JP5055704B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Description
この様な半導体装置では、ICの最上層に形成された配線は、薄膜素子に接続され、接続上開口が形成された構成になっている。
この配線層3上には酸化ケイ素、窒化珪素からなる絶縁層4が形成され、この絶縁層4には配線層3の表面を露出させた開口部5が形成されている。この開口部5及び絶縁層4上には、薄膜素子用配線6及び磁気抵抗素子等の薄膜素子7が順次形成され、この薄膜素子7の周囲には、その端部を覆うように窒化ケイ素からなる絶縁膜8が形成されている。
この絶縁膜8は、薄膜素子7の上部をすべて覆うように形成してもよい。
図9(a)に示すように、真空蒸着法あるいはスパッタリング法により絶縁層2上に所定のパターンの配線層3を形成し、この配線層3を含む絶縁層2上全面にCVD法等により絶縁層4を成膜する。この絶縁層4上にスピンコート法等によりフォトレジスト9を塗布し、このフォトレジスト9にマスク(図示略)を介して紫外線を照射させ、その後現像し、フォトレジスト9にマスクと同一パターンの開口9aを形成する。
次いで、図9(b)に示すように、プラズマエッチングあるいは反応性イオンエッチング等により、このフォトレジスト9をマスクとして絶縁層4に配線層3の上面が露出するまでエッチングを施し、絶縁層4に開口9aと同一パターンの開口部を形成する。
その後、配線材料11及び薄膜素子材料12をパターニングすることにより、図8に示す薄膜素子用配線6及び薄膜素子7を形成し、絶縁層4上及び薄膜素子7上に絶縁膜を成膜し、この絶縁膜をパターニングすることにより、薄膜素子7の周囲に絶縁膜8を形成する。
以上により、半導体装置1を作製することができる。
そこで、薄膜素子を形成する前に、絶縁膜を平坦化絶縁層で覆って段差を軽減する方法が採られているが、この方法では、開口部側の段差を解消することができないという問題点がある。
そこで、開口部の上方部分の側面を略半球状、あるいはテーパ状とすることも試みられているが、この場合、断線の虞はないものの下方部分の側面が急峻なため、上記と同様、薄膜素子用配線の開口部近傍に成膜した部分に断線が生じたり、厚みの薄い部分が生じたりし易く、この断線や厚みが薄い等により信頼性が低下するという問題点があった。
すなわち、本発明の半導体装置は、半導体基板上に形成された集積回路部と、該集積回路部の配線層上に絶縁層を介して形成された薄膜素子とを備え、前記絶縁層に前記配線層の一部を露出する開口部を形成し、この開口部に前記配線層と前記薄膜素子とを電気的に接続する薄膜素子用配線を形成してなる半導体装置であって、前記開口部の側面が階段状とされ、階段状の各部分は、その側面が底部から上端部に向かって漸次拡張するように傾斜してなることを特徴とする。
前記複数の絶縁層は、少なくとも2層の絶縁層からなり、これら絶縁層のうち上層の絶縁層の開口部は下層の絶縁層の開口部より拡張していることが好ましい。
これらの半導体装置では、配線層と薄膜素子とを電気的に接続する薄膜素子用配線や外部端子接続用電極を薄厚化しても、この薄膜素子用配線や外部端子接続用電極に断線が生じる虞が無くなり、薄膜素子用配線や外部端子接続用電極の薄厚化が可能になる。
これらの半導体装置では、配線層と薄膜素子とを電気的に接続する薄膜素子用配線や外部端子接続用電極を薄厚化しても、この薄膜素子用配線や外部端子接続用電極に断線が生じる虞が無くなり、薄膜素子用配線や外部端子接続用電極の薄厚化が可能になる。
これらの半導体装置では、配線層と薄膜素子とを電気的に接続する薄膜素子用配線や外部端子接続用電極を薄厚化しても、この薄膜素子用配線や外部端子接続用電極に断線が生じる虞が無くなり、薄膜素子用配線や外部端子接続用電極の薄厚化が可能になる。
前記絶縁層上に、底部から上端部に向かって漸次拡張するように側面が傾斜してなる開口を有するレジスト膜を形成し、
このレジスト膜をマスクとして前記絶縁層を選択除去し、
前記絶縁層に底部から上端部に向かって漸次拡張するように側面が傾斜してなる開口部を形成することを特徴とする。
これにより、前記絶縁層には、その底部から上端部に向かって漸次拡張するように側面が傾斜してなる開口部が形成される。
前記絶縁層を選択除去する際に、選択除去用ガスとしてフロン系ガスと酸素ガスを含む混合ガスを用いることが好ましい。
この半導体装置の製造方法では、フロン系ガスと酸素ガスを含む混合ガスを用いて選択除去する際に、レジスト膜の開口端が該混合ガスとの反応により徐々に燃焼し、消失する。これにより、選択除去の進行に合わせて開口部の開口面積を所望の形状に制御することが可能になる。
前記絶縁層に前記配線層の一部を露出する開口部を複数形成し、これらの開口部の一部に前記配線層と前記薄膜素子とを電気的に接続する薄膜素子用配線を形成してなる薄膜素子部と、
前記開口部の他の一部に外部端子接続用電極を形成してなる外部端子接続用パッド部を備えた半導体装置の製造方法であって、
前記絶縁層を複数の絶縁層とし、前記薄膜素子部の前記配線層の一部を露出して前記開口部を形成する際には、前記外部端子接続用パッド部の前記配線層を前記絶縁層で被覆したままとし、
その後、前記外部端子接続用パッド部の前記配線層を被覆する前記絶縁層を除去して、前記外部端子接続用パッド部の前記開口部を形成することを特徴とする。
図1は本発明の第1の実施形態の薄膜素子付半導体装置を示す断面図であり、図1において、符号21はp型Si基板(半導体基板)、22はSi基板21上に形成されたトランジスタ、23はトランジスタ22,22間に形成された酸化ケイ素からなるフィールド絶縁膜であり、Si基板21上のトランジスタ22,22、フィールド絶縁膜23,23、周辺回路及び他の素子(図示略)を含む領域が集積回路部(IC部)24とされている。
開口部37aは、開口部36aに対して階段状となる様にその開口面積が拡張されるとともに、その側面が底部から上端部に向かって漸次拡張する傾斜面とされ、この傾斜面の傾斜角度は絶縁層37の底面に対して20〜80°とされている。
この開口部36a〜38aの側面及び第2配線層35の上面には、絶縁層38上に形成された薄膜素子(図示略)と第2配線層35とを電気的に接続する薄膜素子用配線39が形成されている。
ここでは、開口部36a〜38aの形成方法について説明する。
これにより、図2(b)に示すように、厚みtが500〜3000nm、開口51aの幅Waが1〜100μm、好ましくは10〜50μm、さらに好ましくは20μm、開口51aの側面の傾斜角度(θ)がレジスト膜51の底面に対して20〜80°の傾斜面であるレジスト膜51が得られる。
混合ガスgとしては、CF4:20〜80sccm/CHF3:60〜200sccm/O2:80〜120sccmの組成の混合ガスが好適に用いられる。
この混合ガスのより好ましい組成は、CF4:60sccm/CHF3:180sccm/O2:100sccm、またはCF4:30sccm/CHF3:180sccm/O2:100sccmである。
すなわち、レジスト膜51の開口51aが拡大することとなる。したがって、絶縁層36の開口部36aの開口面積は、後退するレジスト膜51の開口51aと共に徐々に広がり、その結果、開口部36aの側面の傾斜角度(θ)は絶縁層36の底面に対して20〜80°傾斜することとなる。
これにより、図2(d)に示すように、側面の傾斜角度(θ)が絶縁層36の底面に対して20〜80°とされた開口部36aを有する絶縁層36を形成することができる。
以上の工程を繰り返すことにより、図1に示すように、開口部36aを有する絶縁層36上に、開口部37aを有する絶縁層37、開口部38aを有する絶縁層38を順次成膜することができる。
この場合、開口部37a,38aそれぞれの形状に見合った開口を有するレジスト膜をマスクとする必要がある。
したがって、配線の信頼性を向上させることができ、その結果、薄膜素子を含む半導体装置全体の信頼性を向上させることができる。
したがって、薄膜素子用配線39の断線の虞が無く、配線の信頼性が向上した薄膜素子付半導体装置を容易に作製することができる。
図3は本発明の第2の実施形態の薄膜素子付半導体装置の要部を示す断面図であり、本実施形態の薄膜素子付半導体装置が上述した第1の実施形態の薄膜素子付半導体装置と異なる点は、第1の実施形態の薄膜素子付半導体装置では、最下層の絶縁層36の開口部36aより中層の絶縁層37の開口部37aが外側で開口する様に、中層の絶縁層37の開口部37aより最上層の絶縁層38の開口部38aが外側で開口する様に、開口部36a〜38aそれぞれの側面が階段状に外側に拡張する様に構成されているのに対し、本実施形態の薄膜素子付半導体装置では、最下層の絶縁層36の開口部36aより中層の絶縁層37の開口部37aが内側で開口する様に、また、中層の絶縁層37の開口部37aより最上層の絶縁層38の開口部38aが内側で開口する様に、開口部36a〜38aそれぞれの側面が階段状に内側に縮小する様に構成されている点である。
この場合、開口部36a,37a,38aそれぞれの形状に見合った開口を有するレジスト膜をマスクとして用いればよい。
したがって、配線の信頼性を向上させることができ、その結果、薄膜素子を含む半導体装置全体の信頼性を向上させることができる。
図4は本発明の第3の実施形態の薄膜素子付半導体装置の要部を示す断面図であり、本実施形態の薄膜素子付半導体装置が上述した第1の実施形態の薄膜素子付半導体装置と異なる点は、第1の実施形態の薄膜素子付半導体装置では、中層の絶縁層37の開口部37aが最下層の絶縁層36の開口部36aより外側で開口する様に、最上層の絶縁層38の開口部38aが中層の絶縁層37の開口部37aより外側で開口する様に、開口部36a〜38aそれぞれの側面が階段状に外側に拡張する様に構成されているのに対し、本実施形態の薄膜素子付半導体装置では、中層の絶縁層37の開口部37aが最下層の絶縁層36の開口部36aより内側で開口する様に、また、最上層の絶縁層38の開口部38aが中層の絶縁層37の開口部37aより外側かつ最下層の絶縁層36の開口部36aより内側で開口する様に構成されている点である。
この場合、開口部36a,37a,38aそれぞれの形状に見合った開口を有するレジスト膜をマスクとして用いればよい。
したがって、配線の信頼性を向上させることができ、その結果、薄膜素子を含む半導体装置全体の信頼性を向上させることができる。
図5は本発明の第4の実施形態の薄膜素子付半導体装置の要部を示す断面図であり、本実施形態の薄膜素子付半導体装置が上述した第1の実施形態の薄膜素子付半導体装置と異なる点は、第1の実施形態の薄膜素子付半導体装置では、中層の絶縁層37の開口部37aが最下層の絶縁層36の開口部36aより外側で開口する様に、最上層の絶縁層38の開口部38aが中層の絶縁層37の開口部37aより外側で開口する様に、開口部36a〜38aそれぞれの側面が階段状に外側に拡張する様に構成されているのに対し、本実施形態の薄膜素子付半導体装置では、中層の絶縁層37の開口部37aが最下層の絶縁層36の開口部36aより内側で開口する様に、また、最上層の絶縁層38の開口部38aが中層の絶縁層37の開口部37a及び最下層の絶縁層36の開口部36aそれぞれより外側で開口する様に構成されている点である。
この場合、開口部36a,37a,38aそれぞれの形状に見合った開口を有するレジスト膜をマスクとして用いればよい。
したがって、配線の信頼性を向上させることができ、その結果、薄膜素子を含む半導体装置全体の信頼性を向上させることができる。
図6は本発明の第5の実施形態の薄膜素子付半導体装置の要部を示す断面図である。本実施形態の薄膜素子付半導体装置が上述した第1の実施形態の薄膜素子付半導体装置と異なる点は、第1の実施形態の薄膜素子付半導体装置では、開口部36a〜38aに配線層35と薄膜素子(図示略)とを電気的に接続する薄膜素子用配線39を形成してなる薄膜素子部のみを備えた構成とされているのに対し、本実施形態の薄膜素子付半導体装置では、開口部36a〜38aの一部に配線層35と薄膜素子(図示略)とを電気的に接続する薄膜素子用配線39を形成してなる薄膜素子部60と、開口部36a〜38aの他の一部に外部端子接続用電極80を形成してなる外部端子接続用パッド部70を備えた構成とされている点である。
したがって、配線の信頼性を向上させることができ、その結果、薄膜素子を含む半導体装置全体の信頼性を向上させることができる。
Claims (5)
- 半導体基板上に形成された集積回路部と、該集積回路部の配線層上に絶縁層を介して形成された薄膜素子とを備え、
前記絶縁層に前記配線層の一部を露出する開口部を複数形成し、これらの開口部の一部に前記配線層と前記薄膜素子とを電気的に接続する薄膜素子用配線を形成してなる薄膜素子部と、
前記開口部の他の一部に外部端子接続用電極を形成してなる外部端子接続用パッド部を備えた半導体装置の製造方法であって、
前記絶縁層を複数の絶縁層とし、前記薄膜素子部の前記配線層の一部を露出して前記開口部を形成する際には、前記外部端子接続用パッド部の前記配線層を前記絶縁層で被覆したままとし、
その後、前記外部端子接続用パッド部の前記配線層を被覆する前記絶縁層を除去して、前記外部端子接続用パッド部の前記開口部を形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 前記外部端子接続用パッド部の前記配線層を被覆する前記絶縁層を除去する際に、一種類のレジスト膜をマスクとして前記複数の絶縁層を一度に除去して、前記外部端子接続用パッド部の前記開口部を形成することを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記複数の開口部の形成においては、
前記絶縁層上に、底部から上端部に向かって漸次拡張するように側面が傾斜してなる開口を有するレジスト膜を形成し、
このレジスト膜をマスクとして前記絶縁層を選択除去し、
前記絶縁層に底部から上端部に向かって漸次拡張するように側面が傾斜してなる開口部を形成することを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。 - 前記絶縁層を選択除去する際に、選択除去用ガスとしてフロン系ガスと酸素ガスを含む混合ガスを用いることを特徴とする請求項3に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記絶縁層を複数の絶縁層とし、開口の面積が互いに異なる複数種のレジスト膜をマスクとして各々の絶縁層に開口面積が互いに異なる前記複数の開口部を形成することを特徴とする請求項3又は4のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
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