎖連結成分のモル比をかえて行った。結果を表1に示す。
【0128】
ゲルパ−ミエ−ションポリマー(GPC)を用いて、分子鎖延鎖ポリマー及び実施例からのポリマーのMn(数平均分子量)及びMw(重量平均分子量)を決定した。結果を図2に示す。これは分子量分布のかなりの変化を示す。
【0129】
対照実施例1 塩素末端で計算分子量20000の、純樹脂のキャストで硬化される40:60PES:PEESコポリマーを含んでなるポリマー組成物の製造
高分子量の塩素末端のポリマーは、ハイドロキノン(g)、ビスフェノールS(g)およびあDCDPS(g)を用いて合成した。化学両論量は、ポリマーが塩素末端であるようなものであった。重合工程は実施例1に記述したように行った。ポリマーの特性は付表4で見ることができる。
【0130】
純樹脂圧縮キャスト物は、実施例3に記述したような方法で得た。成型した純樹脂平板の肉眼検査は、それが実施例3に記述した分子鎖延鎖ポリマーに同様であることを示した。
【0131】
この機械的性質を検討した。結果を表1に示す。
【0132】
対照実施例2 純樹脂キャスト物に硬化される市販の3600Pポリマー組成物の製造
市販の3600Pを得、実施例3に記述したような方法により純樹脂キャスト物を得た。
【0133】
この機械的性質を検討した。結果を表1に示す。ポリマーの特性は付表4で見ることができる。
【0134】
【表1】
Figure 0005081364
【0135】
この表は、分子鎖の連結された物質がそのエンジニアリング市販対応物に同一の純樹脂の機械的性質を与えることを示す。
【0136】
実施例4 プレプレグの製造法及び分子鎖延鎖熱可塑性複合物平板の成型法
アミン末端の40:60PES:PEESコポリマー分子鎖をベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物(BTDA)で延鎖した。
【0137】
低Mnアミン末端のポリマー(500g)を、室温で予めNMP(500ml)に溶解した。溶解時に、アミン基を反応させるために必要とされる相対量のBTDA(43.15g)を添加し、混合物を約50℃に暖めた。約30分後、溶液に、実施例2の更なる樹脂(250g)を添加した。これは無水物で終わるポリマーとアミンで終わるポリマーの、予め決めた比での混合物(図I−II及びI)を生成した。
【0138】
次いで適当な固体量のポリマー溶液を、炭素繊維の溶液含浸に使用した。炭素繊維のぬれを補助するために、含浸浴の温度を100℃に保った。これは、典型的には400℃付近の、通常の高分子量熱可塑性物を含浸させるのに必要とされる温度よりかなり低い。次いで繊維/樹脂/溶媒混合物を150−220℃の範囲の加熱ローラー上を通過させた。これはNMP溶媒の除去に必要である。このプレプレグの品質は優秀であり、熱可塑性マトリックス中における繊維束の良好な合体を示した。次いで溶媒を含まないプレプレグを用いて複合物平板を製造した。
【0139】
次いで6インチx4インチx3mmの開放キャスト型を、プレプレグの多数層で満たし、特別な機械試験用の規定された形を製造した。次いで型を、技術的に典型的な真空バッギング系に入れ、圧力釜またはオ−トクレ−ブ中においた。真空を適用して、プレプレグ層を一体化し、次いで圧力釜の真空を解除しつつ、予め決めた速度で300℃まで加熱した。ついで適当な工程サイクルに従い、予め決めた速度で冷却し、平板を取出した。続いて品質保証試験を行い、切片及び顕微鏡観察による空隙含量に関して複合物の一体化を確認した。繊維の容量は酸によるエッチングで確認した。繊維容量は65%で、空隙含量は許容できた。
【0140】
ポリマー分子鎖と分子鎖連結成分とのモル比を変えて、トランス曲げ強度及び短ビーム剪断の測定を行った。結果を表2及び図1に示す。
【0141】
対照実施例3 市販5200Pのプレプレグの製造
表4に特性が示される市販5200P[ビクトレクス(Victrex)製のポリエ−テルスルホン]を、対照実施例2に記述した溶液含浸法で炭素繊維(AS4)に含浸させた。但しこの場合、NMP含浸溶液は、溶液粘度を含浸の目的に十分な低さにするために175℃に保たねばならなかった。
【0142】
得られたプレプレグの性質は、繊維束の、熱可塑性マトリックス内の一体化が低くて、単一配列のプレプレグから外れた繊維束破断をもたらすという点で、対照実施例2の材料より劣った。
【0143】
またこのポリマーを、米国特許第5374694号(ヨーロッパ特許第0412827B号)に記述される技術に典型的な固体溶媒ジフェニルスルホン(DPS)から、400℃で溶融含浸した。
【0144】
次いで両方のプレプレグを用いて複合物積層を製造し、短ビーム剪断(SBS)及びトランス曲げ強度(TFS)を測定した。この結果を表2に示す。
【0145】
対照実施例4 市販3600Pのプレプレグの製造
表4に特性が示される市販3600P(ビクトレクス製のポリエ−テルスルホン)を、対照実施例2に記述した溶液含浸法で炭素繊維(AS4)に含浸させた。但しこの場合、NMP含浸溶液は、溶液粘度を含浸の目的に十分な低さにするために175℃に保たねばならなかった。
【0146】
得られたプレプレグの性質は、繊維束の、熱可塑性マトリックス内の一体化が低くて、単一配列のプレプレグから外れた繊維束破断をもたらすという点で、対照実施例2の材料より劣った。
【0147】
またこのポリマーを、米国特許第5374694号(ヨーロッパ特許第0412827B号)に記述される技術に典型的な固体溶媒ジフェニルスルホン(DPS)から、400℃で溶融含浸した。
【0148】
次いで両方のプレプレグを用いて複合物積層を製造し、短ビーム剪断(SBS)及びトランス曲げ強度(TFS)を測定した。この結果を表2に示す。
【0149】
【表2】
Figure 0005081364
【0150】
実施例5 ジアミン末端PEKの製造
4、4´−フルオロベンゾフェノン(27.51g)、4、4´−ヒドロキシベンゾフェノン(21.41g)、m−アミノフェノール(6.68g)及び炭酸カリウム(18.32g)をジフェニルスルホン(147g)中で反応させて、1.5Kのアミン末端PEKポリマーを得た。このポリマーの特性を付表4に示す。反応は、m−アミノフェノール及び4´−ヒドロキシベンゾフェノンのカリウム塩の製造から最終重合段階に至る完結まで数段階を要した。
【0151】
ポリマーをアセトン中で単離し、1 Hnmr及びDSCを用いて特性化し、ポリマー主鎖がPEKであり、末端基が>95%アミンであることを確認した。DSC分析は1つの融点、Tp353℃を示した。生成物の構造を図4(II)に示す。
【0152】
結晶化度は、X線回折(XRD)および示差熱計(DSC)を用いて測定し、50−60%の範囲あることが分かった。
【0153】
実施例6 APA/PEKマルチブロックの製造
図4(I)に示す実施例3Aの無水物末端APAを、実施例5のアミン末端PEK(Mn 1500)とNMP中で混合した。このアミン末端PEKはAPA/PEK混合物に非常に溶解し、これは予想外であった。溶解時に、混合したポリマーをメタノールに沈殿させ、精製した混合物を回収した。
【0154】
マルチブロックは、圧縮プレス中において60分間、混合物を310℃まで加熱することによって製造し、次いで圧力を掛けて薄いフィルムをプレスした。このフィルムをプレスの圧盤を通して空気及び水をふき付けて室温まで冷却した。
【0155】
フィルムは非常に不透明で、その結晶性を示した。これをDSCで特性化した。APAのMnは10000及びPEKのMnは1500であった。DSCは216℃で起こるマルチブロックのTg、369℃のTp、及び12%の結晶化度を示した。生成物は図4に示す反復単位をマルチブロック形で含んでなった。
【0156】
実施例7 結晶性ジアミン末端PEKポリマーの分子鎖連結及び純樹脂キャスト
含浸溶液は、50℃NMP中において、実施例3に記述した化学両論量のBTDAを用いて、実施例3からの及び付表4に示されるポリマーから、無水物末端のAPA(63g)を合成することによって製造した。付表4に特性化された、先に合成したアミン末端PEK(7g)を続いて添加し、溶解させた。溶解時に固体40%を含む溶液を用いてAS4の炭素繊維束を含浸させた。分子鎖延鎖系を含浸させるために先に記述したものと同一の条件を使用した。優秀な見掛けのプレプレグが、64±2%の繊維含量を有して得られた。この生成物はa及びbに対して一定値を有する図4に示すような反復単位を含んでなった。少量のポリマーフラッシングを用いて分子鎖延鎖ポリマーの分子量を特徴付けた。結果を表4に示す。
【0157】
TEM顕微鏡写真(図5及び6)は、実施例7の樹脂キャスト物の非晶質の結晶部分の形態を示す。図5は低倍率(13.8K)において種々の寸法及び形を明らかにする結晶相の範囲を示す。非晶及び結晶間のコントラストの欠如は、2相間の旅行な界面を示唆する。図6で更に倍率をあげると、非常によく規定できるラメラ構造が明白となる。
【0158】
実施例8 本発明の実施例4の非晶性アミン末端KMポリマープレプレグ試料の製造−層間剪断強度(ILSS)の性質の評価
次の方法を用いて実施例4のプレプレグからILSS試料を作った。
【0159】
標準的な真空バッグ技術と次の硬化サイクルを用いて、プレプレグをオートクレーブ中で適当な配置の平板に成型した:
絶対圧3−7バールの圧力下に2℃/分で125℃まで加熱、
真空バッグを排気しながら6時間保持、
3℃/分以下で室温まで冷却。
【0160】
実施例9 本発明の実施例6の準結晶性アミン末端KM PEKポリマープレプレグの試料の製造−層間剪断強度(ILSS)の性質の評価
実施例8の方法に従い、実施例7のプレプレグからILSS試料を作った。
【0161】
対照実施例5 HTA/IM6塩素末端の試料の製造−層間剪断強度(ILSS)性の評価
実施例8の方法に従い、市販の塩素末端ビクトレクスプレプレグから層間試料を製造した。
【0162】
対照実施例6 低MnHTA/MLW/IM6塩素末端の試料の製造−層間剪断強度(ILSS)性の評価
実施例8の方法に従い、市販の低Mn塩素末端ビクトレクスポリマープレプレグからILSS試料を製造した。
【0163】
実施例10本発明の加工した試料のILSS性の保持%で決定されるような耐溶媒性
実施例8及び9並びに対照実施例5及び6で得た組成物のILSS試料を溶媒に曝し、ILSS性の保持%を決定した。
【0164】
結果を表3に示す。
【0165】
【表3】
Figure 0005081364
【0166】
結果から、非晶性及び準結晶性ブロックコポリマーを含んでなる実施例8及び9の試料は、室温で1000時間のスカイドロール露呈試験において優秀な性質を示した。
【0167】
実施例11 同様のMnの樹脂に対するタン・デルタの測定
9K PES、9K PES:PEES 及び9K 非晶性HTAの試料のレオロジ−を、RDS800機を用いて測定した。ここにすべてのポリマーはヒドロキシル末端であり、これらのポリマーの特性値は付表4に示してある。ポリマーを直径40mmのプレートの間で溶融し、材料の弾性及び貯蔵モジュラス、粘度及びタン・デルタ値を温度の関数として決定した。2つのモジュラス間の分離を測定するタン・デルタ値は、ポリマーの流動性の指標である。弾性モジュラスが貯蔵モジュラス以下である最大の分離は、高流動性のポリマーを表すであろう。結果を図7に示す。
9000HTAは非常に柔軟でなく、340℃の流動温度を有する。
9000PESは300℃の流動温度を有する。
9000PES:PEESは分子鎖連結反応に呼応して270℃の流動温度を有する。
【0168】
かくしてポリマーは、流動しながら反応し始め、反応し続け、ポリマーの易動性によって決まる第2の範囲のMnを有する生成物を与える。高度に易動性のポリマーは、短い反応窓を有し、分子鎖連結反応の長い反応窓を有して高いMn (第2の範囲)のポリマーをもたらす易動性のより低いポリマーと比べて、低い(第2の範囲)のポリマーをもたらす。
【0169】
実施例12 異なるMnの樹脂に対するタン・デルタ値
異なるMnを0有するアミン末端の40:60PES:PEES樹脂に対し、実施例11の測定を繰り返した。結果を図8に示す。図9は最大のタン・デルタのMnに対するプロットを直線関係として示す。粘度の測定(図10)も、通常の対照実施例2と比べて、本発明の低Mn樹脂に対して規則的であることが示される。
【0170】
実施例13 結晶性の測定
異なったMnを有するマルチブロックPES:PEES組成物を、結晶性について比較した。結果は、結晶性がMnと共に変化し、25%程度高いことを示す。昇温度に供することによって結晶性をかなり影響させることは可能でなかった。
【0171】
このTEMは、配列した重なった分子鎖の結晶相を示す。
【0172】
本発明の更なる利点は今までの記述から明白である。
いかに本発明の特徴と態様を列挙する。
1. 少なくとも1つの芳香族ポリマーが第1の範囲の数平均分子量(Mn)の、またあるポリマー流動温度で特徴付けられ且つ少なくとも1つの反応性末端基を有する、ポリマー分子鎖を含んでなり、そして少なくとも1つの分子鎖連結成分が少なくとも2つの連結点を含んでなる、該少なくとも1つの芳香族ポリマーの分子鎖または、該少なくとも1つの分子鎖連結成分との混合物を含んでなるポリマー組成物であって、複数のポリマー分子鎖末端基が、ポリマー流動温度以上の分子鎖連結温度において連結点と反応して、第1の範囲以上である第2の範囲の数平均分子量(Mn)の、性質上実質的に熱可塑性である連結されたポリマー分子鎖を形成するのに適当である、該ポリマー組成物。
2. 先に規定した少くとも1つの芳香族ポリマーのある量を、分子鎖停止条件下に先に規定した少くとも1つの分子鎖連結成分で予め処理して第1の範囲のMnのポリマー分子鎖を生成させた該ポリマーのある量と一緒に含んでなる、前駆体組成物の形の1.のポリマー組成物であって、あるポリマー流動温度及び連結成分で終わった反応性末端基を有することで特徴付けられ、複数のポリマー分子鎖反応性末端基が連結成分で終わるポリマー分子鎖の連結点と、ポリマー流動温度以上の分子鎖連結温度で反応して、第1の範囲以上の第2の範囲の数平均分子量(Mn)の連結したポリマー分子鎖を生成するのに適していることが特徴である、1.の該ポリマー組成物。
3. 流動温度が、ポリマーが適当に溶融したまたは流体の状態を達成してポリマー分子鎖の反応のための配向または配列への易動を可能にする、温度である、1.及び2.のいずれかのポリマー組成物。
4. 分子鎖連結温度が、プレプレグから溶媒を除去し且つ湿り気を改善するために、生成物の処理温度より高い、1.−3.のいずれかのポリマー組成物。
5. ポリ芳香族の、第2の範囲の数平均分子量が9000−60000、例えば11000−25000の範囲にあり、第1の範囲が2000−11000、例えば3000−9000の範囲にある、1.−4.のいずれかのポリマー組成物。
6. 同一のポリマー主鎖であるが、異なる末端基を有する第1及び第2のポリマーを含んでなる、但し双方が非晶性であり;或いは第2の同様の芳香族ポリマーよりも低い流動温度を有する第1の芳香族ポリマーを含んでなる、但し双方が非晶性で、第2のポリマーが流体形の第1のポリマーの存在下に流動しうる形になって加工を補助し;或いは非晶性ポリマー及び特徴的な融点を有する結晶性または準結晶性ポリマーを含んでなる、但し準結晶性ポリマーが、第2の芳香族ポリマーに対する共溶媒、希釈剤、分散剤、担体などとして作用する第1のポリマーの溶媒効果によって流動性になる、1.−5.のいずれかのポリマー組成物。
7. 反応性末端基(Y)と分子鎖連結点(Z)が活性水素を与える官能基及び親電子剤の存在下に昇温度で反応するのに適した極性官能基から選択され、好ましくは活性H、OH、NH 2 、NHRまたはSH、但しRは炭素数8までの炭化水素基、エポキシ、(メタ)アクリレート、(イソ)シアネート、イソシアネートエステル、アセチレンまたはビニルまたはアリルのようなエチレン、マレイミド、無水物、カルボン酸、オキサゾリン及び不飽和含有モノマーから選択され;好ましくは反応性末端基Yが活性H、OH、NH 2 、NHRまたはSHから選択され、また分子鎖連結点Zがエポキシ、(メタ)アクリレート、(イソ)シアネート、イソシアネートエステル、アセチレンまたはビニルまたはアリルのようなエチレン、マレイミド、無水物、カルボン酸、オキサゾリン及び不飽和含有モノマーから選択される、1.−6.のいずれかのポリマー組成物。
8. 分子鎖連結成分が式B(Z)n(Z´)n´のものであり、但しBはポリマー分子鎖でありまたは炭素数1−10の炭素原子主鎖であり、より好ましくはオリゴマーまたはポリマーであり或いは随時置換された及び/またはヘテロ原子N、S、Oを含む脂肪族、脂環族、または芳香族炭化水素であり或いは単結合または核例えばC、O、S、Nまたは遷移金属であり;Z及びZ´はそれぞれ独立にZに対して先に規定した官能基から選択され;n及びn´はそれぞれ0または1−6から選択される整数であり;そしてn及びn´の合計は少なくとも2、好ましくは2−10000、より好ましくは2−10または10−500または500−10000である、1.−7.のいずれかのポリマー組成物。
9. 分子鎖連結成分が式B(Z)nの化合物を含んでなる、但しB及びZは8.で規定した通りであり、nは2−6から選択される、1.−8.のいずれかのポリマー組成物。
10. 少なくとも2つの末端基を有する直鎖または分岐鎖ポリマー分子鎖が、少なくとも2つの反応性末端基を含んでなり且つジオ−ル、ポリオ−ル、ジアミン、ポリアミン、ジチオ−ルまたはポリチオ−ルなどを含んでなり、そして分子鎖連結成分が少なくとも2つのポリマー分子鎖を一緒に連結しうる少なくとも2つの連結点を含んでなり且つジエポキシ、ポリエポキシ、ジ(メタ)アクリレート、ポリ(メタ)アクリレート、ジ(イソ)シアネート、ポリ(イソ)シアネート、ジアセチレン、ポリアセチレン、二無水物、ポリ無水物、ジオキサゾリン、ポリオキサゾリンを含んでなる、1.−9.のいずれかのポリマー組成物。
11. 連結成分が構造式、
エピコ−ト28
【化1】
Figure 0005081364
ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物(BTDA)
【化2】
Figure 0005081364
下の単位
【化3】
Figure 0005081364
を有するマレイン酸無水物
から選択される、1.−10.のいずれかのポリマー組成物。
12. ポリマー分子鎖反応性末端基がヒドロキシであり且つエポキシの連結点官能基に対応し、この結果それらの反応で、所望によりヒドロキシまたはエポキシ末端基のいずれかを有する数平均分子量の増加したβヒドロキシエーテル結合がポリマーに生成し;或いは反応性末端基がNH 2 で、連結点官能基が無水物の場合、それらの反応で、NH 2 または無水物末端基を有する数平均分子量の増加したイミド結合がポリマーに生成し;或いは反応性末端基がNH 2 で、連結点官能基がマレイミドの場合である、1.−11.のいずれかのポリマー組成物。
13. 反応性末端基及び連結点が、ポリマー分子鎖及び連結成分の量で計算して、ポリマー分子鎖の連結を100%まで、2(2点連結)、3(3点連結)、4(4点連結)、例えば「スタ−」構造での連結、及びこれらの組み合わせ、の倍数の連結を可能にするのに必要な化学量論量で存在する、1.−12.のいずれかのポリマー組成物。
14. ある量の更なる分子鎖内または間の官能基を、分子鎖長に沿う官能基の形で付与し、これによって分子鎖連結成分が、耐溶媒性(F)、架橋グラフト点(不飽和基)、Tg高揚または適合化、例えば他のポリマーとのミクロ構造親和性及び反応性から選択されるような機能を付与するように選択される、1.−13.のいずれかのポリマー組成物。
15. 少なくとも1つのポリ芳香族がエーテルで連結された及び/またはチオエーテルで連結された反復単位を含んでなり、但し該単位は−(PhAPh) n −及び随時更に−(Ph) a −からなる群から選択され、なおAはSO 2 またはCOであり、Phはフェニレンであり、n=1−2、a=1−4であり且つaが1を越える時該フェニレンは化学的単結合または−A−以外の2価の基を通して線状に連結し、或いは直接一緒にまたは環式残基、例えばシクロアルキル基、(ヘテロ)芳香族基、または環式ケトン、アミド、アミン、またはイミンを介して融合し、更に該少なくとも1つのポリアリ−ルスルホンが反応性ペンダント及び/または末端基を有する、1.−14.のいずれかのポリマー組成物。
16. 少なくとも1つのポリ芳香族が、エーテルで連結された反復単位、随時更にチオエーテルで連結された反復単位を含んでなる少くとも1つのポリアリ−ルスルホンを含んでなり、該単位は−(PhSO 2 Ph) n −及び随時更に−(Ph) a −からなる群から選択され、なおPhはフェニレンであり、n=1−2、a=1−3であり且つaが1を越える時該フェニレンは化学的単結合または−SO 2 −以外の2価の基を通して線状に連結し又は一緒に融合し、但し反復単位−(PhSO 2 Ph) n −は、平均して該単位−(PhSO 2 Ph) n −の少くとも2つが存在する各ポリマー分子鎖中に連続して存在するような割合で、該少くとも1つのポリアリ−ルスルホン中に常に存在し、該少くとも1つのポリアリ−ルスルホンが反応性ペンダント及び/または末端基を有する、1.−15.のいずれかのポリマー組成物。
17. ポリ芳香族がポリエーテルスルホン、より好ましくはポリエーテルスルホン及びポリエーテルエーテルスルホンで連結された反復単位の組み合わせを含んでなる、但しフェニレン基がメタ−またはパラ−、好ましくはパラ−位にあり、またフェニレンは化学的単結合またはスルホン以外の2価の基を通して線状に連結し或いは一緒に融合している、1.−16.のいずれかのポリマー組成物。
18. 単位が
XPhSO 2 PhXPhSO 2 Ph(「PES」)及び
II X(Ph) a XPhSO 2 Ph(「PEES」)
であり、但しXはOまたはSであり且つ単位毎に異なってよく、IとIIの比は好ましくは10:90−80:20、例えば35:65−65:35である、16.及び17.のポリマー組成物。
19. (SO 2 の重量)/(平均反復単位の重量)の100倍として規定して、SO 2 含量の重量%に関して表されるポリアリ−ルスルホン反復単位の相対的な割合が、少くとも22、好ましくは23−25%であり、a=1の時これが少くとも20:80、好ましくは35:65−65:35の範囲のPES/PEES比に相当する、16.−18.のポリマー組成物。
20. エポキシ樹脂、付加重合樹脂、特にビス−マレイミド樹脂、ホルムアルデヒド縮合樹脂、特にホルムアルデヒド−フェノール樹脂、シアネート樹脂、イソシアネート樹脂、フェノール樹脂、及びこれらの2つまたはそれ以上の混合物からなる群から選択される熱硬化性ポリマー成分を更に含んでなる、1.−19.のポリマー組成物。
21. 組成物中の熱可塑性成分の重量割合が典型的には5−100%、好ましくは5−90%、特に5−50、例えば5−40%である、20.のポリマー組成物。
22. i)先に規定した第1の範囲のMnを有し且つポリマー流動温度で特徴付けられる、但し少くとも1つのポリ芳香族ポリマー分子鎖が少くとも1つの反応性末端基を有する、ポリ芳香族ポリマー分子鎖を与え、
ii)先に規定した少くとも2つの連結点を有する少くとも1つの分子鎖連結成分を与え、そして
iii)反応性末端基と連結点が先に規定したように反応するのに適した分子鎖連結温度以下の第1の温度で混合する、
ことを含んでなる、少くとも1つの芳香族ポリマーまたはこの混合物を含んでなるポリマー組成物の製造法。
23. 組成物の成形に用いる組成物流動温度でまたはそれ以下で混合を行い、同時にまたは続いて成形を行う、22.の方法。
24. 有効量の共沸物の実質的な不在下において、第1および第2の流体を用いて得られる且つ単離される単量体から、ポリマーを製造する、22.及び23.のいずれかの方法。
25. モノマーが予め決めたMnで製造され、且つモノマーとして単離前の溶液中での反応により2者択一の末端基を導入する溶液形である、24.の方法。
26. 第1の流体が、随時他の液体または非液体との流体混合物中に存在して、重合反応を促進するのに役立つ少くとも1つの双極性非プロトン性溶媒、好ましくは硫黄酸化物例えばスルホキシド及びスルホン、ホルムアミド、ピロリドン、環式ケトンなどの1つ以上から選択されるものを含んでなり、また第2の流体がアルコール及び脱塩水または脱塩水性溶媒及びこれらの混合物から選択される、24.または25.の方法。
27. ポリマーが16.−19.に記述した通りであり、但しモノマー前駆体が、ビスフェノール及びジハライドとモノフェノールの各割合を10:90−100:0、好ましくは10:90−70:30の同一のモル量で用いることにより、ポリエーテルスルホンとポリエーテルエーテルスルホンを所望の比で含んでなる所望のポリマー組成物に従って選択される、24.−26.のいずれかの方法。
28. 反応性末端基がモノマーポリマー前駆体を用いて最初に導入される、24.−27.のいずれかの方法。
29. ハロまたはヒドロキシ反応性基を含んでなる末端基が、ポリアリ−ルスルホンの反復単位を与える27.に規定したような、例えばジハライドまたはビスフェノール及びモノフェノールの形の成分を過剰に添加して得られ;他にアミノ反応性基を含んでなる末端基がポリアリ−ルスルホンの反復単位を与えないモノマー、例えばアミノフェノールを予め決めた量で添加して得られる、24.−28.のいずれかの方法。
30. 先に規定した本発明の組成物を得、これを未反応の組成物の流動温度に相当する先に規定した第1の温度に供し且つ随時適当な溶媒の溶液中で、公知の方法により成形し、次いで組成物の分子鎖連結反応の温度に相当する先に規定した第2の昇温度に供し、そして数平均分子量が先に規定した第2の範囲に増大した成型品またはフィルムを得ることを含んでなる、1.−21.のいずれかの先に規定した組成物を、成型品またはフィルム、例えば含浸した、成型した、射出成型した、押出したなどの製品或いはキャストした、噴霧したまたはロール加工したフィルムとして提供する方法。
31. 加工条件が150−400℃、より好ましくは175−300℃、例えば190−250℃の範囲の昇温度を含んでなる、30.の方法。
32. 繊維のような強化材を含む耐荷重または耐衝撃性構造体を包含する構造体の製造のための、1.−21.のいずれかの樹脂組成物。
33. 先に規定した方法で得られる、1.−21.のいずれかで規定した組成物及び連続繊維を含んでなる、プレプレグ。
34. ポリマー組成物の硬化温度以上の温度において、例えばオ−トクレーブ、圧縮成形によるまたは加熱されたローラーによる熱と圧力により一緒に積層した33.で先に規定したプレプレグを含んでなる複合物。
35. 輸送手段、例えば宇宙、航空、船舶または自動車工業、レール及び車体工業、または建築/建設工業で使用するための、或いは非高性能輸送用途、非建設用途及び高温接着用途を含む接着用途で使用するための、30.または31.で先に規定した方法で得られる、1.−21.、33.−35.のいずれかで規定した組成物、プレプレグ、積層複合物、または成型品を含んでなる、熱可塑性または熱可塑性物で改変した熱硬化性樹脂の成形品。
36. 本明細書及び添付する図面で記述または例示するような組成物、プレプレグ、積層複合物、または成形品。
【図面の簡単な説明】
【図1】 分子鎖連結成分(I)とポリ芳香族(II)の組合わせを示す。
【図2】 実施例3の延鎖ポリマーと実施例2のポリマーの分子量分布を示す。
【図3】 分子鎖連結成分(I、エピコート828)とポリ芳香族(II)の組合わせを示す。
【図4】 分子鎖連結成分(I)とアミン末端ポリ芳香族(II、PEK)の組合わせを示す。
【図5】 実施例7の樹脂キャスト物の低倍率TEM顕微鏡写真を示す。
【図6】 実施例7の樹脂キャスト物の高倍率TEM顕微鏡写真を示す。
【図7】 実施例11のポリマーに関し、タン・デルタを種々のポリスルホンに対する温度関数として示す。
【図8】 タン・デルタを、種々のモル重量のKM樹脂に対する温度関数として示す。
【図9】 図8のタン・デルタ最大値を、ポリマーのMnの関数として示す。
【図10】 粘度を、KMモル重量の関数として示す。

Claims (23)

  1. なくとも1つの芳香族ポリマーまたはその混合物、の分子鎖を、少なくとも1つの分子鎖連結成分と共に含んでなるポリマー組成物であって、
    該少なくとも1つの芳香族ポリマーが、第1の範囲の数平均分子量(Mn)の且つあるポリマー流動温度で特徴付けられ且つ少なくとも1つの反応性末端基を有する、ポリマーを含んでなり、
    そして少なくとも1つの分子鎖連結成分が少なくとも2つの連結点を含んでなり
    リマー分子鎖末端基が、該ポリマー流動温度以上の分子鎖連結温度において連結点と反応して、第1の範囲以上である第2の範囲の数平均分子量(Mn)の熱可塑性である連結されたポリマー分子鎖を形成するのに適当であることを特徴とし、
    ここで該少なくとも1つの芳香族ポリマーが、エーテルで連結された及び/またはチオエーテルで連結された反復単位を含んでなり、該単位は
    −(PhAPh)n
    及び随時更に
    −(Ph)a
    からなる群から選択され、ここで、AはSO2 またはCOであり、Phはフェニレンであり、n=1−2、a=1−4であり且つaが1を越える時該フェニレンは化学的単結合または−A−以外の2価の基を通して線状に連結し、或いは直接一緒にまたは環式残基、アミド、アミン、またはイミンを介して融合しており、
    該組成物が、実質的に溶媒を含まず、いかなる溶媒も不在の下において流動及び分子鎖連結するのに適しており、
    ここで、該流動温度が、ポリマーが適当に溶融した状態に達して、ポリマー分子鎖が反応のためにそれ自体が配向または配列することを可能にする、温度であり、
    精製、乾燥でき、随時更にペレットへ延伸し、繊維またはフィルムとして延伸または紡糸することによって加工しうる固相沈殿物の形で単離される、上記ポリマー組成物。
  2. 芳香族ポリマーの、第2の範囲の数平均分子量が9000−60000の範囲にあり、第1の範囲が2000−11000の範囲にある、請求項1のポリマー組成物。
  3. 少なくとも2つの末端基を有する直鎖または分岐鎖ポリマー分子鎖が、少なくとも2つの反応性末端基を含んでなり且つジオ−ル、ポリオ−ル、ジアミン、ポリアミン、ジチオ−ルまたはポリチオ−ルを含んでなり、そして分子鎖連結成分が少なくとも2つのポリマー分子鎖を一緒に連結しうる少なくとも2つの連結点を含んでなり且つジエポキシ、ポリエポキシ、ジ(メタ)アクリレート、ポリ(メタ)アクリレート、ジ(イソ)シアネート、ポリ(イソ)シアネート、ジアセチレン、ポリアセチレン、二無水物、ポリ無水物、ジオキサゾリンまたはポリオキサゾリンを含んでなる、請求項1−のいずれかのポリマー組成物。
  4. 少なくとも1つの芳香族ポリマーが、エーテルで連結された反復単位、随時更にチオエーテルで連結された反復単位を含んでなる少くとも1つのポリアリ−ルスルホンを含んでなり、該単位は−(PhSO2Ph)n−及び随時更に−(Ph)a−からな
    る群から選択され、なおPhはフェニレンであり、n=1−2、a=1−3であり且つaが1を越える時該フェニレンは化学的単結合または−SO2 −以外の2価の基を通して線状に連結し又は一緒に縮合し、但し反復単位−(PhSO2 Ph)n −は、平均して該単位−(PhSO2 Ph)n−の少くとも2つが存在する各ポリマー分子鎖中に連続して存在するような割合で、該少くとも1つのポリアリ−ルスルホン中に常に存在する、請求項1−のいずれかのポリマー組成物。
  5. 芳香族ポリマーがポリエーテルスルホンを含んでなる、但しフェニレン基がメタ−またはパラ−位にあり、またフェニレンは化学的単結合またはスルホン以外の2価の基を通して線状に連結し或いは一緒に縮合している、請求項1−のいずれかのポリマー組成物。
  6. 単位が
    I XPhSO2PhXPhSO2Ph(「PES」)及び
    II X(Ph)aXPhSO2Ph(「PEES」)
    であり、但しXはOまたはSであり且つ単位毎に異なってよく、IとIIの比は10:90−80:20である、請求項またはのポリマー組成物。
  7. (SO2の重量)/(平均反復単位の重量)の100倍として規定して、SO2 含量の重量%に関して表されるポリアリ−ルスルホン反復単位の相対的な割合が、少くとも22%であり、a=1の時これが少くとも20:80のPES/PEES比に相当する、請求項のいずれかのポリマー組成物。
  8. エポキシ樹脂、付加重合樹脂、特にビス−マレイミド樹脂、ホルムアルデヒド縮合樹脂、特にホルムアルデヒド−フェノール樹脂、シアネート樹脂、イソシアネート樹脂、フェノール樹脂、及びこれらの2つまたはそれ以上の混合物からなる群から選択される熱硬化性ポリマー成分を更に含んでなる、請求項1−のいずれかのポリマー組成物。
  9. 組成物中の熱可塑性成分の重量割合が5−100%である、請求項のポリマー組成物。
  10. なくとも1つの芳香族ポリマーまたはその混合物の分子鎖を、少なくとも1つの分子鎖連結成分と共に含んでなるポリマー組成物であって、
    該少なくとも1つの芳香族ポリマーが、第1の範囲の数平均分子量(Mn)の且つあるポリマー流動温度で特徴付けられ且つ少なくとも1つの反応性末端基を有する、ポリマーを含んでなり、そして、
    そして少なくとも1つの分子鎖連結成分が少なくとも2つの連結点を含んでなり
    リマー分子鎖末端基が、該ポリマー流動温度以上の分子鎖連結温度において連結点と反応して、第1の範囲以上である第2の範囲の数平均分子量(Mn)の熱可塑性である連結されたポリマー分子鎖を形成するのに適当であることを特徴とし、
    該少なくとも1つのポリ芳香族が、エーテルで連結された及び/またはチオエーテルで連結された反復単位を含んでなり、該単位は
    −(PhAPh)n
    及び随時更に
    −(Ph)a
    からなる群から選択され、ここにAはSO2 またはCOであり、Phはフェニレンであり、n=1−2、a=1−4であり且つaが1を越える時該フェニレンは化学的単結合または−A−以外の2価の基を通して線状に連結し、或いは直接一緒にまたは環式残基、アミド、アミン、またはイミンを介して融合しており、
    反応性末端基Yが活性H、OH、NH2 、NHR(Rは炭素数8までの炭化水素基)またはSHから選択され、また分子鎖連結点Zがエポキシ、(メタ)アクリレート、(イソ)シアネート、イソシアネートエステル、アセチレンまたはビニルまたはアリルのようなエチレン、マレイミド、無水物、カルボン酸、オキサゾリン及び不飽和含有モノマーから選択され、請求項1−のいずれかの特徴によって更に特徴付けられる、上記ポリマー組成物。
  11. なくとも1つの芳香族ポリマーまたはその混合物の分子鎖を、少なくとも1つの分子鎖連結成分と共に含んでなるポリマー組成物であって、
    該少なくとも1つの芳香族ポリマーが、第1の範囲の数平均分子量(Mn)の且つあるポリマー流動温度で特徴付けられ且つ少なくとも1つの反応性末端基を有する、ポリマーを含んでなり、
    そして少なくとも1つの分子鎖連結成分が少なくとも2つの連結点を含んでなり
    リマー分子鎖末端基が、ポリマー流動温度以上の分子鎖連結温度において連結点と反応して、第1の範囲以上である第2の範囲の数平均分子量(Mn)の熱可塑性である連結されたポリマー分子鎖を形成するのに適当であることを特徴とし、
    少なくとも1つのポリ芳香族が、エーテルで連結された反復単位、随時更にチオエーテルで連結された反復単位を含んでなる少くとも1つのポリアリ−ルスルホンを含んでなり、該単位は
    −(PhSO2Ph)n
    及び随時更に
    −(Ph)a
    からなる群から選択され、なおPhはフェニレンであり、n=1−2、a=1−3であり且つaが1を越える時該フェニレンは化学的単結合または−SO2 −以外の2価の基を通して線状に連結し、但し反復単位−(PhSO2Ph)n−は、平均して該単位−(PhSO2Ph)n−の少くとも2つが存在する各ポリマー分子鎖中に連続して存在するような割合で、該少くとも1つのポリアリ−ルスルホン中に常に存在し、請求項1−のいずれかの特徴によって更に特徴付けられる、上記ポリマー組成物。
  12. i)先に規定した第1の範囲のMnを有し且つポリマー流動温度で特徴付けられる、但し少くとも1つのポリ芳香族ポリマー分子鎖が少くとも1つの反応性末端基を有する、ポリ芳香族ポリマー分子鎖を与え、
    ii)先に規定した少くとも2つの連結点を有する少くとも1つの分子鎖連結成分を与え、そして
    iii)ポリマーが適当に溶融した状態に達して、ポリマー分子鎖反応のためにそれ自体が配向または配列すること可能にする温度として規定されるポリマー流動温度以下の、また反応性末端基及び連結点が反応するのに適した分子鎖連結温度以下の第1温度で混合し、随時単離に先立って溶液中での反応によって末端基を導入する、
    ことを含んでなる、該反応性末端基及び分子鎖連結点が請求項10に規定した通りである、少なくとも1つの芳香族ポリマーまたはその混合物を含んでなる請求項10で先に規定したポリマー組成物の製造法。
  13. 組成物の成形に用いる組成物流動温度でまたはそれ以下で混合を行い、同時にまたは続いて成形を行う、請求項12の方法。
  14. 組成物を、精製及び乾燥しうる且つ随時例えばペレットへの押出し、繊維またはフィルムへの延伸または紡糸により有用な物理形に加工しうる、固相沈殿物の形で単離し、有効量の共沸物の実質的な不在下において、第1および第2の流体を用いて得られる且つ単離される単量体から、ポリマーを製造する、請求項1213のいずれかの方法。
  15. 第1の流体が、随時他の液体または非液体との流体混合物中に存在して、重合反応を促進するのに役立つ、硫黄酸化物、ホルムアミド、ピロリドンおよび環式ケトンの1以上から選択される双極性非プロトン性溶媒を含んでなり、また第2の流体がアルコール及び脱塩水または脱塩水性溶媒及びこれらの混合物から選択される、請求項14の方法。
  16. ポリマーが請求項または11に記述した通りであり、但しモノマー前駆体が、ビスフェノール及びジハライドとモノフェノールの各割合を10:90−100:0の同一のモル量で用いることにより、ポリエーテルスルホンとポリエーテルエーテルスルホンを所望の比で含んでなる所望のポリマー組成物に従って選択される、請求項14または15の方法。
  17. 反応性末端基がモノマーポリマー前駆体を用いて最初に導入される、請求項1416のいずれかの方法。
  18. ハロまたはヒドロキシ反応性基を含んでなる末端基が、ポリアリ−ルスルホンの反復単位を与える請求項16に規定したような成分を過剰に添加して得られ;他にアミノ反応性基を含んでなる末端基がポリアリ−ルスルホンの反復単位を与えないモノマーを予め決めた量で添加して得られる、請求項1417のいずれかの方法。
  19. 請求項1−のいずれかにおいて先に規定した本発明の組成物を得、これを未反応の組成物の流動温度に相当する先に規定した第1の温度に供し且つ随時流動を助け且つ残存溶媒の除去に適当な溶媒の溶液中で、公知の方法により成形し、次いで組成物の分子鎖連結反応の温度に相当する先に規定した第2の150−400℃の範囲の温度に供し、そして数平均分子量が先に規定した第2の範囲に増大した成型品またはフィルムを得ることを含んでなる、但し分子鎖連結温度が生成物加工温度より高い、請求項1−のいずれかにおいて先に規定した組成物を、成型品またはフィルム、例えば含浸した、成型した、射出成型した、押出したなどの製品或いはキャストした、噴霧したまたはロール加工したフィルムとして提供する方法。
  20. 請求項10において先に規定した本発明の組成物を得、これを未反応の組成物の流動温度に相当する先に規定した第1の温度に供し且つ随時適当な溶媒の溶液中で、公知の方法により成形し、次いで組成物の分子鎖連結反応の温度に相当する先に規定した第2の150−400℃の範囲の温度に供し、そして数平均分子量が先に規定した第2の範囲に増大した成型品またはフィルムを得ることを含んでなる、但し分子鎖連結温度が生成物加工温度より高い、請求項10において先に規定した組成物を、成型品またはフィルム、例えば含浸した、成型した、射出成型した、押出したなどの製品或いはキャストした、噴霧したまたはロール加工したフィルムとして提供する方法。
  21. 請求項11において先に規定した本発明の組成物を得、これを未反応の組成物の流動温度に相当する先に規定した第1の温度に供し且つ随時適当な溶媒の溶液中で、公知の方法により成形し、次いで組成物の分子鎖連結反応の温度に相当する先に規定した第2の150−400℃の範囲の温度に供し、そして数平均分子量が先に規定した第2の範囲に増大した成型品またはフィルムを得ることを含んでなる、但し分子鎖連結温度が生成物加工温度より高い、請求項11において先に規定した組成物を、成型品またはフィルム、例えば含浸した、成型した、射出成型した、押出したなどの製品或いはキャストした、噴霧したまたはロール加工したフィルムとして提供する方法。
  22. 繊維を含浸させるために使用する場合、成形を流動を助ける溶媒の存在下に行い、そして残存溶媒を、含浸機の熱ローラーと接触させて除去する、請求項1921のいずれかの方法。
  23. 繊維のような強化材を含む耐荷重または耐衝撃性構造体を包含する構造体の製造のための、請求項1−11のいずれかのポリマー組成物。
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