JP6067294B2 - 温熱用具 - Google Patents

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Description

本発明は、人体に装着された状態で装着部位の加温に用いられる温熱用具に関する。
筒状の形状をした伸縮性の温熱用具に関する従来の技術としては、例えば特許文献1及び2に記載のものが知られている。特許文献1には、シート状の基材とシート状の被覆材との間に発熱組成物を封入した後、該被覆材の上面に伸縮性の帯状体を伸長状態で固着して矩形の伸縮性温熱用具を製造し、この矩形の伸縮性温熱用具における左右の側縁どうしを重ね合わせて接合することで、筒状の伸縮性温熱用具を得ることが記載されている。
特許文献2には、方形に形成されたシート状材料からなる表部材及び裏部材の幅方向端部を接合して両端開放の筒状体に形成され、人体関節部に巻装して用いられる装着具が記載されている。表部材は2枚の同形のポリプロピレンスパンボンド不織布を重ね合わせたものからなり、両不織布間に温熱材が収容される。一方、裏部材は人体関節部の屈曲動作に順応できるように該人体関節部の屈曲方向と直交する周方向に伸縮する材料によって形成されている。
筒状の形状をした伸縮性の温熱用具の技術とは別に、ベルト状の形状をした伸縮性を有する温熱用具に関する従来技術も知られている。例えば特許文献3及び4には、ベルトを上下2段に並列配置した温熱用具が記載されている。
特開平11−128260号公報 特開2006−345946号公報 特表平11−508784号公報 特開2002−45386号公報
しかし、特許文献1及び2に記載の筒状体からなる温熱用具を例えば膝等に装着した場合、膝裏に当接する部位が蒸れやすく使用者に不快感を与えることがある。また、膝を屈曲させた場合、その屈曲に起因して膝裏に当接する部位が密集して厚みを増し、屈曲を行いにくい場合がある。
特許文献3及び4に記載のベルトからなる温熱用具は、これを膝等に巻き付けた場合に余端部が生じ、この余端部が発熱部への酸素の供給を阻害するおそれがある。
したがって本発明の課題は、前述した従来技術が有する欠点を解消し得る温熱用具を提供することにある。
本発明は、高さ方向及びそれに直交する周方向を有し、該高さ方向の上下端が開口した筒状体からなり、該筒状体における該高さ方向に延びる一方の略半面が発熱部となっており、かつ他方の略半面が伸縮部となっている温熱用具であって、
前記伸縮部は、前記周方向に延びる弾性体と、該弾性体と接合する不織布とを備えて、該周方向に伸縮性を有する伸縮シートを有し、
前記伸縮シートは、前記周方向に延びる上部伸縮シートと、該上部伸縮シートよりも前記高さ方向の下方に位置し、かつ該周方向に延びる下部伸縮シートとを有し、
前記上部伸縮シートと前記下部伸縮シートとは、前記高さ方向に距離を隔てて離間して配置されており、
前記発熱部は、前記伸縮部よりも低伸縮性であり、かつ少なくとも2個に区画された発熱体を有し、
少なくとも2個に区画された前記発熱体は、前記周方向に延びるか又は前記高さ方向に延びる線状の切離部を挟んで、前記高さ方向の上下に位置しているか又は前記周方向の左右に位置している、温熱用具を提供するものである。
本発明によれば、発熱部と身体との密着性が良好であり、装着状態で蒸れが起こりづらく、かつ安定して発熱が起こる温熱用具が提供される。
図1(a)は、本発明の温熱用具の一実施形態を使用者の膝に装着した状態を、その一方の略半面側から見た斜視図であり、図1(b)は、他方の略半面側から見た斜視図である。 図2は、図1(a)及び(b)に示す温熱用具の展開図である。 図3は、図2におけるIII−III線断面図である。 図4は、図1に示す温熱用具に用いられる伸縮シートの製造方法の一例を示す模式図である。 図5(a)は、図1に示す温熱用具に用いられる伸縮シートの別の実施形態を示す斜視図であり、図5(b)は、図5(a)に示す伸縮シートを引き伸ばした状態での平面図である。 図6は、図2におけるVI−VI線断面図である。 図7(a)及び図7(b)は、図1に示す温熱用具を装着した状態で膝を屈曲させたときの状態を示す斜視図である。 図8は、本発明の温熱用具の別の実施形態を示す斜視図である。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。図1(a)には、本発明の温熱用具の一実施形態を使用者の膝に装着した状態を、その一方の略半面側から見た斜視図が示されており、図1(b)には、他方の略半面側から見た斜視図が示されている。図1(a)及び(b)に示す温熱用具10は、人体に装着された状態で装着部位の加温に用いられるものである。温熱用具10は、高さ方向Y及びそれに直交する周方向Xを有する筒状体からなり、高さ方向Yの上下端が開口している。
温熱用具10は、筒状体における高さ方向Yに延びる一方の略半面10Aが発熱部20となっている。かつ他方の略半面10Bが伸縮部30となっている。伸縮部30は、伸縮性の機能のみを有し、発熱機能は有していない。発熱部20を構成する一方の略半面10Aは、その周方向Xにおける幅が、高さ方向Yに沿って略一定になっている。同様に、伸縮部30を構成する他方の略半面10Bも、その周方向Xにおける幅が、高さ方向Yに沿って略一定になっている。発熱部20を構成する一方の略半面10Aと、伸縮部30を構成する他方の略半面10Bとは、周方向Xにおける幅が同じであってもよく、異なっていてもよい。幅が異なる場合、一方の略半面10Aの幅を100%としたときに他方の略半面10Bの幅を40%以上200%以下程度の範囲で増減させることができる。
なお温熱用具10の高さ方向Yに関し、「上方」とは、筒状体である本実施形態の温熱用具10を使用者の身体に挿入するとき、挿入方向の前側となる位置のことである。一方、「下方」とは、温熱用具10を使用者の身体に挿入するとき、挿入方向の後側となる位置のことである。
発熱部20と伸縮部30とは、高さ方向Yに延びる左右の側縁域どうしが合掌状に重ね合わされ、それらの重ね合わせ部位が接合されている。それによって、高さ方向Yに延びる一対の接合部Sが形成される(図1(a)及び(b)では一方の接合部Sのみ示されている。)。接合部Sの形成には、例えばヒートシール、超音波シール、接着剤などが用いられる。
図2には、図1(a)及び(b)に示す温熱用具10の展開図が示されている。この展開図は、先に述べた一対の接合部Sのうちの一方の接合部Sにおいて、発熱部20と伸縮部30とを切り開いて平面状にした状態を示すものである。また図3は、図2におけるIII−III線断面図である。図2及び図3に示すとおり、伸縮部30は、周方向Xに延びる複数の弾性体31と、弾性体31を挟持する2枚の不織布32a,32bとを有する伸縮シート33からなる。伸縮シート33は、少なくとも周方向Xに伸縮性を有している。伸縮シート33が、周方向Xに加えて、高さ方向Yにも伸縮性を有していることは妨げられない。本明細書に言う「伸縮性を有する」とは、伸長率が200%以上400%以下程度であることを言う。伸長率は、伸縮シートが何ら張力を与えられない状態で収縮したときの長さL0を基準とし、そこから伸長した長さL1の割合、すなわち(L0+L1)/L0×100で定義される。例えば、伸縮シートが収縮時の2倍の長さに伸長した場合は伸長率200%と表す。ここで、長さL1は、伸縮シートに張力を加えて伸長していったときに、不織布に応力がかかる直前まで伸縮シートが伸びた長さをいう。すなわち長さL1は、伸縮シートから弾性体を除外したときの不織布自身の長さと略同じといえる。
本実施形態の温熱用具10では、伸縮シート33として、一対の伸縮シート34,35を用いている。詳細には、伸縮シート33は、周方向Xに延びる上部伸縮シート34と、上部伸縮シート34よりも高さ方向Yの下方に位置し、かつ周方向Xに延びる下部伸縮シート35とからなる。上部伸縮シート34及び下部伸縮シート35はいずれも周方向Xに長辺を有し、高さ方向Yに短辺を有する横長の矩形状をしている。
上部伸縮シート34と下部伸縮シート35とは、その伸長率が同じであってもよく、あるいは異なっていてもよい。両者の伸長率は、200%以上400%以下程度の範囲でそれぞれ独立に設定することができる。
上部伸縮シート34と下部伸縮シート35とは、周方向Xにおける長さ(長辺の長さ)が略同じになっている。尤も、温熱用具10の具体的な用途によっては、上部伸縮シート34の周方向Xにおける長さに対して、下部伸縮シート35の周方向Xにおける長さを±20%程度の範囲で増減させることができる。一方、高さ方向Yにおける長さ(短辺の長さ)に関しては、上部伸縮シート34と下部伸縮シート35とは略同じ長さになっている。尤も、温熱用具10の具体的な用途によっては、上部伸縮シート34の高さ方向Yにおける長さに対して、下部伸縮シート35の高さ方向Yにおける長さを長くすることができる。例えば下部伸縮シート35の高さ方向Yにおける長さを、上部伸縮シート34の高さ方向Yにおける長さに対して好ましくは100%超とし、更に好ましくは150%以上とする。上限値に関しては、300%以下であることが好ましく、250%以下であることが更に好ましい。下部伸縮シート35の高さ方向Yにおける長さを上部伸縮シート34の高さ方向Yにおける長さよりも長くすることで、ずれ落ち易い上部伸縮シート34の幅(すなわち高さ方向Yにおける長さ)が狭くなり、たとえ上部伸縮シート34がすれ落ちて膝裏付近に集まってきたとしても、良好な装着感を保つことができる。
上部伸縮シート34と下部伸縮シート35とは、高さ方向Yに距離を隔てて離間して配置されている。詳細には、上部伸縮シート34は、高さ方向Yの上側に位置し、かつ周方向Xに延びる上辺34aと、高さ方向Yの下側に位置し、かつ周方向Xに延びる下辺34bとを有している。同様に下部伸縮シート35は、高さ方向Yの上側に位置し、かつ周方向Xに延びる上辺35aと、高さ方向Yの下側に位置し、かつ周方向Xに延びる下辺35bとを有している。そして、上部伸縮シート34の下辺34bと、下部伸縮シート35の上辺35aとは、図2に示すとおり距離Dを隔てて対向している。上部伸縮シート34の下辺34bと、下部伸縮シート35の上辺35aとの間には、何らの部材も存在していない。距離Dは、温熱用具10の具体的な用途にもよるが、例えば膝に装着する場合には10mm以上とすることが好ましく、60mm以上とすることが更に好ましい。距離Dの上限値は、120mm以下とすることが好ましく、80mm以下とすることが更に好ましい。例えば距離Dは10mm以上120mm以下であることが好ましく、60mm以上80mm以下であることが更に好ましい。一方、肘に装着する場合には、10mm以上とすることが好ましく、40mm以上とすることが更に好ましい。この場合の距離Dの上限値は、60mm以下とすることが好ましく、50mm以下とすることが更に好ましい。例えば距離Dは10mm以上60mm以下であることが好ましく、40mm以上50mm以下であることが更に好ましい。
上部伸縮シート34と下部伸縮シート35とは、使用者への識別が容易なようにすることができる。両者の識別を容易にするための手段としては、例えば上部伸縮シート34と下部伸縮シート34とで色を異ならせる手段が挙げられる。具体的には、上部伸縮シート34の弾性体31と下部伸縮シート35の弾性体31との色を異ならせたり、上部伸縮シート34の不織布32a,32bと下部伸縮シート35の不織布32a,32bの色を異ならせたりすることができる。
伸縮シート33は種々の方法で製造することができる。図4には、伸縮シート33の製造方法の一例が示されている。同図中、Y方向及びX方向は、図1及び図2におけるY方向及びX方向と一致している。糸状又は帯状の複数本の弾性体31をその伸長状態下に一方向Xに走行させつつ、該弾性体31を挟持するように2枚の不織布32a,32bを供給する。弾性体31が2枚の不織布32a,32bに合流する前に、塗布装置Aを用いて該弾性体31の表面にホットメルト粘着剤等の接着剤(図示せず)を付与する。接着剤は弾性体31の全長にわたって、該弾性体31の周方向の全域に付与される。そのように接着剤を付与するためには、例えば塗布装置Aとしてコームガンなどを用いればよい。
接着剤が付与された弾性体31は、一対のニップロールNの位置で2枚の不織布32a,32bと合流する。2枚の不織布32a,32bに挟持された弾性体31はその伸長状態下にニップロールNを通過するときに挟圧され、該弾性体31の表面に付与された接着剤を介して不織布32a,32bと接合する。このようにして、弾性体31がその伸長状態下に2枚の不織布32a,32bと接合されて、該弾性体31の延びる方向Xに伸縮性を有する伸縮シート33が得られる。この伸縮シート33は、不織布32a,32bから構成されており、かつ不織布32a,32bと弾性体31との接合は、該弾性体31が存在する部分でのみ行われるので、伸縮シート33はその全体として厚み方向に通気性を有するものとなる。
図5(a)及び(b)には、伸縮シート33の別の実施形態が示されている。これらの図中、Y方向及びX方向は、図1及び図2におけるY方向及びX方向と一致している。伸縮シート33を構成する2枚の不織布32a,32bは、弾性体31の延びる方向X及びそれに直交する方向Yにおいて間欠的に互いに接合されている。弾性体31は、両不織布32a,32bの接合部Jを通らないように配されており、かつその両端部Eにおいて両不織布32a,32bと接合し、固定されている。そして両不織布32a,32bのそれぞれが、各々複数本の弾性体31にわたって連続して延びる複数本の襞Pを形成している。接合部Jは、弾性体31の延びる方向X及びそれに直交する方向Yにそれぞれ列をなすように形成されている。直交する方向Yの列を構成する接合部Jは各弾性体31どうし間に形成されている。この形態の伸縮シート33も、図4に示す伸縮シートと同様に、その全体として厚み方向に通気性を有するものとなる。
伸縮シート33が、図4並びに図5(a)及び(b)のいずれの態様のものであっても、不織布32a,32bとしては、従来公知のものを特に制限なく用いることができる。例えばスパンボンド不織布、エアスルー不織布、スパンレース不織布、メルトブローン不織布、ニードルパンチ不織布等を用いることができる。これらの不織布を2枚以上積層してなる複合不織布を用いることもできる。これらの不織布を、肌触り、通気性、強度等の観点から適切に選択して使用すればよい。不織布32a,32bは同種のものでもよく、あるいは異種のものでもよい。
不織布32a,32bに挟持される弾性体31は、各種のエラストマー材料から構成され、糸状又は帯状の形態を有するものである。不織布32a,32bの間に弾性体31を挟持するときの該弾性体31の伸長の程度をコントロールすることで、伸縮シート33の伸縮性を制御できる。これに加えて、伸縮シート33の伸縮性は、隣り合う弾性体31の距離や、弾性体31の太さ及び弾性率などをコントロールことでも制御できる。1枚の伸縮シート33に配される複数本の弾性体31は、それらの種類がすべて同じでもよく、あるいは異なる種類の弾性体を複数種用いてもよい。また、1枚の伸縮シート33に配される複数本の弾性体31は、その伸長の程度がすべて同じであってもよく、あるいはその伸長の程度を個々に異ならせてもよい。
上述の説明は、伸縮シート33が、弾性体31と、該弾性体31を挟持する2枚の不織布32a,32bとからなる構成のものに関するものであったが、この構成に代えて、例えば不織布を使用者の身体から遠い側に位置するもの1枚のみとすることもできる。例えば、図4に示す実施形態の場合、伸縮シート33を、不織布32a,32bのうちのいずれか一方と弾性体31とからなる構成とし、弾性体31を使用者の身体に直接触れるようにしても良い。この構成を採用すると、弾性体31と使用者の皮膚との摩擦力に起因して、上部伸縮シート34及び下部伸縮シート35の位置ずれが一層起こりにくくなるという利点がある。
本実施形態の温熱用具10では、発熱部20と伸縮部30とは、高さ方向Yに延びる左右の側縁域どうしが合掌状に重ね合わされた筒形状を構成しているので、先に背景技術の項で述べた特許文献3及び4に開示されているようなベルトを上下2段に並列配置した温熱用具とは異なり、余端部が発熱部への酸素の供給を阻害するおそれは本実施形態では生じない。
伸縮部30と対向する発熱部20は、図2に示すとおり、周方向Xに沿って一対配置された上部発熱セル24a,24bを備えた上部発熱部21と、同様に周方向Xに沿って一対配置された下部発熱セル26a,26bを備えた下部発熱部22とを有している。下部発熱部22は、上部発熱部21よりも高さ方向Yの下方に位置している。このように、発熱部20は、4個に区画された発熱セルを有している。
図6には、図2における発熱部20のVI−VI線断面図が示されている。上部発熱部21においては、上部発熱体21aが、少なくとも一部に通気性を有する扁平な袋状の包材23aに包まれて、上部発熱セル24aを構成している。下部発熱部22においても同様に、下部発熱体22aが、少なくとも一部に通気性を有する扁平な袋状の包材25aに包まれて、発熱セル26aを構成している。なお、図6には示していないが、上部発熱セル24b及び下部発熱セル26bも同様の構造を有している。
上部発熱セル24a,24bは平面視して矩形のものであり、対向する二辺が周方向Xと同方向を向いており、かつ残りの対向する二辺が高さ方向Yと同方向を向くように配置されている。上部発熱セル24a,24bは、周方向Xに距離Daを隔てて離間して配置されている。上部発熱セル24a,24bは、その寸法を同じにすることもでき、あるいは異ならせることもできる。一般に上部発熱セル24a,24bはその寸法が同じになっている。
上部発熱セル24a,24bと同様に、下部発熱セル26a,26bも平面視して矩形のものであり、対向する二辺が周方向Xと同方向を向いており、かつ残りの対向する二辺が高さ方向Yと同方向を向くように配置されている。下部発熱セル26a,26bは、周方向Xに距離Dbを隔てて離間して配置されている。距離Dbは、先に述べた距離Daと同じでもよく、あるいは異なっていてもよい。一般に、距離Dbは、先に述べた距離Daと同じに設定する。下部発熱セル26a,26bは、その寸法を同じにすることもでき、あるいは異ならせることもできる。一般に下部発熱セル26a,26bはその寸法が同じになっている。
本実施形態の一つの具体例として、上部発熱セル24a,24b及び下部発熱セル26a,26bが同形であり、かつ同寸法である形態が挙げられる。この形態の場合、上部発熱セル24a,24bは、周方向Xに沿って見たとき、同じ位置に配置されており、かつ下部発熱セル26a,26bも、周方向Xに沿って見たとき、同じ位置に配置されていることが好ましい。更に、上部発熱セル24aと下部発熱セル26aとは、高さ方向Yに沿って見たとき、同じ位置に配置されており、かつ上部発熱セル24bと下部発熱セル26bとも、高さ方向Yに沿って見たとき、同じ位置に配置されていることが好ましい。その結果、上部発熱セル24a,24b間の距離Daと、下部発熱セル26a,26b間の距離Dbとは同じになる。
各発熱セルを構成する発熱体は、少なくとも被酸化性金属の粒子、電解質及び水を含んでいることが好ましい。発熱体は、更に反応促進剤を含んでいてもよい。被酸化性金属としては、鉄、アルミニウム、亜鉛、マンガン、マグネシウム、カルシウム等が挙げられる。被酸化性金属の粒子の粒径は、例えば0.1〜300μm程度とすることができる。必要に応じて用いられる反応促進剤としては、水分保持剤として作用するほかに、被酸化性金属への酸素保持/供給剤としての機能も有しているものを用いることが好ましい。反応促進剤としては例えば活性炭(椰子殻炭、木炭粉、暦青炭、泥炭、亜炭)、カーボンブラック、アセチレンブラック、黒鉛、ゼオライト、パーライト、バーミキュライト、シリカ等が挙げられる。電解質としては、被酸化性金属の粒子の表面に形成された酸化物の溶解が可能なものが用いられる。その例としてはアルカリ金属、アルカリ土類金属又は遷移金属の硫酸塩、炭酸塩、塩化物又は水酸化物等が挙げられる。これらの中でも、導電性、化学的安定性、生産コストに優れる点からアルカリ金属、アルカリ土類金属又は遷移金属の塩化物が好ましく用いられ、特に塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化第一鉄、塩化第二鉄が好ましく用いられる。
発熱体は、粉体からなる発熱組成物の形態であり得るか、シート状の形態であり得るか、又はペースト状の形態であり得る。発熱体がシート状の形態である場合、該発熱体は、多孔性を有するシート状の支持体と、該支持体における多孔部位に保持された発熱組成物の粉体の形態であり得る。あるいは、粉体からなる発熱組成物に更にパルプ等の繊維状物を含み、湿式抄造法によって製造された形態でもあり得る。
また発熱体は、多量の水蒸気の発生を伴って発熱するものでもよく、あるいは多量の水蒸気の発生を伴わずに発熱するものでもよい。多量の水蒸気の発生を伴って発熱する発熱体の例としては、例えば本出願人の先の出願に係る特開2005−199051号公報に記載のもの等が挙げられる。
各発熱セルにおいて発熱体を包む包材としては、水蒸気を透過させるが、水の透過を妨げる多数の細孔を有する各種の透湿性多孔性シートを用いることができる。かかる透湿性多孔性シートは、その透湿度(JIS Z0208、40℃、90%RH)が100g/(m2・24hr)以上であることが好ましく、500g/(m2・24hr)以上であることが更に好ましい。透湿度の上限値は、5000g/(m2・24hr)以下であることが好ましく、1000g/(m2・24hr)以下であることが更に好ましい。また、かかる透湿性多孔性シートは、その通気度(JIS P8117)が1ks/100cm3以上であることが好ましく、2ks/100cm3以上であることが更に好ましい。通気度の上限値は100ks/100cm3以下であることが好ましく、80ks/100cm3以下であることが更に好ましい。
発熱体を包む包材は、使用者の身体から遠い側に位置するものが通気性を有していてもよい。発熱体が多量の水蒸気の発生を伴って発熱するものである場合には、使用者の身体に近い側に位置するものが通気性を有していてもよく、あるいは双方が通気性を有していてもよい。
図6に示すとおり、上部発熱部21においては、一対の上部発熱セル24a,24bが、少なくとも一部に通気性を有する扁平な袋状の上部収容体27内に収容されている。下部発熱部22においても同様に、一対の下部発熱セル26a,26bが、少なくとも一部に通気性を有する扁平な袋状の下部収容体28内に収容されている。上部収容体27及び下部収容体28は、発熱部20の外面を構成する部材である。更に上部収容体27及び下部収容体28は、発熱部20の伸縮性を決定する主たる部材でもある。詳細には、上部収容体27及び下部収容体28は、先に述べた伸縮部30よりも低伸縮性になっている。そして、発熱部20全体として見ても、該発熱部20は伸縮部30よりも低伸縮性になっている。低伸縮性とは、同じ条件下で異なる測定対象物を引き伸ばしたときに、引き伸ばしの程度が小さいことを言う。ここで言う低伸縮性とは、発熱部20が伸縮性を有していないものも含む。また、ここで言う低伸縮性とは、周方向Xについてのものである。高さ方向Yについては、発熱部20は伸縮部30よりも低伸縮性であってもよく、あるいはその逆に高伸縮性であってもよい。使用者の動作に起因する発熱部20の位置ずれ防止の観点からは、高さ方向Yについても、発熱部20は伸縮部30よりも低伸縮性であることが好ましい。上部収容体27及び下部収容体28としては、周方向Xの伸長率が伸縮部30の伸長率よりも低いことを条件として、伸長率が200%以下、特に150%以下のものを用いることが好ましい。伸長率の下限値に特に制限はないが、該下限値が110%以上、特に120%以上とすることが好ましい。
図2に示すとおり、上部収容体27と下部収容体28とは、高さ方向Yに延びる周方向Xの側部域27a,28aが互いに連結しており、連結部29aを形成している。これとともに、上部収容体27と下部収容体28とは、高さ方向Yに延びる周方向Xの側部域27b,28bが互いに連結しており、連結部29bを形成している。そして、周方向Xの両端に位置する連結部29aと連結部29bとの間には、一対の上部発熱セル24a,24bと、一対の下部発熱セル26a,26bとを高さ方向Yの上下に隔てる線状の切離部40が、周方向Xに延びるように形成されている。換言すれば、一対の上部発熱セル24a,24bと、一対の下部発熱セル26a,26bとは、切離部40を挟んで高さ方向Yの上下に位置している。
上部収容体27及び下部収容体28は、伸縮性が低く、通気性を有し、かつ肌触りの良好な材料から構成されていることが好ましい。そのような材料としては、非弾性樹脂からなる繊維を構成繊維とする各種の不織布を用いることが好ましい。そのような不織布としては、例えばスパンボンド不織布、エアスルー不織布、スパンレース不織布、メルトブローン不織布、ニードルパンチ不織布等を用いることができる。これらの不織布を2枚以上積層してなる複合不織布を用いることもできる。これらの不織布を、伸縮性、肌触り、通気性、強度等の観点から適切に選択して使用すればよい。 このような上部収容体27及び下部収容体28を用いることで、発熱部20は伸縮部30よりも低伸縮性となる。また、例えば、上部収容体27と下部収容体28のどちらか一方又は両方に、周方向Xにわたって金属ワイヤーを通して接着したり、伸縮性を有しない発熱セル24a,24bを上部収容体27,下部収容体28に周方向Xにわたってヒートシールで接着したりすることで、伸縮性を有しない発熱部20を実現することができる。ただし、発熱部20は、使用者の身体への発熱セル24a,24bの密着性の観点から、伸縮部30よりも低伸縮性ではあるものの、ある程度の伸縮性を有していることが好ましい。
先に述べた切離部40は、直線状の切込線から構成することができる。上部収容体27と下部収容体28とは、温熱用具10の装着前の状態において既に周方向Xの中央域において離間している。この場合、上部収容体27の下辺と下部収容体28の上辺との間に隙間が生じないように切込線を形成することもでき、あるいは上部収容体27の下辺と下部収容体28の上辺とが周方向Xの中央域において所定距離を隔てて離間するように幅広の切込線を形成することもできる。幅広の切込線を形成した場合、切込線の幅は、上部伸縮シート34と下部伸縮シート35との距離D(図2参照)よりも狭い方が好ましい。この理由は、距離Dは、装着状態で蒸れを起こりづらくする等との観点から一定の距離を有しているのが好ましい一方で、切込線の幅が広すぎると装着時に切離部40が使用者のつま先に引っかかってしまい、装着がスムーズに行えない虞があるからである。
切離部40は、これを切込線から構成することに代えて、ミシン目から構成することもできる。すなわち、上部収容体27と下部収容体28とは、温熱用具10の装着前の状態においては連結しており、装着に際して、又は装着状態においてミシン目が引き裂かれることで、周方向Xの中央域において離間するようになっている。切離部40をミシン目から構成することによって、装着時に使用者のつま先に切離部40が引っかかる虞をなくすことができる。
図7(a)及び(b)には、本実施形態の温熱用具10を使用者の膝に装着して膝を屈曲させたときの該温熱用具10の状態が示されている。これらの図7(a)に示すとおり、膝を屈曲させることで、温熱用具10の発熱部20においては、切離部40が開口して上部収容体27の下辺と下部収容体28と上辺との間が離間する。そして、開口した切離部40内に使用者の膝頭が露出する。したがって、膝の屈曲が発熱部20によって妨げられにくくなり、膝の屈曲を容易に行うことができる。膝の屈折を容易にする観点から、本実施形態で示したように切離部は直線であることが好ましいが、前記機能を妨げなければ曲線部を有していても構わない。
しかも発熱部20は伸縮部30よりも低伸縮性なので、膝を屈曲させたときに伸縮部30が主として伸縮し、発熱部20の伸縮の程度は低い。つまり、発熱部20を構成する各部材の伸縮の程度は低い。したがって、発熱部20を構成する各部材の通気性は膝の屈伸によって変化しづらい。その結果、発熱部20の発熱を安定して行うことができる。
その上、発熱部20が伸縮部30よりも低伸縮性であることに起因して、膝の屈伸に起因する発熱部20の位置ずれが起こりにくくなり、発熱部20と使用者の身体との密着性が保たれる。密着性が高くなることは、発熱部20と使用者の身体との間の摩擦力が高くなることにつながる。その結果、発熱部20の位置ずれが一層起こりにくくなる。特に、発熱部20を複数の発熱セルで区画することで、密着性が更に一層高くなり、位置ずれが更に一層起こりにくくなる。
一方、図7(b)に示すとおり、温熱用具10の伸縮部30においては、該伸縮部30が上部伸縮シート34と下部伸縮シート35とからなり、両伸縮シート34,35とが高さ方向に距離を隔てて離間して配置されているので、膝を屈曲させたときに、伸縮シート34,35が膝裏に集中しづらくなる。したがって、膝の屈曲が発熱部20によって妨げられにくくなり、膝の屈曲を容易に行うことができる。また装着感も良好になる。しかも、膝裏が伸縮シート34,35によって被覆されづらいので、蒸れが起こりにくくなる。このことによっても装着感が良好になる。
その上、上部伸縮シート34及び下部伸縮シート35が収縮することで、これらのシート34,35に高さ方向Yに延びる複数の皺ないし襞が形成され、そのことによって、これらのシート34,35と使用者の肌との接触面積が低減するとともに通気性が良好になる。そのことによっても蒸れが起こりにくくなる。
更に、上部伸縮シート34及び下部伸縮シート35においては、隣り合う弾性体31の間に位置する不織布32a,32bは、該弾性体31の収縮によって嵩高な皺になっている。この皺が使用者の肌に接触した状態で、使用者の動作等に起因してこれらのシート34,35に外力が加わると、弾性体31の位置をずらそうとする力がこの皺によって吸収される。このことによって、上部伸縮シート34及び下部伸縮シート35の位置ずれが起こりにくくなる。
以上の種々の有利な効果を一層顕著なものとする観点から、発熱部20に形成された切離部40の位置は、伸縮部30における上部伸縮シート34と下部伸縮シート35の間、つまり上部伸縮シート34の下辺と、下部伸縮シート35の上辺との間であることが好ましい。
本実施形態の温熱用具10には、使用者の身体と触れる部分に滑り止めを設けても構わない。使用者の膝より下に位置する部分、すなわち下部発熱部22及び下部伸縮シート35からなる部分は脹脛で固定されやすい一方、膝より上に位置する部分、すなわち上部発熱部21及び上部伸縮シート34からなる部分は膝の屈折に起因して位置ずれを起こす可能性がある。したがって、滑り止めを設ける場合には、上部発熱部21又は上部伸縮シート34に設けることが好ましい。滑り止めとしては、温熱用具10と使用者の身体との間の滑りや動きを相対的に小さくすることができるものでよく、例えば発泡ウレタン系材料や粘着材など種々の材料を使用することができる。
以上の構成を有する温熱用具10は、例えば人体の膝、肘、手首、足首などの関節部位にサポーターのように装着して、装着部位を加温するために好適に用いられる。また、それ以外の部位、例えば大腿、下腿、上腕、前腕などに装着してもよい。
図8には、本発明の温熱用具の別の実施形態が示されている。同図に示す温熱用具10は、帯状の上部伸縮調整部50Aと、同じく帯状の下部伸縮調整部50Bを有している。上部伸縮調整部50A及び下部伸縮調整部50Bは、周方向Xの一端に基端域を有し、かつ他端に自由端域を有している。上部伸縮調整部50Aの基端域は、上部伸縮シート34と上部発熱部21との境界部である接合部Sに固着されている。下部伸縮調整部50Bの基端域は、下部伸縮シート35と下部発熱部22との境界部である接合部Sに固着されている。
一方、上部伸縮調整部50A及び下部伸縮調整部50Bにおける自由端域には、伸縮部30を構成する不織布と係合可能な係合部51A,51Bが設けられている。係合部51A,51Bとしては、例えば面ファスナのフック部材を用いることができる。係合部51A,51Bは、上部伸縮調整部50A及び下部伸縮調整部50Bのうち、伸縮部30との対向面に配置されている。
上部伸縮調整部50A及び下部伸縮調整部50Bは、例えば低伸長性のフィルムや不織布等から構成されており、その周方向Xの長さは、伸縮部30の周方向の長さを超えないようになっている。
上部伸縮調整部50A及び下部伸縮調整部50Bは、温熱用具10を++使用者の身体に装着した後、伸縮部30による締め付けの程度を調整する目的で用いられる。具体的には、温熱用具10を使用者の身体に装着した状態下に、上部伸縮調整部50A及び下部伸縮調整部50Bを、その自由端域の方向へ向けて引っ張ることで、締め付け力が増加する。そして適度な締め付け力が得られたところで係合部51A,51Bを伸縮部30の不織布に係合させて、締め付け力を保持する。このように、上部伸縮調整部50A及び下部伸縮調整部50Bを用いることで、温熱用具10のサイズ適応性が向上するので好ましい。更に、上部伸縮調整部50A及び下部伸縮調整部50Bの周方向Xの長さが、伸縮部30の周方向の長さを超えないようになっているので、上部伸縮調整部50A及び下部伸縮調整部50Bの余端が発熱部への酸素の供給を阻害するおそれがない。
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に制限されない。例えば前記実施形態においては、周方向Xに一対配置された上部発熱セル24a,24bと、下部発熱セル26a,26bとが、周方向に延びる切離部40を挟んで高さ方向Yの上下に位置していたが、これに代えて高さ方向に沿って一対配置された発熱セルを周方向に2列並べ、一対の発熱セルと、もう一対の発熱セルとが、高さ方向に延びる線状の切離部を挟んで位置するようにして、該切離部の左右に位置するようにしてもよい。
また前記実施形態では4個に区画された発熱セルを用いたが、発熱セルは2個以上用いればその数に特に制限はない。
また図8に示す実施形態においては、上部伸縮調整部50A及び下部伸縮調整部50Bの2つの伸縮調整部を用いたが、温熱用具10の具体的な用途によっては、これらのうちの一方のみを用いてもよい。
上述した実施形態に関し、本発明は更に以下の温熱用具を開示する。
<1> 高さ方向及びそれに直交する周方向を有し、該高さ方向の上下端が開口した筒状体からなり、該筒状体における該高さ方向に延びる一方の略半面が発熱部となっており、かつ他方の略半面が伸縮部となっている温熱用具であって、
前記伸縮部は、前記周方向に延びる弾性体と、該弾性体と接合する不織布とを備えた、該周方向に伸縮性を有する伸縮シートを有し、
前記伸縮シートは、前記周方向に延びる上部伸縮シートと、該上部伸縮シートよりも前記高さ方向の下方に位置し、かつ該周方向に延びる下部伸縮シートとを有し、
前記上部伸縮シートと前記下部伸縮シートとは、前記高さ方向に距離を隔てて離間して配置されており、
前記発熱部は、前記伸縮部よりも低伸縮性であり、かつ少なくとも2個に区画された発熱体を有し、
少なくとも2個に区画された前記発熱体は、前記周方向に延びるか又は前記高さ方向に延びる線状の切離部を挟んで、前記高さ方向の上下に位置しているか又は前記周方向の左右に位置している、温熱用具。
<2> 前記切離部がミシン目からなる前記<1>に記載の温熱用具。
<3> 前記切離部が直線状の切込線からなる前記<1>に記載の温熱用具。
<4> 前記高さ方向における前記上部伸縮シートと前記下部伸縮シートとの距離が10mm以上120mm以下である前記前記<1>ないし<3>のいずれか1に記載の温熱用具。
<5> 前記伸縮部の伸長率が200以上400%以下である前記<1>ないし<4>のいずれか1に記載の温熱用具。
<6> 前記伸縮シートが、前記弾性体と、該弾性体を挟持する2枚の前記不織布とからなる前記<1>ないし<5>のいずれか1に記載の温熱用具。
前記伸縮シートが、前記弾性体と、該弾性体と接合する1枚の前記不織布とからなり、該不織布を使用者の身体から遠い側に位置させ、該弾性体を使用者の身体に直接触れるようにした前記<1>ないし<5>のいずれか1に記載の温熱用具。
前記伸縮シートが、前記弾性体と、2枚の前記不織布とからなり、該2枚の不織布は、前記周方向及び前記高さ方向において間欠的に形成された複数の接合部において互いに接合されており、前記弾性体は、前記接合部を通らないように配されており、かつ前記不織布の両端部において該不織布と接合している前記<1>ないし<5>のいずれか1に記載の温熱用具。
<9> 前記発熱体が、少なくとも一部に通気性を有する袋状の包材に包まれている前記<1>ないし<8>のいずれか1に記載の温熱用具。
<10> 前記包材の透湿度は、100g/(m2・24hr)以上であることが好ましく、500g/(m2・24hr)以上であることが更に好ましく、5000g/(m2・24hr)以下であることが好ましく、1000g/(m2・24hr)以下であることが更に好ましい前記<9>に記載の温熱用具。
<11> 前記包材の通気度(JIS P8117)が、1ks/100cm3以上であることが好ましく、2ks/100cm3以上であることが更に好ましく、100ks/100cm3以下であることが好ましく、80ks/100cm3以下であることが更に好ましい前記<9>又は<10>に記載の温熱用具。
<12> 前記発熱部は、前記発熱体を収容する収容体を有し、前記収容体は通気性を有する材料から構成されている前記<1>ないし<11>のいずれか1に記載の温熱用具。
<13> 前記収容体は、非弾性樹脂からなる繊維を構成繊維とする不織布から構成されている前記<12>に記載の温熱用具。
<14> 前記不織布は、スパンボンド不織布、エアスルー不織布、スパンレース不織布、メルトブローン不織布、ニードルパンチ不織布のいずれかである前記<13>に記載の温熱用具。
<15> 前記収容体は、前記不織布を2枚以上積層してなる複合不織布から構成されている前記<13>又は<14>のいずれかに記載の温熱用具。
<16> 前記発熱部の伸長率が好ましくは200%以下、更に好ましくは150%以下である前記<1>ないし<15>のいずれか1に記載の温熱用具。
<17> 少なくとも2個に区画された前記発熱体は、前記周方向に延びる線状の切離部を挟んで、前記高さ方向の上下に位置しており、
前記切離部の高さ方向における幅が、前記上部伸縮シートと前記下部伸縮シートとの前記高さ方向における距離よりも狭くなっている前記<1>ないし<16>のいずれか1に記載の温熱用具。
<18> 前記発熱部は、前記周方向に沿って一対配置された上部発熱体を備えた上部発熱部と、前記周方向に沿って一対配置された下部発熱体を備えた下部発熱部とを有し、
前記下部発熱部は、前記上部発熱部よりも前記高さ方向の下方に位置しており、
一対の前記上部発熱体間の距離と、一対の前記下部発熱体間の距離とが同じである前記<1>ないし<17>のいずれか1に記載の温熱用具。
<19> 前記下部伸縮シートの高さ方向における長さを、前記上部伸縮シートの高さ方向における長さよりも長くした前記<1>ないし<18>のいずれか1に記載の温熱用具。
<20> 前記上部伸縮シートと前記下部伸縮シートとの色が異なっている前記<1>ないし<19>のいずれか1に記載の温熱用具。
<21> 使用者の身体と触れる部分に滑り止めを設けた前記<1>ないし<20>のいずれか1に記載の温熱用具。
<22> 前記滑り止めを前記上部伸縮シートに設けた前記<21>に記載の温熱用具。
<23> 前記発熱部は、前記周方向に沿って一対配置された上部発熱体を備えた上部発熱部と、前記周方向に沿って一対配置された下部発熱体を備えた下部発熱部とを有し、
前記下部発熱部は、前記上部発熱部よりも前記高さ方向の下方に位置しており、
前記滑り止めを前記上部発熱部に設けた前記<21>に記載の温熱用具。
<24> 前記周方向に延びる帯状の伸縮調整部を更に有し、
前記伸縮調整部は前記周方向の一端に基端域を有し、かつ他端に自由端域を有し、
前記基端域が、前記発熱部と前記伸縮部との境界部に固着されており、
前記自由端域に、前記伸縮部を構成する前記不織布と係合可能な係合部が設けられており、該係合部を該不織布に係止することで、該伸縮部による伸縮の程度を調整するようにした前記<1>ないし<23>のいずれか1に記載の温熱用具。
<25> 前記伸縮調整部の前記周方向の長さが、前記伸縮部の前記周方向の長さを超えていない前記<24>に記載の温熱用具。
<26> 人体の関節部位に装着される前記<1>ないし<25>のいずれか1に記載の温熱用具。
<27> 膝に装着される<26>に記載の温熱用具。
10 温熱用具
10A 一方の略半面
10B 他方の略半面
20 発熱部
21 上部発熱部
21a 上部発熱体
22 下部発熱部
22a 下部発熱体
30 伸縮部
31 弾性体
32a,32b 不織布
34 上部伸縮シート
35 下部伸縮シート
40 切離部
50A,50B 伸縮調整部
51A,51B 係合部

Claims (7)

  1. 高さ方向及びそれに直交する周方向を有し、該高さ方向の上下端が開口した筒状体からなり、該筒状体における該高さ方向に延びる一方の略半面が発熱部となっており、かつ他方の略半面が伸縮部となっている温熱用具であって、
    前記発熱部と前記伸縮部とは、高さ方向に延びる左右の側縁域どうしが合掌状に重ね合わされ、それらの重ね合わせ部位が接合されており、
    前記伸縮部は、前記周方向に延びる弾性体と、該弾性体と接合する不織布とを備えた、該周方向に伸縮性を有する伸縮シートを有し、
    前記伸縮シートは、前記周方向に延びる上部伸縮シートと、該上部伸縮シートよりも前記高さ方向の下方に位置し、かつ該周方向に延びる下部伸縮シートとを有し、
    前記上部伸縮シートと前記下部伸縮シートとは、その伸長率が、それぞれ独立に200%以上400%以下であり、
    前記上部伸縮シートと前記下部伸縮シートとは、前記高さ方向に距離を隔てて離間して配置されており、
    前記上部伸縮シートの高さ方向における長さに対して、前記下部伸縮シートの高さ方向における長さが100%超300%以下であり、
    前記発熱部は、前記伸縮部よりも低伸縮性であり、かつ少なくとも2個に区画された発熱体を有し、
    少なくとも2個に区画された前記発熱体は、前記周方向に延びるか又は前記高さ方向に延びる線状の切離部を挟んで、前記高さ方向の上下に位置しているか又は前記周方向の左右に位置している、温熱用具。
  2. 前記切離部がミシン目からなる請求項1に記載の温熱用具。
  3. 少なくとも2個に区画された前記発熱体は、前記周方向に延びる線状の切離部を挟んで、前記高さ方向の上下に位置しており、
    前記切離部の高さ方向における幅が、前記上部伸縮シートと前記下部伸縮シートとの前記高さ方向における距離よりも狭くなっている請求項1又は2に記載の温熱用具。
  4. 前記上部伸縮シート及び前記下部伸縮シートがそれぞれ、複数本の弾性体と、該弾性体を挟持する2枚の不織布とを備え、
    2枚の前記不織布は、前記弾性体の延びる方向及びそれに直交する方向において間欠的に互いに接合されており、該弾性体は、両不織布の接合部を通らないように配されており、かつその両端部において両不織布と接合し、固定されており、
    前記接合部は、前記弾性体の延びる方向及びそれに直交する方向にそれぞれ列をなすように形成されており、直交する方向の列を構成する該接合部は各弾性体どうし間に形成されており、
    両不織布のそれぞれが、複数本の弾性体にわたって連続して延びる複数本の襞を形成している、請求項1ないし3のいずれか一項に記載の温熱用具。
  5. 前記上部伸縮シートと前記下部伸縮シートとの色が異なっている請求項1ないし4のいずれか一項に記載の温熱用具。
  6. 前記周方向に延びる帯状の伸縮調整部を更に有し、
    前記伸縮調整部は前記周方向の一端に基端域を有し、かつ他端に自由端域を有し、
    前記基端域が、前記発熱部と前記伸縮部との境界部に固着されており、
    前記自由端域に、前記伸縮部を構成する前記不織布と係合可能な係合部が設けられており、該係合部を該不織布に係止することで、該伸縮部による伸縮の程度を調整するようにした請求項1ないし5のいずれか一項に記載の温熱用具。
  7. 人体の関節部位に装着される請求項1ないし6のいずれか一項に記載の温熱用具。
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