JP2011106230A - 山留め壁の構築方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】山留め壁の構築方法であって、複数の親杭を建込む親杭建込工程と、建込まれた前記複数の親杭のうちの隣接する親杭間を所定深さ分掘削する掘削工程と、前記隣接する親杭間であって、前記掘削された側に横矢板及び熱交換パイプを設置する設置工程と、を有する。
【選択図】図3
Description
このような山留め壁の構築方法によれば、掘削工程により所定深さ分掘削して広げた空間に、横矢板と熱交換パイプとを設置するので、熱交換パイプは予め形成された空間に配設される。このため、熱交換パイプには設置する際に負荷が作用しないので、熱交換パイプを損傷することなく山留め壁を構築することが可能である。
このような山留め壁の構築方法によれば、横矢板を、H形鋼が備えるフランジに沿って配置するので、施工が容易である。
このような山留め壁の構築方法によれば、熱交換パイプは、フランジ間に設置されるので、土砂等の圧力が作用したとしても、親杭に支えられるので大きく屈曲することなく配置することが可能である。
このような山留め壁の構築方法によれば、親杭が建て込まれている竪孔に充填材が充填されるので、親杭を確実に立設することが可能である。
このような山留め壁の構築方法によれば、熱交換パイプの周囲に充填材が充填されるので、熱交換パイプを確実に立設することが可能である。
このような山留め壁の構築方法によれば、高熱伝導材が竪孔内に充填されるので、親杭とともに竪孔に設置された熱交換パイプは充填材内に埋設される。このため、高熱伝導材の高い熱伝導性により高い熱交換効率を得ることができるように熱交換パイプを備えることが可能である。
このような山留め壁の構築方法によれば、設置された熱交換パイプはケース体に囲まれるので、熱交換パイプが損傷を受けることを防止することが可能である。
このような山留め壁の構築方法によれば、高熱伝導材がケース体内に充填されるので、熱交換パイプは充填材内に埋設される。このため、高熱伝導材の高い熱伝導性により高い熱交換効率を得ることができるように熱交換パイプを備えることが可能である。
このような山留め壁の構築方法によれば、掘削領域の深さが浅い場合であっても、床付面上に敷設することにより、熱交換に有効な長さの熱交換パイプを備えることが可能である。
図1は、本実施形態に係る山留め壁の構築方法を示す図である。
図1、図2に示すように、本実施形態の山留め壁の構築方法は、所定方向に互いに間隔を隔てて構築されたH形鋼でなる親杭10と、隣接する親杭10間に横矢板12を設置する親杭横矢板工法にて構築されていく。そして、本実施形態の山留め壁1の構築方法は、親杭横矢板工法にて構築される山留め壁1の隣接する親杭10間に複数の熱交換パイプ20を設置するものである。
熱交換パイプ20は、ポリエチレン等の樹脂製であり、山留め壁1に仕切られて掘削される掘削領域15の背面地山側にU字状に屈曲された屈曲部20aが下端に位置するように配置される。
本実施形態の山留め壁1の構築方法は、図3、図4に示すように、まず、地盤Gにオーガ等の削孔機5により鉛直に竪孔3を削孔する。このとき、竪孔3は、所定方向に互いに間隔を隔てて複数形成し、掘削した竪孔3の各々にH形鋼でなる親杭10を建て込む(親杭建込工程S1)。このとき、設定されている床付面15aより下側の根入れ部分には根固め材37を充填しておく。また、親杭10が建て込まれた竪孔3内の床付面15aより上の部分は土砂36にて埋め戻しておく。
そして、掘削した領域、すなわち掘削領域15側から、隣接する親杭10の間を掘削して(掘削工程S2)、図2に示すように熱交換パイプ20を設置すると共に、親杭10の掘削領域15側のフランジ10aに沿わせて横矢板12を配置する(設置工程S3)。このとき、例えば、1枚の横矢板12の上下方向における幅が1.0mならば、4枚の横矢板12を上から順次並べて配置する。設置された横矢板12の下側に楔(不図示)を打って横矢板12の位置を維持させる。
掘削された深さ分の山留め壁1が構築されると、掘削領域15を、掘削機6にてさらに約2mの深さで掘削する。このとき、深さ4mの掘削領域15の壁に対し、上側2mが横矢板12にて山留め壁1が構築されており、下側の2mは地盤が露出している。
竪孔3内に熱交換パイプ20を備える場合には、図7に示すように熱交換パイプ20を囲む金属製のケース体30を備えた構成としても良い。ここでケース体30は、下端が閉塞された鋼製の角パイプであり、熱交換パイプ20は、ケース体30内にU字状に屈曲されて、屈曲部20aが下端に位置するように配置される。以下の説明では、上記実施形態と同様の構成及び工程は説明を省略する。
そして、掘削領域15側から隣接する親杭10の間を掘削して(掘削工程S2)、掘削した深さとほぼ同じ長さの熱交換パイプ20及びケース体30を設置すると共に、親杭10の掘削領域15側のフランジ10aに沿わせて横矢板12を配置する(設置工程S3)。
また、ケース体30内には、高熱伝導材35が充填されているので、熱交換パイプ20は高熱伝導材35内に埋設される。このため、高熱伝導材35の高い熱伝導性により高い熱交換効率を得ることができるように熱交換パイプ20を備えることが可能である。
上記の実施形態では山留め壁1の背面地山側に熱交換パイプ20が備えられているので、掘削された床付面15aまでの深さが浅い場合には、熱交換パイプ20を鉛直方向にのみ配管しただけでは、熱交換に有効な長さが得られない場合がある。この場合には、図8に示すように、床付面15aの上側にて山留め壁4から熱交換パイプ20を掘削領域15側に引き出して、床付面15a上に敷設することにより、熱交換に有効な長さを確保しても良い。
10b ウエブ、12 横矢板、15 掘削領域、15a 床付面、
20 熱交換パイプ、20a 屈曲部、30 ケース体、31 ケース体、
35 高熱伝導材、36 土砂、37 根固め材
Claims (9)
- 山留め壁の構築方法であって、
複数の親杭を建込む親杭建込工程と、
建込まれた前記複数の親杭のうちの隣接する親杭間を所定深さ分掘削する掘削工程と、
前記隣接する親杭間であって、前記掘削された側に横矢板及び熱交換パイプを設置する設置工程と、
を有することを特徴とする山留め壁の構築方法。 - 請求項1に記載の山留め壁の構築方法であって、
前記親杭は、H形鋼であり、前記横矢板は、前記H形鋼が備えるフランジに沿って設置することを特徴とする山留め壁の構築方法。 - 請求項2に記載の山留め壁の構築方法であって、
前記熱交換パイプは前記フランジ間に設置することを特徴とする山留め壁の構築方法。 - 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の山留め壁の構築方法であって、
前記親杭が建て込まれている竪孔に充填材を充填することを特徴とする山留め壁の構築方法。 - 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の山留め壁の構築方法であって、
前記熱交換パイプの周囲に充填材を充填することを特徴とする山留め壁の構築方法。 - 請求項4または請求項5に記載の山留め壁の構築方法であって、
前記充填材は、高熱伝導材であることを特徴とする山留め壁の構築方法。 - 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の山留め壁の構築方法であって、
前記熱交換パイプを囲むケース体を、前記親杭に沿って設置することを特徴とする山留め壁の構築方法。 - 請求項7に記載の山留め壁の構築方法であって、
前記ケース体内に、高熱伝導材を充填することを特徴とする山留め壁の構築方法。 - 請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の山留め壁の構築方法であって、
最も下に位置する横矢板の下から、構築する山留め壁にて仕切られた掘削領域の床付面側に前記熱交換パイプを突出させて、前記床付面上に前記熱交換パイプを敷設することを特徴とする山留め壁の構築方法。
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