JP6055570B1 - 樹脂組成物、及び、成形体 - Google Patents
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Abstract
Description
1.(a)有機潜熱蓄熱材、(b)金属塩水和物、(c−1)ポリオール化合物、及び、(c−2)イソシアネート化合物を含み、(a)有機潜熱蓄熱材100重量部に対して、(b)金属塩水和物を10重量部以上120重量部以下含むことを特徴とする樹脂組成物。
2.(b)成分が、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、チタン、ジルコニウム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、アルミニウムから選ばれる1種以上の金属と、珪酸、硼酸、燐酸、塩酸、硫化水素酸、硫酸、硝酸、炭酸、シュウ酸、安息香酸、フタル酸、マレイン酸、コハク酸、サリチル酸、クエン酸から選ばれる1種以上の酸との金属塩・n水和物(nは2以上20以下)であることを特徴とする1.に記載の樹脂組成物。
3.更に、(d)層状粘土鉱物を含むことを特徴とする1.又は2.に記載の樹脂組成物。
4.1.〜3.のいずれかに記載された樹脂組成物により形成された成形体。
2:蓄熱成形体
3:アルミニウム板
4:発泡ポリスチレンフォーム
5:熱電対
本発明の樹脂組成物は、(a)成分と共に、(b)成分を含有することによって、蓄熱性を維持しつつ、優れた耐熱性を示すことができる。また、優れた熱伝導性も付与することができ、短い時間で効率よく蓄熱することができる。さらに、本発明の樹脂組成物により形成される成形体の強度(特に高温時)、柔軟性等を高めることもできる。
なお、(b)成分の代わりに、金属酸化物、金属水酸化物、金属窒化物、金属炭化物、金属リン化物等の金属化合物では、耐熱性の向上は不十分である。
本発明の樹脂組成物は、(a)有機潜熱蓄熱材を含むことを特徴とする。(a)成分を含有することにより、優れた蓄熱性を有する成形体を得ることができ、有用である。
(a)成分としては、例えば、脂肪族炭化水素、長鎖アルコール、長鎖脂肪酸、長鎖脂肪酸エステル、ポリエーテル合物、脂肪酸トリグリセリド等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を用いることができる。
中でも、炭素数8以上36以下の長鎖脂肪酸エステルが好ましく、炭素数10以上30以下の長鎖脂肪酸エステルがより好ましく、炭素数15以上22以下の長鎖脂肪酸エステルを使用することが更に好ましい。このような長鎖脂肪酸エステルは、潜熱量が高く、実用温度領域に相変化温度(融点)を有するため、様々な用途に使用しやすい。
本発明の樹脂組成物は、(b)金属塩水和物を含むことを特徴とする。(b)成分を(a)成分と共に含有することにより、(a)成分の高い蓄熱性を維持しつつ、優れた耐熱性も得ることができ、有用である。また、(b)成分を使用することで、得られる成形体の強度の向上を図ることでき、好ましい。
(b)成分としては、例えば、金属と酸との金属塩の水和物が挙げられる。
金属としては、例えば、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、チタン、ジルコニウム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、アルミニウム等が挙げられ、特に、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、アルミニウムから選ばれる1種以上が好適である。
酸としては、例えば、珪酸、硼酸、燐酸、塩酸、硫化水素酸、硫酸、硝酸、炭酸、シュウ酸、安息香酸、フタル酸、マレイン酸、コハク酸、サリチル酸、クエン酸等が挙げられ、特に珪酸、硼酸、燐酸、硫酸、炭酸から選ばれる1種以上、さらには硼酸、燐酸から選ばれる1種以上が好適である。
本発明で用いるポリオール化合物((c−1)成分)は、後述するイソシアネート化合物((c−2)成分)と反応させることにより成形物(以下、「(c)成分」ともいう。)を形成し、(a)成分、(b)成分を担持・保持する成分である。また、(c−1)成分と(c−2)成分を使用することで、(a)成分との相溶性にも優れ、好ましい態様となる。
本発明の樹脂組成物は、(c−1)成分と(c−2)成分とが反応して、適度な3次元架橋構造を形成し、該架橋構造内に多量の(a)成分、(b)成分を担持・保持可能な成形体を得ることができる。さらに得られた成形体は柔軟性に優れ、(a)成分の漏れを抑制することが可能なものとなる。
本発明の樹脂組成物は、(c−1)ポリオール化合物を含むことを特徴とする。
(c−1)成分としては、例えば、ポリエステルポリオール、アクリルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリオレフィンポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリテトラメチレングリコールポリオール、ポリブタジエンポリオール、ポリオキシプロピレンポリオール、ポリオキシプロピレンエチレンポリオール、エポキシポリオール、アルキドポリオール、フッ素含有ポリオール、ケイ素含有系ポリオール、セルロース及び/またはその誘導体、アミロース等の多糖類等が挙げられる。
本発明では、特に、ポリエーテルポリオールを用いることが好ましく、さらには、グリセリンを開始剤とするポリエーテルポリオールを用いることが好ましい。
1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸;
テレフタル酸、イソフタル酸、オルトフタル酸、無水フタル酸、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、パラフェニレンジカルボン酸、トリメリット酸等の芳香族ジカルボン酸等が挙げられる。
3種類の成分による反応物において、多価アルコール、多価カルボン酸、環状エステルとしては、前記例示のものなどを用いることができる。
ポリエステルポリオールの製造方法は、常法により行うことができ、必要に応じ、公知の硬化剤、硬化触媒等を用いてもよい。
グリセリンやトリメチロールプロパン等のトリオールの(メタ)アクリル酸モノエステル類;
上記(メタ)アクリル酸エステル類とポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール等のポリエーテルポリオール類とのモノエーテル類;
(メタ)アクリル酸グリシジルと酢酸、プロピオン酸、p−tert−ブチル安息香酸等の一塩基酸との付加物;
上記(メタ)アクリル酸エステル類と、ε−カプロラクタム、γ−バレロラクトン等のラクトン類の開環重合により得られる付加物;
等が挙げられ、これらを単独重合または共重合することにより得ることができる。
(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、イソクロトン酸、サリチル酸、けい皮酸等のカルボキシル基含有単量体;
ビニルトリメトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロプロピルトリメトキシシラン等の加水分解性シリル基含有単量体;
アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等のニトリル基含有単量体;
N−メチロ−ル(メタ)アクリルアミド等のメチロール基含有単量体;
ビニルオキサゾリン、2−プロペニル2−オキサゾリン等のオキサゾリン基含有単量体
スチレン、2−メチルスチレン、ビニルトルエン、t−ブチルスチレン、ビニルアニソール、ビニルナフタレン、ジビニルベンゼン等の芳香族ビニル系単量体;
エチレン、プロピレン、イソプレン、ブタジエン、酢酸ビニル、ビニルエーテル、ビニルケトン、シリコーンマクロマー等のその他の単量体;
等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を用いることができる。
具体的には、置換度が、1.8以上2.8以下、さらには2.2以上2.6以下であることが好ましい。なお、置換度とは、セルロースを構成するグリコースユニット中に存在する3つのヒドロキシル基が、アルコキシル基等で置換された割合を意味し、100%置換された場合で置換度は3となる。
置換度をこのような範囲で制御することにより、後述する(a)成分との相互作用を向上させることができ、多孔体内に、(a)成分を長期に亘り保持することができる。
置換度が、1.8より小さい場合は、(a)成分との相互作用が低下する場合があり、(a)成分を多孔体内に、十分保持できない場合がある。また、2.8より大きい場合は、セルロース中のヒドロキシル基が減少し、十分な強度を有する3次元架橋構造が得られない場合がある。
本発明の樹脂組成物は、(c−2)イソシアネート化合物を含むことを特徴とする。
本発明で用いる(c−2)成分としては、1分子中に2個以上のイソシアネート基を有するものであれば限定されないが、例えば、脂肪族ジイソシアネート、脂環式ジイソシアネート、芳香族ジイソシアネート、芳香脂肪族ジイソシアネート等、及び、これらをアロハネート化、ビウレット化、2量化(ウレチジオン)、3量化(イソシアヌレート)、アダクト化、カルボジイミド反応等によって誘導体化したもの、及びそれらの混合物、及び、それらと共重合可能な単量体との共重合体等が挙げられる。
特に、(a)成分を(b)成分より多く含み、さらに(a)成分と共に、(b)成分を含有することで、優れた蓄熱性を維持しつつ、優れた耐熱性を示し、かつ、優れた熱伝導性を示すことができる成形体を得ることができる。
(b)成分が、10重量部より少ない場合、耐熱性の向上が見られなかったり、熱伝導性の向上もみられない恐れがある。(b)成分が、120重量部より多い場合、硬化不良を引き起こす場合がある。
さらにこのような状態を維持したまま(c−1)成分と(c−2)成分が反応硬化して成形体を形成することができるため、優れた蓄熱性を有するとともに耐熱性にも優れる成形体を得ることができる。さらに、熱伝導性とともに、強度と柔軟性を兼ね備えた成形体を得ることができる。
本発明の樹脂組成物は、さらに、層状粘土鉱物(以下、「(d)成分」ともいう。)、特に、有機処理された層状粘土鉱物を用いることが好ましい。(d)成分は、(a)成分と混合し用いるもので、(d)成分と(a)成分を混合することにより、(d)成分の層間に、(a)成分が入り込む。特に(d)成分が有機処理された層状粘土鉱物である場合は、有機処理されたものであるため、(a)成分が(d)成分の層間に入り込みやすく、また(a)成分が(d)成分の層間に保持されやすい構造となっている。
このような(d)成分と(a)成分を混合することにより、結果として、(a)成分の粘度を上昇させ、後述する(c)成分内に(a)成分を担持し、より保持し続けることができる。そのため、(a)成分が成形体外部へ漏れ出すのを防ぎ、蓄熱性に優れ、加工性、施工性に優れた成形体を得ることができる。
また、(d)成分は、(a)成分とほとんど反応することがなく、有機潜熱蓄熱材の融点やその他の各種物性に影響を与えない。そのため、(a)成分の蓄熱材としての性能を効率よく発揮することができ、相変化温度(融点)の設定が容易である。
さらに(d)成分は、(b)成分の分散性を向上させる効果があり、(d)成分を含む樹脂組成物から形成された成形体は、その内部で(b)成分がより均一に分散されており、上記(b)成分による効果をより高めることができる。
有機処理としては、例えば、層状粘土鉱物の層間に存在する陽イオンを長鎖アルキルアンモニウムイオン等でイオン交換(インターカレート)すること等が挙げられる。
本発明では、特に、スメクタイト、バーミキュライトが有機処理されやすい点から、好適に用いられる。さらに、スメクタイトの中でも、特に、モンモリロナイトが好適に用いられ、本発明では、特に、有機処理されたモンモリロナイトを好適に用いることができる。
本発明の樹脂組成物は、さらに、親水親油バランス(HLB値)が10以上の非イオン性界面活性剤(以下、「(e)成分」ともいう。)を用いることが好ましい。
親水親油バランス(HLB値)が10以上の非イオン性界面活性剤((e)成分)を用いることで、(a)成分の保持力を高めるとともに、成形性をより優れたものとし、より優れた蓄熱性能及び持続性を有し、かつ、(a)成分の漏れも無く、柔軟性、加工性、施工性により優れる成形体を得ることができる。
ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルドデシルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル、
テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット等のポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、
ポリエチレングリコールモノラウレート、ポリエチレングリコールモノステアレート、ポリエチレングリコールジステアレート、ポリエチレングリコールモノオレエート等のポリオキシエチレン脂肪酸エステル、
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸ソルビタン等が挙げられ、特に、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルが好ましく用いられる。
このような(e)成分を含むことにより、(a)成分と、(c−1)成分、(c−2)成分の分離を防ぐことができ、樹脂組成物から(a)成分が均一に分散した成形体を形成することができる。
本発明の樹脂組成物は、さらに、熱伝導性物質(以下、「(f)成分」ともいう。)を用いることもできる。(f)成分を混合することにより、樹脂組成物や成形体内の熱の移動をスムーズにし、蓄熱材の熱効率性を向上させ、より優れた蓄熱性能を得ることができる。また、蓄えた熱を外部へ熱移動しやすくなり、温熱、冷熱効果を早めることができる。
なお、上記(b)成分は、(f)成分には含まれない。
このような形成方法としては、(a)成分、(b)成分、(c−1)成分、(c−2)成分を混合し、(c−1)成分と(c−2)成分を反応させる方法、(a)成分、(b)成分、(c−1)成分(または(c−2)成分)を混合し、(c−2)成分(または(c−1)成分)を添加することにより反応させる方法等が挙げられる。
反応温度は、特に限定されないが、(a)成分の相変化温度以上とすることが好ましく、使用する(a)成分の種類によって異なるが、好ましくは20℃以上80℃以下であればよい。また、反応時間は好ましくは0.2以上5時間以下とすればよい。
また、反応を促進するため、上記反応促進剤や、熱、光等のエネルギーを与えることができる。
このような方法では、(c−1)成分及び/または(c−2)成分中に(a)成分が、微細なコロイド状に分散した状態をつくりだし、そのような状態から(c−1)成分と(c−2)成分を反応させることにより、(c)成分中に(a)成分が、微細に分散した成形体を製造することができる。
このような製造方法では、(a)成分の含有率をより高くすることができる。また、(a)成分が、微細に均一に分散した状態であるため、垂直に固定化した場合でも蓄熱材の偏りがなく、(a)成分の固液変化に伴う体積変化による成形体自体の形状変化を軽減することもできるため、好ましい。
なお、粒子径は、光学顕微鏡(BHT−364M、オリンパス光学工業株式会社製)を用いて測定した値である。
本発明では特にシート状として用いることが好ましく、柔軟性に優れるため湾曲させたとしても成形体が破断することなく、切断したとしても切断面から(a)成分が漏れ出すこともなく、また、釘打ち等によっても(a)成分が漏れ出すことがないため、様々な用途に使用しやすい。
例えば、シート状の成形体は、成形体の片面または両面に各種基材を、使用用途に合わせて積層することもできるし、また、シート成形時に後述する各種基材を予め積層し、成形体を得ることもできる。この際、成形体の形成方法としては、特に限定されず、押出し成形、型枠成形等、または各種基材にスプレー塗装、ローラー塗装、刷毛塗り、コテ塗り、流し込み等の公知の方法で塗付することにより形成することができる。
さらに、本発明の樹脂組成物は、床暖房システム、冷暖房システム、車輌等の内装材、機械・機器等の工業製品、熱電変換システム、熱搬送媒体、冷蔵・冷凍庫、浴槽・浴室、クーラーボックス、保温シート、結露防止シート、冷却シート、電気製品、OA機器、プラント、タンク、衣類、カーテン、じゅうたん、寝具、日用雑貨等に用いる材料としても適用できる。
このような断熱体としては、例えば、ポリスチレン発泡体、ポリウレタン発泡体、アクリル樹脂発泡体、フェノール樹脂発泡体、ポリエチレン樹脂発泡体、発泡ゴム、グラスウール、ロックウール、発泡セラミック等、あるいはこれらの複合体等が挙げられる。また、市販の断熱体を使用してもよい。
このような防火材としては、例えば、コンクリート板、ガラス板、金属板、木毛セメント板、石膏ボード、ケイ酸カルシウム板等の平板、金属フィルム、グラスファイバー等のフィルム成形体、発泡性防火材料、難燃材含有材料等が挙げられる。
表1に示す原料を用い、表2及び表3に示す配合量にて、主剤成分を混合し、温度50℃で攪拌羽根により1000rpmで混合攪拌した。
次に、硬化剤を加え攪拌した後、250mm×170mm×5mmの型枠に流し込み、50℃で30分硬化させ、脱型して試験体を得た。なお、比較例7は、硬化不良を起こし試験体が得られなかった。
得られた試験体について、次の耐熱性評価1〜3、柔軟性評価を行った。結果は表2及び3に示す。なお。耐熱性の実用レベルとしては、評価結果が3〜5の場合である。また、柔軟性の実用レベルとしては、A及びBである。
上記試験体の表面を、プロパンガスバーナーの炎(約1000℃)で30秒加熱した後の表面状態を目視にて確認し、評価した。評価結果は次のとおりである。
5:加熱を止めると炎は無かった
4:加熱を止め、1秒以内に炎が消えた
3:加熱を止め、2秒以内に炎が消えた
2:加熱を止め、5秒以内に炎が消えた
1:加熱を止め、5秒経過しても炎は消えなかった
上記試験体の表面を、プロパンガスバーナーの炎(約1000℃)で60秒加熱した後の表面状態を目視にて確認し、評価した。評価結果は耐熱性評価1と同様である。
上記試験体を、10℃で3時間に続き、50℃で3時間を1サイクルとする温冷繰返しを合計10サイクル行った後、耐熱性評価1と同様の試験を行った。評価結果は耐熱性評価1と同様である。
上記試験体を、90°に折り曲げ、該試験体の折り曲げ部分を目視にて観察した。評価は次の4段階で行った。結果は表2及び表3に示す。
A:異常はみられなかった(異常部分0%)
B:ほとんど異常はみられなかった(異常部分5%未満)
C:折り曲げ部分で一部異常がみられた(異常部分5%以上30%未満)
D:折り曲げ部分で異常がみられた(異常部分30%以上)
図1に示すように、内寸が高さ600mm×幅600mm×奥行600mmとなるように発泡ポリスチレンフォーム(厚み30mm)を用いて枠組を組み立て、さらに上面には、試験体を珪酸カルシウム板が下側となるように設置し、試験体ボックスを作製した。
該試験体ボックスを恒温室の中に設置し、恒温室内の温度を外気温と見立て、恒温室内の温度を図2に示す条件((1)〜(3))で変化させた時の珪酸カルシウム板表面温度(表面温度)を測定した。
条件(1):30℃で6時間維持し、次いで、1時間かけて20℃まで降温させた後、20℃で3時間維持し、更に、1時間かけて30℃まで昇温させ、最終的に30℃で1時間維持
条件(2):30℃で6時間維持し、次いで、1時間かけて25℃まで降温させた後、25℃で1時間維持し、更に、1時間かけて30℃まで昇温させ、最終的に30℃で3時間維持
条件(3):30℃で6時間維持し、次いで、1時間かけて25℃まで降温させた後、25℃で3時間維持し、更に、1時間かけて30℃まで昇温させ、最終的に30℃で1時間維持
表1に示す原料を用い、表2に示す配合量にて、主剤成分を混合し、温度50℃で攪拌羽根により1000rpmで混合攪拌した。
次に、硬化剤を加え攪拌した後、600mm×600mm×5mmの型枠に流し込み、50℃で30分硬化させ、脱型して成形体を得た。
得られた成形体の片方の面に厚み6mmの珪酸カルシウム板、もう一方の面に厚み0.3mmのアルミニウム板を積層し試験体を得た。
得られた試験体について、次の蓄熱性評価を行った。結果は表4に示す。
表4に示すように、実施例13は条件(2)のように25℃の期間が短い場合でも十分冷熱を蓄熱することができ、効率よく蓄熱できる結果となった。
表1に示す原料を用い、表3に示す配合量にて、実施例13と同様の方法で試験体を得た。得られた試験体について、蓄熱性評価を行った。結果は表4に示す。
表4に示すように、比較例4は条件(2)のように25℃の期間が短い場合、十分冷熱を蓄熱することができず、表面温度が上昇する結果となった。
表1に示す原料を用い、表3に示す配合量にて、実施例13と同様の方法で試験体を得た。得られた試験体について、蓄熱性評価を行った。結果は表4に示す。
表4に示すように、比較例5は条件(2)のように25℃の期間が短い場合、十分冷熱を蓄熱することができず、表面温度が上昇する結果となった。
表1に示す原料を用い、表2又は表3に示す配合量にて、実施例13と同様の方法で試験体を得た。得られた試験体について、蓄熱性評価を行った。結果は表4に示す。
Claims (4)
- (a)有機潜熱蓄熱材、(b)金属塩水和物、(c−1)ポリオール化合物、及び、(c−2)イソシアネート化合物を含み、
(a)有機潜熱蓄熱材100重量部に対して、(b)金属塩水和物を10重量部以上120重量部以下含み、
(a)有機潜熱蓄熱材が、炭素数8以上36以下の脂肪族炭化水素、炭素数8以上36以下の長鎖アルコール、炭素数8以上36以下の長鎖脂肪酸、炭素数8以上36以下の長鎖脂肪酸エステルから選ばれる1種以上であり、
発泡剤を含まないことを特徴とする蓄熱成形体用樹脂組成物。 - (b)成分が、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、チタン、ジルコニウム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、アルミニウムから選ばれる1種以上の金属と、珪酸、硼酸、燐酸、塩酸、硫化水素酸、硫酸、硝酸、炭酸、シュウ酸、安息香酸、フタル酸、マレイン酸、コハク酸、サリチル酸、クエン酸から選ばれる1種以上の酸との金属塩・n水和物(nは2以上20以下)であることを特徴とする請求項1に記載の蓄熱成形体用樹脂組成物。
- 更に、(d)層状粘土鉱物を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の蓄熱成形体用樹脂組成物。
- 請求項1〜3のいずれかに記載された蓄熱成形体用樹脂組成物により形成された蓄熱成形体。
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