JP2009250581A - 地中熱利用冷暖房システム - Google Patents

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Abstract

【課題】地下建造物の外壁側に地中熱空間を設け熱交換を行なえる構成にした地中熱利用冷暖房システムの提供。
【解決手段】本発明の地中熱利用冷暖房システムは、地上建造物1の下部に位置する地下建造物2の外壁に第1鋼材3を取り付け、この第1鋼材3の地盤壁側に土留めのため第1鋼材間に跨って設けられる鉄板15を設けている。第1鋼材3の内側に設けられる内壁部材6,7,8と、鉄板15との間の第1鋼材3の空間を地中熱を有する空気を滞留させる地中熱空間10とする。又、鉄板15と結合する第2鋼材4を地下建造物2周囲に埋設する。これら鋼材で吸熱した地中熱を含む空気を地中熱空間10を介して地上建造物1との間を循環させ、冷暖房を行う。
【選択図】 図1

Description

本発明は、地中熱利用による冷暖房システムに関する。更に詳しくは、地下建造物内の地中熱空間、地下建造物外の山留め用の杭等を活用し、新たな地中熱交換井を掘削等することなく、外気温度と地中温度の温度差を利用して、建造物等の冷暖房を行うことができる地中熱利用冷暖房システムに関する。
地中熱を利用して冷暖房を行うことは従来から行われ、そのこと自体は公知である。地中熱を利用する理由は、地中の温度が年間を通してその温度変化の少ないことにあり、その特徴を生かすことにより建造物等の冷暖房の効率向上が図れる。一般に、夏期は外気温度に比し地中の温度は低く、冬期は逆に外気温度に比し、地中の温度は高い。このため、この温度差を利用し、地中熱を夏期は冷房に、冬期は暖房に利用することができる。
従来から一般的に行われているのは、地上建造物近傍の地中に鋼管を打ち込みこの鋼管内に空気、不凍液等液体を熱媒体として強制循環させて熱交換し、鋼管に伝わる地中熱を熱媒体で採熱、又は、放熱し、建造物内の空気と熱交換を行ない効率的に地中熱を利用するものである(例えば、特許文献1,2,3参照)。又、この地中に打ち込まれた鋼管内に蛇腹状あるいは螺旋状の熱交換用配管を配置し、効率よく熱交換を行なわせる方法が知られている(例えば、特許文献2参照)。一方、地中熱交換器の周囲地盤を断熱壁で囲繞する地中断熱壁構造を複数設け、それぞれ期間蓄熱する地中熱利用システムに関する技術も知られている(例えば、特許文献4参照)。
特開2004−177013号公報 特開2006−010098号公報 特開2006−207919号公報 特開2005−337569号公報
従来の地中熱利用装置は、地中に設置された鋼管等を介しての熱交換方法によるもの、あるいはヒートパイプによる熱移動を利用して熱交換を行なうものであった。従来は、鋼管等を地中に垂直方向に打ち込んで地中熱交換井等を設けている。地中熱専用の利用のための設置であると、通常の建造物に付加した施工が必要となり面倒である上、高コストの施工要因となっている。更に、住宅等での地中熱利用には、狭い敷地で地中熱利用のための地中熱交換井等を設けるための新たな施工工事を伴なうので、例えば、鋼管打ち込み工事に伴なう振動、騒音等環境面での問題を生じていた。
鋼管打ち込みは深い地中ほど地中熱利用の面では、効果があるので、どうしても深い打ち込みとなり施工時間、施工コストも多く要することになる。又、鋼管設置による熱交換については、従来の鋼管構成であると、直径に応じた熱交換面積はそれほど大きくなく、熱効率の面では、問題があった。そのため、できるだけ多くの地中熱を畜熱するため、地中に打ち込む鋼管の数を多く要していた。地中熱利用とは別に、地中に地下室を設ける場合が最近多くなっている。
この場合、従来は殆ど地中熱利用の設備を併用したものではなく、例えば側壁に結露を防止する目的で断熱材を付加する程度であり、むしろ地中熱の影響を避ける施工のものが大半であった。又、地中熱を利用する場合は、地下室があっても必要に応じ専用の地中熱利用装置を地上建造物近傍に別に設置していた。地下室を設ける建造物において、特に鋼板を適用する地下施工では、必ず何らかの形で外壁は土留め、山留め等のために鋼材を使用している。
鋼材は熱伝導率の高い部材であり、加熱し易く、冷却し易い特徴がある。これを地中熱に利用したのが従来からの前述による鋼管の地中熱利用の形態であるが、これは公知である。この性質を有効に利用し、従来の鋼管構成だけではなく、地中に埋設されるものも含めて全ての鋼材を対象にして地中熱利用に使用することが最も適しており、そのことが求められていた。
本発明は、以上のような従来技術の問題点を解決するために創案されたもので、次の目的を達成する。
本発明の目的は、地下建造物の外壁に地中空間を設け、この地中空間に地中熱を有する空気を滞留させ熱交換を行なえる地中熱空間を備えた構成の地中熱利用冷暖房システムを提供することにある。
本発明の他の目的は、地下建造物構築のための山留め用の杭を有効に利用し、山留め用の杭に熱交換用チューブを一体に設けた構成にして新たな施工をすることなくコスト低減を図ることができる地中熱利用冷暖房システムを提供することにある。
本発明は、前記目的を達成するために次の手段をとる。
本発明1の地中熱利用冷暖房システムは、
地上に建造される地上建造物と、前記地上建造物の真下又はその近傍の地下壕に設置される地下建造物とからなる建造物において、前記地下建造物の壁の骨組体をなし、熱伝導率の高い材料で構成される中間壁部材と、この中間壁部材の地盤側に設けられ、前記地盤の土留めするとともに前記地盤側からの熱が伝導可能な外壁部材と、前記中間壁部材の前記地盤の反対側に設けられ、前記地下建造物の壁面を構成する内壁部材と、前記中間壁部材を挟み、前記外壁部材と前記内壁部材との間に形成され、前記外壁部材近傍の地中の温度とほぼ同一な温度の空気を滞留させる地中熱空間と、この地中熱空間の空気の温度と外気の温度との差を利用して、前記建造物内の冷房又は暖房を行うための空気熱交換装置とからなっている。
本発明2の地中熱利用冷暖房システムは、本発明1において、
前記外壁部材の前記地盤側周囲には、前記外壁部材と当接可能であるとともに、前記地下建造物より下方の位置まで延在され、熱伝導率の高い材料で形成されている地中熱交換部材が埋設されていることを特徴とする。
本発明3の地中熱利用冷暖房システムは、本発明1又は2において、
前記空気熱交換装置は、前記地中熱空間を地中熱交換井として、前記建造物の室内の冷房又は暖房を行う地中熱利用ヒートポンプ装置であることを特徴とする。
本発明4の地中熱利用冷暖房システムは、本発明1又は2において、
前記空気熱交換装置は、前記地中熱空間の空気と前記地上建造物の室内空気を相互に移動させる送風装置であることを特徴とする。
本発明5の地中熱利用冷暖房システムは、本発明1から4において、
前記外壁部材は、鉄板であることを特徴とする。
本発明6の地中熱利用冷暖房システムは、本発明1から4において、
前記中間壁部材は、形鋼材で構成されていることを特徴とする。
本発明7の地中熱利用冷暖房システムは、本発明1から3において、
前記地上建造物は、床下に空気の通過可能な空気通路を有していることを特徴とする。
本発明8の地中熱利用冷暖房システムは、本発明2において、
前記地中熱交換部材は、前記外壁部材と鋼製の熱伝達部材を介して当接されていることを特徴とする。
本発明9の地中熱利用冷暖房システムは、本発明2において、前記地中熱交換部材は、山留め部材の機能を備えているものであることを特徴とする。
本発明10の地中熱利用冷暖房システムは、本発明4において、
前記地中熱空間に、ヒートポンプに接続され熱媒体が循環する熱媒体パイプを配設したことを特徴とする。
本発明11の地中熱利用冷暖房システムは、本発明6において、
前記形鋼材は、対向する鋼材相互に空気が前記地中熱空間内を蛇行循環するための貫通穴が設けられた構成になっていることを特徴とする。
本発明12の地中熱利用冷暖房システムは、本発明1から11において、
前記地中熱空間は、分割され順次切り換えて利用可能な複数の区画地中熱空間で構成されていることを特徴とする。
本発明13の地中熱利用冷暖房システムは、
地上に建造される地上建造物と、前記地上建造物の真下又はその近傍の地下壕に設置される地下建造物とからなる建造物において、前記地下建造物の壁の骨組体をなし、熱伝導率の高い材料で構成される中間壁部材と、この中間壁部材の地盤側に設けられ、前記地盤の土留めする外壁部材と、前記中間壁部材の前記地盤の反対側に設けられ、前記地下建造物の壁面を構成する内壁部材と、前記外壁部材の前記地盤側周囲に埋設され、前記地下建造物より下方の位置まで延在され、山留め機能を備えている杭と、前記杭の近傍に埋設され地中と熱交換を行うための地中熱交換チューブを有し、第1循環流体が循環する第1循環管路体と、前記地上建造物及び/または地下建造物内の冷房又は暖房を行うための建造物側熱交換部を有し、第2循環流体が循環する第2循環管路体と、前記第1循環管路体と、前記第2循環管路体との間に設けられ、前記第1循環流体より高温又は低温の前記第2循環流体を造成するヒートポンプとからなっている。
本発明14の地中熱利用冷暖房システムは、本発明13において、
前記地中熱交換チューブは、U状のチューブであり、かつ、前記杭と一体に構成されていることを特徴とする。
本発明15の地中熱利用冷暖房システムは、本発明13または14において、
前記杭の前記地盤側には、熱交換チューブ保護部材が設けられ、前記杭と前記熱交換チューブ保護部材で構成される空間内に、前記地中熱交換チューブが設けられ、前記空間と前記地中熱交換チューブとの間には充填材が充填され、前記杭と前記地中熱交換チューブとが一体に構成されていることを特徴とする。
本発明16の地中熱利用冷暖房システムは、本発明13から15において、
前記地下建造物には、前記地中熱利用ヒートポンプで造成された温水が貯留される蓄熱槽が設けられていることを特徴とする。
以上、説明したように、本発明は、従来工法にもとづく地下建造物に地中熱利用冷暖房装置を付随して設けるようにしたシステムである。鋼材の地下建造物の外壁側に設けた地中の空間を地中熱空間として有効利用することで、地中熱利用の冷暖房システムの簡素化とコスト低減化を図った。また自然エネルギーを有効に活用することになり、通常に使用する冷暖房エネルギーの一部をまかなうことになり、消費エネルギーの節減に寄与できることとなった。
また、地中熱交換チューブ付山留め用の杭を活用する構成のものは、地下建造物構築のための杭に地中熱交換チューブを一体に設けたものを打ち込むことで、地中熱交換井の施工を不要にしている。すなわち、山留め用の杭と地中熱交換チューブとを一体に埋設するので、地中熱交換チューブ等埋設するための穴を別途に掘削する必要がなく、安価に、地中熱利用冷暖房システムを施工することができる。このため、地中熱利用ヒートポンプシステムの普及拡大の阻害要因となっている地中熱交換井設置費用を大幅に低減させることができ、一般の住宅建造物(例えば、一戸建て住宅)にも地中熱利用ヒートポンプシステムを普及させることができる。
さらに、地下建造物内に蓄熱槽を設置する構成にすると、小型のヒートポンプでも、地上建造物、地下建造物の冷暖房を行うことができ経済的効果が大きい。この構成では、夜間電力を活用してヒートポンプを稼働させることもでき、省エネルギー効果をより一層促進することができる。
以下、本発明に関する地中熱利用冷暖房システムの実施の形態を、図をもとに説明する。図1〜4は、一般の住宅(建造物)に適用し、その地中に本発明に関するシステムを設置した構成図で模式的に示している。図5〜7は、その構成を詳細図として部分的に示す断面図である。図5は、平面断面図であり、図6は、図5をX−X線で切断して示した断面図、図7は、図5をY−Y線で切断して示した断面図である。図8は、地中熱空間の分割構成例を示した説明図である。
この実施の形態で示す住宅は2階建てとしているが、通常地盤にコンクリート基礎をなしてその上に地上建造物1として構築される。その基礎の下は例えば地盤が弱い土地であれば杭打ち等を行って地盤強化を図っている。又、最近は一般の住宅でも地下室を設ける例が多くなっていて、例えば地上建造物1の真下に地下建造物2を設けている。本発明は、このような地下建造物2を有する住宅に好適な地中熱を利用した冷暖房システムである。
この地下建造物2の構築は、外壁を全てコンクリート壁とする施工方法、あるいは外壁に鋼材を設け、側壁を鉄板あるいはコンクリート等で囲う施工方法で行われている。本発明に関する地中熱利用の形態は、地上建造物1の地下室の有無に関わらずどのような建造物であっても適用可能であるが、特に、地上建造物1の真下に地下室を有する地下建造物2に適用するものとして説明する。本実施の形態は、地下室を有し、外壁は鋼材により仕切られる形態の地下建造物2における地中熱利用による地中熱冷暖房システムである。一般に地下建造物2は、地上建造物1である住宅の直下に設けられる。この施工は地上部分と同時に行われる。なお、地上建造物は、平屋の住宅、複数階建ての建造物等であってもよい
〔実施の形態1〕
実施の形態1の地下建造物2は、周囲を鋼材パネルによって囲繞される構成のものである。鋼材パネルは、外壁部材である鉄板15と中間壁部材である第1鋼材3とから形成されている。地下建造物2は、床、壁、天井が鋼材パネルであり、この鋼材パネルを組み立てて構成されている。なお、地下建造物は、ユニット状のものを連結して構成してもよい。この第1鋼材3は、地下建造物2の鋼材パネルに縦横に配置された形鋼材からなる骨組体である。この形鋼材は、H形鋼、L形鋼、溝形鋼等の構造用鋼材であるとよい。本実施の形態1においては、この第1鋼材3に部分的に貫通穴40を設けている。地下建造物2はボックス形状をなし、周囲の外壁等は、前述のように、第1鋼材3により骨組みされている。
この地下建造物2の鉄板(外壁部材)15、第1鋼材3からなる鋼材パネルの地盤側には、地中熱交換部材である第2鋼材4(例えば、H形鋼)が打ち込まれている。第2鋼材4は、山留め部材、土留め部材としての機能も備え、地下建造物2の安定化、地盤補強、掘削した地盤の崩れ防止の機能を果たしている。この杭状の第2鋼材4を地下建造物2に近接して設けたことは、地盤の崩れを防止する土留めのためであり、合わせて地下建造物2を安定化させる機能と本発明に関する地中熱交換の機能を備えさせるためでもある。すなわち、第2鋼材4は、地中と熱交換(採熱、放熱)するための地中熱交換部材の機能を有している。地下建造物2は前述のように第1鋼材3の骨組により囲繞構成されており、例えば地下3mに設置されている。
地下建造物2は、前述のように外壁に第1鋼材3を配したもので、この第1鋼材3の内側は、図5,図6,図7に示すように、この第1鋼材3に木下地材6を介してウレタン7、石膏ボード8等が取り付けられた内壁を構成し、地下室の地下室空間9を構成している。なお、この内壁を構成する部材は、これに限定されるものではなく、例えば木下地材6は軽鉄下地材等でもよい。又、ウレタン7は他の断熱材でもよく、石膏ボード8はベニヤ板等でもよい。又、この第1鋼材3の地盤側には鉄板15が取り付けられている。即ち、第1鋼材3は、鉄板15と木下地材6間に骨組状に設置されており、第1鋼材3に空間部分が形成される。これは木下地材6との間に地中空間として地中熱を取り込み滞留保持させる地中熱空間10として確保される。空気は地下室空間9を介して地中熱空間10に導かれる。
この地中熱空間10には、開口部にグラスウール等の遮蔽部材5が設けられ、空気が地中熱空間の外部に逃げないようにしており、一定で安定した温度の空気空間となっている。一方、地上側には、この地下建造物2の上部に地上建造物1が構築されており、冷暖房の対象は、例えば、地上建造物1の室内の空気である。なお、この実施の形態1を示す図1では、地上建造物を2階建ての住宅としているが、平屋の住宅であってもよく、複数階建てのビルディング等であってもよいことはいうまでもない。
地下建造物2の外壁周囲には複数の第2鋼材4が打ち込まれており、この打ち込まれた第2鋼材4の先端の深さは地面から6〜10mである。従って、この杭である第2鋼材4は、地下建造物2の高さ3mに加えその地下3〜7mの地中深さに打ち込まれ埋設されていることになる。この第2鋼材は、本実施の形態においてはH形鋼として図示説明しているが、鋼管であってもよく、他の形鋼材であってもよいことはいうまでもない。このような構成の地下建造物2の上に地上建造物1が設置されるが、主な地中熱利用の対象は地上建造物1の冷暖房用として使用されるものである。
この鉄板15、第1鋼材3からなる鋼材パネルは、熱交換において極めて有効である。次にその特徴を説明する。その1つは、熱交換面積を従来に比し大きくすることができることである。地中熱利用においては、従来からヒートポンプ式、直接熱交換式等何れの場合も鋼管を地中に埋設して行うものであった。これは、その鋼管の内面に水や空気等の熱媒体を接触させて熱交換を行なうものである。鉄の熱伝導率は約84W/(m・K)で、地層の熱伝導率は約0.5〜1(W/m・K)であることから、その比は100倍にもなる。このことから、鉄の熱伝導率を有効に活用するには鉄の表面積を大きくし、地中熱を伝導させ、畜熱を図ることである。
従来との比較のため、具体的な数字で説明すると、従来例えばヒートポンプ式で、直径150mm、長さ10mの鋼管を10本使用していたとすると、地中熱取り込みに有効な表面積は約47mである。これに対し、本実施の形態においては、従来同様の規模として比較する。地下室外壁の鋼材パネル、床の鋼材パネルを5m*6m、深さ3m、第2鋼材4を150*150mm、長さ10m、本数24本とすると、その表面積は約204mである。この比較でいうと、約4倍の表面積の差が生じている。表面積が大きいことは、前述したように地中熱の採熱、放熱等に極めて有効である。
第2の特徴は、除湿能力が大きいことである。夏期は、地下室の外壁及び地下室底部を介して熱交換されるが、この熱交換と同時に第1鋼材3等に結露を生じさせる。すなわち、夏期の湿った空気が、冷たい地中熱空間10内に入ると過飽和状態となり結露するのである。このことにより地中熱空間10を通過する空気の除湿を行う。この空気は地上建造物1を循環するので、結果的に住宅全体の空気の除湿が行われることになり、快適で、さわやかな住環境を作ることができる。一方、冬期においては、地中熱空間10の底部に水を溜めておき、この溜めた水の上方を水より冷たい空気を通過させ水が蒸発することを利用し、夏期とは逆に通過する空気の湿度を高める。
このように空気を加湿することにより、空気の乾燥を防ぐことになる。このように地中熱空間の空気を冷暖房に循環させ利用することにより、本来の冷暖房機能の向上に加え、除湿あるいは乾燥防止(加湿)等の機能を有するシステムとなっている。従って、このために従来施工されていた断熱材を取り付ける等の工事が不要となり、建造物の施工工事のコスト面でも大きな効果を有する。
次にその冷暖房の各形態について説明する。実施の形態1は、図1に示すように、ヒートポンプ装置を利用した場合で、地上建造物1には、ヒートポンプ11、室内用熱交換器14等からなるヒートポンプ装置が設けられている。そして、地中熱空間10、第2鋼材(地中熱交換部材)4が、いわゆる地中熱交換井の役割を果たす地中熱利用ヒートポンプ装置を構成している。言い換えると、地中熱交換井を施工するための特別な工事な不要となっている。ヒートポンプは一般的に使用される公知のものである。このヒートポンプ11は、例えば圧縮機、凝縮器、膨張弁、蒸発器、及び、これらを接続する配管とから構成されている。この配管は、主に熱交換を行なう中間熱媒体を循環させるための配管である。ヒートポンプ装置は、熱媒体を介して、地上建造物1の冷房用又は暖房用の装置として使用される。
このヒートポンプ11と、地下建造物2の外壁に沿って設けられた地中熱空間10との間には、第1熱媒体を循環させるための地中側熱媒体パイプ12が設けられている。地中側熱媒体パイプ12には、地中熱空間10内に、蛇行状態で配置された蛇行管、あるいはコイル状、フィン付き等配管などからなる地中熱側熱交換部が接続されている。この地中側熱媒体パイプ12内を第1熱媒体が循環し、地中熱側熱交換部で熱交換し、地中側から採熱、又は地中側に放熱している。
ヒートポンプ11は、第1熱媒体と中間熱媒体、中間熱媒体と第2熱媒体との間で熱交換を行うとともに、第2熱媒体を所望の温度に冷却又は加熱するものである。
又、ヒートポンプ11と地上建造物1の室内に設けられた室内用熱交換器14,14aとの間には、ヒートポンプ11で、冷却又は加熱された第2熱媒体を循環させるための第1冷暖房側熱媒体パイプ13、第2冷暖房側熱媒体パイプ13aが設けられている。室内用熱交換器14,14aには、室内側熱交換部が設けられ、第2熱媒体と室内の空気との間で熱交換し、室内を冷房又は暖房している。この室内用熱交換器14,14aは、家庭用として市販されているエア・コンディショナー(いわゆるエアコン)等の室内機に相当する機器である。
この室内用熱交換器14は、必要とする場所に設けられており、地上建造物1の側壁に配される第1冷暖房側媒体パイプ13、第2冷暖房側媒体パイプ13aによりヒートポンプ11で冷却又は加熱された第2熱媒体の熱を受けて室内の空気と熱交換を行なう。熱交換された第2熱媒体は第1冷暖房側媒体パイプ13、第2冷暖房側媒体パイプ13a13a等の配管を通して再びヒートポンプ11に戻り、再び所定温度になって室内用熱交換器14,14aに導かれ、循環して室内の空気を所定温度にするための熱交換を行なう。
又、この地下建造物2は前述のように、地下約3mの位置に設置されているが、その地下建造物2の外壁周囲の地中側には、第2鋼材4が打ち込まれている。第2鋼材4は、杭としての機能も備えている。この第2鋼材4は3mの地下建造物2の高さに加え、その地下3〜7mに亘って打ち込まれている。この第2鋼材4は、地下建造物2の第1鋼材3と結合している。その結合形態は、土留め用壁、山留め用壁を構成する鉄板15と、鋼材である熱伝達部材16とを介して鋼材同士が当接している。このため熱伝導はスムースに行われる。
第2鋼材4と鉄板15との間には隙間が生じており、通常は、コンクリート17を打設している。なお、この隙間には、埋め戻しコンクリート、土等を埋め戻してもよい。この実施の形態1では、前述したように、第2鋼材4と地下建造物2の第1鋼材3とは、熱伝達部材16、鉄板15のいずれとも鋼材を介して結合している。熱伝達部材の周辺は空間になっている場合もある。鋼材は、熱伝導率の高い金属である。従って、地中熱は、第2鋼材4、熱伝達部材16、鉄板15を介して地下建造物2の第1鋼材3に伝達する。地中熱空間10の空気の温度は地中熱温度として、本実施の形態では例えば15℃として説明している。地下3mにおいて通常地中温度はほぼ15〜20℃で安定しており、実績に基づいている。
この地中熱空間10は、閉ざされた空間になっているので、一定の空気温度を保持する空間となり常に15℃を安定的に保持しているものとして説明する。この15℃は、前述のとおり、地下の温度として地上の温度変化に影響されない定常温度とされているものである。即ち、夏期の場合、地上側から15℃以上の温度の第1熱媒体が循環されてこの地中熱空間10内の地中側熱媒体パイプ12の地中熱側熱交換部に導かれる。この場合は、前述の鉄板15、熱伝達部材16、第2鋼材4を介して地中に15℃を越えた熱が図の矢印で示すように夏期排熱として地中側に放熱され、第1熱媒体は15℃を維持する。地中は、熱容量が非常に大きく、この放熱のために地中温度が変化することはほとんど生じない。
逆に冬期の場合は、地上側から15℃以下の温度の第1熱媒体が循環されてこの地中熱空間10内の地中側熱媒体パイプ12の地中熱側熱交換部に導かれる。この場合は第2鋼材4、熱伝達部材16、鉄板15を介して逆に地中熱を図の矢印で示すように冬期集熱として地中側から採熱し、第1熱媒体は15℃を維持する。特に第2鋼材4は複数本埋設されており、その表面積は大きく、地中側との熱伝導が容易である。このため、地中熱空間10の地中熱温度は、ほぼ、地中の温度と同一であり、第1熱媒体からの放熱、第1熱媒体への採熱が行われても短時間で維持可能である。
例えば、夏期の冷房の場合に、室内の空気温度を30℃とし、地中温度を15℃と想定すると、地中空間に配置された地中熱側媒体パイプ12の第1熱媒体は15℃になってヒートポンプ11に取り込まれる。又、冷房に要するヒートポンプ11側の設定温度を例えば7℃とする。第1熱媒体と第2熱媒体とが熱交換し、第2熱媒体は15℃に近づき、第1熱媒体は所定の温度上昇する。温度上昇した第1熱媒体は、地中熱空間10側に戻って放熱し、地中温度とほぼ同等となる。
この温度設定によると、ヒートポンプ11では、冷房用に第2熱媒体を循環させて作動し、15℃の第2熱媒体を冷却し7℃の第2熱媒体を室内用熱交換器14,14a側に循環させて室内の空気と熱交換する。室内の空気の温度は低下し、第2熱媒体の温度は上昇する。このとき15℃の第2熱媒体を7℃にするために、15−7=8℃分の冷却エネルギーを使用することになる。この7℃の第2熱媒体は冷暖房側媒体パイプ13を介して室内熱交換器14に導かれ、室内空気と熱交換を行ない、室内空気の温度を所定の冷房温度にする。温度上昇した第2熱媒体は、ヒートポンプ11側に循環し、中間熱媒体を介して第1熱媒体と温度交換する。
一般の住宅であれば、室内の温度が30℃から所定の冷房温度に冷却され、快適な室温に調整され温度変換される。冷蔵を要する冷蔵倉庫であれば、更に低い温度に設定されることになる。室内の空気は、この冷房用の熱交換を受けて室内を循環し、室内全体を徐々に冷房する。従ってこの場合は、夏期の地上温度30℃をヒートポンプ11で7℃に冷却させるために30−7=23℃分の冷却エネルギーを要するところを8℃分の冷却エネルギーでよいことになり、その差15℃分のエネルギーが節減できたことになる。
冬期の暖房用には、同装置を夏期と逆のことを行って扱えばよい。地中温度15℃の第1熱媒体を前述同様にヒートポンプ11に取り込んだ後、中間熱媒体を介して第2熱媒体と熱交換する。暖房に要するヒートポンプ11の設定温度を例えば55℃とする。第1熱媒体と第2熱媒体とが熱交換し、第2熱媒体は15℃に近づき、第1熱媒体は所定の温度下降する。温度下降した第1熱媒体は、地中熱空間10側に戻って採熱し、地中温度とほぼ同等となる。ヒートポンプ11は第2熱媒体を55℃に加熱し、加熱された第2熱媒体を冷暖房側媒体パイプ13,13aを通して室内熱交換器14,14aに導き、室内の空気と熱交換し、冷たい室内の空気を快適な室温に調整させ温度変換する。
この温度設定によると、ヒートポンプ11では、暖房用に第2熱媒体を循環させて作動し、15℃の熱媒体を加熱し55℃の第2熱媒体を室内用熱交換器14,14a側に循環させて室内の空気と熱交換する。
この場合、ヒートポンプ11においては、55−15=40℃分の暖房エネルギーを要することになる。従って、夏期の例に準じて計算すると、冬期の外気温度が5℃とすると、従来55−5=50℃分の暖房エネルギーを要するところを40℃分の暖房エネルギーでよいことになり、その差10℃分のエネルギーが節減されたことになる。図において、二点鎖線で囲われた部分は、後述する地中熱空間を分割して構成される区画地中熱空間を示している。
〔実施の形態2〕
図2は、地上建造物1、地下建造物2からなる建造物の基本構成は、図1と変わらないが、冷暖房システムに送風装置を適用した実施の形態2を示す構成図である。この実施の形態2は、簡易な冷暖房構成を示すもので、住宅の室内の空気と地中の空気の入れ替えを行うもので、送風装置即ち、ファン20,21を使用した例である。この場合は空気を循環させるのみであるので、この循環経路の途中にファン20,21を設ける。このシステム自体は強制的に所定温度にコントロールする冷暖房制御機能は有していない。図2に示す実施の形態2の構成では、地上側と地下側の間の空気通路にファン20,21を設けている。
空気はこのファン20,21を介して地上側と地下側とを循環して送風されている。地上側の空気は矢印のように地下室空間9を介して地中熱空間10にファン20を通して導かれ、空気温度が15℃となって再度地上側に導かれる。逆に地下側の空気は、矢印のようにファン21を介して地中熱空間10から地上側に導かれる。例えば、夏期の場合、30℃の空気をファン20により地上側から地中熱空間10を通すことで30℃以下に冷却され、理想的には15℃の温度の空気としてファン21を通して地上へ排出され、室内に放出される。30℃の空気が15℃の温度の空気となって冷房機能を果たすことになる。
同様に、冬期の場合は、5℃の外気をファン20によりこの地中熱空間10に導き5℃以上の温度の空気にして、理想的には15℃の温度の空気としてファン21により地上の室内に放出する。このことにより暖房機能を果たすことになる。この実施の形態2の場合は、空気の循環のみである。15℃前後の温度範囲に限定されるが、地中熱利用の設備としては、地中熱空間10に対しファン20,21と配管のみであり、極めて簡素な構成である。この実施の形態2では2つのファン20,21により、矢印で示す空気の循環を行わせている。簡易構成としているものの、この地中の温度以上又は以下の温度を必要とする場合は、市販のエア・コンデショナー等の装置を補助的に後付けの形で設け冷暖房を施すようにしてもよい。
〔実施の形態3〕
図3は、実施の形態3を示す構成図である。実施の形態3は、実施の形態1(図1参照)と実施の形態2(図2参照)を合体させた変形例である。実施の形態3の建造物の基本構成は実施の形態1,2と変わらない。即ち、実施の形態1(図1)の構成に地中熱空間10の空気と地上の空気をファン20,21を介して循環させた構成を付加したシステムである。この場合は、図2で示す簡易システムに対し、強制的に所定温度の冷暖房を施せるようにしたものである。地上建造物1の各階の床下に冷暖房側熱媒体パイプ13を配し、ヒートポンプ11の反対側に室内用熱交換器14,14aを設けている。この図の構成であると、冷暖房側熱媒体パイプがいわゆる床暖房のような効果を生じさせるとともに、所定の冷暖房温度にするための冷暖房の立ち上がり時間を早くできる効果がある。
〔実施の形態4〕
実施の形態4は、地上建造物1、地下建造物2からなる建造物の基本構成は変わらないが、地上建造物1の床下に空気循環用の空気通路30を設けた変形例である(図4参照)。又、室内用熱交換器18をヒートポンプ11の近傍に設け、地上側建造物1の各階毎に室内用熱交換器を設けていない。室内用熱交換器で第2熱媒体と空気との熱交換している。所定温度に制御された空気をファン21により地上建造物1の床下の空気通路30に導き放出するようにしたシステムである。
この床下の空気通路30を通った空気は室内に吹き出され、各室内を冷房又は暖房する。各室内から排出された空気はファン20により地下室空間9を介して再び地中熱空間10に導かれるようにしたシステムである。また、地下室空間9は、室内用熱交換器14aからも所定の温度に制御された空気が吹き出されている。このシステムは、室内のみを単に冷暖房するのではなく、床冷房又は床暖房を加味して有効に地中熱を利用し、快適な室内環境を可能とするとともに、1台の室内用熱交換器18で地上側建造物1の冷暖房を可能としたシステムである。
夏期の場合は、地中に地上側の熱を放熱(排熱)し、更にヒートポンプ11及び室内用熱交換器18で、所定の温度に冷却制御された空気を床下の空気通路30と室内に導き冷房機能を果たす。冬期の場合は、地中側の熱を採熱(集熱)し、更にヒートポンプ装置11及び室内用熱交換器18で、所定の温度に加熱制御された空気を床下の空気通路30と室内に導き暖房機能を果たす。
以上、種々の形態について説明したが、何れの実施の形態も、実施の形態1で説明した理論計算にもとづく地中熱利用の冷暖房システムとしている。
図5〜8に基づいて、地中熱空間10について、さらに説明を行う。
図7は、図5をY−Y線で切断した断面図である。即ち、図7は、地下建造物2の外壁に形成された地中熱空間10の部分断面図を示すものである。第1鋼材3のH形鋼には、部分的に貫通穴40を設け、空気が自由に移動できる構成としている。この貫通穴40は、丸穴で図示しているがこの形状に限定はされず、例えば四角形状であってもよい。又隙間状のもので空気が自由に移動できる構成も含むものとする。この場合、木下地材6部分に隙間がなく板状の材料でべた張り状に取り付けられているものとする。
従って、空気は木下地材6部分では移動が不可で、貫通穴40を介してのみ第1鋼材3のH形鋼間では移動可能である。第1鋼材3のH形鋼の上下に交互に貫通穴40を設けるようにしており、この地中熱空間10の空気は、矢印で示すように、入口側の貫通穴40を通してH形鋼で囲われた空間を蛇行して通過し出口側貫通穴40に導かれ、次々と区分けされた地中熱空間10を移動する。この例の場合の空気は、地盤側壁面の鉄板15全面に満遍なく触れながら移動する。従って、地中熱の取り込みは効率的であり、短時間で地中熱の畜熱を可能としその状態を維持できる。
図8は、地中熱空間を4分割にして区画地中熱空間51,52,53,54とした実施の形態の変形例である。地上側の温度によっては、稼動時間によって空気の循環中に地中熱を維持できない場合がある。この場合を考慮して、地中熱空間10を4つに分割し、順次この4つの区画された区画地中熱空間51,52,53,54を切り換えて利用するものである。実施の形態においては、地中熱空間10を4分割としたが、その分割数に限定されないことはいうまでもない。
最初の区画地中熱空間51で熱交換して時間の経過とともに熱交換のための温度が限界に達したとき、切り換えて次の区画熱空間52で熱交換を行う。即ち、夏期の場合は、利用している区画地中熱空間51の温度が15℃以上に上昇して限界に達したときに、又冬期の場合は、15℃以下に低下して限界に達したときに、15℃を維持している次の区画地中熱空間52に切り替え熱交換を行なうものである。
このようにすることで、熱交換を区画地中熱空間52,53,54に対し順次切り換えて行う。最初の区画地中熱空間51に戻ったときには、4区画の場合1区画での地中熱利用時間の3倍の未利用時間が各区画地中熱空間に生じ、この未利用時間中に地中熱空間の温度は15℃に戻り維持されることになる。これは、本実施の形態において、地中熱取り込みに有効な鋼材の表面積が大きく、熱蓄積が大きいことによる対応例の1つである。これを実施することで一層有効に地中熱を利用することができる。
〔実施の形態5〕
実施の形態5は、地上建造物1A、地下建造物2Aからなる建造物の基本構成は変わらないが、第2鋼材(山留め用の杭)102に、地中との間で熱交換(採熱、放熱)を行う地中側熱交換部である地中熱交換チューブ(Uチューブ)106を一体に設けた変形例である。図9は、本発明の地中熱利用冷暖房システムの実施の形態5の構成を模式的に示した構成図、図10は、実施の形態5におけるヒートポンプ装置の構成を模式的に示した構成図である。図11は、図9をZ−Z線で切断して示した断面図、図12は、地中熱交換チューブ付第2鋼材(Uチューブ付第2鋼材)を部分的に示す外観図である。図13は、実施の形態5の変形例におけるヒートポンプ装置の構成を模式的に示した構成図である。
なお、鉄板(外壁部材)15、第1鋼材(中間壁部材)3、木下地材6、ウレタン7、石膏ボード8等からなる内壁部材などで構成される地下建造物2Aの壁構成は、前述した実施の形態1〜4のものと同じであり詳細な説明を省略する。
図9〜11に従って、実施の形態5の説明を行う。
第2鋼材(山留め用の杭)102は、前述した実施の形態と同様にH形鋼である。この第2鋼材102の地盤側には、等辺山形鋼からなるチューブ保護部材103が溶接等で固着されている。第2鋼材102とチューブ保護部材103との間の空間が形成され、この空間には、ポリプロピレンからなる地中熱交換チューブ(以下、Uチューブと記載する)106が設けられている。Uチューブ106は、下端側が略U字状の折り曲げ部が形成されたものであり、Uチューブ106の第2鋼材102の長さに相当する部位が地中熱側交換部となる。また、Uチューブ106は、第2鋼材102に沿って一体に設けられ、第2鋼材102から所定の長さ短くなるように構成されている。
Uチューブ106は、外周部が、第2鋼材102及び/またはチューブ保護部材103に接するように設けられているとよい。第2鋼材102、チューブ保護部材103、及び、Uチューブ106の間の空間には、充填材(例えば、モルタル)107が充填されている。第2鋼材(山留め用の杭)102、Uチューブ106、チューブ保護部材103、充填材(モルタル)107等で一体化したものが、地中熱交換チューブ付第2鋼材(Uチューブ付山留め用の杭)100を構成する。この地中熱交換チューブ付第2鋼材(Uチューブ付山留め用の杭)100は、あらかじめ、工場等で製造し、一体にしたものを地盤に打ち込めるようになっているとよい。
このように構成することで、第2鋼材102を打ち込む工程で、Uチューブ106を同時に埋設することができる。すなわち、交換井掘削費用、Uチューブ埋設費用等施工費用、施工期間を削減することができて好ましい。また、第2鋼材102は、熱伝導率の高い金属である。従って、地中の熱を、第2鋼材102等を介してUチューブ106内の第1循環流体132に容易に伝達することができる。
なお、Uチューブ106は、全部の第2鋼材102、又は、複数の第2鋼材102に設けられていればよい。このUチューブ106の設置数は、地上建造物1A、地下建造物2Aにおける冷暖房の仕様等に基づいて、適宜決定されるとよい。例えば、地下建造物2A構築の際、穴を掘り、その穴に土留めのために、長さ6mの第2鋼材102を標準で約26本打ち込んでいる。この第2鋼材102に沿わせて、Uチューブ106を設けると、地中熱を採熱等するのに十分な長さを得ることができる。
また、Uチューブは、ポリエチレン、塩化ビニル等の合成樹脂など他の材質のチューブであってもよい。さらに、チューブ保護部材は、溝形鋼、角パイプ、丸パイプ等の鋼材で形成されたものであってもよい。
Uチューブ106、ヒートポンプ101等を有する地中熱利用のヒートポンプ装置は公知の装置であるが、理解を容易にするため図10を基に説明を行う。
図10に示すように、Uチューブ106は、地中熱側熱交換部とヒートポンプ101間を、第1循環流体132が循環する第1循環路体130の一部を構成するためのものである。第1循環路体130には、第1循環ポンプ131が設けられており、第1循環流体132が第1循環路体130内を循環する。このように、Uチューブ106を連続的に接続することにより、従来の地中熱交換井のように、深さ100〜150mの穴を掘削してUチューブを埋設することを不要としている。第1循環流体132は、不凍液、水等であるとよい。
ヒートポンプ101は、前述したように、圧縮機121、蒸発器122、膨張弁123、凝縮器124、及び、これらを接続する配管とから構成されている。圧縮機121、蒸発器(第1熱交換部)122、膨張弁123、凝縮器(第2熱交換部)124、配管等からなる熱媒体循環路125には、中間熱媒体が循環する。蒸発器122は、第1循環流体132と中間熱媒体との間で熱交換を行う部位である。凝縮器124は、中間熱媒体と第2循環流体117との間で熱交換を行う部位である。
熱媒体循環路125内には、冬期(冬季)における暖房用の熱源とする場合、中間熱媒体が実線の矢印で示した方向に循環している。蒸発器122は、第1循環流体132と中間熱媒体との間で熱交換を行う部位である。即ち、Uチューブ106を循環する第1循環流体132の熱量を中間熱媒体に熱移動させる。凝縮器124は、中間熱媒体と第2循環流体117との間で熱交換を行なう部位である。即ち、中間熱媒体の熱量を第2循環流体117に熱移動させる。熱移動された第2循環流体117は、第2循環路111a、112a、113a、床放射冷暖房方式の建造物側熱交換部111b、112b、113bを含む第2循環管路体内を循環し、建造物側熱交換部111b、112b、113bで熱源として利用される。なお、第2循環流体117は、不凍液、水等であるとよい。
第2鋼材102に一体に設けられたUチューブ106内等を循環する第1循環流体132は、第1循環ポンプ131によって循環する。第1循環流体132は、Uチューブ106、及び、第2鋼材102を介して、地中との間で熱交換〔採熱(集熱)〕を行う。熱交換によって熱を得た第1循環流体132は中温水となり、ヒートポンプ101の蒸発器122を通過する。
第1循環流体132は、蒸発器122において中間熱媒体との間で熱交換を行なって低温水となってUチューブ106側に戻り、第2鋼材102等を介して、地中と熱交換を行なう。蒸発器122において、第1循環流体132との間で熱交換した中間熱媒体は、圧縮機121において圧縮されることによってさらに高温となり、凝縮器124に送られる。
凝縮器124で、中間熱媒体は、第2循環流体117との間で熱交換を行う。中間熱媒体との間で熱交換を行ない、熱を得た第2循環流体117は温水となって、建造物側熱交換部111b、112b、113bに循環し暖房用の熱源として利用される。第2循環ポンプ116は、第2循環流体117を循環させるためのものである。
一方、夏期における冷房の熱源とする場合には、図10に破線で示した矢印の方向に中間熱媒体は循環する。第1循環流体132は、Uチューブ106を通過する際、外気温度より低い温度の地中と熱交換〔放熱(排熱)〕し、低い温度の第1循環流体132となる。第1循環流体132と熱交換した中間熱媒体は冷却され、膨張弁123で減圧されることによって、さらに低温となって凝縮器124に送られる。ここで、低温の中間熱媒体は、凝縮器124で第2循環流体117と熱交換する。低温になった第2循環流体117は、建造物側熱交換部111b、112b、113bに循環し冷房用の熱源として利用される。
地上建造物1A、地下建造物2Aには、床放射冷暖房方式のために、各階の床に第2循環流体117を流すための循環路(建造物側熱交換部)が形成された第1床パネル111、第2床パネル112、第3床パネル113が設けられている。この第1床パネル111、第2床パネル112、第3床パネル113は、冬期に、暖房用の熱を放熱し、いわゆる床暖房として室内の温度を所望の温度とする。また、第1床パネル111、第2床パネル112、第3床パネル113は、夏期に、室内の熱を吸熱し、室内の温度を所望の温度にする。
なお、建造物側熱交換部は、床放射冷暖房式のものでなく前述したような室内用熱交換器であってもよいことはいうまでもない。また、第2鋼材(山留め用の杭)と鉄板(外壁部材)との間に、実施の形態1等で前述したような鋼材である熱伝達部材を設けても良い。鉄板15、熱伝達部材、第2鋼材(山留め用の杭)102との間の熱伝導が容易となる。すなわち、地中とUチューブ106内の第1循環流体132との熱交換が容易となる。
この実施の形態5の変形例を図13に基づいて説明を行う。この形態は、地下建造物2Aの一角に、蓄熱槽108を設けたものである。すなわち、地下建造物2Aの一角にパネル等を設置して区切り、その内部に蓄熱槽108を入れるとよい(図9参照)。この蓄熱槽108には、夏期は冷水、冬期は温水を貯留する。蓄熱槽108としては、例えば、風船状の水タンクなどが使用できる。そして、その冷水、又は、温水を第3循環ポンプ119によって循環させることで地上建造物1A、地下建造物2Aの冷暖房を行う。
このような蓄熱槽108を有する地中熱利用冷暖房システムは、冷水、又は、温水を時間をかけて貯留するため、ヒートポンプ101の能力を、非蓄熱式の地中熱利用冷暖房システムのものに比べ小さくすることができる。言い換えると、小型のヒートポンプで従来と同様の冷暖房能力を発揮することができる。
また、ヒートポンプ11の稼働を夜間電力(深夜電力)を使用して行うと、電力代の削減等ができて好ましい。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はこの実施の形態に限定されることはない。本発明の趣旨、目的を逸脱しない範囲内での変更が可能なことはいうまでもない。例えば、地中熱空間を地下建造物外壁の第1鋼材で構成される空間としたが、この地中熱空間は、第1鋼材の鉄板の地盤側に設けられる第2鋼材付近の地盤との空間も含めた空間であってもよい。例えば、鉄板に部分的に穴を設け、地盤側の空間の空気を鋼材パネル側に取り込む構成であってもよい。
図1は、本発明の地中熱利用冷暖房システムの実施の形態1の構成を模式的に示した構成図である。 図2は、本発明の地中熱利用冷暖房システムの実施の形態2の構成を模式的に示した構成図である。 図3は、本発明の地中熱利用冷暖房システムの実施の形態3の構成を模式的に示した構成図である。 図4は、本発明の地中熱利用冷暖房システムの実施の形態4の構成を模式的に示した構成図である。 図5は、地中熱利用冷暖房システムの詳細を部分的に示す平面断面図である。 図6は、図5をX−X線で切断した断面図である。 図7は、図5をY−Y線で切断した断面図である。 図8は、地中熱取り込みの地中熱空間を分割した構成の説明図である。 図9は、本発明の地中熱利用冷暖房システムの実施の形態5の構成を模式的に示した構成図である。 図10は、実施の形態5におけるヒートポンプ装置の構成を模式的に示した構成図である。 図11は、図9をZ−Z線で切断して示した断面図である。 図12は、地中熱交換チューブ付第2鋼材(Uチューブ付き山留め用の杭)を部分的に示す外観図である。 図13は、実施の形態5の変形例におけるヒートポンプ装置の構成を模式的に示した構成図である。
符号の説明
1…地上建造物
2…地下建造物
3…第1鋼材(中間壁部材)
4…第2鋼材(地中熱交換部材)
5…遮蔽部材
6…木下地材
7…ウレタン
8…石膏ボード
9…地下室空間
10…地中熱空間
11,101…ヒートポンプ
12…地中熱側媒体パイプ
13,13a…冷暖房側媒体パイプ
14,14a…室内用熱交換器
15…鉄板(外壁部材)
16…熱伝達部材
17…コンクリート
18…室内用熱交換器
20…ファン
21…ファン
30…空気通路
40…貫通穴
51,52,53,54…区画地中熱空間
104…第2鋼材(杭)
106…地中熱交換チューブ(Uチューブ)
111,112,113…床パネル

Claims (16)

  1. 地上に建造される地上建造物(1)と、前記地上建造物の真下又はその近傍の地下壕に設置される地下建造物(2)とからなる建造物において、
    前記地下建造物(2)の壁の骨組体をなし、熱伝導率の高い材料で構成される中間壁部材(3)と、
    この中間壁部材(3)の地盤側に設けられ、前記地盤の土留めするとともに前記地盤側からの熱が伝導可能な外壁部材(15)と、
    前記中間壁部材(3)の前記地盤の反対側に設けられ、前記地下建造物の壁面を構成する内壁部材(6,7,8)と、
    前記中間壁部材(3)を挟み、前記外壁部材と前記内壁部材との間に形成され、前記外壁部材近傍の地中の温度とほぼ同一な温度の空気を滞留させる地中熱空間(10)と、
    この地中熱空間(10)の空気の温度と外気の温度との差を利用して、前記建造物内の冷房又は暖房を行うための空気熱交換装置(11,20,21)と
    からなる地中熱利用冷暖房システム。
  2. 請求項1に記載の地中熱利用冷暖房システムにおいて、
    前記外壁部材(15)の前記地盤側周囲には、前記外壁部材と当接可能であるとともに、前記地下建造物より下方の位置まで延在され、熱伝導率の高い材料で形成されている地中熱交換部材(4)が埋設されている
    ことを特徴とする地中熱利用冷暖房システム。
  3. 請求項1又は2に記載の地中熱利用冷暖房システムにおいて、
    前記空気熱交換装置(11)は、前記地中熱空間(10)を地中熱交換井として、前記建造物の室内の冷房又は暖房を行う地中熱利用ヒートポンプ装置である
    ことを特徴とする地中熱利用冷暖房システム。
  4. 請求項1又は2に記載の地中熱利用冷暖房システムにおいて、
    前記空気熱交換装置(20,21)は、前記地中熱空間(10)の空気と地上建造物(1)の室内空気を相互に移動させる送風装置である
    ことを特徴とする地中熱利用冷暖房システム。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の地中熱利用冷暖房システムにおいて、
    前記外壁部材(15)は、鉄板である
    ことを特徴とする地中熱利用冷暖房システム。
  6. 請求項1から4のいずれか1項に記載の地中熱利用冷暖房システムにおいて、
    前記中間壁部材(3)は、形鋼材で構成されている
    ことを特徴とする地中熱利用冷暖房システム。
  7. 請求項1から3のいずれか1項に記載の地中熱利用冷暖房システムにおいて、
    前記地上建造物は、床下に空気の通過可能な空気通路(30)を有している
    ことを特徴とする地中熱利用冷暖房システム。
  8. 請求項2に記載の地中熱利用冷暖房システムにおいて、
    前記地中熱交換部材(4)は、前記外壁部材(15)に対し鋼製の熱伝達部材(16)を介して当接している
    ことを特徴とする地中熱利用冷暖房システム。
  9. 請求項2に記載の地中熱利用冷暖房システムにおいて、
    前記地中熱交換部材(4)は、山留め部材の機能を備えているものである
    ことを特徴とする地中熱利用冷暖房システム。
  10. 請求項4に記載の地中熱利用冷暖房システムにおいて、
    前記地中熱空間(10)に、ヒートポンプに接続され熱媒体が循環する熱媒体パイプ(12)を配設した
    ことを特徴とする地中熱利用冷暖房システム。
  11. 請求項6に記載の地中熱利用冷暖房システムにおいて、
    前記形鋼材は、対向する形鋼材相互に空気が前記地中熱空間(10)内を蛇行循環するための貫通穴(40)が設けられた構成になっている
    ことを特徴とする地中熱利用冷暖房システム。
  12. 請求項1から11のいずれか1項に記載された地中熱利用冷暖房システムにおいて、
    前記地中熱空間(10)は、分割され順次切り換えて利用可能な複数の区画地中熱空間(51,52,53,54)で構成されている
    ことを特徴とする地中熱利用冷暖房システム。
  13. 地上に建造される地上建造物(1A)と、前記地上建造物の真下又はその近傍の地下壕に設置される地下建造物(2A)とからなる建造物において、
    前記地下建造物(2A)の壁の骨組体をなし、熱伝導率の高い材料で構成される中間壁部材と、
    この中間壁部材の地盤側に設けられ、前記地盤の土留めする外壁部材(15)と、
    前記中間壁部材の前記地盤の反対側に設けられ、前記地下建造物の壁面を構成する内壁部材と、
    前記外壁部材(15)の前記地盤側周囲に埋設され、前記地下建造物より下方の位置まで延在され、山留め機能を備えている杭(102)と、
    前記杭(102)の近傍に埋設され地中と熱交換を行うための地中熱交換チューブ(106)を有し、第1循環流体が循環する第1循環管路体(130)と、
    前記地上建造物及び/または地下建造物内の冷房又は暖房を行うための建造物側熱交換部を有し、第2循環流体が循環する第2循環管路体(111a,112a,113a)と、
    前記第1循環管路体と、前記第2循環管路体との間に設けられ、前記第1循環流体より高温又は低温の前記第2循環流体を造成するヒートポンプ(101)と
    からなる地中熱利用冷暖房システム。
  14. 請求項13に記載された地中熱利用冷暖房システムにおいて、
    前記地中熱交換チューブは、U状のチューブであり、かつ、前記杭と一体に構成されている
    ことを特徴とする地中熱利用冷暖房システム。
  15. 請求項13または14に記載された地中熱利用冷暖房システムにおいて、
    前記杭の前記地盤側には、熱交換チューブ保護部材(103)が設けられ、
    前記杭と前記熱交換チューブ保護部材で構成される空間内に、前記地中熱交換チューブ(106)が設けられ、
    前記空間と前記地中熱交換チューブ(106)との間には充填材(107)が充填され、前記杭と前記地中熱交換チューブとが一体に構成されている
    ことを特徴とする地中熱利用冷暖房システム。
  16. 請求項13から15のいずれか1項に記載された地中熱利用冷暖房システムにおいて、
    前記地下建造物(2A)には、前記地中熱利用ヒートポンプで造成された温水が貯留される蓄熱槽が設けられている
    ことを特徴とする地中熱利用冷暖房システム。
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