JP5070682B2 - Ips用カラーフィルタ - Google Patents

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Description

本発明は、例えばIPS方式の液晶表示装置等に用いられるIPS用カラーフィルタに関するものである。
近年、パーソナルコンピューターの発達、特に携帯用パーソナルコンピューターの発達に伴い、液晶ディスプレイ、とりわけカラー液晶ディスプレイの需要が増加する傾向にある。このような液晶ディスプレイとしては、薄膜トランジスタ(以下、TFTと略記する)を画素のスイッチング素子として用いるアクティブマトリクス型液晶表示装置が、高品位の画質を有し、省スペースのデスクトップコンピュータのモニター等として幅広く用いられている。一般に、液晶表示装置の動作モードには、配向した液晶分子を透明基板に対して垂直な方向に回転させるツイステッド・ネマティック(Twisted Nematic:TN)方式や、透明基板に対して平行な方向に回転させるIPS(In-Plane Switching)方式等がある。
ここで、IPS方式の液晶表示装置に用いられるカラーフィルタは、通常、着色層が形成されている領域(画素部)の外側の領域(以下、額縁部ともいう。)上にシール材が塗布されて、液晶駆動側基板と貼り合わせられることとなり、この額縁部においては、基材と、ブラックマトリクス層と、オーバーコート層とが積層されることとなる。
このようなカラーフィルタに用いられる上記ブラックマトリクス層としては、従来よりクロム等の金属を真空蒸着させた金属薄膜をエッチング加工したものが用いられているが、近年、黒色の顔料等を分散させた樹脂を塗布し、フォトリソグラフィー法等によってパターニングすることにより形成される樹脂製ブラックマトリクス層の開発が進められ、実用化されている。このような樹脂製のブラックマトリクス層においては、金属薄膜からなるブラックマトリクス層と比較して、真空蒸着等のプロセスが不要であり、大面積のカラーフィルタにも適用可能である、という利点を有する。
しかしながら、有機材料を含有する樹脂製のブラックマトリクス層を無機材料からなるガラス基板上に形成した場合、樹脂製ブラックマトリクス層とガラス基板との密着強度が低く、液晶駆動側基板と貼りあわせた際、例えば外力等により、ガラス基板と樹脂製ブラックマトリクス層との間で剥離が生じ、バックライトの光漏れの原因等となる場合があった。
このような問題を解決するために、例えば樹脂製ブラックマトリクス層中に含有される粒子の粒径を調整する方法(特許文献1)や、上記シール材が塗布される領域における樹脂製ブラックマトリクス層の端辺の形状を凹凸を有するものとする方法(特許文献2)等が提案されている。しかしながら、これらの方法によっても、樹脂製ブラックマトリクス層とガラス基板との接着性が十分ではなかった。
特開2001‐31219号公報 特開2001‐183679号公報
そこで、樹脂製ブラックマトリクス層とガラス基板との接着性が良好なIPS用カラーフィルタの提供が望まれている。
本発明は、ガラス基板と、上記ガラス基板上に形成され、少なくとも樹脂および遮光性材料を含有する樹脂製ブラックマトリクス層と、上記樹脂製ブラックマトリクス層の開口部に形成された着色層と、上記樹脂製ブラックマトリクス層および上記着色層上に形成されたオーバーコート層とを有するIPS用カラーフィルタであって、上記ガラス基板と、上記オーバーコート層が積層された上記樹脂製ブラックマトリクス層との間の密着強度が、セバスチャン法で200kgf/cm以上であることを特徴とするIPS用カラーフィルタを提供する。
本発明によれば、上記オーバーコート層が積層された上記樹脂製ブラックマトリクス層と、ガラス基板との密着強度が、上記値以上であることから、上記オーバーコート層上にシール材を塗布し、液晶駆動側基板と貼りあわせた場合であっても、樹脂製ブラックマトリクス層とガラス基板との界面で剥離等が生じ、光漏れ等が生じることの少ない、高品質なIPS用カラーフィルタとすることができるのである。
上記発明においては、上記IPS用カラーフィルタを85℃の純水に1時間浸漬した後の、上記ガラス基板と、上記オーバーコート層が積層された上記樹脂製ブラックマトリクス層との密着強度が、セバスチャン法で200kgf/cm以上であることが好ましい。上記条件のような劣化試験を行った後でも、樹脂製ブラックマトリクス層とガラス基板とが、上記密着強度を有することにより、より高品質なIPS用カラーフィルタとすることができるからである。
また、上記発明においては、上記樹脂製ブラックマトリクス層中に、シランカップリング剤が0.01重量%〜1.0重量%の範囲内、含有されることが好ましい。これにより、ガラス基板と樹脂製ブラックマトリクス層との密着強度を良好なものとすることが可能となるからである。
またさらに、上記発明においては、上記樹脂製ブラックマトリクス層を形成するためのレジストの固形分中にエポキシ基含有成分が、2重量%〜20重量%の範囲内で含まれていることが好ましい。このようなエポキシ基含有成分がレジストの固形分中に含有されていることにより、樹脂製ブラックマトリクス層を形成した際、エポキシ基が開裂してガラス基板表面のOH基等と結合することができ、樹脂製ブラックマトリクス層との密着強度を良好なものとすることが可能となるからである。
また、上記発明においては、上記樹脂製ブラックマトリクス層中の、上記遮光性材料を除いた固形分中に、アクリレート基またはメタクリレート基を有しない非重合成分が、1重量%〜30重量%の範囲内、含有されることが好ましい。例えば各種添加剤等、重合に寄与しない非重合成分が、上記範囲より多い場合、樹脂製ブラックマトリクスの硬化性が低下することとなり、ガラス基板と樹脂製ブラックマトリクス層との密着強度が低下するからである。
またさらに、上記発明においては、上記非重合成分の酸価が30〜150の範囲内であることが好ましい。これにより、非重合成分と、ガラス基板が有する水酸基とが結合することができ、樹脂製ブラックマトリクス層の密着性を高めることが可能となるからである。
また、上記非重合成分のアミン価が10〜100の範囲内であることが好ましい。この場合においても、非重合成分とガラス基板が有するアミンとが結合することができ、樹脂製ブラックマトリクス層の密着性を高めることが可能となるからである。
本発明によれば、上記オーバーコート層上にシール材を塗布し、液晶駆動側基板と貼りあわせた場合であっても、樹脂製ブラックマトリクス層とガラス基板との界面で剥離等が生じることのない、高品質なIPS用カラーフィルタとすることができる。
本発明は、例えばIPS方式の液晶表示装置に用いられるIPS用カラーフィルタに関するものである。
本発明のIPS用カラーフィルタは、ガラス基板と、上記ガラス基板上に形成され、少なくとも樹脂および遮光性材料を含有する樹脂製ブラックマトリクス層と、上記樹脂製ブラックマトリクス層の開口部に形成された着色層と、上記樹脂製ブラックマトリクス層および上記着色層上に形成されたオーバーコート層とを有するIPS用カラーフィルタであって、上記ガラス基板と、上記オーバーコート層が積層された上記樹脂製ブラックマトリクス層との間の密着強度が、セバスチャン法で所定の値以上となるものである。
本発明のIPS用カラーフィルタは、例えば図1に示すように、ガラス基板1と、そのガラス基板1上に形成された樹脂製ブラックマトリクス層2と、その樹脂製ブラックマトリクス層2の開口部に形成された着色層3と、その樹脂製ブラックマトリクス層2および着色層3を覆うように形成されたオーバーコート層4とを有するものであって、上記樹脂製ブラックマトリクス層2とガラス基板1との密着強度が、所定の値以上となるものである。
ここで、上述したように、液晶表示装置にIPS用カラーフィルタが用いられる際、着色層が形成されている領域(画素部)の外側の額縁部上にシール材が塗布されて、液晶駆動側基板と貼り合わせられることとなる。この際、樹脂製ブラックマトリクスは、有機材料からなるものであり、ガラス基板は無機材料からなるものであることから、一般的なIPS用カラーフィルタにおいては、上記樹脂製ブラックマトリクス層とガラス基板との密着強度が低く、液晶表示装置に外圧がかけられた際、樹脂製ブラックマトリクス層とガラス基板との界面で剥離してしまう場合があった。
本発明においては、ガラス基板とブラックマトリクス層とが、所定の値以上の密着強度を有することから、額縁部において樹脂製ブラックマトリクス層とガラス基板との界面で剥離等の生じることのない、高品質なIPS用カラーフィルタとすることができる。
上記樹脂製ブラックマトリクス層とガラス基板との密着強度として、具体的には、上記オーバーコート層が積層された樹脂製ブラックマトリクス層とガラス基板との間の密着強度が、セバスチャン法で200kgf/cm以上とされる。これにより、IPS用カラーフィルタを液晶表示装置に用いた際、樹脂製ブラックマトリクス層とガラス基板との間で剥離等が生じて、不良が発生する率を少ないものとすることが可能となるからである。
ここで、セバスチャン法とは、所定の治具を層表面に貼り付けて、上下方向で引張り試験を行って剥がれる時の力を測定する方法である。具体的には、オーバーコート層表面に2〜3mmΦのスタッドピンをシール剤(XN−21−S:商品名 三井化学社製)で貼り付け、QUAD GROUP社製セバスチャンV型強度テスター ロミュラスRomulusIVにて密着強度を測定する。
また、本発明においては、IPS用カラーフィルタを85℃の純水に1時間浸漬した後の、上記ガラス基板と、上記オーバーコート層が積層された上記樹脂製ブラックマトリクス層との密着強度が、セバスチャン法で200kgf/cm以上であることが好ましい。上記条件での劣化試験を行った後においても、上記の密着強度を有するものとすることにより、より不良が発生する率を少ないものとすることが可能となるからである。
以下、このようなIPS用カラーフィルタの各構成ごとに詳しく説明する。
1.樹脂製ブラックマトリクス層
まず、本発明のIPS用カラーフィルタに用いられる樹脂製ブラックマトリクス層について説明する。本発明のIPS用カラーフィルタに用いられる樹脂製ブラックマトリクス層は、後述するガラス基板上に形成され、少なくとも樹脂および遮光性材料を含有するものであって、上述したように、ガラス基板と所定の値以上の密着強度を有するものであれば、特に限定されるものではない。
ここで、本発明において、樹脂製ブラックマトリクス層にガラス基板との上述したような密着性を付与する方法としては、樹脂製ブラックマトリクス層中に、上記遮光性材料および樹脂の他に、例えばシランカップリング剤を添加する方法が挙げられる。シランカップリング剤を添加した場合には、無機材料であるガラス基板と、樹脂製ブラックマトリクス中の有機材料との接着性を良好なものとすることが可能となるからである。
本発明に用いられるシランカップリング剤としては、樹脂製ブラックマトリクス層のガラス基板に対する密着性を向上させることが可能なものであれば、後述する樹脂等と重合性を有するものであってもよく、また重合しないものであってもよい。このようなシランカップリング剤としては、例えばメチルトリクロルシラン、メチルトリブロムシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、メチルトリt−ブトキシシラン;エチルトリクロルシラン、エチルトリブロムシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリイソプロポキシシラン、エチルトリt−ブトキシシラン;n−プロピルトリクロルシラン、n−プロピルトリブロムシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、n−プロピルトリイソプロポキシシラン、n−プロピルトリt−ブトキシシラン;n−ヘキシルトリクロルシラン、n−ヘキシルトリブロムシラン、n−ヘキシルトリメトキシシラン、n−ヘキシルトリエトキシシラン、n−へキシルトリイソプロポキシシラン、n−ヘキシルt−ブトキシシラン;n−デシルトリクロルシラン、n−デシルトリブロムシラン、n−デシルトリメトキシシラン、n−デシルトリエトキシシラン、n−デシルトリイソプロポキシシラン、n−デシルトリt−ブトキシシラン;n−オクタデシルトリクロルシラン、n−オクタデシルトリブロムシラン、n−オクタデシルトリメトキシシラン、n−オクタデシルトリエトキシシラン、n−オクタデシルトリイソプロポキシシラン、n−オクタデシルトリt−ブトキシシラン;フェニルトリクロルシラン、フェニルトリブロムシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリイソプロポキシシラン、フェニルトリt−ブトキシシラン;テトラクロルシラン、テトラブロムシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラブトキシシラン、ジメトキシジエトキシシラン;ジメチルジクロルシラン、ジメチルジブロムシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン;ジフェニルジクロルシラン、ジフェニルジブロムシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン;フェニルメチルジクロルシラン、フェニルメチルジブロムシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、フェニルメチルジエトキシシラン;トリクロルヒドロシラン、トリブロムヒドロシラン、トリメトキシヒドロシラン、トリエトキシヒドロシラン、トリイソプロポキシヒドロシラン、トリt−ブトキシヒドロシラン;ビニルトリクロルシラン、ビニルトリブロムシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリイソプロポキシシラン、ビニルトリt−ブトキシシラン;トリフルオロプロピルトリクロルシラン、トリフルオロプロピルトリブロムシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、トリフルオロプロピルトリエトキシシラン、トリフルオロプロピルトリイソプロポキシシラン、トリフルオロプロピルトリt−ブトキシシラン;γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリt−ブトキシシラン;γ−メタアクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタアクリロイルオキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタアクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタアクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタアクリロイルオキシプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−メタアクリロイルオキシプロピルトリt−ブトキシシラン;γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−アミノプロピルトリt−ブトキシシラン;γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリt−ブトキシシラン;β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン;やこれらの部分加水分解物を1種、または2種以上混合して使用することができる。本発明においては、特にシランカップリング剤がグリシジル基を有するものであることが好ましく、具体的にはγ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリt−ブトキシシラン等を用いることが好ましい。これにより、シランカップリング剤が、後述する感光性樹脂等と重合するものとすることができ、上記シランカップリング剤が、より樹脂製ブラックマトリクス層とガラス基板との密着強度に寄与することができるからである。
ここで、上記シランカップリング剤は、樹脂製ブラックマトリクス層中に0.1重量%〜1.0重量%の範囲内含有されることが好ましい。シランカップリング剤の含有量を、上記範囲内とすることにより、上記シランカップリング剤の作用により、樹脂製ブラックマトリクス層とガラス基板との密着強度を良好なものとすることができるからである。
また、上記ガラス基板と上記樹脂製ブラックマトリクス層に、上記ガラス基板との密着性を付与する方法としては、上記樹脂製ブラックマトリクス層を形成するためのレジストの固形分中に、エポキシ基含有成分を含有させる方法も挙げられる。このようなエポキシ基含有成分がレジストの固形分中に含有されていることにより、樹脂製ブラックマトリクス層が形成される際にかけられる熱によって、エポキシ基が開裂して、ガラス基板の表面に存在するOH基等と結合することが可能となる。これにより、ブラックマトリクス層とガラス基板との接着性を良好なものとすることができるからである。
上記樹脂製ブラックマトリクス層を形成するためのレジストに用いられるエポキシ基含有成分としては、樹脂製ブラックマトリクス層とした際に、上記密着性を付与することが可能なものであれば、特に限定されるものではなく、例えばビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ジフェニルエーテル型エポキシ樹脂、ハイドロキノン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、フルオレン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、トリスヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂、3官能型エポキシ樹脂、テトラフェニロールエタン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエンフェノール型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールA含核ポリオール型エポキシ樹脂、ポリプロピレングリコール型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、グリオキザール型エポキシ樹脂、脂環型エポキシ樹脂、複素環型エポキシ樹脂等を挙げることができ、中でも分子量が1000〜10000の範囲内、特に1000〜3000の範囲内のものが好ましく用いられる。
また、本発明においては、上記密着性向上の観点から、上記の中でも特に多官能エポキシが用いられることが好ましく、このような多官能エポキシとして具体的には、一分子中にエポキシ基を2個以上含有するものであれば特に制限はなく、これらの多官能エポキシ化合物の中でも、エピコート157S70(商品名、油化シェルエポキシ社製)などのビスフェノールA型ノボラック系エポキシ樹脂、およびYDCN−701(商品名、東都化成社製)などのクレゾールノボラック型エポキシ樹脂が特に好ましい。
ここで、上記エポキシ基含有成分は、樹脂製ブラックマトリクス層を形成するためのレジストの固形分中に、2重量%〜20重量%の範囲内含有されることが好ましい。これにより、上記エポキシ基含有成分の作用により、樹脂製ブラックマトリクス層とガラス基板との密着強度を良好なものとすることができるからである。
なお、本発明においては、樹脂製ブラックマトリクス層中に、上記シランカップリング剤およびエポキシ基含有成分のどちらか一方が含有されていてもよく、また両方が含有されていてもよい。
また、本発明においては、上記樹脂製ブラックマトリクス層の硬化性を高めることにより、密着強度を向上させる方法等も挙げられる。一般的に樹脂製ブラックマトリクス層中には、例えば上記遮光性材料を分散させるために用いられる分散剤等、各種添加剤が含有され、このような添加剤として、後述するモノマーや感光性ポリマー等と重合しない、アクリレート基やメタクリレート基を有しない非重合成分が用いられる。このような非重合成分の量が多い場合には、後述するモノマーやポリマー等を重合させて樹脂製ブラックマトリクス層を形成する際の硬化が弱くなり、後述するガラス基板との密着性が低くなる。
そこで、本発明においては、上記非重合成分が、樹脂製ブラックマトリクス層の遮光性材料を除いた固形分中に1重量%〜30重量%、中でも1重量%〜20重量%、特に1重量%〜10重量%の範囲内含有されていることが好ましい。またこの際、上記非重合成分の酸価が30〜150の範囲内、中でも50〜90の範囲内であることが好ましい。上記の範囲内の酸価を有することにより、非重合成分中に含まれる酸により、ガラス基板と樹脂製ブラックマトリクス層との密着強度を向上させることができるからである。またさらに、本発明においては、同様の理由から上記非重合成分のアミン価が10〜100の範囲内、中でも30〜80の範囲内であることが好ましい。
上記非重合成分としては、通常、樹脂製ブラックマトリクス層に、遮光性材料を分散させるための顔料分散剤等として添加されるものが挙げられる。本発明においては、特に上記顔料分散剤が含有される量が上記範囲内であり、この顔料分散剤が上記酸価やアミン価を有することが好ましい。本発明に分散剤として用いられる材料としては、例えばシゲノックス−105(商品名、ハッコールケミカル社製)、Disperbyk−101、Disperbyk−130、Disperbyk−140、Disperbyk−160、Disperbyk−161、Disperbyk−162、Disperbyk−163、Disperbyk−164、Disperbyk−165、Disperbyk−166、Disperbyk−170、Disperbyk−171、Disperbyk−182、Disperbyk−2000、Disperbyk−2001(商品名、ビックケミージャパン(株)製)、EFKA−47、EFKA−47EA、EFKA−48、EFKA−49、EFKA−100、EFKA−400、EFKA−450(商品名、EFKA CHEMICALS社製)、ソルスパース12000、ソルスパース13240、ソルスパース13940、ソルスパース17000、ソルスパース20000、ソルスパース24000GR、ソルスパース24000SC、ソルスパース27000、ソルスパース28000、ソルスパース33500、(商品名、ゼネカ(株)製)、PB711、PB821、PB822(商品名、味の素(株)製)等が挙げられる。
ここで、本発明に用いられる樹脂製ブラックマトリクス層は、少なくとも樹脂および遮光性樹脂が含有されるものであり、樹脂製ブラックマトリクス層を形成する樹脂製ブラックマトリクス層形成用材料としては、上述したような密着性を向上させる材料や、遮光性材料、感光性樹脂、光重合開始剤、およびモノマー等を添加したものを用いることができる。
このような樹脂製ブラックマトリクス層形成用材料に用いられる遮光性材料としては、例えばカーボン微粒子、金属酸化物、無機顔料、有機顔料等の遮光性粒子等が挙げられる。
また、感光性樹脂としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−塩化ビニル共重合体、エチレン−ビニル共重合体、ポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン共重合体、ABS樹脂、ポリメタクリル酸樹脂、エチレン−メタクリル酸樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、塩素化塩化ビニル、ポリビニルアルコール、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリビニルアセタール、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリアリレート、ポリビニルブチラール、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミック酸樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、カルド樹脂等を例示することができる。
さらに、重合可能なモノマーであるメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、n−ペンチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、n−デシル(メタ)アクリレート、スチレン、α−メチルスチレン、N−ビニル−2−ピロリドン、グリシジル(メタ)アクリレートの中から選ばれる1種以上と、(メタ)アクリル酸、アクリル酸の二量体(例えば、東亞合成化学(株)製M−5600)、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、ビニル酢酸、これらの無水物の中から選ばれる1種以上からなるポリマー又はコポリマーも例示できる。また、上記のコポリマーにグリシジル基又は水酸基を有するエチレン性不飽和化合物を付加させたポリマー等も例示できるが、これらに限定されるものではない。
上記例示の中でも、エチレン性不飽和結合を含有する樹脂は、モノマーと共に架橋結合を形成し、優れた強度が得られるので、特に好ましく用いられる。
また、本発明に用いることが可能なモノマーとしては、例えば多官能アクリレートモノマーが挙げられ、アクリル基やメタクリル基等のエチレン性不飽和結合含有基を2つ以上有する化合物を用いることができる。具体的には、エチレングリコール(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、ペンタエリスリトール(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等を例示することができる。
多官能アクリレートモノマーは、2種以上を組み合わせて使用してもよい。なお、本発明において(メタ)アクリルとはアクリル又はメタクリルのいずれかであることを意味し、(メタ)アクリレートとはアクリレート基又はメタクリレートのいずれかであることを意味する。
また、本発明に用いることが可能な光重合開始剤としては、紫外線、電離放射線、可視光、或いは、その他の各波長、特に365nm以下のエネルギー線で活性化し得る光ラジカル重合開始剤を使用することができる。そのような光重合開始剤して具体的には、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4,4−ビス(ジメチルアミン)ベンゾフェノン、4,4−ビス(ジエチルアミン)ベンゾフェノン、α−アミノ・アセトフェノン、4,4−ジクロロベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4−メチルジフェニルケトン、ジベンジルケトン、フルオレノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、p−tert−ブチルジクロロアセトフェノン、チオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、ベンジルジメチルケタール、ベンジルメトキシエチルアセタール、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインブチルエーテル、アントラキノン、2−tert−ブチルアントラキノン、2−アミルアントラキノン、β−クロルアントラキノン、アントロン、ベンズアントロン、ジベンズスベロン、メチレンアントロン、4−アジドベンジルアセトフェノン、2,6−ビス(p−アジドベンジリデン)シクロヘキサン、2,6−ビス(p−アジドベンジリデン)−4−メチルシクロヘキサノン、2−フェニル−1,2−ブタジオン−2−(o−メトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、1,3−ジフェニル−プロパントリオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−3−エトキシ−プロパントリオン−2−(o−ベンゾイル)オキシム、ミヒラーケトン、2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン、ナフタレンスルホニルクロライド、キノリンスルホニルクロライド、n−フェニルチオアクリドン、4,4−アゾビスイソブチロニトリル、ジフェニルジスルフィド、ベンズチアゾールジスルフィド、トリフェニルホスフィン、カンファーキノン、アデカ社製N1717、四臭化炭素、トリブロモフェニルスルホン、過酸化ベンゾイン、エオシン、メチレンブルー等の光還元性色素とアスコルビン酸やトリエタノールアミンのような還元剤との組み合わせ等を例示できる。本発明では、これらの光重合開始剤を1種のみ又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明においては、上述したような樹脂製ブラックマトリクス層形成用材料を、溶剤に溶解させて、一般的な樹脂製ブラックマトリクス層形成用材料の塗布に用いられるスピンコート、スプレーコート、ディップコート、ロールコート、ビードコート等の公知の塗布方法によりガラス基板上に塗布し、この樹脂製ブラックマトリクス層形成用材料を、目的とするパターン上に露光して、現像することにより、目的とする形状に形成されたブラックマトリクス層を得ることができる。また、一般的には現像後、硬化を促進させるためにポストベークが行われることとなる。
この際使用される溶剤としては、例えば酢酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチルセルソルブ、3−メトキシブチルアセテート等が挙げられる。
このような樹脂製ブラックマトリクス層の形成方法については、一般的なブラックマトリクス層と同様とすることができるので、ここでの詳しい説明は省略する。また、本発明におけるブラックマトリクス層の形状についても、一般的なIPSカラーフィルタ用に用いられるブラックマトリクス層と同様とすることができるので、ここでの詳しい説明は省略する。
また、本発明に用いられる樹脂製ブラックマトリクス層の膜厚としては、目的とするカラーフィルタの種類等により適宜選択されるものであるが、通常0.5μm〜2μm程度、中でも0.8μm〜1.5μm程度とされることとなる。
2.ガラス基板
本発明に用いられるガラス基板としては、上記樹脂製ブラックマトリクス層と接着性が良好なものであれば、特に限定されるものではなく、一般的なカラーフィルタに用いられるガラス基板を用いることができる。
3.着色層
次に、本発明に用いられる着色層について説明する。本発明に用いられる着色層は、上述した樹脂製ブラックマトリクス層の開口部に形成されるものであれば、特に限定されるものではなく、一般的なIPS用カラーフィルタに形成される着色層と同様とすることができる。
また、本発明に用いられる着色層は、上記開口部に形成されたものであれば、特に限定されるものではなく、通常、赤(R)、緑(G)、および青(B)の3色で形成される。この着色層における着色パターン形状は、ストライプ型、モザイク型、トライアングル型、4画素配置型等の公知の配列とすることができ、着色面積は任意に設定することができる。
なお、本発明に用いられる着色層については、公知のカラーフィルタの着色層に用いられる材料や形成方法等により、形成することが可能であるので、ここでの詳しい説明は省略する。
4.オーバーコート層
次に、本発明に用いられるオーバーコート層について説明する。本発明に用いられるオーバーコート層は、上記樹脂製ブラックマトリクス層および上記着色層を覆うように形成されるものであれば、特に限定されるものではなく、一般的なIPS用カラーフィルタに用いられるオーバーコート層を用いることができる。
ここで、本発明のIPS用カラーフィルタを液晶表示装置に用いる際、このオーバーコート層上にシール材が塗布されて液晶駆動側基板と貼り合わせることから、上記オーバーコート層は、シール材と密着性が良好であることが好ましく、また上記樹脂製ブラックマトリクスと密着性が良好なものであることが好ましい。
また、本発明に用いられるオーバーコート層の膜厚としては、目的とするカラーフィルタの種類等により適宜選択されるものであるが、通常0.5μm〜5μm程度、中でも0.7μm〜2μm程度とされることとなる。
このようなオーバーコート層としては、一般的なIPS用カラーフィルタに用いられるオーバーコート層と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
5.IPS用カラーフィルタ
次に、本発明のIPS用カラーフィルタについて説明する。本発明のIPS用カラーフィルタは、IPS方式の液晶表示装置に用いられるものであり、上述したガラス基板と、樹脂製ブラックマトリクス層と、着色層と、オーバーコート層とを有するものであれば特に限定されるものではなく、必要に応じて適宜他の部材を有していてもよい。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
[実施例]
(IPS用カラーフィルタの作製)
(1)樹脂製ブラックマトリクス層の形成
厚み1.1mmのガラス基板(旭硝子(株)製AL材)上に、表1に示される組成のブラックマトリクス用レジストをスピンコーターで塗布し、100℃で3分間乾燥させ、膜厚約1μmの塗膜を形成した。当該塗膜を、超高圧水銀ランプで遮光パターンに露光した後、0.05%水酸化カリウム水溶液で現像し、その後、上記基板を180℃の雰囲気中に30分間放置することにより加熱処理を施して樹脂製ブラックマトリクス層を形成した。
Figure 0005070682
(2)着色層の形成
上記のようにして樹脂製ブラックマトリクス層を形成したガラス基板上に、表2に示される組成の赤色着色層用レジストをスピンコーティング法により塗布(塗布厚み1.5μm)し、その後、70℃のオーブン中で30分間乾燥した。
次いで、赤色着色層用レジストの塗膜から100μmの距離にフォトマスクを配置してプロキシミティアライナにより2.0kWの超高圧水銀ランプを用いて赤色着色層の形成領域に相当する領域にのみ紫外線を10秒間照射した。次いで、0.05wt%水酸化カリウム水溶液(液温23℃)中に1分間浸漬してアルカリ現像し、赤色着色層用レジストの塗膜の未硬化部分のみを除去した。その後、基板を180℃の雰囲気中に30分間放置することにより加熱処理を施して赤色着色層を形成した。
次に、表3に示される組成の緑色着色層用レジストを用いて、赤色着色層と同様の方法で、緑色着色層を形成した。
さらに、表4に示される組成の青色着色層用レジストを用いて、赤色着色層と同様の方法で、青色着色層を形成し、赤(R)、緑(G)、青(B)の3色からなる着色層を形成した。
Figure 0005070682
Figure 0005070682
Figure 0005070682
(3)オーバーコート層の形成
着色層を形成したガラス基板上に、表5に示される組成のオーバーコート層用レジストをスピンコーティング法により塗布し、乾燥させ、膜厚2μmの塗膜を形成した。
オーバーコート層用レジストの塗膜の全面にプロキシミティアライナにより2.0kWの超高圧水銀ランプを用いて紫外線を10秒間照射した。その後、上記基板を200℃の雰囲気中に30分間放置することにより加熱処理を施してオーバーコート層を形成し、本発明のIPS用カラーフィルタを作製した。
Figure 0005070682
[比較例1〜5]
ブラックマトリクス用レジストの組成をそれぞれ表1に示す組成に変えたこと以外は、実施例と同様にIPS用カラーフィルタを作製した。
[評価]
(セバスチャン法による密着強度の測定)
実施例および比較例1〜5で作製したIPS用カラーフィルタの樹脂製ブラックマトリクス層の額縁部分(ガラス基板+樹脂製ブラックマトリクス層+オーバーコート層構成部分)に、2.7mmΦのアルミ製スタッドピンを熱硬化接着剤(シール剤)にて垂直に貼り付け、接着剤を硬化させた。このサンプルについてセバスチャンV型強度テスター ロミュラス RomulusIVにて密着強度を測定した。その結果を表6に示す。
Figure 0005070682
(液晶パネルの作製および液晶パネル表示ムラの評価)
実施例および比較例1〜5で作製したIPS用カラーフィルタ上にポリイミドよりなる配向膜を形成した。その上に所望のビーズスペーサーを散布した後、上記IPS用カラーフィルタと、TFTを形成したガラス基板とを、エポキシ樹脂をシール材として用い、150℃で0.3kg/cmの圧力をかけて接合してセル組みをし、液晶を封入して、液晶パネルを作製した。
作製した液晶パネルのPCT環境試験(120℃、湿度100%)を6時間実施した後、液晶パネルのシール部密着性不良起因である気泡の発生を確認した。その結果を表6に示す。
表6の結果より、セバスチャン法による密着強度が、200kgf/cm以上のIPS用カラーフィルタを用いて作製した液晶パネルは、気泡が発生しなかったことが分かった(実施例)。
本発明のカラーフィルタの一例を示した概略断面図である。
符号の説明
1…ガラス基板
2…樹脂製ブラックマトリクス層
3…着色層
4…オーバーコート層

Claims (5)

  1. ガラス基板と、前記ガラス基板上に形成され、少なくとも樹脂および遮光性材料を含有する樹脂製ブラックマトリクス層と、前記樹脂製ブラックマトリクス層の開口部に形成された着色層と、前記樹脂製ブラックマトリクス層および前記着色層上に形成されたオーバーコート層とを有するIPS用カラーフィルタであって、
    前記ガラス基板と、前記オーバーコート層が積層された前記樹脂製ブラックマトリクス層との間の密着強度が、セバスチャン法で200kgf/cm以上であり、
    前記樹脂製ブラックマトリクス層を形成するためのレジストの固形分中にエポキシ基含有成分が、2重量%〜20重量%の範囲内で含まれており、かつ、前記エポキシ基含有成分が多官能エポキシ化合物であり、
    さらに、前記樹脂製ブラックマトリクス層中の、前記遮光性材料を除いた固形分中に、アクリレート基またはメタクリレート基を有しない非重合成分が、1重量%〜5×100/85重量%の範囲内、含有されることを特徴とするIPS用カラーフィルタ。
  2. 前記IPS用カラーフィルタを85℃の純水に1時間浸漬した後の、前記ガラス基板と、前記オーバーコート層が積層された前記樹脂製ブラックマトリクス層との密着強度がセバスチャン法で200kgf/cm以上であることを特徴とする請求項1に記載のIPS用カラーフィルタ。
  3. 前記樹脂製ブラックマトリクス層中に、シランカップリング剤が0.01重量%〜1.0重量%の範囲内、含有されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のIPS用カラーフィルタ。
  4. 前記非重合成分の酸価が30〜150の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載のIPS用カラーフィルタ。
  5. 前記非重合成分のアミン価が10〜100の範囲内であることを特徴とする請求項1〜請求項4までのいずれかの請求項に記載のIPS用カラーフィルタ。
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