JP5071056B2 - 非水二次電池 - Google Patents
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Description
又、特許文献2には、正極と対向する負極(アルカリ金属またはアルカリ金属合金)面上に、該アルカリ金属イオンを選択的に透過する高分子膜を設置することが記載されている。しかしながら、これらの多孔性高分子膜の設置は、電池容量を大幅に低下させる問題をはらんでいる。
(1) リチウムを可逆的に吸蔵放出可能な材料を含む正極及び負極、リチウム塩を含む非水電解質、セパレーターから成る非水二次電池に於いて、
該負極が、天然黒鉛もしくは人造黒鉛から選ばれる炭素質化合物、遷移金属の酸化物、遷移金属のカルコゲナイド、周期律表13から15の金属もしくは半金属元素の酸化物または周期律表13から15の金属もしくは半金属元素のカルコゲナイドから選ばれる少なくとも1種を含み、
正極及び負極のうち、少なくとも負極は、導電性を有する保護層を少なくとも1層有し、
該保護層がテフロン(登録商標)の微粉末、SiC、窒化アルミニウム、アルミナ、ジルコニア、マグネシア、ムライト、フォルステライトまたはステアタイトから選ばれる導電性を持たない粒子を含むことを特徴とする非水二次電池。
該負極が、リチウムを可逆的に吸蔵放出可能な天然黒鉛もしくは人造黒鉛から選ばれる炭素質化合物、遷移金属の酸化物、遷移金属のカルコゲナイド、周期律表13から15の金属もしくは半金属元素の酸化物または周期律表13から15の金属もしくは半金属元素のカルコゲナイドから選ばれる少なくとも1種を含み、
正極及び負極のうち、少なくとも負極に導電性を有する保護層を少なくとも1層付与し、該保護層がテフロン(登録商標)の微粉末、SiC、窒化アルミニウム、アルミナ、ジルコニア、マグネシア、ムライト、フォルステライトまたはステアタイトから選ばれる導電性を持たない粒子を含むことによって、高い放電作動電圧、大きな放電容量で保存安定性のある非水二次電池を安定に作ることが出来る。
これらの内部短絡を防止するためには、電極表面に保護層を設けることが有効であり、保護層の設置は製造得率を向上させると共に、安全性をも向上させていることが分った。
また、本発明において、保護層は少なくとも1層からなり、同種又は異種の複数層により構成されていても良い。保護層の厚みは、1μm以上40μm以下が好ましく、より好ましくは2μm以上30μm以下である。
本発明において、絶縁性保護層は実質的に電子伝導性を持たない、即ち絶縁性の層である。絶縁性保護層が複数層から形成される場合は、少なくとも最外層は絶縁性である。更にこれらの粒子を含む保護層は300℃以下で融解したり、新たな皮膜を形成しないものが望ましい。これらの保護層は、絶縁性の有機或いは、無機の粒子を含むことが好ましい。これらの粒子は、0.1μm以上20μm以下が好ましく、0.2μm以上15μm以下がより好ましい。
無機物粒子としては、金属、非金属元素の炭化物、珪化物、窒化物、硫化物、酸化物を挙げることが出来る。
炭化物、珪化物、窒化物のなかでは、SiC、窒化アルミニウム(AlN)、BN、BPが絶縁性が高くかつ化学的に安定で好ましく、特にBeO、Be、BNを撓結助剤として用いたSiCが特に好ましい。
これらの酸化物としては、例えば、Al2O3 、As4O6、B2O3 、BaO、BeO、CaO、Li2O、K2O、Na2O、In2O3、MgO、Sb2O5、SiO2、SrO、ZrO2があげられる。これらの中で、Al2O3、BaO、BeO、CaO、K2O、Na2O、MgO、SiO2、SrO、ZrO2が特に好ましい。これらの中でも更に、Al2O3、SiO2、ZrO2が特に好ましい。これらの酸化物は、単独であっても、複合酸化物であっても良い。複合酸化物として好ましい化合物としては、ムライト(3Al2O3・2SiO2)、ステアタイト (MgO・SiO2)、フォルステライト (2MgO・SiO2)、コージェライト(2MgO・2Al2O3・5SiO2)等を挙げることが出来る。
また、TiO2を用いることもできる。
本発明に用いられる粒子の含有量は1〜80g/m2、好ましくは2〜40g/m2である。
本発明において、導電性保護層は水不溶性の導電性粒子と結着剤から構成される。結着剤は、後で述べる電極合剤を形成する時に用いる結着剤を用いることができる。導電性保護層に含まれる導電性粒子の割合は2.5重量%以上96重量%以下が好ましく、5重量%以上95重量%以下がより好ましく、10重量%以上93重量%以下が特に好ましい。
本発明において、アルカリ金属塩、アルカリ金属土類含有保護層は水不溶性もしくは水難溶性のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩粒子(カルコゲナイドを除く)と結着剤を含む。これらの粒子は、0.02μm以上20μm以下が好ましく、0.05μm以上10μm以下がより好ましい。
本発明の有機微粒子含有保護層に含有する微粒子は次のような機能を発揮する。即ち、何らかの理由で短絡が起こった場合、電池内部は温度が上昇する。このとき内部温度が該有機微粒子の最低製膜温度(MFT)以上になると、該有機微粒子は部分的に熔解して、保護層内の細孔を埋め、電解液の透過を遮断する(シャットダウン:SDという)。この場合、セパレーターと併用すれば電池の安全性は一層向上するが、回有機微粒子を含む保護層自身がセパレーターの役割を果たすので、セパレーターを省くことができる。これにより安全性のアップ、コストダウン、巻き回数を上げることによる電気容量のアップが図れる。
本発明に用いる該有機微粒子を構成する重合体の合成に用いられる単量体としては、例えば、エチレン、プロピレン、アクリロニトリル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、クロトン酸エステル、ビニルエステル、マレイン酸ジエステル、フマル酸ジエステル、イタコン酸ジエステル、アクリルアミド類、メタクリルアミド類、ビニルエーテル類、スチレン類、ジエン類等が挙げられる。
これらの単量体について更に具体例を示す。
ビニルエステルとしては、ビニルアセテート、ビニルプロピオネート、ビニルブチレート、ビニルメトキシアセテート、安息香酸ビニル等が挙げられる。
マレイン酸ジエステルとしては、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジブチル等が挙げられる。
フマル酸ジエステルとしては、フマル酸ジエチル、フマル酸ジメチル、フマル酸ジブチル等が挙げられる。
イタコン酸ジエステルとしては、イタコン酸ジエチル、イタコン酸ジメチル、イタコン酸ジブチル等が挙げられる。
ビニルエーテル類としては、メチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、ヘキシルビニルエーテル、メトキシエチルビニルエーテル、ジメチルアミノエチルビニルエーテル等が挙げられる。
ジエン類としては、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン、シクロペンタジエン及びその誘導体、ジシクロペンタジエン及びその誘導体、シクロヘキサジエン、ノルボルナジエン等が挙げられる。
更に本発明の有機微粒子に用いられる重合体としては、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、フッ素樹脂(例えば、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、ポリクロロトリフルオロエチレン及びこれらを含む共重合体等)、アセタール樹脂、ポリエステル樹脂{テレフタル酸、イソフタル酸、コハク酸等のジカルボン酸成分(これらのジカルボン酸成分にはスルホン酸基、カルボキシル基等が置換していてもよい)と、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、ビスフェノールA等の縮合により得られるポリエステル}、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂(例えば、ナイロン46、6、7、11、12、66、610、612、11、22等)、ポリウレタン樹脂(トリレンジイソシアナート、ジフェニルメタンジイソシアナート、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアナート、トリジンジイソシアナート、ナフタレンジイソシアナート、ヘキサメチレンジイソシアナート、キシレンジイソシアナート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアナート等のポリイソシアナートと、ポリオキシプロピレンポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリオキシテトラメチレングリコール、ポリアジペートポリオール、ポリカプロラクトンジオール、ポリカーボネートポリオール、ポリブタジエンポリオール、ポリアクリラートポリオール等のポリオールとの重付加反応又は重合反応に基づき合成された重合体等)、尿素樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリカプロラクトン樹脂、スチレン 無水マレイン酸樹脂等が挙げられる。
これらの有機微粒子に用いられる重合体は、融点が50℃以上、好ましくは80℃〜250℃、特に100℃〜200℃で、電解液に溶解しないものであればどのような重合体でも用いることができる。
本発明の有機微粒子に用いられる重合体は、ポリオレフィン類、フッ素樹脂等が好ましく用いられる。
炭化物、珪化物、窒化物のなかでは、SiC、窒化アルミニウム(AlN)、BN,BPが絶縁性が高くかつ化学的に安定で好ましく、特にBeO、Be、BNを撓結助剤として用いたSiCが特に好ましい。
保護層の塗設方式は、集電体上に、リチウムを可逆的に吸蔵放出可能な材料を含む合剤を塗設した後に、保護層を順次塗設する逐次方式でもよいし、合剤層と保護層を同時に塗設する同時塗布方式であってもよい。
金属化合物としては、以下に述べる金属酸化物、金属カルコゲナイドの他に、特開平5−159780号に記載のFeSi、Fe2Si3、FeSi2等のような珪化物、特開平6−290782号に記載のSiC、VC、Co2C、SiN、SnN、MoN等のような炭化物、窒化物が好ましい。
遷移金属化合物としては、特にV、Ti、Fe、Mn、Co、Ni、Zn、W、Moの単独あるいは複合酸化物、又はカルコゲナイドが好ましい。更に好ましい化合物として、特開平6−44,972号公報記載のLipCoqV1-qOr(ここでP=0.1〜2.5、q=0〜1、z=1.3〜4.5)を挙げる事が出来る。
例えば、Ga2O3、SiO、GeO、GeO2、SnO、SnO2、SnSiO3、PbO、PbO2、Pb2O3、Pb2O4、Pb3O4、Sb2O3、Sb2O4、Sb2O5、Bi2O3、Bi2O4、Bi2O5、SnSiO3、GeS、GeS2、SnS、SnS2、PbS、PbS2、Sb2S3、Sb2S5、SnSiS3などが好ましい。又これらは、酸化リチウムとの複合酸化物、例えばLi2GeO3、Li2SnO2であってもよい。
特に好ましくはB、Al、Si、Ge、Sn、Pの中の3種以上の元素から構成される複合酸化物である。これらの複合酸化物は、主として非晶質構造を修飾するために周期律表の1族から3族の元素またはハロゲン元素を含んでもよい。
SnM1 a Ot 一般式(1)
式中、M1はAl、B、P、Si、周期律表第1族元素、第2族元素、第3族元素、ハロゲン元素から選ばれる2種以上の元素を表し、aは0.2以上2以下の数を、tは1以上6以下の数を表す。
SnM2 b Ot 一般式(2)
式中、M2 はAl、B、P、周期律表第1族元素、第2族元素、第3族元素、ハロゲン元素から選ばれる2種以上の元素を表し、bは0.2以上2以下の数を、tは1以上6以下の数を表す。
SnM3 c M4 d Ot 一般式(3)
式中、M3 はAl、B、P、Siの少なくとも2種を、M4は周期律表第1族元素、第2族元素、第3族元素、ハロゲン元素の少なくとも1種を表し、cは0.2以上2以下の数、dは0.01以上1以下の数で、0.2<c+d<2、tは1以上6以下の数を表す。
温度として好ましくは100℃以上800℃以下さらに好ましくは100℃以上500℃以下である。雰囲気として好ましくは雰囲気の−Log(PO2/atm)が0以上18以下が好ましい。CO、CO2、H2、H2O、Ar、He、N2等の混合ガスを用いることができる。雰囲気の酸素分圧は安定化ジルコニアを用いた酸素センサーを用いて測定することができる。
SnAl0.1 B0.3 P0.4 K0.2 O2.7、
SnAl0.1 B0.3 P0.4 Na0.2 O2.7、
SnAl0.1 B0.3 P0.4 Rb0.2 O2.7、
SnAl0.1 B0.3 P0.4 Cb0.2 O2.7、
SnAl0.1 B0.5 P0.5 Mg0.1 F0.2 O3.15、
SnAl0.1 B0.5 P0.5 Ba0.08 F0.08 O3.19、
SnAl0.2 B0.4 P0.4 O2.9、
SnAl0.3 B0.5 P0.2 O2.7、
SnAl0.3 B0.7 O2.5、
SnB0.2 P0.6 Ba0.08 F0.08 O2.84、
SnB0.4 P0.4 Ba0.1 F0.1 O2.65、
SnB0.5 P0.5 O3、
SnB0.5 P0.5 Mg0.1 O3.1
SnB0.5 P0.5 Mg0.1 F0.2O3、
SnB0.5 P0.5 Li0.1 Mg0.1 F0.2 O3.05、
SnB0.5 P0.5 K0.1 Mg0.1 F0.2 O3.05、
SnB0.5 P0.5 K0.05 Mg0.05 F0.1 O3.03、
SnB0.5 P0.5 K0.05 Mg0.1 F0.2 O3.03、
SnB0.5 P0.5 Cs0.1 Mg0.1 F0.2 O3.05、
SnB0.5 P0.5 Cs0.05 Mg0.05 F0.1 O3.03、
SnB0.5 P0.5 Mg0.1 F0.1 O3.05、
SnB0.5 P0.5 Mg0.1 F0.2 O3、
SnB0.5 P0.5 Mg0.1 F0.06 O3.07、
SnB0.5 P0.5 Mg0.1 F0.14 O3.03、
SnPBa0.08 O3.58、
SnPK0.1 O3.55、
SnPK0.05 Mg0.05 O3.58、
SnPCs0.1 O3.55、
SnPBa0.08 F0.08 O3.54、
SnPK0.1 Mg0.1 F0.2 O3.55、
SnPK0.05 Mg0.05 F0.1 O3.53、
SnPCs0.1 Mg0.1 F0.2 O3.55、
SnPCs0.05 Mg0.05 F0.1 O3.53、
Sn1.1 B0.2 P0.6 Ba0.08 F0.08 O2.94、
Sn1.1 B0.2 P0.6 Li0.1 K0.1 Ba0.1 F0.1 O3.05、
Sn1.1 B0.4 P0.4 Ba0.08 O2.74、
Sn1.1 PCs0.05 O3.63、
Sn1.1 PK0.05 O3.63、
Sn1.2 Al0.1 B0.3 P0.4 Cs0.2 O2.9、
Sn1.2 B0.2 P0.6 Ba0.08 O3.08、
Sn1.2 B0.2 P0.6 Ba0.08 F0.08 O3.04、
Sn1.2 B0.2 P0.6 Mg0.04 Ba0.04 O3.08、
Sn1.2 B0.3 P0.5 Ba0.08 O2.98、
Sn1.3 Al0.1 B0.3 P0.4 Na0.2 O3、
Sn1.3 B0.4 P0.4 Ca0.2 O3.1、
Sn1.3 B0.4 P0.4 Ba0.2 O3.1、
Sn1.4 PK0.2 O4、
Sn1.4 Ba0.1 PK0.2 O4.15、
Sn1.4 Ba0.2 PK0.2 O4.3、
Sn1.4 Ba0.2 PK0.2 Ba0.1 F0.2 O4.3、
Sn1.4 PK0.3 O4.05、Sn1.5 PK0.2 O4.1、
Sn1.5 PK0.1 O4.05、
Sn1.5 PCs0.05 O4.03、
Sn1.5 PCs0.05 Mg0.1 F0.2 O4.03、
Sn2 P2 O7、
SnSi0.5 Al0.1 B0.2 P0.1 Ca0.4 O3.1、
SnSi0.4 Al0.2 B0.4 O2.7、
SnSi0.5 Al0.2 B0.1 P0.1 Mg0.1 O2.8、
SnSi0.6 Al0.2 B0.2 O2.8、
SnSi0.5 Al0.3 B0.4 P0.2 O3.55、
SnSi0.5 Al0.3 B0.4 P0.5 O4.30、
SnSi0.6 Al0.1 B0.1 P0.3 O3.25、
SnSi0.6 Al0.1 B0.1 P0.1 Ba0.2 O2.95、
SnSi0.6 Al0.1 B0.1 P0.1 Ca0.2 O2.95、
SnSi0.6 Al0.1 B0.2 Mg0.2 O2.85、
SnSi0.6 Al0.1 B0.3 P0.1 O3.05、
SnSi0.6 Al0.2 Mg0.2 O2.7、
SnSi0.6 Al0.2 Ca0.2 O2.7、
SnSi0.6 Al0.2 P0.2 O3、
SnSi0.6 B0.2 P0.2 O3、
SnSi0.8 Al0.2 O2.9、
SnSi0.8 Al0.3 B0.2 P0.2 O3.85、
SnSi0.8 B0.2 O2. 、
SnSi0.8 Ba0.2 O2.8、
SnSi0.8 Mg0.2 O2.8、
SnSi0.8 Ca0.2 O2.8、
SnSi0.8 P0.2 O3.1、
Sn0.9 Mn0.3 B0.4 P0.4 Ca0.1 Rb0.1 O2.95、
Sn0.9 Fe0.3 B0.4 P0.4 Ca0.1 Rb0.1 O2.95、
Sn0.8 Pb0.2 Ca0.1 P0.9 O3.35、
Sn0.3 Ge0.7 Ba0.1 P0.9 O3.35、
Sn0.9 Mn0.1 Mg0.1 P0.9 O3.35、
Sn0.2 Mn0.8 Mg0.1 P0.9 O3.35、
Sn0.7 Pb0.3 Ca0.1 P0.9 O3.35、
Sn0.2 Ge0.8 Ba0.1 P0.9 O3.35、
Sn1.0 Al0.48 B0.52 P0.52 Cs0.10 O3.85、
Sn1.0 Al0.38 B0.5 P0.5 Mg0.09 K0.1 Ge0.09 O3.89、
Sn1.0 Al0.48 B0.52 P0.52 Cs0.10 Ge0.10 O4.05、
SnB0.5 P0.5O3、
SnAl0.3 B0.5 P0.2 O2.7、
SnAl0.3 B0.7 O2.5、
SnSi0.8 P0.2 O3.1、
SnSi0.8 B0.2 O2.9、
SnSi0.8 Al0.2 O2.9、
SnSi0.6 Al0.2 B0.2 O2.8、
SnSi0.6 Al0.2 P0.2 O3、
SnSi0.6 B0.2 P0.2 O3、
SnSi0.4 Al0.2 B0.4 O2.7、
SnSi0.6 Al0.1 B0.1 P0.3 O3.25、
SnSi0.6 Al0.1 B0.3 P0.1 O3.05、
SnSi0.5 Al0.3 B0.4 P0.2 O3.55、
SnSi0.5 Al0.3 B0.4 P0.5 O4.30、
SnSi0.8 Al0.3 B0.2 P0.2 O3.85、
SnAl0.1 B0.5 P0.5 Mg0.1 F0.2 O3.15、
SnSi0.8 Mg0.2 O2.8、
SnSi0.6 Al0.2 Mg0.2 O2.7、
SnSi0.6 Al0.1 B0.2 Mg0.2 O2.85、
SnSi0.8 Ca0.2 O2.8、
SnSi0.6 Al0.2 Ca0.2 O2.7、
SnSi0.6 Al0.1 B0.1 P0.1 Ca0.2 O2.95、
SnSi0.5 Al0.2 B0.1 P0.1 Mg0.1 O2.8、
SnSi0.5 Al0.1 B0.2 P0.1 Ca0.4 O3.1、
SnSi0.8 Ba0.2 O2.8、
SnSi0.6 Al0.1B0.1 P0.1 Ba0.2 O2.95、
Sn0.9 Mn0.3 B0.4 P0.4 Ca0.1 Rb0.1 O2.95、
Sn0.9 Fe0.3 B0.4 P0.4 Ca0.1 Rb0.1 O2.95、
Sn0.8 Pb0.2 Ca0.1 P0.9 O3.35、
Sn0.3 Ge0.7 Ba0.1 P0.9 O3.35、
Sn0.9 Mn0.1 Mg0.1 P0.9 O3.35、
Sn0.2 Mn0.8 Mg0.1 P0.9 O3.35、
Sn0.7 Pb0.3 Ca0.1 P0.9 O3.35、
Sn0.2 Ge0.8 Ba0.1 P0.9 O3.35、
Sn1.6 B0.4 P0.4 Ca0.2 O3.4、
Sn1.3 B0.4 P0.4 Ca0.2 O3.1、
Sn1.6 B4 P0.4 Ba0.2 O3.4、
Sn1.3 B0.4 P0.4 Ba0.2 O3.1、
Sn1.6 B0.4 P0.4 Mg0.2 O3.4、
Sn1.6 Al0.1 B0.3 P0.4 Ca0.2 O3.4、
Sn1.3 Al0.1 B0.3 P0.4 K0.2 O3、
Sn1.0 Al0.1 B0.3 P0.4 K0.2 O2.7、
Sn1.6 Al0.1 B0.3 P0.4 Na0.2 O3.3、
Sn1.3 Al0.1 B0.3 P0.4 Na0.2 O3、
Sn1.0 Al0.1 B0.3 P0.4 Na0.2 O2.7、
Sn1.6 Al0.1 B0.3 P0.4 Rb0.2 O3.3、
Sn1.3 Al0.1 B0.3 P0.4 Rb0.2 O3、
Sn1.0 Al0.1 B0.3 P0.4 Rb0.2 O2.7、
Sn1.6 Al0.1 B0.3 P0.4 Cs0.2 O3.3、
Sn1.2 Al0.1 B0.3 P0.4 Cs0.2 O2.9、
Sn1.0 Al0.1 B0.3 P0.4 Cs0.2 O2.7、
Sn1.3 Al0.1 B0.3 P0.4 Ba0.1 K0.1 O3.05、
SnAl0.4 B0.5 P0.5 K0.1 O3.65、
SnAl0.4 B0.5 P0.5 Na0.2 O3.7、
SnAl0.4 B0.3 P0.5 Rb0.2 O3.4、
SnAl0.4 B0.5 P0.5 Cs0.1 O3.65、
SnAl0.4 B0.5 P0.5 KO.1 Ge0.05 O3.65、
SnAl0.4 B0.5 P0.5 K0.1 Mg0.1 Ge0.02 O3.83、
SnAl0.4 B0.4 P0.4 P3.2、SnAl0.3 B0.5 P0.2 O2.7、
SnAl0.3 B0.5 P0.2 O2.7、
SnAl0,4 B0.5 P0.3 Ba0.08 Mg0.08 O3.26、
SnAl0.4 B0.4 P0.4 Ba0.08 O3.28、
SnAl0.4 B0.5 P0.5 O3.6、
SnAl0.4 B0.5 P0.5 Mg0.1 O3.7、
SnAl0.5 B0.4 P0.5 Mg0.1 F0.2 O3.65、
SnB0.5 P0.5 Li0.1 Mg0.1 F0.2 O3.05、
SnB0.5 P0.5 K0.1 Mg0.1 F0.2 O3.05、
SnB0.5 P0.5 K0.05 Mg0.05 F0.1 O3.03、
SnB0.5 P0.5 K0.05 Mg0.1 F0.2 O3.03、
SnAl0.4 B0.5 P0.5 Cs0.1 Mg0.1 F0.2 O3.65、
SnB0.5 P0.5 Cs0.05 Mg0.05 F0.1 O3.03、
SnB0.5 P0.5 Mg0.1 P0.1 O3.05、
SnB0.5 P0.5 Mg0.1 F0.2 O3、
SnB0.5 P0.5 Mg0.1 F0.06 O3.07、
SnB0.5 P0.5 Mg0.1 F0.14 O3.03、
SnPBa0.06 O3.58、
SnPK0.1 O3.55、
SnPK0.05 Mg0.05 O3.58、
SnPCs0.1 O3.55、
SnPBa0.06 F0.03 O3.54、
SnPK0.1 Mg0.1 F0.2 O3.55、
SnPK0.05 Mg0.05 F0.1 O3.53、
SnPCs0.1 Mg0.1 F0.2 O3.55、
SnPCs0.05 Mg0.05 F0.1 O3.53、
Sn1.1 Al0.4 B0.2 P0.6 Ba0.08 F0.08 O3.54、
Sn1.1 Al0.4 B0.2 P0.6 Li0.1 K0.1 Ba0.1 F0.1 O3.65、
Sn1.1 Al0.4 B0.4 P0.4 Ba0.08 O3.34、
Sn1.1 Al0.4 PCs0.05 O4.23、
Sn1.1 Al0.4 PK0.05 O4.23、
Sn1.2 Al0.5 B0.3 P0.4 Cs0.2 O3.5、
Sn1.2 Al0.4 B0.2 P0.5 Ba0.08 O3.68、
Sn1.2 Al0.4 B0.2 P0.5 Ba0.08 F0.08O3.54、
Sn1.2 Al0.4 B0.2 P0.6 Mg0.04 Ba0.04 O3.68、
Sn1.2 Al0.4 B0.3 P0.5 Ba0.08O3.58、
Sn1.3 Al0.3 B0.3 P0.4 Na0.2 O3.3、
Sn1.3 Al0.2 B0.4 P0.4 Ca0.2 O3.4、
Sn1.3 Al0.4 B0.4 P0.4 Ba0.2 O3.6、
Sn1.4 Al0.4 PK0.2 O4.6、
Sn1.4 Al0.2 Ba0.1 PK0.2 O4.45、
Sn1.4 Al0.2 Ba0.2 PK0.2 O4.6、
Sn1.4 Al0.4 Ba0.2 PK0.2 Ba0.1 F0.2 O4.9、
Sn1.4 Al0.4 PK0.3 O4.65、
Sn1.5 Al0.2 PK0.2 O4.4、
Sn1.5 Al0.4 PK0.1 O4.65、
Sn1.5 Al0.4 PCs0.05 O4.63、
Sn1.5 Al0.4 PCs0.05 Mg0.1 F0.2 O4.63、
SnSi0.5 Al0.1 B0.2 P0.1 Ca0.4 O3.1、
SnSi0.4 Al0.2 B0.4 O2.7、
SnSi0.5 AlO.2 B0.1 P0.1 Mg0.1 O2.8、
SnSi0.6 Al0.2 B0.2 O2.8、
SnSi0.5 Al0.3 B0.4 OP0.2 O3.55、
SnSi0.5 Al0.3 B0.4 P0.5 O4.30、
SnSi0.6 Al0.1 B0.1 OP0.3 O3.25、
SnSi0.6 Al0.1 B0.1 P0.1 Ba0.2 O2.95、
SnSi0.6 Al0.1 B0.1 P0.1 Ca0.2 O2.95、
SnSi0.6 AlO.4 B0.2 Mg0.1 O3.2、
SnSi0.6 Al0.1 B0.3 P0.1 O3.05、
SnSi0.6 Al0.2 Mg0.2 O2.7、
SnSi0.6 Al0.2 Ca0.2 O2.7、
SnSi0.6 Al0.2 P0.2 O3、
SnSi0.6 B0.2 P0.2 O3、
SnSi0.8 Al0.2 O2.9、
SnSi0.8 Al0.3 B0.2 P0.2 O3.85、
SnSi0.8 B0.2 O2.9、
SnSi0.8 Ba0.2 O2.8、
SnSi0.8 Mg0.2 O2.8、
SnSi0.8 Ca0.2 O2.8、
SnSi0.8 P0.2 O3.1、
Sn0.9 Mn0.3 B0.4 P0.4 Ca0.1 Rb0.1 O2.95、
Sn0.9 Fe0.3 B0.4 P0.4 Ca0.1 Rb0.1 O2.95、
Sn0.8 Pb0.2 Ca0.1 P0.9 O3.35、
Sn0.3 Ge0.7 Ba0.1 P0.9 O3.35、
Sn0.9 Mn0.1 Mg0.1 P0.9 O3.35、
Sn0.2 Mn0.8 Mg0.1 P0.9 O3.35、
Sn0.7 Pb0.3 Ca0.1 P0.9 O3.35、
Sn0.2 Ge0.8 Ba0.1 P0.9 O3.35、
SnGe0.001 P0.1 B0.1 K0.5 O1.65、
SnGe0.02 P0.3 K0.1 O1.84、
SnGe0.02 P0.15 B0.15 K0.1 O1.69、
SnGe0.05 P0.3 B0.4 K0.1 O2.5、
SnGe0.05 P0.8 K0.1 O3.15、
SnGe0.05 P0.6 B0.3 Mg0.1 K0.1 O3.8、
SnGe0.05 P0.5 B0.5 Cs0.05 K0.05 O3.15、
SnGe0.1 P0.9 K0.1 O3.5、
SnGe0.1 P0.7 B0.2 K0.1 Mg0.1 O3.3、
SnGe0.1 P0.5 B0.5 Ba0.05 K0.1 O2.3、
SnGe0.1 P0.5 B0.5 Pb0.05 K0.1 O2.3、
SnGe0.1 P0.5 B0.5 Mg0.05 K0.15 O3.325、
SnGe0.1 P0.5 B0.5 Mg0.2 K0.05 O3.425、
SnGe0.1 P0.5 B0.5 Mg0.01 O3.201、
SnGe0.1 P0.5 B0.5 Al0.05 Mg0.1 K0.1 O3.425、
SnGe0.1 P0.5 B0.5 Mg0.1 Li0.1 O3.25、
SnGe0.1 P0.5 B0.5 Na0.1 O3.205、
SnGe0.1 P0.5 B0.5 K0.1 Ca0.05 O3.275、
SnGe0.1 P0.5 B0.5 Mg0.1 K0.1 F0.1 O3.25、
SnGe0.1 P0.5 B0.5 K0.1 Sc0.02 O3.28、
SnGe0.1 P0.5 B0.5 Mg0.1 K0.1 Y0.01 O3.365、
SnGe0.1 P0.5 B0.5 Al0.1 K0.1 O3.4、
SnGe0.1 P0.5 B0.5 Cs0.1 O3.25、
SnGe0.1 P0.5 B0.5 Rb0.1 O3.25、
SnGe0.1 P0.5 B0.5 Mg0.1 K0.1 Al0.05 O3.425、
SnGe0.1 P0.35 B0.35 Mg0.2 K0.1 O2.85、
SnGe0.1 P0.45 B0.45 Mg0.1 K0.1 O3.05、
SnGe0.2 P0.45 B0.45 Mg0.1 K0.1 O3.35、
SnGe0.01 P0.45 B0.45 Mg0.1 K0.1 O2.97、
SnGe0.001 P0.45 B0.45 Mg0.1 K0.1 O2.952、
SnGe0.02 P0.45 B0.45 Mg0.1 K0.1 O3.09、
SnGe0.1 Pl.0 Mg0.2 K0.1 O3.95、
SnGe0.5 P0.7 B0.8 K0.2 Mg0.2 O5.25、
SnGe0.8 P0.9 B0.9 K0.1 Mg0.1 O6.65、
SnGe1.0 P1.0 B1.0 Cs0.1 O7.05、
SnGe1.3 P1.0 B1.0 K0.2 O8.7、
SnGe0.1 P0.4 B0.6 Cs0.1 O3.05、
SnGe0.1 P0.5 B0.5 Cs0.05 K0.05 O3.25、
SnGe0.2 P0.7 B0.2 K0.1 Mg0.1 O3.5、
SnGe0.2 P1.1 K0.1 O4.2、
SnGe0.2 P0.7 B0.4 K0.1 Mg0.1 O3.9、
SnGe0.5 P0.7 B0.8 K0.2 Mg0.2 O5.25、
SnGe0.6 P0.8 B0.8 Cs0.1 O5.45、
SnGe0.7 P1.8 K0.2 O7、
SnGe0.8 P0.9 B0.9 K0.2 Mg0.4 O6.7、
SnGe1 P0.4 As0.1 B0.1 K0.1 Mg0.1 O4.45、
SnGe0.1 O1.2、SnGe0.3 O1.6、
SnGe0.5 O2.0、
SnGe0.8 O2.6、SnGeO3、
SnGe1.3 O3.6、
SnGe0.001 SiP0.1 K0.5 O3.65、
SnGe0.02 Si0.3 K0.7 P0.3 O3.24、
SnGe0.05 Si0.3 P0.3 B0.4 0O.1 O3.1、
SnGe0.05 Si0.1 P0.6 B0. 3Mg0.1 K0.1 O4.0、
SnGe0.05 Si0.1 P0.5 B0.5 Cs0.05 K0.05 O3.35、
SnGe0.1 Si0.3 P0.9 K0.1 O4.1、
SnGe0.1 Si0.1 P0.5 B0.5 Mg0.1 K0.1 O3.55、
SnGe0.1 Si0.3 P0.5 B0.5 Al0.1 K0.1 O3.0、
SnGe0.1 Si0.05 P0.5 P0.5 Pb0.05 K0.1 O2.4、
SnGe0.1 Si0.1 P0.5 B0.5 Mg0.05 K0.15 O3.525、
SnGe0.1 Si0.3 P0.5 B0.5 Mg0.2 K0.05 O4.025、
SnGe0.1 Si0.1 P0.5 B0.5 Mg0.01 O3.401、
SnGe0.1 Si0.05 P0.5 B0.5 Al0.05 Mg0.1 K0.1 O3.425、
SnGe0.1 Si0.1 P0.5 B0.5 Cs0.1 O3.405、
SnGe0.1 Si0.5 P0.5 B0.5 Mg0.1 Li0.1 O4.35、
SnGe0.1 Si0.3 P0.5 B0.5 Na0.1 O3.805、
SnGe0.1 Si0.1 P0.5 B0.5 Rb0.1 O3.40 、
SnGe0.1 Si0.2 P0.5 B0.5 K0.1 Ca0.05 O3.675、
SnGe0.1 Si0.01 P0.5 B0.5 Mg0.1 K0.1 F0.1 O3.27、
SnGe0.1 Si0.02 P0.5 B0.5 K0.1 Sc0.02 O3.32、
SnGe0.1 Si0.2 P0.5 B0.5 Mg0.1 K0.1 Y0.01 O3.765、
SnGe0.1 Si0.5 P0.2 B0.3 Al0.1 O3.3、
SnGe0.1 Si0.5 B0.2 Mg0.1 Al0.1 O2.75、
SnGe0.1 Si0.1 B0.5 Al0.1 K0.1 O3.6、
SnGe0.1 Si0.2 P0.5 B0.5 Ba0.05 K0.1 O3.3、
SnGe0.1 Si0.05 P0.5 B0.5 Cs0.1 O3.26、
SnGe0.1 Si0.2 P0.5 B0.5 Mg0.01 O3.25、
SnGe0.2 Si0.3 P0.1 B0.1 Mg0.5 K0.5 O3.15、
SnGe0.1 Si0.7 P0.1 B0.1 K0.5 O3.25、
SnGe0.1 Si0.4 P0.35 B0.35 Mg0.2 K0.1 O3.65、
SnGe0.2 Si0.3 P0.45 B0.45 Mg0.1 K0.1 O3.95、
SnGe0.01 Si0.2 P0.45 B0.45 Mg0.1 K0.1 O2.77、
SnGe0.001 Si0.3 P0.45 B0.45 Mg0.1 K0.1 O3.552、
SnGe0.1 Si0.5 P1.0 Mg0.2 K0.1 O4.95、
SnGe0.1 Si0.01 P0.6 B0.6 K0.1 Mg0.01 O3.68、
SnGe0.5 Si0.2 P0.7 B0.8 K0.2 Mg0.2 O5.65、
SnGe1.0 Si0.001 P1.0 B1.0 Cs0.1 O7.052、
SnGe0.1 Si0.1 P0.4 B0.6 Cs0.1 O3.25、
SnGe0.1 Si0.2 P0.5 B0.5 Cs0.05 K0.05 O3.65、
SnGe0.2 Si0.3 P0.7 B0.2 K0.1 Mg0.1 O4.1、
SnGe0.2 Si0.1 P0.5 B0.5 Mg0.1 K0.1 O3.75、
SnGe0.2 Si0.5 P1.1 K0.1 O5.2、
SnGe0.5 Si0.3 P0.7 B0.8 K0.2 Mg0.2 O5.85、
SnGe1 Si1.2 P0.4 As0.1 B0.1 K0.1 Mg0.1 O6.85、
SnGe0.1 Si1.7 O4.6、
SnGe0.3 Si2.0 O5.8、
SnGe0.5 Si1.5 O5、
SnGe0.8 Si1.2 O4.0、
SnGeSi2 O7、
SnGe1.3 Si1.8 O7.2、
SnGeSiO5。
この表面酸化物は、酸性にもアルカリ性にも溶解する化合物を含む酸化物が好ましい。さらに電子伝導性の高い金属酸化物が好ましい。例えば、PbO2、Fe2O3、SnO2、In2O3、ZnOなどやまたはこれらの酸化物にドーパント(例えば、酸化物では原子価の異なる金属、ハロゲン元素など)を含ませることが好ましい。特に好ましくは、SiO2、SnO2、Fe2O3、ZnO、PbOである。これらの表面処理に使用される金属酸化物の量は、該正極活物質・負極材料当たり、0.1〜10重量%が好ましく、0.2〜5重量%が特に好ましく、0.3〜3重量%が最も好ましい。
本発明で用いられるとくに好ましいリチウム含有遷移金属酸化物正極活物質としては、リチウム化合物/遷移金属化合物(ここで遷移金属とは、V、Cr、Mn、Fe、Co、Niから選ばれる少なくとも1種)の合計のモル比が0.3〜2.2になるように混合して合成することが好ましい。
焼成ガス雰囲気は特に限定されず酸化雰囲気、還元雰囲気いずれもとることができる。たとえば空気中、あるいは酸素濃度を任意の割合に調製したガス、あるいは水素、一酸化炭素、窒素、アルゴン、ヘリウム、クリプトン、キセノン、二酸化炭素等が挙げられる。
焼成によって得られた正極活物質は水、酸性水溶液、アルカリ性水溶液、有機溶剤にて洗浄した後使用してもよい。
多孔質フィルムの場合には、孔の形状は通常円形や楕円形で、大きさは0.05μmから30μmであり、0.1μmから20μmが好ましい。更に、延伸法、相分離法で作った場合のように、棒状や不定形の孔であっても良い。布の場合は、隙間は繊維間の空隙であり、織布、不織布の作り方に依存する。これらの隙間のしめる比率すなわち気孔率は20%から90%であり、35%から80%が好ましい。
本発明のセパレーターは、エチレン成分を少なくとも20重量%含むものが好ましく、特に好ましいのは30%以上含むものである。エチレン以外の成分としては、プロピレン、ブテン、ヘキセン、フッ化エチレン、塩化ビニル、酢酸ビニル、アセタール化ビニルアルコールがあげられ、プロピレン、フッ化エチレンが特に好ましい。
不織布や織布は、糸の径が0.1μmから5μmで、ポリエチレン、エチレン−プロピレン共重合ポリマー、エチレン−ブテン1共重合ポリマー、エチレン−メチルブテン共重合ポリマー、エチレン−メチルペンテン共重合ポリマー、ポリプロピレン、ポリ4フッ化エチレン繊維糸からなるものが好ましい。
特に、孔径、気孔率や孔の閉塞温度などを変えた2種以上の微多孔フィルムを積層したもの、微多孔フィルムと不織布、微多孔フィルムと織布、不織布と紙など異なる形態の材料を複合したものが特に好ましい。
これら電解質を電池内に添加する量は、特に限定されないが、正極活物質や負極材料の量や電池のサイズによって必要量用いることができる。支持電解質の濃度は、電解液1リットル当たり0.2〜3モルが好ましい。
有機固体電解質では、ポリエチレンオキサイド誘導体か該誘導体を含むポリマー、ポリプロピレンオキサイド誘導体か該誘導体を含むポリマー、イオン解離基を含むポリマー、イオン解離基を含むポリマーと上記非プロトン性電解液の混合物、リン酸エステルポリマーが有効である。
さらに、ポリアクリロニトリルを電解液に添加する方法もある。また、無機と有機固体電解質を併用する方法も知られている。
特に、アルミニウムあるいはアルミニウム合金が好ましい。負極には、材料としてステンレス鋼、ニッケル、銅、チタン、アルミニウム、炭素などの他に、銅やステンレス鋼の表面にカーボン、ニッケル、チタンあるいは銀を処理させたもの、Al−Cd合金などが用いられる。特に、銅あるいは銅合金が好ましい。これらの材料の表面を酸化することも用いられる。また、表面処理により集電体表面に凹凸を付けることが望ましい。形状は、フォイルの他、フィルム、シート、ネット、パンチされたもの、ラス体、多孔質体、発泡体、繊維群の成形体などが用いられる。厚みは、特に限定されないが、1〜500μmのものが用いられる。
一酸化錫13.5g、二酸化珪素3.6g、酸化マグネシウム0.64g、酸化ほう素0.69gを乾式混合し、アルミナ製るつぼに入れ、アルゴン雰囲気下15℃/分で1000℃まで昇温した。1200℃で10時間焼成した後、10℃/分で室温にまで降温し、焼成炉より取り出して、これを粗粉砕し、さらにジェットミルで粉砕し、平均粒径4.5μmのSnSi0.6 Mg0.2 B0.2 O2.7(化合物1−A)を得た。また、CuKα線を用いたX線回折法において2θ値で28°付近に頂点を有するブロードなピークを有する物であり、2θ値で40°以上70°以下には結晶性の回折線は見られなかった。
同様の方法で、それぞれ化学量論量の原料を混合、焼成、粉砕し、下記の化合物を得た。
SnSi0.8 Mg0.2 O2.8(1−B)、
SnSi0.6 Al0.2 Mg0.2 O2.7(1−C)、
SnSi0.6 P0.2 Mg0.2 O2. (1−D)、
SnSi0.6 Al0.1 B0.2 Mg0.1 O2.75(1−E)、
SnSi0.5 P0.1 B0.1 Mg0.3 O2.7(1−F)。
負極材料として、合成例−1で合成した化合物1−Aを用いて、それを88重量%、鱗片状黒鉛6重量%の割合で混合し、更に結着剤としてポリフッ化ビリニデンの水分散物を4重量%、カルボキシメチルセルロース1重量%および酢酸リチウム1重量%を加え、水を媒体として混練してスラリーを作製した。該スラリーを厚さ18μmの銅箔の両面に、エクストルージョン法により塗布し、負極aを作った。
負極bは、負極aの上に、α−Al2 O3(平均粒径1μm)94.5重量%、ポリフッ化ビニリデン4.5重量%、カルボキシメチルセルロース1重量%の割合で混合し、水を媒体として混練してスラリー化したものを塗布して作成した。
これらの負極、a、bを乾燥後カレンダープレス機により圧縮成型し、所定の幅、長さに切断して帯状のそれぞれ負極シート、a、bを作製した。負極シートの厚みは、負極シートaが78μm、負極シートbが100μmであった。
正極材料として、LiCoO2を87重量%、鱗片状黒鉛6重量%、アセチレンブラック3重量%、さらに結着剤としてポリテトラフルオロエチレン水分散物3重量%とポリアクリル酸ナトリウム1重量%を加え、水を媒体として混練して得られたスラリーを厚さ20μmのアルミニウム箔の両面に上記と同じ方法で塗布し、正極aを作った。
正極bは、正極aの上に、α−Al2 O3(平均粒径1μm)94.5重量%、ポリフッ化ビニリデン4.5重量%、カルボキシメチルセルロース1重量%の割合で混合し、水を媒体として混練してスラリー化したものを塗布して作成した。
正極シートの厚みは、正極シートaが250μm、正極シートbが265μmであった。
負極シートaと正極シートa、負極シートbと正極シートbを組み合わせ、以下に述べる方法により、電池A(比較用)と電池B(本発明)を作った。負極シートおよび正極シートのそれぞれ端部にそれぞれニッケル、アルミニウムのリード板をスポット溶接した後、露点−40℃以下の乾燥空気中で150℃2時間脱水乾燥した。
さらに、脱水乾燥済み正極シート(8)、微多孔性ポリプロピレンフィルムセパレーター(セルガード2400)、脱水乾燥済み負極シート(9)およびセパレーター(10)の順で積層し、これを巻き込み機で渦巻き状に巻回した。
この巻回体を負極端子を兼ねる、ニッケルメッキを施した鉄製の有底円筒型電池缶(11)に収納した。1L当たりLiPF6とLiBF4を各々0.95、0.05mol含有し、溶媒がエチレンカーボネートとジエチルカーボネート2:8容量混合液からなる電解質を電池缶に注入した。正極端子を有する電池蓋(12)をガスケット(13)を介してかしめて円筒型電池を作製した。なお、正極端子(12)は正極シート(8)と、電池缶(11)は負極シート(9)とあらかじめリード端子により接続した。第1図に円筒型電池の断面を示した。なお、(14)は安全弁である。
電池A(比較用)と電池B(本発明)はそれぞれ10個づつ作成し、1mA/cm2で4.15Vまで充電した後、60℃にて3週間保存した。3週間後にそれぞれの電池の開路電圧を測定し、次の結果を得た。
実施例−1−1の電池A、Bと同じ電池をそれぞれ300個づつ作製し、4.15Vまで充電した。充電不良の電池の個数を求めたところ、比較用の電池Aでは6個、本発明の電池Bでは0個であり、明らかに不良品発生率が改良されていることがわかった。
実施例−1−1で用いた負極材料1−Aのかわりに、1−Bから1−Fを用い実施例−1−1と同様な実験を行ったところ、ほぼ実施例−1−1と同様な結果が得られた。
実施例−1−1の負極シートbと正極シートaを組み合わせて電池Cを作った。正極シートbのかわりに、保護層の厚みを変えてシート厚280μmとした正極シートcと負極シートaとを組み合わせて電池Dを作った。これらの電池C、Dを用いて、実施例−1−1と同様な実験を行ったところ、電池B同様に保存後の電圧降下が少なく性能の安定なことがわかった。但し、開路電圧はC、Dとも電池Bよりわずかに低下していた。
負極材料として、合成例−1で合成した化合物1−Aを用いて、それを88重量%、鱗片状黒鉛6重量%の割合で混合し、更に結着剤としてポリフッ化ビリニデンの水分散物を4重量%、カルボキシメチルセルロース1重量%および酢酸リチウム1重量%を加え、水を媒体として混練してスラリーを作製した。該スラリーを厚さ18μmの銅箔の両面に、エクストルージョン法により塗布し、負極aを作った。
負極b−1からb−4は、負極aの上に、導電性粒子等を表2に示す割合で混合し、水を媒体として混練してスラリー化したものを塗布して作成した。
これらの負極a,b−1からb−4を乾燥後カレンダープレス機により圧縮成型し、所定の幅、長さに切断して帯状のそれぞれ負極シートa,b−1からb−4を作製した。負極シートの厚みは、負極シートaが78μm、負極シートb−1からb−4が100μmであった。
正極材料として、LiCoO2を87重量%、鱗片状黒鉛6重量%、アセチレンブラック3重量%、さらに結着剤としてポリテトラフルオロエチレン水分散物3重量%とポリアクリル酸ナトリウム1重量%を加え、水を媒体として混練して得られたスラリーを厚さ20μmのアルミニウム箔の両面に上記と同じ方法で塗布し、正極aを作った。
正極b−1からb−4は、正極aの上に、負極と同様に、表2に示した導電性粒子等の組成物のスラリーを塗布して作成した。
これらの正極a,b−1からb−4を乾燥、プレス、切断し正極シートa,b−1からb−4を作った。正極シートの厚みは、正極シートaが250μm、正極シートb−1からb−4が265μmであった。
電池A(比較用)と電池B−1からB−8(本発明)はそれぞれ10個づつ作成し、1mA/cm2で4.15Vまで充電した後、60℃にて3週間保存した。3週間後にそれぞれの
電池の開路電圧を測定し、表3に示す結果を得た。
実施例−2−1の電池A,B−1からB−8と同じ電池をそれぞれ300個づつ作製し、4.15Vまで充電した。充電不良の電池の個数を求めたところ、比較用の電池Aでは6個、本発明の電池B−1からB−8では0個であり、明らかに不良品発生率が改良されていることがわかった。
実施例−2−1で用いた負極材料1−Aのかわりに、1−Bから1−Fを用い実施例−1と同様な実験を行ったところ、ほぼ実施例−2−1と同様な結果が得られた。
実施例−2−1の負極シートb−2とb−3の保護層の厚みを85μmに変更する以外はb−2、b−3と全く同様にして負極シートc−1,c−2を作った。この負極シートと正極シートaを組み合わせて電池C−1,C−2を作った。
この電池C−1,C−2を用いて、実施例−2−1と同様な実験を行ったところ、電池B同様に保存後の電圧降下が少なく性能の安定なことがわかった。
負極材料として、合成例−1で合成した化合物1−Aを用いて、それを88重量%、鱗片状黒鉛6重量%の割合で混合し、更に結着剤としてポリフッ化ビリニデンの水分散物を4重量%、カルボキシメチルセルロース1重量%および酢酸リチウム1重量%を加え、水を媒体として混練してスラリーを作製した。該スラリーを厚さ18μmの銅箔の両面に、エクストルージョン法により塗布し、負極aを作った。
負極bは、負極aの上に、フッ化リチウム94.5重量%、ポリフッ化ビニリデン4.5重量%、カルボキシメチルセルロース1重量%の割合で混合し、水を媒体として混練してスラリー化したものを塗布して作成した。
これらの負極a,bを乾燥後カレンダープレス機により圧縮成型し、所定の幅、長さに切断して帯状のそれぞれ負極シートa,bを作製した。負極シートの厚みは、負極シートaが78μm、負極シートbが100μmであった。
正極材料として、LiCoO2を87重量%、鱗片状黒鉛6重量%、アセチレンブラッ
ク3重量%、さらに結着剤としてポリテトラフルオロエチレン水分散物3重量%とポリアクリル酸ナトリウム1重量%を加え、水を媒体として混練して得られたスラリーを厚さ20μmのアルミニウム箔の両面に上記と同じ方法で塗布し、正極aを作った。
正極bは、正極aの上に、フッ化リチウム94.5重量%、ポリフッ化ビニリデン4.5重量%、カルボキシメチルセルロース1重量%の割合で混合し、水を媒体として混練してスラリー化したものを塗布して作成した。
これらの正極a,bを乾燥、プレス、切断し正極シートa,bを作った。正極シートの厚みは、正極シートaが250μm、正極シートbが265μmであった。
負極シートaと正極シートa、負極シートbと正極シートbを組み合わせ、実施例−1−1と同様な方法により、電池A(比較用)と電池B(本発明)を作った。
電池A(比較用)と電池B(本発明)はそれぞれ10個づつ作成し、1mA/cm2で4.
15Vまで充電した後、60℃にて4週間保存した。4週間後にそれぞれの電池の開路電圧を測定し、次の結果を得た。
実施例−3−1の電池A,Bと同じ電池をそれぞれ300個づつ作製し、4.15Vまで充電した。充電不良の電池の個数を求めたところ、比較用の電池Aでは9個、本発明の電池Bでは0個であり、明らかに不良品発生率が改良されていることがわかった。
実施例−3−1で用いた負極材料1−Aのかわりに、1−Bから1−Fを用い実施例−3−1と同様な実験を行ったところ、ほぼ実施例−3−1と同様な結果が得られた。
実施例−3−1の負極シートbと正極シートaを組み合わせて電池Cを作った。正極シートbのかわりに、保護層の厚みを変えてシート厚280μmとした正極シートcと負極シートaとを組み合わせて電池Dを作った。これらの電池C、Dを用いて、実施例−3−1と同様な実験を行ったところ、電池B同様に保存後の電圧降下が少なく性能の安定なことがわかった。但し、開路電圧はC,Dとも電池Bよりわずかに低下していた。
一酸化錫、アルミナ、酸化ほう素、ピロリン酸錫、フッ化マグネシウムの所定量を乾式混合し、アルミナ製坩堝にいれ、アルゴン雰囲気下15℃/分で1000℃まで昇温した。10時間焼成した後10℃/分で室温にまで降温し、焼成炉より取り出した。この試料を粗粉砕し、更にジェットミルで粉砕し、平均粒径6.5μmの粉末を得た。これはCuKα線を用いたX線回折法に於いて2θ値で28度付近に頂点を有するブロードなピークを有するものであり、2θ値で40度以上70度以下には結晶性の回折線は見られなかった。この化合物は元素分析により、SnAl0.1 B0.5 P0.5 Mg0.1 F0.2 O3.15(化合物G)であることがわかった。
実施例−3−1の化合物1−Aの替わりに化合物Gを用いる以外は実施例−3−1の負極シートaと全く同様にして負極シート5aを作った。また補助層を有する負極シートbと同様にして5bを作った。これらの負極シート5a,5bと実施例−3−1の正極シートとを組み合わせて電池5a,5bを作り、実施例−3−1と同様な実験を行い、下表の結果を得た。
負極材料として、合成例−1で合成した化合物1−Aを用いて、それを88重量%、鱗片状黒鉛6重量%の割合で混合し、更に結着剤としてポリフッ化ビリニデンの水分散物を4重量%、カルボキシメチルセルロース1重量%および酢酸リチウム1重量%を加え、水を媒体として混練してスラリーを作製した。該スラリーを厚さ18μmの銅箔の両面に、エクストルージョン法により乾膜厚90μm になるように塗布し、負極aを作った。
負極bは、負極aの両面に、ケミパールW700(三井石油化学株製;ポリエチレン微粒子、平均粒径1μm、MFT115℃)乾膜厚7μmとなるように塗布して作製した。
負極cは、負極aの両面に、ケミパールW700を75重量%、ZrO2を25重量%含有する塗布液を乾膜厚7μmとなるように塗布して作製した。
これらの負極a、b及びcを乾燥後カレンダープレス機により圧縮成型し、所定の幅、長さに切断して帯状のそれぞれ負極シートa、b及びcを作製した。
正極材料として、LiCoO2を87重量%、鱗片状黒鉛6重量%、アセチレンブラック3重量%、さらに結着剤としてポリテトラフルオロエチレン水分散物3重量%とポリアクリル酸ナトリウム1重量%を加え、水を媒体として混練して得られたスラリーを厚さ20μmのアルミニウム箔の両面に上記と同じ方法で乾膜厚290μmになるように塗布し、正極aを作った。
正極bは、正極aの両面に、ケミパールW700を乾膜厚7μmとなるように塗布して作製した。
正極cは、正極aの両面に、ケミパールW700を75重量%、ZrO2を25重量%含有する塗布液を乾膜厚7μmとなるように塗布して作製した。
これらの正極a、b及びcを乾燥、プレス、切断し正極シートa、b及びcを作製した。
負極シートaと正極シートa、負極シートbと正極シートb及び負極シートcと正極シートcを組み合わせ、実施例−1−1と同様の方法により、電池AS(比較用)と電池BS(本発明)及び電池CS(本発明)を作製した。
更に上記の様に作製した電池BS及びCSにおいて、セパレーターを除去する以外同様にしてそれぞれ電池B及びCを作製した。
比較用電池ASと本発明の電池BS、CS、B及びCはそれぞれ10個づつ作製し、1mA/cm2で4.15Vまで充電した後、60℃にて3週間保存した。3週間後にそれぞれ
の電池の開路電圧を測定し、次の結果を得た。
実施例−4−1の電池AS、BS、CS、B及びCと同じ電池をそれぞれ100個づつ作製し、4.15Vまで充電した。充電不良の電池の個数を求めたところ、比較用の電池ASでは3個、本発明の電池BS、CS、B及びCでは0個であり、明らかに不良品発生率が改良されていることがわかった。
実施例−4−1で作製した電池AS、BS及びBおいて、用いた負極材料1−Aのかわりに、1−Bから1−Fを用い実施例−4−1と同様な実験を行ったところ、ほぼ実施例−4−1と同様な結果が得られた。
実施例−4−1の電池BS及びBにおいて、負極シートbの代わりに負極シートaを用いる以外同様にして電池DS及びDを作製した。更に電池Cにおいて、正極シートcのかわりに、保護層の厚みを変えてシート厚280μmとした正極シートdを用いる以外同様にして電池Fを作製した。これらの電池DS、D及びFを用いて、実施例−4−1と同様な実験を行ったところ、電池B同様に保存後の電圧降下が少なく性能の安定なことがわかった。
実施例−4−1及び4−4で作製した電池AS、BS、CS、DS、B、C、D及びFのうちで正常に充放電する電池をそれぞれ5個づつ4.4Vまで充電した。このように充電された電池を外部短絡させたところ、比較用の電池ASは5個とも電池の蓋部より電解液がガスとともに吹き出した。ところが本発明の電池BS、CS、DS、B、C、D及びFはいずれもそのようなことは発生しなかった。
ピロリン酸錫10.3g、一酸化錫6.7g、三酸化二硼素1.7g、炭酸セシウム1.6g、二酸化ゲルマニウム0.7gを乾式混合し、アルミナ製るつぼに入れ、アルゴンガスで希釈したH2O/H2(80/1vol比)混合ガスを流入した。この雰囲気下で15℃/分で1000℃まで昇温した。この時、−1og(PO2/atm)で示される酸素分圧の値は11.2であった。この温度で12時間焼成した後、10℃/分で室温にまで降温し、焼成炉より取り出した。
該化合物は均一で黄色透明であった。該化合物を粗粉砕し、さらにジェットミルで粉砕し、平均粒径り7.0μmの粉末を得た(化合物2−A)。これはCuKα線を用いたX線回折法において2θ値で28°付近に頂点を有するブロードなピークを有する物であり、2θ値で40°以上70°以下には結晶性の回折線は見られなかった。
負極材料として合成例2で得た化合物2−A86重量部を用いて、導電剤としてアセチレンブラック3重量部とグラファイト6重量部の割合で混合し、さらに結着剤としてポリ弗化ビニリデンを4重量部およびカルボキシメチルセルロース1重量部を加え、水を媒体として混練し、負極合剤スラリーを得た。該スラリーを厚さ10μmの銅箔の両面にエクストルージョン式塗布機を使って塗設し、乾燥して負極合剤シートを得た。
次にα−アルミナ88重量部、グラファイト9重量部、カルボキシメチルセルロース3重量部に水を媒体として加えて混練し、保護層スラリーを得た。該スラリーを上記負極合剤シート上に塗設・乾燥後カレンダープレス機により圧縮成形して帯状負極シートbを作成した。また保護層のスラリーを塗設しない負極合剤シートをカレンダープレスにより圧縮成形し負極シートaを得た。
この負極シート前駆体にニッケルリード板をスポット溶接した後、露点−40℃以下の空気中で230℃で30分脱水乾燥した。
この負極合剤シート全面に4mm×5mmに裁断した厚さ35μmのリチウム箔(純度99.8%)をシートの長さ方向に対して直角に10mm間隔で貼りつけした。
正極活性物質としてLiCoO2を85重量部、導電剤としてアセチレンブラック3重量部とグラファイト5重量部の割合で混合し、さらに結着剤としてNipo1820B(日本ゼオン製)3重量部とカルボキシメチルセルロース1重量部とポリビニリデンフルオライド2重量部、炭酸水素ナトリウム1重量部を加え、水を媒体として混練して正極合剤スラリーを得た。該スラリーを厚さ20μmのアルミニウム箔の両面にエクストルージョン式塗布機を使って塗設し、乾燥後カレンダープレス機により圧縮成形して帯状の正極シートaを作成した。
また、α−アルミナ49重量部、酸化チタン50重量部、カルボキシメチルセルロース1重量部に水を媒体として混練し、保護層スラリーを得た。該スラリーをプレス前の正極シート上に塗設し、乾燥後カレンダープレス機により圧縮成形して正極シートbを得た。この正極シートの端部にアルミニウム製のリード板を溶接した後、露点−40℃以下の乾燥空気中で230℃で30分脱水乾燥した。
実施例−1−1と同様な方法により、負極シートaと正極シートaの組み合わせで電池A(比較例)、負極シートbと正極シートbの組み合わせで電池B(実施例)を作成した。
作成した電池を0.2Aで開路電圧3.0Vまで定電流定電圧充電した後、50℃の恒温槽で2週間保存した。
保存終了後、4.1Vまで充電し、60℃にて3週間保存した。3週間後にそれぞれの開路電圧を測定し、次の値を得た。
実施例−5−1の電池A、Bをそれぞれ300個ずつ作製し、4.1Vまで充電した。充電不良電池の個数は電池Aでは13個、電池Bでは0個であり、明らかに不良品発生率が改良されていることがわかる。
9 負極シート
10 セパレーター
11 電池缶
12 電池蓋
13 ガスケット
14 安全弁
Claims (9)
- リチウムを可逆的に吸蔵放出可能な材料を含む正極及び負極、リチウム塩を含む非水電解質、セパレーターから成る非水二次電池に於いて、
該負極が、天然黒鉛もしくは人造黒鉛から選ばれる炭素質化合物、遷移金属の酸化物、遷移金属のカルコゲナイド、周期律表13から15の金属もしくは半金属元素の酸化物または周期律表13から15の金属もしくは半金属元素のカルコゲナイドから選ばれる少なくとも1種を含み、
正極及び負極のうち、少なくとも負極は、導電性を有する保護層を少なくとも1層有し、
該保護層がテフロン(登録商標)の微粉末、SiC、窒化アルミニウム、アルミナ、ジルコニア、マグネシア、ムライト、フォルステライトまたはステアタイトから選ばれる導電性を持たない粒子を含むことを特徴とする非水二次電池。 - 該保護層が正極上と負極上の両方に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の非水二次電池。
- 該保護層が導電性粒子を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の非水二次電池。
- 該導電性粒子が、金属粉末または炭素粒子から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項3に記載の非水二次電池。
- 該導電性粒子が炭素粒子であることを特徴とする請求項3に記載の非水二次電池。
- 該保護層に含まれる導電性粒子の割合が2.5重量%以上96重量%以下であることを特徴とする請求項3から5のいずれか1項に記載の非水二次電池。
- 該保護層の厚みが1μm以上40μm以下であることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の非水二次電池。
- 該負極がリチウムを吸蔵放出可能な錫を含む複合酸化物を含有することを特徴とする請求項1に記載の非水二次電池。
- 該非水二次電池に含まれる非水電解液がエチレンカーボネートを含むことを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の非水二次電池。
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