JP6373663B2 - 空調システム - Google Patents

空調システム Download PDF

Info

Publication number
JP6373663B2
JP6373663B2 JP2014138748A JP2014138748A JP6373663B2 JP 6373663 B2 JP6373663 B2 JP 6373663B2 JP 2014138748 A JP2014138748 A JP 2014138748A JP 2014138748 A JP2014138748 A JP 2014138748A JP 6373663 B2 JP6373663 B2 JP 6373663B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
air conditioning
heat exchange
heat
conditioning system
circulating water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014138748A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016017648A (ja
Inventor
勝邦 芦野
勝邦 芦野
隆司 座波
隆司 座波
耀華 趙
耀華 趙
Original Assignee
勝邦 芦野
勝邦 芦野
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 勝邦 芦野, 勝邦 芦野 filed Critical 勝邦 芦野
Priority to JP2014138748A priority Critical patent/JP6373663B2/ja
Publication of JP2016017648A publication Critical patent/JP2016017648A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6373663B2 publication Critical patent/JP6373663B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
    • Y02B10/00Integration of renewable energy sources in buildings
    • Y02B10/20Solar thermal
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
    • Y02B10/00Integration of renewable energy sources in buildings
    • Y02B10/40Geothermal heat-pumps
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/10Geothermal energy
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/40Solar thermal energy, e.g. solar towers
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P80/00Climate change mitigation technologies for sector-wide applications
    • Y02P80/20Climate change mitigation technologies for sector-wide applications using renewable energy

Landscapes

  • Devices For Blowing Cold Air, Devices For Blowing Warm Air, And Means For Preventing Water Condensation In Air Conditioning Units (AREA)
  • Steam Or Hot-Water Central Heating Systems (AREA)

Description

本発明は、熱交換媒体が封入された平板型熱交換器による電力を使用しない空調パネルと、自然エネルギーを用いた一次熱交換手段と、電力を用いる二次熱交換手段を備えた空調システムに係り、特に、同等の空調性能を有する従来のエアコンよりも二次熱交換手段での消費電力量を可及的に削減できる空調システムに関するものである。
原発事故以来、経済産業活動において電力量不足問題がクローズアップされており、この問題に対応すべく、再生可能エネルギー発電や、生活・生産活動に関わる電力機械器具の節電、省電力化への取り組みが各方面で鋭意行われている。しかし、単なる節電や省電力化だけでは、生活・生産活動に関わる電力量不足問題を根本的に解決することは困難である。経済産業活動の発展に伴い、消費電力量は増大傾向にあり、中でもエアーコンデショナーの消費電力量の割合は大きく、特に夏期の消費電力量の増大は経済産業活動の負担を大きくしている。従って、近年の電力不足問題では、特に空調設備機器の消費電力量の削減が問題となっており、電力消費量の少ない空調設備機器の開発が望まれている。
このような背景において、近年、電力消費量を従来よりも削減した空調設備機器として、輻射冷暖房装置が提案されている。図18は平板型の輻射冷暖房装置を示す図であり、図19はスタンド型の輻射冷暖房装置を示す図である。
図18に示すように、平板型の輻射冷暖房装置は、輻射パネル100内に輻射パイプ101を蛇行して配管し、この輻射パイプ101の両端部である入口側と出口側を循環水温調整装置(図示せず)に接続した空調装置である。輻射パイプ101内に不凍液(以下循環水と呼称する)を循環させるとともに、空調空間で熱交換された循環水の温度を循環水温調整装置が空調に適した温度に再調整し、これによって循環水と空調空間の間で熱交換を継続的に行なって空調空間の温度を調整するものである。
図19に示すように、スタンド型の輻射冷暖房装置は、円盤状で中空の蓋部材200と、円盤状で中空の底部材201との間に、複数本の輻射パイプ202を円盤の外周に沿って所定間隔をおいて縦に配管して蓋部材200と底部材201を連通させ、各輻射パイプ201の上端に連通する蓋部材200の入口管と、各輻射パイプ201の下端に連通する底部材200の出口管を、循環水温調整装置(図示しない)に接続した空調装置である。輻射パイプ202内に循環水を循環させるとともに、空調空間で熱交換された循環水の温度を循環水温調整装置が空調に適した温度に再調整し、これによって循環水と空調空間の間で熱交換を継続的に行なって空調空間の温度を調整するものである。
下記特許文献1は、以上説明したような輻射冷暖房装置の一例を示すものである。
特開平5−332580号公報
従来の輻射冷暖房装置によれば、輻射パネル内の輻射パイプを循環して空調空間と熱交換した循環水の温度を空調に適した温度に再調整する役割は循環水温調整装置が担っており、通常、そのためのエネルギー源としては専ら電力が利用されていた。前述した通り、近年の電力不足問題に応じてこれら輻射冷暖房装置の省電力化が進められてきたものの、本質的には熱交換のエネルギー源として電力のみに頼っているため、抜本的な省エネルギーは望めないという問題があった。
例えば、平板型の輻射冷暖房装置では、装置取り付け場所によって、例えば天井設置のような場合は輻射パイプを太くすることができず、そのため輻射パイプは比較的小径なものとせざるを得ず、したがって輻射熱量は少なくなる。このため、必要かつ十分な空調性能を得るためには循環水温調整装置の能力を大きくするしかないが、これでは電力消費量も増加し、省電力化は望めない。
また、スタンド型の輻射冷暖房装置では、輻射パイプを太くして輻射面積を大きくすることはできるが、そのため装置全体の重量は大きくなってしまう。そして、輻射面積が大きい大径の輻射パイプに相応の熱交換性能を発揮させるべく、必要かつ十分な温度と量の循環水を循環させるためには、循環水温調整装置の能力を大きくするしかないが、これでは電力消費量も上昇し、省電力化は望めない。
本発明は、以上説明した従来の課題を解決するためになされたものであり、熱伝導媒体が封入された電力を使用しない平板型熱交換器と、自然エネルギーを用いた熱交換手段を用いることにより、消費電力量が可及的に少なくて済む効率的、経済的な空調システムを提供することを目的としている。
請求項1に記載された空調システムは、
第1熱交換媒体が封入された複数の管路を有する平板型熱交換器と、前記平板型熱交換器に取りつけられて第2熱交換媒体が循環する伝熱パイプとを有し、前記第1熱交換媒体と前記第2熱交換媒体の間で熱交換が行なわれる空調パネルと、
前記伝熱パイプに接続されて前記空調パネルから循環した前記第2熱交換媒体と熱交換を行なう自然エネルギーを用いた一次熱交換手段と、
前記一次熱交換手段に接続されて前記一次熱交換手段から循環した前記第2熱交換媒体を前記空調パネルによる空調に適した温度となるように調整する二次熱交換手段と、
を備える空調システムであって、
前記空調パネルは、複数の前記平板型熱交換器を前記管路と交差する所定方向に沿って並設し、前記伝熱パイプを前記所定方向に沿って前記各平板型熱交換器の両端部の各表面に接触するように取りつけて構成したことを特徴としている。
請求項に記載された空調システムは、請求項記載の空調システムの前記空調パネルにおいて、
前記伝熱パイプが、一体に構成されたパイプ部とフランジ部を有しており、
前記平板型熱交換器の前記端部を前記フランジ部と固定板によって両面から挟んで固定したことを特徴としている。
請求項に記載された空調システムは、請求項記載の空調システムの前記空調パネルにおいて、
前記伝熱パイプが、互いに平行な上面と下面を有する本体部と、前記本体部の内部に設けられたパイプ部とを有しており、
前記本体部の前記上面と前記下面に異なる前記平板型熱交換器の前記端部が固定されていることを特徴としている。
請求項に記載された空調システムは、請求項1乃至のいずれか一つに記載の空調システムにおいて、
自然エネルギーとして地熱を利用する前記一次熱交換手段を備えた冷房用の空調システムであることを特徴としている。
請求項に記載された空調システムは、請求項1乃至のいずれか一つに記載の空調システムにおいて、
自然エネルギーとして太陽熱を利用する前記一次熱交換手段を備えた暖房用の空調システムであることを特徴としている。
請求項に記載された空調システムは、請求項1乃至のいずれか一つに記載の空調システムにおいて、
前記一次熱交換手段と前記二次熱交換手段の間に、前記熱交換媒体を貯える貯槽を設けたことを特徴としている。
より具体的には、本発明の空調システムは、第1熱交換媒体が封入された平板型熱交換器を有する空調パネルと、一次熱交換手段と、二次熱交換手段を、第2熱交換媒体としての循環水が循環する循環パイプで連結して構成することができる。その際、一次熱交換手段としては、例えば、地中熱、太陽光熱、地下水熱、温泉水熱などの再生可能エネルギーとしての自然エネルギーを熱源として利用する熱交換手段を用いることができ、採用する熱源の性質等に鑑みて冷房用又は暖房用に適した空調システムとすることができる。また、二次熱交換手段としては、市販されているヒートポンプ等の電力を利用した循環水温調整装置を用いることができ、さらに循環水を循環させる循環用ポンプは二次熱交換手段に装備してもよい。そして、本発明の空調システムの操作は、循環水の温度や流量の調整を行う公知のシステム操作ユニットで行うことができる。
本発明で採用した空調パネルは、内部に作り込まれた管路に第1熱交換媒体が封入されてなる平板型熱交換器の吸熱機能あるいは熱放射機能を介して、伝熱パイプを循環する第2熱交換媒体の熱を、空調対象の生活・生産空間(以下空調空間と呼称)の熱と熱交換することができる装置であり、この空調パネル自体は電力を使用しない。
そして、本発明によれば、上述したような空調パネルで熱交換した第2熱交換媒体を、一次熱交換手段において自然エネルギーと熱交換することによって温度を調整した後、さらに空調パネルでの空調に適した温度となるように二次熱交換手段で温度の再調整を行う。すなわち、一次熱交換手段で温度を調整された熱交換媒体は、空調パネルでの空調に適した温度との差が縮小するため、二次熱交換手段において温度調整のために消費される電力量はその分だけ削減される。従って、二次熱交換手段の温度調整装置で使用される電力消費量は、空調性能が同一であれば、従来の輻射冷暖房装置よりも格段に減少することとなり、装置・設備のランニングコストを削減することができる。
また、一次熱交換手段と二次熱交換手段の間に、第2熱交換媒体を貯える貯槽を設ければ、一次熱交換手段で温度を調整された第2熱交換媒体の量をチェックし、必要に応じて過不足を調整することができる。
第1実施形態の空調システムを示す模式的構成図である。 分図(a)は第1実施形態の空調システムにおける空調パネルの正面図、分図(b)は分図(a)のA−A切断線における断面図である。 第1実施形態において空調パネルを構成する平板型熱交換器の正面図と、正面図のB−B切断線及びC−C切断線における断面図である。 分図(a)は第1実施形態の空調システムにおける空調パネルの拡大断面図、分図(b)は変形例に係る空調パネルの拡大断面図である。 第1実施形態の空調システムにおける一次熱交換手段の変形例を示す断面図である。 第1実施形態の空調システムにおける一次熱交換手段の変形例を示す平面図である。 第2実施形態の空調システムを示す模式的構成図である。 第3実施形態の空調システムを示す断面図である。 第3実施形態の空調システムを示す模式的平面図である。 第4実施形態の空調システムを示す正面図である。 第4実施形態の空調システムを示す側面図である。 第4実施形態の空調システムを示す平面図である。 第5実施形態の空調システムを示す正面図である。 第5実施形態の空調システムを示す側面図である。 第5実施形態の空調システムを示す模式的平面図である。 第6実施形態の空調システムを示す断面図である。 第6実施形態の空調システムを示す模式的平面図である。 分図(a)は平板型の輻射冷暖房装置の平面図、分図(b)は分図(a)のF−F切断線における断面図である。 分図(b)はスタンド型の輻射冷暖房装置の正面図、分図(a)は分図(b)のG−G切断線における断面図である。
1.第1実施形態
本発明の第1実施形態を図1〜図6を参照して説明する。
図1は、第1実施形態の空調システム1aの全体構成を模式的に示す図である。例えば、この空調システム1aは、温暖地において地中の相対的に低い温度を利用した冷房システムとして用いることができる。
図1に示す空調システム1aは、電力を必要としない平板型熱交換器2に伝熱パイプ3を取り付け、この伝熱パイプ3に第2熱交換媒体である循環水を循環させ、平板型熱交換器2と循環水の間で熱交換を行なって空調空間の空調を行なう空調パネル4を備えている。そして、空調パネル4の伝熱パイプ3は、自然エネルギーとしての地熱を用いた一次熱交換手段(縦型パイプ式地中熱交換器5)に接続されており、空調パネル4から循環した循環水が一次熱交換手段で熱交換されるようになっている。さらに、一次熱交換手段は、電力をエネルギー源とする二次熱交換手段(循環水温調整装置)に接続されており、一次熱交換手段から循環した循環水を、空調パネル4による空調に適した温度となるように、二次熱交換手段で調整することができるようになっている。
以下、空調システム1aを構成する上記各部ごとに、その構造及び作用等を説明する。
図1〜図4を参照して空調パネル4について説明する。図2に示す空調パネル4は、第1熱交換媒体の気化と凝縮作用により熱交換を行なうため、電力を必要としない高効率の熱交換装置である平板型熱交換器2を備えている。この平板型熱交換器2は、細長い矩形の薄板状であり、長手方向と直交する幅方向に接して並べられている。
図3に示すように、空調パネル4を構成する1単位である平板型熱交換器2は、アルミ製の板状であり、その寸法は、例えば、幅Wが60mm〜90mm、長さLが2000mm、厚さtが5mm以下の薄板状であって、内部には長手方向に沿って複数本の管路11が所定間隔で幅方向に並んで形成されている。管路11の断面形状は円形でもよいし、内表面積の大きいその他の形状でもよい。管路11の両端は塞がれており、各管路11の内部には、約−100℃〜170℃の範囲で気化する第1熱交換媒体としての気化媒体液、例えばアセトン等が封入されている。この平板型熱交換器2は、内部の管路11に封入された気化媒体液を介して急速に熱伝導を行うことができ、概ね、等温性は1℃〜2℃/ m、最大熱輸送力400W、内部耐圧能力>50気圧等の機能を有しており、同じ外形状のアルミ無垢板と比較して5000倍乃至8000倍の高速伝熱機能を有している。
図2及び図4(a)に示すように、幅方向に沿って並べられた各平板型熱交換器2の長手方向の両端部には、伝熱パイプ3が、その片側の表面に接して幅方向に平行にそれぞれ設けられている。伝熱パイプ3は、一体に構成されたパイプ部3aとフランジ部3bを有しており、平板型熱交換器2の端部をフランジ部3bと固定板12によって両面から挟んでボルト等の固定具により固定することにより、多数枚の平板型熱交換器2を一体化している。このため、伝熱パイプ3内の循環水の熱は確実に平板型熱交換器2に伝熱する。なお、この空調パネル4における断面丸形の伝熱パイプ3は、平板型熱交換器2の片面のみを取り付け対象とする場合の専用構成部品である。
なお、図4(b)に示すように、伝熱パイプ3の形状は、上記丸型の他、方形型を選択することもできる。図4(b)に示すように、この変形例の伝熱パイプ13は、互いに平行な上面と下面を有し、断面偏平箱型で紙面垂直方向が長手形状である本体部13bと、この本体部13bの内部に長手方向に沿って設けられた複数本のパイプ部13aとを有している。この方形型の伝熱パイプ13によれば、貫通する複数本のパイプ部13aを有しているため、循環水の熱を伝える比表面積が大きく伝熱効率が高い。平板型熱交換器2に対する伝熱パイプ13の取り付けにあたっては、伝熱パイプ13の本体部13aと固定板12によって平板型熱交換器2の端部を両面から挟んで固定具により固定する。図4(b)の例では、本体部13aの下面のみに平板型熱交換器2を取付けているため、空調パネル4の放射面は2面となるが、方形型の伝熱パイプ13の本体部13aの上下両面に、それぞれ平板型熱交換器2を取付ければ、空調パネル4の放射面を4面とすることができる。
図2に示すように、幅方向に並べられて伝熱パイプ3と固定板12で挟持結合されて一体化した複数枚の平板型熱交換器2は、枠状の外周フレーム14内に取り付けられて空調パネル4を構成している。具体的には、図示しないビス等の固定手段によって伝熱パイプ3が外周フレーム14に固定されて空調パネル4を構成している。
図1に示す例では、前述した通り、並べられた複数枚の平板型熱交換器2の長手方向の両端部に伝熱パイプ3が設けられて空調パネル4を構成しているが、この空調パネル4はパイプジョイント15によって複数基を連結することができる。図1では、2枚の空調パネル4,4が連結されている状態が示されている。このように、空調パネル4は、放熱・吸熱する面積を必要とされる性能に応じて任意に拡大・縮小することができる。なお、このパイプジョイント15は、隣接する2枚の空調パネル4,4の伝熱パイプ3,3を接続して循環水の連続的な循環を可能ならしめるとともに、隣接する2枚の空調パネル4,4を機械的に一体化する結合具としての機能も有している。空調パネル4の構成は簡素であるため、現場で必要に応じた基数の空調パネル4をパイプジョイント15で連結する組立工程は容易であり、経済的で効率のよい工事を行なうことができる。
図1に示す例では、連結された2基の空調パネル4,4において、伝熱パイプ3を流れる循環水の経路は並列方式となっている。すなわち、上流側の空調パネル4(図示左側)の2本の伝熱パイプ3,3から循環水がそれぞれ流入し、下流側の空調パネル4(図示右側)の2本の伝熱パイプ3,3の各上流側から循環水がそれぞれ流入し、下流側の空調パネル4の2本の伝熱パイプ3,3の各下流側から循環水がそれぞれ流出する。なお、伝熱パイプ3を流れる循環水の経路は直列方式でもよい。その場合、循環水は、上流側の空調パネル4の一方の伝熱パイプ3に流入し、これに接続された下流側の空調パネル4の一方の伝熱パイプ3を流れ、さらに下流側の空調パネル4の他方の伝熱パイプ3を流れ、さらに上流側の空調パネル4の他方の伝熱パイプ3を経て外部に流出していく。
以上の構成において、冷房時には、伝熱パイプ3の中を、空調空間よりも温度が低い冷水を循環させる。空調パネル4の平板型熱交換器2は空調空間の熱を吸熱し、伝熱パイプ3の循環水に伝熱するので、空調空間が冷房される。また、暖房時には、伝熱パイプ3の中を、空調空間よりも温度が高い温水を循環させる。空調パネル4の平板型熱交換器2は伝熱パイプ3の循環水の熱を吸熱し、空調空間に伝熱するので、空調空間が暖房される。
図1を参照して一次熱交換手段について説明する。
図1に示す本実施形態の一次熱交換手段は、電力を使用しない再生可能エネルギー熱交換装置である縦型パイプ式地中熱交換器5である。縦型パイプ式地中熱交換器5は、循環水の流路において前記空調パネル4の下流側にあり、伝熱パイプ3に接続された循環水パイプ7に接続されており、空調パネル4から循環してきた循環水と熱交換を行なう。この縦型パイプ式地中熱交換器5は、同心状に配置された外筒16及び内筒17から成る複数基の二重管容器18によって構成されている。空調パネル4で熱交換された循環水は、第1の二重管容器18の入水口19から内筒17の上部に入水し、その下端を廻り、外筒16の底部に入って上昇し、外筒16の上部にある出水口20から連通管21を通り、隣接する他の二重管容器18の入水口19から内筒17の上部に入る。以下、循環水は、以上の説明と同様の流れで各二重管容器18の内部を順次移動していく。空調パネル4で熱交換した循環水温度は、縦型パイプ式地中熱交換器5内を循環する時間中に地中熱と熱交換することによって調整される。
縦型パイプ式地中熱交換器5は、循環水の熱交換時間を必要なだけ獲得するため、外筒16及び内筒17の内径を循環水パイプ7の断面より大きくし、あるいは二重管容器18を適宜の数だけ設置するものとするが、必要な量と温度の循環水を確保できる容量であれば、二重管容器18は1基だけでも良い。
一次熱交換手段としてのパイプ式地中熱交換器は図1に示すような縦型のみに限定されるものではなく、図5及び図6に示すように、熱交換パイプを地中に並列配置した横型のものでもよい。この横型パイプ式地中熱交換器5aは、複数本の熱交換パイプ22を並列して並べ、各熱交換パイプ22の一端側同士を連結して循環水の入口側とし、各熱交換パイプ22の他端側同士を連結して循環水の出口側としたもので、必要な深さの地中に埋設される。この他、自然エネルギーを利用する一次熱交換手段としては、地下水槽、井戸、池、川等に投入されるフレキブルなパイプ式熱交換器(図示しない)でもよい。さらに、再生可能エネルギー熱交換装置の熱源としては、太陽光熱、地下水温あるいは温泉水温を利用することもできる。
一次熱交換手段の熱源温度は、空調に適した循環水温度に近いほど、後述する二次熱交換手段の循環水温調整装置6の消費電力量を節約することができる。再生可能エネルギーを利用した一次熱交換手段の熱源として、冷房時は空調温度より低い温度の地中熱、地下水熱が好ましく、暖房時は空調温度より高い温度の太陽熱温水、温泉水などが好ましい。
しかし再生可能エネルギーの熱源となる地中温度、地下水温度は、たとえば、地下水温度の場合、沖縄では20℃〜24℃程度、沖縄県外の地域においては18℃〜24℃程度で、地域によって異なる。太陽熱温水器の温水温度は30℃〜60℃程度で、温泉水温度は25℃以上である。
このような種々の温度の自然熱源を利用する一次熱交換手段で熱交換された後の循環水の温度は、最終的に空調に適した循環水温度に調整して空調パネル4に安定的に提供するために、後述する二次熱交換手段の循環水温調整装置6において再調整する必要がある。
図1に示すように、縦型パイプ式地中熱交換器5で熱交換した循環水は、循環水パイプ7を経て貯槽としての貯水槽8に送られる。貯水槽8は、本システム内における循環水の量を自動的に補充する機能を有している。貯水槽8の下流側には、循環水パイプ7を介して二次熱交換手段としての循環水温調整装置6が接続されている。循環水温調整装置6は循環水ポンプを含み、前記一次熱交換手段である縦型パイプ式地中熱交換器5から循環した循環水を空調パネル4による空調に適した温度となるように調整し、本空調システム1aの循環系に送り出す装置であり、一般の市場で販売されているヒートポンプを循環水温調整用に改造したものである。循環水温調整装置6には、電源9を有する操作ユニット10が接続されており、循環水を必要に応じた温度に設定し、また循環水の循環水量を必要量となるよう任意に設定できるようになっている。そして、循環水温調整装置6の循環水の下流側は、循環水パイプ7を介して空調パネル4の伝熱パイプ3の最上流側に接続されている。
なお、本装置1a内の循環水パイプ7は遮熱防護を施しており、外気温度の影響を少なくして、循環水温度のロスを可及的に抑止している。
次に、以上説明した本実施形態の空調システム1aの作用について説明する。
本発明の空調システム1aによれば、循環水温調整装置6の循環水ポンプによって循環水が空調システム1a内を循環し、空調パネル4に設けられた伝熱パイプ3を通過していく。これにより、循環水の熱は、平板型熱交換器2の第1熱交換媒体を介して、空調空間の温度と熱交換される。平板型熱交換器2において熱交換された循環水は、一次熱交換手段である縦型パイプ式地中熱交換器5で熱交換された後に貯水槽8に貯留され、さらに二次熱交換手段である循環水温調整装置6において熱交換され、空調に適した温度に調整される。そして、空調に適した温度に調整された循環水が、循環水温調整装置6の循環水ポンプによって、上述したように再度各装置、設備を連続して循環することにより、空調空間の空調が継続されていく。
なお、本空調システム1aを冷房用に使用する場合、運転開始当初は、循環水温調整装置6を十分な負荷をかけて運転することにより空調空間の室温を比較的短い時間で目標値まで下げ、その後、循環水温調整装置6の負荷を下げて一定の状態で運転することが好ましい。この場合、縦型パイプ式地中熱交換器5による循環水の冷却効果が得られるため、循環水温調整装置6における電力消費を少なくしても、一度目標値に達した空調空間の温度を地下の冷熱の効果によって維持することができる。
このように、空調パネル4で熱交換されて温度が変化した循環水は、縦型パイプ式地中熱交換器5で再生可能エネルギーを利用して熱交換することにより、温度がある程度調整されてから循環水温調整装置6に送られるため、循環水温調整装置6で行う電力を利用して行なわれる循環水の調整温度差が縮小され、循環水温調整装置6の消費電力量が削減される。
2.第2実施形態
本発明の第2実施形態を図7を参照して説明する。
図7は、第2実施形態の空調システム1aの全体構成を模式的に示す図である。例えば、この空調システム1bは、寒冷地において太陽熱を用いた農作物栽培ハウス用の暖房システムとして用いることができる。
図7に示す空調システム1bは、前述した第1実施形態において、縦型パイプ式地中熱交換器5に替えて、自然エネルギーを用いた一次熱交換手段として太陽熱温水器25を設けたものであり、その他の構成は第1実施形態と同一であるので説明を省略する。太陽熱温水器25は、集束した多数本の集熱パイプ26に温水パイプ27を取り付けたものである。空調パネル4の下流側に接続した循環水パイプ7を、太陽熱温水器25の温水パイプ27の上流側に接続し、温水パイプ27の下流側を貯水槽8に接続する。なお、図7中に「温水供給」と示すように、温水パイプ27の下流側に接続した循環水パイプ7を分岐させ、温水の一部を取り出して別用途に供することができるようにしてもよい。
本実施形態によれば、循環水の熱は空調パネル4の平板型熱交換器2で吸収され、空調空間に放出されて暖房に供される。そして、空調パネル4で熱交換されて温度が低下した循環水は、太陽熱温水器25で太陽熱を利用して加熱され、温度がある程度上昇してから循環水温調整装置6に送られる。このため、再び暖房のために空調パネル4に送るべき循環水の温度と、太陽熱で温められて送られてくる循環水の温度差は小さくなるため、循環水温調整装置6で循環水を加熱するために消費される電力は少なくて済む。
3.第3実施形態
第3実施形態である天井据付型冷房空調装置としての空調システム1cを図8及び図9を参照して説明する。
本実施形態の空調システム1cの基本的な構成は第1実施形態と同一である。すなわち、この空調システム1cは、平板型熱交換器2と伝熱パイプ3を有する空調パネル4と、自然エネルギーを用いた一次熱交換手段である縦型パイプ式地中熱交換器5と、貯水槽8と、二次熱交換手段である循環水温調整装置6とを備え、これら各構成部分の間で循環水パイプ7を介して循環水が循環する構成となっている。但し、空調パネル4の数は5基である。図8及び図9においては、他の実施形態と対応する構成部分については他の実施形態と同一の符号を付して他の実施形態の説明を援用し、以下では本実施形態に特有の構成を中心に説明するものとする。
図8及び図9に示すように、天井据付型冷房空調装置である本実施形態の空調システム1cでは、各空調パネル4は天井28に近接して天井28に平行となるように天井28から吊具29によって吊られて設置されている。冷房時には循環水温度と空調空間の温度差や湿度によって、平板型熱交換器2には結露が生じる場合がある。そのため、結露水処理対策として、空調パネル4より広い面積を有する結露水受けプレート30を、各空調パネル4ごとに設備する。結露水受けプレート30は、各空調パネル4の下方に排水勾配をつけて吊具31で設置し、下方の縁側から排水する構造とする。具体的には、結露水受けプレート30の勾配下方の端部に排水管32を接続開口させて結露水を外部に排出する。
図示はしないが、結露水を排出するための構造としては、前述した結露水受けプレート30を設ける構造例の他、結露水が流出する排水勾配以上に空調パネル4を傾斜させて天井に吊り下げて設置し、勾配下方の平板型熱交換器2の端部に樋を装着して排水する手段でもよい。
図9に示すように、本実施形態では、各空調パネル4の伝熱パイプ3に流入する循環水の流れは直列方式とされているが、並列方式でも良い。
なお、結露水の滴下が障害とならない植物工場、農業ハウスなどに設置する場合には、結露水受けプレート30や前述した樋等の結露水排水手段は省略しても良い。
4.第4実施形態
第4実施形態であるスタンド型冷暖房空調装置としての空調システム1dを図10〜図12を参照して説明する。
本実施形態の空調システム1dの基本的な構成は第1実施形態と同一である。すなわち、この空調システム1dは、平板型熱交換器2と伝熱パイプ3を有する空調パネル4と、自然エネルギーを用いた一次熱交換手段(例えば縦型パイプ式地中熱交換器5)と、貯水槽8と、二次熱交換手段である循環水温調整装置6とを備え、これら各構成部分の間で循環水パイプ7を介して循環水が循環する構成となっている。但し、図10〜図12においては、空調パネル4の部分のみを図示し、その他の実施形態と同等の構成部分については図示を省略してその他の実施形態の説明を援用するものとする。
本実施形態の空調システム1dの空調パネル4は、特に図11に現れるように、図4(b)に示す方形型の伝熱パイプ13を備えた第1実施形態の変形例に近似した構造である。すなわち図4(b)の構造では、方形型の伝熱パイプ13の片面に1枚の平板型熱交換器2を取り付けて、その2面を放射面としたが、本実施形態では、前述した方形型の伝熱パイプ13の本体部13aの上下両面にそれぞれ平板型熱交換器2,2を取付けて本体部13aを挟み、本体部13aを貫通するねじ等の固定手段で固定することにより、2枚の空調パネル4によって4面の放射面を提供している。
そして、図10〜図12に示すように、本実施形態の空調システム1dの空調パネル4は、外周フレーム14に取り付けられており、各空調パネル4の4つの放射面が鉛直方向(上下方向)に対して平行となるように、結露水受皿33の中に立設され、固定されている。このように、本実施形態の空調システム1dは、空調パネル4を設置面上に立てて使用するため、前述したようにスタンド型と称している。該スタンド型は空調空間床部の中央あるいは壁面寄りに設置する。従って平板型熱交換器2の放射面は、人為的な接触を受ける機会が多い。その防護のため外周フレーム14内の放射面はアルミ板(図示していない)で被覆してある。なお、結露水受皿33には、排水管32が接続されており、冷房時に生じた結露水を外部に排出できるようになっている。
図10〜図12に示す本実施形態の空調システム1dを冷房装置として使用する場合、循環水温調整装置6から送られる循環水(冷水)を、上側の伝熱パイプ3の一端から投入し、上側の伝熱パイプ3の他端から連絡パイプ34を介して下側の伝熱パイプ3の他端に循環水を循環させ、下側の伝熱パイプ3の一端から循環水を排出させて一次熱交換手段に帰還させる。また、暖房装置とする場合は、逆に下側の循環水温伝熱パイプ3から循環水(温水)を投入し、冷房時とは逆に上側の伝熱パイプ3から循環水を排出させて一次熱交換手段に帰還させる。
5.第5実施形態
第5実施形態であるスタンド型冷暖房空調装置としての空調システム1eを図13〜図15により説明する。
本実施形態の空調システム1eの基本的な構成は第1実施形態と同一である。すなわち、この空調システム1eは、平板型熱交換器2と伝熱パイプ3を有する空調パネル4と、自然エネルギーを用いた一次熱交換手段である縦型パイプ式地中熱交換器5と、貯水槽8と、二次熱交換手段である循環水温調整装置6とを備え、これら各構成部分の間で循環水パイプ7を介して循環水が循環する構成となっている。但し、空調パネル4の数は図13に示すように1基又は2基(図15に示す変形例のW型)であり、その設置態様は天井から吊すのではなく、床面35上に設置するスタンド型であり、結露水受皿33を有している。また、空調パネル4は、図14に示すように、図4(a)に示す第1実施形態と同一の構造である。図13〜図15においては、その他の実施形態と対応する構成部分についてはその他の実施形態と同一の符号を付してその他の実施形態の説明を援用する。
本実施形態のスタンド型冷暖房空調装置は、図15に示すように空調空間の壁面36に沿って空調空間の床面35上に設置することができる。また、本実施形態のスタンド型冷暖房空調装置は、第3実施形態(図8及び図9)の天井据付型冷房空調装置と異なり、図4(b)、図11に示すタイプの伝熱パイプ13の両側に平板型熱交換器2をそれぞれ取り付けて2枚とし、平板型熱交換器2の放射面を4面とする構造を採用できる。従って空調空間の壁面36から離れた床面35の中央部にも設置することができるため、床面積が比較的広い空調空間の空調にも適する。また、このスタンド型冷暖房空調装置は、除湿装置としても活用できる。
6.第6実施形態
第6実施形態である床面埋込型暖房装置としての空調システム1fを図16及び図17により説明する。
本実施形態の空調システム1fの基本的な構成は第1実施形態と同一である。すなわち、この空調システム1fは、平板型熱交換器2と伝熱パイプ3を有する空調パネル4と、自然エネルギーを用いた一次熱交換手段である縦型パイプ式地中熱交換器5と、貯水槽と、二次熱交換手段である循環水温調整装置6とを備え、これら各構成部分の間で循環水パイプ7を介して循環水が循環する構成となっている。但し、空調パネル4の数は1基であり、その設置態様は天井から吊るすのではなく、図16に示すように、空調パネル4の厚さに相当する深さの凹部40を床面35に形成し、伝熱パイプ3を下側にして該凹部40内に空調パネル4を水平に設置し、該凹部40の開口を張付床材41で覆って覆工した埋込型である。また、空調パネル4と凹部40の底部との間には充填材42を充填して空調パネル4の配置状態を安定させる。なお、空調パネル4は、特に図16に現れるように、図4(a)に示す第1実施形態と同一の構造である。図16及び図17においては、その他の実施形態と対応する構成部分についてはその他の実施形態と同一の符号を付してその他の実施形態の説明を援用する。
本実施形態の床面埋込型暖房装置によれば、空調パネル4は、伝熱パイプ3を下側にして水平に配置されるため、平板型熱交換器2の片面側の全面が放射面として張付床材41に近接した状態となる。したがって、循環水の熱が平板型熱交換器2を介して床面35から空調空間に効率的に伝達される。
以上説明したように、本発明の各実施形態の空調システム1a〜1fによれば、一次熱交換手段5において、地域特性に応じて採用できる再生可能エネルギー、例えば地下水、太陽熱、温泉水等を有効的に活用しているので、二次熱交換手段6による消費電力量を削減し、効果的な空調を経済的に行なうことができる。例えば、寒冷地域において暖房する場合には、空調パネル4での熱交換により温度が低下した循環水を、太陽熱温水器25や温泉水熱交換器を循環させて加熱して貯水槽8に貯えることにより、循環水温調整装置6の使用電力量を削減することができる。空調の対象となる空間には特に制限はなく、あらゆる生活・生産活動空間が対象となり、例えば通常の家屋内の居室や事務所等の他、コンピューターサーバー室、農業ハウス、植物工場、仮設プレハブハウスなどを経済的に空調することができる。
7.実施例
実施形態の空調システムによって空調を行う場合の消費電力量削減実施例を説明する。
1.空調空間はコンクリート構造の壁に囲われ、床面積32m2 、壁面積59.3m2 のうち30%(17.8)は窓である。但し床面に直射日光は差し込まれないものとする。
2.空調時の外気温度は最高32℃であり、空調空間の空調設定温度は27℃とする。
3.対象空調空間の熱量、即ち輻射熱量及び対流熱量は、床面積、壁構造、空調空間の高さ、窓面積、日光直射量、外気温度等の条件により変化する。そのため、本説明においては、事前の輻射熱量調査データー等を引用し、空調空間の輻射熱量及び対流熱量は、単位床面積あたり100wと仮定する。
よって、冷暖房時の空調パネルが行う熱交換量は、対象空調空間全体で32m2 ×100w≒3200w以上が必要である。
4.実施例は第5実施形態で説明した空調システム1eであって、1基(空調パネル4)の熱放射面積は、幅1.2m×高さ2.0m×2(面)=4.8m2 である。空調パネルは、空調空間に2基設置するものとする。
5.上記空調パネルの循環水パイプの流量を23リットル/ 分と設定する。
6.空調空間の空調において、従来のファンコイル式エアーコンデショナーによれば、外気温度を室外機で空調温度に調整する。
7.本発明の空調システムは、空調パネルの循環水熱量を空調空間に放射して空調温度を調整する。この時、二次熱交換手段の温度調整装置6で行う温度調整量が少なければ少ないほど、従来の空調パネルより省エネ的となる。
8.初期運転後の、輻射熱量、対流熱量は、前述のように、諸条件によって変化するため、循環水温度は2次温度調整装置の操作ユニットによって適切な温度に自動調整する。
冷房時には、平板型熱交換器2は、空調空間の熱を吸熱して、伝熱パイプ3内の循環水に伝熱する。すなわち、空調空間において循環水の熱と空調空間の熱が交換される。これによって循環水の温度は上昇し、空調空間の温度は低下する。暖房時には、平板型熱交換器2は、伝熱パイプ3内の循環水の温熱を空調空間に放射する。その時、空調空間において循環水の熱と空調空間の熱が交換される。即ち、循環水温は低下し、空調空間の温度は上昇する。
前記において、循環水と空調空間では、流量23リットル/ 分あたりの循環水の温度差2℃(パネル4の循環水入口温度と、循環水出口温度の差)について、パネル4で熱交換される。その熱量は、23リットル×2℃×4180(比熱)/ 60秒≒3200Wである。
このことは、空調空間32m2 の熱交換に必要な空調熱量は3200w(32m2 ×100w/ m2 ≒3200w)以上とする空調条件を満たす。
循環水温調整装置6は、従来の空調装置であるファンコイル式エアーコンデショナーと比較して、動力を消費するファンコイルが無く、さらに自然エネルギーにおける1次温度調整によって2次温度調整の温度差を縮減するため、消費電力量の削減ができる。
循環水温調整装置6で流量23リットル/ 分あたりの循環水温度差2℃(パネル4の入口と出口の温度差)について、循環水温調整装置6が温度調整を行なうための想定電力消費量は、循環水温調整装置動力仕様から、多く見込んでも12時間当たり約10kwH以下である。
前述した環境条件等において、従来のファンコイル式エアーコンデショナーによって行われる2℃の温度調整において、空調システムの動力(圧縮機、ファンコイル及び循環ポンプが消費する電力量)は1200W(システムの装置仕様から)程度を要する。この時の、空調システム想定消費電力量は、12時間当たり約14kWHとなる。
したがって、本発明の空調システム1eは、従来のエアーコンデショナーと比較して、12時間当たり4kWHを削減でき、経済的である。
1a,1b,1c,1d,1e,1f…空調システム
2…平板型熱交換器
3…伝熱パイプ
3a…パイプ部
3b…フランジ部
4…空調パネル
5…一次熱交換手段としての縦型パイプ式地中熱交換器
5a…一次熱交換手段としての横型パイプ式地中熱交換器
6…二次熱交換手段としての循環水温調整装置
8…貯槽としての貯水槽
11…管路
12…固定板
13…伝熱パイプ
13a…本体部
13b…パイプ部
25…一次熱交換手段としての太陽熱温水器

Claims (6)

  1. 第1熱交換媒体が封入された複数の管路を有する平板型熱交換器と、前記平板型熱交換器に取りつけられて第2熱交換媒体が循環する伝熱パイプとを有し、前記第1熱交換媒体と前記第2熱交換媒体の間で熱交換が行なわれる空調パネルと、
    前記伝熱パイプに接続されて前記空調パネルから循環した前記第2熱交換媒体と熱交換を行なう自然エネルギーを用いた一次熱交換手段と、
    前記一次熱交換手段に接続されて前記一次熱交換手段から循環した前記第2熱交換媒体を前記空調パネルによる空調に適した温度となるように調整する二次熱交換手段と、
    を備える空調システムであって、
    前記空調パネルは、複数の前記平板型熱交換器を前記管路と交差する所定方向に沿って並設し、前記伝熱パイプを前記所定方向に沿って前記各平板型熱交換器の両端部の各表面に接触するように取りつけて構成したことを特徴とする空調システム。
  2. 前記空調パネルにおいて、
    前記伝熱パイプは、一体に構成されたパイプ部とフランジ部を有しており、
    前記平板型熱交換器の前記端部を前記フランジ部と固定板によって両面から挟んで固定したことを特徴とする請求項記載の空調システム。
  3. 前記空調パネルにおいて、
    前記伝熱パイプは、互いに平行な上面と下面を有する本体部と、前記本体部の内部に設けられたパイプ部とを有しており、
    前記本体部の前記上面と前記下面に異なる前記平板型熱交換器の前記端部が固定されていることを特徴とする請求項記載の空調システム。
  4. 前記空調システムは、自然エネルギーとして地熱を利用する前記一次熱交換手段を備えた冷房用の空調システムであることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一つに記載の空調システム。
  5. 前記空調システムは、自然エネルギーとして太陽熱を利用する前記一次熱交換手段を備えた暖房用の空調システムであることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一つに記載の空調システム。
  6. 前記一次熱交換手段と前記二次熱交換手段の間に、前記熱交換媒体を貯える貯槽を設けたことを特徴とする請求項1乃至のいずれか一つに記載の空調システム。
JP2014138748A 2014-07-04 2014-07-04 空調システム Active JP6373663B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014138748A JP6373663B2 (ja) 2014-07-04 2014-07-04 空調システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014138748A JP6373663B2 (ja) 2014-07-04 2014-07-04 空調システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016017648A JP2016017648A (ja) 2016-02-01
JP6373663B2 true JP6373663B2 (ja) 2018-08-15

Family

ID=55233001

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014138748A Active JP6373663B2 (ja) 2014-07-04 2014-07-04 空調システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6373663B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111678254A (zh) * 2020-06-03 2020-09-18 青岛海信日立空调系统有限公司 空气源热泵机组

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6823316B2 (ja) * 2017-02-24 2021-02-03 鹿島建設株式会社 ヒートポンプ式冷温水発生装置
JP2020153654A (ja) * 2018-12-25 2020-09-24 竜也 新谷 ペットボトル等を使い安価に温度調節された空間等を利用する方法。
KR102196024B1 (ko) * 2019-03-13 2020-12-29 부산대학교 산학협력단 모듈형 저심도 지중열 교환 장치 및 그의 시공 방법
JP7004686B2 (ja) * 2019-06-28 2022-02-04 株式会社Ihi建材工業 地中熱利用システム
CN113188209B (zh) * 2021-05-14 2022-09-09 中建七局安装工程有限公司 一种活动板房水循环系统
CN114960685B (zh) * 2022-07-12 2024-04-12 山东省鲁南地质工程勘察院(山东省地质矿产勘查开发局第二地质大队) 一种桩锚式支护结构浅层地温能利用改造装置
CN115823647A (zh) * 2022-12-30 2023-03-21 河北工业大学 一种分布式多能互补冷暖辐射换热系统

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4191329A (en) * 1978-04-17 1980-03-04 Solartech Systems Corporation Single-pipe hot water solar system
JPH07139767A (ja) * 1993-11-12 1995-05-30 Toshiba Corp 輻射空調装置
JP2003194346A (ja) * 2001-12-28 2003-07-09 Osaka Gas Co Ltd 床暖房設備
JP4324224B2 (ja) * 2006-02-10 2009-09-02 株式会社ジャスト東海 屋根や庇の融雪構造及び融雪装置
KR101152472B1 (ko) * 2006-05-19 2012-07-03 엘지전자 주식회사 지열을 이용한 공기조화기
JP2010243129A (ja) * 2009-04-09 2010-10-28 Asahi Kasei Homes Co 放射冷暖房システム

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111678254A (zh) * 2020-06-03 2020-09-18 青岛海信日立空调系统有限公司 空气源热泵机组

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016017648A (ja) 2016-02-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6373663B2 (ja) 空調システム
JP4936726B2 (ja) 地熱利用冷暖房装置
EP2089661B1 (en) Low energy consumption climate control system
WO2014192033A1 (en) System for thermally conditioning a room inside a building
KR20180126941A (ko) 복합 집열기 적용 하이브리드 히트펌프 시스템의 제어 시스템
Hawks et al. Review and analysis of current solutions and trends for zero energy building (ZEB) thermal systems
Liu et al. Development of distributed multiple‐source and multiple‐use heat pump system using renewable energy: Outline of test building and experimental evaluation of cooling and heating performance
JP6060463B2 (ja) ヒートポンプシステム
CN203744371U (zh) 一种建筑地基式沙土储热自供暖系统
JP2012251677A (ja) 蓄熱空調システム
JP6085431B2 (ja) 建物
WO2015094102A1 (en) Construction comprising a building structure and a ground-based heat storage
CN103807908A (zh) 建筑地基式沙土储热自供暖系统
JP2003120949A (ja) 建物の蓄熱装置及びこれを有する建物
Lokapure et al. Energy conservation through roof surface evaporative cooling for air conditioning system
US11092345B2 (en) Central solar water heater system for a multi story building
JP2008304167A (ja) 集合住宅用給湯設備
KR101631503B1 (ko) 지열을 이용한 고온수 냉난방 및 급탕 히트펌프
JP2007319089A (ja) 農業用温室の加温装置
US20240125505A1 (en) Thermal energy unit for quasi-autonomous climate control
KR20100103995A (ko) 하이브리드식 히트펌프 온수장치
JP2005300120A (ja) 低温水による高効率ヒートポンプ暖房システム
Thakkar Recent trends in non-conventional space-conditioning systems
Dumas et al. Zero emission temporary habitation: Analysis of a passive container housing system acclimatized by geothermal water
Snezhko Creation of an energy-efficient and comfortable country house using “passive” energy sources

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20170615

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20170615

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170703

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180405

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180417

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180604

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180703

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180718

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6373663

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250