JPH04357108A - 親油性物質インターカレート用組成物及び親油性物質インターカレート組成物 - Google Patents

親油性物質インターカレート用組成物及び親油性物質インターカレート組成物

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JPH04357108A
JPH04357108A JP3093051A JP9305191A JPH04357108A JP H04357108 A JPH04357108 A JP H04357108A JP 3093051 A JP3093051 A JP 3093051A JP 9305191 A JP9305191 A JP 9305191A JP H04357108 A JPH04357108 A JP H04357108A
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JP
Japan
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composition
lipophilic substance
cationic surfactant
clay
intercalating
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Pending
Application number
JP3093051A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsuaki Yoshioka
吉岡 克昭
Tomomi Watanabe
渡辺 ともみ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Paint Co Ltd
Original Assignee
Nippon Paint Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Paint Co Ltd filed Critical Nippon Paint Co Ltd
Priority to JP3093051A priority Critical patent/JPH04357108A/ja
Publication of JPH04357108A publication Critical patent/JPH04357108A/ja
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液状の親油性物質を層
間に内包(インターカレート)することができる粘土鉱
物を含有する組成物、及び親油性物質をインターカレー
トした粘土鉱物を有する組成物に関し、塗料、プラスチ
ック、食品、衛生用品、化粧品等の幅広い分野で添加剤
、改質剤等として使用することができる組成物に関する
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】粘土鉱
物は、一般に水に対して膨潤性を示すが、モンモリロナ
イト等の層状構造を有する粘土鉱物は特に強い親水性を
示し、水中で著しく膨潤する。また良好なイオン交換能
を有することも知られている。
【0003】モンモリロナイトが高い膨潤性を示すのは
、その層状構造内(層間)に水分子が容易に取り込まれ
る(インターカレートされる)からである。また良好な
イオン交換能は、モンモリロナイトの層状構造内に存在
するナトリウムイオンが容易に他の陽イオンと交換する
ことによる。モンモリロナイト又はそれを主成分とする
ベントナイトは、製紙、繊維工業における充填剤、食品
、絶縁物等の各種工業品等に広く用いられている。
【0004】モンモリロナイト(ベントナイト)等の粘
土鉱物は上述の通り親水性を示すが、有機溶媒中では膨
潤しない。そこで、これらの粘土鉱物のイオン交換性を
利用して、その中のナトリウムイオンを第四級のアルキ
ルアンモニウム陽イオン等の有機イオンで置き換え、有
機溶媒に対し良好な膨潤性を示すようにしたいわゆる有
機変性粘土も開発されている(特開昭61−12903
3号、同61−245836号、同61−289014
号等)。このような有機変性粘土も、上述した分野や化
粧品等に広く利用されている。
【0005】有機変性粘土はまた、塗料の増粘剤(粘度
調整剤)としても用いられている。なお、有機変性粘土
を塗料に添加すると、塗料の流れ止め、沈澱防止、顔料
の湿潤性等の向上も図ることができる。
【0006】しかしながら、従来の有機変性粘土を主成
分とする塗料用増粘剤では、塗料に添加できる量に限度
があり、広範囲な粘度の調整をすることが難しかった。 すなわち、従来の有機変性粘土は各種塗料中でそれほど
大きな膨潤性を示さない。
【0007】したがって、塗料用の増粘剤に適する新し
い有機変性粘土の開発が望まれている。
【0008】ところで、有機変性粘土に、油類、溶剤溶
解性の物質をインターカレートしておけば、そのような
有機変性粘土は塗料の増粘剤のみならず、塗膜に各種機
能を付与するための添加剤としても利用することができ
る。たとえば、有機変性粘土に特定の親油性物質をイン
ターカレートすれば、良好な潤滑性を有する塗膜を形成
することが可能となる。
【0009】しかしながら、これまでの有機変性粘土は
、低分子量の溶剤についてはその層間にインターカレー
トすることができたが、油や高級アルコール等の比較的
分子量が大きなものはインターカレートできなかった。 油類、溶剤溶解性の物質等の液状の親油性物質をゲル状
、粉末状又はそれからなる成形体状の所望の状態で保存
することができれば、塗料への添加剤としての利用のみ
ならず、広い分野での利用が見込まれる。
【0010】有機変性粘土に液状の親油性物質をインタ
ーカレートした例として、Na型モンモリロナイトを非
イオン界面活性剤で処理して流動パラフィンを層間にイ
ンターカレートし、流動パラフィンに対して膨潤性を示
すようにした有機変性粘土の報告(山口道広、油化学、
第39巻(2)、95〜99ページ、及び100〜10
4ページ、1990年)がある。
【0011】しかしながら、本発明者等の研究によれば
、モンモリロナイト等の粘土鉱物に非イオン界面活性剤
を添加して粘土鉱物の層間を処理し、これに親油性物質
をインターカレートしてなるものは、粘土粉末の洗浄中
に非イオン界面活性剤が染み出しやすく、親油性物質を
良好に保持することができないこと、さらにはゲル形成
に水が必要なことがわかった。
【0012】したがって、本発明の目的は、油類、溶剤
溶解性の物質等の液状の親油性物質を、ゲル状、粉末状
又はそれからなる成形体状の所望の状態で保存すること
ができる操作性に優れた組成物を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的に鑑み鋭意研究
の結果、本発明者は、特定の構造を有するカチオン性界
面活性剤を用いて粘土鉱物を処理すれば、その粘土鉱物
の層内を親油性にすることができ、もって液状の親油性
物質を良好に保持することができることを発見し、本発
明を完成した。
【0014】すなわち、液状親油性物質をインターカレ
ートすることができる本発明の組成物は、(a) 粘土
鉱物と、(b) 第一、第二、又は第三アミン塩、もし
くは第四級アンモニウム塩のいずれかであって、炭素数
が10以上のアルキル基を2個以上有し、エステル結合
、エーテル結合及びアミド結合のうちの少なくとも1種
を含有するカチオン界面活性剤の少なくとも1種とを含
有することを特徴とする。
【0015】また、本発明の親油性物質インターカレー
ト組成物は、(a) 粘土鉱物と、(b) 第一、第二
、又は第三アミン塩、もしくは第四級アンモニウム塩の
いずれかであって、炭素数が10以上のアルキル基を2
個以上有し、エステル結合、エーテル結合及びアミド結
合のうちの少なくとも1種を含有するカチオン界面活性
剤の少なくとも1種と、(c) 親油性物質とを含有す
ることを特徴とする。
【0016】以下本発明を詳細に説明する。
【0017】本発明で用いることができる粘土鉱物は、
2:1型の層状構造を示すものであり、含水珪酸アルミ
ニウム系のものを好適に使用することができる。含水珪
酸アルミニウム系の粘土鉱物は、一般に、(X,Y)2
−3 (Si,Al)4 O20(OH) 2 ・Z1
/3 ・nH2 O(ただし、XはAl、Fe(3価)
、Mn(3価)、又はCr(3価)であり、YはMg、
Fe(2価)、Ni、Zn、又はLiであり、ZはK、
Na、又はCaである)の構造式で示される。このよう
な粘土鉱物としては、天然の粘土鉱物ではモンモリロナ
イト、サポナイト、ヘクトライト、バーミキュライト、
バイデライト等がある。また本発明では、これらと同様
の構造を有する合成の粘土鉱物を用いてもよい。なお、
合成された粘土鉱物の中には、上記の式中、(OH) 
2 の部分がF等のハロゲン基で置換されたものもある
が、本発明における粘土鉱物はそれらを含む。 合成された粘土鉱物としてはさらに、合成雲母(四珪素
マイカ、テニオライト)等が挙げられる。
【0018】上記したような粘土鉱物は強い親水性を示
し、水中において多量の水をその結晶層間にインターカ
レートして著しく膨潤する。なお、通常の雲母、カオリ
ン、パイロフィライト等は水に膨潤せず、本発明には不
適当である。
【0019】次に、本発明に使用できるカチオン界面活
性剤は、第一、第二、又は第三アミン塩、もしくは第四
級アンモニウム塩のいずれかからなる界面活性剤であっ
て、炭素数が10以上のアルキル基を2個以上有し、エ
ステル結合、エーテル結合及びアミド結合のうちの少な
くとも1種を含有するものである。
【0020】カチオン界面活性剤であっても、■炭素数
が10以上のアルキル基が1以下のもの、または■炭素
数が10以上のアルキル基を2個以上有してはいるが、
その骨格中にエステル結合、エーテル結合又はアミド結
合を持たないものを用いて処理されてなる粘土鉱物は、
本発明者らの研究によると、多量の親油性物質をインタ
ーカレートすることができない。また一旦その層間にイ
ンターカレートしても、親油性物質が滲み出してくる(
親油性物質と粘土鉱物とが分離し、良好なゲル状となら
ない)ので好ましくない。
【0021】本発明に用いることができるカチオン界面
活性剤としては、具体的には、第一アミン塩としては、
ジアルコキシアルキルアミン塩等が挙げられ、第二アミ
ン塩としては、N−(3−アルコキシ−2−ヒドロキシ
プロピル)モノアルキルアミン塩、モノアルキルエステ
ルエチルモノアルキルアミン塩、アルキルアミドエチル
モノアルキルアミン塩等が挙げられる。また第三アミン
塩としては、N−(3−アルコキシ−2−ヒドロキシプ
ロピル)ジアルキルアミン塩、モノアルキルエステルエ
チルジアルキルアミン塩、アルキルアミドエチルジアル
キルアミン塩等が挙げられる。さらに第四級アンモニウ
ム塩としては、N−(3−アルコキシ−2−ヒドロキシ
プロピル)トリアルキルアンモニウムハライド、モノア
ルキルエステルエチルトリアルキルアミン塩、アルキル
アミドエチルトリアルキルアミン塩等が挙げられる。上
記の塩の好ましいものとしてはハロゲンを有する塩であ
り、好ましいハロゲンとしては塩素である。好ましくは
、N−(3−アルコキシ−2−ヒドロキシプロピル)ト
リアルキルアンモニウムハライド、N−(3−アルコキ
シ−2−ヒドロキシプロピル)ジアルキルアミンハライ
ド等を、より好ましくはこれらのクロライド等を用いる
。上記各成分のアルコキシ基、アルキル基は、少なくと
もその2個以上が炭素数10以上である。
【0022】N−(3−アルコキシ−2−ヒドロキシプ
ロピル)トリアルキルアンモニウムハライドは下記の構
造を有する。
【化1】 より好ましくは、上記化1中において、R1 として炭
素数が12〜13のアルキル基、R2 として炭素数が
16〜18のアルキル基、R3 及びR4 としてメチ
ル基からなるものを用いる。なお、Xはハロゲン元素を
示す。
【0023】前述した粘土鉱物の層間にインターカレー
トされる親油性物質としては、各種油分、モノマー、オ
リゴマー、有機金属化合物、ワックス、ワセリン、ラノ
リン等が挙げられる。
【0024】油分としては、極性油であってもよいし、
非極性油であってもよい。また、天然油であってもよい
し、合成油であってもよい。具体的には、流動パラフィ
ン等の炭化水素油、イソプロピルミリステート、セチル
イソオタノエート等のエステル油、椿油、大豆油、ひま
し油等の植物油、いわし油、鯨油等の動物油等が挙げら
れる。
【0025】モノマー、オリゴマーとしては、ソルビト
ール、グリセリン、ポリエチレングリコール等が挙げら
れる。
【0026】有機金属化合物としては、各種カップリン
グ剤や、アルコキシド材料等が挙げられる。
【0027】上述した粘土鉱物、及びカチオン界面活性
剤の配合量は、粘土鉱物100gに対して、カチオン界
面活性剤を10ミリ当量以上200ミリ当量以下とする
のがよい。カチオン界面活性剤が10ミリ当量未満では
、粘土鉱物が良好に膨潤しない。すなわち、粘土鉱物の
層間に多量の液状の親油性物質をインターカレートでき
ない。一方、カチオン界面活性剤の量を200ミリ当量
を超す量としても、水膨潤性の粘土鉱物のイオン交換能
に限度がある(粘土鉱物の層間に置換されるイオンの絶
対量に限度がある)ために、膨潤性の向上がみられない
。したがってカチオン界面活性剤の添加量の上限を20
0ミリ当量とする。
【0028】より好ましいカチオン界面活性剤の配合量
は、一般に、粘土鉱物100gに対して、60ミリ当量
以上150ミリ当量以下であるが、用いる粘土鉱物の種
類に応じて適宜変更するのがよい。たとえば合成マイカ
を用いる場合には、カチオン界面活性剤の配合量は75
ミリ当量程度とするのがよい。また、バーミキュライト
を用いる場合には、150ミリ当量程度がよい。
【0029】一方、インターカレートされる親油性物質
の量は、用いた粘土鉱物の種類、及び得られる親油性物
質インターカレート組成物の用途等に応じて適宜変更し
てよい。
【0030】なお、本発明の組成物には、必要に応じて
、水を含まない粉末(例えば酸化チタン等の顔料等)、
あるいは水を含まない溶剤で置換されたゲル又は分散液
(例えばポリビニルアルコールのエタノール分散液、有
機溶剤で溶解した染料等)を加えてもよい。なお、この
溶剤は、極性、非極性のいずれであってもよい。
【0031】次に、粘土鉱物と、カチオン界面活性剤と
、親油性物質とを含有する組成物の作製方法について説
明する。
【0032】まず、粘土鉱物を準備する。このとき粘土
鉱物を水等により適当な濃度に希釈しておいてもよい。
【0033】次に、カチオン界面活性剤を水等により希
釈するか、加温するかして、適度な粘性に調整する。
【0034】目的に応じて、上記の粘土鉱物及びカチオ
ン界面活性剤を所望の濃度比で混合し、十分に攪拌又は
混練する。なお、攪拌はディスパー等を用いて通常の方
法で行うことができる。
【0035】次に、混合物を十分に洗浄する。洗浄は、
まず混合物を水等に分散させ、つぎに遠心分離機等を用
いて脱水する操作を繰り返して行うことができる。なお
、この洗浄の工程で、分散液が発泡する場合には、アル
コール等を添加するのがよい。
【0036】さらに、水/溶剤の混合物を用い、脱水し
た粘土鉱物を洗浄する。このとき水/溶剤の比率を変化
させた複数の水/溶剤の混合液を用い(徐々に溶剤量を
多くする)、繰り返し洗浄する。そして最終的には、溶
剤のみで洗浄し、粘土鉱物の表面に付着したカチオン界
面活性剤を完全に洗い落とす。ここで、溶剤としては例
えばメタノール、エタノール、イソプロパノール、アセ
トン等の水と相溶する溶剤等を用いることができる。
【0037】このようにして得られたものが、液状親油
性物質をインターカレートすることができる組成物とな
るが、この組成物は通常ゲル、又はペースト状となる。 これをさらに遠心分離機にかけ、蒸発又は真空乾燥を施
して、所望の成形体(固形物)としてもよい。また、こ
の固形物を粉砕して粉末状としてもよい。
【0038】上記で得られた組成物に対し、上述した親
油性物質を加え、カチオン界面活性剤により変性した粘
土鉱物の層間に所望の親油性物質をインターカレートす
る。
【0039】カチオン界面活性剤により変性した粘土鉱
物に、液状の親油性物質をインターカレートする方法は
、両者を適量混ぜ合わせ、これを十分混合(攪拌、混練
)することにより行うことができる。
【0040】
【作用】本発明では、カチオン界面活性剤として、第一
、第二、又は第三アミン塩、もしくは第四級アンモニウ
ム塩のいずれかであって、炭素数が10以上のアルキル
基を2個以上有し、エステル結合、エーテル結合及びア
ミド結合のうちの少なくとも1種を含有するものを用い
て粘土鉱物中の層構造部分を変性している。
【0041】層構造部分の内壁面に付着したカチオン界
面活性剤により、層内の中央部分に疎水部が形成される
ことになる。この層内の中央部分の疎水部の親油性は、
周囲の親水性とのバランスにより決定されることになる
が、本発明で用いるカチオン界面活性剤は、上述の通り
、炭素数が10以上のアルキル基を2個以上有しており
、その骨格中にエステル結合、エーテル結合及びアミド
結合のうちの少なくとも1種を有しているので、親油性
が大きく向上し、その結果、層間に多量の親油性物質が
安定してインターカレートされることになるものと思わ
れる。
【0042】
【実施例】本発明を以下の実施例によりさらに詳細に説
明する。 実施例1 以下に示すカチオン界面活性剤を70g(100ミリ当
量に相当)溶解した水溶液500mlに、クニピアF(
クニミネ工業(株)製モンモリロナイト)を100g添
加し、ディスパーを用いて約30分攪拌した。
【化2】 ただし、化2において、R1 は炭素数10のアルキル
基であり、R2 は炭素数16のアルキル基、Xは塩素
である。
【0043】水及び水/エタノール混合液を用いて充分
洗浄後、約一昼夜乾燥して目的の有機変性粘土(インタ
ーカレート用組成物)を得た。
【0044】上記で得たインターカレート用組成物に対
して、X線回折(定方位法)を行い、層間距離を求めた
。結果を表1に示す。
【0045】比較例1 比較として、以下に示すカチオン界面活性剤を42g(
100ミリ当量に相当)溶解した水溶液500mlに、
クニピアF(クニミネ工業(株)製モンモリロナイト)
を100g添加し、ディスパーを用いて約30分攪拌し
た。
【化3】 ただし、化3においてR1 は炭素数10のアルキル基
である。
【0046】実施例1と同様にして洗浄、乾燥し、有機
変性粘土を作製した。この有機変性粘土について、実施
例1と同様にして層間距離を求めた。結果を表1に示す
【0047】実施例2 以下に示すカチオン界面活性剤を45g(70ミリ当量
に相当)溶解した水溶液500mlに、膨潤性雲母(コ
ープケミカル(株)製合成雲母)を100g添加し、デ
ィスパーを用いて約30分攪拌した。
【化4】 ただし、上記化4のカチオン界面活性剤において、R1
 は炭素数12のアルキル基であり、R2 は炭素数1
8のアルキル基である。
【0048】上記で得られた混合物を実施例1と同様に
して洗浄、乾燥して目的の有機変性粘土(インターカレ
ート用組成物)を得た。
【0049】得られたインターカレート用組成物に対し
て、X線回折(定方位法)を行い、層間距離を求めた。 結果を表1に示す。
【0050】比較例2 比較のために、RO−CH2 −CH2 −N(C2 
H5 )2 ・Clの構造を有するカチオン界面活性剤
(ここでRは炭素数18のアルキル基)を26g用い、
他は実施例2と同様にして有機変性粘土(インターカレ
ート用組成物)を調製した。
【0051】この組成物について、実施例2と同様にし
て層間距離を測定した。結果を表1に示す。
【0052】実施例3 実施例1で作製した有機変性粘土50重量部と、流動パ
ラフィン50重量部とを混合した。得られた流動パラフ
ィンインターカレート組成物について実施例1と同様に
してその層間距離を求めた。結果を表1に示す。また、
得られた組成物の外観を観察したところ、完全ゲル状と
なっていた。
【0053】比較例3 比較例1で作製した有機変性粘土50重量部と、流動パ
ラフィン50重量部とを用い、実施例3と同様にして流
動パラフィンインターカレート組成物を調製した。この
組成物について実施例1と同様にしてその層間距離を求
めた。結果を表1に示す。また、得られた組成物の外観
を観察したところ、流動パラフィンの一部が分離してい
るのがわかった。
【0054】実施例4 流動パラフィンの代わりに局方椿油を用いた以外は、実
施例3と同様にして組成物を調製した。得られた組成物
について、実施例1と同様にしてその層間距離を求めた
。結果を表1に示す。また、得られた組成物の外観を観
察したところ、完全ゲル状となっていた。
【0055】比較例4 比較例1で得られた有機変性粘土を用いた以外は、実施
例4と同様にして組成物を調製した。この組成物につい
て、実施例1と同様にしてその層間距離を求めた。結果
を表1に示す。また、得られた組成物の外観を観察した
ところ、局方椿油の一部が分離しているのがわかった。
【0056】実施例5 流動パラフィンの代わりにシダーオイルを用いた以外は
、実施例3と同様にして組成物を調製した。得られた組
成物について、実施例1と同様にしてその層間距離を求
めた。結果を表1に示す。また、得られた組成物の外観
を観察したところ、完全ゲル状となっていた。
【0057】比較例5 比較例1で得られた有機変性粘土を用いた以外は、実施
例5と同様にして組成物を調製した。この組成物につい
て、実施例1と同様にしてその層間距離を求めた。結果
を表1に示す。また、得られた組成物の外観を観察した
ところ、シダーオイルの一部が分離しているのがわかっ
た。
【0058】実施例6 流動パラフィンの代わりにいわし油を用いた以外は、実
施例3と同様にして組成物を調製した。得られた組成物
について、実施例1と同様にしてその層間距離を求めた
。結果を表1に示す。また、得られた組成物の外観を観
察したところ、完全ゲル状となっていた。
【0059】比較例6 比較例1で得られた有機変性粘土を用いた以外は、実施
例6と同様にして組成物を調製した。この組成物につい
て、実施例1と同様にしてその層間距離を求めた。結果
を表1に示す。また、得られた組成物の外観を観察した
ところ、いわし油の一部が分離しているのがわかった。
【0060】実施例7 流動パラフィンの代わりにセチルイソオタノエートを用
いた以外は、実施例3と同様にして組成物を調製した。 得られた組成物について、実施例1と同様にしてその層
間距離を求めた。結果を表1に示す。また、得られた組
成物の外観を観察したところ、完全ゲル状となっていた
【0061】比較例7 比較例1で得られた有機変性粘土を用いた以外は、実施
例7と同様にして組成物を調製した。この組成物につい
て、実施例1と同様にしてその層間距離を求めた。結果
を表1に示す。また、得られた組成物の外観を観察した
ところ、セチルイソオタノエートの一部が分離している
のがわかった。
【0062】実施例8 流動パラフィンの代わりに白色ワセリンを用いた以外は
、実施例3と同様にして組成物を調製した。得られた組
成物について、実施例1と同様にしてその層間距離を求
めた。結果を表1に示す。また、得られた組成物の外観
を観察したところ、完全ゲル状となっていた。
【0063】比較例8 比較例1で得られた有機変性粘土を用いた以外は、実施
例8と同様にして組成物を調製した。この組成物につい
て、実施例1と同様にしてその層間距離を求めた。結果
を表1に示す。また、得られた組成物の外観を観察した
ところ、白色ワセリンの一部が分離しているのがわかっ
た。
【0064】実施例9 流動パラフィンの代わりに、ステアリルメタアクリレー
ト/セルロースアセテート1:1混合物を用いた以外は
、実施例3と同様にして組成物を調製した。得られた組
成物について、実施例1と同様にしてその層間距離を求
めた。結果を表1に示す。また、得られた組成物の外観
を観察したところ、完全ゲル状となっていた。
【0065】比較例9 比較例1で得られた有機変性粘土を用いた以外は、実施
例9と同様にして組成物を調製した。この組成物につい
て、実施例1と同様にしてその層間距離を求めた。結果
を表1に示す。また、得られた組成物の外観を観察した
ところ、ステアリルメタアクリレート/セルロースアセ
テート混合物の一部が分離しているのがわかった。
【0066】                          
     表1実施例No.  層間距離(Å)   
           比較例No.  層間距離(Å
)  1          48         
               1         
   28  2          35     
                   2     
       25  3          72 
                       3 
           28  4         
 58                      
  4            28  5     
     54                  
      5            26  6 
         60              
          6            25
  7          48          
              7          
  28  8          45      
                  8      
      29  9          50  
                      9  
          27
【0067】表1から分かる
ように、各実施例における層間距離は、それに対応する
比較例における層間距離よりはるかに大きくなっている
。これは、実施例における組成物中の粘土鉱物が、比較
例における粘土鉱物より親油性物質に対して良好に膨潤
していることを示している。
【0068】
【発明の効果】以上に詳述した通り、本発明による組成
物は液状の親油性物質を安定にインターカレートするこ
とができる。したがって、本発明によれば、これまでそ
の取り扱いが比較的困難であった液状の親油性物質をゲ
ル状、粉末状等にして保存することができる。
【0069】本発明による親油性物質インターカレート
用組成物を用いれば、少量でも比較的大きな増粘効果を
得ることができるので、各種塗料の増粘剤に好適である
【0070】また、有機変性粘土中にインターカレート
する親油性物質を適宜選択することにより、潤滑性のあ
る塗膜等の種々の機能性を付与した塗膜を形成すること
ができるようになる。
【0071】さらに、本発明による組成物(有機変性粘
土)中には、気化しやすい液状の親油性物質を良好に保
持することができる。このとき、インターカレートされ
た親油性物質は徐々に放出されることになり、この組成
物を含有する塗料からなる塗膜は、インターカレートし
た親油性物質を除放する塗膜となる。
【0072】なお、本発明による組成物は、塗料の増粘
剤(添加剤)のみならず、各種の液状親油性物質を固体
状で保持する物質として使用することができ、そのよう
な形態の組成物は、プラスチック加工の分野、食品、衛
生用品、化粧品、農業分野等の広い分野で使用すること
ができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  (a) 粘土鉱物と、(b) 第一、
    第二、又は第三アミン塩、もしくは第四級アンモニウム
    塩のいずれかであって、炭素数が10以上のアルキル基
    を2個以上有し、エステル結合、エーテル結合及びアミ
    ド結合のうちの少なくとも1種を含有するカチオン界面
    活性剤の少なくとも1種とを含有することを特徴とする
    親油性物質インターカレート用組成物。
  2. 【請求項2】  (a) 粘土鉱物と、(b) 第一、
    第二、又は第三アミン塩、もしくは第四級アンモニウム
    塩のいずれかであって、炭素数が10以上のアルキル基
    を2個以上有し、エステル結合、エーテル結合及びアミ
    ド結合のうちの少なくとも1種を含有するカチオン界面
    活性剤の少なくとも1種と、(c) 親油性物質とを含
    有することを特徴とする親油性物質インターカレート組
    成物。
JP3093051A 1991-03-29 1991-03-29 親油性物質インターカレート用組成物及び親油性物質インターカレート組成物 Pending JPH04357108A (ja)

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