JP5056700B2 - 媒体幅寄せ機構 - Google Patents
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Description
図12は従来技術の問題を示す説明図である。
図において100と101は媒体Pを搬送する搬送路に配置された搬送ローラ、102は搬送ローラ100、101間の搬送ローラ100寄りの位置に配置された幅寄せローラ、103は搬送路の一側に設けられた基準面である。
まず、図5及び図6を用いて本発明が適用されるプリンタについて説明する。
図5及び図6において、1はプリンタで、金融機関の窓口に設置される机に組み込まれた例を示しており、このプリンタ1には机の上面に対して下方に傾斜した搬送路2が設けられている。
搬送路2の上端側は媒体Pの挿入口と排出口を兼ねる挿入排出口6として机の上面で開口し、挿入排出口6から挿入される伝票、通帳及び証書等の大きさの異なる媒体Pを搬送するため、搬送路2はいずれの媒体Pも搬送可能なように幅が広く形成されている。
搬送路2にはそれぞれ対を成す回転可能なフィードローラ7とプレスローラ8、フィードローラ9とプレスローラ10、フィードローラ11とプレスローラ12、フィードローラ13とプレスローラ14が挿入排出口6から吸入方向に順に配置されており、フィードローラ7、9、11、13は図示しないモータを駆動源として回転するものとなっているが、フィードローラ7、9とフィードローラ11、13は別個のモータで回転させるものとしてもよい。
ここでフィードローラ7、9、11、13は上部ガイド板3側に配置され、プレスローラ8,10、12、14は下部ガイド板4側に配置されていて、フィードローラ7、9、11、13は各々の外周の一部が上部ガイド板3に設けられた孔から搬送路2内に入り込み、プレスローラ8,10、12、14は下部ガイド板4に設けられた孔から搬送路2内に出入可能となっている。
幅寄せローラ15は外周の一部が上部ガイド板3に設けられた孔から搬送路2内に入り込んでおり、プレスローラ16は下部ガイド板4に設けられた孔から搬送路2内に出入可能になっている。
17はフィードローラ9、11間に配置された読取センサで、媒体Pの頁マークや印字行を光学的に読取るためのものである。
18はフィードローラ11、13間に配置された印字部で、媒体Pを支えるプラテンとこのプラテン上で媒体Pに印字を行う印字ヘッド等により構成されている。
このような構成によるプリンタ1の動作について説明する。
搬送路2の挿入排出口6から媒体Pが挿入されると、その媒体Pはフィードローラ7とプレスローラ8によって挟持され、フィードローラ9の回転により媒体の先端部がフィードローラ9とプレスローラ10によって挟持されてから所定量進むまで吸入方向に搬送された後、フィードローラ7、9の回転が停止される。
これ以降は、プレスローラ8、10、12、14をフィードローラ7、9、11、13に圧接して、媒体Pをフィードローラ7、9とプレスローラ8、10とで挟持し、プレスローラ16を幅寄せローラ15から離間させた後、フィードローラ7、9、11、13の回転により更に搬送路2の奥に媒体Pを搬送し、読取センサ17による印字行の読取り、印字部18による媒体Pへの印字、頁めくり部19による頁めくり、頁めくり後の印字等の処理を行う。
次に、本実施例の幅寄せ機構について図1〜図4を参照して説明する。
図1に示したようにフィードローラ(第1のフィードローラ)7とこのフィードローラ7より搬送方向の下流側に位置するフィードローラ(第2のフィードローラ)9は媒体Pの搬送方向と直交する方向にそれぞれ所定の間隔で2個ずつ配置され、これに対応するようにプレスローラ(第1のプレスローラ)8、及びプレスローラ(第2のプレスローラ)10もそれぞれ2個ずつ配置されている。
また、フィードローラ7の間隔、及びプレスローラ8の間隔は、複数の媒体Pの最も幅の小さいものも挟持できる間隔となっており、フィードローラ9の間隔及びプレスローラ10も同様である。
同様にプレスローラ8も軸方向が媒体Pの搬送方向と直交する方向になるようにシャフト21に取付けられ、図示しない昇降機構によりシャフト21と一体に昇降(上下動)可能になっている。
幅寄せローラ15はフィードローラ7と9の合計4個のローラに囲われた矩形領域の中心部に配置され、幅寄せローラ15の下方にプレスローラ16が対向するように位置している。
幅寄せローラ15の外周面両端部には、例えば180度の位置にそれぞれ高摩擦部材24が設けられ、この高摩擦部材24により媒体Pの幅寄せを行うものとなっている。
この押圧ピン25の下端には図3及び図4に示したようにコイルスプリング26の上端が取付けられており、コイルスプリング26の下端には図示しないモータにより回転するカム27が当接している。
押圧ピン25の上昇位置は、カム27を回転させるモータの回転量をフォトインタラプタ等で検知して制御することが可能である。
この挿入検知センサ28は、挿入排出口6から搬送路2に挿入される媒体Pの先端を光学的に検知するもので、前記のように配置することでいずれの大きさの媒体Pでも検知可能になっており、更にこの挿入検知センサ28は媒体排出時に媒体後端を検知するセンサも兼ねている。
30は幅寄せ完了検知センサで、媒体Pの一側が基準面5に押付けられたことを光学的に検知するため、フィードローラ7、9間でかつ基準面5と接する位置において媒体搬送方向に所定の間隔で2個配置されている。
尚、以下に説明する各部の動作は、図示しない記憶部に格納されたプログラム(ソフトウェア)に基づいて図示しない制御部により制御されるものとする。
媒体Pが搬送路2に挿入される前は、プレスローラ8、10はフィードローラ7、9から離れて下部ガイド板4の下側の位置で待機しており、またプレスローラ16も幅寄せローラ15から離れて下部ガイド板4の下側の位置で待機している。
続いて、図示しないモータが駆動され、フィードローラ7、9が回転して、このフィードローラ7、9の回転により媒体Pは図1に示した矢印A方向に搬送(吸入)され(S1)、そしてあらかじめ定められた搬送量だけ媒体Pが搬送されると、モータの駆動が停止され、フィードローラ7、9の回転が止められて、媒体Pは図1に示したように幅寄せローラ15が媒体Pのほぼ中央部にくる位置つまり媒体幅よせ位置で停止する(S2)。
このときの押圧ピン25を上昇させる位置は、側部検知センサ29が媒体Pの一側を検知しているか否かにより、媒体Pの一側が基準面5から遠い位置にあるか近い位置にあるかを図示しない制御部が判断して決定する(S3)。
そして、媒体Pの一側が側部検知センサ29に検知されるまで幅寄せローラ15を回転させ(S5)、媒体Pの一側が側部検知センサ29に検知されると幅寄せローラ15の回転を停止して、図4に示したように押圧ピン25を上端が上部ガイド板3と下部ガイド板4の間の位置にくるように下降させて(S6)、媒体Pの他側部を押圧ピン25の上端で支えるようにする。
その後、モータを駆動して幅寄せローラ15を回転させ(S8)、これにより媒体Pを図1に示した矢印C方向に送ることで基準面5に幅寄せする。
これ以降は、プレスローラ8、10、12、14を上昇させ、媒体Pをフィードローラ7、9とプレスローラ8、10とで挟持し、プレスローラ16を幅寄せローラ15から離間させた後、上述したように搬送路2の奥に媒体Pを搬送し、図6に示した読取センサ17による印字行の読取り、印字部18による媒体Pへの印字、頁めくり部19による頁めくり、頁めくり後の印字等の処理を行う。
そして、幅寄せ時には、媒体Pが幅寄せ位置に搬送されてきたとき、側部検知センサ29が媒体Pを検知したか否かにより、挿入された媒体Pの一側が基準面5に近いか遠いかを判断して、媒体Pの一側が基準面5から遠いと判断した場合は、押圧ピン25で媒体Pの他側部を上部ガイド板3に押付け、媒体Pの一側が側部検知センサ29で検知されるまで幅寄せローラ15を回転させるようにしているため、この間媒体Pが幅寄せローラ15を中心に回転して傾斜することがなく、その後、押圧ピン25を上部ガイド板3と下部ガイド板4の間の位置に下降させることで押圧ピン25により媒体Pを支えた状態で幅寄せローラ15の回転により基準面5まで幅寄せするようにしているため、媒体の幅寄せは短い距離で行われることになり、そのため幅寄せローラ15のスリップを生じることなく媒体Pを基準面5に対して平行に幅寄せして、媒体Pの一側を確実に基準面5に押付けることが可能になるので、媒体の座屈や変形を生じることなく幅寄せを行うことが可能になるという効果が得られる。
図において31は磁気ヘッドで、媒体Pに設けられている磁気ストライプに対して搬送路2内でデータの読取り、書込みを行うためにプリンタ1に備えられているものである。
本実施例ではこの磁気ヘッド31を媒体Pの幅寄せを行う移動体として利用する。
この他の構成は上述した第1の実施例と同様であるので、同一の符号を付してその説明を省略する。
この第2の実施例が第1の実施例と異なる点は、幅寄せローラ15により媒体Pを幅寄せする際、媒体Pの下面に磁気ヘッド31を接触させ、幅寄せローラ15による媒体Pの幅寄せ速度と同一の速度で磁気ヘッド31を移動させることにある。
本実施例において、媒体Pの挿入、幅寄せ位置までの搬送は第1の実施例と同様に行われる。
この状態で媒体Pの一側が側部検知センサ29に検知されるまで幅寄せローラ15を回転させ、媒体Pの一側が側部検知センサ29に検知されると幅寄せローラ15の回転を停止して、図11に示したように押圧ピン25を上端が上部ガイド板3と下部ガイド板4の間の位置にくるように下降させて、媒体Pの他側部を押圧ピン25の上端で支えるようにする。
また、幅よせ位置まで搬送されてきた媒体Pの一側が基準面5から近い位置にあると判断した場合は、押圧ピン25を上端が上部ガイド板3と下部ガイド板4の間の位置にくるように上昇させて、媒体Pの他側部を押圧ピン25の上端で支え、同時に磁気ヘッド31も上昇させて上端面が下部ガイド板4の透孔から搬送路2に入込んで媒体Pの下面に接触してから、幅寄せローラ15の回転と共に媒体搬送方向と直交する方向、すなわち図8に矢印Dで示した基準面5側の方向に媒体Pの移動速度と同速度で移動させる。
以上説明したように第2の実施例では、媒体幅寄せ時に側部検知センサ29が媒体Pの一側を検知してから、磁気ヘッド31を媒体に接触させて基準面5側に移動させるようにし、これにより幅寄せローラ15と協働で媒体Pを幅寄せするため、第1の実施例と同様の効果が得られると共に、より確実に幅寄せを行うことが可能になる。
2 搬送路
3 上部ガイド板
4 下部ガイド板
5 基準面
6 挿入排出口
7 フィードローラ
8 プレスローラ
9 フィードローラ
10 プレスローラ
15 幅寄せローラ
16 プレスローラ
24 高摩擦部材
25 押圧ピン
26 コイルスプリング
27 カム
28 挿入検知センサ
29 側部検知センサ
30 幅寄せ完了検知センサ
31 磁気ヘッド
Claims (3)
- 上部ガイド板と下部ガイド板とで形成される搬送路の一側に基準面を設け、前記搬送路に媒体の搬送方向と直交する方向に複数並べられた第1のフィードローラとその下流側に媒体の搬送方向と直交する方向に複数並べられた第2のフィードローラを設けて、これらのローラが囲う領域の中央に幅寄せローラを配置すると共に、媒体の他側に対応する位置で前記下部ガイド板側に押圧ピンを配置して、前記基準面から所定の距離離れた位置にセンサを設けておき、
前記第1のフィードローラにより先端が前記第2の搬送ローラに達するまで搬送した媒体を前記センサが検知したか否かにより、前記媒体の一側が基準面より遠いか近いかを判断して、
前記媒体の一側が基準面より遠い場合は、押圧ピンを上昇させて前記媒体の他側を上部ガイド板に押付けた状態で、前記センサが媒体の一側を検知するまで前記幅寄せローラにより媒体を前記基準面側に幅寄せした後、前記押圧ピンを下降させてその先端が前記上部ガイド板と下部ガイド板の間で前記媒体を支える状態にしてから前記幅寄せローラにより前記媒体の一側が前記基準面に押し付けられるよう幅寄せし、
前記媒体の一側が前記基準面より近い場合は、前記押圧ピンを上昇させてその先端が前記上部ガイド板と下部ガイド板の間で前記媒体を支える状態にしてから前記幅寄せローラにより前記媒体の一側が前記基準面に押し付けられるよう幅寄せすることを特徴とする媒体幅寄せ機構。 - 請求項1記載の媒体幅寄せ機構において、
前記下部ガイド板側に幅寄せローラに圧接、離間可能なプレスローラを設け、
媒体幅寄せ時に該プレスローラを幅寄せローラに圧接して前記媒体を挟持することを特徴とする媒体幅寄せ機構。 - 請求項1又は請求項2記載の媒体幅寄せ機構において、
前記幅寄せローラと第2のフィードローラの間の位置で媒体の搬送方向と直交する方向に移動可能な移動体を下部ガイド板側に設け、
前記押圧ピンの先端が前記媒体を支える状態にしてから前記幅寄せローラにより前記媒体の一側が前記基準面に押し付けられるよう幅寄せする際、前記移動体を前記媒体の下面に接触させて前記基準面側に移動させることを特徴とする媒体幅寄せ機構。
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