JP5048926B2 - 蓄熱断熱体 - Google Patents

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Description

本発明は、高い蓄熱性・断熱性を有する蓄熱断熱体に関する。
熱エネルギーを制御する技術として、蓄熱技術と断熱技術等があり、昨今のエネルギー問題を解決する技術の一つとして着目されている。
蓄熱技術は、太陽熱、地熱等の自然エネルギーや、冷暖房器具等からの熱を蓄え有効利用する技術であり、断熱技術は、外からの熱を断ち、内からの熱を逃がさないように保温する技術である。
このような蓄熱技術と断熱技術を利用したものとして、例えば住宅分野では、安価な夜間電力を使用して、熱を蓄え、多目的な熱源として利用し、日中の電力消費を抑え、かつ、外気温度の影響を遮断し、室内温度の変動を和らげることのできる省エネルギー化住宅に用いられる材料等が挙げられる。
例えば、特許文献1には、室外側に断熱材が配され、室内側に潜熱蓄熱材が配されて成る建築物の駆体パネルが記載されており、住宅における冷暖房エネルギーの省エネルギー化を図っている。特許文献1では、潜熱蓄熱材をケーシングに密封したものと断熱材を積層している。
また、特許文献2には、屋外側に断熱材層、室内側に潜熱蓄熱材からなる蓄熱材層とを組み合わせてなる駆体構造が記載されており、外気温の変化に対し室温の変動を少なくし、快適な室内環境を維持することで、冷暖房に要するエネルギーの省エネルギー化を図っている。特許文献2では、蓄熱材層として、潜熱蓄熱材をマイクロカプセル化したものを使用している。
特開昭61−122354号公報 特開2003−34993号公報
ところで、蓄熱技術に用いられる蓄熱材としては、顕熱蓄熱材、潜熱蓄熱材が挙げられ、特に、物質の相変化による潜熱を利用した潜熱蓄熱材が多く採用されている(上述の特許文献1、特許文献2においても、潜熱蓄熱材が使用されている。)。
この潜熱蓄熱材は、物質が固体から液体に相変化する時に熱を蓄え(蓄熱)、液体から固体に相変化する時に熱を放出(放熱)するという性質を利用し、蓄熱・放熱させるもので、一般に、15℃〜50℃の温度範囲で相変化(固液変化)するものが多い。そのため、液体として取り扱う必要があり、その利用方法としては、液体の状態で密閉型のラミネートシートやプラスチックケースに封入すること、また、カプセル化することが一般的である。
しかしながら、蓄熱技術として、(1)潜熱蓄熱材をケーシングに密封したもの(例えば、特許文献1等。)や、(2)潜熱蓄熱材をカプセル化したもの(例えば、特許文献2等。)を使用した場合、次のような問題が生じていた。
(1)潜熱蓄熱材をケーシングに密封したものを使用した場合、ケーシングサイズの大きさに限定され、切断等の加工は、潜熱蓄熱材が漏れ出すため不可能である。また、釘打ち等による施工も、潜熱蓄熱材が漏れ出すため不可能である。さらに、鉛直方向に固定した場合、潜熱蓄熱材が底部に偏り、有効に潜熱蓄熱材が利用できないという問題もある。
(2)潜熱蓄熱材をカプセル化したものを使用した場合、カプセルによって潜熱蓄熱材自体への効果的な熱伝導が阻害されるため、蓄熱性能が十分に発揮されず、外気温度の影響による空間温度の変化の緩和が期待できないという問題がある。さらに、潜熱蓄熱材の含有量が少なく、十分な蓄熱性能が発揮されない場合もある。
本発明は上記課題を解決するために、鋭意検討をした結果、多孔体(c)に蓄熱材(a)が担持されてなる蓄熱体と断熱体が積層された蓄熱断熱体が、蓄熱材の漏れが無く、加工性、施工性に優れるとともに、優れた蓄熱性・断熱性を有し、外気温度の変化に対し空間温度の変動が少なく快適な環境を維持でき、省エネルギー化を図ることができることを見出し、本発明の完成に至った。
即ち、本発明は、以下の特徴を有するものである。
1.蓄熱体と断熱体が積層された蓄熱断熱体であって、
蓄熱体が、蓄熱材(a)、親水親油バランス(HLB値)が10以上の非イオン性界面活性剤(e)、反応性官能基を含有する化合物(c−1)と該反応性官能基と反応可能な反応性官能基を含有する化合物(c−2)を混合し、蓄熱材(a)をコロイド状に分散させ、(c−1)成分と(c−2)成分を反応させて得られるものであり、
蓄熱材(a)が、炭素数8〜36の脂肪族炭化水素、炭素数8〜36の長鎖アルコール、炭素数8〜36の長鎖脂肪酸、炭素数8〜36の長鎖脂肪酸エステルから選ばれる1種または2種以上の有機潜熱蓄熱材であり、
親水親油バランス(HLB値)が10以上の非イオン性界面活性剤(e)が、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、
反応性官能基を含有する化合物(c−1)がヒドロキシル基を含有する化合物、
該反応性官能基と反応可能な反応性官能基を含有する化合物(c−2)がイソシアネート基を含有する化合物、
であることを特徴とする蓄熱断熱体。
2.蓄熱体と断熱体が積層された蓄熱断熱体であって、
蓄熱体が、蓄熱材(a)と、層状粘土鉱物(b)及び/または熱伝導性物質(d)、親水親油バランス(HLB値)が10以上の非イオン性界面活性剤(e)、反応性官能基を含有する化合物(c−1)と該反応性官能基と反応可能な反応性官能基を含有する化合物(c−2)を混合し、蓄熱材(a)をコロイド状に分散させ、(c−1)成分と(c−2)成分を反応させて得られるものであり、
蓄熱材(a)が、炭素数8〜36の脂肪族炭化水素、炭素数8〜36の長鎖アルコール、炭素数8〜36の長鎖脂肪酸、炭素数8〜36の長鎖脂肪酸エステルから選ばれる1種または2種以上の有機潜熱蓄熱材であり、
親水親油バランス(HLB値)が10以上の非イオン性界面活性剤(e)が、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、
反応性官能基を含有する化合物(c−1)がヒドロキシル基を含有する化合物、
該反応性官能基と反応可能な反応性官能基を含有する化合物(c−2)がイソシアネート基を含有する化合物、
層状粘土鉱物(b)が、スメクタイト、バーミキュライト、カオリナイト、アロフェン、雲母、タルク、ハロイサイト、セピオライト、膨潤性フッ素雲母、膨潤性合成マイカから選ばれる1種以上、
熱伝導性物質(d)が、銅、鉄、亜鉛、ベリリウム、マグネシウム、コバルト、ニッケル、チタン、ジルコニウム、モブリデン、タングステン、ホウ素、アルミニウム、ガリウム、ケイ素、ゲルマニウム、スズから選ばれる金属、およびそれらの合金、あるいはこれらの金属を含む金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物、金属リン化物、または、黒鉛から選ばれる1種または2種以上、
であることを特徴とする蓄熱断熱体。
.蓄熱材(a)100重量部に対し、層状粘土鉱物(b)が0.5〜50重量部混合されたものを用いることを特徴とする2.に記載の蓄熱断熱体。
.蓄熱材(a)100重量部に対し、熱伝導性物質(d)が5〜200重量部混合されたものを用いることを特徴とする2.に記載の蓄熱体。
.層状粘土鉱物(b)が、有機処理された層状粘土鉱物であることを特徴とする2.から4.のいずれかに記載の蓄熱断熱体。
.蓄熱体中の蓄熱材(a)の含有率が、40重量%以上であることを特徴とする1.から.のいずれかに記載の蓄熱断熱体。
.断熱体の熱伝導率が、0.1W/(m・K)未満であることを特徴とする1.から.のいずれかに記載の蓄熱断熱体。
8.断熱体が、ポリスチレン発泡体、ポリウレタン発泡体、アクリル樹脂発泡体、フェノール樹脂発泡体、ポリエチレン樹脂発泡体、発泡ゴム、グラスウール、ロックウール、発泡セラミック、あるいはこれらの複合体から選ばれるものであることを特徴とする1.から7.のいずれかに記載の蓄熱断熱体。
本発明の蓄熱断熱体は、高い蓄熱材含有率を有したとしても経時的に蓄熱材が漏れることがない。さらに蓄熱体を切断したとしても、切断面から蓄熱材が漏れ出すこともなく加工性に優れ、また、釘打ち等による蓄熱材の漏れないため、取り付け施工性に優れている。
また、優れた蓄熱性・断熱性を示すため、外気温度の変化に対し空間温度の変動が少なく快適な環境を維持することができ、省エネルギー化を図ることができる。
以下、本発明を、実施するための最良の形態とともに詳細に説明する。
本発明は、多孔体(以下、「(c)成分」ともいう。)に蓄熱材(以下、「(a)成分」ともいう。)が担持されてなる蓄熱体と断熱体が積層された蓄熱断熱体である。
(a)成分としては、蓄熱材であれば特に限定されないが、無機潜熱蓄熱材、有機潜熱蓄熱材等の潜熱蓄熱材等が挙げられる。
無機潜熱蓄熱材としては、例えば、硫酸ナトリウム10水和物、炭酸ナトリウム10水和物、リン酸水素ナトリウム12水和物、チオ硫酸ナトリウム5水和物、塩化カルシウム6水和物等の水和塩等が挙げられる。
有機潜熱蓄熱材としては、例えば、脂肪族炭化水素、長鎖アルコール、長鎖脂肪酸、長鎖脂肪酸エステル、脂肪酸トリグリセリド、ポリエーテル化合物等が挙げられ、これらの蓄熱材のうち1種または2種以上を用いることができる。
本発明では、特に有機潜熱蓄熱材を好適に用いることができる。有機潜熱蓄熱材は、沸点が高く揮発しにくいため、蓄熱体成形時における体積変化(肉痩せ)がほとんど無く、また長期に亘り蓄熱性能が持続するため、好ましい。さらに、有機潜熱蓄熱材を用いた場合、用途に応じた相変化温度の設定が容易であり、例えば相変化温度の異なる2種以上の有機潜熱蓄熱材を混合することで、容易に相変化温度の設定が可能となる。
脂肪族炭化水素としては、例えば、炭素数8〜36の脂肪族炭化水素を用いることができ、具体的には、n−デカン(融点−30℃)、n−ウンデカン(融点−25℃)、n−ドデカン(融点−8℃)、n−トリデカン(融点−5℃)、n−テトラデカン(融点8℃)、ペンタデカン(融点10℃)、n−ヘキサデカン(融点17℃)、n−ヘプタデカン(融点22℃)、n−オクタデカン(融点28℃)、n−ノナデカン(融点32℃)、イコサン(融点36℃)、ドコサン(融点44℃)、およびこれらの混合物で構成されるn−パラフィンやパラフィンワックス等が挙げられる。
長鎖アルコールとしては、例えば、炭素数8〜36の長鎖アルコールを用いることができ、具体的には、カプリルアルコール(融点7℃)、ラウリルアルコール(融点24℃)、ミリスチルアルコール(融点38℃)、ステアリルアルコール(融点58℃)等が挙げられる。
長鎖脂肪酸としては、例えば、炭素数8〜36の長鎖脂肪酸を用いることができ、具体的には、オクタン酸(融点17℃)、デカン酸(融点32℃)、ドデカン酸(融点44℃)、テトラデカン酸(融点50℃)、オクタデカン酸(融点70℃)、ヘキサデカン酸(融点63℃)等の脂肪酸等が挙げられる。
長鎖脂肪酸エステルとしては、例えば、炭素数8〜36の長鎖脂肪酸エステルを用いることができ、具体的には、ラウリン酸メチル(融点5℃)、ミリスチン酸メチル(融点19℃)、パルミチン酸メチル(融点30℃)、ステアリン酸メチル(融点38℃)、ステアリン酸ブチル(融点25℃)、アラキジン酸メチル(融点45℃)等が挙げられる。
脂肪酸トリグリセリドとしては、例えば、ヤシ油、パーム核油等の植物油や、その精製加工品である中鎖脂肪酸トリグリセリド、長鎖脂肪酸トリグリセリド等が挙げられる。
ポリエーテル化合物としては、例えば、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールジアクリレート、エチルエチレングリコール等が挙げられる。
本発明では蓄熱材として、特に、炭素数8〜36の脂肪族炭化水素、炭素数8〜36の長鎖アルコール、炭素数8〜36の長鎖脂肪酸、炭素数8〜36の長鎖脂肪酸エステルを使用することが好ましく、さらには、炭素数8〜36の脂肪族炭化水素、炭素数8〜36の長鎖脂肪酸エステルを使用することが好ましい。中でも、炭素数8〜36の長鎖脂肪酸エステル、好ましくは、炭素数15〜22の長鎖脂肪酸エステルを使用することが好ましく、このような長鎖脂肪酸エステルは、潜熱量が高く、実用温度領域に相変化温度(融点)を有するため、様々な用途に使用しやすい。
また、2種以上の有機潜熱蓄熱材を混合して使用する場合は、相溶化剤を用いることが好ましい。相溶化剤を用いることにより、有機潜熱蓄熱材どうしの相溶性を向上させることができる。
相溶化剤としては、例えば、脂肪酸トリグリセリド、親水親油バランス(HLB)が1以上10未満(好ましくは1以上5以下)の非イオン性界面活性剤等が挙げられ、これらの1種または2種以上を混合し用いることができる。
脂肪酸トリグリセリドは、上述したように、有機潜熱蓄熱材としても用いられる物質である。このような脂肪酸トリグリセリドは、特に有機潜熱蓄熱材同士の相溶性を、より向上させることができるとともに、優れた蓄熱性を有するため好ましい。脂肪酸トリグリセリドとしては、例えば、ヤシ油、パーム核油等の植物油や、その精製加工品であるカプリル酸トリグリセリド、パルミチン酸トリグリセリド、ステアリン酸トリグリセリド等の脂肪酸トリグリセリドが挙げられ、これらのうち1種または2種以上を用いることができる。
親水親油バランス(HLB)が1以上10未満(好ましくは1以上5以下)の非イオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタントリオレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノオレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタントリステアレート、グリセロールモノステアレート、グリセロールモノステアレート、グリセロールモノオレエート、ステアリン酸グリセリル、カプリル酸グリセリル、ステアリン酸ソルビタン、オレイン酸ソルビタン、セスキオレイン酸ソルビタン、ヤシ脂肪酸ソルビタン等が挙げられる。
相溶化剤と(a)成分の混合比は、通常(a)成分100重量部に対し、相溶化剤0.1重量部から20重量部(好ましくは0.5重量部から10重量部)程度とすればよい。
本発明では、特に、(a)成分と層状粘土鉱物(以下「(b)成分」ともいう。)を混合して用いることが好ましい。
(b)成分と(a)成分を混合することにより、(b)成分の層間に、(a)成分が入り込み、(a)成分が(b)成分の層間に保持されやすい構造となる。
さらに(b)成分が、有機処理された層状粘土鉱物であることが好ましく、このような場合、(a)成分が(b)成分の層間に入り込みやすく、(a)成分が(b)成分の層間により保持されやすい構造となる。
このような(b)成分と(a)成分を混合することにより、結果として、(a)成分の粘度を上昇させ、後述する(c)成分内に(a)成分が、より安定して担持される。そのため、(a)成分が蓄熱体外部へ漏れ出すのを防ぎ、蓄熱性に優れ、加工性、施工性に優れた蓄熱体を得ることができる。
さらに(a)成分として有機潜熱蓄熱材を用いた場合、(b)成分は、有機潜熱蓄熱材とほとんど反応することがなく、有機潜熱蓄熱材の融点やその他の各種物性に影響を与えないため、蓄熱材としての性能を効率よく発揮することができ、相変化温度(融点)の設定が容易であるため、好ましい。
(b)成分の底面間隔は、13.0〜30.0Å(好ましくは15.0〜26.0Å)程度であることが好ましい。このような範囲であることにより、(a)成分が、(b)成分の層間により入り込みやい。なお、底面間隔はX線回折パターンにおける(001)反射から算出される値である。
(a)成分と(b)成分混合時の粘度は、0.5〜20.0Pa・s程度とすればよい。なお、粘度は、温度23℃、相対湿度50%RHで、B型回転粘度計で測定した値である。
また、(a)成分と(b)成分混合時のTI値は、4.0〜9.0程度とすればよい。なお、TI値は、B型回転粘度計を用い、下記式1により求められる値である。
TI値=η1/η2 (式1)
(但し、η1:2rpmにおける粘度(Pa・s:2回転目の指針値)、η2:20rpmにおける粘度(Pa・s:4回転目の指針値))
このような粘度、TI値とすることによって、蓄熱体の製造時においては蓄熱体内に(a)成分が安定して担持されやすく、かつ、蓄熱体の製造後においては蓄熱体内に(a)成分が長期に亘って保持されやすい。そのため、(a)成分が蓄熱体外部へ漏れ出すのを防ぎ、より蓄熱性に優れ、より加工性、施工性に優れた蓄熱体を得ることができる。
(b)成分としては、例えば、スメクタイト、バーミキュライト、カオリナイト、アロフェン、雲母、タルク、ハロイサイト、セピオライト等が挙げられる。また、膨潤性フッ素雲母、膨潤性合成マイカ等も利用できる。
また、有機処理としては、例えば、層状粘土鉱物の層間に存在する陽イオンを長鎖アルキルアンモニウムイオン等でイオン交換(インターカレート)すること等が挙げられる。
本発明では、特に、スメクタイト、バーミキュライトが有機処理されやすい点から、好適に用いられる。さらに、スメクタイトの中でも、特に、モンモリロナイトが好適に用いられ、本発明では、特に、有機処理されたモンモリロナイトを好適に用いることができる。
具体的に、有機処理されたモンモリロナイトとしては、
ホージュン社製のエスベン、エスベン C、エスベン E、エスベン W、エスベン P、エスベン WX、エスベン NX、エスベン NZ、エスベン N-400、オルガナイト、オルガナイトーD、オルガナイトーT(商品名)
ズードケミー触媒社製のTIXOGEL MP、TIXOGEL VP、TIXOGEL VP、TIXOGEL MP、TIXOGEL EZ 100、MP 100、TIXOGEL UN、TIXOGEL DS、TIXOGEL VP−A、TIXOGEL VZ、TIXOGEL PE、TIXOGEL MP 250、TIXOGEL MPZ(商品名)
エレメンティスジャパン社製のBENTONE 34、38、52、500、1000、128、27、SD−1、SD−3(商品名)
等が挙げられる。
(a)成分と(b)成分の混合比は、通常(a)成分100重量部に対し、(b)成分を0.5重量部から50重量部(好ましくは1重量部から30重量部、より好ましくは3重量部から15重量部)程度とすればよい。0.5重量部より少ない場合は、(a)成分が(c)成分内から漏れやすくなる可能性がある。50重量部より多い場合は、(a)成分の粘度が高くなり過ぎ、(c)成分への担持・保持工程が困難となる場合がある。
さらに本発明では、(a)成分に、熱伝導性物質(以下、「(d)成分」ともいう。)を混合することもできる。熱伝導性物質を混合することにより、蓄熱体内の熱の移動をスムーズにし、蓄熱材の熱効率性を向上させ、より優れた蓄熱性能を得ることができる。
熱伝導性物質としては、例えば、銅、鉄、亜鉛、ベリリウム、マグネシウム、コバルト、ニッケル、チタン、ジルコニウム、モブリデン、タングステン、ホウ素、アルミニウム、ガリウム、ケイ素、ゲルマニウム、スズ等の金属およびそれらの合金、あるいはこれらの金属を含む金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物、金属リン化物等の金属化合物、また、鱗状黒鉛、塊状黒鉛、土状黒鉛、繊維状黒鉛等の黒鉛等が挙げられ、これらを1種または2種以上を混合して用いることができる。
熱伝導性物質の熱伝導率としては、1W/(m・K)以上、さらには3W/(m・K)以上、さらには5W/(m・K)以上であることが好ましい。このような熱伝導率を有する熱伝導性物質を混合することにより、より効率よく蓄熱材の熱効率性を向上させることができる。
また、熱伝導性物質は、微粒子として用いることが好ましく、平均粒子径は、1〜100μm、さらには5〜50μmであることが好ましい。
(a)成分と(d)成分の混合比は、通常(a)成分100重量部に対し、(d)成分を5重量部から200重量部(好ましくは10重量部から80重量部、より好ましくは20重量部から60重量部)程度とすればよい。5重量部より少ない場合は、蓄熱性能の向上がみられにくい。200重量部より多い場合は、粘度が高くなり、(c)成分に効率よく担持することが困難となる場合がある。
本発明では、(a)成分に、(b)成分または(d)成分を混合して用いることが好ましく、さらには(b)成分及び(d)成分を混合して用いることが好ましい。
(c)成分は、前述した(a)成分(必要により(b)成分、(d)成分)を担持・保持する成分である。
(c)成分の形状は、(a)成分(及び(b)成分、(d)成分)が担持・保持できれば、特に限定されず、例えば、粒子凝集型多孔体、スポンジ型多孔体、3次元編目構造型多孔体等の形状を有するもの等が挙げられる。本発明では、特に、(a)成分(及び(b)成分、(d)成分)がより担持・保持されやすい点から、3次元編目構造型多孔体が好ましく用いられる。
(c)成分としては、無機多孔体、有機多孔体等特に限定されず用いることができるが、上記(a)成分(及び(b)成分、(d)成分)をより担持・保持しやすい点から有機多孔体が好適に用いられる。さらに、有機多孔体は(a)成分の相変化(特に、液体から固体への変化)による体積収縮に起因する蓄熱体の割れや形状変化も防ぐことができる。
このような有機多孔体を形成する樹脂成分としては、例えば、アクリル樹脂、シリコン樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、アミノ樹脂、ポリカーボネート樹脂、フッ素樹脂、酢酸ビニル樹脂、アクリル・酢酸ビニル樹脂、アクリル・ウレタン樹脂、アクリル・シリコン樹脂、シリコン変性アクリル樹脂、エチレン・酢酸ビニル・ベオバ樹脂、エチレン・酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル樹脂、ABS樹脂、AS樹脂等の溶剤可溶型、NAD型、水可溶型、水分散型、無溶剤型等、または、クロロプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、アクリルニトリル−ブタジエンゴム、メタクリル酸メチル−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム等の合成ゴム等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を用いることができる。
さらに本発明では、上記樹脂成分のうち、1液タイプ、2液タイプのいずれも使用することができるが、2液タイプのほうが好ましい。例えば、反応性官能基を含有する化合物(以下、「(c−1)成分」という。)と該反応性官能基と反応可能な反応性官能基を含有する化合物(以下、「(c−2)成分」という。)からなる2液タイプが好適に用いられる。
このような、反応性官能基の組み合わせとしては、ヒドロキシル基とイソシアネート基、ヒドロキシル基とカルボキシル基、ヒドロキシル基とイミド基、ヒドロキシル基とアルデヒド基、エポキシ基とアミノ基、エポキシ基とカルボキシル基、カルボキシル基とカルボジイミド基、カルボキシル基とオキサゾリン基、カルボニル基とヒドラジド基、カルボキシル基とアジリジン基等が挙げられる。
ヒドロキシル基を含有する化合物としては、例えば、
ヒドロキシル基含有単量体;
多価アルコール;
ポリエステルポリオール、アクリルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリオレフィンポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリテトラメチレングリコールポリオール、ポリブタジエンポリオール、ポリオキシプロピレンポリオール、ポリオキシプロピレンエチレンポリオール、エポキシポリオール、アルキドポリオール、フッ素含有ポリオール、ケイ素含有系ポリオール等のポリオール;
セルロース及び/またはその誘導体、アミロース等の多糖類;
等が挙げられる。
本発明では、特に、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、アクリルポリオール、ポリオレフィンポリオール、セルロース及びその誘導体から選ばれる1種以上を用いることが好ましく、このようなヒドロキシル基を含有する化合物を用いることにより、緻密な架橋構造を形成するとともに、(a)成分との相溶性が良好で、蓄熱体からの(a)成分の漏れを抑制しやすい点で、好適に使用することができる。
具体的に、ヒドロキシル基含有単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシメチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸−3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸−4−ヒドロキシブチル、エチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,3−テトラメチレンジオール、1,4−テトラメチレンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,3−テトラメチレンジオール、2−メチル−1,3−トリメチレンジオール、1,5−ペンタメチレンジオール、トリメチルペンタンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、1,6−ヘキサメチレンジオール、3−メチル−1,5−ペンタメチレンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタメチレンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、メタキシレングリコール、パラキシレングリコール、ビスヒドロキシエトキシベンゼン、ビスヒドロキシエチルテレフタレート、グリセリン、ジグリセリン、トリメチロールプロパン、ジトリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、シクロヘキサンジオール類(1,4−シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール等)、ビスフェノール類(ビスフェノールAなど)、糖アルコール類(キシリトールやソルビトールなど)、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、2−メチロールプロパンジオール、エトキシ化トリメチロールプロパン等が挙げられる。
ポリエステルポリオールとしては、例えば、多価アルコールと多価カルボン酸との縮合重合物;環状エステル(ラクトン)の開環重合物;多価アルコール、多価カルボン酸及び環状エステルの3種類の成分による反応物等が挙げられる。
多価カルボン酸としては、例えば、マロン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸等の脂肪族ジカルボン酸;
1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸;
テレフタル酸、イソフタル酸、オルトフタル酸、無水フタル酸、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、パラフェニレンジカルボン酸、トリメリット酸等の芳香族ジカルボン酸等が挙げられる。
環状エステルの開環重合物において、環状エステルとしては、例えば、プロピオラクトン、β−メチル−δ−バレロラクトン、ε−カプロラクトン等が挙げられる。
3種類の成分による反応物において、多価アルコール、多価カルボン酸、環状エステルとしては、前記例示のものなどを用いることができる。
本発明では、ポリエステルポリオールとして、特に、多価アルコールと多価カルボン酸との縮合重合物が好ましく、例えば、多価アルコールとして、2,4−ジエチル−1,5−ペンタメチレンジオール、3−メチル−1,5−ペンタメチレンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール等、多価カルボン酸として、アジピン酸等を用いることが好ましい。
ポリエステルポリオールの製造方法は、常法により行うことができ、必要に応じ、公知の硬化剤、硬化触媒等を用いてもよい。
アクリルポリオールとしては、例えば、一分子中に1個以上のヒドロキシル基を有するアクリル単量体を単独重合または共重合させる、または共重合可能な他の単量体を共重合させることによって得ることができる。
一分子中に1個以上のヒドロキシル基を有するアクリル単量体としては、例えば、
(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシメチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸−3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸−4−ヒドロキシブチル等の(メタ)アクリル酸エステル類;
グリセリンやトリメチロールプロパン等のトリオールの(メタ)アクリル酸モノエステル類;
上記(メタ)アクリル酸エステル類とポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール等のポリエーテルポリオール類とのモノエーテル類;
(メタ)アクリル酸グリシジルと酢酸、プロピオン酸、p−tert−ブチル安息香酸等の一塩基酸との付加物;
上記(メタ)アクリル酸エステル類と、ε−カプロラクタム、γ−バレロラクトン等のラクトン類の開環重合により得られる付加物;
等が挙げられ、これらを単独重合または共重合することにより得ることができる。
また、共重合可能な他の単量体としては、
(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、イソクロトン酸、サリチル酸、けい皮酸等のカルボキシル基含有単量体;
(メタ)アクリル酸アミノメチル、(メタ)アクリル酸アミノエチル、(メタ)アクリル酸アミノプロピル、(メタ)アクリル酸アミノブチル、ブチルビニルベンジルアミン、ビニルフェニルアミン、p−アミノスチレン、(メタ)アクリル酸−N−メチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸−N−t−ブチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸−N,N−ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸−N,N−ジメチルアミノプロピル、(メタ)アクリル酸−N,N−ジエチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸−N,N−ジメチルアミノプロピル、(メタ)アクリル酸−N,N−ジエチルアミノプロピル、N−〔2−(メタ)アクリロイルオキシエチル〕ピペリジン、N−〔2−(メタ)アクリロイルオキシエチル〕ピロリジン、N−〔2−(メタ)アクリロイルオキシエチル〕モルホリン、4−〔N,N−ジメチルアミノ〕スチレン、4−〔N,N−ジエチルアミノ〕スチレン、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン等のアミノ基含有単量体;
(メタ)アクリル酸グリシジル、ジグリシジルフマレート、(メタ)アクリル酸−3,4−エポキシシクロヘキシル、3,4−エポキシビニルシクロヘキサン、アリルグリシジルエーテル、(メタ)アクリル酸−ε−カプロラクトン変性グリシジル、(メタ)アクリル酸−β−メチルグリシジル等のエポキシ基含有単量体;
(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、N−モノアルキル(メタ)アクリルアミド、N−イソブトキシメチルアクリルアミド、N、N−ジアルキル(メタ)アクリルアミド、2−(ジメチルアミノ)エチル(メタクリレート)、N−[3−(ジメチルアミノ)プロピル](メタ)アクリルアミド、ビニルアミド等のアミド基含有単量体;
(メタ)アクリル酸トリメトキシシリルプロピル、(メタ)アクリル酸トリエトキシシリルプロピル等のアルコキシシリル基含有単量体;
ビニルトリメトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロプロピルトリメトキシシラン等の加水分解性シリル基含有単量体;
アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等のニトリル基含有単量体;
N−メチロ−ル(メタ)アクリルアミド等のメチロール基含有単量体;
ビニルオキサゾリン、2−プロペニル2−オキサゾリン等のオキサゾリン基含有単量体
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸−n−プロピル、(メタ)アクリル酸−n−ブチル、(メタ)アクリル酸−t−ブチル、(メタ)アクリル酸−sec−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸−n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸トリフルオロエチル、(メタ)アクリル酸n一アミル、(メタ)アクリル酸イソアミル、(メタ)アクリル酸オキチル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸ドデセニル、(メタ)アクリル酸オタタデシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸−4−tert−ブチルシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸−2−フェニルエチル、(メタ)アクリル酸−2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸−4−メトキシブチル等の(メタ)アクリル酸エステル系単量体;
フッ化ビニリデン等のハロゲン化ビニリデン系単量体;
スチレン、2−メチルスチレン、ビニルトルエン、t−ブチルスチレン、ビニルアニソール、ビニルナフタレン、ジビニルベンゼン等の芳香族ビニル系単量体;
エチレン、プロピレン、イソプレン、ブタジエン、酢酸ビニル、ビニルエーテル、ビニルケトン、シリコーンマクロマー等のその他の単量体;
等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を用いることができる。
重合方法としては、特に限定されず、公知の塊状重合、懸濁重合、溶液重合、分散重合、乳化重合、酸化還元重合等を用いればよく、必要に応じ、開始剤、連鎖移動剤等またはその他の添加剤等を加えてもよい。例えば、上記のモノマー成分を、公知の過酸化物やアゾ化合物などのラジカル重合開始剤の存在下で溶液重合することによって得ることができる。
ポリカーボネートポリオールとしては、例えば、多価アルコールとホスゲンとの反応物;環状炭酸エステル(アルキレンカーボネート等)の開環重合物等が挙げられる。
環状炭酸エステルの開環重合物において、アルキレンカーボネートとしては、例えば、エチレンカーボネート、トリメチレンカーボネート、テトラメチレンカーボネート、ヘキサメチレンカーボネート等が挙げられる。
なお、ポリカーボネートポリオールは、分子内にカーボネート結合を有し、末端がヒドロキシル基である化合物であればよく、カーボネート結合とともにエステル結合を有していてもよい。
ポリオレフィンポリオールとしては、オレフィンを重合体又は共重合体の骨格(又は主鎖)の成分とし且つ分子内に(特に末端に)ヒドロキシル基を少なくとも2つ有するポリオールであって、数平均分子量が500以上のものを用いることができる。前記オレフィンとしては、末端に炭素−炭素二重結合を有するオレフィン(例えば、エチレン、プロピレン等のα−オレフィンなど)であってもよく、また末端以外の部位に炭素−炭素二重結合を有するオレフィン(例えば、イソブテンなど)であってもよく、さらにはジエン(例えば、ブタジエン、イソプレンなど)であってもよい
ポリエーテルポリオールとしては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリエチレングリコールモノアルキルエーテル、ポリプロピレングリコールモノアルキルエーテル等のポリアルキレングリコールの他、エチレンオキシド−プロピレンオキシド共重合体などの単量体成分として複数のアルキレンオキシドを含む(アルキレンオキサイド−他のアルキレンオキサイド)共重合体等が挙げられる。
このようなポリオールの水酸基価は、特に限定されないが、20〜150KOHmg/g(好ましくは25〜120KOHmg/g、さらに好ましくは30〜80KOHmg/g)程度とすればよい。
また、ポリオールの分子量は、特に限定されないが、500〜10000であることが望ましく、さらには1000〜4000であることが望ましい。このような分子量であれば、イソシアネート基を含有する化合物やカルボキシル基を含有する化合物等との組み合わせにより、蓄熱材の漏れを抑制できる架橋構造を得ることができる。分子量が小さすぎる場合は、蓄熱材が漏れ易くなる恐れがある。分子量が大きすぎる場合は、蓄熱材を十分に保持できなくなる恐れがある。
セルロース及び/またはその誘導体としては、セルロース、酢酸セルロース、二酢酸セルロース、三酢酸セルロース等のセルロースアセテート、メチルセルロース、エチルセルロース、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートフタレート、硝酸セルロース等のセルロースエステル類、エチルセルロース、ベンジルセルロース、シアノエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等のセルロースエーテル類等が挙げられる。
セルロース及び/またはその誘導体は、ヒドロキシル基を有するものであるが、ヒドロキシル基の一部をアルコキシル基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等)等により、置換されたものが好ましい。
具体的には、置換度が、1.8〜2.8、さらには2.2〜2.6であることが好ましい。なお、置換度とは、セルロースを構成するグリコースユニット中に存在する3つのヒドロキシル基が、アルコキシル基等で置換された割合を意味し、100%置換された場合で置換度は3となる。
置換度をこのような範囲で制御することにより、後述する(a)成分との相互作用を向上させることができ、多孔体内に、(a)成分を長期に亘り保持することができる。
置換度が、1.8より小さい場合は、(a)成分との相互作用が低下する場合があり、(a)成分を多孔体内に、十分保持できない場合がある。また、2.8より大きい場合は、セルロース中のヒドロキシル基が減少し、十分な強度を有する3次元架橋構造が得られない場合がある。
セルロース及び/またはその誘導体の分子量は、特に限定されないが、1000〜30000であることが望ましく、さらには5000〜20000であることが望ましい。このような分子量であれば、蓄熱材の漏れを最も抑制できる架橋構造を得ることができる。分子量が小さすぎる場合は、蓄熱材が漏れ易くなる恐れがある。分子量が大きすぎる場合は、蓄熱材を十分に保持できなくなる恐れがある。
イソシアネート基を含有する化合物としては、例えば、1,3−トリメチレンジイソシアネート、1,4−テトラメチレンジイソシアネート、1,3−ペンタメチレンジイソシアネート、1,5−ペンタメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)、1,2−プロピレンジイソシアネート、1,2−ブチレンジイソシアネート、2,3−ブチレンジイソシアネート、1,3−ブチレンジイソシアネート、2−メチル−1,5−ペンタメチレンジイソシアネート、3−メチル−1,5−ペンタメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチル−1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチル−1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアネートメチルカプロエート、リジンジイソシアネ−ト、ダイマー酸ジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート;
1,3−シクロペンタンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、1,3−シクロヘキサンジイソシアネート、3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート、4,4´−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、メチル−2,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,6−シクロヘキサンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ノルボルナンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート等の脂環式ジイソシアネート;
m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート(TDI)、2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、ナフチレン−1,4−ジイソシアネート、ナフチレン−1,5−ジイソシアネート、4,4´−ジフェニルジイソシアネート、4,4´−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、2,4´−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4´−ジフェニルエ−テルジイソシアネート、2−ニトロジフェニル−4,4´−ジイソシアネート、2,2´−ジフェニルプロパン−4,4´−ジイソシアネート、3,3´−ジメチルジフェニルメタン−4,4´−ジイソシネート、4,4´−ジフェニルプロパンジイソシアネート、3,3´−ジメトキシジフェニル−4,4´−ジイソシアネート、ジアニシジンジイソシアネート、テトラメチレンキシリレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート;
1,3−キシリレンジイソシアネート(XDI)、1,4−キシリレンジイソシアネ−ト(XDI)、ω,ω´−ジイソシアネート−1,4−ジエチルベンゼン、1,3−ビス(1−イソシアネート−1−メチルエチル)ベンゼン、1,4−ビス(1−イソシアネート−1−メチルエチル)ベンゼン、1,3−ビス(α,α−ジメチルイソシアネートメチル)ベンゼン等の芳香脂肪族ジイソシアネート;
等、及びこれらのイソシアネート基含有化合物をアロハネート化、ビウレット化、2量化(ウレチジオン)、3量化(イソシアヌレート)、アダクト化、カルボジイミド反応等によって誘導体化したもの、及びそれらの混合物、及びこれらのイソシアネート基を含有する化合物と上述した共重合可能な単量体との共重合体等が挙げられる。
本発明では、特に、脂肪族ジイソシアネートを用いることが好ましく、特にHMDI及びその誘導体化したもの等が好ましい。
カルボキシル基を含有する化合物としては、例えば、上述した多価カルボン酸やカルボキシル基含有単量体等、またはカルボキシル基含有単量体を単独重合または共重合させた重合体、あるいは共重合可能な他の単量体を共重合させた共重合体等が挙げられる。
共重合可能な他の単量体としては、上述したヒドロキシル基含有単量体、アミノ基含有単量体、エポキシ基含有単量体、アミド基含有単量体、アルコキシシリル基含有単量体、加水分解性シリル基含有単量体、ニトリル基含有単量体、メチロール基含有単量体、オキサゾリン基含有単量体、アクリル酸エステル系単量体、ハロゲン化ビニリデン系単量体、芳香族ビニル系単量体、その他の単量体等が挙げられる。
エポキシ基を含有する化合物としては、例えば、ビスフェノールAとエピクロルヒドリン等の縮合反応により得られるエピ−ビス型のビスフェノールA型エポキシ化合物、ビスフェノールF型エポキシ化合物、ビスフェノールAD型エポキシ化合物、ビスフェノールS型エポキシ化合物が一般的に用いられ、また、これらを水添したエポキシ化合物、3,4−エポキシビニルシクロヘキサン、ビニルシクロヘキセンモノエポキサイド脂環式エポキシ化合物、フェノールノボラック型エポキシ化合物、ビスフェノールAノボラック型エポキシ化合物、クレゾールノボラック型エポキシ化合物、ジアミノジフェニルメタン型エポキシ化合物、β−メチルエピクロ型エポキシ化合物、n−ブチルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、クレジルグリシジルエーテル等のグリシジルエーテル型エポキシ化合物、ジグリシジルエーテル等のジグリシジルエーテル型エポキシ化合物、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸−3,4−エポキシシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸−ε−カプロラクトン変性グリシジル、(メタ)アクリル酸−β−メチルグリシジル等のグリシジルエステル型エポキシ化合物、ポリグリコールエーテル型エポキシ化合物、グリコールエーテル型エポキシ化合物、ウレタン結合を有するウレタン変性エポキシ化合物、アミン変性エポキシ化合物、フッ素化エポキシ化合物、ポリブタジエンあるいはアクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴムを含有するゴム変性エポキシ化合物、テトラブロモビスフェノールAのグリシジルエーテル等の難燃型エポキシ化合物、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン等のエポキシ基含有シリコン化合物等が挙げられる。
エポキシ基を含有する化合物のエポキシ当量は、特に限定されないが、100g/eq以上400g/eq以下(好ましくは150g/eq以上350g/eq以下)のものが好ましく、これらのうち1種または2種以上用いることができる。
本発明では特に、100g/eq以上250g/eq未満(好ましくは120g/eq以上230g/eq以下、より好ましくは150g/eq以上200g/eq以下)のエポキシ基を含有する化合物と、エポキシ当量が250g/eq以上400g/eq以下(好ましくは280g/eq以上350g/eq以下)のエポキシ基を含有する化合物を併用することが好ましい。このような2種以上のエポキシ基を含有する化合物を含有することにより、優れた硬化性と可撓性の両立が可能となる。また(a)成分との相溶性を調整することができる。
さらに、本発明エポキシ樹脂は、1分子中に2つ以上のエポキシ基を有することが好ましい。2つ以上有することにより、硬化性と反応速度を向上させることができ、また、架橋密度を高くすることができ、得られる多孔体の強度を高めることができる。
アミノ基を含有する化合物としては、
エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ジエチルアミノプロピルアミン、ヘキサメチレンジアミン、メチルペンタメチレンジアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、グアニジン、オレイルアミン等の脂肪族アミノ基含有化合物;
メンセンジアミン、イソホロンジアミン、ノルボルナンジアミン、ピペリジン、N,N’−ジメチルピペラジン、N−アミノエチルピペラジン、1,2−ジアミノシクロヘキサン、ビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)メタン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ポリシクロヘキシルポリアミン、DBU等の脂環族アミノ基含有化合物;
メタフェニレンジアミン、4、4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン等の芳香族アミノ基含有化合物;
m−キシリレンジアミン、ベンジルジメチルアミン、2−(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール等の脂肪芳香族アミノ基含有化合物;
3,9−ビス(3−アミノプロピル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン(ATU)、モルホリン、N−メチルモルホリン、ポリオキシプロピレンジアミン、ポリオキシプロピレントリアミン、ポリオキシエチレンジアミン等のエーテル結合を有するアミノ基含有化合物;
ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等の水酸基及びアミノ基含有化合物;
テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、ドデシル無水コハク酸等の酸無水物類;
ダイマー酸にジエチレントリアミンやトリエチレンテトラミン等のポリアミンを反応させて得られるポリアミド、ダイマー酸以外のポリカルボン酸を使ったポリアミド等のポリアミドアミン類;
2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール類;
ポリオキシプロピレン系ジアミン、ポリオキシプロピレン系トリアミン等のポリオキシプロピレン系アミン類;
上記アミン類にエポキシ化合物を反応させて得られるエポキシ変性アミン、上記アミン類にホルマリン、フェノール類を反応させて得られるマンニッヒ変性アミン、マイケル付加変性アミン、ケチミン、アルジミンといった変性アミン類;2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノールの2−エチルヘキサン酸塩等のアミン塩等が挙げられる。
(c−1)成分と(c−2)成分の組み合わせとして、本発明では、ヒドロキシル基を含有する化合物とイソシアネート基を含有する化合物、エポキシ基を含有する化合物とアミノ基を含有する化合物等の組み合わせが好ましく、特にヒドロキシル基を含有する化合物とイソシアネート基を含有する化合物の組み合わせが好ましい。このような、組み合わせでは、温和な条件下で架橋反応が進行しやすく、また、架橋密度等の調節も容易であるため好ましい。
また、(c−1)成分と(c−2)成分の混合比率は、特に限定されず、用途に合わせて適宜設定すればよい。
例えば、ヒドロキシル基を含有する化合物とイソシアネート基を含有する化合物を用いる場合は、NCO/OH比率で通常0.1〜1.8、好ましくは0.2〜1.5、さらに好ましくは0.3〜1.3となる範囲内で設定すればよい。
このようなNCO/OH比率の範囲内であることにより、蓄熱体の強度を強靭なものとすることができ、蓄熱材の漏れのない均一な緻密な架橋構造を得ることができる。
NCO/OH比率が0.1より小さい場合は、架橋率が低くなり、硬化性、耐久性、強度等において十分な物性を確保することができない場合があり、また蓄熱材が漏れ易くなる。NCO/OH比率が1.8よりも大きい場合は、未反応のイソシアネートが残存し、蓄熱体の各種物性に悪影響を与え、蓄熱体が変形しやすくなり、蓄熱材が漏れやすくなる。
また、(c−1)成分と(c−2)成分の反応では、反応促進剤を用いて硬化反応を迅速に進めることもできる。
例えば、ヒドロキシル基を含有する化合物とイソシアネート基を含有する化合物の反応では、反応促進剤として、例えば、トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、トリエチルアミン、テトラメチルブタンジアミン、ジメチルアミノエタノール、ダイマージアミン、ダイマー酸ポリアミドアミン等のアミン類;
ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、錫オクテート等の錫カルボン酸塩類;
ナフテン酸鉄、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸マンガン、ナフテン酸亜鉛、オクチル酸鉄、オクチル酸コバルト、オクチル酸マンガン、オクチル酸亜鉛等の金属カルボン酸塩類;
ジブチルチンチオカルボキシレート、ジオクチルチンチオカルボキシレート、トリブチルメチルアンモニウムアセテート、トリオクチルメチルアンモニウムアセテート等のカルボキシレート類;
アルミニウムトリスアセチルアセテート等のアルミニウム化合物;
等が挙げられ、1種または2種以上を用いることができる。
反応促進剤は、ヒドロキシル基を含有する化合物の固形分100重量部に対して、通常0.01〜10重量部、好ましくは0.05〜5重量部の比率で混合する。反応促進剤が0.01重量部より少ない場合は、蓄熱体の硬化性や強度が不十分となり、膨れが発生しやすくなる傾向がある。10重量部より多い場合は、耐候性、耐変色性等が低下する傾向となる。
多孔体(c)を形成する成分として、上記成分の他に、顔料、骨材、可塑剤、防腐剤、防黴剤、防藻剤、消泡剤、発泡剤、レベリング剤、顔料分散剤、沈降防止剤、たれ防止剤、脱水剤、艶消し剤、難燃剤、紫外線吸収剤、光安定剤等の添加剤を含有してもよい。
多孔体の製造は、上記成分を用いて、公知の方法で製造すればよい。
本発明蓄熱体を製造する方法としては、上記多孔体に、浸漬法、減圧・加圧注入法等により(a)成分(必要に応じ(b)成分、(d)成分)を担持する方法、また、多孔体製造時に予め(a)成分(及び(b)成分、(d)成分)を混合しておき担持する方法等が挙げられる。
本発明では、多孔体製造時に予め(a)成分(及び(b)成分、(d)成分)を混合しておき担持する方法が好ましく、このような方法では、多孔体から(a)成分(及び(b)成分、(d)成分)が漏れることを、よりいっそう防ぐことができ好ましい。
具体的には、まず、(a)成分(必要に応じ(b)成分、(d)成分)及び樹脂成分を混合し、次いで樹脂成分を硬化させることにより、(a)成分(及び(b)成分、(d)成分)が多孔体に担持された蓄熱体を得るものである。
例えば、
(i)(a)成分(必要に応じ(b)成分、(d)成分)、(c−1)成分と(c−2)成分を均一に混合し、(c−1)成分と(c−2)成分を反応させて蓄熱体を得る方法、
(ii)(a)成分(必要に応じ(b)成分、(d)成分)と、親水親油バランス(HLB値)が10以上の非イオン性界面活性剤(以下、「(e)成分」ともいう。)、(c−1)成分と(c−2)成分を混合し、(a)成分をコロイド状に分散させ、(c−1)成分と(c−2)成分を反応させて蓄熱体を得る方法、等が挙げられる。
(i)の方法では、(a)成分(必要に応じ(b)成分、(d)成分)、(c−1)成分、(c−2)成分を均一に混合し、相溶状態にする。次いで、(c−1)成分と(c−2)成分を反応させることにより、(a)成分(及び(b)成分、(d)成分)が多孔体に担持された蓄熱体を得るものである。
この過程では、相溶状態から非相溶状態の変化に伴うミクロ相分離が起こり、(c−1)成分と(c−2)成分からなる緻密に入り組んだ3次元編目構造型多孔体が形成されるものと思われる。
この3次元編目構造型多孔体に(a)成分(及び(b)成分、(d)成分)が担持された状態となり、蓄熱体が形成される。
特に、(a)成分に加えて(b)成分が混合されている場合は、(a)成分が粘度調整され、多孔体に担持された(a)成分が外部へ漏れ出すことを防ぐことができる。そのため、高い蓄熱材含有率を達成することができるため好ましい。
さらに多孔体の形成成分を適宜設定することにより、(c)成分との相互作用が働き、(a)成分が外部へ漏れ出すのをより防ぐことができる。
また、多孔体として3次元編目構造型多孔体であれば、その緻密な構造の故、(a)成分が外部へ漏れ出すのをより防ぐことができる。
このような3次元編目構造型多孔体の製造では、さらに、上述した相溶化剤を混合し製造することが好ましい。相溶化剤は、(a)成分同士の相溶性のみならず、(a)成分と樹脂成分((c−1)成分、(c−2)成分等)との相溶性も向上させることができるため、より緻密な3次元編目構造型多孔体が形成され、多孔体から(a)成分(及び(b)成分、(d)成分)が洩れることを、よりいっそう防ぐことができる。
相溶化剤としては、上述した脂肪酸トリグリセリドや、親水親油バランス(HLB)が1以上10未満の非イオン性界面活性剤等が挙げられるが、(a)成分と樹脂成分との相溶性には、特に親水親油バランス(HLB)が1以上10未満の非イオン性界面活性剤が好ましい。
(i)の方法において、反応温度は、(a)成分の融点以上であることが好ましい。具体的な反応温度は(a)成分の種類によって異なるが、通常20℃〜100℃程度である。(a)成分の融点以上で反応させることにより、相溶状態になりやすく、優れた蓄熱体が形成される。また、反応時間は通常0.2〜10時間程度とすればよい。
また、(i)の方法において、例えば、ヒドロキシル基を含有する化合物とイソシアネート基を含有する化合物を使用する場合は、ヒドロキシル基を含有する化合物の分子量は、特に限定されないが、500〜10000であることが望ましく、さらには1000〜3000であることが望ましい。このような分子量であれば、(a)成分と容易に溶融混合することができ、容易に相溶状態をつくり出すことができる。よって、より優れた3次元架橋構造を得ることができ、優れた蓄熱体を得ることができる。
さらに、ヒドロキシル基を含有する化合物とイソシアネート基を含有する化合物の混合比率は、特に限定されず、適宜設定すればよいが、NCO/OH比率が、0.1〜1.8、好ましくは0.2〜1.7、さらに好ましくは0.3〜1.6、より好ましくは0.5〜1.5であることによって、より優れた3次元架橋構造を得ることができ、優れた蓄熱体を得ることができる。
また、(ii)の方法では、(a)成分(必要に応じ(b)成分、(d)成分)と、(e)成分、(c−1)成分と(c−2)成分を混合し、(c−1)成分と(c−2)成分中に(a)成分をコロイド状に分散させる。次いで、(c−1)成分と(c−2)成分を反応させることにより、(a)成分(及び(b)成分、(d)成分)が多孔体に担持された蓄熱体を得るものである。
このような方法では、(e)成分により、(c−1)成分及び/または(c−2)成分中に(a)成分が、微細なコロイド状に分散した状態をつくりだすことができる。このような状態で(c−1)成分と(c−2)成分を反応させることにより、(c−1)成分と(c−2)成分からなる(c)成分中に(a)成分が微細に分散した蓄熱体を製造することができる。
本発明製造方法の具体的な方法としては、例えば(a)成分、(e)成分、(c−1)成分及び(c−2)成分を混合し、(c−1)成分と(c−2)成分を反応させる方法、または、(a)成分、(e)成分、(c−1)成分(または(c−2)成分)を混合し、(c−2)成分(または(c−1)成分)を添加することにより反応させる方法等が挙げられる。
このような製造方法により得られる蓄熱体は、(a)成分の含有率を大きくすることができ優れた蓄熱性を示し、かつ、高い(a)成分含有率を有しているにもかかわらず経時的に(a)成分が漏れることがない。さらに蓄熱体を切断したとしても、切断面から(a)成分が漏れ出すこともなく加工性に優れ、また、釘打ち等による(a)成分の漏れないため、取り付け施工性に優れている。
さらに、(a)成分が、微細に均一に分散した状態であるため、(a)成分の固液変化に伴う体積変化による蓄熱体自体の形状変化を軽減することもできる。
(e)成分としては、(a)成分、(c−1)成分、(c−2)成分により、適宜選定すればよい。(e)成分は、親水親油バランス(HLB値)が10以上(好ましくは10超20以下、さらに好ましくは11以上19以下、より好ましくは12以上18以下、最も好ましくは13以上17以下)の非イオン性界面活性剤であり、このような範囲であれば、特に有機潜熱蓄熱材を、コロイド状に分散し易いため好ましい。
(e)成分としては、例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、
ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルドデシルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル、
テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット等のポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、
ポリエチレングリコールモノラウレート、ポリエチレングリコールモノステアレート、ポリエチレングリコールジステアレート、ポリエチレングリコールモノオレエート等のポリオキシエチレン脂肪酸エステル、
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸ソルビタン等が挙げられる。
特に(a)成分として、炭素数8〜36の脂肪族炭化水素、炭素数8〜36の長鎖アルコール、炭素数8〜36の長鎖脂肪酸、炭素数8〜36の長鎖脂肪酸エステルを用いた場合、(e)成分の構造中に、炭素数8〜36の長鎖アルキル基を有する非イオン性界面活性剤を用いることが好ましい。特に、(a)成分と(e)成分の長鎖アルキル基の炭素数が近似するもの、あるいは同様のものを選定することにより、本発明の効果をよりいっそう高めることができる。
(e)成分と(a)成分の混合比は、(a)成分、(c−1)成分、(c−2)成分により適宜設定すればよいが、通常(a)成分100重量部に対し、(e)成分0.01重量部から30重量部(好ましくは0.1重量部から20重量部)程度とすればよい。
(e)成分が0.01重量部より少ない場合は、(a)成分と(c−1)成分及び/または(c−2)成分が分離してしまうかまたはクリーミング現象を起こしやすく、効率よくコロイド分散せず、本発明の効果が得られない場合がある。30重量部より多い場合は、得られる蓄熱体の耐水性等の物性に悪影響を及ぼす場合がある。
上記製造方法では、反応前の状態において、(a)成分が、粒子径10μm〜1000μm(好ましくは50μm〜900μm、さらに好ましくは100μm〜800μm、より好ましくは200μm〜700μm)程度の大きさのコロイド状に分散した状態であることを特徴とするものである。このような状態から(c−1)成分と(c−2)成分を反応させることにより、(a)成分が微細に分散した蓄熱体を得ることができる。
なお、反応前の状態においては、系内の温度が(a)成分の融点以上であることが好ましい。具体的には、通常20℃〜80℃程度であるり、このような温度では、(a)成分がコロイド状に分散しやすいためこのましい。
また、粒子径は、光学顕微鏡(BHT−364M、オリンパス光学工業株式会社製)を用いて測定した値である。
このような製造方法において、具体的な反応温度は(a)成分の種類によって異なるが、通常20℃〜80℃程度である。(a)成分の融点以上では、(a)成分がコロイド状態になりやすいため、優れた蓄熱体が形成される。また、反応時間は通常0.2〜5時間程度とすればよい。
また、このような製造において、例えば、ヒドロキシル基を含有する化合物とイソシアネート基を含有する化合物を使用する場合は、ヒドロキシル基を含有する化合物の分子量は、特に限定されず、幅広い範囲で選択することが可能であるが、通常、500〜10000であることが望ましく、さらには1000〜3000であることが望ましい。このような分子量であれば、(a)成分を、より微細なコロイド状に分散させることができるとともに、より(a)成分含有率の大きい蓄熱体を得ることができる。よって、蓄熱性に優れ、(a)成分の固液変化に伴う体積変化による蓄熱体自体の形状変化をより軽減することが可能な蓄熱体を得ることができる。
さらに、ヒドロキシル基を含有する化合物とイソシアネート基を含有する化合物の混合比率は、特に限定されず、適宜設定すればよいが、NCO/OH比率が、0.1〜1.8、好ましくは0.2〜1.7、さらに好ましくは0.3〜1.6、より好ましくは0.5〜1.5であることによって、より優れた蓄熱体を得ることができる。
なお、多孔体製造時に予め(a)成分(及び(b)成分、(d)成分)を混合しておき担持する方法では、反応性官能基を含有する化合物として、イソシアネート基、カルボキシル基、イミド基、アルデヒド基を含有する化合物を用いる場合は、蓄熱材として長鎖アルコール、ポリエーテル化合物の使用は除くものとする。また反応性官能基を含有する化合物として、ヒドロキシル基、エポキシ基、カルボジイミド基、オキサゾリン基、アジリジン基を含有する化合物を用いる場合は、蓄熱材として長鎖脂肪酸の使用は除くものとする。
本発明における蓄熱体の製造では、上記成分の他に、顔料、骨材、可塑剤、防腐剤、防黴剤、防藻剤、消泡剤、発泡剤、レベリング剤、顔料分散剤、沈降防止剤、たれ防止剤、滑剤、脱水剤、艶消し剤、難燃剤、紫外線吸収剤、光安定剤等の添加剤を含有することもできる。
蓄熱体の厚さは、特に限定されないが、通常1mm〜30mm、さらには2mm〜20mm程度が好ましい。
本発明蓄熱体の蓄熱材含有率は、好ましくは40重量%以上、さらに好ましくは50重量%以上、より好ましくは60重量%以上、最も好ましくは65重量%以上である。
本発明断熱体は、特に限定されないが、熱伝導率が0.1W/(m・K)未満(より好ましくは0.08W/(m・K)以下、さらに好ましくは0.05W/(m・K)以下)の断熱性を有するものであることが好ましい。熱伝導率が0.1W/(m・K)未満であることにより、優れた断熱性を有する。
このような断熱体としては、例えば、ポリスチレン発泡体、ポリウレタン発泡体、アクリル樹脂発泡体、フェノール樹脂発泡体、ポリエチレン樹脂発泡体、発泡ゴム、グラスウール、ロックウール、発泡セラミック等、あるいはこれらの複合体等が挙げられる。また、市販の断熱体を使用してもよい。
本発明の蓄熱断熱体は、特に限定されず、公知の方法により、蓄熱体と断熱体を積層すればよい。
例えば、上述した製造方法により得られた蓄熱体と断熱体を公知の接着剤や接着テープ等で貼着する方法、また断熱体の上に直接上述した蓄熱体形成成分((a)成分(必要に応じ(b)成分、(d)成分)、樹脂成分((c−1)成分、(c−2)成分等)、(e)成分等)を塗付し形成させる方法等が挙げられる。
後者の場合、断熱体に蓄熱体形成成分をスプレー塗装、ローラー塗装、刷毛塗り、コテ塗り、流し込み等の公知の方法で塗付することにより形成することができる。
また蓄熱断熱体は、蓄熱体・断熱体の2層からなるものでもよいし、断熱体・蓄熱体・断熱体、蓄熱体・断熱体・蓄熱体等の3層、またはそれ以上の多層構造体でもよい。また、断熱体、蓄熱体は、それぞれ1種でもよいし、2種以上を用いてもよい。3層以上の場合でも、上記積層方法と同様の方法で積層すればよい。
蓄熱断熱体の形状は、特に限定されないが、シート状であることが好ましい。シート状である場合、蓄熱断熱体の厚さは、用途により適宜設定すればよいが、各蓄熱体が通常1〜30mm(好ましくは、2〜20mm)程度、各断熱体が通常1〜30mm(好ましくは、2〜20mm)程度とすればよい。
本発明の蓄熱断熱体は、特にフレキシブル性を有するものが好ましい。本発明では、フレキシブル性を有する蓄熱体とフレキシブル性を有する断熱体を適宜選択して積層すればよい。フレキシブル性を有することにより、湾曲した部位や凹凸を有する部位であっても、隙間無く、該蓄熱断熱体を積層することができ、気密性に優れ、より蓄熱・断熱性能を向上させることができる。
本発明の蓄熱断熱体は、主として、住宅等の建築物の内壁材、外壁材、天井材、床材等の内・外装材、車輌等の内装材として好適に用いることができる。さらに、本発明の蓄熱断熱体は、熱電変換システム、冷蔵・冷凍庫、クーラーボックス、保温シート、電気製品、OA機器等の日常品、機械、機器等の工業製品、プラント、タンク等にも適用できる。また各種基材に貼り合わせて使用することもできる。
本発明では、使用する用途に合わせて、蓄熱材を適宜設定することができる。例えば、建築物の内・外装材として使用する場合は、潜熱蓄熱材の融点が15℃〜30℃付近のものを使用すればよい。この他、車輌等の内装材として用いる場合は潜熱蓄熱材の融点が15℃〜30℃付近のものを、冷蔵庫として用いる場合は潜熱蓄熱材の融点が−10℃〜5℃付近のものを、冷凍庫として用いる場合は潜熱蓄熱材の融点が−30℃〜−10℃付近のものを、それぞれ使用すればよい。
適用できる基材としては、不織布、織布、紙、合成紙、木材、パーティクルボード、セラミックペーパー、金属板、金属箔、合成樹脂板、プラスチックフィルム、コンクリート、モルタル、石膏ボード、けい酸カルシウム板、セメント系板、ALC板、サイディング板、押出成形板、硬質フォーム板、ガラス、ガラスクロス、焼成タイル、磁器タイル、メッシュ等が挙げられる。
このような基材に対して、本発明蓄熱断熱体を積層する場合、基材面と断熱体側が接触するように積層してもよいし、基材面と蓄熱体側が接触するように積層してもよい。本発明では、空間外側に断熱体、空間内側に蓄熱体、が存在するように積層することが好ましい。このように積層することにより、優れた蓄熱性・断熱性が得られ、空間内の温度変化を緩和することができ好ましい。
積層方法としては、公知の接着材や接着テープ等で貼着する方法や、釘打ち等により固定化する方法等が挙げられる。また、使用用途に合わせて、カッター等で切断し、大きさを合わせ、簡単に積層することができる。
本発明は、釘打ちによる固定化や、カッター等で切断したとしても、(a)成分が漏れ出すことがない。そのため優れた蓄熱性・断熱性を有し、外気温度の変化に対し空間温度の変動が少なく快適な環境を維持でき、効率良く省エネルギー化を図ることができる。
また、基材自体が、断熱性能を有する断熱体である場合は、基材に蓄熱体のみを公知の接着材や接着テープ等で貼着する方法や、釘打ち等により固定化する方法等により、積層しても、本発明の効果を得ることができる。
本発明では、さらに、蓄熱体面側に、熱伝導率が10.0W/(m・K)以上(好ましくは20.0W/(m・K)以上、さらに好ましくは100W/(m・K)以上)の熱伝導率体を積層することが好ましい。熱伝導率体を積層することにより、熱の移動速度が速く、蓄熱体の熱効率性が向上するため好ましい。
10.0W/(m・K)以上の熱伝導率を有する材料としては、例えば、銅、アルミニウム、鉄、真鍮、亜鉛、マグネシウム、ニッケル等の金属材料からなる鋼板等、あるいはこれらの金属材料を含む塗膜またはシート等が挙げられる。本発明では、特に、アルミニウム板を好適に用いることができる。
熱伝導率体の厚さとしては、特に限定されないが、通常5〜1000μm程度であることが好ましい。
なお、本発明における熱伝導率は、熱伝導率計(京都電子工業株式会社製、Kemtherm.QTM−D3(商品名))を用いて測定した値である。
また、本発明では、空間内表面側に、何らかの表面材を設けることもできる。
表面材としては、けい酸カルシウムボード、石膏ボード等の無機系ボード、松、ラワン、ブナ、ヒノキ、合板等の木質材料、塗り材料、シート材料、壁紙等を用いることができ、これらのうち1種または2種以上を積層して用いることができる。
塗り材料としては、通常建築物の塗装に使用されるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、JIS K 5663「合成樹脂エマルションペイント」等に規定されるものが好適に使用できる。塗り材料の乾燥膜厚としては、特に限定されないが、200μm以下であることが好ましい。
以下に実施例及び比較例を示し、本発明の特徴をより明確にするが、本発明はこの実施例に限定されない。
(実施例1)
表1に示す原料を用い、表2に示す配合量にて、蓄熱材A、ヒドロキシル基含有化合物A、イソシアネート基含有化合物Aを温度23℃で均一に混合し、反応促進剤Aを加え、十分攪拌した。攪拌後、50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)を敷いた250mm×170mm×5mmの型枠中に流し込み、50℃で180分硬化させ、脱型して厚さ5mmの蓄熱体を得た。なおNCO/OH比率は1.0であった。
得られた蓄熱体のPETフィルム面と、ポリウレタンフォーム(250mm×170mm×25mm、熱伝導率0.03W/(m・K)、厚さ5mm)を接着剤により積層し、試験体を得た。
得られた試験体について、次の試験を行った。
(蓄熱材漏れ評価試験1)
得られた試験体を、10℃または50℃の雰囲気下で72時間放置した後、温度23℃、相対湿度50%RH(以下、「標準状態」ともいう。)環境下に移し、試験体からの蓄熱材の漏れを観察した。評価は次の通りである。結果は表3に示す。
◎:漏れがみられなかった
○:漏れがほとんどみられなかった
×:漏れがみられた
(蓄熱材漏れ評価試験2)
得られた試験体を、10℃または50℃の雰囲気下で72時間放置した後、温度30℃、相対湿度50%RH環境下に移し、試験体からの蓄熱材の漏れを観察した。評価は次の通りである。結果は表3に示す。
◎:漏れがみられなかった
○:漏れがほとんどみられなかった
×:漏れがみられた
(蓄熱物性試験)
DSC220CU(セイコーインスツルメンツ株式会社製)を用いて、示差走査熱量測定(DSC測定)により、得られた試験体の相変化温度(℃)および潜熱量(kJ/kg)を測定した。測定条件としては、アルミニウムをリファレンスとし、昇温温度10℃/min、−20〜60℃の温度領域で測定した。結果は表3に示す。
(加工性試験1)
標準状態において、得られた試験体をカッターナイフで切断し、切断面からの蓄熱材の漏れを観察した。評価は次の通りである。結果は表3に示す。
◎:漏れがみられなかった
○:漏れがほとんどみられなかった
×:漏れがみられた
(加工性試験2)
温度30℃、相対湿度50%RHの環境下において、得られた試験体をカッターナイフで切断し、切断面からの蓄熱材の漏れを観察した。評価は次の通りである。結果は表3に示す。
◎:漏れがみられなかった
○:漏れがほとんどみられなかった
×:漏れがみられた
(施工性試験1)
標準状態において、得られた試験体に釘打ちし、釘打ちによる蓄熱材の漏れを観察した。評価は次の通りである。結果は表3に示す。
◎:漏れがみられなかった
○:漏れがほとんどみられなかった
×:漏れがみられた
(施工性試験2)
温度30℃、相対湿度50%RHの環境下において、得られた試験体に釘打ちし、釘打ちによる蓄熱材の漏れを観察した。評価は次の通りである。結果は表3に示す。
◎:漏れがみられなかった
○:漏れがほとんどみられなかった
×:漏れがみられた
(蓄熱断熱性能評価試験)
25mmのポリスチレンフォームで作製した外寸330mm×330mm×225mmの簡易ボックス内の4側面に、蓄熱体面がボックス内側になるように試験体を設置し、さらに5mmのけい酸カルシムボードを表面材として設置した。下面には珪酸カルシムボードのみを設置し、上面はポリスチレンフォームのみとした。また、温度測定のため、ボックス内部空間の中心に熱電対を設置した。
この試験体ボックスを恒温器内に設置し、恒温器内の温度を外気温度、試験体ボックス内の温度を室内温度と見立て、次の実験を行った。
冬場の暖房運転を想定し、20℃で設定した恒温器内にボックス上面を開放した状態で、3時間保持し、その後、ボックスの上面を塞ぎ、恒温器内温度を5℃に降温してからの、ボックス内部空間温度変化を経時的に測定した。結果を図1に示す。
また、図1には、実施例1の試験体の替わり(蓄熱断熱体)に、10mmのポリウレタンフォームのみを用いて蓄熱断熱性能評価試験を行った結果も同時に示す(比較例1)。
図1に示すように、蓄熱断熱体を適用した場合には、外気温度の影響を受け難く、ポリウレタンフォームのみ(比較例1)と比較して、室内温度の変動が少なく、蓄熱性・断熱性に優れた結果が得られた。
(実施例2)
表1に示す原料を用い、表2に示す配合量にて、蓄熱材A、有機処理された層状粘土鉱物Aの混合物と、ヒドロキシル基含有化合物A、イソシアネート基含有化合物Aを温度23℃で均一に混合し、反応促進剤Aを加え、十分攪拌した後、50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)を敷いた250mm×170mm×5mmの型枠中に流し込み、50℃で180分硬化させ、脱型して蓄熱体を得た。
得られた蓄熱体と、ポリウレタンフォーム(250mm×170mm×5mm、熱伝導率0.03W/(m・K)、厚み5mm)を接着剤で積層し、試験体を得た。
得られた試験体について、実施例1と同様の試験を行った。結果は表3、図2に示す。
蓄熱断熱性能評価試験では、図2に示すように、外気温度の影響を受け難く、ポリウレタンフォームのみ(比較例1)と比較して、室内温度の変動が少なく、蓄熱性・断熱性に優れた結果が得られた。
なお、蓄熱材A、有機処理された層状粘土鉱物Aの混合物の粘度は3.4Pa・sであった。また、TI値は7.9であった。
粘度は、BH型粘度計による、温度23℃、相対湿度50%RH、20rpmにおける粘度(4回転目の指針値)を測定することにより求められた値である。
TI値は、TI値:BH型粘度計を用い、温度23℃、相対湿度50%RHにおいて、式1により求められる値である。
TI値=η1/η2 (式1)
(但し、η1:2rpmにおける粘度(Pa・s:2回転目の指針値)、η2:20rpmにおける粘度(Pa・s:4回転目の指針値))
(実施例3)
表1に示す原料を用い、表2に示す配合量にて、蓄熱材B、蓄熱材C、有機処理された層状粘土鉱物Bの混合物と、ヒドロキシル基含有化合物B、イソシアネート基含有化合物Bを温度35℃で均一に混合し、反応促進剤Aを加え、十分攪拌した後、50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)を敷いた250mm×170mm×5mmの型枠中に流し込み、50℃で180分硬化させ、脱型して蓄熱体を得た。
得られた蓄熱体と、ポリウレタンフォーム(250mm×170mm×5mm、熱伝導率0.03W/(m・K)、厚み5mm)を接着剤で積層し、試験体を得た。
得られた試験体について、実施例1と同様の蓄熱材漏れ評価試験1・2、蓄熱物性試験、加工性試験1・2、施工性試験1・2を行った。結果は表3に示す。
また、冬場の暖房運転を想定し、25℃で設定した恒温器内にボックス上面を開放した状態で、3時間保持した以外は、実施例1と同様の方法で蓄熱断熱性能評価試験を行った。結果は図3に示す。
蓄熱断熱性能評価試験では、図3に示すように、外気温度の影響を受け難く、ポリウレタンフォームのみ(比較例1)と比較して、室内温度の変動が少なく、蓄熱性・断熱性に優れた結果が得られた。
なお、蓄熱材B、有機処理された層状粘土鉱物Bの混合物の粘度は2.5Pa・sであった。また、TI値は6.8であった。
(実施例4)
表1に示す原料を用い、表2に示す配合量にて、蓄熱材A、有機処理された層状粘土鉱物Bの混合物と、ヒドロキシル基含有化合物C、イソシアネート基含有化合物Bを温度23℃で均一に混合し、反応促進剤Aを加え、十分攪拌した後、50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)を敷いた250mm×170mm×5mmの型枠中に流し込み、50℃で180分硬化させ、脱型して蓄熱体を得た。
得られた蓄熱体と、ポリウレタンフォーム(250mm×170mm×5mm、熱伝導率0.03W/(m・K)、厚み5mm)を接着剤で積層し、試験体を得た。
得られた試験体について、実施例1と同様の蓄熱材漏れ評価試験1・2、蓄熱物性試験、加工性試験1・2、施工性試験1・2を行った。結果は表3に示す。
また、冬場の暖房運転を想定し、25℃で設定した恒温器内にボックス上面を開放した状態で、3時間保持した以外は、実施例1と同様の方法で蓄熱断熱性能評価試験を行った。結果は図4に示す。
蓄熱断熱性能評価試験では、図4に示すように、外気温度の影響を受け難く、ポリウレタンフォームのみ(比較例1)と比較して、室内温度の変動が少なく、蓄熱性・断熱性に優れた結果が得られた。
なお、蓄熱材A、有機処理された層状粘土鉱物Bの混合物の粘度は2.6Pa・sであった。また、TI値は6.8であった。
(実施例5)
表1に示す原料を用い、表2に示す配合量にて、蓄熱材A、有機処理された層状粘土鉱物Bの混合物と、ヒドロキシル基含有化合物C、イソシアネート基含有化合物B、熱伝導性物質を温度23℃で均一に混合し、反応促進剤Aを加え、十分攪拌した後、50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)を敷いた250mm×170mm×5mmの型枠中に流し込み、50℃で180分硬化させ、脱型して蓄熱体を得た。
得られた蓄熱体と、ポリウレタンフォーム(250mm×170mm×5mm、熱伝導率0.03W/(m・K)、厚み5mm)を接着剤で積層し、試験体を得た。
得られた試験体について、実施例1と同様の蓄熱材漏れ評価試験1・2、蓄熱物性試験、加工性試験1・2、施工性試験1・2を行った。結果は表3に示す。
また、冬場の暖房運転を想定し、実施例1と同様の方法で蓄熱断熱性能評価試験を行った。結果は図5に示す。
蓄熱断熱性能評価試験では、図5に示すように、外気温度の影響を受け難く、ポリウレタンフォームのみ(比較例1)と比較して、室内温度の変動が少なく、蓄熱性・断熱性に優れた結果が得られた。
なお、蓄熱材A、有機処理された層状粘土鉱物B、熱伝導性物質の混合物の粘度は3.1Pa・sであった。また、TI値は6.9であった。
(実施例6)
表1に示す原料を用い、表2に示す配合量にて、蓄熱材A、ヒドロキシル基含有化合物C、イソシアネート基含有化合物B、熱伝導性物質を温度23℃で均一に混合し、反応促進剤Aを加え、十分攪拌した後、50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)を敷いた250mm×170mm×5mmの型枠中に流し込み、50℃で180分硬化させ、脱型して蓄熱体を得た。
得られた蓄熱体と、ポリウレタンフォーム(250mm×170mm×5mm、熱伝導率0.03W/(m・K)、厚み5mm)を接着剤で積層し、試験体を得た。
得られた試験体について、実施例1と同様の蓄熱材漏れ評価試験1・2、蓄熱物性試験、加工性試験1・2、施工性試験1・2を行った。結果は表3に示す。
また、冬場の暖房運転を想定し、実施例1と同様の方法で蓄熱断熱性能評価試験を行った。結果は図6に示す。
蓄熱断熱性能評価試験では、図6に示すように、外気温度の影響を受け難く、ポリウレタンフォームのみ(比較例1)と比較して、室内温度の変動が少なく、蓄熱性・断熱性に優れた結果が得られた。
なお、蓄熱材A、熱伝導性物質の混合物の粘度は2.4Pa・sであった。また、TI値は6.5であった。
(実施例7)
表1に示す原料を用い、表2に示す配合量にて、蓄熱材A、蓄熱材B、有機処理された層状粘土鉱物Bの混合物と、ヒドロキシル基含有化合物C、イソシアネート基含有化合物Bを温度35℃で均一に混合し、反応促進剤Aを加え、十分攪拌した後、50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)を敷いた250mm×170mm×5mmの型枠中に流し込み、50℃で180分硬化させ、脱型して蓄熱体を得た。
得られた蓄熱体と、ポリウレタンフォーム(250mm×170mm×5mm、熱伝導率0.03W/(m・K)、厚み5mm)を接着剤で積層し、試験体を得た。
得られた試験体について、実施例1と同様の蓄熱材漏れ評価試験1・2、蓄熱物性試験、加工性試験1・2、施工性試験1・2を行った。結果は表3に示す。
また、冬場の暖房運転を想定し、25℃で設定した恒温器内にボックス上面を開放した状態で、3時間保持した以外は、実施例1と同様の方法で蓄熱断熱性能評価試験を行った。結果は図7に示す。
蓄熱断熱性能評価試験では、図7に示すように、外気温度の影響を受け難く、ポリウレタンフォームのみ(比較例1)と比較して、室内温度の変動が少なく、蓄熱性・断熱性に優れた結果が得られた。
なお、蓄熱材A、蓄熱材B、有機処理された層状粘土鉱物Bの混合物の粘度は2.6Pa・sであった。また、TI値は6.7であった。
(実施例8)
表1に示す原料を用い、表2に示す配合量にて、蓄熱材A、蓄熱材B、相溶化剤A、有機処理された層状粘土鉱物Bの混合物と、ヒドロキシル基含有化合物C、イソシアネート基含有化合物Bを温度35℃で均一に混合し、反応促進剤Aを加え、十分攪拌した後、50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)を敷いた250mm×170mm×5mmの型枠中に流し込み、50℃で180分硬化させ、脱型して蓄熱体を得た。
得られた蓄熱体と、ポリウレタンフォーム(250mm×170mm×5mm、熱伝導率0.03W/(m・K)、厚み5mm)を接着剤で積層し、試験体を得た。
得られた試験体について、実施例1と同様の蓄熱材漏れ評価試験1・2、蓄熱物性試験、加工性試験1・2、施工性試験1・2を行った。結果は表3に示す。
また、冬場の暖房運転を想定し、25℃で設定した恒温器内にボックス上面を開放した状態で、3時間保持した以外は、実施例1と同様の方法で蓄熱断熱性能評価試験を行った。結果は図8に示す。
蓄熱断熱性能評価試験では、図8に示すように、外気温度の影響を受け難く、ポリウレタンフォームのみ(比較例1)と比較して、室内温度の変動が少なく、蓄熱性・断熱性に優れた結果が得られた。
なお、蓄熱材A、蓄熱材B、相溶化剤A、有機処理された層状粘土鉱物Bの混合物の粘度は2.4Pa・sであった。また、TI値は6.6であった。
(実施例9)
表1に示す原料を用い、表2に示す配合量にて、蓄熱材A、蓄熱材B、相溶化剤B、有機処理された層状粘土鉱物Bの混合物と、ヒドロキシル基含有化合物C、イソシアネート基含有化合物B、熱伝導性物質を温度35℃で均一に混合し、反応促進剤Aを加え、十分攪拌した後、50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)を敷いた250mm×170mm×5mmの型枠中に流し込み、50℃で180分硬化させ、脱型して蓄熱体を得た。
得られた蓄熱体と、ポリウレタンフォーム(250mm×170mm×5mm、熱伝導率0.03W/(m・K)、厚み5mm)を接着剤で積層し、試験体を得た。
得られた試験体について、実施例1と同様の蓄熱材漏れ評価試験1・2、蓄熱物性試験、加工性試験1・2、施工性試験1・2を行った。結果は表3に示す。
また、冬場の暖房運転を想定し、実施例1と同様の方法で蓄熱断熱性能評価試験を行った。結果は図9に示す。
蓄熱断熱性能評価試験では、図9に示すように、外気温度の影響を受け難く、ポリウレタンフォームのみ(比較例1)と比較して、室内温度の変動が少なく、蓄熱性・断熱性に優れた結果が得られた。
なお、蓄熱材B、有機処理された層状粘土鉱物Bの混合物の粘度は2.9Pa・sであった。また、TI値は7.1であった。
(実施例10)
表1に示す原料を用い、表2に示す配合量にて、蓄熱材B、界面活性剤A、ヒドロキシル基含有化合物A、反応促進剤Aを温度35℃で混合し、蓄熱材Bをコロイド状(平均粒子径180μm)に分散させ、次いで、イソシアネート基含有化合物Aを加え、十分攪拌した後、50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)を敷いた250mm×170mm×5mmの型枠中に流し込み、50℃で180分硬化させ、脱型して蓄熱体を得た。
得られた蓄熱体と、ポリウレタンフォーム(250mm×170mm×5mm、熱伝導率0.03W/(m・K)、厚み5mm)を接着剤で積層し、試験体を得た。
得られた試験体について、実施例1と同様の蓄熱材漏れ評価試験1・2、蓄熱物性試験、加工性試験1・2、施工性試験1・2を行った。結果は表3に示す。
また、冬場の暖房運転を想定し、25℃で設定した恒温器内にボックス上面を開放した状態で、3時間保持した以外は、実施例1と同様の方法で蓄熱断熱性能評価試験を行った。結果は図10に示す。
蓄熱断熱性能評価試験では、図10に示すように、外気温度の影響を受け難く、ポリウレタンフォームのみ(比較例1)と比較して、室内温度の変動が少なく、蓄熱性・断熱性に優れた結果が得られた。
(実施例11)
表1に示す原料を用い、表2に示す配合量にて、蓄熱材B、界面活性剤A、有機処理された層状粘土鉱物B、ヒドロキシル基含有化合物A、反応促進剤Aを温度35℃で混合し、蓄熱材Bをコロイド状(平均粒子径420μm)に分散させ、次いで、イソシアネート基含有化合物Aを加え、十分攪拌した後、50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)を敷いた250mm×170mm×5mmの型枠中に流し込み、50℃で180分硬化させ、脱型して蓄熱体を得た。
得られた蓄熱体と、ポリウレタンフォーム(250mm×170mm×5mm、熱伝導率0.03W/(m・K)、厚み5mm)を接着剤で積層し、試験体を得た。
得られた試験体について、実施例1と同様の蓄熱材漏れ評価試験1・2、蓄熱物性試験、加工性試験1・2、施工性試験1・2を行った。結果は表3に示す。
また、冬場の暖房運転を想定し、25℃で設定した恒温器内にボックス上面を開放した状態で、3時間保持した以外は、実施例1と同様の方法で蓄熱断熱性能評価試験を行った。結果は図11に示す。
蓄熱断熱性能評価試験では、図11に示すように、外気温度の影響を受け難く、ポリウレタンフォームのみ(比較例1)と比較して、室内温度の変動が少なく、蓄熱性・断熱性に優れた結果が得られた。
(実施例12)
表1に示す原料を用い、表2に示す配合量にて、蓄熱材A、界面活性剤B、有機処理された層状粘土鉱物B、ヒドロキシル基含有化合物C、反応促進剤Aを温度23℃で混合し、蓄熱材Aをコロイド状(平均粒子径500μm)に分散させ、次いで、イソシアネート基含有化合物Bを加え、十分攪拌した後、50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)を敷いた250mm×170mm×5mmの型枠中に流し込み、50℃で180分硬化させ、脱型して蓄熱体を得た。
得られた蓄熱体と、ポリウレタンフォーム(250mm×170mm×5mm、熱伝導率0.03W/(m・K)、厚み5mm)を接着剤で積層し、試験体を得た。
得られた試験体について、実施例1と同様の蓄熱材漏れ評価試験1・2、蓄熱物性試験、加工性試験1・2、施工性試験1・2を行った。結果は表3に示す。
また、冬場の暖房運転を想定し、実施例1と同様の方法で蓄熱断熱性能評価試験を行った。結果は図12に示す。
蓄熱断熱性能評価試験では、図12に示すように、外気温度の影響を受け難く、ポリウレタンフォームのみ(比較例1)と比較して、室内温度の変動が少なく、蓄熱性・断熱性に優れた結果が得られた。
(実施例13)
表1に示す原料を用い、表2に示す配合量にて、蓄熱材A、蓄熱材B、界面活性剤A、有機処理された層状粘土鉱物B、ヒドロキシル基含有化合物A、反応促進剤Aを温度35℃で混合し、蓄熱材A、Bをコロイド状(平均粒子径480μm)に分散させ、次いで、イソシアネート基含有化合物Aを加え、十分攪拌した後、50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)を敷いた250mm×170mm×5mmの型枠中に流し込み、50℃で180分硬化させ、脱型して蓄熱体を得た。
得られた蓄熱体と、ポリウレタンフォーム(250mm×170mm×5mm、熱伝導率0.03W/(m・K)、厚み5mm)を接着剤で積層し、試験体を得た。
得られた試験体について、実施例1と同様の蓄熱材漏れ評価試験1・2、蓄熱物性試験、加工性試験1・2、施工性試験1・2を行った。結果は表3に示す。
また、冬場の暖房運転を想定し、25℃で設定した恒温器内にボックス上面を開放した状態で、3時間保持した以外は、実施例1と同様の方法で蓄熱断熱性能評価試験を行った。結果は図13に示す。
蓄熱断熱性能評価試験では、図13に示すように、外気温度の影響を受け難く、ポリウレタンフォームのみ(比較例1)と比較して、室内温度の変動が少なく、蓄熱性・断熱性に優れた結果が得られた。
(実施例14)
表1に示す原料を用い、表2に示す配合量にて、蓄熱材A、蓄熱材B、界面活性剤A、相溶化剤A、有機処理された層状粘土鉱物B、ヒドロキシル基含有化合物A、反応促進剤Aを温度35℃で混合し、蓄熱材A、Bをコロイド状(平均粒子径600μm)に分散させ、次いで、イソシアネート基含有化合物Aを加え、十分攪拌した後、50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)を敷いた250mm×170mm×5mmの型枠中に流し込み、50℃で180分硬化させ、脱型して蓄熱体を得た。
得られた蓄熱体と、ポリウレタンフォーム(250mm×170mm×5mm、熱伝導率0.03W/(m・K)、厚み5mm)を接着剤で積層し、試験体を得た。
得られた試験体について、実施例1と同様の蓄熱材漏れ評価試験1・2、蓄熱物性試験、加工性試験1・2、施工性試験1・2を行った。結果は表3に示す。
また、冬場の暖房運転を想定し、25℃で設定した恒温器内にボックス上面を開放した状態で、3時間保持した以外は、実施例1と同様の方法で蓄熱断熱性能評価試験を行った。結果は図14に示す。
蓄熱断熱性能評価試験では、図14に示すように、外気温度の影響を受け難く、ポリウレタンフォームのみ(比較例1)と比較して、室内温度の変動が少なく、蓄熱性・断熱性に優れた結果が得られた。
(比較例1)
実施例1で得られた蓄熱断熱体の替わりに、ポリウレタンフォーム(250mm×170mm×5mm、熱伝導率0.03W/(m・K)、厚み5mm)のみを用いて、実施例1と同様の加工性試験、施工性試験、蓄熱断熱性能評価試験を行った。また、実施例2〜8における蓄熱断熱性能評価試験も行った。
結果は、表3、図1〜図14に示す。
(比較例2)
表1に示す蓄熱材Aを内包した蓄熱材マイクロカプセル水分散液(固形分50%、蓄熱材含有率40重量%、カプセル成分:メラミン樹脂)35重量部と、水25重量部、焼石膏40重量部を混合したスラリーを250mm×170mm×5mmの型枠中に流し込み、50℃で12時間乾燥し、脱型して試験体を得た。得られた試験体について、実施例1と同様の蓄熱材漏れ評価試験、蓄熱物性試験、加工性試験、施工性試験を行った。結果は表3に示す。
(比較例3)
表1に示す蓄熱材Aをアルミ蒸着ポリエチレンテレフタレートのシートでラミネートし(250mm×170mm×5mm)、試験体を得た。得られた試験体について、実施例1と同様の蓄熱材漏れ評価試験、蓄熱物性試験、加工性試験、施工性試験を行った。結果は表3に示す。
ただし、蓄熱物性試験については、直接測定することが不可能であるため、蓄熱材の物性値から、シートの熱伝導率や重量に基づき換算した。
(比較例4)
表1に示す蓄熱材Aをゼラチンでカプセル化したもの(粒径3mm、蓄熱材含有率70%)を250mm×170mm×5mmのポリエチレンテレフタレートのケースに詰め込み、試験体を得た。得られた試験体について、実施例1と同様の蓄熱材漏れ評価試験、蓄熱物性試験、加工性試験、施工性試験を行った。結果は表3に示す。
ただし、蓄熱物性試験については、直接測定することが不可能であるため、蓄熱材の物性値から、ゼラチン被膜およびポリエチレンテレフタレートのケースの熱伝導率や重量に基づき換算した。
Figure 0005048926
Figure 0005048926
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本発明の蓄熱断熱体は、主として、住宅等の建築物の内壁材、外壁材、天井材、床材等の内・外装材、車輌等の内装材として好適に用いられる。さらに、本発明の蓄熱断熱体は、熱電変換システム、冷蔵・冷凍庫、クーラーボックス、保温シート、電気製品、OA機器等の日常品、機械、機器等の工業製品、プラント、タンク等にも適用できる。
実施例1及びポリウレタンフォームのみ(比較例1)の蓄熱断熱性能評価試験図である。 実施例2及びポリウレタンフォームのみ(比較例1)の蓄熱断熱性能評価試験図である。 実施例3及びポリウレタンフォームのみ(比較例1)の蓄熱断熱性能評価試験図である。 実施例4及びポリウレタンフォームのみ(比較例1)の蓄熱断熱性能評価試験図である。 実施例5及びポリウレタンフォームのみ(比較例1)の蓄熱断熱性能評価試験図である。 実施例6及びポリウレタンフォームのみ(比較例1)の蓄熱断熱性能評価試験図である。 実施例7及びポリウレタンフォームのみ(比較例1)の蓄熱断熱性能評価試験図である。 実施例8及びポリウレタンフォームのみ(比較例1)の蓄熱断熱性能評価試験図である。 実施例9及びポリウレタンフォームのみ(比較例1)の蓄熱断熱性能評価試験図である。 実施例10及びポリウレタンフォームのみ(比較例1)の蓄熱断熱性能評価試験図である。 実施例11及びポリウレタンフォームのみ(比較例1)の蓄熱断熱性能評価試験図である。 実施例12及びポリウレタンフォームのみ(比較例1)の蓄熱断熱性能評価試験図である。 実施例13及びポリウレタンフォームのみ(比較例1)の蓄熱断熱性能評価試験図である。 実施例14及びポリウレタンフォームのみ(比較例1)の蓄熱断熱性能評価試験図である。

Claims (8)

  1. 蓄熱体と断熱体が積層された蓄熱断熱体であって、
    蓄熱体が、蓄熱材(a)、親水親油バランス(HLB値)が10以上の非イオン性界面活性剤(e)、反応性官能基を含有する化合物(c−1)と該反応性官能基と反応可能な反応性官能基を含有する化合物(c−2)を混合し、蓄熱材(a)をコロイド状に分散させ、(c−1)成分と(c−2)成分を反応させて得られるものであり、
    蓄熱材(a)が、炭素数8〜36の脂肪族炭化水素、炭素数8〜36の長鎖アルコール、炭素数8〜36の長鎖脂肪酸、炭素数8〜36の長鎖脂肪酸エステルから選ばれる1種または2種以上の有機潜熱蓄熱材であり、
    親水親油バランス(HLB値)が10以上の非イオン性界面活性剤(e)が、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、
    反応性官能基を含有する化合物(c−1)がヒドロキシル基を含有する化合物、
    該反応性官能基と反応可能な反応性官能基を含有する化合物(c−2)がイソシアネート基を含有する化合物、
    であることを特徴とする蓄熱断熱体。
  2. 蓄熱体と断熱体が積層された蓄熱断熱体であって、
    蓄熱体が、蓄熱材(a)と、層状粘土鉱物(b)及び/または熱伝導性物質(d)、親水親油バランス(HLB値)が10以上の非イオン性界面活性剤(e)、反応性官能基を含有する化合物(c−1)と該反応性官能基と反応可能な反応性官能基を含有する化合物(c−2)を混合し、蓄熱材(a)をコロイド状に分散させ、(c−1)成分と(c−2)成分を反応させて得られるものであり、
    蓄熱材(a)が、炭素数8〜36の脂肪族炭化水素、炭素数8〜36の長鎖アルコール、炭素数8〜36の長鎖脂肪酸、炭素数8〜36の長鎖脂肪酸エステルから選ばれる1種または2種以上の有機潜熱蓄熱材であり、
    親水親油バランス(HLB値)が10以上の非イオン性界面活性剤(e)が、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、
    反応性官能基を含有する化合物(c−1)がヒドロキシル基を含有する化合物、
    該反応性官能基と反応可能な反応性官能基を含有する化合物(c−2)がイソシアネート基を含有する化合物、
    層状粘土鉱物(b)が、スメクタイト、バーミキュライト、カオリナイト、アロフェン、雲母、タルク、ハロイサイト、セピオライト、膨潤性フッ素雲母、膨潤性合成マイカから選ばれる1種以上、
    熱伝導性物質(d)が、銅、鉄、亜鉛、ベリリウム、マグネシウム、コバルト、ニッケル、チタン、ジルコニウム、モブリデン、タングステン、ホウ素、アルミニウム、ガリウム、ケイ素、ゲルマニウム、スズから選ばれる金属、およびそれらの合金、あるいはこれらの金属を含む金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物、金属リン化物、または、黒鉛から選ばれる1種または2種以上、
    であることを特徴とする蓄熱断熱体。
  3. 蓄熱材(a)100重量部に対し、層状粘土鉱物(b)が0.5〜50重量部混合されたものを用いることを特徴とする請求項2に記載の蓄熱断熱体。
  4. 蓄熱材(a)100重量部に対し、熱伝導性物質(d)が5〜200重量部混合されたものを用いることを特徴とする請求項2に記載の蓄熱体。
  5. 層状粘土鉱物(b)が、有機処理された層状粘土鉱物であることを特徴とする請求項2から請求項4のいずれかに記載の蓄熱断熱体。
  6. 蓄熱体中の蓄熱材(a)の含有率が、40重量%以上であることを特徴とする請求項1から請求項のいずれかに記載の蓄熱断熱体。
  7. 断熱体の熱伝導率が、0.1W/(m・K)未満であることを特徴とする請求項1から請求項のいずれかに記載の蓄熱断熱体。
  8. 断熱体が、ポリスチレン発泡体、ポリウレタン発泡体、アクリル樹脂発泡体、フェノール樹脂発泡体、ポリエチレン樹脂発泡体、発泡ゴム、グラスウール、ロックウール、発泡セラミック、あるいはこれらの複合体から選ばれるものであることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の蓄熱断熱体。
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