JP2004168792A - 熱搬送媒体及びその製造方法、並びに、それを用いた空調システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】相変化により蓄熱性を有する油性物質と界面活性剤とを含有する水分散体を必須とし、該油性物質の流動性を低下させてなる熱搬送媒体であって、該界面活性剤は、親水親油バランスの指標が12未満のものを必須とする熱搬送媒体、及び、相変化により蓄熱性を有する油性物質の存在下で、重合性単量体を重合して重合体を形成してなる熱搬送媒体の製造方法であって、該熱搬送媒体の製造方法は、親水親油バランスの指標が12未満の界面活性剤を用いてなる熱搬送媒体の製造方法。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱搬送媒体及びその製造方法、並びに、それを用いた空調システムに関する。より詳しくは、相変化により蓄熱性を有する油性物質を必須成分として含有する水分散体を必須としてなる熱搬送媒体及びその製造方法、並びに、それを用いた空調システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、地域冷暖房システム用や大型ビル空調システム用の熱搬送媒体としては水が用いられているが、近年、搬送動力の低減によるランニングコストの削減、並びに、配管や装置の小型化によるイニシャルコストの削減を目的として、水に代わる熱搬送媒体、即ち、水よりも蓄熱密度が大きい熱搬送媒体の開発が進められている。このような熱搬送媒体として、従来より、相変化により蓄熱性を有する油性物質の潜熱を利用して蓄熱又は蓄冷を行う熱搬送媒体が種々提案されている。
【0003】
熱搬送媒体を構成する蓄熱物質としては、パラフィンを含む混合物等であって、5〜14℃程度で冷却固化され、かつ、融解熱が大きい蓄熱物質から構成されるものが好ましいとされている。例えば、特開2000−336350号公報には、相変化を伴う飽和炭化水素、水、界面活性剤、及び、核発生剤として飽和炭化水素の相変化温度よりも1℃〜30℃高い相変化温度を有する飽和炭化水素を用いたエマルションからなる蓄熱材が開示されている。しかしながら、このような蓄熱材では、過冷却を防止し、凝固しやすくして分散安定性及び蓄熱効率を充分に向上させる点等において工夫の余地があった。
【0004】
また、特開平5−237368号公報には、相変化を伴う有機化合物を内包するメラミン樹脂被膜の水中油滴型のマイクロカプセル分散液において、該相変化に伴う有機化合物の融点より40℃〜100℃高い融点を有する高融点化合物を含有する空調用の蓄熱材マイクロカプセルが開示されている。また、特開平5−215369号公報には、蓄熱材を封入した多数の微小樹脂力プセルと水又はブラインの混合物を熱媒として、冷却又は加熱装置と熱交換器間で循環させることにより熱搬送させる加熱又は冷却方法が開示されている。更に、特開2001−181611号公報には、相転移自在な有機化合物を主成分とする芯物質に、ラジカル重合によって得られる熱可塑性樹脂を主成分とするカプセル壁が形成されてなる蓄熱用マイクロカプセルが開示されている。しかしながら、これらのような蓄熱材では、循環ポンプで蓄熱材を搬送する場合等にカプセル壁が破壊され、内部の有機化合物が漏出するといった問題があり、ポンプ循環時に耐久性を向上させる点等において工夫の余地があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、凝固しやすくて分散安定性に優れ、蓄熱効率が充分に向上され、かつポンプ循環時に耐久性が向上された熱搬送媒体及びその製造方法、並びに、それを用いた空調システムを提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、熱搬送媒体について種々検討した結果、相変化により蓄熱性を有する油性物質と界面活性剤とを含有する水分散体を必須とする熱搬送媒体が界面活性剤の作用効果により過冷却を防止し、凝固しやすくて蓄熱効率が向上することに着目し、油性物質の流動性を低下させることで、ポンプ循環時に耐久性が向上し、分散安定性に優れ、蓄熱効率が向上することを見いだし、また、界面活性剤が親水親油バランスの指標が12未満のものを必須とすると、界面活性剤の作用効果が充分に発揮されることを見いだし、これらの相乗的な効果により上記課題をみごとに解決することができることに想到した。また、油性物質の流動性を低下させるようにし、かつ、界面活性剤が親水親油バランスの指標が12未満のものを必須とするうえに、親水親油バランスの指標が12以上のものを必須とすると、すなわち親水親油バランスの指標が低いものと高いものとを組み合わせて用いると、流動性が低下した油性物質と界面活性剤とによる作用効果が充分発揮されて蓄熱効率が向上することを見いだし、更に親水親油バランスの指標が低いものと高いものとを組み合わせて得られる界面活性剤全体の親水親油バランスの指標が、8以上、15以下であるものを用いると、流動性が低下した油性物質と界面活性剤とによる作用効果が充分発揮されて蓄熱効率が向上することを見いだし、本発明に到達したものである。
【0007】
すなわち本発明は、相変化により蓄熱性を有する油性物質と界面活性剤とを含有する水分散体を必須とし、該油性物質の流動性を低下させてなる熱搬送媒体であって、上記界面活性剤は、親水親油バランスの指標が12未満のものを必須とする熱搬送媒体である。
以下に本発明を詳述する。
【0008】
本発明の熱搬送媒体は、相変化により蓄熱性を有する油性物質と界面活性剤とを含有する水分散体を必須としてなり、熱エネルギーを貯蔵し、放出できるものである。相変化により蓄熱性を有するとは、相変化又は相転移の際の潜熱を利用する潜熱蓄熱を蓄熱性として有することを意味し、このような油性物質は、蓄熱密度が高く、一定温度付近での蓄熱や放熱が可能なものである。
本発明において、熱搬送媒体とは、冷温水機及び空調機間の熱搬送を目的としたものであり、例えば、冷温水機において加温又は冷却されることで蓄熱又は蓄冷し、熱利用する場所に設置されている空調機に搬送されて放熱又は放冷することができるものである。
上記冷温水機とは、冷水及び/又は温水を製造することができる装置であって、冷媒とこれを吸収する溶媒からなる、冷媒の吸収(発熱)と蒸発(吸熱)サイクルを利用した吸収式冷温水機や、冷媒の圧縮と減圧のサイクルを利用した圧縮式冷温水機が挙げられる。
上記空調機とは、ファンコイルユニット(FCU)やエアハンドリングユニット(AHU)を主たる構成要件とし、熱利用する場所に設置され、熱搬送媒体から熱を取り出すことのできる装置である。
【0009】
本発明の熱搬送媒体はまた、油性物質の流動性を低下させてなるものであるが、「流動性を低下させる」とは、増粘及び/又はゲル化させることをいう。流動性の低下の度合としては、流動性を低下させる前の油性物質の粘度を1とすると、流動性を低下させた後の油性物質の粘度が10以上となるようにすることが好ましい。
【0010】
本発明の熱搬送媒体における粒子の平均粒子径としては、30μm以下であることが好ましい。30μmを超えると、界面活性剤の凝固促進効果が充分に発揮できずに凝固点と融点との差が生じ、蓄熱効率が充分とならないおそれがある。より好ましくは、20μm以下であり、更に好ましくは、15μm以下である。
【0011】
本発明における界面活性剤は、親水親油バランスの指標が12未満のものを必須とするものである。好ましくは、9未満のものを必須とすることである。更に好ましくは、3未満のものを必須とすることである。また、本発明の熱搬送媒体を構成する界面活性剤は、更に、親水親油バランスの指標が12以上のものを必須とするものであることが好ましい。この場合には、親水親油バランスの指標が低いものと高いものとが組み合わされることによる相乗効果により、より効果的に過冷却が防止されることになり、より凝固しやすくなって蓄熱効率が向上することになる。より好ましくは、12未満のものと、15を超えるものとを必須とすることである。
【0012】
上記親水親油バランスの指標とは、界面活性剤の親水性部分と親油性部分のバランスを表すものであり、通常ではHLB(hydrophile−lipophile balance)と称されるものである。この指標の数値の大きな界面活性剤ほど、親水性が高いものである。
分子構造の明らかな界面活性剤のHLBは、GriffinやDaviesの計算式によって求められる。また、分子構造が明確でない界面活性剤においても、HLBが既知の油性物質と界面活性剤を用いて乳化実験を行うことでHLBを実験的に求めることができる。
【0013】
本発明の界面活性剤は、親水親油バランスの指標が低いものと高いものとを組み合わせる、すなわち親水親油バランスの指標が12未満のものと、親水親油バランスの指標が12以上のものとを必須とすることが好ましいが、この場合、少なくとも1種類の親水親油バランスの指標が12未満の界面活性剤と少なくとも1種類の親水親油バランスの指標が12以上の界面活性剤とを含有していることになり、本発明における界面活性剤を構成する各界面活性剤の質量分率から求められる界面活性剤全体の親水親油バランスの指標が、8以上15以下であることが好ましい。界面活性剤全体の親水親油バランスの指標が上記範囲内であると、本発明の熱搬送媒体は分散安定性に優れ、より効果的に過冷却が防止されることになり、より凝固しやすくなって蓄熱効率が向上することになる。より好ましくは、10以上であり、また、15以下である。
【0014】
上記界面活性剤全体の親水親油バランスの指標としては、下記式;
Σ(Xi×HXi+Yj×HYj)
から求められることが好ましい。この式においては、界面活性剤を構成する各界面活性剤の質量分率と親水親油バランスの指標とを掛け合わせた値の和から、界面活性剤全体の親水親油バランスの指標が求められることになる。
【0015】
上記式中、Xiは、界面活性剤全体の質量を1としたときの、親水親油バランスの指標が12未満の界面活性剤iの質量分率であり、Yjは、界面活性剤全体の質量を1としたときの、親水親油バランスの指標が12以上の界面活性剤jの質量分率であり、HXiは、親水親油バランスの指標が12未満の界面活性剤iの親水親油バランスの指標であり、HYjは、親水親油バランスの指標が12未満の界面活性剤jの親水親油バランスの指標である。なお、上記式において、i及びjは、本発明に用いられる界面活性剤に付した番号であり、界面活性剤の種類によって番号が異なることになる。また、i=1,2,3…n1、j=1,2,3…n2であり、n1は、親水親油バランスの指標が12未満の界面活性剤の種類の総数を表し、n2は、親水親油バランスの指標が12以上の界面活性剤の種類の総数を表す。
【0016】
本発明の熱搬送媒体において用いる界面活性剤としては、ノニオン系界面活性剤が好ましく、例えば、ポリオキシアルキレンソルビタンアルキルエステル、ソルビタンアルキルエステル等のソルビタンエステル系化合物;ショ糖脂肪酸エステル;ポリオキシエチレンアルキルエーテル;ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル;ポリオキシエチレンアルキルエステル;ポリグリセリンアルキルエステル;脂肪酸エステル;脂肪酸石鹸;アルキルアミンエチレンオキサイド付加体;コレステロール等のステロール類が好適である。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、HLBが12未満であるものとしては、ソルビタンアルキルエステル又はショ糖脂肪酸エステルが好ましい。また、12以上のものとしては、ポリオキシアルキレンソルビタンアルキルエステルが好ましい。
【0017】
また、本発明の熱搬送媒体において用いる界面活性剤としては、両性界面活性剤、アニオン系界面活性剤、ノニオン−アニオン系界面活性剤、及びカチオン系界面活性剤を適宜使用してもよい。それら界面活性剤として、アルキルスルホン酸ナトリウム等のアルキル硫酸エステル塩;アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルベンゼンスルホン酸及びその塩;ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム等のアルキル(フェニル)エーテル硫酸エステル塩;テトラデセンスルホン酸ナトリウム等のα−オレフィンスルホン酸塩;スルホコハク酸塩;エーテルスルホン酸塩;エーテルカルボン酸及びその塩;ラウリン酸アミドプロピルベタイン等のベタイン類;ジアルキルアンモニウムクロライド等の第4級アンモニウムが好ましい。
【0018】
上記界面活性剤の使用量としては、相変化により蓄熱性を有する油性物質の種類等により適宜設定することになるが、油性物質100質量%に対して、0.1質量%以上とすることが好ましく、また、30質量%以下とすることが好ましい。より好ましくは、1.0質量%以上であり、また、20質量%以下である。
上記親水親油バランスの指標が12未満の界面活性剤の使用量としては、界面活性剤100質量%に対して、5.0質量%以上とすることが好ましく、また、100質量%以下とすることが好ましい。より好ましくは、10質量%以上であり、また、50質量%以下である。上記親水親油バランスの指標が12以上の界面活性剤の使用量としては、界面活性剤100質量%に対して、10質量%以上とすることが好ましく、また、95質量%以下とすることが好ましい。より好ましくは、50質量%以上であり、また、90質量%以下である。
【0019】
本発明における油性物質としては、パラフィンやα−オレフィン等のパラフィン類;脂肪酸類;脂肪酸エステル類;高級アルコール類等の炭化水素化合物が好適であり、具体的には、C14パラフィン(テトラデカン)、ペンタデカン(C15パラフィン)、C16パラフィン(ヘキサデカン)等の常温で液体である中級パラフィン;C17パラフィン(ヘプタデカン)、C18パラフィン(オクタデカン)等の常温付近で固体である高級パラフィン;C15〜C16パラフィン、C14〜C15パラフィン、C14〜C16パラフィン、C14〜C17パラフィン、C14〜C18パラフィン、C14+C16パラフィン、C16+C18パラフィン等の混合パラフィン;1−デカノール等の高級アルコールが好適である。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、取り扱いが便宜であることから、ビル空調用の熱搬送媒体の場合、常温(25℃)及び常圧(約101.3kPa)において油性である油性物質を用いることが好ましい。また、容易に入手でき、また、広い温度範囲に用いることができる熱搬送媒体を簡便にかつ安定的に製造することができることから、パラフィンが好ましく、ビル空調の冷熱用途等の場合、パラフィンの中でもペンタデカンを含むことが好ましい。更に、融点が50℃以下であるパラフィンが好ましい。
【0020】
上記油性物質の使用量としては、油性物質の種類や熱搬送媒体の実施形態、要求される蓄熱効率に応じて適宜設定すればよいが、熱搬送媒体100質量%中10質量%以上とすることが好ましく、また、100質量%以下とすることが好ましい。10質量%未満であると、蓄熱効率や蓄熱性能が低下するおそれがある。より好ましくは、20質量%以上であり、また、75質量%以下である。
【0021】
本発明による熱搬送媒体は、増粘剤によって流動性を低下させてなるものが好ましい。上記増粘剤としては、油性物質の流動性を低下させるようにする作用を有するものであればよく、以下の(1)〜(7)に記載する化合物や物質等が好適であり、また、後述するような重合性単量体を単量体成分として重合させることで形成した重合体を用いることが好適である。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。その中で、重合性単量体を単量体成分として重合させることで形成した重合体を用いることが好ましく、また、油性物質の存在下で重合性単量体を重合して重合体を形成することで流動性を低下させてなる形態とすることがより好ましい。
【0022】
(1)ポリオレフィン系重合体及びポリオレフィン系重合体の一部がハロゲン化されてなるハロゲン化物:ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等のポリオレフィン単独重合体;エチレンを主体としてエチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンとが共重合してなるポリオレフィン共重合体;プロピレンを主体としてプロピレンと炭素数2、4〜12のα−オレフィンとが共重合してなるポリオレフィン等のポリオレフィン共重合体;酢酸ビニル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル等の単量体とα−オレフィンとが共重合してなる共重合体等。
【0023】
(2)ゴムやプラスチックの分野において、室温以上でゴム弾性を備えている、いわゆる熱可塑性エラストマーとして知られている化合物:ポリスチレンとポリブタジエン、ポリイソプレン又はこれらポリオレフィンの水素付加物とのブロック共重合体等のスチレン系エラストマー;ポリオレフィン共重合体とポリオレフィン共重合体との混合物;ポリオレフィン共重合体にオレフィンがグラフト重合してなる共重合体等のオレフィン系エラストマー;ウレタン系エラストマー;エステル系エラストマー等。
【0024】
(3)炭化水素系ゴム:天然ゴム、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、ブチルゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、エチレン−プロピレン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体ゴム、スチレン−エチレン−ブチレン三元共重合体ゴム、エチレン−酢酸ビニル共重合体ゴム、エチレン−アクリル酸エチル共重合体ゴム等。
【0025】
(4)N−アシルアミノ酸アミド:N−ラウロイルグルタミン酸ジアミド、N−ラウロイルグルタミン酸ジブチルアミド、N−ラウロイルグルタミン酸ジステアリルアミド、N−アセチルグルタミン酸ジステアリルアミド、N−オクチルグルタミン酸ジオクチルアミド、N,N’−ジカプリロイルリジンアミド、N,N’−ジカプリロイルリジンラウリルアミド、N,N’−ジラウロイルリジンオクチルアミド、N−ラウロイルバリンラウリルアミド、N−ラウロイルフェニルアラニンラウリルアミド等。
【0026】
(5)N−アシルアミノ酸アミン塩:N,N’−ジラウロイルリジンオクチルアミン塩、N,N’−ジラウロイルリジンステアリルアミン塩、N,N’−ジカプリロイルリジンラウリルアミン塩、N−ステアロイルグルタミン酸ステアリルアミン塩等。
【0027】
(6)N−アシルアミノ酸誘導体:N,N’−ジカプリロイルリジンラウリルエステル、N,N’−ジラウロイルリジンラウリルエステル、N,N’−ジラウロイルリジンステアリルエステル、N−ステアロイルグルタミン酸ステアリルエステル等のN−アシルアミノ酸エステル等。
(7)その他:ベンジリデンソルビトール、12−ヒドロキシステアリン酸等。
【0028】
上記ポリオレフィン系重合体及びそのハロゲン化物は、非結晶性、低結晶性、結晶性の何れであってもよい。但し、非結晶性や低結晶性のポリオレフィン系重合体は、その物性によって、炭化水素系ゴムに分類される場合もある。熱可塑性エラストマーとしては、室温以上において、ゴム弾性を備えている化合物が好適である。より好ましくは、室温以上において、かつ油性物質の融点(結晶転移温度)よりも20℃高い温度迄の範囲内において、ゴム弾性を備えている化合物であり、更に好ましくは、油性物質の融点よりも10℃高い温度迄の範囲内において、ゴム弾性を備えている化合物である。
【0029】
上記増粘剤の使用量としては、油性物質100重量部に対して0.1〜50重量部とすることが好ましい。0.1重量部未満であると、油性物質の蓄熱特性を阻害することなく、油性物質の流動性を低下させる効果が不充分となるおそれがある。50重量部を超えると、熱搬送媒体の潜熱量が低下し充分な蓄熱効率が得られないおそれがある。より好ましくは、0.2重量部以上であり、また、30重量部以下である。更に好ましくは、0.4重量部以上であり、また、4重量部以下である。
【0030】
本発明の熱搬送媒体の製造方法としては、相変化により蓄熱性を有する油性物質、及び、親水親油バランスの指標が12未満の界面活性剤が含有されるようにし、油性物質の流動性が低下するようにすればよいが、例えば、(1)相変化により蓄熱性を有する油性物質の存在下で、重合性単量体を重合して重合体を形成してなる熱搬送媒体の製造方法であって、親水親油バランスの指標が12未満の界面活性剤を用いてなる熱搬送媒体の製造方法や、(2)相変化により蓄熱性を有する油性物質の流動性を増粘剤によって低下させるようにしてなる熱搬送媒体の製造方法であって、親水親油バランスの指標が12未満の界面活性剤を用いてなる熱搬送媒体の製造方法が好適であり、このような製造方法もまた、本発明の1つである。
【0031】
上記「親水親油バランスの指標が12未満の界面活性剤を用いてなる」とは、製造工程において該界面活性剤が添加されることを意味するが、例えば、界面活性剤を水性媒体に溶解させた水溶液に、相変化により蓄熱性を有する油性物質を添加し、攪拌等により乳化する方法が好適である。水性媒体とは、水又は水と水に溶解する溶媒との混合物であり、水;水とメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、アセトン、アセトニトリル等との混合溶媒が好適であるが、これらの中でも、水のみを用いることが好ましい。水性媒体の使用量としては、油性物質100質量%に対して、5.0質量%以上とすることが好ましく、また、900質量%以下とすることが好ましい。なお、界面活性剤は、上記(1)の熱搬送媒体の製造方法においては、重合において用いてもよいし、重合後に用いてもよい。また、上記(2)の熱搬送媒体の製造方法においては、増粘剤とともに用いてもよいし、増粘剤の使用前又は後に用いてもよい。
【0032】
上記(1)の製造方法において、相変化により蓄熱性を有する油性物質の存在下で、重合性単量体を単量体成分として重合させて重合体を形成する方法について説明する。
上記単量体成分としては、分子中に1個の重合性不飽和基を有する単量体(a)を主成分として含むものであればよく、重合性を有する不飽和基を分子中に少なくとも2個以上有する架橋性単量体(b)や縮合性官能基を有する反応性単量体(c)を含むことが好ましい。
【0033】
上記単量体(a)としては、熱搬送媒体をゲル状又は固形状にしやすく、油性物質の保持性が向上することから、溶解度パラメーター(SP値)が18.4以下の単量体を用いることが好ましい。尚、溶解度パラメーター(SP値)とは、化合物の極性を表す尺度として一般に用いられている値であり、本明細書では、Smallの計算式にHoyの凝集エネルギー定数を代入して導いた値を適用するものとし、単位を(J/cm3)1/2 で表した値である。
【0034】
上記溶解度パラメーター(SP値)が18.4以下の単量体(a)としては、以下に記載するもの等が好適である。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(1)不飽和カルボン酸エステル:メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、iso−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、オクチルフェニル(メタ)アクリレート、ノニルフェニル(メタ)アクリレート、ジノニルフェニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、メンチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジブチル(メタ)アクリレート、ジブチルマレエート、ジドデシルマレエート、ドデシルクロトネート、ジドデシルイタコネート等。
【0035】
(2)炭化水素基を有する(メタ)アクリルアミド:(ジ)ブチル(メタ)アクリルアミド、(ジ)ドデシル(メタ)アクリルアミド、(ジ)ステアリル(メタ)アクリルアミド、(ジ)ブチルフェニル(メタ)アクリルアミド、(ジ)オクチルフェニル(メタ)アクリルアミド等。
【0036】
(3)α−オレフィン:1−ヘキセン、1−オクテン、イソオクテン、1−ノネン、1−デセン等。
(4)脂環式ビニル化合物:ビニルシクロヘキサン等。
(5)脂肪族炭化水素基を有するアリルエーテル:ドデシルアリルエーテル等。
(6)脂肪族炭化水素基を有するビニルエステル:カプロン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、パルミチン酸ビニル、ステアリン酸ビニル等。
(7)脂肪族炭化水素基を有するビニルエーテル:ブチルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル等。
(8)芳香族ビニル化合物:スチレン、t−ブチルスチレン、オクチルスチレン等。
【0037】
上記単量体成分の中でも、アルキル(メタ)アクリレート、アルキルアリール(メタ)アクリレート、アルキル(メタ)アクリルアミド、アルキルアリール(メタ)アクリルアミド、脂肪酸ビニルエステル、アルキルスチレン及びα−オレフィンからなる群より選択される少なくとも一種の不飽和化合物を主成分として用いることが好ましい。このような不飽和化合物は、少なくとも1個の炭素数1〜30の脂肪族炭化水素基を有することが好ましい。
【0038】
上記単量体成分中における上記溶解度パラメーター(SP値)が18.4以下の単量体(a)の使用量としては、50質量%以上であることが好ましい。50質量%未満であると、重合体中に保持される油性物質の含有率が低下するおそれがある。より好ましくは、70質量%以上である。
【0039】
上記単量体成分には、溶解度パラメーター(SP値)が18.4を超える単量体(a)が含有されていてもよい。このような単量体(a)としては、(メタ)アクリル酸、マレイン酸等のカルボキシル基を有するビニル系単量体;ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート等のヒドロキシル基を有するビニル系単量体;メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート等の分子内にEO(エチレンオキサイド)鎖を有するビニル系単量体等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0040】
上記架橋性単量体(b)としては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、N,N′−メチレンビスアクリルアミド、N,N′−プロピレンビスアクリルアミド、グリセリントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート;グリセリン、トリメチロールプロパン、テトラメチロールメタン等の多価アルコールのアルキレンオキシド付加物と(メタ)アクリル酸とのエステル化によって得られる多官能(メタ)アクリレートやジビニルベンゼン等が好適である。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0041】
上記単量体(a)と上記架橋性単量体(b)との配合割合としては、単量体(a)と架橋性単量体(b)の合計質量を100質量%として、単量体(a)を90〜99.999質量%、架橋性単量体(b)を0.001〜10質量%とすることが好ましい。
【0042】
上記反応性単量体(c)としては、カルボキシル基、ヒドロキシル基、メルカプト基、ニトリル基、アミノ基、アミド基、イソシアナート基及びエポキシ基からなる群より選択される少なくとも一種の官能基を有するビニル系単量体や、重合性不飽和基を有する酸無水物等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。反応性単量体(c)としては、以下に記載するもの等が好適である。
【0043】
(1)カルボキシル基を有するビニル系単量体:(メタ)アクリル酸、フマル酸、イタコン酸等。
(2)ヒドロキシル基を有するビニル系単量体:ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、グリセリン(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパン(メタ)アクリレート、ヒドロキシスチレン等。
【0044】
(3)メルカプト基を有するビニル系単量体:ビニルメルカプタン、メルカプトエチル(メタ)アクリレート等。
(4)ニトリル基を有するビニル系単量体:(メタ)アクリロニトリル等。
(5)アミノ基を有するビニル系単量体:アミノエチル(メタ)アクリレート、ビニルピリジン等。
【0045】
(6)アミド基を有するビニル系単量体:(メタ)アクリルアミド等。
(7)イソシアナート基を有するビニル系単量体:ビニルイソシアナート等。
(8)エポキシ基を有するビニル系単量体:グリシジル(メタ)アクリレート等。
(9)重合性不飽和基を有する酸無水物:無水マレイン酸等。
【0046】
上記単量体(a)と上記反応性単量体(c)との配合割合としては、単量体(a)と反応性単量体(c)の合計質量を100質量%として、単量体(a)を90〜99.995質量%、反応性単量体(c)を0.005〜10質量%とすることが好ましい。
【0047】
上記単量体成分が反応性単量体(c)を含む場合には、2個の縮合性官能基を有する架橋剤により該縮合性官能基と該縮合性官能基とを架橋させることにより、架橋構造を形成することになる。上記架橋剤としては、反応性単量体(c)の縮合性官能基(X)により以下に記載するもの等が好適である。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(1)縮合性官能基(X)が、カルボキシル基、メルカプト基、ニトリル基、エポキシ基である場合には、ジメチロールフェノールやポリメチロールフェノール等のフェノール樹脂等が好適である。
(2)縮合性官能基(X)が、カルボキシル基、ヒドロキシル基である場合には、メラミン、ベンゾグアナミン、尿素等のアミノ化合物とホルムアルデヒドやアルコールとを付加縮合したアミノ樹脂等が好適である。
【0048】
(3)縮合性官能基(X)が、カルボキシル基、イソシアナート基、エポキシ基である場合には、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、テトラエチレンペンタミン等の多価アミノ化合物等が好適である。
(4)縮合性官能基(X)が、カルボキシル基、ヒドロキシル基、メルカプト基、イソシアナート基、アミド基、アミノ基、エポキシ基である場合には、ヘキサメチレンジイソシアナート、イソホロンジイソシアナート、p−フェニレンジイソシアナート、2,4−トルエンジイソシアナート、2,6−トルエンジイソシアナート、1,5−ナフタレンジイソシアナート;これらのイソシアナートとメタノールやフェノール等とを縮合させたブロックドイソシアナート等のイソシアナート化合物等が好適である。
【0049】
(5)縮合性官能基(X)が、イソシアナート基、エポキシ基である場合には、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、フタル酸、テレフタル酸等の多価カルボン酸等が好適である。
(6)縮合性官能基(X)が、ヒドロキシル基、イソシアナート基、エポキシ基である場合には、無水フタル酸、ピロメリット酸無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物等の酸無水物等が好適である。
【0050】
(7)縮合性官能基(X)が、ヒドロキシル基、メルカプト基、アミノ基、アミド基である場合には、グリオキザル、テレフタルアルデヒド等のアルデヒド化合物等が好適である。
(8)縮合性官能基(X)が、ヒドロキシル基、イソシアナート基、エポキシ基である場合には、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ヘキサンジオール等の多価アルコール等が好適である。
【0051】
(9)縮合性官能基(X)が、カルボキシル基、ヒドロキシル基、メルカプト基、イソシアナート基である場合には、トルエングリシジルエーテル、ヘキサメチレングリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル等のエポキシ化合物等が好適である。
【0052】
上記反応性単量体(c)と上記架橋剤とにおいて、反応性単量体(c)の縮合性官能基(X)と、架橋剤の縮合性官能基(Y)との組合せは、いずれか一方の官能基が、カルボキシル基、ヒドロキシル基、メルカプト基、アミノ基及びアミド基からなる群より選択される少なくとも一種の官能基であり、もう一方の官能基が、イソシアナート基、エポキシ基、無水カルボン酸基からなる群より選択される少なくとも一種の官能基であることが好ましい。より好ましくは、油性物質を低温でゲル化することができることから、縮合性官能基(X)がヒドロキシル基であり、縮合性官能基(Y)がイソシアナート基であることである。
【0053】
上記反応性単量体(c)と上記架橋剤との比率としては、縮合性官能基(X)1モルに対する縮合性官能基(Y)のモル数が0.1〜10モルとなるように設定することが好ましい。0.1未満であると、熱搬送媒体の強度が充分でなくなるおそれがあり、10を超えると、油性物質の保持性が充分でなくなるおそれがある。
【0054】
上記単量体成分が反応性単量体(c)を含む場合、油性物質とともに単量体成分を重合させてなる重合体と、架橋剤とを混合して混合物とした後、油性物質が溶融して液体状を維持できるような0〜80℃の温度下で架橋反応させてもよい。更に、架橋反応後に縮合性官能基(X)及び縮合性官能基(Y)が未反応で残存することを抑制するために、架橋反応を阻害しない範囲内で、縮合性官能基(X)及び/又は縮合性官能基(Y)と重縮合可能な反応基を有する化合物を予め又は架橋反応後に添加してもよい。例えば、縮合性官能基(X)又は縮合性官能基(Y)が多価イソシアナートである場合には、該化合物として、長鎖カルボン酸等を用いることができる。
【0055】
上記蓄熱性を有する油性物質とともに単量体成分を重合させて重合体を形成する方法としては、通常は油溶解性ラジカル重合開始剤の共存下において重合されることになる。また、懸濁重合における反応液である乳化液に保護コロイド剤が含有されていてもよく、更には、上述した油性物質の流動性を低下させる増粘剤の存在下で重合されてもよい。
【0056】
上記油溶解性ラジカル重合開始剤としては、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド等の有機過酸化物;2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビスジメチルバレロニトリル等のアゾ化合物等が好適である。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0057】
上記油溶解性ラジカル重合開始剤の使用量としては、単量体成分100質量%に対して、0.1質量%以上とすることが好ましく、また、5質量%以下とすることが好ましい。
上記重合において、重合温度としては、油性物質の融点や単量体成分の種類や重合開始剤の種類を考慮して、0〜150℃で油性物質が液体状を維持できる温度とすることが好ましい。より好ましくは、0〜90℃である。
【0058】
上記保護コロイド剤としては、ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、ゼラチン等が好適である。これらはそれぞれ単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0059】
本発明において(2)の製造方法については、油性物質、界面活性剤及び増粘剤が含有されるようにすればよく、例えば、相変化により蓄熱性を有する油性物質と界面活性剤とを含有する水分散体を製造し、そこに増粘剤を添加することで油性物質の流動性を低下させる方法が好適である。
【0060】
本発明の製造方法において製造される熱搬送媒体には、更に、以下に記載する機能を有する添加剤を含有させることもできる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(1)伝熱向上用:鉄、銅等の金属粉:金属繊維;金属酸化物;カーボン;カーボンファイバー等。
(2)比重調整用:砂;粘土;石;鉛、鉄等の金属粉等。
【0061】
(3)難燃性付与用:水;水ゲル;金属粉;炭酸カルシウム等の無機化合物;臭素系、塩素系、リン系等の難燃剤等。尚、難燃性には、燃焼性の低減、延焼防止、水蒸気による引火点の消滅、燃焼熱量低減効果等を含む。
(4)過冷却防止用:金属粉、高分子パラフィン(ワックス)等。
(5)凝固点調整用:ワックス類等。
(6)酸化防止や経時的な劣化防止用:フェノール系、チオ系、リン系等の酸化防止剤等。
(7)その他:着色剤、顔料、帯電防止剤、防菌剤等。
【0062】
上記添加剤の使用量としては、例えば、燃焼性を低減させるために、炭酸カルシウムを用いる場合には、油性物質に対して、10〜40質量%とすることが好ましい。
【0063】
上記油性物質には、潜熱性を調整するための包接化合物を添加してもよい。
上記包接化合物としては、C4H8・O・17H2O、(CH3)3N・10.25H2O、(C4H9)4NCHO2・32H2O、(C4H9)4NCH3CO2・32H2Oが好適である。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0064】
上記蓄熱性を有する油性物質とともに単量体成分を重合させて重合体を形成して熱搬送媒体とする場合では、上記添加剤を用いたときに、例えば、金属粉のように、油性物質との間に1以上といった大きな比重差を有するものを用いたときや、添加剤と油性物質との溶解度パラメーターの数値の差が4以上離れているために、添加剤と油性物質との相溶性が劣るときでも、添加剤を熱搬送媒体内に均一な状態で保持することができ、添加剤の効果をより有効に発揮させることが可能となる。
【0065】
本発明の熱搬送媒体や本発明の製造方法による熱搬送媒体は、地域冷暖房システム、大型ビル空調システム等の様々な冷温水機を構成要件とする空調システムにおいて用いることができるものがあるが、吸収式冷温水機を構成要件とすることが好ましく、ガス吸収式冷温水機を構成要件とすることがより好ましい。
本発明において、空調システムとは、一般に冷温水機及び空調機を主部として構成されているシステムである。この場合、熱搬送媒体は、熱搬送を行うことを目的として、冷温水機及び空調機間を搬送されることになる。ガス吸収式冷温水機とは、駆動源にガスの燃焼熱を用いる吸収式冷温水機である。
このような本発明の熱搬送媒体を用いて、冷温水機及び空調機間の熱搬送を行う空調システムもまた、本発明の1つである。
【0066】
本発明の熱搬送媒体、及び、本発明の熱搬送媒体の製造方法により製造された熱搬送媒体は、凝固しやすくて分散安定性に優れ、蓄熱効率が向上し、かつポンプ循環時に耐久性が向上するものであるので、オフィスビルや工場等の大型建造物用や家庭用等の冷暖房エネルギーの省力化や効率化、環境保護の目的のための空調システムを構成する材料として優れたものである。
【0067】
【実施例】
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」は、「重量部」を意味するものとする。
【0068】
実施例1
温度計、窒素ガス導入管、還流冷却器、及び、攪拌機を備えた内容量3Lのフラスコを反応器とした。この反応器に、水(水系溶媒、かつ水性媒体)1000gを仕込んだ。内容量3Lのビーカーに水440gを入れポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステル(界面活性剤、花王社製:商品名レオドールスーパーTW−L120、親水親油バランスの指標[以下HLBという]16.7)48.5g、ソルビタンアルキルエステル(界面活性剤、花王社製:商品名レオドールSP−S30、HLB2.1)10.9g、及び、ドデシル硫酸ナトリウム(HLB40)0.6gを加え、70℃で1時間攪拌し溶解した水溶液を得た。該水溶液の混合された界面活性剤のHLBは14.3であった。
【0069】
一方、油性物質としての灯油から蒸留したパラフィン(ガスクロマトグラフィー分析からテトラデカン0.1質量%、ペンタデカン59.5質量%、ヘキサデカン38.4質量%、ヘプタデカン2.0質量%)400g、単量体(a)としての2−エチルヘキシルアクリレート87.7g及びメタクリル酸7.3gを用い、架橋性単量体(b)としての1,6−ヘキサンジオールジアクリレート5gを用いると共に、重合開始剤としてのベンゾイルパーオキサイド0.5gを均一となるように混合して混合溶液を調製した。
【0070】
次に、上記水溶液に上記の混合溶液を添加し、攪拌機(特殊機化社製、TKホモミキサー)で3000rpm、3分間攪拌し乳化させ、乳化液を得た。反応器内を窒素ガス置換した後、窒素ガス雰囲気下で上記反応器中の水を攪拌しながら、80℃に加熱した。次いで、該反応器中の水に上記の乳化液を一度に添加し、回転数300rpmの条件下で混合・攪拌しながら、窒素ガス雰囲気下、80℃で4時間、懸濁重合を行った。その後、懸濁液の温度を90℃に昇温し、同温度で更に2時間攪拌することにより、懸濁重合を完了させた。これにより、本発明にかかる熱搬送媒体を得た。重合体である熱搬送媒体粒子の平均粒子径は10μmであった。
【0071】
得られた熱搬送媒体について、所定の条件下で示差走査熱量測定(DSC(differential scanning calorimetry))を行うことにより、凝固温度と融解温度とを求めた。示差走査熱量測定には、マックサイエンス社製の示差走査熱量計DSC−3100Sを使用した。測定条件としては25℃から−20℃まで2℃/分の速度で冷却した後、−20℃から25℃まで2℃/分の速度で昇温した。その結果、凝固温度は9.8℃、融解温度は12.3℃であった。
【0072】
実施例2
ソルビタンアルキルエステル(界面活性剤、花王社製:商品名レオドールSP−S30、HLB2.1)10.9gの代わりに、ショ糖脂肪酸エステル(第一工業製薬社製:商品名シュガーワックスA−10E、HLB0)10.9gを使用した以外は、実施例1と同様に水溶液を得た。該水溶液の混合された界面活性剤のHLBは13.9であった。
【0073】
次に、実施例1と同様に混合溶液を調製し、上記水溶液に上記の混合溶液を添加し、攪拌機(特殊機化社製、TKホモミキサー)で3000rpm、3分間攪拌し乳化させ、乳化液を得た。反応器内を窒素ガス置換した後、窒素ガス雰囲気下で上記反応器中の水を攪拌しながら、80℃に加熱した。次いで、実施例1と同様に懸濁重合を行い、本発明にかかる熱搬送媒体を得た。重合体である熱搬送媒体粒子の平均粒子径は20μmであった。
実施例1と同様に凝固温度と融解温度とを求めた結果、凝固温度は9.1℃、融解温度は12.6℃であった。
【0074】
比較例1
界面活性剤として、ポリオキシエチレンアルキルエーテルの硫酸エステル塩(界面活性剤、第一工業製薬社製:商品名ハイテノールN−08、HLB41.2)60gのみを使用した以外は、実施例1と同様に水溶液を得た。該水溶液の混合された界面活性剤のHLBは41.2であった。
次に、実施例1と同様に混合溶液を調製し、乳化液を得て、懸濁重合を行うことで比較熱搬送媒体を得た。重合体である熱搬送媒体粒子の平均粒子径は20μmであった。
実施例1と同様に凝固温度と融解温度とを求めた結果、凝固温度は−0.3℃、融解温度は11.9℃であった。
【0075】
【発明の効果】
本発明の熱搬送媒体は、上述のような構成からなり、凝固しやすくて分散安定性に優れ、蓄熱効率が向上したものであり、かつポンプ循環時に耐久性が向上したものであるので、オフィスビルや工場等の大型建造物用や家庭用等の冷暖房エネルギーの省力化や効率化、環境保護の目的のための空調システムを構成する材料として優れたものである。また、本発明の熱搬送媒体の製造方法は、上述のような構成からなり、凝固しやすくて分散安定性に優れ、蓄熱効率が向上し、かつポンプ循環時に耐久性が向上した熱搬送媒体を提供できるものである。
Claims (7)
- 相変化により蓄熱性を有する油性物質と界面活性剤とを含有する水分散体を必須とし、該油性物質の流動性を低下させてなる熱搬送媒体であって、
該界面活性剤は、親水親油バランスの指標が12未満のものを必須とする
ことを特徴とする熱搬送媒体。 - 前記界面活性剤は、更に、親水親油バランスの指標が12以上の界面活性剤を必須とする
ことを特徴とする請求項1記載の熱搬送媒体。 - 前記界面活性剤は、該界面活性剤を構成する各界面活性剤の質量分率から求められる界面活性剤全体の親水親油バランスの指標が5以上、15以下である
ことを特徴とする請求項2記載の熱搬送媒体。 - 前記熱搬送媒体は、油性物質の流動性を増粘剤によって低下させてなるものである
ことを特徴とする請求項1、2又は3記載の熱搬送媒体。 - 相変化により蓄熱性を有する油性物質の存在下で、重合性単量体を重合して重合体を形成してなる熱搬送媒体の製造方法であって、
該熱搬送媒体の製造方法は、親水親油バランスの指標が12未満の界面活性剤を用いてなる
ことを特徴とする熱搬送媒体の製造方法。 - 相変化により蓄熱性を有する油性物質の流動性を増粘剤によって低下させてなる熱搬送媒体の製造方法であって、
該熱搬送媒体の製造方法は、親水親油バランス指標が12未満の界面活性剤を用いてなる
ことを特徴とする熱搬送媒体の製造方法。 - 請求項1、2、3又は4記載の熱搬送媒体を用いて、冷温水機及び空調機間の熱搬送を行う
ことを特徴とする空調システム。
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