JP4520323B2 - 衣類 - Google Patents

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Description

本発明は、新規な衣類に関する。
防寒服、防火服等の衣服やその他の衣類は、外気温度等の外部環境の影響を抑え、人体を保護するため、様々な工夫がなされている。
例えば、防寒服としては、特許文献1では、保温層を設けた防寒服が記載されている。また、特許文献2では蓄熱マイクロカプセルを担持した繊維を用いた布部材について記載されている。
また、防火服としては、特許文献3では、透湿防水層、断熱層を積層した防火服が記載されている。
特開平9−241907号公報 特開2002−317329号公報 特開2002−138309号公報
このように、様々な環境下において、人体を保護するための衣服の開発が進んでおり、今後もさらなる衣服等の衣類の開発が望まれる。
本発明は、上記文献に対し、より優れた保温性を示す衣類を提供するものであり、表地と裏地との間に、多孔体(c)に蓄熱材(a)が担持された蓄熱体が設けられた衣類が、外気温度等の外部環境の影響を抑え、人体の保護に優れることを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明は、以下の特徴を含むものである。
1.多孔体(c)に蓄熱材(a)が担持された蓄熱体が、表地と裏地との間に設けられたことを特徴とする衣類であり、
該蓄熱体が、蓄熱材(a)、親水親油バランス(HLB値)が12以上の非イオン性界面活性剤(e)、反応性官能基を含有する化合物(c−1)と該反応性官能基と反応可能な反応性官能基を含有する化合物(c−2)を混合し、蓄熱材(a)をコロイド状に分散させ、(c−1)成分と(c−2)成分を反応させて得られるものであることを特徴とする衣類。
2.多孔体(c)に蓄熱材(a)が担持された蓄熱体が、表地と裏地との間に設けられたことを特徴とする衣類であり、
該蓄熱体が、蓄熱材(a)と、層状粘土鉱物(b)及び/または熱伝導性物質(d)、親水親油バランス(HLB値)が12以上の非イオン性界面活性剤(e)、反応性官能基を含有する化合物(c−1)と該反応性官能基と反応可能な反応性官能基を含有する化合物(c−2)を混合し、蓄熱材(a)をコロイド状に分散させ、(c−1)成分と(c−2)成分を反応させて得られるものであることを特徴とする衣類。
3.蓄熱材(a)100重量部に対し、層状粘土鉱物(b)が0.5〜50重量部混合されたものを用いることを特徴とする2.に記載の衣類。
4.層状粘土鉱物(b)が、有機処理された層状粘土鉱物であることを特徴とする2.または3.に記載の衣類。
5.蓄熱材(a)100重量部に対し、熱伝導性物質(d)が5〜200重量部混合されたものを用いることを特徴とする2.から4.のいずれかに記載の衣類。
6.蓄熱体中の蓄熱材(a)の含有率が、40重量%以上であることを特徴とする1.から5.のいずれかに記載の衣類。
7.蓄熱材(a)が、有機潜熱蓄熱材であることを特徴とする1.から6.のいずれかに記載の衣類。
本発明の衣類は、南極やシベリア地方の氷点下を下回る極寒地域でも、火事場等の高温環境下においても、外気温度等の外部環境の影響を抑えることができ、人体の保護に優れている。
以下、本発明を、実施するための最良の形態とともに詳細に説明する。
本発明の衣類は、表地と裏地との間に、多孔体(以下、「(c)成分」ともいう。)に蓄熱材(以下、「(a)成分」ともいう。)が担持された蓄熱体が設けられたものであり、外気温度等の外部環境の影響を抑えることができるものである。
本発明に用いる表地は、外部環境に晒される部分であり、その素材については、特に限定されず、公知のものを使用することができる。
例えば、表地として用いられる素材としては、木綿、麻、羊毛、シルク等の天然繊維、ナイロン、テトロン、アクリル、ポリエステル、ポリウレタン、ビニロン、レーヨン、アラミド、アゾール等の有機繊維、ガラス、アスベストス等の無機繊維、またはこれらを難燃処理・撥水処理した繊維等が挙げられる。また、金属、樹脂シートやゴム等でもよく、これらのうち、1種または2種以上を複合し用いることができる。
また、表地は耐熱性、防水性、通気性、耐久性等の機能性を付与させたものでもよい。
本発明に用いる裏地は、特に限定されず、公知のものを使用することができる。
例えば、裏地として用いられる素材としては、上記表地に示すように素材を用いることができる。また、耐熱性、防水性、通気性、吸水性等の機能性を付与させたものでもよい。
本発明に用いる蓄熱体は、多孔体(c)に蓄熱材(a)が担持されたものであり、外気温度等の外部環境の影響を抑えることができ、人体を保護することができる。
また、針などを通したとしても、蓄熱体から蓄熱材が漏れ出すことがなく、ハサミ等で切断したとしても蓄熱体から蓄熱材が漏れ出すことがない。そのため、衣類の作製が簡便であり、機能性、デザイン性に優れた衣類を作製することもできる。
(a)成分としては、蓄熱材であれば特に限定されないが、無機潜熱蓄熱材、有機潜熱蓄熱材等の潜熱蓄熱材等が挙げられる。
無機潜熱蓄熱材としては、例えば、硫酸ナトリウム10水和物、炭酸ナトリウム10水和物、リン酸水素ナトリウム12水和物、チオ硫酸ナトリウム5水和物、塩化カルシウム6水和物等の水和塩等が挙げられる。
有機潜熱蓄熱材としては、例えば、脂肪族炭化水素、長鎖アルコール、長鎖脂肪酸、長鎖脂肪酸エステル、脂肪酸トリグリセリド、ポリエーテル化合物等が挙げられ、これらの蓄熱材のうち1種または2種以上を用いることができる。
本発明では、特に有機潜熱蓄熱材を好適に用いることができる。有機潜熱蓄熱材は、沸点が高く揮発しにくいため、蓄熱体成形時における体積変化(肉痩せ)がほとんど無く、また長期に亘り蓄熱性能が持続するため、好ましい。さらに、有機潜熱蓄熱材を用いた場合、用途に応じた相変化温度の設定が容易であり、例えば相変化温度の異なる2種以上の有機潜熱蓄熱材を混合することで、容易に相変化温度の設定が可能となる。
脂肪族炭化水素としては、例えば、炭素数8〜36の脂肪族炭化水素を用いることができ、具体的には、n−ヘキサデカン(融点17℃)、n−ヘプタデカン(融点22℃)、n−オクタデカン(融点28℃)、n−ノナデカン(融点32℃)、イコサン(融点36℃)、ドコサン(融点44℃)、およびこれらの混合物で構成されるn−パラフィンやパラフィンワックス等が挙げられる。
長鎖アルコールとしては、例えば、炭素数8〜36の長鎖アルコールを用いることができ、具体的には、ラウリルアルコール(融点24℃)、ミリスチルアルコール(融点38℃)等が挙げられる。
長鎖脂肪酸としては、例えば、炭素数8〜36の長鎖脂肪酸を用いることができ、具体的には、オクタン酸(融点17℃)、デカン酸(融点32℃)、ドデカン酸(融点44℃)等の脂肪酸等が挙げられる。
長鎖脂肪酸エステルとしては、例えば、炭素数8〜36の長鎖脂肪酸エステルを用いることができ、具体的には、ミリスチン酸メチル(融点19℃)、パルミチン酸メチル(融点30℃)、ステアリン酸メチル(融点38℃)、ステアリン酸ブチル(融点25℃)、アラキジン酸メチル(融点45℃)等が挙げられる。
脂肪酸トリグリセリドとしては、例えば、ヤシ油、パーム核油等の植物油や、その精製加工品である中鎖脂肪酸トリグリセリド、長鎖脂肪酸トリグリセリド等が挙げられる。
ポリエーテル化合物としては、例えば、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールジアクリレート、エチルエチレングリコール等が挙げられる。
本発明では蓄熱材として、特に、炭素数8〜36の脂肪族炭化水素、炭素数8〜36の長鎖アルコール、炭素数8〜36の長鎖脂肪酸、炭素数8〜36の長鎖脂肪酸エステルを使用することが好ましく、さらには、炭素数8〜36の脂肪族炭化水素、炭素数8〜36の長鎖脂肪酸エステルを使用することが好ましい。中でも、炭素数8〜36の長鎖脂肪酸エステル、好ましくは、炭素数15〜22の長鎖脂肪酸エステルを使用することが好ましく、このような長鎖脂肪酸エステルは、潜熱量が高く、実用温度領域に相変化温度(融点)を有するため、様々な用途に使用しやすい。
また、2種以上の有機潜熱蓄熱材を混合して使用する場合は、相溶化剤を用いることが好ましい。相溶化剤を用いることにより、有機潜熱蓄熱材どうしの相溶性を向上させることができる。
相溶化剤としては、例えば、脂肪酸トリグリセリド、親水親油バランス(HLB)が1以上10未満(好ましくは1以上5以下)の非イオン性界面活性剤等が挙げられ、これらの1種または2種以上を混合し用いることができる。
脂肪酸トリグリセリドは、上述したように、有機潜熱蓄熱材としても用いられる物質である。このような脂肪酸トリグリセリドは、特に有機潜熱蓄熱材同士の相溶性を、より向上させることができるとともに、優れた蓄熱性を有するため好ましい。脂肪酸トリグリセリドとしては、例えば、ヤシ油、パーム核油等の植物油や、その精製加工品であるカプリル酸トリグリセリド、パルミチン酸トリグリセリド、ステアリン酸トリグリセリド等の脂肪酸トリグリセリドが挙げられ、これらのうち1種または2種以上を用いることができる。
親水親油バランス(HLB)が1以上10未満(好ましくは1以上5以下)の非イオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタントリオレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノオレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタントリステアレート、グリセロールモノステアレート、グリセロールモノステアレート、グリセロールモノオレエート、ステアリン酸グリセリル、カプリル酸グリセリル、ステアリン酸ソルビタン、オレイン酸ソルビタン、セスキオレイン酸ソルビタン、ヤシ脂肪酸ソルビタン等が挙げられる。
相溶化剤と(a)成分の混合比は、通常(a)成分100重量部に対し、相溶化剤0.1重量部から20重量部(好ましくは0.5重量部から10重量部)程度とすればよい。
本発明では、特に、(a)成分と層状粘土鉱物(以下「(b)成分」ともいう。)を混合して用いることが好ましい。
(b)成分と(a)成分を混合することにより、(b)成分の層間に、(a)成分が入り込み、(a)成分が(b)成分の層間に保持されやすい構造となる。
さらに(b)成分が、有機処理された層状粘土鉱物であることが好ましく、このような場合、(a)成分が(b)成分の層間に入り込みやすく、(a)成分が(b)成分の層間により保持されやすい構造となる。
このような(b)成分と(a)成分を混合することにより、結果として、(a)成分の粘度を上昇させ、後述する(c)成分内に(a)成分が、より安定して担持される。そのため、(a)成分が蓄熱体外部へ漏れ出すのを防ぎ、蓄熱性に優れ、加工性、施工性に優れた蓄熱体を得ることができる。
さらに(b)成分は、(a)成分として有機潜熱蓄熱材を用いた場合、有機潜熱蓄熱材とほとんど反応することがなく、有機潜熱蓄熱材の融点やその他の各種物性に影響を与えないため、蓄熱材としての性能を効率よく発揮することができ、相変化温度(融点)の設定が容易であるため、好ましい。
(b)成分の底面間隔は、13.0〜30.0Å(好ましくは15.0〜26.0Å)程度であることが好ましい。このような範囲であることにより、(a)成分が、(b)成分の層間により入り込みやい。なお、底面間隔はX線回折パターンにおける(001)反射から算出される値である。
(a)成分と(b)成分混合時の粘度は、0.5〜20.0Pa・s程度とすればよい。なお、粘度は、温度23℃、相対湿度50%RHで、B型回転粘度計で測定した値である。
また、(a)成分と(b)成分混合時のTI値は、4.0〜9.0程度とすればよい。なお、TI値は、B型回転粘度計を用い、下記式1により求められる値である。
TI値=η1/η2 (式1)
(但し、η1:2rpmにおける粘度(Pa・s:2回転目の指針値)、η2:20rpmにおける粘度(Pa・s:4回転目の指針値))
このような粘度、TI値とすることによって、蓄熱体の製造時においては蓄熱体内に(a)成分が安定して担持されやすく、かつ、蓄熱体の製造後においては蓄熱体内に(a)成分が長期に亘って保持されやすい。そのため、(a)成分が蓄熱体外部へ漏れ出すのを防ぎ、より蓄熱性に優れ、より加工性、施工性に優れた蓄熱体を得ることができる。
(b)成分としては、例えば、スメクタイト、バーミキュライト、カオリナイト、アロフェン、雲母、タルク、ハロイサイト、セピオライト等が挙げられる。また、膨潤性フッ素雲母、膨潤性合成マイカ等も利用できる。
また、有機処理としては、例えば、層状粘土鉱物の層間に存在する陽イオンを長鎖アルキルアンモニウムイオン等でイオン交換(インターカレート)すること等が挙げられる。
本発明では、特に、スメクタイト、バーミキュライトが有機処理されやすい点から、好適に用いられる。さらに、スメクタイトの中でも、特に、モンモリロナイトが好適に用いられ、本発明では、特に、有機処理されたモンモリロナイトを好適に用いることができる。
具体的に、有機処理されたモンモリロナイトとしては、
ホージュン社製のエスベン、エスベン C、エスベン E、エスベン W、エスベン P、エスベン WX、エスベン NX、エスベン NZ、エスベン N-400、オルガナイト、オルガナイトーD、オルガナイトーT(商品名)
ズードケミー触媒社製のTIXOGEL MP、TIXOGEL VP、TIXOGEL VP、TIXOGEL MP、TIXOGEL EZ 100、MP 100、TIXOGEL UN、TIXOGEL DS、TIXOGEL VP−A、TIXOGEL VZ、TIXOGEL PE、TIXOGEL MP 250、TIXOGEL MPZ(商品名)
エレメンティスジャパン社製のBENTONE 34、38、52、500、1000、128、27、SD−1、SD−3(商品名)
等が挙げられる。
(a)成分と(b)成分の混合比は、通常(a)成分100重量部に対し、(b)成分を0.5重量部から50重量部(好ましくは1重量部から30重量部、より好ましくは3重量部から15重量部)程度とすればよい。0.5重量部より少ない場合は、(a)成分が(c)成分内から漏れやすくなる可能性がある。50重量部より多い場合は、(a)成分の粘度が高くなり過ぎ、(c)成分への担持・保持工程が困難となる場合がある。
さらに本発明では、(a)成分に、熱伝導性物質(以下、「(d)成分」ともいう。)を混合することもできる。熱伝導性物質を混合することにより、蓄熱体内の熱の移動をスムーズにし、蓄熱材の熱効率性を向上させ、より優れた蓄熱性能を得ることができる。
熱伝導性物質としては、例えば、銅、鉄、亜鉛、ベリリウム、マグネシウム、コバルト、ニッケル、チタン、ジルコニウム、モブリデン、タングステン、ホウ素、アルミニウム、ガリウム、ケイ素、ゲルマニウム、スズ等の金属およびそれらの合金、あるいはこれらの金属を含む金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物、金属リン化物等の金属化合物、また、鱗状黒鉛、塊状黒鉛、土状黒鉛、繊維状黒鉛等の黒鉛等が挙げられ、これらを1種または2種以上を混合して用いることができる。
熱伝導性物質の熱伝導率としては、1W/(m・K)以上、さらには3W/(m・K)以上、さらには5W/(m・K)以上であることが好ましい。このような熱伝導率を有する熱伝導性物質を混合することにより、より効率よく蓄熱材の熱効率性を向上させることができる。
また、熱伝導性物質は、微粒子として用いることが好ましく、平均粒子径は、1〜100μm、さらには5〜50μmであることが好ましい。
(a)成分と(d)成分の混合比は、通常(a)成分100重量部に対し、(d)成分を5重量部から200重量部(好ましくは10重量部から80重量部、より好ましくは20重量部から60重量部)程度とすればよい。5重量部より少ない場合は、蓄熱性能の向上がみられにくい。200重量部より多い場合は、粘度が高くなり、(c)成分に効率よく担持することが困難となる場合がある。
本発明では、(a)成分に、(b)成分または(d)成分を混合して用いることが好ましく、さらには(b)成分及び(d)成分を混合して用いることが好ましい。
(c)成分は、前述した(a)成分(必要により(b)成分、(d)成分)を担持・保持する成分である。
(c)成分の形状は、(a)成分(及び(b)成分、(d)成分)が担持・保持できれば、特に限定されず、例えば、粒子凝集型多孔体、スポンジ型多孔体、3次元編目構造型多孔体等の形状を有するもの等が挙げられる。本発明では、特に、(a)成分(及び(b)成分、(d)成分)がより担持・保持されやすい点から、3次元編目構造型多孔体が好ましく用いられる。
(c)成分としては、無機多孔体、有機多孔体等特に限定されず用いることができるが、上記(a)成分(及び(b)成分、(d)成分)をより担持・保持しやすい点から有機多孔体が好適に用いられる。さらに、有機多孔体は(a)成分の相変化(特に、液体から固体への変化)による体積収縮に起因する蓄熱体の割れや形状変化も防ぐことができる。
このような有機多孔体を形成する樹脂成分としては、例えば、アクリル樹脂、シリコン樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、アミノ樹脂、ポリカーボネート樹脂、フッ素樹脂、酢酸ビニル樹脂、アクリル・酢酸ビニル樹脂、アクリル・ウレタン樹脂、アクリル・シリコン樹脂、シリコン変性アクリル樹脂、エチレン・酢酸ビニル・ベオバ樹脂、エチレン・酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル樹脂、ABS樹脂、AS樹脂等の溶剤可溶型、NAD型、水可溶型、水分散型、無溶剤型等、または、クロロプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、アクリルニトリル−ブタジエンゴム、メタクリル酸メチル−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム等の合成ゴム等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を用いることができる。
さらに本発明では、上記樹脂成分のうち、1液タイプ、2液タイプのいずれも使用することができるが、2液タイプのほうが好ましい。例えば、反応性官能基を含有する化合物(以下、「(c−1)成分」という。)と該反応性官能基と反応可能な反応性官能基を含有する化合物(以下、「(c−2)成分」という。)からなる2液タイプが好適に用いられる。
このような、反応性官能基の組み合わせとしては、ヒドロキシル基とイソシアネート基、ヒドロキシル基とカルボキシル基、ヒドロキシル基とイミド基、ヒドロキシル基とアルデヒド基、エポキシ基とアミノ基、エポキシ基とカルボキシル基、カルボキシル基とカルボジイミド基、カルボキシル基とオキサゾリン基、カルボニル基とヒドラジド基、カルボキシル基とアジリジン基等が挙げられる。
ただし、反応性官能基として、イソシアネート基、カルボキシル基、イミド基、アルデヒド基を用いる場合は、蓄熱材として長鎖アルコール、ポリエーテル化合物の使用は除くものとする。また反応性官能基として、ヒドロキシル基、エポキシ基、カルボジイミド基、オキサゾリン基、アジリジン基を用いる場合は、蓄熱材として長鎖脂肪酸の使用は除くものとする。
ヒドロキシル基を含有する化合物としては、例えば、
ヒドロキシル基含有単量体;
多価アルコール;
ポリエステルポリオール、アクリルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリオレフィンポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリテトラメチレングリコールポリオール、ポリブタジエンポリオール、ポリオキシプロピレンポリオール、ポリオキシプロピレンエチレンポリオール、エポキシポリオール、アルキドポリオール、フッ素含有ポリオール、ケイ素含有系ポリオール等のポリオール;
セルロース及び/またはその誘導体、アミロース等の多糖類;
等が挙げられる。
本発明では、特に、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、アクリルポリオール、ポリオレフィンポリオール、セルロース及びその誘導体から選ばれる1種以上を用いることが好ましく、このようなヒドロキシル基を含有する化合物を用いることにより、緻密な架橋構造を形成するとともに、(a)成分との相溶性が良好で、蓄熱体からの(a)成分の漏れを抑制しやすい点で、好適に使用することができる。
具体的に、ヒドロキシル基含有単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシメチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸−3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸−4−ヒドロキシブチル、エチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,3−テトラメチレンジオール、1,4−テトラメチレンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,3−テトラメチレンジオール、2−メチル−1,3−トリメチレンジオール、1,5−ペンタメチレンジオール、トリメチルペンタンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、1,6−ヘキサメチレンジオール、3−メチル−1,5−ペンタメチレンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタメチレンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、メタキシレングリコール、パラキシレングリコール、ビスヒドロキシエトキシベンゼン、ビスヒドロキシエチルテレフタレート、グリセリン、ジグリセリン、トリメチロールプロパン、ジトリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、シクロヘキサンジオール類(1,4−シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール等)、ビスフェノール類(ビスフェノールAなど)、糖アルコール類(キシリトールやソルビトールなど)、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、2−メチロールプロパンジオール、エトキシ化トリメチロールプロパン等が挙げられる。
ポリエステルポリオールとしては、例えば、多価アルコールと多価カルボン酸との縮合重合物;環状エステル(ラクトン)の開環重合物;多価アルコール、多価カルボン酸及び環状エステルの3種類の成分による反応物等が挙げられる。
多価カルボン酸としては、例えば、マロン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸等の脂肪族ジカルボン酸;
1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸;
テレフタル酸、イソフタル酸、オルトフタル酸、無水フタル酸、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、パラフェニレンジカルボン酸、トリメリット酸等の芳香族ジカルボン酸等が挙げられる。
環状エステルの開環重合物において、環状エステルとしては、例えば、プロピオラクトン、β−メチル−δ−バレロラクトン、ε−カプロラクトン等が挙げられる。
3種類の成分による反応物において、多価アルコール、多価カルボン酸、環状エステルとしては、前記例示のものなどを用いることができる。
本発明では、ポリエステルポリオールとして、特に、多価アルコールと多価カルボン酸との縮合重合物が好ましく、例えば、多価アルコールとして、2,4−ジエチル−1,5−ペンタメチレンジオール、3−メチル−1,5−ペンタメチレンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール等、多価カルボン酸として、アジピン酸等を用いることが好ましい。
ポリエステルポリオールの製造方法は、常法により行うことができ、必要に応じ、公知の硬化剤、硬化触媒等を用いてもよい。
アクリルポリオールとしては、例えば、一分子中に1個以上のヒドロキシル基を有するアクリル単量体を単独重合または共重合させる、または共重合可能な他の単量体を共重合させることによって得ることができる。
一分子中に1個以上のヒドロキシル基を有するアクリル単量体としては、例えば、
(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシメチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸−3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸−4−ヒドロキシブチル等の(メタ)アクリル酸エステル類
グリセリンやトリメチロールプロパン等のトリオールの(メタ)アクリル酸モノエステル類;
上記(メタ)アクリル酸エステル類とポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール等のポリエーテルポリオール類とのモノエーテル類;
(メタ)アクリル酸グリシジルと酢酸、プロピオン酸、p−tert−ブチル安息香酸等の一塩基酸との付加物;
上記(メタ)アクリル酸エステル類と、ε−カプロラクタム、γ−バレロラクトン等のラクトン類の開環重合により得られる付加物;
等が挙げられ、これらを単独重合または共重合することにより得ることができる。
また、共重合可能な他の単量体としては、
(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、イソクロトン酸、サリチル酸、けい皮酸等のカルボキシル基含有単量体;
(メタ)アクリル酸アミノメチル、(メタ)アクリル酸アミノエチル、(メタ)アクリル酸アミノプロピル、(メタ)アクリル酸アミノブチル、ブチルビニルベンジルアミン、ビニルフェニルアミン、p−アミノスチレン、(メタ)アクリル酸−N−メチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸−N−t−ブチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸−N,N−ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸−N,N−ジメチルアミノプロピル、(メタ)アクリル酸−N,N−ジエチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸−N,N−ジメチルアミノプロピル、(メタ)アクリル酸−N,N−ジエチルアミノプロピル、N−〔2−(メタ)アクリロイルオキシエチル〕ピペリジン、N−〔2−(メタ)アクリロイルオキシエチル〕ピロリジン、N−〔2−(メタ)アクリロイルオキシエチル〕モルホリン、4−〔N,N−ジメチルアミノ〕スチレン、4−〔N,N−ジエチルアミノ〕スチレン、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン等のアミノ基含有単量体;
(メタ)アクリル酸グリシジル、ジグリシジルフマレート、(メタ)アクリル酸−3,4−エポキシシクロヘキシル、3,4−エポキシビニルシクロヘキサン、アリルグリシジルエーテル、(メタ)アクリル酸−ε−カプロラクトン変性グリシジル、(メタ)アクリル酸−β−メチルグリシジル等のエポキシ基含有単量体;
(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、N−モノアルキル(メタ)アクリルアミド、N−イソブトキシメチルアクリルアミド、N、N−ジアルキル(メタ)アクリルアミド、2−(ジメチルアミノ)エチル(メタクリレート)、N−[3−(ジメチルアミノ)プロピル](メタ)アクリルアミド、ビニルアミド等のアミド基含有単量体;
(メタ)アクリル酸トリメトキシシリルプロピル、(メタ)アクリル酸トリエトキシシリルプロピル等のアルコキシシリル基含有単量体;
ビニルトリメトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロプロピルトリメトキシシラン等の加水分解性シリル基含有単量体;
アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等のニトリル基含有単量体;
N−メチロ−ル(メタ)アクリルアミド等のメチロール基含有単量体;
ビニルオキサゾリン、2−プロペニル2−オキサゾリン等のオキサゾリン基含有単量体
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸−n−プロピル、(メタ)アクリル酸−n−ブチル、(メタ)アクリル酸−t−ブチル、(メタ)アクリル酸−sec−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸−n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸トリフルオロエチル、(メタ)アクリル酸n一アミル、(メタ)アクリル酸イソアミル、(メタ)アクリル酸オキチル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸ドデセニル、(メタ)アクリル酸オタタデシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸−4−tert−ブチルシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸−2−フェニルエチル、(メタ)アクリル酸−2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸−4−メトキシブチル等の(メタ)アクリル酸エステル系単量体;
フッ化ビニリデン等のハロゲン化ビニリデン系単量体;
スチレン、2−メチルスチレン、ビニルトルエン、t−ブチルスチレン、ビニルアニソール、ビニルナフタレン、ジビニルベンゼン等の芳香族ビニル系単量体;
エチレン、プロピレン、イソプレン、ブタジエン、酢酸ビニル、ビニルエーテル、ビニルケトン、シリコーンマクロマー等のその他の単量体;
等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を用いることができる。
重合方法としては、特に限定されず、公知の塊状重合、懸濁重合、溶液重合、分散重合、乳化重合、酸化還元重合等を用いればよく、必要に応じ、開始剤、連鎖移動剤等またはその他の添加剤等を加えてもよい。例えば、上記のモノマー成分を、公知の過酸化物やアゾ化合物などのラジカル重合開始剤の存在下で溶液重合することによって得ることができる。
ポリカーボネートポリオールとしては、例えば、多価アルコールとホスゲンとの反応物;環状炭酸エステル(アルキレンカーボネート等)の開環重合物等が挙げられる。
環状炭酸エステルの開環重合物において、アルキレンカーボネートとしては、例えば、エチレンカーボネート、トリメチレンカーボネート、テトラメチレンカーボネート、ヘキサメチレンカーボネート等が挙げられる。
なお、ポリカーボネートポリオールは、分子内にカーボネート結合を有し、末端がヒドロキシル基である化合物であればよく、カーボネート結合とともにエステル結合を有していてもよい。
ポリオレフィンポリオールとしては、オレフィンを重合体又は共重合体の骨格(又は主鎖)の成分とし且つ分子内に(特に末端に)ヒドロキシル基を少なくとも2つ有するポリオールであって、数平均分子量が500以上のものを用いることができる。前記オレフィンとしては、末端に炭素−炭素二重結合を有するオレフィン(例えば、エチレン、プロピレン等のα−オレフィンなど)であってもよく、また末端以外の部位に炭素−炭素二重結合を有するオレフィン(例えば、イソブテンなど)であってもよく、さらにはジエン(例えば、ブタジエン、イソプレンなど)であってもよい
ポリエーテルポリオールとしては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリエチレングリコールモノアルキルエーテル、ポリプロピレングリコールモノアルキルエーテル等のポリアルキレングリコールの他、エチレンオキシド−プロピレンオキシド共重合体などの単量体成分として複数のアルキレンオキシドを含む(アルキレンオキサイド−他のアルキレンオキサイド)共重合体等が挙げられる。
このようなポリオールの水酸基価は、特に限定されないが、20〜150KOHmg/g(好ましくは25〜120KOHmg/g、さらに好ましくは30〜80KOHmg/g)程度とすればよい。
また、ポリオールの分子量は、特に限定されないが、500〜10000であることが望ましく、さらには1000〜4000であることが望ましい。このような分子量であれば、イソシアネート基を含有する化合物やカルボキシル基を含有する化合物等との組み合わせにより、蓄熱材の漏れを抑制できる架橋構造を得ることができる。分子量が小さすぎる場合は、蓄熱材が漏れ易くなる恐れがある。分子量が大きすぎる場合は、蓄熱材を十分に保持できなくなる恐れがある。
セルロース及び/またはその誘導体としては、セルロース、酢酸セルロース、二酢酸セルロース、三酢酸セルロース等のセルロースアセテート、メチルセルロース、エチルセルロース、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートフタレート、硝酸セルロース等のセルロースエステル類、エチルセルロース、ベンジルセルロース、シアノエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等のセルロースエーテル類等が挙げられる。
セルロース及び/またはその誘導体は、ヒドロキシル基を有するものであるが、ヒドロキシル基の一部をアルコキシル基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等)等により、置換されたものが好ましい。
具体的には、置換度が、1.8〜2.8、さらには2.2〜2.6であることが好ましい。なお、置換度とは、セルロースを構成するグリコースユニット中に存在する3つのヒドロキシル基が、アルコキシル基等で置換された割合を意味し、100%置換された場合で置換度は3となる。
置換度をこのような範囲で制御することにより、後述する(a)成分との相互作用を向上させることができ、多孔体内に、(a)成分を長期に亘り保持することができる。
置換度が、1.8より小さい場合は、(a)成分との相互作用が低下する場合があり、(a)成分を多孔体内に、十分保持できない場合がある。また、2.8より大きい場合は、セルロース中のヒドロキシル基が減少し、十分な強度を有する3次元架橋構造が得られない場合がある。
セルロース及び/またはその誘導体の分子量は、特に限定されないが、1000〜30000であることが望ましく、さらには5000〜20000であることが望ましい。このような分子量であれば、蓄熱材の漏れを最も抑制できる架橋構造を得ることができる。分子量が小さすぎる場合は、蓄熱材が漏れ易くなる恐れがある。分子量が大きすぎる場合は、蓄熱材を十分に保持できなくなる恐れがある。
イソシアネート基を含有する化合物としては、例えば、1,3−トリメチレンジイソシアネート、1,4−テトラメチレンジイソシアネート、1,3−ペンタメチレンジイソシアネート、1,5−ペンタメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)、1,2−プロピレンジイソシアネート、1,2−ブチレンジイソシアネート、2,3−ブチレンジイソシアネート、1,3−ブチレンジイソシアネート、2−メチル−1,5−ペンタメチレンジイソシアネート、3−メチル−1,5−ペンタメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチル−1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチル−1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアネートメチルカプロエート、リジンジイソシアネ−ト、ダイマー酸ジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート;
1,3−シクロペンタンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、1,3−シクロヘキサンジイソシアネート、3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート、4,4´−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、メチル−2,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,6−シクロヘキサンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ノルボルナンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート等の脂環式ジイソシアネート;
m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート(TDI)、2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、ナフチレン−1,4−ジイソシアネート、ナフチレン−1,5−ジイソシアネート、4,4´−ジフェニルジイソシアネート、4,4´−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、2,4´−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4´−ジフェニルエ−テルジイソシアネート、2−ニトロジフェニル−4,4´−ジイソシアネート、2,2´−ジフェニルプロパン−4,4´−ジイソシアネート、3,3´−ジメチルジフェニルメタン−4,4´−ジイソシネート、4,4´−ジフェニルプロパンジイソシアネート、3,3´−ジメトキシジフェニル−4,4´−ジイソシアネート、ジアニシジンジイソシアネート、テトラメチレンキシリレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート;
1,3−キシリレンジイソシアネート(XDI)、1,4−キシリレンジイソシアネ−ト(XDI)、ω,ω´−ジイソシアネート−1,4−ジエチルベンゼン、1,3−ビス(1−イソシアネート−1−メチルエチル)ベンゼン、1,4−ビス(1−イソシアネート−1−メチルエチル)ベンゼン、1,3−ビス(α,α−ジメチルイソシアネートメチル)ベンゼン等の芳香脂肪族ジイソシアネート;
等、及びこれらのイソシアネート基含有化合物をアロハネート化、ビウレット化、2量化(ウレチジオン)、3量化(イソシアヌレート)、アダクト化、カルボジイミド反応等によって誘導体化したもの、及びそれらの混合物、及びこれらのイソシアネート基を含有する化合物と上述した共重合可能な単量体との共重合体等が挙げられる。
本発明では、特に、脂肪族ジイソシアネートを用いることが好ましく、特にHMDI及びその誘導体化したもの等が好ましい。
カルボキシル基を含有する化合物としては、例えば、上述した多価カルボン酸やカルボキシル基含有単量体等、またはカルボキシル基含有単量体を単独重合または共重合させた重合体、あるいは共重合可能な他の単量体を共重合させた共重合体等が挙げられる。
共重合可能な他の単量体としては、上述したヒドロキシル基含有単量体、アミノ基含有単量体、エポキシ基含有単量体、アミド基含有単量体、アルコキシシリル基含有単量体、加水分解性シリル基含有単量体、ニトリル基含有単量体、メチロール基含有単量体、オキサゾリン基含有単量体、アクリル酸エステル系単量体、ハロゲン化ビニリデン系単量体、芳香族ビニル系単量体、その他の単量体等が挙げられる。
エポキシ基を含有する化合物としては、例えば、ビスフェノールAとエピクロルヒドリン等の縮合反応により得られるエピ−ビス型のビスフェノールA型エポキシ化合物、ビスフェノールF型エポキシ化合物、ビスフェノールAD型エポキシ化合物、ビスフェノールS型エポキシ化合物が一般的に用いられ、また、これらを水添したエポキシ化合物、3,4−エポキシビニルシクロヘキサン、ビニルシクロヘキセンモノエポキサイド脂環式エポキシ化合物、フェノールノボラック型エポキシ化合物、ビスフェノールAノボラック型エポキシ化合物、クレゾールノボラック型エポキシ化合物、ジアミノジフェニルメタン型エポキシ化合物、β−メチルエピクロ型エポキシ化合物、n−ブチルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、クレジルグリシジルエーテル等のグリシジルエーテル型エポキシ化合物、ジグリシジルエーテル等のジグリシジルエーテル型エポキシ化合物、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸−3,4−エポキシシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸−ε−カプロラクトン変性グリシジル、(メタ)アクリル酸−β−メチルグリシジル等のグリシジルエステル型エポキシ化合物、ポリグリコールエーテル型エポキシ化合物、グリコールエーテル型エポキシ化合物、ウレタン結合を有するウレタン変性エポキシ化合物、アミン変性エポキシ化合物、フッ素化エポキシ化合物、ポリブタジエンあるいはアクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴムを含有するゴム変性エポキシ化合物、テトラブロモビスフェノールAのグリシジルエーテル等の難燃型エポキシ化合物、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン等のエポキシ基含有シリコン化合物等が挙げられる。
エポキシ基を含有する化合物のエポキシ当量は、特に限定されないが、100g/eq以上400g/eq以下(好ましくは150g/eq以上350g/eq以下)のものが好ましく、これらのうち1種または2種以上用いることができる。
本発明では特に、100g/eq以上250g/eq未満(好ましくは120g/eq以上230g/eq以下、より好ましくは150g/eq以上200g/eq以下)のエポキシ基を含有する化合物と、エポキシ当量が250g/eq以上400g/eq以下(好ましくは280g/eq以上350g/eq以下)のエポキシ基を含有する化合物を併用することが好ましい。このような2種以上のエポキシ基を含有する化合物を含有することにより、優れた硬化性と可撓性の両立が可能となる。また(a)成分との相溶性を調整することができる。
さらに、本発明エポキシ樹脂は、1分子中に2つ以上のエポキシ基を有することが好ましい。2つ以上有することにより、硬化性と反応速度を向上させることができ、また、架橋密度を高くすることができ、得られる多孔体の強度を高めることができる。
アミノ基を含有する化合物としては、
エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ジエチルアミノプロピルアミン、ヘキサメチレンジアミン、メチルペンタメチレンジアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、グアニジン、オレイルアミン等の脂肪族アミノ基含有化合物;
メンセンジアミン、イソホロンジアミン、ノルボルナンジアミン、ピペリジン、N,N’−ジメチルピペラジン、N−アミノエチルピペラジン、1,2−ジアミノシクロヘキサン、ビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)メタン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ポリシクロヘキシルポリアミン、DBU等の脂環族アミノ基含有化合物;
メタフェニレンジアミン、4、4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン等の芳香族アミノ基含有化合物;
m−キシリレンジアミン、ベンジルジメチルアミン、2−(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール等の脂肪芳香族アミノ基含有化合物;
3,9−ビス(3−アミノプロピル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン(ATU)、モルホリン、N−メチルモルホリン、ポリオキシプロピレンジアミン、ポリオキシプロピレントリアミン、ポリオキシエチレンジアミン等のエーテル結合を有するアミノ基含有化合物;
ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等の水酸基及びアミノ基含有化合物;
テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、ドデシル無水コハク酸等の酸無水物類;
ダイマー酸にジエチレントリアミンやトリエチレンテトラミン等のポリアミンを反応させて得られるポリアミド、ダイマー酸以外のポリカルボン酸を使ったポリアミド等のポリアミドアミン類;
2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール類;
ポリオキシプロピレン系ジアミン、ポリオキシプロピレン系トリアミン等のポリオキシプロピレン系アミン類;
上記アミン類にエポキシ化合物を反応させて得られるエポキシ変性アミン、上記アミン類にホルマリン、フェノール類を反応させて得られるマンニッヒ変性アミン、マイケル付加変性アミン、ケチミン、アルジミンといった変性アミン類;2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノールの2−エチルヘキサン酸塩等のアミン塩等が挙げられる。
(c−1)成分と(c−2)成分の組み合わせとして、本発明では、ヒドロキシル基を含有する化合物とイソシアネート基を含有する化合物、エポキシ基を含有する化合物とアミノ基を含有する化合物等の組み合わせが好ましく、特にヒドロキシル基を含有する化合物とイソシアネート基を含有する化合物の組み合わせが好ましい。このような、組み合わせでは、温和な条件下で架橋反応が進行しやすく、また、架橋密度等の調節も容易であるため好ましい。
また、(c−1)成分と(c−2)成分の混合比率は、特に限定されず、用途に合わせて適宜設定すればよい。
例えば、ヒドロキシル基を含有する化合物とイソシアネート基を含有する化合物を用いる場合は、NCO/OH比率で通常0.1〜1.8、好ましくは0.2〜1.5、さらに好ましくは0.3〜1.3となる範囲内で設定すればよい。
このようなNCO/OH比率の範囲内であることにより、蓄熱体の強度を強靭なものとすることができ、蓄熱材の漏れのない均一な緻密な架橋構造を得ることができる。
NCO/OH比率が0.1より小さい場合は、架橋率が低くなり、硬化性、耐久性、強度等において十分な物性を確保することができない場合があり、また蓄熱材が漏れ易くなる。NCO/OH比率が1.8よりも大きい場合は、未反応のイソシアネートが残存し、蓄熱体の各種物性に悪影響を与え、蓄熱体が変形しやすくなり、蓄熱材が漏れやすくなる。
また、(c−1)成分と(c−2)成分の反応では、反応促進剤を用いて硬化反応を迅速に進めることもできる。
例えば、ヒドロキシル基を含有する化合物とイソシアネート基を含有する化合物の反応では、反応促進剤として、例えば、トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、トリエチルアミン、テトラメチルブタンジアミン、ジメチルアミノエタノール、ダイマージアミン、ダイマー酸ポリアミドアミン等のアミン類;
ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、錫オクテート等の錫カルボン酸塩類;
ナフテン酸鉄、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸マンガン、ナフテン酸亜鉛、オクチル酸鉄、オクチル酸コバルト、オクチル酸マンガン、オクチル酸亜鉛等の金属カルボン酸塩類;
ジブチルチンチオカルボキシレート、ジオクチルチンチオカルボキシレート、トリブチルメチルアンモニウムアセテート、トリオクチルメチルアンモニウムアセテート等のカルボキシレート類;
アルミニウムトリスアセチルアセテート等のアルミニウム化合物;
等が挙げられ、1種または2種以上を用いることができる。
反応促進剤は、ヒドロキシル基を含有する化合物の固形分100重量部に対して、通常0.01〜10重量部、好ましくは0.05〜5重量部の比率で混合する。反応促進剤が0.01重量部より少ない場合は、蓄熱体の硬化性や強度が不十分となり、膨れが発生しやすくなる傾向がある。10重量部より多い場合は、耐候性、耐変色性等が低下する傾向となる。
多孔体(c)を形成する成分として、上記成分の他に、顔料、骨材、可塑剤、防腐剤、防黴剤、防藻剤、消泡剤、発泡剤、レベリング剤、顔料分散剤、沈降防止剤、たれ防止剤、脱水剤、艶消し剤、難燃剤、紫外線吸収剤、光安定剤等の添加剤を含有してもよい。
多孔体の製造は、上記成分を用いて、公知の方法で製造すればよい。
本発明蓄熱体を製造する方法としては、上記多孔体に、浸漬法、減圧・加圧注入法等により(a)成分(必要に応じ(b)成分、(d)成分)を担持する方法、また、多孔体製造時に予め(a)成分(及び(b)成分、(d)成分)を混合しておき担持する方法等が挙げられる。
本発明では、多孔体製造時に予め(a)成分(及び(b)成分、(d)成分)を混合しておき担持する方法が好ましく、このような方法では、多孔体から(a)成分(及び(b)成分、(d)成分)が漏れることを、よりいっそう防ぐことができ好ましい。
具体的には、まず、(a)成分(必要に応じ(b)成分、(d)成分)及び樹脂成分を混合し、次いで樹脂成分を硬化させることにより、(a)成分(及び(b)成分、(d)成分)が多孔体に担持された蓄熱体を得るものである。
例えば、
(i)(a)成分(必要に応じ(b)成分、(d)成分)、(c−1)成分と(c−2)成分を均一に混合し、(c−1)成分と(c−2)成分を反応させて蓄熱体を得る方法、
(ii)(a)成分(必要に応じ(b)成分、(d)成分)と、親水親油バランス(HLB値)が10以上の非イオン性界面活性剤(以下、「(e)成分」ともいう。)、(c−1)成分と(c−2)成分を混合し、(a)成分をコロイド状に分散させ、(c−1)成分と(c−2)成分を反応させて蓄熱体を得る方法、等が挙げられる。
(i)の方法では、(a)成分(必要に応じ(b)成分、(d)成分)、(c−1)成分、(c−2)成分を均一に混合し、相溶状態にする。次いで、(c−1)成分と(c−2)成分を反応させることにより、(a)成分(及び(b)成分、(d)成分)が多孔体に担持された蓄熱体を得るものである。
この過程では、相溶状態から非相溶状態の変化に伴うミクロ相分離が起こり、(c−1)成分と(c−2)成分からなる緻密に入り組んだ3次元編目構造型多孔体が形成されるものと思われる。
この3次元編目構造型多孔体に(a)成分(及び(b)成分、(d)成分)が担持された状態となり、蓄熱体が形成される。
特に、(a)成分に加えて(b)成分が混合されている場合は、(a)成分が粘度調整され、多孔体に担持された(a)成分が外部へ漏れ出すことを防ぐことができる。そのため、高い蓄熱材含有率を達成することができるため好ましい。
さらに多孔体の形成成分を適宜設定することにより、(c)成分との相互作用が働き、(a)成分が外部へ漏れ出すのをより防ぐことができる。
また、多孔体として3次元編目構造型多孔体であれば、その緻密な構造の故、(a)成分が外部へ漏れ出すのをより防ぐことができる。
このような3次元編目構造型多孔体の製造では、さらに、上述した相溶化剤を混合し製造することが好ましい。相溶化剤は、(a)成分同士の相溶性のみならず、(a)成分と樹脂成分((c−1)成分、(c−2)成分等)との相溶性も向上させることができるため、より緻密な3次元編目構造型多孔体が形成され、多孔体から(a)成分(及び(b)成分、(d)成分)が洩れることを、よりいっそう防ぐことができる。
相溶化剤としては、上述した脂肪酸トリグリセリドや、親水親油バランス(HLB)が1以上10未満の非イオン性界面活性剤等が挙げられるが、(a)成分と樹脂成分との相溶性には、特に親水親油バランス(HLB)が1以上10未満の非イオン性界面活性剤が好ましい。
(i)の方法において、反応温度は、(a)成分の融点以上であることが好ましい。具体的な反応温度は(a)成分の種類によって異なるが、通常20℃〜100℃程度である。(a)成分の融点以上で反応させることにより、相溶状態になりやすく、優れた蓄熱体が形成される。また、反応時間は通常0.2〜10時間程度とすればよい。
また、(i)の方法において、例えば、ヒドロキシル基を含有する化合物とイソシアネート基を含有する化合物を使用する場合は、ヒドロキシル基を含有する化合物の分子量は、特に限定されないが、500〜10000であることが望ましく、さらには1000〜3000であることが望ましい。このような分子量であれば、(a)成分と容易に溶融混合することができ、容易に相溶状態をつくり出すことができる。よって、より優れた3次元架橋構造を得ることができ、優れた蓄熱体を得ることができる。
さらに、ヒドロキシル基を含有する化合物とイソシアネート基を含有する化合物の混合比率は、特に限定されず、適宜設定すればよいが、NCO/OH比率が、0.1〜1.8、好ましくは0.2〜1.7、さらに好ましくは0.3〜1.6、より好ましくは0.5〜1.5であることによって、より優れた3次元架橋構造を得ることができ、優れた蓄熱体を得ることができる。
また、(ii)の方法では、(a)成分(必要に応じ(b)成分、(d)成分)と、(e)成分、(c−1)成分と(c−2)成分を混合し、(c−1)成分と(c−2)成分中に(a)成分をコロイド状に分散させる。次いで、(c−1)成分と(c−2)成分を反応させることにより、(a)成分(及び(b)成分、(d)成分)が多孔体に担持された蓄熱体を得るものである。
このような方法では、(e)成分により、(c−1)成分及び/または(c−2)成分中に(a)成分が、微細なコロイド状に分散した状態をつくりだすことができる。このような状態で(c−1)成分と(c−2)成分を反応させることにより、(c−1)成分と(c−2)成分からなる(c)成分中に(a)成分が微細に分散した蓄熱体を製造することができる。
本発明製造方法の具体的な方法としては、例えば(a)成分、(e)成分、(c−1)成分及び(c−2)成分を混合し、(c−1)成分と(c−2)成分を反応させる方法、または、(a)成分、(e)成分、(c−1)成分(または(c−2)成分)を混合し、(c−2)成分(または(c−1)成分)を添加することにより反応させる方法等が挙げられる。
このような製造方法により得られる蓄熱体は、(a)成分の含有率を大きくすることができ優れた蓄熱性を示し、かつ、高い(a)成分含有率を有しているにもかかわらず経時的に(a)成分が漏れることがない。さらに蓄熱体を切断したとしても、切断面から(a)成分が漏れ出すこともなく加工性に優れ、また、釘打ち等による(a)成分の漏れないため、取り付け施工性に優れている。
さらに、(a)成分が、微細に均一に分散した状態であるため、(a)成分の固液変化に伴う体積変化による蓄熱体自体の形状変化を軽減することもできる。
(e)成分としては、(a)成分、(c−1)成分、(c−2)成分により、適宜選定すればよい。(e)成分は、親水親油バランス(HLB値)が10以上(好ましくは10超20以下、さらに好ましくは11以上19以下、より好ましくは12以上18以下、最も好ましくは13以上17以下)の非イオン性界面活性剤であり、このような範囲であれば、特に有機潜熱蓄熱材を、コロイド状に分散し易いため好ましい。
(e)成分としては、例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、
ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルドデシルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル、
テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット等のポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、
ポリエチレングリコールモノラウレート、ポリエチレングリコールモノステアレート、ポリエチレングリコールジステアレート、ポリエチレングリコールモノオレエート等のポリオキシエチレン脂肪酸エステル、
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸ソルビタン等が挙げられる。
特に(a)成分として、炭素数8〜36の脂肪族炭化水素、炭素数8〜36の長鎖アルコール、炭素数8〜36の長鎖脂肪酸、炭素数8〜36の長鎖脂肪酸エステルを用いた場合、(e)成分の構造中に、炭素数8〜36の長鎖アルキル基を有する非イオン性界面活性剤を用いることが好ましい。特に、(a)成分と(e)成分の長鎖アルキル基の炭素数が近似するもの、あるいは同様のものを選定することにより、本発明の効果をよりいっそう高めることができる。
(e)成分と(a)成分の混合比は、(a)成分、(c−1)成分、(c−2)成分により適宜設定すればよいが、通常(a)成分100重量部に対し、(e)成分0.01重量部から30重量部(好ましくは0.1重量部から20重量部)程度とすればよい。
(e)成分が0.01重量部より少ない場合は、(a)成分と(c−1)成分及び/または(c−2)成分が分離してしまうかまたはクリーミング現象を起こしやすく、効率よくコロイド分散せず、本発明の効果が得られない場合がある。30重量部より多い場合は、得られる蓄熱体の耐水性等の物性に悪影響を及ぼす場合がある。
上記製造方法では、反応前の状態において、(a)成分が、粒子径10μm〜1000μm(好ましくは50μm〜900μm、さらに好ましくは100μm〜800μm、より好ましくは200μm〜700μm)程度の大きさのコロイド状に分散した状態であることを特徴とするものである。このような状態から(c−1)成分と(c−2)成分を反応させることにより、(a)成分が微細に分散した蓄熱体を得ることができる。
なお、反応前の状態においては、系内の温度が(a)成分の融点以上であることが好ましい。具体的には、通常20℃〜80℃程度であるり、このような温度では、(a)成分がコロイド状に分散しやすいためこのましい。
また、粒子径は、光学顕微鏡(BHT−364M、オリンパス光学工業株式会社製)を用いて測定した値である。
このような製造方法において、具体的な反応温度は(a)成分の種類によって異なるが、通常20℃〜80℃程度である。(a)成分の融点以上では、(a)成分がコロイド状態になりやすいため、優れた蓄熱体が形成される。また、反応時間は通常0.2〜5時間程度とすればよい。
また、このような製造において、例えば、ヒドロキシル基を含有する化合物とイソシアネート基を含有する化合物を使用する場合は、ヒドロキシル基を含有する化合物の分子量は、特に限定されず、幅広い範囲で選択することが可能であるが、通常、500〜10000であることが望ましく、さらには1000〜3000であることが望ましい。このような分子量であれば、(a)成分を、より微細なコロイド状に分散させることができるともに、より(a)成分含有率を大きい蓄熱体を得ることができる。よって、蓄熱性に優れ、(a)成分の固液変化に伴う体積変化による蓄熱体自体の形状変化をより軽減することが可能な蓄熱体を得ることができる。
さらに、ヒドロキシル基を含有する化合物とイソシアネート基を含有する化合物の混合比率は、特に限定されず、適宜設定すればよいが、NCO/OH比率が、0.1〜1.8、好ましくは0.2〜1.7、さらに好ましくは0.3〜1.6、より好ましくは0.5〜1.5であることによって、より優れた蓄熱体を得ることができる。
なお、多孔体製造時に予め(a)成分(及び(b)成分、(d)成分)を混合しておき担持する方法では、反応性官能基を含有する化合物として、イソシアネート基、カルボキシル基、イミド基、アルデヒド基を含有する化合物を用いる場合は、蓄熱材として長鎖アルコール、ポリエーテル化合物の使用は除くものとする。また反応性官能基を含有する化合物として、ヒドロキシル基、エポキシ基、カルボジイミド基、オキサゾリン基、アジリジン基を含有する化合物を用いる場合は、蓄熱材として長鎖脂肪酸の使用は除くものとする。
蓄熱体の厚さは、特に限定されないが、通常1mm〜30mm、さらには2mm〜20mm程度が好ましい。
本発明蓄熱体の蓄熱材含有率は、好ましくは40重量%以上、さらに好ましくは50重量%以上、より好ましくは60重量%以上、最も好ましくは65重量%以上である。
本発明では、上述した表地、裏地を用いて、衣類をつくることができ、デザイン等は特に限定されない。本発明では、表地と裏地との間に蓄熱体が積層されていれば、特に限定されず、蓄熱体と表地及び裏地を接着材やマジックテープ(登録商標、クラレ株式会社製)等で固定してもよいし、糸等で縫い合わせて固定してもよい。
本発明では、蓄熱体に針などを通したとしても、蓄熱体から蓄熱材が漏れ出すことがない。また、ハサミ等で切断したとしても蓄熱体から蓄熱材が漏れ出すことがない。そのため、衣類の作製が簡便であり、機能性、デザイン性に優れた衣類を作製することもできる。
また、衣類にファスナーやポケット等を設け、蓄熱体の収納・取り外しができるようにすることもできる。この場合には、蓄熱材の相変化温度(融点)を各種選定し、使用用途に合わせて、使用することができる。
さらに、表地と裏地の間には、蓄熱体以外に、断熱材、衝撃吸収材、吸湿材等が積層されていてもよい。
断熱材としては、羽毛、羊毛等の天然素材、アクリル繊維等の繊維素材や、ポリスチレン発泡材、ポリウレタン発泡材、アクリル樹脂発泡材、フェノール樹脂発泡材、ポリエチレン樹脂発泡材、発泡ゴム、グラスウール、発泡セラミック等の市販の断熱材が挙げられる。また、これらを複合して使用することもできる。
以下に実施例及び比較例を示し、本発明の特徴をより明確にするが、本発明はこの実施例に限定されない。
(実施例1)
表1に示す原料を用い、表2に示す配合量にて、蓄熱材A、有機処理された層状粘土鉱物、ヒドロキシル基含有化合物、イソシアネート基含有化合物を温度40℃で均一に混合し、反応促進剤を加え、十分攪拌した。攪拌後、12μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)を敷いた型枠中に流し込み、さらにPETフィルムを積層し、50℃で60分硬化させ、脱型して蓄熱体1(80×120×2mm)を得た。なおNCO/OH比率は1.0であった。
表地としてポリエステル生地、裏地としてナイロン生地を用いて、防寒用衣服を作製した。この衣服の表地と裏地の間に蓄熱体1が収納できるように、左右の胸部、腹部、背部、腰部にポケットをそれぞれ取り付け、蓄熱体1を収納した。
(体感試験1)
上記防寒用衣服を着用して25℃の雰囲気下で、10分間椅子に座った後、5℃の環境下で、20分間椅子に座った。この時の左胸部の裏地表面温度変化(衣服内温度変化)を測定した。結果は図1に示す。
(体感試験2)
上記防寒用衣服を着用して25℃の雰囲気下で10分間歩行した後、5℃の環境下で、20分間椅子に座った。この時の左胸部の裏地表面温度変化(衣服内温度変化)を測定した。結果は図2に示す。
(実施例2)
表1に示す原料を用い、表2に示す配合量にて、蓄熱材Aと、ヒドロキシル基含有化合物、イソシアネート基含有化合物を温度40℃で均一に混合し、反応促進剤を加え、十分攪拌した。攪拌後、12μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)を敷いた型枠中に流し込み、さらにPETフィルムを積層し、50℃で60分硬化させ、脱型して蓄熱体2(80×120×2mm)を得た。
表地としてポリエステル生地、裏地としてナイロン生地を用いて、防寒用衣服を作製した。この衣服の表地と裏地の間に蓄熱体2が収納できるように、左右の胸部、腹部、背部、腰部にポケットをそれぞれ取り付け、蓄熱体2を収納した。
得られた防寒用衣服を用いて、実施例1と同様の体感試験1、体感試験2を行った。結果は図1、図2に示す。
(実施例3)
表1に示す原料を用い、表2に示す配合量にて、蓄熱材A、蓄熱材B、相溶化剤の混合物と、ヒドロキシル基含有化合物、イソシアネート基含有化合物を温度40℃で均一に混合し、反応促進剤を加え、十分攪拌した。攪拌後、12μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)を敷いた型枠中に流し込み、さらにPETフィルムを積層し、50℃で60分硬化させ、脱型して蓄熱体3(80×120×2mm)を得た。
表地としてポリエステル生地、裏地としてナイロン生地を用いて、防寒用衣服を作製した。この衣服の表地と裏地の間に蓄熱体3が収納できるように、左右の胸部、腹部、背部、腰部にポケットをそれぞれ取り付け、蓄熱体3を収納した。
得られた防寒用衣服を用いて、実施例1と同様の体感試験1、体感試験2を行った。結果は図1、図2に示す。
(実施例4)
表1に示す原料を用い、表2に示す配合量にて、蓄熱材A、有機処理された層状粘土鉱物の混合物と、ヒドロキシル基含有化合物、イソシアネート基含有化合物、熱伝導性物質を温度40℃で均一に混合し、反応促進剤を加え、十分攪拌した。攪拌後、12μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)を敷いた型枠中に流し込み、さらにPETフィルムを積層し、50℃で60分硬化させ、脱型して蓄熱体4(80×120×2mm)を得た。
表地としてポリエステル生地、裏地としてナイロン生地を用いて、防寒用衣服を作製した。この衣服の表地と裏地の間に蓄熱体4が収納できるように、左右の胸部、腹部、背部、腰部にポケットをそれぞれ取り付け、蓄熱体4を収納した。
得られた防寒用衣服を用いて、実施例1と同様の体感試験1、体感試験2を行った。結果は図1、図2に示す。
(実施例5)
表1に示す原料を用い、表2に示す配合量にて、蓄熱材A、界面活性剤、有機処理された層状粘土鉱物の混合物と、ヒドロキシル基含有化合物、イソシアネート基含有化合物を温度40℃で混合し、蓄熱材Aをコロイド状(平均粒子径460μm)に分散させ、反応促進剤を加え、十分攪拌した。攪拌後、12μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)を敷いた型枠中に流し込み、さらにPETフィルムを積層し、50℃で60分硬化させ、脱型して蓄熱体5(80×120×2mm)を得た。
表地としてポリエステル生地、裏地としてナイロン生地を用いて、防寒用衣服を作製した。この衣服の表地と裏地の間に蓄熱体4が収納できるように、左右の胸部、腹部、背部、腰部にポケットをそれぞれ取り付け、蓄熱体5を収納した。
得られた防寒用衣服を用いて、実施例1と同様の体感試験1、体感試験2を行った。結果は図1、図2に示す。
(実施例6)
表1に示す原料を用い、表2に示す配合量にて、蓄熱材A、界面活性剤の混合物と、ヒドロキシル基含有化合物、イソシアネート基含有化合物を温度40℃で混合し、蓄熱材Aをコロイド状(平均粒子径180μm)に分散させ、反応促進剤を加え、十分攪拌した。攪拌後、12μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)を敷いた型枠中に流し込み、さらにPETフィルムを積層し、50℃で60分硬化させ、脱型して蓄熱体6(80×120×2mm)を得た。
表地としてポリエステル生地、裏地としてナイロン生地を用いて、防寒用衣服を作製した。この衣服の表地と裏地の間に蓄熱体6が収納できるように、左右の胸部、腹部、背部、腰部にポケットをそれぞれ取り付け、蓄熱体6を収納した。
得られた防寒用衣服を用いて、実施例1と同様の体感試験1、体感試験2を行った。結果は図1、図2に示す。
(比較例1)
実施例1で使用した防寒用衣服に、蓄熱体を収納せずに、体感試験1、2を行った。
結果は図1、図2に示す。
Figure 0004520323
Figure 0004520323
本発明の衣類は、外気温度等の外部環境から人体を保護するものであり、通常の衣類に適用可能であるが、特に、寒冷地や冬場での防寒衣服、スキーウェア、ウェットスーツ、カッパ、消防服、さらには、宇宙服等に好適に用いられる。また、手袋、帽子等にも好適に用いられる。
体感試験1における、実施例1〜6及び比較例1の温度変化を示す図である。 体感試験2における、実施例1〜6及び比較例1の温度変化を示す図である。

Claims (7)

  1. 多孔体(c)に蓄熱材(a)が担持された蓄熱体が、表地と裏地との間に設けられたことを特徴とする衣類であり、
    該蓄熱体が、蓄熱材(a)、親水親油バランス(HLB値)が12以上の非イオン性界面活性剤(e)、反応性官能基を含有する化合物(c−1)と該反応性官能基と反応可能な反応性官能基を含有する化合物(c−2)を混合し、蓄熱材(a)をコロイド状に分散させ、(c−1)成分と(c−2)成分を反応させて得られるものであることを特徴とする衣類。
  2. 多孔体(c)に蓄熱材(a)が担持された蓄熱体が、表地と裏地との間に設けられたことを特徴とする衣類であり、
    該蓄熱体が、蓄熱材(a)と、層状粘土鉱物(b)及び/または熱伝導性物質(d)、親水親油バランス(HLB値)が12以上の非イオン性界面活性剤(e)、反応性官能基を含有する化合物(c−1)と該反応性官能基と反応可能な反応性官能基を含有する化合物(c−2)を混合し、蓄熱材(a)をコロイド状に分散させ、(c−1)成分と(c−2)成分を反応させて得られるものであることを特徴とする衣類。
  3. 蓄熱材(a)100重量部に対し、層状粘土鉱物(b)が0.5〜50重量部混合されたものを用いることを特徴とする請求項2に記載の衣類。
  4. 層状粘土鉱物(b)が、有機処理された層状粘土鉱物であることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の衣類。
  5. 蓄熱材(a)100重量部に対し、熱伝導性物質(d)が5〜200重量部混合されたものを用いることを特徴とする請求項2から請求項4のいずれかに記載の衣類。
  6. 蓄熱体中の蓄熱材(a)の含有率が、40重量%以上であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の衣類。
  7. 蓄熱材(a)が、有機潜熱蓄熱材であることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の衣類。
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