JP3444127B2 - 蓄熱材組成物 - Google Patents

蓄熱材組成物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蓄熱材組成物に関
する。詳しくは、エリスリトールと炭素数5の糖アルコ
ールからなる、融解潜熱を利用する蓄熱材組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】潜熱蓄熱材は、顕熱型蓄熱材に比べて蓄
熱密度が高く、相変化温度が一定であるため、熱の取り
出し温度が安定であるという利点を活かして実用化され
ている。潜熱蓄熱材として、氷、硫酸ナトリウム10水
塩、塩化カルシウム6水塩及び酢酸ナトリウム3水塩な
どが知られている。しかしながら、これらの潜熱蓄熱材
の相変化温度は比較的低温であり、70〜120℃程度
と高い相変化温度が望まれる、給湯、太陽エネルギー、
ボイラーや自動車の廃熱を利用するための蓄熱材として
は、不適当である。
【0003】また、これら70〜120℃の範囲に融点
を持つ蓄熱材組成物の理想の使用方法としては、熱媒体
として、常圧下の水を使用することである。このために
は、蓄熱材は、100℃以下の融点を持つことが必要で
ある。さらに、蓄熱材が、熱媒体である水へ溶解する組
成物の場合、蓄熱材はカプセル等に充填され使用され
る。この時、カプセルで熱交換され蓄熱材が融解するた
め、蓄熱材の融点としては90℃以下が望ましい。
【0004】70〜90℃の温度範囲に融点を有する素
材として、無機水和塩では、水酸化バリウム8水塩(融
点78℃、融解潜熱量63.8cal/g)、硝酸マグネシ
ウム6水塩(融点89℃、融解潜熱量38.2cal/g)
等が挙げられる。ところが、硝酸マグネシウム6水塩は
金属への腐食性の問題があり、水酸化バリウム8水塩は
日本では劇物指定であるなど蓄熱材として実用化されて
いない。有機物では、パラフィンワックスや脂肪酸など
が考えらているが、いずれも容積あたりの蓄熱量が3
5.0〜45.0cal/ml以下と小さく、コスト的にも実
用化されていないのが現状である。
【0005】一方、糖アルコールの中に大きな蓄熱量を
有するものが存在することが見出され、蓄熱材としての
利用が検討されている。その一つがキシリトール(融点
94〜95℃;特開昭54−65864号公報参照)で
ある。これは、食品であるため安全で蓄熱材として使用
するには何ら問題はないが、融点が94〜95℃と少し
高い。もう一つの素材はエリスリトール(融点119
℃;特表昭63−500946号公報、特開平5−32
963号公報参照)である。これも食品として使用でき
るので安全性などは問題ないが、融点が119℃と高
い。また、第16回日本熱物性シンポジウム(1995
年、P221)では、エリスリトールにペンタエリスリ
トール、ペンタグリセリンおよびネオペンチルグリコー
ルを添加することで、エリスリトールの相変化温度が1
00℃付近ほどに低下することが報告されているが、依
然として融点は高く、常圧の水を媒体として用いること
は困難である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、下記
条件を満たす蓄熱量の大きい蓄熱材組成物を提供するこ
とである。 1.融点が70〜90℃ 2.金属への腐食性がない 3.毒性がない
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
に鑑み鋭意検討した結果、エリスリトールと炭素数5の
糖アルコールを特定の割合で配合してなる組成物は、融
点が90℃以下まで低下することを見出し、本発明に到
達した。すなわち、本発明の要旨は、エリスリトール2
5〜55重量%及び炭素数5の糖アルコール45〜75
重量%からなることを特徴とする蓄熱材組成物に存す
る。
【0008】
【発明の実施の態様】本発明においては、エリスリトー
ルに炭素数5の糖アルコールを特定量添加することを特
徴とする。炭素数5の糖アルコールの含有量は、通常4
5〜75重量%、好ましくは50〜70重量%である。
炭素数5の糖アルコールの含有量が45重量%より少な
いと融点が均一にならず、90℃付近と110℃付近に
二つのピークが発現する。110℃付近に融解ピークが
存在すると常圧下で水を熱媒体として使用して蓄熱材組
成物を完全に融解させることができず十分に蓄熱できな
い。一方、75重量%より多いと、融点が90℃以下に
ならず、同様に蓄熱が不十分となる。
【0009】尚、本発明で、融点とは、蓄熱材組成物を
アルミニウムの密封セルを使用し、示差走査熱量計(セ
イコー電子工業社製、DSC−220C)で測定した際
のピークトップ温度を意味する。融点が90℃以下であ
るとは、上記示差走査熱量計による分析で、90℃を越
えた温度領域にピークを有しないことを意味する。本発
明の蓄熱材組成物の融点は、通常70〜90℃、好まし
くは80〜90℃である。融点が70℃より低いと、暖
房用途には使用できるが、給湯用途には融点が低いため
湯が得られず、一方、90℃より高いと、常圧の水で蓄
熱材組成物を完全に融解させることができず、十分に蓄
熱できないので、好ましくない。炭素数5の糖アルコー
ルとしては、通常、キシリトール、リビトールまたはア
ラビトールが挙げられ、これらは、単一で用いても、複
数を混合して用いてもよい。好ましくは、キシリトール
またはリビトール、更に好ましくは、キシリトールが用
いられる。
【0010】本発明の蓄熱材組成物は、融点以上まで加
熱され融解した後、融点以下まで冷却されても結晶化し
ない、いわゆる、過冷却現象を示す。この時、本発明の
蓄熱材組成物に過冷却防止剤を配合しなければ0℃付近
まで準安定状態を保ち、熱が必要なときに蓄熱材組成物
に衝撃、振動、撹拌、超音波の照射など結晶化促進手段
をほどこすことよって任意に結晶化させることができ
る。反対に、本発明の蓄熱材組成物に、炭酸カルシウ
ム、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、ピロリン酸カ
ルシウム、リン酸アルミニウム、リン酸銀、硫酸銀、塩
化銀またはヨウ化銀などの無機塩やステアリン酸カルシ
ウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸バリウ
ムまたはパルミチン酸カルシウムなどの長鎖脂肪酸の有
機塩などの過冷却防止剤を加えることで、融解した蓄熱
材組成物を、融点近傍で結晶化させることも可能であ
る。
【0011】本発明の蓄熱材組成物は必要に応じて、パ
ラフィン、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコ
ール、ポリエチレン、架橋ポリエチレンなどの公知の蓄
熱材と併用してもよい。また、水不溶性吸水性樹脂、カ
ルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ア
ルギン酸カリウム、微粉シリカなどの増粘剤、フェノー
ル類、アミン類、ヒドロキシアミン類などの酸化防止
剤、クロム酸塩、ポリリン酸塩、亜硝酸ナトリウムなど
の金属腐食防止剤などの添加剤を含有してもよい。本発
明の蓄熱材組成物の調合方法は、特に限定されないが、
エリスリトール、多価アルコール、必要に応じて添加剤
や公知の蓄熱材を混合して均一に分散させればよい。よ
り均一に分散させるためには、エリスリトールおよび多
価アルコールを融点以上まで加熱し、撹拌混合する方法
が挙げられる。
【0012】本発明の蓄熱材組成物の使用方法として
は、例えば、蓄熱容器に蓄熱材組成物を充填するカプセ
ル型、蓄熱容器を必要としないマイクロカプセル型が挙
げられる。カプセル型は、蓄熱材組成物をカプセルなど
の蓄熱容器に注入し、蓄熱容器を密封することにより得
られる。カプセルの材質は、使用温度範囲で変形、溶融
しない材質であればよく、例えば、ステンレス、アルミ
ニウムなどの金属、ガラス、ポリカーボネートなどのエ
ンジニアリングプラスチックなどが挙げられる。カプセ
ルの形状は、特に限定されず、例えば、球状、板状、パ
イプ状、くびれ筒状、双子球状、波板状などが挙げら
れ、用途に応じて適宜選択される。マイクロカプセル型
は、微細な蓄熱材の粒子またはその集合体を、使用温度
範囲で溶融、劣化しない樹脂などの被膜で覆ったもの
で、カプセル型に比べ表面積が極めて大きくなるので、
熱伝達効率が高いという利点がある。
【0013】蓄熱システムにおいては、カプセルやマイ
クロカプセルのまわりを熱媒体が流れ、カプセルやマイ
クロカプセルを構成する金属や樹脂が熱交換器の役目を
果たし、蓄熱、放熱が行われる。本発明の蓄熱材組成物
の用途としては、給湯目的では、深夜電力を利用した蓄
熱式電気温水器が考えられる。これは、システムを複合
化させれば、24時間風呂との共用も可能である。ま
た、北欧など寒い地域で自動車のエンジン始動時に触媒
温度が上がるまで、触媒の活性が上がらず有害なガスが
排出される問題がある。この問題を解決するために、走
行時のラジエターの熱を蓄熱しておき、始動時に利用し
て昇温を加速することも考えられる。なお、ラジエター
内の熱媒体は不凍液(エチレングリコール水溶液)であ
るが、走行中の液温は100℃前後である。
【0014】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実
施例に限定されるものではない。 実施例1〜3、比較例1〜8 エリスリトールは、三菱化学フーズ株式会社製、キシリ
トールは、東京化成工業株式会社製試薬を用いた。エリ
スリトールとキシリトールを総量が1gになるよう表−
1に示す重量比で配合し、室温において乳鉢で均質にな
るまで混合した。得られた蓄熱材組成物の融解温度と融
解潜熱量をアルミニウムの密封セルを使用し、示差走査
熱量計(セイコー電子工業社製、DSC−220C)で
測定した。結果を表−1に示す。なお、融解温度はピー
クトップ温度を測定した。 比較例9、10 実施例1において、キシリトールをペンタエリスリトー
ル(比較例9)およびペンタグリセリン(比較例10)
に変更した以外は実施例1と同様に行った。結果を表−
2に示す。
【0015】
【表1】
【0016】
【表2】
【0017】
【発明の効果】本発明によれば、十分な蓄熱量を有し、
人体に安全であり、かつ、常圧の水を熱媒として用いる
ことができる蓄熱材組成物が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−32963(JP,A) 特開 平10−1663(JP,A) 特開 昭54−65864(JP,A) 特表 昭63−500946(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09K 5/06 F28D 20/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エリスリトール25〜55重量%及び炭
    素数5の糖アルコール45〜75重量%からなることを
    特徴とする蓄熱材組成物。
  2. 【請求項2】 炭素数5の糖アルコールがキシリトール
    であることを特徴とする請求項1に記載の蓄熱材組成
    物。
  3. 【請求項3】 融点が70〜90℃であることを特徴と
    する請求項1または2に記載の蓄熱材組成物。
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JP5227084B2 (ja) * 2008-05-27 2013-07-03 愛三工業株式会社 造粒蓄熱材とその製造方法
JP5995755B2 (ja) * 2012-03-16 2016-09-21 国立大学法人 東京大学 蓄熱材及びそれを利用した熱利用システム

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