JPH101663A - 蓄熱材組成物 - Google Patents

蓄熱材組成物

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Publication number
JPH101663A
JPH101663A JP8155173A JP15517396A JPH101663A JP H101663 A JPH101663 A JP H101663A JP 8155173 A JP8155173 A JP 8155173A JP 15517396 A JP15517396 A JP 15517396A JP H101663 A JPH101663 A JP H101663A
Authority
JP
Japan
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heat
material composition
heat storage
regenerative material
pentaerythritol
Prior art date
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Pending
Application number
JP8155173A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Kakiuchi
博行 垣内
Shoichi Chihara
彰一 千原
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エリスリトールの高い蓄熱量を維持しながら
過冷却現象を緩和した蓄熱材組成物を提供する。 【解決手段】 ペンタエリスリトールを0.01〜6重
量%含有するエリスリトールを主成分とする蓄熱材組成
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エリスリトールを
主成分とし、その融解潜熱を利用する蓄熱材組成物に関
する。
【0002】
【従来の技術】潜熱型蓄熱材(単に、「潜熱蓄熱材」と
もいう)は、顕熱型蓄熱材に比べて蓄熱密度が高く、相
変化温度が一定であるため、熱の取り出し温度が安定す
るなどの利点を活かして実用化されている。代表的な潜
熱蓄熱材として、氷、硫酸ナトリウム10水塩、塩化カ
ルシウム6水塩および酢酸ナトリウム3水塩などがあ
る。これらの蓄熱材は比較的低温の相変化温度を有する
が、給湯やボイラーの廃熱利用及び太陽エネルギーを利
用するための蓄熱材としては相変化温度が90〜190
℃のものが好ましい。従来、この温度範囲に相変化温度
を有する蓄熱材組成物としては、例えばエリスリトー
ル、マンニトール、ガラクチトールなどの糖アルコール
を用いることが提案されている(特開平5−32963
号公報)。しかしながら、これらの糖アルコールを用い
た蓄熱材は高い蓄熱量、優れた熱安定性、無毒性などの
面はいいが、一旦融解した後再び凝固する際、融解温度
を下回っても結晶化しない過冷却現象が起こりやすいと
いう問題がある。前記公報においては、10〜30重量
%のペンタエリスリトールを添加することで過冷却現象
を緩和しているが、過冷却防止剤の添加量が多く蓄熱量
が低下するという問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、エリ
スリトールを蓄熱材として使用し、高い蓄熱量を維持し
ながら過冷却現象を緩和した蓄熱材組成物を提供するも
のである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的のため、鋭意検
討した結果、エリスリトールに特定量のペンタエリスル
トールを含有させることで、高い蓄熱量を維持したま
ま、過冷却現象を充分に緩和できることを見いだし、本
発明に到達した。即ち、本発明の要旨は、ペンタエリス
リトールを0.01〜6重量%含有するエリスリトール
を主成分とする蓄熱材組成物に存する。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明においては、ペンタエリスリトールを含有するエ
リスリトールを主成分とすることを特徴とする。ペンタ
エリスリトールの含有量は、エリスリトールとペンタエ
リスリトールの合計量に対して0.01〜6重量%、好
ましくは0.1〜5重量%、更に好ましくは0.1〜3
重量%である。ペンタエリスリトールの含有量が6重量
%よりも多いと過冷却防止効果が減少し、また、蓄熱量
も減少するため好ましくない。
【0006】本発明の蓄熱材組成物は、ペンタエリスリ
トールを0.01〜6重量%含有するエリスリトールを
主成分とすれば、公知の蓄熱材を含有しない実質的にエ
リスリトールとペンタエリスリトールからなっていて
も、ガラクチトールやマンニトールなどのペンタエリス
リトールおよびエリスリトール以外の糖アルコール、硫
酸ナトリウム10水塩、塩化カルシウム6水塩、酢酸ナ
トリウム3水塩などの無機水和塩、塩化ナトリウム、塩
化カリウムなどの無機塩、パラフィン、ポリエチレング
リコール、ポリビニルアルコール、ポリエチレン、架橋
ポリエチレン、グリセリンなどの有機物など、公知の蓄
熱材を含有していてもよい。公知の蓄熱材の配合量は、
蓄熱材組成物全体に対して通常50重量%以下、好まし
くは30重量%以下である。
【0007】本発明の蓄熱材組成物は、エリスリトール
及びペンタエリスリトール以外に、水不溶吸水性樹脂、
カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、
アルギン酸カリウム、微粉シリカなどの増粘剤、フェノ
ール類、アミン類、ヒドロキシアミン類などの酸化防止
剤、クロム酸塩、ポリリン酸塩、亜硝酸ナトリウムなど
の金属腐食防止剤などの添加剤を添加してもよい。添加
剤の添加量は、蓄熱材組成物全体に対して通常10重量
%以下、好ましくは5重量%以下である。
【0008】本発明の蓄熱材組成物の融解潜熱量は、通
常80cal/g以上、好ましくは80〜90cal/
gである。融解潜熱量が80cal/gに満たないと十
分な蓄熱量を得るためには、大量の蓄熱材組成物が必要
となるので好ましくない。また、本発明の蓄熱材組成物
の結晶化開始温度は、通常100℃以上、好ましくは1
00〜120℃である。
【0009】ここで、結晶化開始温度は、次のように測
定する。試料50gを直径40mm、高さ80mmのステン
レス製容器に詰め、熱電対で容器中央かつ底から10mm
の位置の試料温度を測定しながら、試料容器をオイルバ
スにセットし、130℃で試料を完全に融解させてから
自然放冷し、最初の結晶が発生した温度を結晶化開始温
度として測定する。
【0010】本発明の蓄熱材組成物の調合方法は、エリ
スリトールとペンタエリスリトール、必要に応じて公知
の蓄熱材や添加剤を機械混合により均一に分散すればよ
い。より均一に分散させるために、エリスリトールを融
点以上の温度まで加温し、ミキサーなどで撹拌しながら
ペンタエリスリトール、公知の蓄熱材、添加剤を添加し
てもよい。
【0011】以下に本発明の蓄熱材組成物の使用方法に
ついて具体的に説明する。蓄熱材としての使用方法は、
蓄熱容器に充填するカプセル型と蓄熱容器を必要としな
いマイクロカプセル型が挙げられる。カプセル型は上記
手法にて調合した蓄熱材組成物をカプセルに注入し、密
封する。蓄熱システムにおいてはカプセルのまわりを熱
媒体が流れ、カプセルが熱交換器の役目を果たし蓄熱放
熱が行われる。このときの熱媒体としては水、水蒸気お
よび空気などのガスが使用可能である。カプセルの形状
は球状、板状、パイプ状などの一般的な形状から、くび
れ円筒、双子球または波板状など用途に適した各種の形
状が考えられ、その何れの形状においても使用すること
ができる。材質はステンレスやアルミニウムなど通常一
般的に用いられる金属からガラスやポリカーボネイトの
ようなエンジニアリングプラスチックまで使用温度範囲
で変形したり溶けたりしない材質なら何れの材質も使用
可能である。
【0012】また、マイクロカプセル型は微細な蓄熱材
の粒子またはその集合体を樹脂などの皮膜で覆ったもの
で、カプセル型に比べて表面積がきわめて大きくなるた
め、熱伝達効率が高い。マイクロカプセルは、本発明の
蓄熱材組成物の好ましい使用温度範囲である200℃以
下で、カプセルが壊れたり、劣化しないことが望まし
い。
【0013】本発明の蓄熱材組成物の用途について具体
的に説明する。エリスリトールを例えば、家庭用熱交換
式温水器の蓄熱材として使用すると、余剰な夜間電力を
利用して蓄熱材を融解させておき、必要なときに通水す
れば温水が得られる。現在普及している縦型電気温水器
に比べて以下の利点が生じる。 1.潜熱を利用しているため蓄熱密度が大きく省スペー
ス化が可能である。 2.温度成層型(縦型)ではなく熱交換式であるため、
蓄熱槽の設計に自由度があり床下収納も可能である。 3.相変化温度が一定であるため得られる温水の温度が
一定である。
【0014】
【実施例】
実施例1〜6および比較例1〜4 表−1に示す添加量に従いエリスリトール(日研化学社
製)とペンタエリスリトール(キシダ化学社製試薬)を
配合し、乳鉢で均質になるまで十分に粉砕混合した試料
50gを直径40mm、高さ80mmのステンレス製容器に
詰め、結晶化開始温度を測定した。試料温度は容器中央
かつ底から10mmの位置で熱電対を用いて測定し、記録
計で記録した。試料容器をオイルバスにセットし、13
0℃で試料を完全に融解させてから自然放冷で60℃ま
で冷却した。130℃までの加熱と60℃までの冷却を
100回繰り返し行った。
【0015】実施例1〜6および比較例1〜4の繰り返
し回数1回、5回、10回、100回における結晶化開
始温度を表−1に示す。
【0016】
【表1】 ※ヘ゜ンタエリスリトールの添加量(重量%) =ヘ゜ンタエリスリトールの重量/(ヘ゜ンタエリスリトールの重量+エリスリトールの重量)×100
【0017】その結果、実施例1〜6は凝固融解を10
0回繰り返した後でも、結晶化開始温度が100℃以上
あり、過冷却が効果的に防止されていることがわかる。
比較例1はエリスリトール単独の場合であるが、結晶化
開始温度が100℃を超えることはなく、また結晶化開
始温度のバラツキから発核が不安定なことがわかる。比
較例2〜4はいずれも結晶化開始温度が100℃以下と
実施例1〜6に比べて低いことがわかる。ただし、特開
平5−32963号公報に記載されているとおり、ペン
タエリスリトールの配合量が10重量%の比較例2に比
べ、20重量%の比較例3および30重量%の比較例4
の方が結晶化開始温度が安定していることが判る。
【0018】また、実施例1〜6と比較例1〜4の組成
物の融解潜熱量を示差走査熱量計(セイコー電子工業社
製)を用いて測定した結果をまとめて表−1に示す。実
施例1〜6はいづれも82.0cal/g以上と大きな
融解潜熱量を示す。比較例2は77.6cal/g、比
較例3は68.9cal/gとペンタエリスリトールの
配合割合に従って融解潜熱量が減少していることが分か
る。比較例4に至っては、57.3cal/gと実施例
1の約65%まで低下していることが判る。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、十分な融解潜熱量と高
い結晶化開始温度を有し、繰り返し使用した時に安定し
た結晶化開始温度を示す蓄熱材組成物が提供できる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ペンタエリスリトールを0.01〜6重
    量%含有するエリスリトールを主成分とする蓄熱材組成
    物。
  2. 【請求項2】 融解潜熱量が80cal/g以上である
    請求項1に記載の蓄熱材組成物。
  3. 【請求項3】 結晶化開始温度が100℃以上である請
    求項1に記載の蓄熱材組成物。
  4. 【請求項4】 実質的にエリスリトールとペンタエリス
    リトールからなる請求項1に記載の蓄熱材組成物。
JP8155173A 1996-06-17 1996-06-17 蓄熱材組成物 Pending JPH101663A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8155173A JPH101663A (ja) 1996-06-17 1996-06-17 蓄熱材組成物

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JP8155173A JPH101663A (ja) 1996-06-17 1996-06-17 蓄熱材組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH101663A true JPH101663A (ja) 1998-01-06

Family

ID=15600100

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JP8155173A Pending JPH101663A (ja) 1996-06-17 1996-06-17 蓄熱材組成物

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JP (1) JPH101663A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001081446A (ja) * 1999-09-16 2001-03-27 Matsushita Electric Ind Co Ltd 蓄熱材組成物及び蓄熱体

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001081446A (ja) * 1999-09-16 2001-03-27 Matsushita Electric Ind Co Ltd 蓄熱材組成物及び蓄熱体

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