JPH04305005A - 加水分解性有機金属化合物インターカレート組成物 - Google Patents

加水分解性有機金属化合物インターカレート組成物

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JPH04305005A
JPH04305005A JP9286491A JP9286491A JPH04305005A JP H04305005 A JPH04305005 A JP H04305005A JP 9286491 A JP9286491 A JP 9286491A JP 9286491 A JP9286491 A JP 9286491A JP H04305005 A JPH04305005 A JP H04305005A
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JP
Japan
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clay mineral
hydrolyzable organometallic
cationic surfactant
organometallic compound
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Katsuaki Yoshioka
吉岡 克昭
Tomomi Watanabe
渡辺 ともみ
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Nippon Paint Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、液状の加水分解性有機
金属化合物を層間に内包(インターカレート)した粘土
鉱物からなる組成物に関する。 【0002】 【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】各種プ
ラスチック製品の製造においては、その用途に応じた特
性を得るために樹脂成分の他に各種の添加剤や充填剤を
配合し、改質を図ることが一般に行われている。また、
最近では、無機物質をプラスチック中に配合してプラス
チック製品の複合化を図ることも広く行われている。 【0003】たとえば、各種エラストマー製品の製造等
においては、耐熱性、耐摩耗性、電気絶縁性等の向上、
表面性の改善等の目的でマイカ、クレー、タルク等の無
機(粘土)材料を添加することが行われている。 【0004】しかしながら、マイカ、クレー、タルク等
の層状構造を有する粘土鉱物は、それ自身が吸油性を有
するため、親油性の樹脂成分に混入した場合に樹脂が増
粘し、流動性が低下することがあり、作業性が劣るよう
になる。これを避けるために添加剤や充填剤の配合量を
控えれば、充填剤等の配合による改質の効果が十分に発
揮されない。たとえば、クレーやタルクはプラスチック
製品の表面性の向上を目的として添加されることが多い
が、樹脂の粘性の増大を避けるためにその配合量を小さ
くすれば、得られるプラスチック製品の表面性は必ずし
も良好なものとはならない。 【0005】したがって、本発明の目的は、各種プラス
チックの改質のために添加する組成物であって、親油性
の樹脂成分に添加しても樹脂が大きく増粘せず、もって
良好な流動性を維持することができ、本来目的とした改
質を行うことができる組成物を提供することである。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記目的に鑑み鋭意研究
の結果、本発明者は、特定の構造を有するカチオン性界
面活性剤により、層構造を有する粘土鉱物を処理してそ
の層内部を親油性にし、その層内に液状の加水分解性有
機金属化合物を保持しておけば、粘土鉱物の吸油性を低
下させることができ、もってこれを樹脂成分に添加して
も流動性の低下がみられないことを発見し、本発明を完
成した。 【0007】すなわち、本発明の加水分解性有機金属化
合物インターカレート組成物は、(a) 粘土鉱物と、
(b) 第一、第二、又は第三アミン塩、もしくは第四
級アンモニウム塩のいずれかであって、炭素数が10以
上のアルキル基を2個以上有し、エステル結合、エーテ
ル結合及びアミド結合のうちの少なくとも1種を含有す
るカチオン界面活性剤の少なくとも1種と、(c) 液
状の加水分解性有機金属化合物とを含有することを特徴
とする。 【0008】以下本発明を詳細に説明する。 【0009】本発明で用いることができる粘土鉱物は、
2:1型の層状構造を示すものであり、含水珪酸アルミ
ニウム系のものを好適に使用することができる。含水珪
酸アルミニウム系の粘土鉱物は、一般に、(X,Y)2
−3 (Si,Al)4 O20(OH) 2 ・Z1
/3 ・nH2 O(ただし、XはAl、Fe(3価)
、Mn(3価)、又はCr(3価)であり、YはMg、
Fe(2価)、Ni、Zn、又はLiであり、ZはK、
Na、又はCaである)の構造式で示される。このよう
な粘土鉱物としては、天然の粘土鉱物ではモンモリロナ
イト、サポナイト、ヘクトライト、バーミキュライト、
バイデライト等がある。また本発明では、これらと同様
の構造を有する合成の粘土鉱物を用いてもよい。なお、
合成された粘土鉱物の中には、上記の式中、(OH) 
2 の部分がF等のハロゲン基で置換されたものもある
が、本発明における粘土鉱物はそれらを含む。 合成された粘土鉱物としてはさらに、合成雲母(四珪素
マイカ、テニオライト)等が挙げられる。 【0010】上記したような粘土鉱物は強い親水性を示
し、水中において多量の水をその結晶層間にインターカ
レートして著しく膨潤する。なお、通常の雲母、カオリ
ン、パイロフィライト等は水に膨潤せず、本発明には不
適当である。 【0011】上述した粘土鉱物は、プラスチックの改質
の目的に合わせて適宜選択して用いる。 【0012】次に、本発明に使用できるカチオン界面活
性剤は、第一、第二、又は第三アミン塩、もしくは第四
級アンモニウム塩のいずれかからなる界面活性剤であっ
て、炭素数が10以上のアルキル基を2個以上有し、エ
ステル結合、エーテル結合及びアミド結合のうちの少な
くとも1種を含有するものである。 【0013】本発明者らの研究によると、カチオン界面
活性剤であっても、■炭素数が10以上のアルキル基を
2個以上有さないもの、または■炭素数が10以上のア
ルキル基を2個以上有してはいるが、その骨格中にエス
テル結合、エーテル結合又はアミド結合を持たないもの
を用いた場合、処理した粘土鉱物に多量の加水分解性有
機金属化合物をインターカレートすることができない。 十分な量の加水分解性有機金属化合物をインターカレー
トできないと、これを添加した樹脂の粘度が大きく増大
してしまう。 【0014】本発明に用いることができるカチオン界面
活性剤としては、具体的には、第一アミン塩としては、
ジアルコキシアルキルアミン塩等が挙げられ、第二アミ
ン塩としては、N−(3−アルコキシ−2−ヒドロキシ
プロピル)モノアルキルアミン塩、モノアルキルエステ
ルエチルモノアルキルアミン塩、アルキルアミドエチル
モノアルキルアミン塩等が挙げられる。また第三アミン
塩としては、N−(3−アルコキシ−2−ヒドロキシプ
ロピル)ジアルキルアミン塩、モノアルキルエステルエ
チルジアルキルアミン塩、アルキルアミドエチルジアル
キルアミン塩等が挙げられる。さらに第四級アンモニウ
ム塩としては、N−(3−アルコキシ−2−ヒドロキシ
プロピル)トリアルキルアンモニウムハライド、モノア
ルキルエステルエチルトリアルキルアミン塩、アルキル
アミドエチルトリアルキルアミン塩等が挙げられる。上
記の塩の好ましいものとしてはハロゲンを有する塩であ
り、好ましいハロゲンとしては塩素である。好ましくは
、N−(3−アルコキシ−2−ヒドロキシプロピル)ト
リアルキルアンモニウムハライド、N−(3−アルコキ
シ−2−ヒドロキシプロピル)ジアルキルアミンハライ
ド等を、より好ましくはこれらのクロライド等を用いる
。上記各成分のアルコキシ基、アルキル基は、少なくと
もその2個以上が炭素数10以上である。 【0015】N−(3−アルコキシ−2−ヒドロキシプ
ロピル)トリアルキルアンモニウムハライドは下記の構
造を有する。 【化1】 より好ましくは、上記化1中において、R1 として炭
素数が12〜13のアルキル基、R2 として炭素数が
16〜18のアルキル基、R3 及びR4 としてメチ
ル基からなるものを用いる。なお、Xはハロゲン元素を
示す。 【0016】前述した粘土鉱物の層間にインターカレー
トされる液状の有機金属化合物は、少なくとも2個の加
水分解性の基を有するものであるのが好ましい。そのよ
うな加水分解性有機金属化合物としては、クロム系、シ
ラン系、チタン系、アルミニウム系、ジルコニウム系等
の各種カップリング剤を用いることができる。その中で
は特に、シランカップリング剤、チタンカップリング剤
等が好適である。またアルコキシドを用いることもでき
る。 【0017】カップリング剤は一般に、下記式【化2】 (ここで、Yは有機ポリマーと結合することができるか
又は有機ポリマーに対して強い親和性を有する親油性部
であり、Mは金属であり、ORはアルコキシ基である。 またnは2以上の整数である。)の構造を有する。 【0018】たとえばシランカップリング剤の場合には
、上記化2においてMはシリコンであり、nは2または
3となる。また、Yはビニル基、メタクリル基、エポキ
シ基、アミノ基、メルカプト基等であるのが好ましい。 さらにRとしてはメチル基、エチル基等であるのが好ま
しい。 【0019】上述したように、化2で示されるカップリ
ング剤においては、Y部分がいわば親油性部となり、ま
た、ORの部分が加水分解可能な部位となる。 【0020】一方、アルコキシドとしては、シリカ系ア
ルコキシド剤、チタン系アルコキシド剤等を用いること
ができる。具体的には、アルコキシドとしてテトラエト
キシシラン、プロピルトリエトキシシラン、テトラメト
キシシラン、テトラプロピルチタン、トリプロピルアル
ミニウム、テトラプロピルジルコニウム等を単独または
併用して用いるのがよい。 【0021】上述した粘土鉱物、及びカチオン界面活性
剤の配合量は、粘土鉱物100gに対して、カチオン界
面活性剤を10ミリ当量以上200ミリ当量以下とする
のがよい。カチオン界面活性剤が10ミリ当量未満では
、粘土鉱物が良好に膨潤しない。すなわち、粘土鉱物の
層間に多量の液状の加水分解性有機金属化合物をインタ
ーカレートできない。一方、カチオン界面活性剤の量を
200ミリ当量を超す量としても、水膨潤性の粘土鉱物
のイオン交換能に限度がある(粘土鉱物の層間に置換さ
れるイオンの絶対量に限度がある)ために、インターカ
レートされる液状の加水分解性有機金属化合物の量の増
加がみられない。したがってカチオン界面活性剤の添加
量の上限を200ミリ当量とする。 【0022】より好ましいカチオン界面活性剤の配合量
は、一般に、粘土鉱物100gに対して、60ミリ当量
以上150ミリ当量以下であるが、用いる粘土鉱物の種
類に応じて適宜変更するのがよい。たとえば合成マイカ
を用いる場合には、カチオン界面活性剤の配合量は75
ミリ当量程度とするのがよい。また、バーミキュライト
を用いる場合には、150ミリ当量程度がよい。 【0023】一方、インターカレートされる液状の加水
分解性有機金属化合物の量は、用いた粘土鉱物の種類、
及び得られる加水分解性有機金属化合物インターカレー
ト組成物の用途等に応じて適宜変更してよいが、一般に
は、粘土鉱物100gに対して加水分解性有機金属化合
物を5〜1000gとするのがよい。さらに好ましくは
、加水分解性有機金属化合物の量を10〜200gとす
る。 【0024】次に、粘土鉱物と、カチオン界面活性剤と
、加水分解性有機金属化合物とを含有する組成物の作製
方法について説明する。 【0025】まず、粘土鉱物を準備する。このとき粘土
鉱物を水等により適当な濃度に希釈しておいてもよい。 【0026】次に、カチオン界面活性剤を水等により希
釈するか、加温するかして、適度な粘性に調整する。 【0027】目的に応じて、上記の粘土鉱物及びカチオ
ン界面活性剤を所望の濃度比で混合し、十分に攪拌又は
混練する。なお、攪拌はディスパー等を用いて通常の方
法で行うことができる。 【0028】次に、混合物を十分に洗浄する。洗浄は、
まず混合物を水等に分散させ、つぎに遠心分離機等を用
いて脱水する操作を繰り返して行うことができる。なお
、この洗浄の工程で、分散液が発泡する場合には、アル
コール等を添加するのがよい。 【0029】さらに、水/親水性の有機溶剤の混合物を
用い、脱水した粘土鉱物を洗浄する。このとき水/親水
性の有機溶剤の比率を変化させた複数の水/親水性の有
機溶剤の混合液を用い(徐々に有機溶剤量を多くする)
、繰り返し洗浄する。そして最終的には、有機溶剤のみ
で洗浄し、粘土鉱物の表面に付着したカチオン界面活性
剤を完全に洗い落とす。ここで、有機溶剤としては例え
ばメタノール、エタノール、イソプロパノール、アセト
ン等の水と相溶する溶剤等を用いることができる。 【0030】このようにして得られたものが、液状の加
水分解性有機金属化合物をインターカレートすることが
できる組成物となるが、この組成物は通常ペースト状と
なる。これをさらに遠心分離機にかけ、蒸発又は真空乾
燥を施して、所望の成形体(固形物)としてもよい。ま
た、この固形物を粉砕して粉末状としてもよい。 【0031】上記で得られた組成物に対し、上述した液
状の加水分解性有機金属化合物を加え、カチオン界面活
性剤により変性した粘土鉱物の層間に所望の液状の加水
分解性有機金属化合物をインターカレートする。 【0032】カチオン界面活性剤により変性した粘土鉱
物に、液状の加水分解性有機金属化合物をインターカレ
ートする方法は、両者を適量混ぜ合わせ、これを十分混
合(攪拌、混練)することにより行うことができる。 【0033】 【作用】本発明では、カチオン界面活性剤として、第一
、第二、又は第三アミン塩、もしくは第四級アンモニウ
ム塩のいずれかであって、炭素数が10以上のアルキル
基を2個以上有し、エステル結合、エーテル結合及びア
ミド結合のうちの少なくとも1種を含有するものを用い
て粘土鉱物中の層構造部分を変性している。 【0034】粘土鉱物の層構造部分の内壁面に、上述し
たカチオン界面活性剤を付着させることにより、層内の
中央部分にむけて疎水部(親油性部)が形成されること
になる。すなわち層の内壁面は親油性基により覆われる
ことになる。この部分の親油性は、周囲の親水性とのバ
ランスにより決定されることになるが、本発明で用いる
カチオン界面活性剤は、上述の通り、炭素数が10以上
のアルキル基を2個以上有しており、その骨格中にエス
テル結合、エーテル結合及びアミド結合のうちの少なく
とも1種を有しているので、親油性が大きく向上する。 【0035】このような状態の変性粘土鉱物にカップリ
ング剤を加えると、カップリング剤の親油性部が、層の
内壁面を覆う親油性部にもぐりこみ(又は結合し)、カ
ップリング剤の加水分解可能部位(親水性部)が層間の
中央部側(表面側)にでることになる。このため、変性
粘土鉱物の吸油性が低下するものと思われる。 【0036】 【実施例】本発明を以下の実施例によりさらに詳細に説
明する。 参考例1 以下に示すカチオン界面活性剤を70g(100ミリ当
量に相当)溶解した水溶液500mlに、クニピアF(
クニミネ工業(株)製モンモリロナイト)を100g添
加し、ディスパーを用いて約30分攪拌した。 【化3】 ただし、化3において、R1 は炭素数10のアルキル
基であり、R2 は炭素数16のアルキル基、Xは塩素
である。 【0037】水及び水/エタノール混合液を用いて充分
洗浄後、約一昼夜乾燥して目的の有機変性粘土(インタ
ーカレート用組成物)を得た。 【0038】上記で得たインターカレート用組成物に対
して、X線回折(定方位法)を行い、層間距離を求めた
。結果を表1に示す。 【0039】比較参考例1 比較用の組成物のために、以下に示すカチオン界面活性
剤を42g(100ミリ当量に相当)溶解した水溶液5
00mlに、クニピアF(クニミネ工業(株)製モンモ
リロナイト)を100g添加し、ディスパーを用いて約
30分攪拌した。 【化4】 ただし、化4においてR1 は炭素数10のアルキル基
である。 【0040】参考例1と同様にして洗浄、乾燥し、有機
変性粘土を作製した。この有機変性粘土について、参考
例1と同様にして層間距離を求めた。結果を表1に示す
。 【0041】参考例2 以下に示すカチオン界面活性剤を45g(70ミリ当量
に相当)溶解した水溶液500mlに、膨潤性雲母(コ
ープケミカル(株)製合成雲母)を100g添加し、デ
ィスパーを用いて約30分攪拌した。 【化5】 ただし、上記化5のカチオン界面活性剤において、R1
 は炭素数12のアルキル基であり、R2 は炭素数1
8のアルキル基である。 【0042】上記で得られた混合物を参考例1と同様に
して洗浄、乾燥して目的の有機変性粘土(インターカレ
ート用組成物)を得た。 【0043】得られたインターカレート用組成物に対し
て、X線回折(定方位法)を行い、層間距離を求めた。 結果を表1に示す。 【0044】比較参考例2 比較のために、RO−CH2 −CH2 −N(C2 
H5 )2 ・Clの構造を有するカチオン界面活性剤
(ここでRは炭素数18のアルキル基)を26g用い、
他は参考例1と同様にして有機変性粘土(インターカレ
ート用組成物)を調製した。 【0045】この組成物について、参考例1と同様にし
て層間距離を測定した。結果を表1に示す。 【0046】実施例1 参考例1で作製した有機変性粘土50重量部と、シラン
カップリング剤(トーレ・シリコーン(株)製)50重
量部とを混合た。得られたシランカップリング剤インタ
ーカレート組成物について参考例1と同様にしてその層
間距離を求めた。結果を表1に示す。また、得られた組
成物の外観を観察したところ、シランカップリング剤の
滲み出しは全くみられず、相分離はしていなかった。 【0047】比較例1 比較参考例1で作製した有機変性粘土50重量部と、シ
ランカップリング剤(トーレ・シリコーン(株)製)5
0重量部とを混合し、実施例1と同様にしてシランカッ
プリング剤インターカレート組成物を作製した。得られ
たシランカップリング剤インターカレート組成物につい
て参考例1と同様にしてその層間距離を求めた。結果を
表1に示す。 【0048】実施例2 参考例2で作製した有機変性粘土50重量部と、チタン
系カップリング剤(松本製薬工業(株)製)50重量部
とを混合した。得られたチタン系カップリング剤インタ
ーカレート組成物について参考例1と同様にしてその層
間距離を求めた。結果を表1に示す。また、得られた組
成物の外観を観察したところ、チタン系カップリング剤
の滲み出しは全くみられず、相分離はしていなかった。 【0049】比較例2 比較参考例2で作製した有機変性粘土50重量部と、チ
タン系カップリング剤(松本製薬工業(株)製)50重
量部とを混合し、実施例2と同様にしてチタン系カップ
リング剤インターカレート組成物を作製した。得られた
チタン系カップリング剤インターカレート組成物につい
て参考例1と同様にしてその層間距離を求めた。結果を
表1に示す。 【0050】                          
     表1  例No.      層間距離(Å
)          例No.      層間距離
(Å)    参考例1        48    
          比較参考例1      28 
         参考例2        35  
            比較参考例2      2
5          実施例1        52
                比較例1     
   28          実施例2      
  41                比較例2 
       25        【0051】表1
から分かるように、参考例における層間距離は、それに
対応する比較参考例における層間距離よりはるかに大き
くなっている。これは、参考例における組成物中の粘土
鉱物が、比較参考例における粘土鉱物よりカチオン界面
活性剤を良好にインターカレートしていることを示して
いる。また各実施例における層間距離は、それに対応す
る比較例におけるそれよりも大きい。 これは実施例における粘土鉱物が良好に液状の加水分解
性有機金属化合物をインターカレートしていることを示
している。 【0052】実施例3 クニピアFの代わりに、膨潤性雲母(コープケミカル社
製)を用いた以外は、参考例1と同様にして有機変性粘
土を作製した。この有機変性粘土50重量部と、実施例
1で用いたシランカップリング剤50重量部とを用い、
実施例1と同様にしてシランカップリング剤インターカ
レート組成物を調製した。 【0053】多官能エポキシ化合物(数平均分子量約8
00)とポリオキシアルキレンジアミン(数平均分子量
約1200)とを、エポキシ基とアミノ基とがモル比で
1:3となるように混合した。この混合物の粘度を60
℃の条件でリヨン粘度計により測定したところ、200
センチストロークスであった。 【0054】この混合物100重量部に対して、上記で
得たシランカップリング剤インターカレート組成物5重
量部を添加してディスパーで攪拌した。得られた組成物
の粘度を上記と同様の条件で測定したところ800セン
チストロークスであった。 【0055】比施例3 クニピアFの代わりに、合成雲母(コープケミカル社製
)を用いた以外は、比較参考例1と同様にして有機変性
粘土を作製した。この有機変性粘土50重量部と、実施
例1で用いたシランカップリング剤50重量部とを用い
、実施例1と同様にしてシランカップリング剤インター
カレート組成物を調製した。 【0056】多官能エポキシ化合物(数平均分子量約8
00)とポリオキシアルキレンジアミン(数平均分子量
約1200)とを、エポキシ基とアミノ基とがモル比で
1:3となるように混合した。この混合物の粘度を60
℃の条件でリヨン粘度計により測定したところ、200
センチストロークスであった。 【0057】この混合物100重量部に対して、上記で
得たシランカップリング剤インターカレート組成物5重
量部を添加して、ディスパーで攪拌した。得られた組成
物の粘度を上記と同様の条件で測定したところ2500
センチストロークスであった。 【0058】以上からわかるように、実施例3によるシ
ランカップリング剤インターカレート組成物を樹脂に混
合しても、それ程大きな増粘はみられない。なお、実用
上は樹脂組成物の粘度は1000センチストロークス以
下であればよい。 【0059】 【発明の効果】以上に詳述した通り、本発明による組成
物を樹脂に添加しても作業が困難になる程の増粘はみら
れない。したがって、粘土鉱物の配合量を従来よりも多
くすることができ、プラスチック製品の表面仕上がり等
を向上することができる。 【0060】また、本発明による組成物は、各種塗料を
はじめとする種々の樹脂の粘土調整剤として用いること
ができる。 【0061】さらに、本発明による組成物において、反
応性のシランカップリング剤をインターカレートする構
成としておけば、そのような組成物は、プラスチックの
補強等の目的で充填した無機物質と、プラスチック(樹
脂)部分とを良好に密着させる補強剤となる。 【0062】また、本発明による組成物をプラスチック
に添加すれば、プラスチック成形品の離型が容易になる
利点もある。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  (a) 粘土鉱物と、(b) 第一、
    第二、又は第三アミン塩、もしくは第四級アンモニウム
    塩のいずれかであって、炭素数が10以上のアルキル基
    を2個以上有し、エステル結合、エーテル結合及びアミ
    ド結合のうちの少なくとも1種を含有するカチオン界面
    活性剤の少なくとも1種と、(c) 液状の加水分解性
    有機金属化合物とを含有することを特徴とする加水分解
    性有機金属化合物インターカレート組成物。
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