JP5619470B2 - 積層体 - Google Patents
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Description
例えば、結露防止やカビ発生防止にも効果がある材料としては、湿気を吸収・放出する湿度調節機能を有する材料、すなわち、調湿材料などが挙げられる。
また、蓄熱性を有する材料も、外気温との温度差を和らげ、その結果、結露防止やカビ発生防止にも効果がある材料として知られている。
しかし、調湿材料(吸放湿材料)や蓄熱材料、また、特許文献1の技術では、結露防止性に不十分な場合があり、より優れた結露防止性技術の確立が待たれている。
1.調湿層と蓄熱層を含む積層体であって、
調湿層と蓄熱層の間に、吸水性を有する吸水層を含み、該吸水層が熱応答性樹脂を含み、
該熱応答性樹脂が、N−アルキル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジアルキル(メタ)アクリルアミドから選ばれる1種以上のモノマーを重合して得られる樹脂であり、
該蓄熱層が、有機潜熱蓄熱材(a)、有機処理された層状粘土鉱物(b)、1分子中に3以上のOH基を有し、分子量が5000〜8000であるポリオール(c−1)、イソシアネート化合物(c−2)を含み、(c−1)と(c−2)の混合比率が、NCO/OH比率で1.5以上8.0以下である、
ことを特徴とする積層体。
2:アクリルボックス
3:熱電対
4:恒温器
本発明で用いる調湿層は、水分や湿気等を吸収かつ放出するものであり、例えば、湿度を調節できる材料(調湿材)を含むもの、あるいは、調湿体からなるもの等が挙げられる。
ベーマイト、シリカゲル、ゼオライト、硫酸ナトリウム、アルミナ、アロフェン、珪藻土、珪質頁岩、セピオライト、アタバルジャイト、モンモリロナイト、ゾノライト、イモゴライト、大谷石粉、活性白土、木炭、竹炭、活性炭、木粉、貝殻粉、多孔質合成樹脂粒等の多孔質粉体、
ポリアクリル酸、ポリビニルアルコール、ポリ(N−ビニルアセトアミド)、ポリアミノ酸、ポリアクリルアミド、ポリアクリロニトリル、ポリビニルピロリドン、ポリヒドロキシエチルアクリレート、ポリビニルメチルエーテル、ポリ(イソブチレン−マレイン酸)、ポリ(2−アクリルアミド−2−メチルプロパン−スルホン酸)、ポリアクロキシプロパンスルホン酸、ポリビニルホスホン酸、ポリビニルピリジン、ポリエチレングリコール、ポリエチレンイミン等、または、それらの誘導体等を含む合成樹脂、アルギン酸、ポリグルタミン酸、ヒアルロン酸、カゼイン、コラーゲン、デンプン、ヒドロキシルセルロース、カルゲナン、キトサン、ゼラチン等の天然物由来の樹脂等からなる吸水性ポリマー、等が挙げられる。
なお、吸水性ポリマーは、粉体やゲル体の形態で使用することもできるし、結合材として用いることもできる。
なお、吸湿率とは、試料を温度20℃・相対湿度45%の恒温恒湿器にて24時間乾燥した後、温度20℃・相対湿度90%の恒温恒湿器にて24時間吸湿させたときの重量変化より求められる値である。すなわち、
吸湿率(%)={(吸湿後の重量−乾燥後の重量)/乾燥後の重量}×100
結合材としては、例えば、アクリル樹脂、シリコン樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、アミノ樹脂、ポリカーボネート樹脂、フッ素樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル樹脂、ABS樹脂、AS樹脂、クロロプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、アクリルニトリル−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム等の合成ゴム等の有機結合材、ポルトランドセメント、高炉セメント、シリカセメント、フライアッシュセメント、白色セメント、焼石膏、コロイダルシリカ、水溶性珪酸アルカリ金属塩等の無機結合材等が挙げられる。なお上記吸水性ポリマーが、結合材として作用するものでもよい。
骨材としては、例えば、珪砂、砕石、寒水石、川砂、山砂、大理石粉砕物、御影石粉砕物、花崗岩粉砕物、蛇紋岩粉砕物、黒曜石粉砕物、石灰岩粉砕物、蛍石粉砕物、寒水石粉砕物、長石粉砕物、珪石粉砕物、珪砂粉砕物、陶磁器粉砕物、マイカ、セラミック粉砕物、ガラスビーズ、ガラス粉砕物、樹脂ビーズ、多孔質樹脂ビーズ、金属粒等、または、それらを着色したもの等が挙げられる。
このような顔料や骨材により、調湿層に優れた意匠を施すことができる。
ガラス繊維、アルミニウム繊維、ステンレス繊維、シリカ−アルミナ繊維、カーボン繊維等の無機繊維、あるいはパルプ繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ビニル繊維、アラミド繊維、ビニロン繊維、テトロン繊維、ポリエステル繊維、セルロース繊維、ナイロン繊維等の有機繊維、、綿、木綿、石綿、麻、ヤシ、コルク、ケナフ等の天然繊維等の繊維からなるクロス、メッシュや織布・不織布等の繊維質体、また、石膏ボード、珪酸カルシウム板、発泡体、多孔質体等が挙げられる。
これらの調湿体をそのまま調湿層として用いることもできるし、上記調湿材料を含む調湿層成分を積層して用いてもよい。
なお、本発明における吸放湿量は、調湿層の裏側面をアルミニウム粘着テープでシールした後、JIS A6909:2003「建築用仕上塗材」7.32.2の手順によって測定される値である。
本発明で用いる蓄熱層は、有機潜熱蓄熱材(以下、「(a)成分」ともいう。)と、有機処理された層状粘土鉱物(以下、「(b)成分」ともいう。)、1分子中に3以上のOH基を有し、分子量が5000〜8000であるポリオール(以下、「(c−1)成分」ともいう。)と、イソシアネート化合物(以下、「(c−2)成分」ともいう。)とを含むことを特徴とする。
このような(b)成分と(a)成分を混合することにより、結果として、(a)成分の粘度を上昇させ、後述する(c)成分内に(a)成分を担持し、より保持し続けることができる。そのため、(a)成分が蓄熱層外部へ漏れ出すのを防ぎ、蓄熱性に優れ、加工性、施工性に優れた蓄熱層を得ることができる。
また、(b)成分は、(a)成分とほとんど反応することがなく、有機潜熱蓄熱材の融点やその他の各種物性に影響を与えない。そのため、(a)成分の蓄熱材としての性能を効率よく発揮することができ、相変化温度(融点)の設定が容易である。
また、(a)成分と(b)成分混合時のTI値は、4.0〜9.0程度とすればよい。なお、TI値は、B型回転粘度計を用い、下記式1により求められる値である。
TI値=η1/η2 (式1)
(但し、η1:2rpmにおける粘度(Pa・s:2回転目の指針値)、η2:20rpmにおける粘度(Pa・s:4回転目の指針値))
層状粘土鉱物としては、例えば、スメクタイト、バーミキュライト、カオリナイト、アロフェン、雲母、タルク、ハロイサイト、セピオライト等が挙げられる。また、膨潤性フッ素雲母、膨潤性合成マイカ等も利用できる。
有機処理としては、例えば、層状粘土鉱物の層間に存在する陽イオンを長鎖アルキルアンモニウムイオン等でイオン交換(インターカレート)すること等が挙げられる。
本発明では、特に、スメクタイト、バーミキュライトが有機処理されやすい点から、好適に用いられる。さらに、スメクタイトの中でも、特に、モンモリロナイトが好適に用いられ、本発明では、特に、有機処理されたモンモリロナイトを好適に用いることができる。
本発明では、特に、ポリエーテルポリオールを用いることが好ましく、さらには、グリセリンを開始剤とするポリエーテルポリオールを用いることが好ましい。
1分子中のOH基が3未満のポリオールでは、3次元架橋構造を形成し難く、多量の(a)成分の担持・保持ができない場合がある。また、分子量が5000より小さい場合は、緻密な架橋構造となってしまい、蓄熱材を多く含ませることが困難であり、柔軟性に劣り、密着性に劣る場合がある。分子量が8000より大きい場合は、蓄熱層の形成が困難な場合がある。
1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸;
テレフタル酸、イソフタル酸、オルトフタル酸、無水フタル酸、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、パラフェニレンジカルボン酸、トリメリット酸等の芳香族ジカルボン酸等が挙げられる。
3種類の成分による反応物において、多価アルコール、多価カルボン酸、環状エステルとしては、前記例示のものなどを用いることができる。
ポリエステルポリオールの製造方法は、常法により行うことができ、必要に応じ、公知の硬化剤、硬化触媒等を用いてもよい。
グリセリンやトリメチロールプロパン等のトリオールの(メタ)アクリル酸モノエステル類;
上記(メタ)アクリル酸エステル類とポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール等のポリエーテルポリオール類とのモノエーテル類;
(メタ)アクリル酸グリシジルと酢酸、プロピオン酸、p−tert−ブチル安息香酸等の一塩基酸との付加物;
上記(メタ)アクリル酸エステル類と、ε−カプロラクタム、γ−バレロラクトン等のラクトン類の開環重合により得られる付加物;
等が挙げられ、これらを単独重合または共重合することにより得ることができる。
(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、イソクロトン酸、サリチル酸、けい皮酸等のカルボキシル基含有単量体;
ビニルトリメトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロプロピルトリメトキシシラン等の加水分解性シリル基含有単量体;
アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等のニトリル基含有単量体;
N−メチロ−ル(メタ)アクリルアミド等のメチロール基含有単量体;
ビニルオキサゾリン、2−プロペニル2−オキサゾリン等のオキサゾリン基含有単量体;
スチレン、2−メチルスチレン、ビニルトルエン、t−ブチルスチレン、ビニルアニソール、ビニルナフタレン、ジビニルベンゼン等の芳香族ビニル系単量体;
エチレン、プロピレン、イソプレン、ブタジエン、酢酸ビニル、ビニルエーテル、ビニルケトン、シリコーンマクロマー等のその他の単量体;
等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を用いることができる。
具体的には、置換度が、1.8〜2.8、さらには2.2〜2.6であることが好ましい。なお、置換度とは、セルロースを構成するグリコースユニット中に存在する3つのヒドロキシル基が、アルコキシル基等で置換された割合を意味し、100%置換された場合で置換度は3となる。
置換度をこのような範囲で制御することにより、後述する(a)成分との相互作用を向上させることができ、多孔体内に、(a)成分を長期に亘り保持することができる。
置換度が、1.8より小さい場合は、(a)成分との相互作用が低下する場合があり、(a)成分を多孔体内に、十分保持できない場合がある。また、2.8より大きい場合は、セルロース中のヒドロキシル基が減少し、十分な強度を有する3次元架橋構造が得られない場合がある。
このような水酸基価とすることにより、イソシアネート化合物と反応して、より多くの蓄熱材を蓄熱体中に含ませることができるとともに、蓄熱材の漏れを抑制するのに最適な架橋構造を得ることができる。水酸基価が高すぎる場合は、蓄熱材を多く含ませることが困難であり、柔軟性に劣る場合がある。また、水酸基価が低すぎる場合は、蓄熱材を十分に保持できない場合がある。
通常NCO/OH比率は1付近に調整するものであるが、本発明のように(a)成分((b)成分を含む)を多量に含有する場合には、本発明特定の(c−1)成分、(c−2)成分を用い、NCO/OH比率が1.5以上8.0以下とすることで、(a)成分の含有率が高くても、(a)成分の保持力に優れ、優れた蓄熱性能及び持続性を有し、かつ、(a)成分の漏れも無く、柔軟性、加工性、施工性に優れる蓄熱層が得られる。NCO/OH比率が1.5未満では、(a)成分の保持力、柔軟性、加工性が低下し、また、湿度・温度調節機能、結露防止機能にも劣る。また、NCO/OH比率が8.0よりも大きい場合は、(a)成分の保持力、柔軟性が低下する。
ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルドデシルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル、
テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット等のポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、
ポリエチレングリコールモノラウレート、ポリエチレングリコールモノステアレート、ポリエチレングリコールジステアレート、ポリエチレングリコールモノオレエート等のポリオキシエチレン脂肪酸エステル、
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸ソルビタン等が挙げられる。
このような(d)成分を含むことにより、(a)成分、(b)成分と、(c−1)成分、(c−2)成分の分離を防ぐことができ、(a)成分が均一に分散した蓄熱層を得ることができる。
(d)成分が0.01重量部より少ない場合は、(a)成分、(b)成分と(c−1)成分及び/または(c−2)成分が分離してしまうかまたはクリーミング現象を起こしやすく、効率よく分散させることが困難である。30重量部より多い場合は、得られる蓄熱層の耐水性等の物性に悪影響を及ぼす場合がある。
(e)成分としては、例えば、脂肪酸トリグリセリド、親水親油バランス(HLB)が1以上10未満(好ましくは1以上5以下)の非イオン性界面活性剤等が挙げられ、これらの1種または2種以上を混合し用いることができる。
ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタントリステアレート、ソルビタントリオレエート、ソルビタンセスキオレエート等のソルビタン脂肪酸エステル等が挙げられる。
例えば、トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、トリエチルアミン、テトラメチルブタンジアミン、ジメチルアミノエタノール、ダイマージアミン、ダイマー酸ポリアミドアミン等のアミン類;
ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、錫オクテート等の錫カルボン酸塩類;
ナフテン酸鉄、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸マンガン、ナフテン酸亜鉛、オクチル酸鉄、オクチル酸コバルト、オクチル酸マンガン、オクチル酸亜鉛等の金属カルボン酸塩類;
ジブチルチンチオカルボキシレート、ジオクチルチンチオカルボキシレート、トリブチルメチルアンモニウムアセテート、トリオクチルメチルアンモニウムアセテート等のカルボキシレート類;
アルミニウムトリスアセチルアセテート等のアルミニウム化合物;
等が挙げられ、1種または2種以上を用いることができる。
本発明で用いる吸水層は、熱応答性樹脂を含むことを特徴とするものである。
熱応答性樹脂としては、例えば、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−n−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−シクロプロピル(メタ)アクリルアミド、N−(メタ)アクロイルピロリジンなどのN−アルキル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−メチル−N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−メチル−N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−メチル−N−n−プロピル(メタ)アクリルアミドなどのN,N−ジアルキル(メタ)アクリルアミド、ビニルメチルエーテル等から選ばれる1種以上のモノマーを重合して得られる樹脂等が挙げられる。本発明では、特に、N−アルキル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジアルキル(メタ)アクリルアミドから選ばれる1種以上のモノマーを重合して得られる樹脂が好ましい。
このような熱応答性樹脂は、水和状態から脱水和状態、または、脱水和状態から水和状態へと転移する臨界温度が存在する。例えば、N−アルキル(メタ)アクリルアミドやN,N−ジアルキル(メタ)アクリルアミドは、低い温度領域においては親水性で水に溶解し水和状態であるが、臨界温度以上になると、疎水性で水に不溶となり脱水和状態へと転移する。このような熱応答性樹脂を、吸水層中に含むことによって、低い温度領域(結露が発生しやすい温度領域)では水分をより多く吸水しやすく、温度が高くなると、水分を放出しやすくなるため、本発明の結露防止機能、調湿機能をより高める効果がある。
このような熱応答性樹脂の形態としては、結合材中に含まれるものでもよいし、樹脂粒子として含まれるものでもよい。
結合材中に含まれる場合は、結合材全量に対し、10重量%以上、さらには20重量%以上であることが好ましい。また、樹脂粒子として含まれる場合は、結合材全量(固形分)100重量部に対し、10重量部以上、さらには20重量部以上であることが好ましい。
吸水性樹脂としては、例えば、ポリアクリル酸、ポリビニルアルコール、ポリ(N−ビニルアセトアミド)、ポリアミノ酸、ポリアクリルアミド、ポリアクリロニトリル、ポリビニルピロリドン、ポリヒドロキシエチルアクリレート、ポリビニルメチルエーテル、ポリ(イソブチレン−マレイン酸)、ポリ(2−アクリルアミド−2−メチルプロパン−スルホン酸)、ポリアクロキシプロパンスルホン酸、ポリビニルホスホン酸、ポリビニルピリジン、ポリエチレングリコール、ポリエチレンイミン等、または、それらの誘導体等を含む合成樹脂、アルギン酸、ポリグルタミン酸、ヒアルロン酸、カゼイン、コラーゲン、デンプン、ヒドロキシルセルロース、カルゲナン、キトサン、ゼラチン等の天然物由来の樹脂等が挙げられる。
また、吸水性粉体としては、例えば、ベーマイト、シリカゲル、ゼオライト、硫酸ナトリウム、アルミナ、アロフェン、珪藻土、珪質頁岩、セピオライト、アタバルジャイト、モンモリロナイト、ゾノライト、イモゴライト、大谷石粉、活性白土、木炭、竹炭、活性炭、木粉、貝殻粉、多孔質合成樹脂粒等が挙げられる。
本発明の積層体は、吸水層により、特に結露が発生しやすい低い温度領域で、水分を吸収しやすく、例えば調湿層で吸収しきれない水分を吸収することが可能であり、結露防止機能を高めるとともに、温度が高くなると水分を放出しやすく、調湿機能を高める効果も有する。蓄熱層により、居住空間の急激な温度変化を緩和することができる。さらに、蓄熱層により急激な温度変化を防ぐことができるため、急激な温度変化の連続による層の劣化等を防ぐこともできる。
予め調湿層、吸水層、蓄熱層を製造する方法では、特に限定されず、上記調湿層成分、上記吸水層成分または上記蓄熱層成分を、型枠工法、フローコーター法、押出し形成法等公知の方法にて製造すればよいし、各種基材の上に塗付積層したものでもよい。
また、調湿層成分、吸水層成分、蓄熱層成分を塗付積層する場合は、スプレー塗装、ローラー塗装、刷毛塗り、コテ塗り、流し込み等の公知の方法で塗付積層すればよい。
製造方法としては、(a)成分、(b)成分、(c−1)成分、(c−2)成分、その他の成分を混合し、(c−1)成分と(c−2)成分を反応させる方法、(a)成分、(b)成分、(c−1)成分(または(c−2)成分)、その他の成分を混合し、(c−2)成分(または(c−1)成分)を添加することにより反応させる方法等が挙げられる。
反応温度は、特に限定されないが、(a)成分の相変化温度以上とすることが好ましく、使用する(a)成分の種類によって異なるが、通常20℃〜80℃程度であればよい。また、反応時間は通常0.2〜5時間程度とすればよい。
また、反応を促進するため、上記反応促進剤や、熱、光等のエネルギーを与えることができる。
このような製造方法では、(a)成分の含有率をより高くすることができる。また、(a)成分が、微細に均一に分散した状態であるため、垂直に固定化した場合でも蓄熱材の偏りがなく、(a)成分の固液変化に伴う体積変化による蓄熱層自体の形状変化を軽減することもできるため、好ましい。
基材としては、特に限定されないが、例えば、石膏ボード、合板、コンクリート、モルタル、磁器タイル、繊維混入セメント板、セメント珪酸カルシウム板、スラグセメントパーライト板、ALC板、サイディング板、押出成形板、鋼板、アルミニウム板、プラスチック板、ガラス板等が挙げられる。
また、基材の裏面または積層体の裏面に、必要により、断熱層が積層されていてもよいし、表面には、本発明の効果を損なわない程度に装飾層や保護層が積層されたものでもよい。
また、本発明の構成、効果を損なわない限り、2種以上の蓄熱層、または、2種以上の吸水層、または、2種以上の調湿層を含む4層以上の積層体であってもよい。
表1に示す原料を用い、表2に示す配合量にて、反応促進剤以外の成分を温度35℃で均一に混合した後、反応促進剤を加え、十分攪拌した。攪拌後、ポリエチレンテレフタレートフィルムを敷いた300×180×5mmの型枠中に流し込み、さらにポリエチレンテレフタレートフィルムを積層し、50℃で180分硬化させ、脱型して、厚み5mmの蓄熱層1〜4を得た。各蓄熱層について、次の評価を行った。
(成形性評価)
蓄熱層を得る際の成形性について評価した。評価は次の通りである。結果は表3に示す。
◎:異常はみられず、優れた試験体が得られた。
○:ほとんど異常はみられず、良好な試験体が得られた。
×:硬化不良が見られた。
表3に示す原料を用い、表4に示す配合量にて、温度23度、相対湿度50%にて均一に混合した後、ガラス不織布(厚み0.4mm、坪量50g/m2)の上に、厚さが2.5mmとなるように調湿層成分を塗付し、乾燥・硬化させ、調湿層を得た。
さらに表5に示す原料を用い、表6に示す配合量にて、温度23度、相対湿度50%にて均一に混合した後、得られた調湿層のガラス不織布側に、厚さが1mmとなるように吸水層成分を塗付積層し、乾燥・硬化させ、吸水層を得た。
さらに表1に示す原料を用い、表2に示す配合量にて、反応促進剤以外の成分を温度35℃で均一に混合した後、反応促進剤を加え、十分攪拌した後、得られた吸水層の上に、厚さが5mmとなるように蓄熱層成分を塗付積層し、乾燥・硬化させ、調湿層・吸水層・蓄熱層からなる積層体を得た。
表7に示す組み合わせにて、スレート板(400×200mm、厚さ6mm)の上に、アクリル系接着剤を用いて積層体(蓄熱層・吸水層・調湿層(ガラス不織布側と蓄熱層を貼着))を貼着し、試験板を作製した。
次に、図1に示すように、外寸が400×200×200mmであるアクリルボックス(2)を用意し、アクリルボックス(2)の外側1面と、試験板のスレート板側とを貼り付け、試験体ボックスを作製した。この試験体ボックスを用いて次の試験を行った。
なお、実験例6はスレート板の上に蓄熱層と調湿層のみ、実験例7はスレート板の上に蓄熱層のみ、実験例8はスレート板の上に調湿層のみ、実験例9はスレート板のみを貼り付けた試験体ボックスである。
実験例1、7、8、9について、試験体ボックスを恒温器(4)の中に設置し、恒温器内部を室内、アクリルボックス内を屋外と想定し、図1に示すように、温度を測定するための熱電対(3)(室内温度、屋外温度、試験板表面温度)を設置した。
恒温器内及びアクリルボックス内の温度を23℃、湿度を80%に設定した後、アクリルボックス内の温度を下げるため、アクリルボックス内に氷を投入・密封し、各熱電対の温度を経時的に測定した。測定結果は、図2に示す。
(試験2)
実験例1〜9について、図1に示すように、試験1と同様の方法で、恒温器(4)の中に、試験体ボックス、熱電対(3)を設置した。
恒温器内及びアクリルボックス内の温度を23℃、湿度を50%に設定した後、アクリルボックス内の温度を下げるため、アクリルボックス内に氷(ドライアイス)を投入・密封し、投入30分後の、試験体表面の状態を観察し、結露状態を評価した。評価は次のとおりである。結果は表7に示す。
○:水滴がなく結露の発生はみられなかった。
△:わずかに結露が発生した。
×:結露が発生した。
(試験3)
恒温器内及びアクリルボックス内の温度を23℃、湿度を80%に設定した以外は、試験2と同様の方法で結露状態を評価した。結果は表7に示す。
(試験4)
恒温器内及びアクリルボックス内の温度を23℃、湿度を90%に設定した以外は、試験2と同様の方法で結露状態を評価した。結果は表7に示す。
Claims (1)
- 調湿層と蓄熱層を含む積層体であって、
調湿層と蓄熱層の間に、吸水性を有する吸水層を含み、該吸水層が熱応答性樹脂を含み、
該熱応答性樹脂が、N−アルキル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジアルキル(メタ)アクリルアミドから選ばれる1種以上のモノマーを重合して得られる樹脂であり、
該蓄熱層が、有機潜熱蓄熱材(a)、有機処理された層状粘土鉱物(b)、1分子中に3以上のOH基を有し、分子量が5000〜8000であるポリオール(c−1)、イソシアネート化合物(c−2)を含み、(c−1)と(c−2)の混合比率が、NCO/OH比率で1.5以上8.0以下である、
ことを特徴とする積層体。
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