JPH04357107A - シリコーン油インターカレート組成物 - Google Patents

シリコーン油インターカレート組成物

Info

Publication number
JPH04357107A
JPH04357107A JP3092979A JP9297991A JPH04357107A JP H04357107 A JPH04357107 A JP H04357107A JP 3092979 A JP3092979 A JP 3092979A JP 9297991 A JP9297991 A JP 9297991A JP H04357107 A JPH04357107 A JP H04357107A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
silicone oil
clay mineral
cationic surfactant
composition
added
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3092979A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsuaki Yoshioka
吉岡 克昭
Tomomi Watanabe
渡辺 ともみ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Paint Co Ltd
Original Assignee
Nippon Paint Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Paint Co Ltd filed Critical Nippon Paint Co Ltd
Priority to JP3092979A priority Critical patent/JPH04357107A/ja
Publication of JPH04357107A publication Critical patent/JPH04357107A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Silicates, Zeolites, And Molecular Sieves (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シリコーン油を層間に
内包(インターカレート)した粘土鉱物からなる組成物
に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年、
塗装の分野においては、物品(被塗物)に美観を与える
こと、その物品を保護すること等の本来の目的に加えて
、種々の機能を塗膜に付与して塗膜の多機能化、高機能
化を図ることが行われるようになってきた。塗膜に潤滑
性を付与することもその一つであり、一般の潤滑油やグ
リース等の適用をきらう部位等にこのような潤滑性のあ
る塗膜を形成することが行われている。
【0003】塗膜に潤滑性を付与するには、良好な潤滑
性を示す塗料用樹脂を選択しなければならないが、それ
に加えて、潤滑性を発現する物質を塗料に添加すること
も行われる。そのような潤滑剤(添加剤)としては、塗
膜に求められる潤滑性の度合い、塗膜にかかる圧力、温
度等の条件により適宜選択されるが、代表的な潤滑剤(
添加剤)の一つにシリコーン油がある。
【0004】シリコーン油は化学的に安定で、耐酸化性
に良好であり、また耐熱性もあり、基本的には潤滑性塗
膜の形成に好適な添加剤ではあるが、単に塗料中にシリ
コーン油を添加してなるものから形成した塗膜において
は、容易にシリコーン油が滲み出してしまい、その結果
、塗膜の潤滑性が長期に持続しない傾向がある。また、
加工時に塗膜に圧力や温度等が加わると、塗膜からシリ
コーン油が滲み出すこともあり、問題となる場合もある
【0005】したがって、塗膜に十分な潤滑性を長期間
にわたって付与することができるとともに、添加したシ
リコーン油が、塗膜から余分に滲み出さないようにする
ことが目指されている。
【0006】この問題を解決する手段の一つとして、層
状構造を有するモンモリロナイト(ベントナイト)等の
粘土鉱物のインターカレート性(液状物質を粘土鉱物内
の層間に取り込むこと)を利用する方法が考えられる。 すなわち、モンモリロナイト(ベントナイト)等の粘土
鉱物を第四級のアルキルアンモニウム塩等の有機塩によ
り変性して粘土鉱物の層状構造部分を親油性に変性し(
たとえばこのような例として特開昭61−129033
号、同61−245836号、同61−289014号
等がある)、この部分にシリコーン油をインターカレー
トする(たとえば特開平1−180237号)。そして
このシリコーン油をインターカレートした変性粘土鉱物
を塗料中に添加して、塗膜の潤滑性を得る方法である。
【0007】しかしながら、従来の有機変性粘土には、
低分子量の溶剤等はインターカレートすることができた
が、シリコーン油等の親油性有機物質は良好にインター
カレートできなかった。また、たとえインターカレート
できたとしても、容易に有機変性粘土から滲み出すか揮
散してしまう。
【0008】なお、有機変性粘土に液状の親油性物質を
インターカレートした例として、Na型モンモリロナイ
トを非イオン界面活性剤で処理して流動パラフィンを層
間にインターカレートし、流動パラフィンに対して膨潤
性を示すようにした有機変性粘土の報告(山口道広、油
化学、第39巻(2)、95〜99ページ、及び100
〜104ページ、1990年)がある。
【0009】しかしながら、本発明者等の研究によれば
、モンモリロナイト等の粘土鉱物に非イオン界面活性剤
を添加して粘土鉱物の層間を処理し、これに親油性物質
をインターカレートしてなるものは、粘土粉末の洗浄中
に非イオン界面活性剤が染み出しやすく、親油性物質を
良好に保持することができないことがわかった。
【0010】したがって、本発明の目的は、シリコーン
油を粉末状等の固体状態で安定に保持することができ、
かつ取扱性に優れ、潤滑性の塗膜を形成する際に用いる
添加剤として好適な組成物を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的に鑑み鋭意研究
の結果、本発明者は、特定の構造を有するカチオン性界
面活性剤を用いて粘土鉱物を処理すれば、その粘土鉱物
の層内を親油性にすることができ、もってシリコーン油
を良好に保持することができることを発見し、本発明を
完成した。
【0012】すなわち、本発明のシリコーン油インター
カレート組成物は、(a) 粘土鉱物と、(b) 第一
、第二、又は第三アミン塩、もしくは第四級アンモニウ
ム塩のいずれかであって、炭素数が10以上のアルキル
基を2個以上有し、エステル結合、エーテル結合及びア
ミド結合のうちの少なくとも1種を含有するカチオン界
面活性剤の少なくとも1種と、(c) シリコーン油を
含有することを特徴とする。
【0013】以下本発明を詳細に説明する。
【0014】本発明で用いることができる粘土鉱物は、
2:1型の層状構造を示すものであり、含水珪酸アルミ
ニウム系のものを好適に使用することができる。含水珪
酸アルミニウム系の粘土鉱物は、一般に、(X,Y)2
−3 (Si,Al)4 O20(OH) 2 ・Z1
/3 ・nH2 O(ただし、XはAl、Fe(3価)
、Mn(3価)、又はCr(3価)であり、YはMg、
Fe(2価)、Ni、Zn、又はLiであり、ZはK、
Na、又はCaである)の構造式で示される。このよう
な粘土鉱物としては、天然の粘土鉱物ではモンモリロナ
イト、サポナイト、ヘクトライト、バーミキュライト、
バイデライト等がある。また本発明では、これらと同様
の構造を有する合成の粘土鉱物を用いてもよい。なお、
合成された粘土鉱物の中には、上記の式中、(OH) 
2 の部分がF等のハロゲン基で置換されたものもある
が、本発明における粘土鉱物はそれらを含む。 合成された粘土鉱物としてはさらに、合成雲母(四珪素
マイカ、テニオライト)等が挙げられる。
【0015】上記したような粘土鉱物は強い親水性を示
し、水中において多量の水をその結晶層間にインターカ
レートして著しく膨潤する。なお、通常の雲母、カオリ
ン、パイロフィライト等は水に膨潤せず、本発明には不
適当である。
【0016】次に、本発明に使用できるカチオン界面活
性剤は、第一、第二、又は第三アミン塩、もしくは第四
級アンモニウム塩のいずれかからなる界面活性剤であっ
て、炭素数が10以上のアルキル基を2個以上有し、エ
ステル結合、エーテル結合及びアミド結合のうちの少な
くとも1種を含有するものである。
【0017】本発明者らの研究によると、カチオン界面
活性剤であっても、■炭素数が10以上のアルキル基を
2個以上有さないもの、または■炭素数が10以上のア
ルキル基を2個以上有してはいるが、その骨格中にエス
テル結合、エーテル結合又はアミド結合を持たないもの
を用いた場合、処理した粘土鉱物に多量のシリコーン油
をインターカレートすることができない。また一旦その
層間にインターカレートしても、シリコーン油が滲み出
してくる(シリコーン油と粘土鉱物とが分離する)ので
好ましくない。
【0018】本発明に用いることができるカチオン界面
活性剤としては、具体的には、第一アミン塩としては、
ジアルコキシアルキルアミン塩等が挙げられ、第二アミ
ン塩としては、N−(3−アルコキシ−2−ヒドロキシ
プロピル)モノアルキルアミン塩、モノアルキルエステ
ルエチルモノアルキルアミン塩、アルキルアミドエチル
モノアルキルアミン塩等が挙げられる。また第三アミン
塩としては、N−(3−アルコキシ−2−ヒドロキシプ
ロピル)ジアルキルアミン塩、モノアルキルエステルエ
チルジアルキルアミン塩、アルキルアミドエチルジアル
キルアミン塩等が挙げられる。さらに第四級アンモニウ
ム塩としては、N−(3−アルコキシ−2−ヒドロキシ
プロピル)トリアルキルアンモニウムハライド、モノア
ルキルエステルエチルトリアルキルアミン塩、アルキル
アミドエチルトリアルキルアミン塩等が挙げられる。上
記の塩の好ましいものとしてはハロゲンを有する塩であ
り、好ましいハロゲンとしては塩素である。好ましくは
、N−(3−アルコキシ−2−ヒドロキシプロピル)ト
リアルキルアンモニウムハライド、N−(3−アルコキ
シ−2−ヒドロキシプロピル)ジアルキルアミンハライ
ド等を、より好ましくはこれらのクロライド等を用いる
。上記各成分のアルコキシ基、アルキル基は、少なくと
もその2個以上が炭素数10以上である。
【0019】N−(3−アルコキシ−2−ヒドロキシプ
ロピル)トリアルキルアンモニウムハライドは下記の構
造を有する。
【化1】 より好ましくは、上記化1中において、R1 として炭
素数が12〜13のアルキル基、R2 として炭素数が
16〜18のアルキル基、R3 及びR4 としてメチ
ル基からなるものを用いる。なお、Xはハロゲン元素を
示す。
【0020】前述した粘土鉱物の層間にインターカレー
トされるシリコーン油は特に限定されず、従来、減摩剤
、潤滑剤等に使用されているものを用いてよい。好まし
くは直鎖状のアルキルポリシロキサンまたはその変性体
(変性シリコーン油)を用いる。すなわち、シリコーン
油としては下記式
【化2】 (ただし、上記化2中、R1 はメチル基又はフェニル
基であり、R2 はメチル基、水酸基、又は下記式
【化
3】 (但し、上記化3中、R3 はアルキル基)であり、上
記化2中のnは0〜2000程度の整数である。)で表
されるものを使用することができる。
【0021】また、下記式
【化4】 (ただし、上記化4中、R1 はメチル基又はフェニル
基であり、R2 はメチル基、水酸基、又は下記式
【化
5】 (但し、上記化5中、R3 はアルキル基)であり、上
記化4中のR4 は水素基又は下記式
【化6】 (但し、上記化6中、R5 はアルキル基)であり、上
記化4中のx及びyは整数であって、x+yは1〜20
00程度の整数である。)で表される変性シリコーン油
を使用することができる。
【0022】なお、変性シリコーン油として下記式
【化
7】 (ただし、上記化7中、R1 はメチル基又はフェニル
基であり、R6 及びR7 はアルキル基又はフェニル
基であり、POAはポリエーテル基であり、またR2 
はメチル基、水酸基、又は下記式
【化8】 (但し、上記化8中R3 はアルキル基)であり、上記
化7中のx、y、zおよびwは整数であり、x+y+z
+wが1〜2000程度である。)で表されるような重
合形態の変性シリコーン油も使用することができる。
【0023】シリコーン油の粘度は0.65〜1000
00センチストロークス、好ましくは10〜3000セ
ンチストロークス程度であるのがよい。この様な範囲の
粘度を有するシリコーン油であると容易に粘土鉱物内に
インターカレートすることができる。
【0024】上述した粘土鉱物、及びカチオン界面活性
剤の配合量は、粘土鉱物100gに対して、カチオン界
面活性剤を10ミリ当量以上200ミリ当量以下とする
のがよい。カチオン界面活性剤が10ミリ当量未満では
、粘土鉱物が良好に膨潤しない。すなわち、粘土鉱物の
層間に多量のシリコーン油をインターカレートできない
。一方、カチオン界面活性剤の量を200ミリ当量を超
す量としても、水膨潤性の粘土鉱物のイオン交換能に限
度がある(粘土鉱物の層間に置換されるイオンの絶対量
に限度がある)ために、インターカレートされるシリコ
ーン油の量の増加がみられない。したがってカチオン界
面活性剤の添加量の上限を200ミリ当量とする。
【0025】より好ましいカチオン界面活性剤の配合量
は、一般に、粘土鉱物100gに対して、60ミリ当量
以上150ミリ当量以下であるが、用いる粘土鉱物の種
類に応じて適宜変更するのがよい。たとえば合成マイカ
を用いる場合には、カチオン界面活性剤の配合量は75
ミリ当量程度とするのがよい。また、バーミキュライト
を用いる場合には、150ミリ当量程度がよい。
【0026】一方、インターカレートされるシリコーン
油の量は、用いた粘土鉱物の種類、及び得られるシリコ
ーン油インターカレート組成物の用途等に応じて適宜変
更してよいが、一般には、粘土鉱物100gに対してシ
リコーン油を10〜2000gとするのがよい。さらに
好ましくは、シリコーン油の量を10〜500gとする
【0027】次に、粘土鉱物と、カチオン界面活性剤と
、シリコーン油とを含有する組成物の作製方法について
説明する。
【0028】まず、粘土鉱物を準備する。このとき粘土
鉱物を水等により適当な濃度に希釈しておいてもよい。
【0029】次に、カチオン界面活性剤を水等により希
釈するか、加温するかして、適度な粘性に調整する。
【0030】目的に応じて、上記の粘土鉱物及びカチオ
ン界面活性剤を所望の濃度比で混合し、十分に攪拌又は
混練する。なお、攪拌はディスパー等を用いて通常の方
法で行うことができる。
【0031】次に、混合物を十分に洗浄する。洗浄は、
まず混合物を水等に分散させ、つぎに遠心分離機等を用
いて脱水する操作を繰り返して行うことができる。なお
、この洗浄の工程で、分散液が発泡する場合には、アル
コール等を添加するのがよい。
【0032】さらに、水/親水性の有機溶剤の混合物を
用い、脱水した粘土鉱物を洗浄する。このとき水/親水
性の有機溶剤の比率を変化させた複数の水/親水性の有
機溶剤の混合液を用い(徐々に有機溶剤量を多くする)
、繰り返し洗浄する。そして最終的には、有機溶剤のみ
で洗浄し、粘土鉱物の表面に付着したカチオン界面活性
剤を完全に洗い落とす。ここで、有機溶剤としては例え
ばメタノール、エタノール、イソプロパノール、アセト
ン等の水と相溶する溶剤等を用いることができる。
【0033】このようにして得られたものが、シリコー
ン油をインターカレートすることができる組成物となる
が、この組成物は通常ペースト状となる。これをさらに
遠心分離機にかけ、蒸発又は真空乾燥を施して、所望の
成形体(固形物)としてもよい。また、この固形物を粉
砕して粉末状としてもよい。
【0034】上記で得られた組成物に対し、上述したシ
リコーン油を加え、カチオン界面活性剤により変性した
粘土鉱物の層間に所望のシリコーン油をインターカレー
トする。
【0035】カチオン界面活性剤により変性した粘土鉱
物に、シリコーン油をインターカレートする方法は、両
者を適量混ぜ合わせ、これを十分混合(攪拌、混練)す
ることにより行うことができる。
【0036】
【作用】本発明では、カチオン界面活性剤として、第一
、第二、又は第三アミン塩、もしくは第四級アンモニウ
ム塩のいずれかであって、炭素数が10以上のアルキル
基を2個以上有し、エステル結合、エーテル結合及びア
ミド結合のうちの少なくとも1種を含有するものを用い
て粘土鉱物中の層構造部分を変性している。
【0037】層構造部分の内壁面に付着したカチオン界
面活性剤により、層内の中央部分に疎水部が形成される
ことになる。この層内の中央部分の疎水部の親油性は、
周囲の親水性とのバランスにより決定されることになる
が、本発明で用いるカチオン界面活性剤は、上述の通り
、炭素数が10以上のアルキル基を2個以上有しており
、その骨格中にエステル結合、エーテル結合及びアミド
結合のうちの少なくとも1種を有しているので、親油性
が大きく向上し、その結果、層間に多量のシリコーン油
が安定にインターカレートされることになるものと考え
られる。
【0038】粘土鉱物の層間にシリコーン油が安定にイ
ンターカレートされることにより、必要以上のシリコー
ン油が粘土鉱物から滲み出すことはない。また、耐熱性
も向上し、多少の熱をかけても粘土鉱物からシリコーン
油が揮散することもない。
【0039】
【実施例】本発明を以下の実施例によりさらに詳細に説
明する。 参考例1 以下に示すカチオン界面活性剤を70g(100ミリ当
量に相当)溶解した水溶液500mlに、クニピアF(
クニミネ工業(株)製モンモリロナイト)を100g添
加し、ディスパーを用いて約30分攪拌した。
【化9】 ただし、化9において、R1 は炭素数10のアルキル
基であり、R2 は炭素数16のアルキル基、Xは塩素
である。
【0040】水及び水/エタノール混合液を用いて充分
洗浄後、約一昼夜乾燥して目的の有機変性粘土(インタ
ーカレート用組成物)を得た。
【0041】上記で得たインターカレート用組成物に対
して、X線回折(定方位法)を行い、層間距離を求めた
。結果を表1に示す。
【0042】比較参考例1 比較用の組成物のために、以下に示すカチオン界面活性
剤を42g(100ミリ当量に相当)溶解した水溶液5
00mlに、クニピアF(クニミネ工業(株)製モンモ
リロナイト)を100g添加し、ディスパーを用いて約
30分攪拌した。
【化10】 ただし、化10においてR1 は炭素数10のアルキル
基である。
【0043】参考例1と同様にして洗浄、乾燥し、有機
変性粘土を作製した。この有機変性粘土について、参考
例1と同様にして層間距離を求めた。結果を表1に示す
【0044】参考例2 以下に示すカチオン界面活性剤を45g(70ミリ当量
に相当)溶解した水溶液500mlに、膨潤性雲母(コ
ープケミカル(株)製合成雲母)を100g添加し、デ
ィスパーを用いて約30分攪拌した。
【化11】 ただし、上記化11のカチオン界面活性剤において、R
1 は炭素数12のアルキル基であり、R2 は炭素数
18のアルキル基である。
【0045】上記で得られた混合物を参考例1と同様に
して洗浄、乾燥して目的の有機変性粘土(インターカレ
ート用組成物)を得た。
【0046】得られたインターカレート用組成物に対し
て、X線回折(定方位法)を行い、層間距離を求めた。 結果を表1に示す。
【0047】比較参考例2 比較のために、RO−CH2 −CH2 −N(C2 
H5 )2 ・Clの構造を有するカチオン界面活性剤
(ここでRは炭素数18のアルキル基)を26g用い、
他は参考例1と同様にして有機変性粘土(インターカレ
ート用組成物)を調製した。
【0048】この組成物について、参考例1と同様にし
て層間距離を測定した。結果を表1に示す。
【0049】実施例1〜3 参考例1で作製した有機変性粘土50重量部と、3種類
のシリコーン油(実施例1のシリコーン油の粘度30セ
ンチストロークス、実施例2のシリコーン油の粘度50
0センチストロークス、実施例3のシリコーン油の粘度
1000センチストロークス、ともに信越化学工業(株
)製)50重量部とをそれぞれ混合した。得られたシリ
コーン油インターカレート組成物について参考例1と同
様にしてその層間距離を求めた。結果を表1に示す。ま
た、得られた組成物の外観を観察したところ、各例とも
にシリコーン油の滲み出しは全くみられず、相分離はし
ていなかった。
【0050】実施例4〜5 参考例2で得た有機変性粘土50重量部と、エポキシ系
の変性シリコーン(100センチストロークス、信越化
学工業(株)製:実施例4)及びアミン系の変性シリコ
ーン(100センチストロークス、信越化学工業(株)
製:実施例5)50重量部とをそれぞれ混合し、実施例
1と同様にしてシリコーン油インターカレート組成物を
調製した。この組成物について実施例1と同様にしてそ
の層間距離を求めた。結果を表1に示す。また、得られ
た組成物の外観を観察したところ、シリコーン油の滲み
出しは全くみられず、相分離はしていなかった。
【0051】実施例6 エポキシ系の変性シリコーン50重量部の代わりにポリ
エーテル変性のシリコーン(200センチストロークス
、信越化学工業(株)製)50重量部を用いた以外は、
実施例4と同様にして組成物を調製した。得られた組成
物について、実施例4と同様にしてその層間距離を求め
た。結果を表1に示す。また、得られた組成物の外観を
観察したところ、シリコーン油の滲み出しは全くみられ
ず、相分離はしていなかった。
【0052】
【0053】表1から分かるように、参考例における層
間距離は、それに対応する比較参考例における層間距離
よりはるかに大きくなっている。これは、参考例におけ
る組成物中の粘土鉱物が、比較参考例における粘土鉱物
よりカチオン界面活性剤を良好にインターカレートして
いることを示している。また各実施例における層間距離
は、上記の各参考例におけるそれよりも大きい。これは
実施例における粘土鉱物が良好にシリコーン油をインタ
ーカレートしていることを示している。
【0054】実施例7、比較例1 参考例1で作製した有機変性粘土50重量部と、粘度が
10センチストロークスのシリコーン油(信越化学工業
(株)製)50重量部とを用いて、実施例1と同様にし
てシリコーン油をインターカレートした組成物を作製し
た。この組成物を150℃で2時間放置したときの重量
の減少を測定した。重量減少率は6%であった。一方、
比較として、上記のシリコーン油そのものを150℃で
2時間放置し、その重量減少を測定した。重量減少率は
25%であった。
【0055】実施例8 参考例1で用いた粘土鉱物50重量部及びカチオン界面
活性剤35重量部とを用いて、参考例1と同様にしてシ
リコーン油インターカレート用組成物を作製した。この
組成物に、実施例1で用いたシリコーン油(粘度30セ
ンチストロークス)15重量部を添加し、さらにキシレ
ンを加え、固形分が10%のキシレン溶液を調製した。
【0056】エポキシエステル樹脂50重量部と、メラ
ミン樹脂50重量部とをとり、これにキシレン/ブチル
セロソルブの混合溶剤を加えて樹脂分が40%の樹脂溶
液を調製した。
【0057】この樹脂溶液100重量部に上記のキシレ
ン溶液3重量部を加え、塗料を調製した。この塗料を、
乾燥塗膜で7〜8μmとなるように鋼板に塗布し、17
0℃で10分間の焼付を行った。
【0058】得られた塗装鋼板を金属ロールで圧下した
ものと、しないものとについて、それぞれの塗膜の動摩
擦係数(μ)を以下の条件で測定した。  動摩擦係数
(μ)の測定条件 荷重1kgの3点支持法 引張速度150cm/分
【0059】金属ロールで圧下した塗膜の動摩擦係数(
μ)は0.13であり、金属ロールで圧下しない塗膜の
動摩擦係数(μ)は0.20であった。
【0060】
【発明の効果】以上に詳述した通り、本発明による組成
物はシリコーン油を安定にインターカレートしている。 したがって、本発明によれば、シリコーン油を粉末状(
固体状)等にして保存することができるので、シリコー
ン油の取扱い性が向上する。
【0061】本発明によるシリコーン油インターカレー
ト組成物を塗料中に添加すれば、良好な潤滑性を有する
塗膜を形成することができる。また、塗膜中のシリコー
ン油は、塗膜に圧力がかかったときに徐々に組成物から
放出されることが期待され、過剰のシリコーン油が滲み
出し、周囲を汚染することはない。また、潤滑性の効果
が長く持続する塗膜とすることができる。
【0062】また、本発明による組成物は耐熱性も良好
であり、塗膜形成時の焼付でもインターカレートされた
シリコーン油が揮散することはない。
【0063】1なお、本発明による組成物は、潤滑性の
塗膜の形成に用いられるのみならず、各種のプラスチッ
ク製品の添加剤や改質剤としても使用できる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  (a) 粘土鉱物と、(b) 第一、
    第二、又は第三アミン塩、もしくは第四級アンモニウム
    塩のいずれかであって、炭素数が10以上のアルキル基
    を2個以上有し、エステル結合、エーテル結合及びアミ
    ド結合のうちの少なくとも1種を含有するカチオン界面
    活性剤の少なくとも1種と、(c) シリコーン油とを
    含有することを特徴とするシリコーン油インターカレー
    ト組成物。
JP3092979A 1991-03-29 1991-03-29 シリコーン油インターカレート組成物 Pending JPH04357107A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3092979A JPH04357107A (ja) 1991-03-29 1991-03-29 シリコーン油インターカレート組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3092979A JPH04357107A (ja) 1991-03-29 1991-03-29 シリコーン油インターカレート組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH04357107A true JPH04357107A (ja) 1992-12-10

Family

ID=14069510

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3092979A Pending JPH04357107A (ja) 1991-03-29 1991-03-29 シリコーン油インターカレート組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH04357107A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006504815A (ja) * 2002-10-31 2006-02-09 コモンウェルス サイエンティフィック アンド インダストリアル リサーチ オーガニゼイション 耐火材料

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006504815A (ja) * 2002-10-31 2006-02-09 コモンウェルス サイエンティフィック アンド インダストリアル リサーチ オーガニゼイション 耐火材料
JP2011219769A (ja) * 2002-10-31 2011-11-04 Commonwealth Scientific & Industrial Research Organisation 耐火材料
US9745515B2 (en) 2002-10-31 2017-08-29 Commonwealth Scientific And Industrial Research Organisation Fire resistant material

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4512531B2 (ja) 抗菌性の乾燥コーティング
US5728764A (en) Formulations including improved organoclay compositions
EP0687657B1 (de) Polysiloxan-Zusammensetzungen, Verfahren zu ihrer Herstellung und ihre Verwendung für Beschichtungen
Majumdar et al. Synthesis and antimicrobial activity of quaternary ammonium-functionalized POSS (Q-POSS) and polysiloxane coatings containing Q-POSS
EP0359475B1 (en) Process of preparing silicone composition, and cosmetic and lustering materials containing the composition
EP0848692B1 (en) Improved organoclay compositions
EP1443097B1 (en) Dilatant fluid composition
DE2528134B2 (de) Silan/Pulver-Gemisch und dessen Verwendung
DE2641699A1 (de) Waessrige diorganopolysiloxanemulsionen und ihre verwendung
DE19828256A1 (de) Antifoulingmittel, ein Verfahren zur Herstellung und deren Verwendung sowie daraus hergestellte Antifoulingbeschichtungen
JPH04500522A (ja) 水性系用増粘剤
US4996257A (en) Surface-treated polyorganosilsesquioxane fine powder
WO2010103103A1 (de) Neue polyorganosiloxane und deren verwendungen
CN113840858B (zh) 含有环酰胺的流变控制添加剂
DE60113672T2 (de) Instante mischung für magnetorheologische flüssigkeiten
DE3912877A1 (de) Feines pulver aus einem siliconharz, enthaltend quaternaere ammoniumgruppen
Yuan et al. Surface modification of calcined kaolin with toluene diisocyanate based on high energy ball milling
DE3050751C2 (ja)
JPH04357107A (ja) シリコーン油インターカレート組成物
JPH04305005A (ja) 加水分解性有機金属化合物インターカレート組成物
Abd El-Gawad et al. A novel approach for new cost-saving durable anticorrosive and antibacterial coatings
JPH04357108A (ja) 親油性物質インターカレート用組成物及び親油性物質インターカレート組成物
JPH04300801A (ja) 抗菌性物質インターカレート組成物
JP3245840B2 (ja) 抗菌性被覆組成物
DE2821016A1 (de) Korrosionsschutzpraeparat fuer eisenhaltige metalle