JPH10130637A - 蓄熱材組成物 - Google Patents
蓄熱材組成物Info
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- JPH10130637A JPH10130637A JP8288413A JP28841396A JPH10130637A JP H10130637 A JPH10130637 A JP H10130637A JP 8288413 A JP8288413 A JP 8288413A JP 28841396 A JP28841396 A JP 28841396A JP H10130637 A JPH10130637 A JP H10130637A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- heat storage
- layered silicate
- material composition
- heat
- sugar alcohol
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- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/14—Thermal energy storage
Landscapes
- Silicates, Zeolites, And Molecular Sieves (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 充分な蓄熱量を保ちながら、過冷却が防止さ
れた蓄熱材組成物を提供する。 【解決手段】 エリスリトール、マンニトールから選ば
れる少なくとも一種の糖アルコールと、層状珪酸塩とを
含有することを特徴とする蓄熱材組成物。
れた蓄熱材組成物を提供する。 【解決手段】 エリスリトール、マンニトールから選ば
れる少なくとも一種の糖アルコールと、層状珪酸塩とを
含有することを特徴とする蓄熱材組成物。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エリスリトール、
マンニトールを主成分とし、これらの化合物の融解潜熱
を利用する蓄熱材組成物に関する。
マンニトールを主成分とし、これらの化合物の融解潜熱
を利用する蓄熱材組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】潜熱蓄熱材は、顕熱蓄熱材に比べて蓄熱
密度が高く、相変化温度が一定であるという利点を生か
して実用化されている。融解と凝固の繰り返しに伴う潜
熱の出し入れを利用するため、その温度帯によって様々
な用途に使用される。潜熱蓄熱材としては氷、硫酸ナト
リウム10水塩、塩化カルシウム6水塩および酢酸ナト
リウム3水塩等が知られている。これらは比較的低温で
の潜熱を利用するために冷房装置や床暖房などに利用さ
れる。一方で、セラミックヒーターや給湯、ボイラーの
廃熱利用および太陽エネルギーと組み合わせた蓄熱装置
を考慮した場合、これまで以上の高温域において相変化
を有するものが切望されている。 そこで、高温域に相
変化を有する蓄熱材組成物として、エリスリトール、マ
ンニトール、ガラクチトール等の糖アルコールを用いる
ことが提案されている(特開平5−32963号公報、
特表昭63−500946号公報)。
密度が高く、相変化温度が一定であるという利点を生か
して実用化されている。融解と凝固の繰り返しに伴う潜
熱の出し入れを利用するため、その温度帯によって様々
な用途に使用される。潜熱蓄熱材としては氷、硫酸ナト
リウム10水塩、塩化カルシウム6水塩および酢酸ナト
リウム3水塩等が知られている。これらは比較的低温で
の潜熱を利用するために冷房装置や床暖房などに利用さ
れる。一方で、セラミックヒーターや給湯、ボイラーの
廃熱利用および太陽エネルギーと組み合わせた蓄熱装置
を考慮した場合、これまで以上の高温域において相変化
を有するものが切望されている。 そこで、高温域に相
変化を有する蓄熱材組成物として、エリスリトール、マ
ンニトール、ガラクチトール等の糖アルコールを用いる
ことが提案されている(特開平5−32963号公報、
特表昭63−500946号公報)。
【0003】糖アルコールは蓄熱量が高く、毒性、環境
汚染性がなく、また容器などへの腐食性もない。入手の
容易さやコスト面からも高温型蓄熱材として最適であ
る。
汚染性がなく、また容器などへの腐食性もない。入手の
容易さやコスト面からも高温型蓄熱材として最適であ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一方、糖アルコールに
おいては、融点以上の温度で一旦融解し、これを冷却し
て凝固させる際、融解温度を下回っても結晶化しない、
いわゆる過冷却現象が起こるという問題点がある。特開
平5−32963号公報には核形成性を高めるために積
極的な意味においてペンタエリスリトールが添加するこ
とが記載されている。また融点を調整する目的で他の糖
アルコールとの組み合わせについても開示されている。
しかしながら、前者においては9〜23重量%と大量の
ペンタエリスリトールを添加しないと十分な効果が得ら
れず、これによって糖アルコールの含有量が減少し、蓄
熱量が小さくなるという問題点がある。また、エリスリ
トール融解温度において、添加する核形成成分が融解し
ないことが前提となっている。後者においてはこれら糖
アルコールを組み合わせて使用した場合、添加副成分が
融解する温度域で使用すると結晶化が阻害されたり、蓄
熱量が小さくなるという問題がある。
おいては、融点以上の温度で一旦融解し、これを冷却し
て凝固させる際、融解温度を下回っても結晶化しない、
いわゆる過冷却現象が起こるという問題点がある。特開
平5−32963号公報には核形成性を高めるために積
極的な意味においてペンタエリスリトールが添加するこ
とが記載されている。また融点を調整する目的で他の糖
アルコールとの組み合わせについても開示されている。
しかしながら、前者においては9〜23重量%と大量の
ペンタエリスリトールを添加しないと十分な効果が得ら
れず、これによって糖アルコールの含有量が減少し、蓄
熱量が小さくなるという問題点がある。また、エリスリ
トール融解温度において、添加する核形成成分が融解し
ないことが前提となっている。後者においてはこれら糖
アルコールを組み合わせて使用した場合、添加副成分が
融解する温度域で使用すると結晶化が阻害されたり、蓄
熱量が小さくなるという問題がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
点に鑑み鋭意検討した結果、特定の糖アルコールに、層
状珪酸塩を添加することで効果的に蓄熱材の過冷却が防
止できることを見出し、本発明を完成した。すなわち、
本発明の要旨は、エリスリトール、マンニトールから選
ばれる少なくとも一種の糖アルコールと、層状珪酸塩と
を含有することを特徴とする蓄熱材組成物に存する。
点に鑑み鋭意検討した結果、特定の糖アルコールに、層
状珪酸塩を添加することで効果的に蓄熱材の過冷却が防
止できることを見出し、本発明を完成した。すなわち、
本発明の要旨は、エリスリトール、マンニトールから選
ばれる少なくとも一種の糖アルコールと、層状珪酸塩と
を含有することを特徴とする蓄熱材組成物に存する。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の蓄熱材組成物の主成分は、エリスリトール、マ
ンニトールから選ばれる糖アルコールであって、これら
糖アルコールは単独で使用しても、組み合わせて使用し
てもよい。
本発明の蓄熱材組成物の主成分は、エリスリトール、マ
ンニトールから選ばれる糖アルコールであって、これら
糖アルコールは単独で使用しても、組み合わせて使用し
てもよい。
【0007】本発明においては、糖アルコールの過冷却
を防止し、結晶化を促進するために、層状珪酸塩を配合
することを特徴とする。層状珪酸塩とは、[Si
4O10]4-で表されるフェロ珪酸塩の二次元に広がった
層状構造を有する珪酸塩を示し、膨潤性を有するとは、
イオン性または極性の高い有機化合物や無機化合物など
を層状珪酸塩の層間に取り込むことの可能な化合物をい
う。
を防止し、結晶化を促進するために、層状珪酸塩を配合
することを特徴とする。層状珪酸塩とは、[Si
4O10]4-で表されるフェロ珪酸塩の二次元に広がった
層状構造を有する珪酸塩を示し、膨潤性を有するとは、
イオン性または極性の高い有機化合物や無機化合物など
を層状珪酸塩の層間に取り込むことの可能な化合物をい
う。
【0008】層状珪酸塩としては、具体的には、モンモ
リロナイト、ヘクトライト、フッ素ヘクトライト、サポ
ナイト、バイデライト、スチブンサイト等のスメクタイ
ト系粘土鉱物、LiMg2Li(Si4O10)F2で示さ
れるLi型フッ素テニオライト、NaMg2Li(Si4
O10)F2で示されるNa型フッ素テニオライト、Na
Mg2.5(Si4O10)F2で示されるNa型四珪素フッ
素雲母等の膨潤性合成雲母、バーミキュライト、フッ素
バーミキュライト、ハロサイト、タルク、マイカ等が挙
げられ、好ましくは膨潤性を有する層状珪酸塩が用いら
れる。膨潤性を有する層状珪酸塩としては、Al、M
g、Li等の原子を含有する八面体シート構造を2枚の
SiO2四面体シート構造で挟んだ構造を有する2:1
型の珪酸塩が挙げられ、具体的には、モンモリロナイ
ト、ヘクトライト、フッ素ヘクトライト、サポナイト、
バイデライト、スチブンサイト等のスメクタイト系粘土
鉱物、LiMg2Li(Si4O10)F2で示されるLi
型フッ素テニオライト、NaMg2Li(Si4O10)F
2で示されるNa型フッ素テニオライト、NaMg
2.5(Si4O10)F2で示されるNa型四珪素フッ素雲
母等の膨潤性合成雲母、バーミキュライト、フッ素バー
ミキュライト、ハロサイト等が挙げられ、好ましくは、
スクメタイト系粘土鉱物、膨潤性合成雲母、更に好まし
くは、Li型フッ素テニオライト、Na型フッ素テニオ
ライト、Na型四珪素フッ素雲母等の膨潤性合成雲母が
用いられる。これらは、天然のものでも合成されたもの
であってもよい。
リロナイト、ヘクトライト、フッ素ヘクトライト、サポ
ナイト、バイデライト、スチブンサイト等のスメクタイ
ト系粘土鉱物、LiMg2Li(Si4O10)F2で示さ
れるLi型フッ素テニオライト、NaMg2Li(Si4
O10)F2で示されるNa型フッ素テニオライト、Na
Mg2.5(Si4O10)F2で示されるNa型四珪素フッ
素雲母等の膨潤性合成雲母、バーミキュライト、フッ素
バーミキュライト、ハロサイト、タルク、マイカ等が挙
げられ、好ましくは膨潤性を有する層状珪酸塩が用いら
れる。膨潤性を有する層状珪酸塩としては、Al、M
g、Li等の原子を含有する八面体シート構造を2枚の
SiO2四面体シート構造で挟んだ構造を有する2:1
型の珪酸塩が挙げられ、具体的には、モンモリロナイ
ト、ヘクトライト、フッ素ヘクトライト、サポナイト、
バイデライト、スチブンサイト等のスメクタイト系粘土
鉱物、LiMg2Li(Si4O10)F2で示されるLi
型フッ素テニオライト、NaMg2Li(Si4O10)F
2で示されるNa型フッ素テニオライト、NaMg
2.5(Si4O10)F2で示されるNa型四珪素フッ素雲
母等の膨潤性合成雲母、バーミキュライト、フッ素バー
ミキュライト、ハロサイト等が挙げられ、好ましくは、
スクメタイト系粘土鉱物、膨潤性合成雲母、更に好まし
くは、Li型フッ素テニオライト、Na型フッ素テニオ
ライト、Na型四珪素フッ素雲母等の膨潤性合成雲母が
用いられる。これらは、天然のものでも合成されたもの
であってもよい。
【0009】本発明で用いる層状珪酸塩の大きさは特に
限定されないが、平均粒径は、通常0.1〜100μm
である。平均粒径が大きすぎると均一に分散させるのが
困難であり過冷却防止の効果が十分に発揮できず、一
方、小さすぎると取扱いが困難である。これらの層状珪
酸塩の含有量は、糖アルコールに対して、無機灰分とし
て、通常0.1〜20重量%、好ましくは0.3〜15
重量%、更に好ましくは0.5〜10重量%である。層
状珪酸塩の含有量が無機灰分として20重量%よりも多
いと、蓄熱材組成物中の糖アルコールの含有量が減少し
て蓄熱量が小さくなり、一方、0.1重量%よりも少な
いと、過冷却防止効果が少ない。ここで、無機灰分と
は、層状珪酸塩を500℃に加熱した後の重量を指す。
限定されないが、平均粒径は、通常0.1〜100μm
である。平均粒径が大きすぎると均一に分散させるのが
困難であり過冷却防止の効果が十分に発揮できず、一
方、小さすぎると取扱いが困難である。これらの層状珪
酸塩の含有量は、糖アルコールに対して、無機灰分とし
て、通常0.1〜20重量%、好ましくは0.3〜15
重量%、更に好ましくは0.5〜10重量%である。層
状珪酸塩の含有量が無機灰分として20重量%よりも多
いと、蓄熱材組成物中の糖アルコールの含有量が減少し
て蓄熱量が小さくなり、一方、0.1重量%よりも少な
いと、過冷却防止効果が少ない。ここで、無機灰分と
は、層状珪酸塩を500℃に加熱した後の重量を指す。
【0010】本発明における層状珪酸塩の過冷却防止効
果について、その作用機構は明らかではないが、特に膨
潤性を有する層状珪酸塩は、極性の高い糖アルコールに
添加すると、極めて優れた分散性を示し、結晶化促進の
ための核剤として作用し、従来より問題となっている層
分離現象を効果的に抑えることができるのではないかと
考えられる。
果について、その作用機構は明らかではないが、特に膨
潤性を有する層状珪酸塩は、極性の高い糖アルコールに
添加すると、極めて優れた分散性を示し、結晶化促進の
ための核剤として作用し、従来より問題となっている層
分離現象を効果的に抑えることができるのではないかと
考えられる。
【0011】また、膨潤性を有する層状珪酸塩の層間に
ポリエチレングリコール、ワックス、脂肪酸の金属塩な
どを予めインターカレートすることで、分散性を更に向
上させ、また、蓄熱量をコントロールすることも可能で
ある。また、層状珪酸塩は予めその表面をシランカップ
リング剤などの表面処理剤により表面処理を施しておく
と、分散性が向上するので好ましい。
ポリエチレングリコール、ワックス、脂肪酸の金属塩な
どを予めインターカレートすることで、分散性を更に向
上させ、また、蓄熱量をコントロールすることも可能で
ある。また、層状珪酸塩は予めその表面をシランカップ
リング剤などの表面処理剤により表面処理を施しておく
と、分散性が向上するので好ましい。
【0012】本発明の蓄熱材組成物には、特定の糖アル
コールと層状珪酸塩以外に、公知の蓄熱材、パラフィ
ン、グリセリン等の低分子化合物、ポリエチレングリコ
ール、ポリビニルアルコール、ポリエチレン、架橋ポリ
エチレン、フッ素樹脂などのポリマー、水溶性吸水性樹
脂、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウ
ム、アルギン酸カリウム、微粉シリカなどの増粘材、フ
ェノール系、アミン系、ヒドロキシルアミン系、硫黄
系、リン系等の酸化防止剤、クロム酸塩、ポリリン酸
塩、亜硝酸ナトリウム等の金属腐食防止剤、ステアリン
酸塩、ベヘン酸塩などの脂肪酸の金属塩からなる過冷却
防止剤などの添加剤を適宜添加してもよい。
コールと層状珪酸塩以外に、公知の蓄熱材、パラフィ
ン、グリセリン等の低分子化合物、ポリエチレングリコ
ール、ポリビニルアルコール、ポリエチレン、架橋ポリ
エチレン、フッ素樹脂などのポリマー、水溶性吸水性樹
脂、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウ
ム、アルギン酸カリウム、微粉シリカなどの増粘材、フ
ェノール系、アミン系、ヒドロキシルアミン系、硫黄
系、リン系等の酸化防止剤、クロム酸塩、ポリリン酸
塩、亜硝酸ナトリウム等の金属腐食防止剤、ステアリン
酸塩、ベヘン酸塩などの脂肪酸の金属塩からなる過冷却
防止剤などの添加剤を適宜添加してもよい。
【0013】本発明の蓄熱材組成物の調合の方法は、特
に限定されないが、特定の糖アルコール、層状珪酸塩、
必要に応じて添加剤や公知の蓄熱材を混合して均一に分
散させればよい。より均一に分散させるためには、糖ア
ルコールをその融点以上の温度まで加熱し、攪拌しなが
ら層状珪酸塩を添加する方法等が挙げられる。本発明の
蓄熱材組成物の製造方法としては、例えば、蓄熱容器に
蓄熱材組成物を充填するカプセル型、蓄熱容器を使用し
ないマイクロカプセル型等が挙げられる。カプセル型
は、蓄熱材組成物をカプセル等の蓄熱容器を注入し、蓄
熱容器を密封することにより得られる。カプセルの材質
は使用温度範囲で変形、溶解しない材質であれば特に制
限はなく、例えば、ステンレス、アルミニウム等の金
属、ポリカーボネート等のエンジニアリングプラスチッ
ク、ガラス等が挙げられる。
に限定されないが、特定の糖アルコール、層状珪酸塩、
必要に応じて添加剤や公知の蓄熱材を混合して均一に分
散させればよい。より均一に分散させるためには、糖ア
ルコールをその融点以上の温度まで加熱し、攪拌しなが
ら層状珪酸塩を添加する方法等が挙げられる。本発明の
蓄熱材組成物の製造方法としては、例えば、蓄熱容器に
蓄熱材組成物を充填するカプセル型、蓄熱容器を使用し
ないマイクロカプセル型等が挙げられる。カプセル型
は、蓄熱材組成物をカプセル等の蓄熱容器を注入し、蓄
熱容器を密封することにより得られる。カプセルの材質
は使用温度範囲で変形、溶解しない材質であれば特に制
限はなく、例えば、ステンレス、アルミニウム等の金
属、ポリカーボネート等のエンジニアリングプラスチッ
ク、ガラス等が挙げられる。
【0014】カプセルの形状は、特に制限されず、例え
ば、球状、板状、パイプ状、くびれ筒状、双子球状、波
板状が挙げられ、用途に応じて適宜選択される。マイク
ロカプセル型は、微細な蓄熱材の粒子またはその集合体
を使用温度範囲で溶解、劣化しない樹脂等の被膜で覆っ
たもので、カプセル型に比べ表面積が極めて大きくなる
ので熱伝達効率が高いという利点がある。
ば、球状、板状、パイプ状、くびれ筒状、双子球状、波
板状が挙げられ、用途に応じて適宜選択される。マイク
ロカプセル型は、微細な蓄熱材の粒子またはその集合体
を使用温度範囲で溶解、劣化しない樹脂等の被膜で覆っ
たもので、カプセル型に比べ表面積が極めて大きくなる
ので熱伝達効率が高いという利点がある。
【0015】蓄熱システムにおいては、カプセルやマイ
クロカプセルのまわりを熱媒体が流れ、カプセルやマイ
クロカプセルを被膜する樹脂が熱交換器の役目を果た
し、蓄熱、放熱が行われる。熱媒体としては、水、水蒸
気、エチレングリコール、シリコンオイル、空気等が挙
げられる。
クロカプセルのまわりを熱媒体が流れ、カプセルやマイ
クロカプセルを被膜する樹脂が熱交換器の役目を果た
し、蓄熱、放熱が行われる。熱媒体としては、水、水蒸
気、エチレングリコール、シリコンオイル、空気等が挙
げられる。
【0016】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施
例に限定されるものではない。エリスリトールは日研化
学株式会社製、マンニトールは東京化成株式会社製を用
いた。層状珪酸塩としては、実施例1〜8においては、
コープケミカル株式会社製ME100(平均粒径1〜5
μm、真比重2.6(g/cm3)、一般式:NaMg2.5S
i4O10F2)を、実施例9〜12においては、タルク
(富士タルク社製LMG−100(平均粒径1.6〜
2.0μm))を用いた。
するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施
例に限定されるものではない。エリスリトールは日研化
学株式会社製、マンニトールは東京化成株式会社製を用
いた。層状珪酸塩としては、実施例1〜8においては、
コープケミカル株式会社製ME100(平均粒径1〜5
μm、真比重2.6(g/cm3)、一般式:NaMg2.5S
i4O10F2)を、実施例9〜12においては、タルク
(富士タルク社製LMG−100(平均粒径1.6〜
2.0μm))を用いた。
【0017】本発明での過冷却防止効果とは、蓄熱材組
成物を直径5mmのアルミ製サンプルパンに約10mg
詰め、示差走査熱量計にて0℃〜糖アルコール融解温度
+50℃まで10℃/minで昇温し、次に融解状態〜
0℃まで5℃/minで降温したときの融解温度、結晶
化温度、融解潜熱、結晶化潜熱を測定し、この際、層状
珪酸塩を添加しないブランクの糖アルコールの結晶化温
度に比べて結晶化温度が上昇している場合を効果ありと
判断した。
成物を直径5mmのアルミ製サンプルパンに約10mg
詰め、示差走査熱量計にて0℃〜糖アルコール融解温度
+50℃まで10℃/minで昇温し、次に融解状態〜
0℃まで5℃/minで降温したときの融解温度、結晶
化温度、融解潜熱、結晶化潜熱を測定し、この際、層状
珪酸塩を添加しないブランクの糖アルコールの結晶化温
度に比べて結晶化温度が上昇している場合を効果ありと
判断した。
【0018】実施例1 エリスリトール0.99gと層状珪酸塩としてME10
0を無機灰分として0.01gとを乳鉢で均質になるま
で粉砕混合した。得られた蓄熱材組成物を10mg秤量
し、アルミニウムの簡易密閉セルに封入し、示差走査熱
量計(セイコー電子工業社製、DSC220)で糖アル
コール融解温度+50℃まで昇温し、その後5℃/mi
nで冷却した際の融点、結晶化温度、融解潜熱、結晶化
潜熱を測定した。結果を表−1に示す。
0を無機灰分として0.01gとを乳鉢で均質になるま
で粉砕混合した。得られた蓄熱材組成物を10mg秤量
し、アルミニウムの簡易密閉セルに封入し、示差走査熱
量計(セイコー電子工業社製、DSC220)で糖アル
コール融解温度+50℃まで昇温し、その後5℃/mi
nで冷却した際の融点、結晶化温度、融解潜熱、結晶化
潜熱を測定した。結果を表−1に示す。
【0019】実施例2〜5 エリスリトールに層状珪酸塩としてME100を無機灰
分としてそれぞれ3.0重量%(実施例2)、5.0重
量%(実施例3)、10.0重量%(実施例4)、2
0.0重量%(実施例5)配合し、実施例1と同様に測
定を行った。結果を表−1に示す。
分としてそれぞれ3.0重量%(実施例2)、5.0重
量%(実施例3)、10.0重量%(実施例4)、2
0.0重量%(実施例5)配合し、実施例1と同様に測
定を行った。結果を表−1に示す。
【0020】実施例6〜8 エリスリトールの代わりに、マンニトールを用い、層状
珪酸塩としてME100を無機灰分としてそれぞれ0.
1重量%(実施例6)、5.0重量%(実施例7)、1
0.0重量%(実施例8)配合し、実施例1と同様に行
った。結果を表−1に示す。
珪酸塩としてME100を無機灰分としてそれぞれ0.
1重量%(実施例6)、5.0重量%(実施例7)、1
0.0重量%(実施例8)配合し、実施例1と同様に行
った。結果を表−1に示す。
【0021】実施例9〜12 エリスリトールに層状珪酸塩としてタルクを無機灰分と
してそれぞれ2.5重量%(実施例9)、5.0重量%
(実施例10)、10.0重量%(実施例11)、1
5.0重量%(実施例12)配合し、実施例1と同様に
測定を行った。結果を表−1に示す。
してそれぞれ2.5重量%(実施例9)、5.0重量%
(実施例10)、10.0重量%(実施例11)、1
5.0重量%(実施例12)配合し、実施例1と同様に
測定を行った。結果を表−1に示す。
【0022】比較例1 エリスリトールのみ1.0gを乳鉢で粉砕し、実施例1
と同様に測定を行った。結果を表−2に示す。 比較例2 マンニトールのみ1.0gを乳鉢で粉砕し、実施例1と
同様に測定を行った。結果を表−2に示す。
と同様に測定を行った。結果を表−2に示す。 比較例2 マンニトールのみ1.0gを乳鉢で粉砕し、実施例1と
同様に測定を行った。結果を表−2に示す。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】
【表3】
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、蓄熱材の結晶化を促進
させ、結晶化潜熱を犠牲にすることなく、エリスリトー
ル、マンニトールを高温型蓄熱材として有効にかつ効果
的に用いることができる。
させ、結晶化潜熱を犠牲にすることなく、エリスリトー
ル、マンニトールを高温型蓄熱材として有効にかつ効果
的に用いることができる。
Claims (4)
- 【請求項1】 エリスリトール、マンニトールから選ば
れる少なくとも一種の糖アルコールと、層状珪酸塩とを
含有することを特徴とする蓄熱材組成物。 - 【請求項2】 層状珪酸塩を無機灰分として0.1〜2
0重量%含有する請求項1に記載の蓄熱材組成物。 - 【請求項3】 層状珪酸塩が膨潤性を有する請求項1ま
たは2に記載の蓄熱材組成物。 - 【請求項4】 層状珪酸塩が膨潤性合成雲母である請求
項1ないし3いずれか1項に記載の蓄熱材組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8288413A JPH10130637A (ja) | 1996-10-30 | 1996-10-30 | 蓄熱材組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8288413A JPH10130637A (ja) | 1996-10-30 | 1996-10-30 | 蓄熱材組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10130637A true JPH10130637A (ja) | 1998-05-19 |
Family
ID=17729896
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8288413A Pending JPH10130637A (ja) | 1996-10-30 | 1996-10-30 | 蓄熱材組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10130637A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006045492A (ja) * | 2004-02-04 | 2006-02-16 | Sk Kaken Co Ltd | 蓄熱断熱体 |
JP2019019151A (ja) * | 2017-07-11 | 2019-02-07 | パナソニック株式会社 | 蓄熱材組成物 |
WO2020175529A1 (ja) * | 2019-02-26 | 2020-09-03 | 国立大学法人京都大学 | 蓄熱材、保冷材及び冷媒 |
-
1996
- 1996-10-30 JP JP8288413A patent/JPH10130637A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006045492A (ja) * | 2004-02-04 | 2006-02-16 | Sk Kaken Co Ltd | 蓄熱断熱体 |
JP2019019151A (ja) * | 2017-07-11 | 2019-02-07 | パナソニック株式会社 | 蓄熱材組成物 |
WO2020175529A1 (ja) * | 2019-02-26 | 2020-09-03 | 国立大学法人京都大学 | 蓄熱材、保冷材及び冷媒 |
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