JP5932692B2 - 蓄熱装置 - Google Patents

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Description

本発明は、潜熱蓄熱材を用いた蓄熱装置に関する。
地中熱とは、地下200m以内の浅い地盤に賦存する低温の熱エネルギーである。一般に、地盤地下5m以深は年間を通して一定の温度に保たれており、北海道で10℃程度、東京で17℃程度、九州の南部で20℃程度といわれている。
この恒常的な熱を利用する取組は古くから行われ、地下室、地下貯蔵、井水冷却等が代表的な地中熱の利用形態であった。また、近年では、地表から地下100m以深にかけて埋設管を埋設し、この埋設管内の熱媒体を地中で吸熱又は放熱させるとともに地表付近に設置した熱交換器で熱交換させることにより、地中熱を冬季には暖熱源、夏季には冷熱源として利用する取組が盛んである。
一方、埋設管の設置には多額の費用がかかる等の問題があるため、例えば特許文献1には、建物の基礎コンクリート盤に地中熱を導いて冷暖房に利用する冷暖房システムが記載されている。
特開2007−127397号公報
しかしながら、特許文献1に記載された冷暖房システムでは、建物の基礎コンクリート盤に蓄熱するため、必ずしも熱容量が大きくない。そこで、蓄熱材を用いて熱容量を増大させることが考えられるが、日本のように年間を通して気温変化のある環境においては、蓄熱材の周辺温度も年間を通して上昇又は下降するので、この上昇又は下降の過程で当該周辺温度が蓄熱材の融点を跨ぐ短期間だけ潜熱が蓄えられることになり、これでは夏季(又は冬季)の蓄熱量が冬季(又は夏季)の需要を満たすことは難しい。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、年間を通して気温変化のある環境においても高い蓄熱性能を発揮することができる蓄熱装置を提供することを課題としている。
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、地中の熱を採熱する採熱手段により採熱された熱を蓄える蓄熱手段と、前記蓄熱手段の蓄熱を移動させる熱媒体が流れる流路と、前記熱媒体と外部装置との熱交換が行われる熱交換手段とを備え、前記蓄熱手段は建物の基礎の内部に設けられ、前記蓄熱手段には、前記建物の所在地の地中の温度よりも融点が5℃以内で高い潜熱蓄熱材と、前記建物の所在地の地中の温度よりも融点が5℃以内で低い潜熱蓄熱材とが含まれていることを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の蓄熱装置において、記建物の所在地の地中の温度よりも融点が5℃以内で高い潜熱蓄熱材又は前記建物の所在地の地中の温度よりも融点が5℃以内で低い潜熱蓄熱材は、水、ノルマルパラフィン、ステアリン酸、酢酸ナトリウム水和物、チオ硫酸ナトリウム水和物、炭酸ナトリウム十水和物 第二リン酸ナトリウム、塩化カルシウム、第四級アンモニウム塩水和物、脂肪酸トリグリセリド、アルキレンオキシド重合体、デカグリセリン−ラウリン酸反応物、デカグリセリン−ミリスチン酸反応物、デカグリセリン−パルミチン酸反応物、デカグリセリン−ステアリン酸反応物、デカグリセリン−ベヘン酸反応物、エリスリトール又はキシリトールの少なくともいずれか一つを含有することを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載の蓄熱装置において、前記建物の所在地の地中の温度よりも融点が5℃以内で高い潜熱蓄熱材又は前記建物の所在地の地中の温度よりも融点が5℃以内で低い潜熱蓄熱材は、液体、固体又はゲル状であることを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の蓄熱装置において、前記建物の所在地の地中の温度よりも融点が5℃以内で高い潜熱蓄熱材又は前記建物の所在地の地中の温度よりも融点が5℃以内で低い潜熱蓄熱材は、カプセルに内包されていることを特徴とする。
ここで、「採熱」とは、吸熱のみならず放熱も意味し、「熱を蓄える」とは、温熱のみならず冷熱を蓄えることも意味する。
また、「地中の温度」とは、採熱手段が採熱する地中の略一定の温度を意味し、一般に年間を通して安定している地下5m以深の温度である(例えば、地下数十mまで構造物があるような場所では、より深い地点の温度を「地中の温度」とすることができ、地下5mよりも浅い地点の温度であっても、地表が建物等に覆われることにより太陽や外気の影響を受け難く安定的であれば、「地中の温度」に含まれる。)。
さらに、「蓄熱手段が地中薄層」「に設けられている」とは、蓄熱手段の少なくとも一部が、地中薄層(地中の温度が略一定の、地表に比較的近い地下100m程度までの層)に設けられていることを意味し、「蓄熱手段が」「建物の基礎の内部に設けられている」とは、蓄熱手段の少なくとも一部が、側面視で基礎の立上り部等と重なり合うとともに、平面視で当該立上り部等に囲われているような態様(蓄熱手段の少なくとも一部が、三次元的に基礎の内部に入り込んでいると評価し得るような態様)を意味する。
請求項1乃至に係る発明によれば、蓄熱手段に潜熱蓄熱材が含まれているので熱容量が大きく、例えば地中熱について採熱する場合には、地中深くまでボーリングや杭打ち等を行わなくても省スペースで安価に低浅層の熱を蓄えることができる。そして、蓄熱を冷暖房装置等の外部装置に利用する場合には、地中若しくは外気の熱又は太陽熱に由来するクリーンな(温室効果ガスを排出しない)エネルギーにより、その燃料の節減を図ることができる。
また、蓄熱手段には融点が異なる複数の潜熱蓄熱材が含まれているので、蓄熱手段の温度が上昇する場合に、まず低融点の潜熱蓄熱材により潜熱が蓄えられ、次に顕熱が蓄えられ、その後に高融点の潜熱蓄熱材により潜熱が蓄えられる一方、蓄熱手段の温度が下降する場合に、まず高融点の潜熱蓄熱材により潜熱が放出され、次に顕熱が放出され、その後に低融点の潜熱蓄熱材により潜熱が放出される。
よって、年間を通して気温変化のある環境においても、蓄熱手段が長期間をかけて十分な熱を蓄えるとともに、蓄えた熱を長期間安定的に出力することが可能であり、潜熱蓄熱材の高い蓄熱性能が有効に発揮される。
本発明によれば、年間を通して気温変化のある環境においても高い蓄熱性能を発揮することができる蓄熱装置が得られる。
発明を実施するための形態に係る蓄熱装置が用いられた建物を示す説明図である。 図1の蓄熱装置の熱媒管を示す説明図である。 図1のベタ基礎を布基礎に変更した形態を示す説明図である。 図1の空調装置を床暖房装置に変更した形態を示す説明図である。 図1の蓄熱装置に太陽光パネルによる採熱構造を付加した形態を示す説明図である。 図5の蓄熱装置の熱媒管を示す説明図である。
本発明を実施するための形態について、図面を用いて説明する。
図1は、本発明に係る蓄熱装置を示す。この蓄熱装置1は、深さ5m以深の地中温度が年間を通して15℃程度である地域(例えば名古屋市)に所在する建物2に対して設けられ、蓄熱槽3と、熱媒管4と、熱交換器5とを有する。
建物2は、地盤Gを掘削して砕石(割石)6を敷設するとともに捨てコンクリート7を打設し、砕石6及び捨てコンクリート7の上にベタ基礎8を設けた上で、ベタ基礎8の立上り部9の上に建てられている。立上り部9の内面側には、建物2の下方でベタ基礎8の底板部10を覆う断熱材11が設けられ、立上り部9の外面側には、地盤Gを覆う断熱材12が設けられている。建物2は、高気密、高断熱であることが望ましく、例えば窓にはLow−E複層ガラスが用いられ、屋根や外壁には外断熱工法が用いられることが望ましい。
建物2には、室内の冷暖房に供する空調装置13が設けられ、その冷媒が流れる冷媒管14は、建物2の外部に設けられた熱交換器5を通過する。
ベタ基礎8の底板部10の下方には、立上り部9の下部に囲まれた凹状の空間が形成され、蓄熱槽3が設けられている。蓄熱槽3は、固相−液相間の相転移に伴う潜熱を利用して熱を蓄え又は放出する潜熱蓄熱材を含有し、詳しくは、平均融点が12℃のノルマルパラフィン15が内包されたカプセル(図中、□で示す。)と、平均融点が18℃のノルマルパラフィン16が内包されたカプセル(図中、△で示す。)とが、母材17中に混成されて形成されている(「平均融点」とは、パラフィンが一種類からなる場合には、その融点、パラフィンが複数種類からなる場合には、各種類の融点の重量比を加味した(相加)平均値を意味し、例えば融点が10℃のパラフィンと融点が22℃のパラフィンが重量比1:1で混成されている場合には、平均融点は16℃となり、融点が10℃のパラフィンと融点が22℃のパラフィンが重量比5:1で混成されている場合には、平均融点は12℃となる。)。ここでは、母材17はコンクリートであるが、蓄熱性があればモルタルや石膏、アスファルト、樹脂等であってもかまわない。また、ノルマルパラフィン15及びノルマルパラフィン16の母材17に対する分散量及び分散態様は、特に限定されるものではなく、ここでは、母材17に対する重量比で5パーセントのノルマルパラフィン15と、5パーセントのノルマルパラフィン16とが、母材17中に略一様の密度で分散している。
熱媒管4は、図2に示すように、蓄熱槽3の内部を平面視で蛇行するとともに熱交換器5を通過する循環回路であり、図示を略すポンプの駆動力により、その内部を水が循環する。この水は、熱交換器5において、冷媒管14中の冷媒と熱交換を行う。
蓄熱装置1は、空調装置13の使用時期に合わせて、夏季及び冬季に運転することが考えられる。例えば7月から9月の3か月間を夏季とし、12月から翌年2月の3か月間を冬季とし、夏季の運転開始時点において、蓄熱槽3の温度が12℃、ノルマルパラフィン15の全部又は大部分が固体、ノルマルパラフィン16の全部が固体であるとして、7月に空調装置13を冷房運転するとともに蓄熱装置1を運転すると、熱媒管4中の水は、熱交換器5において冷媒管14中の冷媒を冷却し、昇温して蓄熱槽3に還流する。蓄熱槽3は、砕石6や捨てコンクリート7を介して約15℃の地中の土壌に接し、安定的に低温(外気や還流した水より低温)に保たれているから、還流した水は蓄熱槽3と熱交換して冷却され、蓄熱槽3は受熱する。
空調装置13の冷房運転と蓄熱装置1の運転を継続すると、蓄熱槽3は徐々に加熱され、ノルマルパラフィン15が融解するまで12℃に保たれ、融解が終わると温度が上昇する。蓄熱槽3の温度が18℃になると、ノルマルパラフィン16が融解し始め、この空調装置13の冷房運転と蓄熱装置1の運転を止める9月末には、ノルマルパラフィン16の全部又は大部分が液体になる。すなわち、蓄熱槽3の温度は7月から9月の3か月間で12℃から18℃に変化し、この18℃という温度は、その後2〜3か月間は維持される。
続いて、12月になり空調装置13を暖房運転するとともに蓄熱装置1を運転すると、熱媒管4中の水は、熱交換器5において冷媒管14中の冷媒を加熱し、降温して蓄熱槽3に還流する。蓄熱槽3は、砕石6や捨てコンクリート7を介して約15℃の地中の土壌に接し、安定的に高温(外気や還流した水より高温)に保たれているから、還流した水は蓄熱槽3と熱交換して加熱され、蓄熱槽3は放熱する。
空調装置13の暖房運転と蓄熱装置1の運転を継続すると、蓄熱槽3は徐々に冷却され、ノルマルパラフィン16が凝固するまで18℃に保たれ、凝固が終わると温度が下降する。蓄熱槽3の温度が12℃になると、ノルマルパラフィン15が凝固し始め、この空調装置13の暖房運転と蓄熱装置1の運転を止める翌年2月末には、ノルマルパラフィン15の全部又は大部分が固体になる。すなわち、蓄熱槽3の温度は12月から翌年2月の3か月間で18℃から12℃に変化し、この12℃という温度は、その後4〜5か月間は維持される(したがって、さらに夏季になり空調装置13を冷房運転するとともに蓄熱装置1を運転すると、上記のサイクルが繰り返される。)。
この蓄熱装置1では、蓄熱槽3に潜熱蓄熱材であるノルマルパラフィン15,16が含まれているので熱容量が大きく、地中深くまでボーリングや杭打ち等を行わなくても省スペースで安価に低浅層の熱を蓄えることができる。そして、蓄熱を空調装置13の冷媒の加熱や冷却に利用することにより、空調装置13自体による冷媒の加熱や冷却の負荷が低減され、その燃料の節減を図ることができる。
また、蓄熱槽3には融点が異なる2種類のノルマルパラフィン15,16が含まれているので、蓄熱槽3の温度が上昇する場合に、まず低融点のノルマルパラフィン15により潜熱が蓄えられ、次にノルマルパラフィン15,16及び母材17により顕熱が蓄えられ、その後に高融点のノルマルパラフィン16により潜熱が蓄えられる一方、蓄熱槽3の温度が下降する場合に、まず高融点のノルマルパラフィン16により潜熱が放出され、次にノルマルパラフィン15,16及び母材17により顕熱が放出され、その後に低融点のノルマルパラフィン15により潜熱が放出される。
よって、年間を通して気温変化のある環境においても、蓄熱槽3が長期間(上記の例では3か月間)をかけて十分な熱を蓄えることが可能で、蓄熱装置1が高い蓄熱性能を発揮することができる。
とりわけ蓄熱装置1では、ノルマルパラフィン16の融点が18℃で地中温度(15℃)よりも高く、ノルマルパラフィン15の融点が12℃で地中温度よりも低いので、外気が地中温度より高い季節にはノルマルパラフィン16により効果的に潜熱が蓄熱され、外気が地中温度より低い季節にはノルマルパラフィン15により効果的に潜熱が蓄熱され、これにより年間を通して地中熱を高効率で有効利用することが可能となっている。なお、潜熱蓄熱材の融点と地中温度との差を5℃以内、望ましくは2〜3℃としておくことによって、蓄熱槽3による地中熱の効果的な誘引と蓄熱槽3からの自然放熱の抑制とを両立させることができる。
さらに、蓄熱装置1では蓄熱槽3がベタ基礎8の内部に設けられているので、蓄熱槽3に対する太陽光による外乱の影響を抑制することができ、蓄熱槽3の上方(底板部10上)で建物2の床下に断熱材11が設けられているので、結露を防止することができる。
次に、他の形態について言及しておくと、図3は、建物2がベタ基礎8ではなく布基礎18の上に建てられた形態を示し(図1と同様の部分については、同一の符号を付して説明を省略する。以下同様。)、ここでは、蓄熱槽3は、地盤Gに打設された砕石19上に設けられ、上部を断熱材20、側部を断熱材21で覆われている。また、蓄熱槽3は、布基礎18の立上り部22及びフーチング部23に囲まれることによって、布基礎18の内部に設けられている。
図4は、建物2に空調装置13の代わりに床暖冷房装置24が設けられた形態を示し、床暖冷房装置24は、図示を略すヒートポンプにより加熱又は冷却された水が流れる温水・冷水管25と、温水・冷水管25が内部を平面視で蛇行する温水・冷水パネル26とを有する。温水・冷水管25は熱交換器5を通過し、温水・冷水パネル26は、その下方に配設される断熱材27とともに、建物2の床下空間に収容されている。
温水・冷水管25を流れる水は、空調装置13の冷媒と同様に熱媒管4中の水により加熱(冬季)又は冷却(夏季)され、これにより床暖冷房装置24自体による加熱や冷却の負荷が低減される。
図5及び6は、建物2に太陽熱温水器28が設けられた形態を示し、太陽熱温水器28は、太陽光パネル29と、太陽光パネル29で集められた太陽熱により温められた温水が流れる温水管30と、温水管30が通過する熱交換器31とを有する。また、蓄熱槽3の内部には熱媒管4と独立して熱媒管32が設けられ、熱媒管4,32にはそれぞれ弁33,34が設けられている。熱媒管32は、熱交換器31を通過する循環回路であり、図示を略すポンプの駆動力により、その内部を水が循環する。この水は、熱交換器31において、温水管30中の温水と熱交換する。
この形態では、特に冬季における蓄熱槽3の温度低下を抑制するために、地中熱のみならず太陽熱も利用可能となっている。すなわち、冬季には弁33を開いた状態で、あるいは、閉じた状態で、弁34を開放し、温水管30中の(太陽熱で昇温した)温水から受熱した水が熱媒管32中を循環するように制御することによって、蓄熱槽3の温度低下が抑制される。
以上、本発明を実施するための形態について例示したが、本発明の実施形態は上述したものに限られず、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更等してもよい。
例えば、潜熱蓄熱材は、ノルマルパラフィンのほか、水、ノルマルパラフィン、ステアリン酸、酢酸ナトリウム水和物、チオ硫酸ナトリウム水和物、炭酸ナトリウム十水和物 第二リン酸ナトリウム、塩化カルシウム、第四級アンモニウム塩水和物、脂肪酸トリグリセリド、ポリアルキレングリコール系蓄熱材(ドデシレンオキシド、テトラデシレンオキシド、ヘキサデシレンオキシド、オクタデシレンオキシド等のアルキレンオキシド重合体を含む。)、ポリグリセリン系蓄熱材(デカグリセリン−ラウリン酸反応物、デカグリセリン−ミリスチン酸反応物、デカグリセリン−パルミチン酸反応物、デカグリセリン−ステアリン酸反応物、デカグリセリン−ベヘン酸反応物等を含む。)、エリスリトール又はキシリトール等であってもよく、カプセルに内包させなくてもよく、3種類以上用いてもよい。また、液体や固体としてではなく、ゲル状として、あるいは、粉体等として、母材に含有させてもよい。
蓄熱槽の熱を移動させる熱媒体は、水のほか、空気、ジメチルシロキサンシリコーンオイル、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等であってもよく、この熱媒体中に潜熱蓄熱材(カプセルに内包されたノルマルパラフィン等)を浮遊させてもよい。
また、採熱対象は地中熱でなくてもよく、採熱手段として砕石や捨てコンクリート、太陽熱温水器のみならず、地中熱用ヒートパイプや空気ヒートポンプ等を用いてもよい。
本発明は、戸建住宅や集合住宅、オフィスビル、学校、病院、工場等の建物のみならず、広く構造物一般に利用することができる。
1 蓄熱装置
2 建物
3 蓄熱槽(蓄熱手段)
4 熱媒管(流路)
5 熱交換器(熱交換手段)
6 砕石(採熱手段)
7 捨てコンクリート(採熱手段)
8 ベタ基礎(基礎)
9 立上り部
10 底板部
11 断熱材
12 断熱材
13 空調装置(外部装置)
14 冷媒管
15 ノルマルパラフィン(潜熱蓄熱材)
16 ノルマルパラフィン(潜熱蓄熱材)
17 母材
18 布基礎(基礎)
19 砕石(採熱手段)
20 断熱材
21 断熱材
22 立上り部
23 フーチング部
24 床暖冷房装置(外部装置)
25 温水・冷水管
26 温水・冷水パネル
27 断熱材
28 太陽熱温水器(採熱手段)
29 太陽光パネル
30 温水管
31 熱交換器
32 熱媒管
33 弁
34 弁

Claims (4)

  1. 地中の熱を採熱する採熱手段により採熱された熱を蓄える蓄熱手段と、
    前記蓄熱手段の蓄熱を移動させる熱媒体が流れる流路と、
    前記熱媒体と外部装置との熱交換が行われる熱交換手段とを備え、
    前記蓄熱手段は建物の基礎の内部に設けられ、
    前記蓄熱手段には、前記建物の所在地の地中の温度よりも融点が5℃以内で高い潜熱蓄熱材と、前記建物の所在地の地中の温度よりも融点が5℃以内で低い潜熱蓄熱材とが含まれていることを特徴とする蓄熱装置。
  2. 記建物の所在地の地中の温度よりも融点が5℃以内で高い潜熱蓄熱材又は前記建物の所在地の地中の温度よりも融点が5℃以内で低い潜熱蓄熱材は、水、ノルマルパラフィン、ステアリン酸、酢酸ナトリウム水和物、チオ硫酸ナトリウム水和物、炭酸ナトリウム十水和物 第二リン酸ナトリウム、塩化カルシウム、第四級アンモニウム塩水和物、脂肪酸トリグリセリド、アルキレンオキシド重合体、デカグリセリン−ラウリン酸反応物、デカグリセリン−ミリスチン酸反応物、デカグリセリン−パルミチン酸反応物、デカグリセリン−ステアリン酸反応物、デカグリセリン−ベヘン酸反応物、エリスリトール又はキシリトールの少なくともいずれか一つを含有することを特徴とする請求項1に記載の蓄熱装置。
  3. 前記建物の所在地の地中の温度よりも融点が5℃以内で高い潜熱蓄熱材又は前記建物の所在地の地中の温度よりも融点が5℃以内で低い潜熱蓄熱材は、液体、固体又はゲル状であることを特徴とする請求項1又は2に記載の蓄熱装置。
  4. 前記建物の所在地の地中の温度よりも融点が5℃以内で高い潜熱蓄熱材又は前記建物の所在地の地中の温度よりも融点が5℃以内で低い潜熱蓄熱材は、カプセルに内包されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の蓄熱装置。
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