JP4520323B2 - 衣類 - Google Patents
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また、防火服としては、特許文献3では、透湿防水層、断熱層を積層した防火服が記載されている。
1.多孔体(c)に蓄熱材(a)が担持された蓄熱体が、表地と裏地との間に設けられたことを特徴とする衣類であり、
該蓄熱体が、蓄熱材(a)、親水親油バランス(HLB値)が12以上の非イオン性界面活性剤(e)、反応性官能基を含有する化合物(c−1)と該反応性官能基と反応可能な反応性官能基を含有する化合物(c−2)を混合し、蓄熱材(a)をコロイド状に分散させ、(c−1)成分と(c−2)成分を反応させて得られるものであることを特徴とする衣類。
2.多孔体(c)に蓄熱材(a)が担持された蓄熱体が、表地と裏地との間に設けられたことを特徴とする衣類であり、
該蓄熱体が、蓄熱材(a)と、層状粘土鉱物(b)及び/または熱伝導性物質(d)、親水親油バランス(HLB値)が12以上の非イオン性界面活性剤(e)、反応性官能基を含有する化合物(c−1)と該反応性官能基と反応可能な反応性官能基を含有する化合物(c−2)を混合し、蓄熱材(a)をコロイド状に分散させ、(c−1)成分と(c−2)成分を反応させて得られるものであることを特徴とする衣類。
3.蓄熱材(a)100重量部に対し、層状粘土鉱物(b)が0.5〜50重量部混合されたものを用いることを特徴とする2.に記載の衣類。
4.層状粘土鉱物(b)が、有機処理された層状粘土鉱物であることを特徴とする2.または3.に記載の衣類。
5.蓄熱材(a)100重量部に対し、熱伝導性物質(d)が5〜200重量部混合されたものを用いることを特徴とする2.から4.のいずれかに記載の衣類。
6.蓄熱体中の蓄熱材(a)の含有率が、40重量%以上であることを特徴とする1.から5.のいずれかに記載の衣類。
7.蓄熱材(a)が、有機潜熱蓄熱材であることを特徴とする1.から6.のいずれかに記載の衣類。
例えば、表地として用いられる素材としては、木綿、麻、羊毛、シルク等の天然繊維、ナイロン、テトロン、アクリル、ポリエステル、ポリウレタン、ビニロン、レーヨン、アラミド、アゾール等の有機繊維、ガラス、アスベストス等の無機繊維、またはこれらを難燃処理・撥水処理した繊維等が挙げられる。また、金属、樹脂シートやゴム等でもよく、これらのうち、1種または2種以上を複合し用いることができる。
また、表地は耐熱性、防水性、通気性、耐久性等の機能性を付与させたものでもよい。
例えば、裏地として用いられる素材としては、上記表地に示すように素材を用いることができる。また、耐熱性、防水性、通気性、吸水性等の機能性を付与させたものでもよい。
また、針などを通したとしても、蓄熱体から蓄熱材が漏れ出すことがなく、ハサミ等で切断したとしても蓄熱体から蓄熱材が漏れ出すことがない。そのため、衣類の作製が簡便であり、機能性、デザイン性に優れた衣類を作製することもできる。
相溶化剤としては、例えば、脂肪酸トリグリセリド、親水親油バランス(HLB)が1以上10未満(好ましくは1以上5以下)の非イオン性界面活性剤等が挙げられ、これらの1種または2種以上を混合し用いることができる。
(b)成分と(a)成分を混合することにより、(b)成分の層間に、(a)成分が入り込み、(a)成分が(b)成分の層間に保持されやすい構造となる。
さらに(b)成分が、有機処理された層状粘土鉱物であることが好ましく、このような場合、(a)成分が(b)成分の層間に入り込みやすく、(a)成分が(b)成分の層間により保持されやすい構造となる。
さらに(b)成分は、(a)成分として有機潜熱蓄熱材を用いた場合、有機潜熱蓄熱材とほとんど反応することがなく、有機潜熱蓄熱材の融点やその他の各種物性に影響を与えないため、蓄熱材としての性能を効率よく発揮することができ、相変化温度(融点)の設定が容易であるため、好ましい。
また、(a)成分と(b)成分混合時のTI値は、4.0〜9.0程度とすればよい。なお、TI値は、B型回転粘度計を用い、下記式1により求められる値である。
TI値=η1/η2 (式1)
(但し、η1:2rpmにおける粘度(Pa・s:2回転目の指針値)、η2:20rpmにおける粘度(Pa・s:4回転目の指針値))
本発明では、特に、スメクタイト、バーミキュライトが有機処理されやすい点から、好適に用いられる。さらに、スメクタイトの中でも、特に、モンモリロナイトが好適に用いられ、本発明では、特に、有機処理されたモンモリロナイトを好適に用いることができる。
ホージュン社製のエスベン、エスベン C、エスベン E、エスベン W、エスベン P、エスベン WX、エスベン NX、エスベン NZ、エスベン N-400、オルガナイト、オルガナイトーD、オルガナイトーT(商品名)
ズードケミー触媒社製のTIXOGEL MP、TIXOGEL VP、TIXOGEL VP、TIXOGEL MP、TIXOGEL EZ 100、MP 100、TIXOGEL UN、TIXOGEL DS、TIXOGEL VP−A、TIXOGEL VZ、TIXOGEL PE、TIXOGEL MP 250、TIXOGEL MPZ(商品名)
エレメンティスジャパン社製のBENTONE 34、38、52、500、1000、128、27、SD−1、SD−3(商品名)
等が挙げられる。
熱伝導性物質としては、例えば、銅、鉄、亜鉛、ベリリウム、マグネシウム、コバルト、ニッケル、チタン、ジルコニウム、モブリデン、タングステン、ホウ素、アルミニウム、ガリウム、ケイ素、ゲルマニウム、スズ等の金属およびそれらの合金、あるいはこれらの金属を含む金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物、金属リン化物等の金属化合物、また、鱗状黒鉛、塊状黒鉛、土状黒鉛、繊維状黒鉛等の黒鉛等が挙げられ、これらを1種または2種以上を混合して用いることができる。
また、熱伝導性物質は、微粒子として用いることが好ましく、平均粒子径は、1〜100μm、さらには5〜50μmであることが好ましい。
ヒドロキシル基含有単量体;
多価アルコール;
ポリエステルポリオール、アクリルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリオレフィンポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリテトラメチレングリコールポリオール、ポリブタジエンポリオール、ポリオキシプロピレンポリオール、ポリオキシプロピレンエチレンポリオール、エポキシポリオール、アルキドポリオール、フッ素含有ポリオール、ケイ素含有系ポリオール等のポリオール;
セルロース及び/またはその誘導体、アミロース等の多糖類;
等が挙げられる。
1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸;
テレフタル酸、イソフタル酸、オルトフタル酸、無水フタル酸、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、パラフェニレンジカルボン酸、トリメリット酸等の芳香族ジカルボン酸等が挙げられる。
3種類の成分による反応物において、多価アルコール、多価カルボン酸、環状エステルとしては、前記例示のものなどを用いることができる。
ポリエステルポリオールの製造方法は、常法により行うことができ、必要に応じ、公知の硬化剤、硬化触媒等を用いてもよい。
(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシメチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸−3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸−4−ヒドロキシブチル等の(メタ)アクリル酸エステル類
グリセリンやトリメチロールプロパン等のトリオールの(メタ)アクリル酸モノエステル類;
上記(メタ)アクリル酸エステル類とポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール等のポリエーテルポリオール類とのモノエーテル類;
(メタ)アクリル酸グリシジルと酢酸、プロピオン酸、p−tert−ブチル安息香酸等の一塩基酸との付加物;
上記(メタ)アクリル酸エステル類と、ε−カプロラクタム、γ−バレロラクトン等のラクトン類の開環重合により得られる付加物;
等が挙げられ、これらを単独重合または共重合することにより得ることができる。
(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、イソクロトン酸、サリチル酸、けい皮酸等のカルボキシル基含有単量体;
ビニルトリメトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロプロピルトリメトキシシラン等の加水分解性シリル基含有単量体;
アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等のニトリル基含有単量体;
N−メチロ−ル(メタ)アクリルアミド等のメチロール基含有単量体;
ビニルオキサゾリン、2−プロペニル2−オキサゾリン等のオキサゾリン基含有単量体
スチレン、2−メチルスチレン、ビニルトルエン、t−ブチルスチレン、ビニルアニソール、ビニルナフタレン、ジビニルベンゼン等の芳香族ビニル系単量体;
エチレン、プロピレン、イソプレン、ブタジエン、酢酸ビニル、ビニルエーテル、ビニルケトン、シリコーンマクロマー等のその他の単量体;
等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を用いることができる。
具体的には、置換度が、1.8〜2.8、さらには2.2〜2.6であることが好ましい。なお、置換度とは、セルロースを構成するグリコースユニット中に存在する3つのヒドロキシル基が、アルコキシル基等で置換された割合を意味し、100%置換された場合で置換度は3となる。
置換度をこのような範囲で制御することにより、後述する(a)成分との相互作用を向上させることができ、多孔体内に、(a)成分を長期に亘り保持することができる。
置換度が、1.8より小さい場合は、(a)成分との相互作用が低下する場合があり、(a)成分を多孔体内に、十分保持できない場合がある。また、2.8より大きい場合は、セルロース中のヒドロキシル基が減少し、十分な強度を有する3次元架橋構造が得られない場合がある。
等、及びこれらのイソシアネート基含有化合物をアロハネート化、ビウレット化、2量化(ウレチジオン)、3量化(イソシアヌレート)、アダクト化、カルボジイミド反応等によって誘導体化したもの、及びそれらの混合物、及びこれらのイソシアネート基を含有する化合物と上述した共重合可能な単量体との共重合体等が挙げられる。
共重合可能な他の単量体としては、上述したヒドロキシル基含有単量体、アミノ基含有単量体、エポキシ基含有単量体、アミド基含有単量体、アルコキシシリル基含有単量体、加水分解性シリル基含有単量体、ニトリル基含有単量体、メチロール基含有単量体、オキサゾリン基含有単量体、アクリル酸エステル系単量体、ハロゲン化ビニリデン系単量体、芳香族ビニル系単量体、その他の単量体等が挙げられる。
本発明では特に、100g/eq以上250g/eq未満(好ましくは120g/eq以上230g/eq以下、より好ましくは150g/eq以上200g/eq以下)のエポキシ基を含有する化合物と、エポキシ当量が250g/eq以上400g/eq以下(好ましくは280g/eq以上350g/eq以下)のエポキシ基を含有する化合物を併用することが好ましい。このような2種以上のエポキシ基を含有する化合物を含有することにより、優れた硬化性と可撓性の両立が可能となる。また(a)成分との相溶性を調整することができる。
さらに、本発明エポキシ樹脂は、1分子中に2つ以上のエポキシ基を有することが好ましい。2つ以上有することにより、硬化性と反応速度を向上させることができ、また、架橋密度を高くすることができ、得られる多孔体の強度を高めることができる。
エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ジエチルアミノプロピルアミン、ヘキサメチレンジアミン、メチルペンタメチレンジアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、グアニジン、オレイルアミン等の脂肪族アミノ基含有化合物;
メンセンジアミン、イソホロンジアミン、ノルボルナンジアミン、ピペリジン、N,N’−ジメチルピペラジン、N−アミノエチルピペラジン、1,2−ジアミノシクロヘキサン、ビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)メタン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ポリシクロヘキシルポリアミン、DBU等の脂環族アミノ基含有化合物;
メタフェニレンジアミン、4、4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン等の芳香族アミノ基含有化合物;
m−キシリレンジアミン、ベンジルジメチルアミン、2−(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール等の脂肪芳香族アミノ基含有化合物;
ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等の水酸基及びアミノ基含有化合物;
テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、ドデシル無水コハク酸等の酸無水物類;
ダイマー酸にジエチレントリアミンやトリエチレンテトラミン等のポリアミンを反応させて得られるポリアミド、ダイマー酸以外のポリカルボン酸を使ったポリアミド等のポリアミドアミン類;
2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール類;
ポリオキシプロピレン系ジアミン、ポリオキシプロピレン系トリアミン等のポリオキシプロピレン系アミン類;
上記アミン類にエポキシ化合物を反応させて得られるエポキシ変性アミン、上記アミン類にホルマリン、フェノール類を反応させて得られるマンニッヒ変性アミン、マイケル付加変性アミン、ケチミン、アルジミンといった変性アミン類;2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノールの2−エチルヘキサン酸塩等のアミン塩等が挙げられる。
例えば、ヒドロキシル基を含有する化合物とイソシアネート基を含有する化合物を用いる場合は、NCO/OH比率で通常0.1〜1.8、好ましくは0.2〜1.5、さらに好ましくは0.3〜1.3となる範囲内で設定すればよい。
このようなNCO/OH比率の範囲内であることにより、蓄熱体の強度を強靭なものとすることができ、蓄熱材の漏れのない均一な緻密な架橋構造を得ることができる。
NCO/OH比率が0.1より小さい場合は、架橋率が低くなり、硬化性、耐久性、強度等において十分な物性を確保することができない場合があり、また蓄熱材が漏れ易くなる。NCO/OH比率が1.8よりも大きい場合は、未反応のイソシアネートが残存し、蓄熱体の各種物性に悪影響を与え、蓄熱体が変形しやすくなり、蓄熱材が漏れやすくなる。
例えば、ヒドロキシル基を含有する化合物とイソシアネート基を含有する化合物の反応では、反応促進剤として、例えば、トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、トリエチルアミン、テトラメチルブタンジアミン、ジメチルアミノエタノール、ダイマージアミン、ダイマー酸ポリアミドアミン等のアミン類;
ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、錫オクテート等の錫カルボン酸塩類;
ナフテン酸鉄、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸マンガン、ナフテン酸亜鉛、オクチル酸鉄、オクチル酸コバルト、オクチル酸マンガン、オクチル酸亜鉛等の金属カルボン酸塩類;
ジブチルチンチオカルボキシレート、ジオクチルチンチオカルボキシレート、トリブチルメチルアンモニウムアセテート、トリオクチルメチルアンモニウムアセテート等のカルボキシレート類;
アルミニウムトリスアセチルアセテート等のアルミニウム化合物;
等が挙げられ、1種または2種以上を用いることができる。
(i)(a)成分(必要に応じ(b)成分、(d)成分)、(c−1)成分と(c−2)成分を均一に混合し、(c−1)成分と(c−2)成分を反応させて蓄熱体を得る方法、
(ii)(a)成分(必要に応じ(b)成分、(d)成分)と、親水親油バランス(HLB値)が10以上の非イオン性界面活性剤(以下、「(e)成分」ともいう。)、(c−1)成分と(c−2)成分を混合し、(a)成分をコロイド状に分散させ、(c−1)成分と(c−2)成分を反応させて蓄熱体を得る方法、等が挙げられる。
この過程では、相溶状態から非相溶状態の変化に伴うミクロ相分離が起こり、(c−1)成分と(c−2)成分からなる緻密に入り組んだ3次元編目構造型多孔体が形成されるものと思われる。
この3次元編目構造型多孔体に(a)成分(及び(b)成分、(d)成分)が担持された状態となり、蓄熱体が形成される。
さらに多孔体の形成成分を適宜設定することにより、(c)成分との相互作用が働き、(a)成分が外部へ漏れ出すのをより防ぐことができる。
また、多孔体として3次元編目構造型多孔体であれば、その緻密な構造の故、(a)成分が外部へ漏れ出すのをより防ぐことができる。
相溶化剤としては、上述した脂肪酸トリグリセリドや、親水親油バランス(HLB)が1以上10未満の非イオン性界面活性剤等が挙げられるが、(a)成分と樹脂成分との相溶性には、特に親水親油バランス(HLB)が1以上10未満の非イオン性界面活性剤が好ましい。
さらに、ヒドロキシル基を含有する化合物とイソシアネート基を含有する化合物の混合比率は、特に限定されず、適宜設定すればよいが、NCO/OH比率が、0.1〜1.8、好ましくは0.2〜1.7、さらに好ましくは0.3〜1.6、より好ましくは0.5〜1.5であることによって、より優れた3次元架橋構造を得ることができ、優れた蓄熱体を得ることができる。
さらに、(a)成分が、微細に均一に分散した状態であるため、(a)成分の固液変化に伴う体積変化による蓄熱体自体の形状変化を軽減することもできる。
ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルドデシルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル、
テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット等のポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、
ポリエチレングリコールモノラウレート、ポリエチレングリコールモノステアレート、ポリエチレングリコールジステアレート、ポリエチレングリコールモノオレエート等のポリオキシエチレン脂肪酸エステル、
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸ソルビタン等が挙げられる。
(e)成分が0.01重量部より少ない場合は、(a)成分と(c−1)成分及び/または(c−2)成分が分離してしまうかまたはクリーミング現象を起こしやすく、効率よくコロイド分散せず、本発明の効果が得られない場合がある。30重量部より多い場合は、得られる蓄熱体の耐水性等の物性に悪影響を及ぼす場合がある。
また、粒子径は、光学顕微鏡(BHT−364M、オリンパス光学工業株式会社製)を用いて測定した値である。
さらに、ヒドロキシル基を含有する化合物とイソシアネート基を含有する化合物の混合比率は、特に限定されず、適宜設定すればよいが、NCO/OH比率が、0.1〜1.8、好ましくは0.2〜1.7、さらに好ましくは0.3〜1.6、より好ましくは0.5〜1.5であることによって、より優れた蓄熱体を得ることができる。
本発明では、蓄熱体に針などを通したとしても、蓄熱体から蓄熱材が漏れ出すことがない。また、ハサミ等で切断したとしても蓄熱体から蓄熱材が漏れ出すことがない。そのため、衣類の作製が簡便であり、機能性、デザイン性に優れた衣類を作製することもできる。
また、衣類にファスナーやポケット等を設け、蓄熱体の収納・取り外しができるようにすることもできる。この場合には、蓄熱材の相変化温度(融点)を各種選定し、使用用途に合わせて、使用することができる。
表1に示す原料を用い、表2に示す配合量にて、蓄熱材A、有機処理された層状粘土鉱物、ヒドロキシル基含有化合物、イソシアネート基含有化合物を温度40℃で均一に混合し、反応促進剤を加え、十分攪拌した。攪拌後、12μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)を敷いた型枠中に流し込み、さらにPETフィルムを積層し、50℃で60分硬化させ、脱型して蓄熱体1(80×120×2mm)を得た。なおNCO/OH比率は1.0であった。
表地としてポリエステル生地、裏地としてナイロン生地を用いて、防寒用衣服を作製した。この衣服の表地と裏地の間に蓄熱体1が収納できるように、左右の胸部、腹部、背部、腰部にポケットをそれぞれ取り付け、蓄熱体1を収納した。
上記防寒用衣服を着用して25℃の雰囲気下で、10分間椅子に座った後、5℃の環境下で、20分間椅子に座った。この時の左胸部の裏地表面温度変化(衣服内温度変化)を測定した。結果は図1に示す。
上記防寒用衣服を着用して25℃の雰囲気下で10分間歩行した後、5℃の環境下で、20分間椅子に座った。この時の左胸部の裏地表面温度変化(衣服内温度変化)を測定した。結果は図2に示す。
表1に示す原料を用い、表2に示す配合量にて、蓄熱材Aと、ヒドロキシル基含有化合物、イソシアネート基含有化合物を温度40℃で均一に混合し、反応促進剤を加え、十分攪拌した。攪拌後、12μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)を敷いた型枠中に流し込み、さらにPETフィルムを積層し、50℃で60分硬化させ、脱型して蓄熱体2(80×120×2mm)を得た。
表地としてポリエステル生地、裏地としてナイロン生地を用いて、防寒用衣服を作製した。この衣服の表地と裏地の間に蓄熱体2が収納できるように、左右の胸部、腹部、背部、腰部にポケットをそれぞれ取り付け、蓄熱体2を収納した。
得られた防寒用衣服を用いて、実施例1と同様の体感試験1、体感試験2を行った。結果は図1、図2に示す。
表1に示す原料を用い、表2に示す配合量にて、蓄熱材A、蓄熱材B、相溶化剤の混合物と、ヒドロキシル基含有化合物、イソシアネート基含有化合物を温度40℃で均一に混合し、反応促進剤を加え、十分攪拌した。攪拌後、12μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)を敷いた型枠中に流し込み、さらにPETフィルムを積層し、50℃で60分硬化させ、脱型して蓄熱体3(80×120×2mm)を得た。
表地としてポリエステル生地、裏地としてナイロン生地を用いて、防寒用衣服を作製した。この衣服の表地と裏地の間に蓄熱体3が収納できるように、左右の胸部、腹部、背部、腰部にポケットをそれぞれ取り付け、蓄熱体3を収納した。
得られた防寒用衣服を用いて、実施例1と同様の体感試験1、体感試験2を行った。結果は図1、図2に示す。
表1に示す原料を用い、表2に示す配合量にて、蓄熱材A、有機処理された層状粘土鉱物の混合物と、ヒドロキシル基含有化合物、イソシアネート基含有化合物、熱伝導性物質を温度40℃で均一に混合し、反応促進剤を加え、十分攪拌した。攪拌後、12μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)を敷いた型枠中に流し込み、さらにPETフィルムを積層し、50℃で60分硬化させ、脱型して蓄熱体4(80×120×2mm)を得た。
表地としてポリエステル生地、裏地としてナイロン生地を用いて、防寒用衣服を作製した。この衣服の表地と裏地の間に蓄熱体4が収納できるように、左右の胸部、腹部、背部、腰部にポケットをそれぞれ取り付け、蓄熱体4を収納した。
得られた防寒用衣服を用いて、実施例1と同様の体感試験1、体感試験2を行った。結果は図1、図2に示す。
表1に示す原料を用い、表2に示す配合量にて、蓄熱材A、界面活性剤、有機処理された層状粘土鉱物の混合物と、ヒドロキシル基含有化合物、イソシアネート基含有化合物を温度40℃で混合し、蓄熱材Aをコロイド状(平均粒子径460μm)に分散させ、反応促進剤を加え、十分攪拌した。攪拌後、12μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)を敷いた型枠中に流し込み、さらにPETフィルムを積層し、50℃で60分硬化させ、脱型して蓄熱体5(80×120×2mm)を得た。
表地としてポリエステル生地、裏地としてナイロン生地を用いて、防寒用衣服を作製した。この衣服の表地と裏地の間に蓄熱体4が収納できるように、左右の胸部、腹部、背部、腰部にポケットをそれぞれ取り付け、蓄熱体5を収納した。
得られた防寒用衣服を用いて、実施例1と同様の体感試験1、体感試験2を行った。結果は図1、図2に示す。
表1に示す原料を用い、表2に示す配合量にて、蓄熱材A、界面活性剤の混合物と、ヒドロキシル基含有化合物、イソシアネート基含有化合物を温度40℃で混合し、蓄熱材Aをコロイド状(平均粒子径180μm)に分散させ、反応促進剤を加え、十分攪拌した。攪拌後、12μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)を敷いた型枠中に流し込み、さらにPETフィルムを積層し、50℃で60分硬化させ、脱型して蓄熱体6(80×120×2mm)を得た。
表地としてポリエステル生地、裏地としてナイロン生地を用いて、防寒用衣服を作製した。この衣服の表地と裏地の間に蓄熱体6が収納できるように、左右の胸部、腹部、背部、腰部にポケットをそれぞれ取り付け、蓄熱体6を収納した。
得られた防寒用衣服を用いて、実施例1と同様の体感試験1、体感試験2を行った。結果は図1、図2に示す。
実施例1で使用した防寒用衣服に、蓄熱体を収納せずに、体感試験1、2を行った。
結果は図1、図2に示す。
Claims (7)
- 多孔体(c)に蓄熱材(a)が担持された蓄熱体が、表地と裏地との間に設けられたことを特徴とする衣類であり、
該蓄熱体が、蓄熱材(a)、親水親油バランス(HLB値)が12以上の非イオン性界面活性剤(e)、反応性官能基を含有する化合物(c−1)と該反応性官能基と反応可能な反応性官能基を含有する化合物(c−2)を混合し、蓄熱材(a)をコロイド状に分散させ、(c−1)成分と(c−2)成分を反応させて得られるものであることを特徴とする衣類。 - 多孔体(c)に蓄熱材(a)が担持された蓄熱体が、表地と裏地との間に設けられたことを特徴とする衣類であり、
該蓄熱体が、蓄熱材(a)と、層状粘土鉱物(b)及び/または熱伝導性物質(d)、親水親油バランス(HLB値)が12以上の非イオン性界面活性剤(e)、反応性官能基を含有する化合物(c−1)と該反応性官能基と反応可能な反応性官能基を含有する化合物(c−2)を混合し、蓄熱材(a)をコロイド状に分散させ、(c−1)成分と(c−2)成分を反応させて得られるものであることを特徴とする衣類。 - 蓄熱材(a)100重量部に対し、層状粘土鉱物(b)が0.5〜50重量部混合されたものを用いることを特徴とする請求項2に記載の衣類。
- 層状粘土鉱物(b)が、有機処理された層状粘土鉱物であることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の衣類。
- 蓄熱材(a)100重量部に対し、熱伝導性物質(d)が5〜200重量部混合されたものを用いることを特徴とする請求項2から請求項4のいずれかに記載の衣類。
- 蓄熱体中の蓄熱材(a)の含有率が、40重量%以上であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の衣類。
- 蓄熱材(a)が、有機潜熱蓄熱材であることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の衣類。
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