JP5080193B2 - 目用温熱具 - Google Patents

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Description

本発明は、目及び目の周囲に温熱を付与する目用温熱具に関する。
本出願人は先に、目及び目の周囲に温熱水蒸気を供給することのできる目用水蒸気発生温熱シートを提案した(特許文献1参照)。この目用水蒸気発生温熱シートは、着用者の肌側に第一の透湿性シート及び第2の透湿性シートを有し、水蒸気発生組成物が第1の透湿性シートと第2の透湿性シートで順次覆われている。そして、第1及び第2の透湿性シートは、それらの間に、水蒸気滞留空間が生じ得るように、それらの周縁部で接合され、接合部の内側が互いに離間可能になっている。この目用水蒸気発生温熱シートによれば、両透湿性シート間に生じた水蒸気滞留空間が、水蒸気の温度を均一化するので、適用部位の全体を均一に暖めることができる。
特開2004−73688号公報
ところで、上述の特許文献1に記載の目用水蒸気発生温熱シートのように、発熱部を有する温熱具は、酸素バリア性の包装材から取り出した時点で発熱が始まるので、肌に対して熱や水蒸気を均一に提供するためには、空気との適度な接触が必要である。また、着用した際にも熱や水蒸気を安定して発生させる必要がある。
したがって本発明の目的は、着用時に熱発生源と着用者の肌とが適度に離間した目用温熱具を提供することにある。
本発明は、着用時に両目を覆うに足る形状及び大きさを有する横長のアイマスク形の本体部を備えた目用温熱具であって、
該本体部が、肌側シートと外側シートとそれらの間に配置された発熱体とを有し、
該肌側シートと該外側シートとは、それらの周縁部で接合されており、
該肌側シートの伸縮率が該外側シートの伸縮率より大である目用温熱具を提供するものである。
本発明によれば、目用温熱具の本体部における肌側シートの伸縮率が外側シートの伸縮率よりも大きいので、これに起因して着用前の状態で既に該本体部が外側に向けて緩やかに凸状に湾曲している。したがって、この目用温熱具を着用すると、目と本体部とが適度に離間し、効率的に温熱や水蒸気を発生させることができ、着用者へ効果的に熱を付与することができるとともに、使用感も良好である。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。図1は本発明の目用温熱具の一実施態様を示す。図1(a)には、目用温熱具10の使用前の状態を肌面側からみた平面図が示されており、図1(b)には、図1(a)に示す目用温熱具10の使用時の状態を、肌面側からみた平面図が示されている。また、図2は、図1(a)におけるII−II線断面図である。図1(a)及び図1(b)は、いずれも目用温熱具10を平らに広げた状態を示しており、この状態は自然状態とは異なるものである。自然状態の目用温熱具10の詳細については後述する。
本実施形態の目用温熱具10は、着用時に両目を覆うに足る幅及び長さを有するアイマスク形の本体部11と、本体部11の横方向両外端部近傍に設けられ、かつ着用時に耳を掛ける一対の耳掛け部12とを備えている。本実施形態において、横方向とは本体部の長手方向のことであり、図1(a)中、Xで示される方向である。また、横方向と直交する方向を縦方向と言い、図1(a)中、Yでその方向が示されている。
本体部11は略扁平状である。本体部11は、両目及びそれぞれの目の周囲の広い範囲に亘って水蒸気を伴う熱を付与するものである。ここで、「目の周囲」とは、開目状態における眼瞼裂の外側の領域をいい、眼窩の領域を含み、かつそれよりも広い領域を指す。また、熱の付与とは、本体部11から発生する熱及び温熱水蒸気を肌へ付与することである。
本体部11は、肌側シート26及び外側シート27の周縁部を互いに接合して形成された、閉じた形状の周縁接合部23を有している。周縁接合部23は連続に形成されている。本体部11は、周縁接合部23よりも内側の部分において肌側シート26と外側シート27とが非接合状態になっており、それによって本体部11には、発熱体21を収容する収容部22が形成される。収容部22は、扁平状の閉じた空間であり、その内部に発熱体21を収容することができる。このように、本体部11は、肌側シート26と外側シート27とそれらの間に配置された発熱体21とを有している。
本体部11は、図1(b)に示すように、それぞれの眼球に対応する位置に、矩形の発熱体21を一対有している。図1(a)の断面図である図2に示すように、発熱体21を収容する空間は、本体部10の横方向中央部に形成された連結空間24を介して連結し、一つの空間となっている。
肌側シート26は、目用温熱具を着用したときに、着用者の肌に近い側に位置し、着用者の肌に対向する。外側シート27は、目用温熱具を着用したときに、着用者の肌から遠い側に位置し、外側を向く。肌側シート26及び外側シート27に使用するシートは、例えば、シートの通気度、透湿度、風合い、肌触り、強度、被酸化性金属等の粉体の漏れ出し防止等を考慮して決定すればよい。例えば、適度な通気度を有し、かつ粉体の漏れ出しを防止するシートとしては、メルトブローン不織布、透湿性フィルム、合成紙等が好適に用いられる。ここで、透湿性フィルムとは、熱可塑性樹脂及び該樹脂と相溶性のない有機又は無機のフィラーの溶融混練物をフィルム状に成形し、一軸又は二軸延伸して得られたものであり、微細な多孔質構造になっている。
強度の点では、スパンボンド不織布が好適に用いられる。また、風合いを良好にする目的で用いられるシートとしては、サーマルボンド不織布が好適に用いられる。さらに、種々の通気度及び透湿度を有するシートを組み合わせて積層シートを構成することで、それぞれのシート26,27の通気度及び透湿度を所望の値に設定することができる。例えば、三層構造の積層シートにおいて、最内層としてスパンボンド不織布を用い、中間層としてメルトブローン不織布を用い、最外層としてサーマルボンド不織布を用いることができる。
本発明において、目用温熱具10が、所定温度に加熱された水蒸気を発生するものである場合には、着用者の目及び目の周囲に水蒸気を付与するために、少なくとも肌側シート26が通気性(透湿性)を有している必要がある。また、外側シート27は通気性(透湿性)を有していてもよく、あるいは難通気性又は非通気性のいずれであってもよい。両面が通気性を有する温熱具の詳細については、例えば本出願人の先の出願に係る特開2006−204733号公報に記載されている。一方、目用温熱具10が、水蒸気を発生するものでない場合には、肌側シート26及び外側シート27の少なくとも一方が通気性を有していれば足りる。
肌側シート26及び外側シート27は、単一のシートでもよく、単一シートを複数重ね合わせた構成でもよく、あるいは複数シートの積層体から構成されていてもよい。例えば、肌側シート26及び外側シート27のそれぞれが2枚のシートから構成されている場合には、各シート26,27の厚み方向の内側に位置するシートとして、透湿性フィルムや非透湿性フィルムを用い、その外側のシートとして不織布を用いることができる。例えば、肌側シート26の発熱体21に近い側が透湿性フィルムであり、肌に近い側が不織布である。このような構成にすると、特に肌側シート26の側においては、外側の不織布を通じて本体部11の内部に進入してきた水分を、内側の透湿性フィルムによって遮断することができるので、発熱体21の反応を良好に保つことができる。
本発明においては、肌側シート26の伸縮率が、外側シート27の伸縮率よりも大きくなっている。具体的には、肌側シート26及び外側シート27が単一のシートから構成されている場合には、該シート26,27の伸縮率とは、各々のシートの伸縮率を比較し、肌側シートの伸縮率の方が大きいことを意味する。肌側シート26や外側シート27が、複数枚のシートによる積層体として構成されている場合には、該シート26,27の伸縮率とは、該シート26,27を、積層体の単一シートとして測定された伸縮率をいう。また、各シート26,27が、単一のシートを重ねた構成、すなわちそれぞれのシートが非接合状態である場合、伸縮率の一番大きいシートが全体の伸縮率を支配する。例えば、肌側シート26が伸縮率の異なる単一シートを非接合状態で2枚重ねた構造の場合には、大きな伸縮率を有するシートの伸縮率の値を、肌側シート26の伸縮率の値として考える。
伸縮率は、以下の方法で測定される。引張圧縮試験機RTC‐1210A(株式会社東洋オリエンテック)を用いて、引張モードで測定する。先ず、肌側シート26及び外側シート27を50mm×50mmの大きさに裁断し測定片を採取する。測定片を引張圧縮試験機に装着されたエアーチャック間に初期試料長(チャック間距離)30mmでセットし、引張圧縮試験機のロードセル(定格出力5kg)に取り付けられたチャックを100mm/分の速度で上昇させて、測定片を伸長させる。測定片が初期試料長の50%、つまり15mm伸びた時点で、チャックの移動方向を逆転させ、チャックを100mm/分の速度で下降させ、初期試料長の位置まで戻す。この間の操作でロードセルで検出される荷重と、測定片の伸びとの関係をチャートに記録し、このチャートに基づき下記式(1)から伸縮率を求める。
伸縮率=回復伸び/最大伸び長さ(=15mm) (1)
ここで、回復伸びは、最大伸び長さ(=15mm)からチャックを下降させて、初めて荷重ゼロを記録したときの、最大伸び長さからのチャック移動距離で定義される。なお、測定片が50mm×50mmの大きさに満たない場合、下記方法で測定する。
<試験片> シートのチャック間方向の長さをLmm、把持部分の長さをSmm、幅をCmmとすると、長さの比;L:C=3:5になるように、試験片(L+2S)mm×Cmmの大きさに裁断し測定片を採取する。
<試験> 引張圧縮試験機に、チャック間距離Lで試験片をセットし、100×(L/30)mm/分、測定片が初期試料長の50%伸張するまで上昇。その後チャックの移動方向を逆転させ、チャックを100×(L/30)mm/分の速度で下降させ、初期試料長の位置まで戻す。下記式(2)で計算する。
伸縮率=回復伸び/最大伸び長さ(=L/2mm) (2)
肌側シート26及び外側シート27の伸縮率の大小関係は上述のとおりであるところ、これらのシート26,27自体の伸縮率に関しては、肌側シート26の伸縮率は30〜100%、特に40〜90%であることが好ましい。また、外側シート27の伸縮率は、0〜30%以下、特に0〜20%であることが好ましい。ここで、試験時に破断するものは、伸縮率が0%とし、伸びきって戻らないものと考える。なお、肌側シート26及び外側シート27の最大伸び時における伸張応力は15N/50mm以下、特に10N/50mm以下であることが、より伸張させ易くする観点から好ましい。各シート26,27の伸縮率及び伸縮率の比率をこのように設定することで、後述するように本体部11は、外側に向けて首尾良く緩やかな凸状に湾曲するようになる。シート26,27の伸縮率は、本体部11における縦方向Y(図1参照)に関して測定された値とする。ここで、伸縮性とは、引き伸ばすことができ、かつ引き延ばし状態を解除することで収縮することができる性質を言う。特に本実施形態においては、少なくとも肌側シート26が伸縮性を有していることが好ましい。
図3には、自然状態における本体部11が示されている。なお同図においては、理解の助けとするために耳掛け部12は省略されている。本体部11は、着用前の自然状態において、少なくともその周縁部が、着用者の肌側へ向けてわずかに反り上がり、全体として該本体部11が外側に向けて緩やかに凸状に湾曲している。特に、本体部の縦方向Y(図1参照)における上下の周縁部が着用者の肌側へ向けて緩やかに反り上がっている。その結果、本実施形態の目用温熱具10を着用すると、着用したその時点で、目と本体部とが適度に離間した状態になる。その結果、発熱体21が十分に反応して適度に熱を付与することができ、また着用時の使用感が良好になる。
本実施形態においては、本体部11を構成する肌側シート26の伸縮率と、外側シート27の伸縮率とが、先に述べた関係を有していることで、該本体部11が図3に示す凸状の湾曲形状となる。その理由は次のとおりである。本体部11を製造するに際しては一般に、該本体部11を構成する肌側シート26及び外側シート27は、ロール状の原反から繰り出されて接合される。つまり、繰り出して接合されるまでの間、各シート26,27にテンションが加わった状態で接合されることになる。接合後にテンションを解放すると、各シート26,27はもとの状態に戻ろうとする。肌側シート26の伸縮率が外側シート27の伸縮率よりも大きい場合、テンションによって肌側シート26は外側シート27より伸びているため、テンションが解放された後の戻りも大きくなるため、肌側シート26の収縮の程度が大きくなる。その結果、本体部が外側に向けて凸状に湾曲する。この観点から、少なくとも肌側シート26が、伸長状態で接合されていることが好ましい。
また、本実施形態においては、肌側シート26の肌当接面には、不織布を用いることが好ましい。これによって、発熱体21を着用者の肌から離間させることが容易になり、適度に熱を付与できるとともに、使用時の肌触りが良好になる。また、肌側シート26の肌に近い側を構成するシートの表面は、凹凸構造をなしていることが好ましい。これによって、肌側シート26が肌と接触する場合に、接触面積が減少してべたつきが抑えられ肌触りが更に良好になる。またクッション性(柔軟性)が付与されて、装着感が良好になる。凹凸構造としては、連続していない独立的な凸部を多数有する凹凸構造であることが好ましい。
図4(a)及び(b)に、凹凸構造を有する不織布の例を示す。凸部34の厚みT1(図4(b)参照)は1〜10mmに設定することが好ましい。また凹部35の厚みT2(図4(b)参照)を0.01〜5mm、特に0.1〜1mmに設定することが好ましい。またT1/T2の比率を2〜50、特に2〜20に設定することも好ましい。更に、不織布13の面積に対する接合部33の面積率(不織布13の単位面積当たりの接合部33の面積の割合)は、3〜50%が好ましく、5〜35%であることが更に好ましい。接合部33それ自体の面積は、0.1〜5mm2、特に0.1〜1mm2であることが好ましい。隣り合う凸部34どうしの最短距離(凸部の中心とその隣の凸部の中心までの距離)は0.5〜15mm、特に1〜10mmであることが好ましい。
なお、凹部35の厚みT2及び凸部34の実質厚みT1は、無加圧状態での不織布13の断面写真又は断面映像から測定する。本実施形態では、不織布13を、凸部34の頂点及び凹部35を通るように切断し、その断面形状を(株)キーエンス製のマイクロスコープVH−8000を使用して観察し、凹部35の厚みT2及び凸部34の実質厚みT1を測定した。このような凹凸構造を有することにより、着用者の肌に目用温熱具10が直接接触する部分においても、凸部34の繊維集合体で形成された層が点接触で部分的に接することになるから、良好なクッション感や嵩高感を呈する着用感が得られる。また、凸部34が目用温熱具10と目及び目周囲とを隔てるスペーサとして作用し、空気が流通する空間を保持することができる。
不織布13はその坪量が20〜200g/m2、特に40〜150g/m2であることが好ましい。坪量は、不織布13を50mm×50mm以上の大きさに裁断して測定片を採取し、この測定片の重量を最小表示1mgの電子天秤を用いて測定し坪量に換算することで求める。
不織布13を構成する各繊維層の構成繊維について説明すると、第2繊維層32は立体捲縮繊維を含んでいる。立体捲縮繊維には一般にコイル状(スパイラル状)の捲縮が発現している。第2繊維層32は立体捲縮繊維のみから構成されていてもよく、あるいは他の繊維を含んでいてもよい。他の繊維としては、例えば通常の熱可塑性繊維や、レーヨン等の再生繊維、コットン等の天然繊維が挙げられる。立体捲縮繊維に加えて他の繊維が含まれている場合、他の繊維の配合量は、第2繊維層32全体に対して1〜50重量%、特に5〜30重量%であることが好ましい。一方、第1繊維層31の構成繊維としては、例えば通常の熱可塑性繊維や、レーヨン等の再生繊維、コットン等の天然繊維が挙げられる。また、第1繊維層31は、立体捲縮繊維を含んでいてもよい。このようなシートは、例えば特開2002−187228号公報に記載の方法で製造できる。
本体部11に形成された収容部22に収容される発熱体21は被酸化性金属を含んでいる。発熱体21は、被酸化性金属が酸素と接触することによる酸化反応で熱を発生させる部位である。発熱体21としては、粉体組成物やシート状物を用いることができる。粉体組成物からなる発熱体21は、被酸化性金属を含み、更に反応促進剤、保水剤、電解質及び水を含んでいる。シート状物からなる発熱体21は、被酸化性金属を含み、更に反応促進剤、繊維状物、電解質及び水を含んでいる。粉体組成物やシート状物からなる発熱体21を構成する各種材料やその組成としては、当該技術分野において通常用いられているものと同様のものを用いることができる。例えば、発熱体21がシート状物からなる場合には、本出願人の先の出願に係る特開2003−102761号公報に記載の材料を用いることができる。目用温熱具10が水蒸気を発生させるものである場合には、発熱体21の構成成分及びその組成として、本出願人の先の出願に係る特開2006−340928号公報に記載のものを採用することが好ましい。
特に、発熱体21がシート状発熱体である場合には、該シート状発熱体に、該シート状発熱体の変形を容易にする加工が施されていることが好ましい。そのような加工の例として、図5に示す切れ込み形成加工が挙げられる。同図に示す発熱体21は、一方向に延びる切れ込み40が多条に、平行に形成されている。切れ込み40は、本体部11における縦方向Y(図1参照)に沿って延びていることが、顔の湾曲形状に合わせてX方向の湾曲を誘引しやすくできる点、及びY方向の湾曲を起こしにくくさせて本体部11の形状を保ち易くする点から好ましい。図5に示す発熱体21においては、切れ込み40を形成することに代えて、又はそれに加えて所定幅を有する切れ込み(スリット)を形成してもよい。
また、シート状発熱体の変形を容易にする加工の別の例として、図6に示すエンボス加工が挙げられる。同図に示す発熱体21は、放射状に点在するエンボス部41,42が形成されている。エンボス部が形成された部位においては、発熱体21の厚みは、他の部位よりも小さくなっている。エンボス部41,42は、発熱体21における肌側シート26を向く面、及び外側シート27を向く面の双方に形成されている。各面におけるエンボス部41,42の形成位置は一致している。つまり、発熱体21における肌側シート26を向く面に形成されたエンボス部41と同位置に、発熱体21における外側シート27を向く面に形成されたエンボス部42が位置している。
発熱体21における肌側シート26を向く面に形成されたエンボス部41は、その大きさが、発熱体21における外側シート27を向く面に形成されたエンボス部42よりも大きくなっている。このようにすることで、外側シート27の側に向けて発熱体21を凸状に湾曲させやすくできるという効果が奏される。なお図6においては、エンボス部41,42の形状が円形であったが、エンボス部41,42の形状はこれに限られず他の形状、例えば三角形、四角形、六角形等の多角形、星形、又はそれらの組み合わせなどを用いてもよい。
本体部11における肌側シート26側の表面には、該本体部の左右両側部に耳掛け部12が設けられている。耳掛け部12は、基材シート50に横長の開口部51が設けられて構成されている。基材シート50の素材としては、例えば、不織布、織布、紙、樹脂フィルムが挙げられる。耳掛け部12は、基材シート50が肌側シート26と対向するように重ね合わされた状態で、基材シート50の横方向の一端と肌側シート26とが、耳掛け連結部52において接合されることで形成されている。
図1(a)に示すように、使用前の状態の耳掛け部12は、それらの先端部どうしが互いに対向当接して、連結域53によって部分的に連結されている。連結域53は、例えばミシン目によって形成されている。この連結域53によって、使用前の状態の耳掛け部12は見かけ上一体のものとなり、それによって、本体部11の肌側シート上を確実に覆うようになる。そして目用温熱具10の使用時には、連結域53において耳掛け部12を切り離し、図1(b)に示すように、基材シート50を、耳掛け部連結部52を折り返し線として、目用温熱具10の横方向の外側へ向けて折り返して展開する。
また、本実施形態においては、図1(a)及び(b)並びに図2に示すように、発熱体21は、眼球に対応する位置に一対で配置され、本体部11の横方向(X方向)中央部には、発熱体21が存在せず、可撓性の高い連結空間24が形成されているので、本体部11を、横方向中央部における連結域53と略一致する箇所で、Y方向に沿って容易に二つ折りにすることができる。この二つ折りの状態で、目用温熱具10を包装材内に収容することにより、コンパクトな包装体とすることができる。なお、本体部11を折りたたむ場合には、耳掛け部12を図1(a)に示すように内側(肌側シート側)に配置することが好ましい。
目用温熱具10は、例えば図7に示すように、耳掛け部12を利用して耳に掛けられ使用される。このような使用形態とすることで、使用者の姿勢(例えば横に寝転んだ姿勢や座った姿勢等)によらず、目用温熱具10から発生した熱を使用者の目及びその周囲に均一に適用することができる。このことは、目用温熱具10の使用形態の汎用性が向上する点から有利である。一例として、家で寝転んだ状態で、目用温熱具10を使用することができる。また、デスクワーク中に目の疲れを感じたときに直ちに使用することも可能である。さらに、出張時の移動時(例えば、電車、飛行機、自動車等の中)にも手軽に使用できる。
図1(a)は、本発明の目用温熱具の一実施形態の使用前の状態を、肌面シート側からみた平面図であり、図1(b)は、図1(a)に示す目用温熱具の使用時の状態を、肌面シート側からみた平面図である。 図2は、図1(a)におけるII−II線断面図である。 図3(a)は、図1(a)に示す目用温熱具の自然状態を、耳掛け部を省略して示す斜視図であり、図3(b)は図3(a)におけるb−b線断面図である。 図4(a)は、目用温熱具の肌側シートに好適に用いられる不織布を示す斜視図であり、及び図4(b)は図4(a)に示す不織布の要部を拡大して示す断面図である。 図5は、シート状の発熱体の一例を示す平面図である。 図6(a)は、シート状の発熱体の別の例を、肌側シート側からみた平面図であり、図6(b)は、外側シート側からみた平面図であり、図6(c)は断面図である。 図7は、図1(a)に示す目用温熱具を装着した状態を示す斜視図である。
符号の説明
10 目用温熱具
11 本体部
12 耳掛け部
21 発熱体
26 肌側シート
27 外側シート

Claims (5)

  1. 着用時に両目を覆うに足る形状及び大きさを有する横長のアイマスク形の本体部を備えた目用温熱具であって、
    該本体部が、肌側シートと外側シートとそれらの間に配置された発熱体とを有し、
    該肌側シートは、該発熱体に近い側に位置する透湿性フィルムと、肌に近い側に位置する不織布とからなり、
    該肌側シートと該外側シートとは、それらの周縁部で接合されており、
    該肌側シートの伸縮率が該外側シートの伸縮率より大であり、それによって着用前の状態において、該本体部の縦方向における上下の周縁部が、着用者の肌側へ向けて反り上がって該本体部が外側に向けて凸状に湾曲し、着用した時点で前記本体部を着用者の肌から離間させるようにした目用温熱具。
  2. 前記発熱体がシート状発熱体であり、
    該シート状発熱体に、該シート状発熱体の変形を容易にする加工が施されている請求項1記載の目用温熱具。
  3. 前記変形を容易にする加工が、一方向へ延びる切れ込みを多条に形成するものである請求項2記載の目用温熱具。
  4. 少なくとも前記肌側シートが、伸長状態で接合されている請求項1ないし3のいずれかに記載の目用温熱具。
  5. 前記肌側シートの伸縮率が30〜100%で、前記外側シートの伸縮率が0〜30%であり、
    前記肌側シート及び前記外側シートの最大伸び時における伸張応力が15N/50mm以下である請求項1ないし4のいずれかの記載の目用温熱具。
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