JPH0914705A - 流体移送装置 - Google Patents

流体移送装置

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JPH0914705A
JPH0914705A JP7163360A JP16336095A JPH0914705A JP H0914705 A JPH0914705 A JP H0914705A JP 7163360 A JP7163360 A JP 7163360A JP 16336095 A JP16336095 A JP 16336095A JP H0914705 A JPH0914705 A JP H0914705A
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JP
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heat
heat storage
fluid
liquid
transfer device
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Application number
JP7163360A
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English (en)
Inventor
Masao Imanari
正雄 今成
Michio Yanatori
美智雄 梁取
Masayoshi Hiramatsu
正義 平松
Tomoko Kasuga
智子 春日
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Chubu Electric Power Co Inc
Hitachi Ltd
Original Assignee
Chubu Electric Power Co Inc
Hitachi Ltd
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Publication date
Application filed by Chubu Electric Power Co Inc, Hitachi Ltd filed Critical Chubu Electric Power Co Inc
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Publication of JPH0914705A publication Critical patent/JPH0914705A/ja
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
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    • Y02A30/27Relating to heating, ventilation or air conditioning [HVAC] technologies
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
    • Y02B30/00Energy efficient heating, ventilation or air conditioning [HVAC]
    • Y02B30/62Absorption based systems

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  • Other Air-Conditioning Systems (AREA)
  • Sorption Type Refrigeration Machines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 混合液体移送における移送抵抗の低減状態を
安定した状態に維持し、消費動力の軽減を安定に継続さ
せる。 【構成】 水にポリマーあるいは界面活性剤とミセル形
成用添加剤を加えて撹拌することによりミセルを形成し
た搬送液4を生成する。この搬送液4にカプセル2を混
合して混合液7とし、この混合液7をポンプ8aで加圧
してパイプライン9により目的位置に移送する。ミセル
を形成した搬送液4は混合液7の移送抵抗を軽減する。
回収した搬送液4は、再度撹拌してミセルを安定に維持
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、伝熱媒体,固液二相
流,粒子−液体スラリー等の流体の移送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】流体を利用した物体移送において、移送
用ポンプの動力は流体移送に消費されるエネルギーのな
かでも大きなウエイトを占めている。特にカプセルや破
砕物が混じった固液二相流や粉体と液体とがスラリー状
となったものは管内移送時の圧力損失によるポンプの消
費動力が大きい。
【0003】この管内の圧力損失を低減する方法として
米国特許4,534,875号明細書及び図面,特開昭61-85485
号公報,特開昭61-243881号公報などに記載されている
方法がある。これは液体に界面活性剤を添加して、液体
の雰囲気をミセルを形成し得る状態に保つことによりト
ムズ効果、即ち乱流を層流化する効果を利用して抗力減
少効果を得ることに関するものである。この現象の利用
に関しては、石油のパイプライン輸送,潤滑油の摩擦抵
抗低減,地域冷暖房の伝熱媒体の輸送などの分野が、未
だ一般的に提案されているに過ぎない(文献1:第31回
日本伝熱シンポジウム講演論文集 P1063-1065 1994年5
月,文献2:第27回化学工学秋季大会講演論文集 L101
P206 1994年9月)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述した各刊行物に
は、実施するための具体的な構成手段及び実使用時の問
題点とその解決方法が開示されていない。また、前述し
た応用面以外のものについては、全く明らかになってい
ない。
【0005】従って、本発明の目的は、伝熱媒体,固液
二相流,粒子−液体スラリー等の流体移送において、移
送時のポンプの消費動力量を低減して多量の流体を容易
に移送できるようにすると共にこの流体移送を安定に継
続することができる流体移送装置及び新規な応用システ
ムを提供することにある。
【0006】新規な応用システムとしては、蓄熱式ビル
空調装置、吸収式冷凍装置、融雪装置、熱機関の冷却装
置、海洋温度差発電装置等を提案し、実施上の問題点と
解決手段を提案する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、被搬送物を混
入する流体中にポリマーあるいは界面活性剤とミセル形
成用添加剤を混入させ、撹拌操作等により、形成された
ミセルを維持して抗力減少効果を安定に継続させるよう
にしたことにある。
【0008】液体中にポリマーあるいは界面活性剤とミ
セル形成用添加剤を混入し、撹拌した搬送液を循環させ
て使用する搬送装置においては、移送先で搬送液と被搬
送固体とを分離し、回収した搬送液の界面活性剤と添加
剤の濃度を調整し、更に撹拌してミセルを安定に維持す
るようにした。
【0009】また、粉粒体を搬送液に混入して移送する
スラリー輸送においては、粉粒体等が移送管内に著しく
偏在するのを防止するために、粉粒体と搬送液の混合比
を調整する手段を設けた。
【0010】また、搬送液に蓄熱粒子を混入した混合液
を伝熱媒体として使用することにより高密度に熱輸送す
る流体移送装置を提案する。
【0011】
【作用】熱媒体,固液二相流,粒子−液体スラリーにお
ける流体中にポリマーあるいは界面活性剤とミセル形成
用添加剤を混入することにより、流体移送時の管摩擦抵
抗を減少させて、少ない消費動力で移送を可能にする。
また、撹拌手段は、搬送液に剪断力を作用させてミセル
を安定に維持し、抗力減少効果を安定に継続させる。濃
度の調整操作も抗力減少効果を安定に継続させるのに役
立つ。
【0012】
【実施例】本発明の実施例を図面を参照して説明する。
【0013】図1は、本発明の一実施例を示すカプセル
搬送装置の系統図である。この搬送装置は、穀物や薬品
などをカプセルに密閉状態に封入して搬送液と混合して
遠隔地へ移送する装置である。基本的には、カプセルを
混入して移送する流体中にポリマーあるいは界面活性剤
とミセル形成用添加剤を加え、この流体に剪断力を作用
させる撹拌手段を設けたことを特徴とし、カプセルを前
記流体に混入するカプセル混入手段と、該カプセルを該
流体から分離して取り出すカプセル分離手段が設けられ
る。
【0014】ホッパ1内のカプセル2は混合タンク5に
供給され、搬送液タンク3から供給される搬送液4と該
混合タンク5内で撹拌器6aによって十分に撹拌混合さ
れて混合液7となり、ポンプ8aに駆動されてパイプラ
イン9を通して目的地へ運ばれる。前記搬送液4は、水
に界面活性剤(例えば、塩化セチルトリメチルアンモニ
ウムなど)とミセルの形成を助ける添加剤(例えば、サ
リチル酸ナトリウムなど)を混入して撹拌した液体であ
る。
【0015】目的地では、この混合液7を分離器10に
よって界面活性剤と添加剤が混入された搬送液4とカプ
セル2とに分離し、カプセル2をカプセル回収タンク1
1に回収する。
【0016】界面活性剤と添加剤が混入した搬送液4
は、再利用するために、一度これを液回収タンク12に
貯めて撹拌器6bにより撹拌しながら濃度測定器13で
界面活性剤と添加剤の濃度を測定する。そして、界面活
性剤と添加剤が所定の濃度範囲となるように補給弁14
を制御して濃厚な界面活性剤及び添加剤を混合した補充
液15を補給タンク16から液回収タンク12内に補給
する。ここで、液回収タンク12内の搬送液4の濃度を
測定する濃度測定器13は、例えば濃度と動粘度の相関
関係を利用した動粘度測定器などがよい。
【0017】この液回収タンク12で濃度調整された搬
送液4は、ポンプ8bによってバッファタンク17に運
び、ここでも撹拌器6cによって撹拌して均一に安定し
たものに整える。その後、ポンプ8cによって搬送液タ
ンク3に戻して撹拌器6dにより更に撹拌しながら次の
利用に備える。撹拌器6b〜6dは、界面活性剤と添加
剤を加えた搬送液4の抗力減少効果を実用的に安定に維
持するために、該搬送液4を随所で撹拌して該搬送液4
に剪断力を与える。
【0018】実験によれば、移送管径に対してカプセル
の大きさが十分に小さいときは、界面活性剤とミセル形
成用添加剤を混入した搬送液は、混入しない搬送液に対
して、カプセル混入率が約12%(体積比率)におい
て、ポンプ消費動力を最大で約50%も低減することが
できる結果が得られた。
【0019】図2は、前記分離器10の一例を具体的に
示している。この分離器10は、液受けタンク10aに
網目円筒10bを螺旋状に設置して貫通させた構成であ
る。網目円筒10bは、カプセル2の漏出を阻止しつつ
搬送液4の漏出を許容する大きさの網目となっている。
そして、この網目円筒10bは、パイプライン9から供
給された混合液7を通過させる間に搬送液4を網目から
漏出させて液受けタンク10aの底に落下させ、カプセ
ル2は該網目円筒10b内を通過させてカプセル回収タ
ンク11内に回収する。
【0020】図3は、大きさが異なる大小2種類のカプ
セル2a,2bを混在させて同時に搬送するカプセル搬
送に前記カプセル搬送装置を使用するために、前記分離
器10で搬送液4から分離した2種類のカプセル2a,
2bを分別するために付加するカプセル分級器20を示
している。このカプセル分級器20は、小カプセル受け
20a内に緩やかな螺旋状に設置して貫通させた網目半
円筒20bを備える。網目半円筒20bは、大カプセル
2bの漏出を阻止しつつ小カプセル2aの漏出を許容す
る大きさの網目となっている。そして、この網目半円筒
20bは、前記分離器10から運ばれてきたカプセル2
a,2bを通過させる間に小カプセル2aを網目から漏
出させて小カプセル受け20aによって小カプセル回収
タンク11aに回収させ、また、網目から漏出しない大
カプセル2bを大カプセル回収タンク11bに導く。
【0021】図4は、図1の実施例における分離器10
の変形例である。この分離器は、比較的小さいカプセル
2を高密度に搬送するときに効果的なカプセル回収方法
の一例を示している。貯め皿25は、パイプライン9の
終端に設けられて該パイプライン9内を移送されてきた
混合液7を一時的に蓄える。この貯め皿25は、パイプ
ライン9の中心軸と軸を同じくして周期的に回転し、貯
め皿25を転倒させて内部の混合液7を落下させる。貯
め皿25の下方には、回転軸26から突出させた支持腕
27で支持したカプセル回収容器28が該支持軸26の
回転によって周期的に移動して落下する前記混合液7を
受け入れるように位置するように設けられる。このカプ
セル回収容器28は、その内部に網目容器29を備え、
貯め皿25から落下した混合液7からカプセル2を分離
して受け止め、搬送液4は網目を通過させて落下させ
る。また、回転軸30から突出させた支持腕31で支持
した搬送液回収容器32は、前記支持軸30の回転によ
って前記カプセル回収容器28の網目容器29を通過し
て落下する搬送液4を受け止める位置に移動する。
【0022】前記カプセル回収容器28は、カプセル回
収タンク11の頭上位置に移動したときに支持腕27の
軸周りで反転してカプセル2を該カプセル回収タンク1
1に落下させ、搬送液回収容器32は、搬送液回収タン
ク12の頭上位置に移動したときに弁33を開いて搬送
液4を該搬送液回収タンク12に流下させる。また、搬
送液回収容器32は、その内部に偏心円板35を備え、
前記カプセル回収容器28の下側に重合して網目容器2
9から落下する搬送液4を受け止める状態のときに、前
記網目容器29の底を叩いて該搬送液4をカプセル2か
ら分離し易くする。
【0023】図5は、本発明の他の実施例を示す鉱物搬
送装置の系統図である。この鉱物搬送装置は、鉱山で採
掘した鉱物(鉄鉱石,銅鉱石,石灰石,硫黄など)を粉
砕し、これを搬送液と混合してスラリー状にしてスラリ
ー運搬船まで搬送する搬送装置である。基本的には、粉
砕した鉱物を混入して移送する流体中にポリマーあるい
は界面活性剤とミセル形成用添加剤を加え、この流体に
剪断力を作用させる撹拌手段を設けたことを特徴とし、
粉砕した鉱物を前記流体に混入する鉱物混入手段を備え
る。
【0024】ホッパ1は、採掘して投入された鉱物35
を蓄えて粗砕機36に供給する。分級器37は、粗砕機
36から排出された鉱物35から所定の大きさ以下のも
のを分離して鉱物タンク38に送り、それ以上に大きい
鉱物を微砕機39に送る。微砕機39は、送られてきた
鉱物を細かく粉砕して前記鉱物タンク10に送る。搬送
液タンク3は、水に界面活性剤と添加剤を混入した搬送
液4を蓄え、ポンプ8dによって循環して撹拌する。
【0025】混合タンク5は、鉱物タンク38から供給
される鉱物35と搬送液タンク3から供給される搬送液
4を混合し、撹拌器6aで撹拌して混合液7を生成す
る。ポンプ2aは、この混合液7を加圧してパイプライ
ン9に送り出し、該パイプライン9中を移送して目的地
であるスラリー運搬船40あるいは港湾の貯蔵タンクま
で搬送する。
【0026】図6は、本発明の更に他の実施例を示す火
力あるいは原子力発電装置の系統図である。蒸気タービ
ンを動力源とする発電装置では、蒸気タービンから排出
される蒸気をを液体に戻す復水器が設けられ、この復水
器には冷却媒体が循環する。この実施例は、この冷却媒
体を効率よく循環させるための冷却媒体循環装置に特徴
がある。基本的には、発電装置の復水器を循環する冷却
液中にポリマーあるいは界面活性剤とミセル形成用添加
剤を加えたことを特徴とする。このとき、界面活性剤と
ミセル形成用添加剤を加えた液体を撹拌することにより
一層良好な結果が得られる。ここで、前記冷却液には、
輸送熱量を増やすために、冷却液中に蓄熱粒子を混入し
た液体を適用しても良い。また、前記蓄熱粒子は、蓄熱
容量の観点から潜熱蓄熱型粒子が好ましい。
【0027】ボイラ42は、火力あるいは原子力発熱を
利用して液体を加熱して発生した蒸気をタ−ビン43に
供給し、該タービン43は該蒸気を動力源として回転し
て発電機44を駆動する。復水器45は、タービン43
から排出された蒸気を液体に戻し、ポンプ8eで加圧し
てボイラ42に戻す。
【0028】復水器45内で蒸気を冷却する冷却媒体4
6は、水に界面活性剤と添加剤を混入した搬送液4を用
いる。輸送熱量を大きくする必要がある場合は蓄熱粒子
(この実施例では、潜熱蓄熱型粒子を使用)47を混入
した混合液46でも良い。このような搬送液4または混
合液46は、循環パイプ48を介して接続された復水器
45と蓄熱槽49をポンプ8fに駆動されて循環する。
蓄熱槽49は、内部に蓄積された搬送液4または混合液
46を撹拌する撹拌器6eと、搬送液4または混合液4
6と熱交換する熱交換器50と、混合液46を用いる場
合においては、搬送液4と蓄熱粒子47を分別して該蓄
熱槽49の底部に純搬送液領域を形成する網目仕切り板
51を備え、前記熱交換器50には循環パイプ52とポ
ンプ8gによって海水などの2次冷却水55が循環され
る。
【0029】このように、冷却媒体内に界面活性剤とミ
セル形成用添加剤を混入した搬送液を用い、必要に応じ
て撹拌して剪断力を与えることによって、配管内を移送
するときの管摩擦抵抗を安定に約70%も低減させるこ
とができる。
【0030】蓄熱粒子(潜熱蓄熱型粒子)47は、例え
ば、パラフィン粒子あるいはパラフィン粒子にゼラチン
膜を被せたマイクロカプセルであり、熱輸送量を大きく
する必要があるときに搬送液4内に混入される。
【0031】冷却媒体として蓄熱粒子を混ぜた混合液4
6を用いる場合には、冷却媒体循環装置内に粒子濃度検
出装置53及び3方弁54を設けると良い。粒子濃度検
出装置53は、ポンプ8gから送り出される混合液46
の粒子濃度を監視する。この粒子濃度検出装置53は、
循環パイプ48の一部に透明な部分を設け、該透明部分
を挟んで対向するように発光部と受光部を設置したもの
で、発光部から受光部に到達する光量が管内を循環する
混合液46に含まれる蓄熱粒子47の量(濃度)に反比
例するように変化する現象を利用するものである。
【0032】3方弁54は、蓄熱槽49とポンプ8fの
間に設置される。混合液46内の蓄熱粒子47が偏在
し、復水器45への循環流路が閉塞されると該発電装置
が運転不能に陥る。前記3方弁54は、復水器45に循
環する混合液46内の粒子濃度が過大にならないように
循環する搬送液4の量を調整する。具体的には、粒子濃
度検出装置53が濃度の上昇を検出すると、蓄熱槽49
の底部に形成した純搬送液領域の搬送液4がポンプ8f
に多く吸い込まれるように3方弁54の流路を制御して
濃度が過大になるのを防止する。
【0033】このように混合液46を用いた冷却媒体循
環装置において、搬送液4に適量に混入された蓄熱粒子
47は、復水器42側の熱交換器を通る間に熱を受けて
融解し、蓄熱槽49内に戻ってきたときに2次冷却水が
循環する熱交換器50によって冷却されて凝固し、潜熱
を移出する。このように潜熱を利用する冷却媒体循環装
置は、細いパイプによって大量の熱輸送が行なえる。し
かも、界面活性剤と添加剤を加えて撹拌することによっ
て抗力減少効果を実用的に維持した搬送液4は、蓄熱粒
子47を少ない消費動力で循環させることができる。
【0034】図7は、本発明の他の実施例を示す融雪装
置の系統図である。この融雪装置は、工業用ボイラや溶
鉱炉からの高温排熱や下水熱などの低温未利用熱を豪雪
地方の路面の融雪に用いる装置である。基本的には、融
雪装置の熱源側熱交換器と放熱側熱交換器間を循環する
熱交換液媒体中にポリマーあるいは界面活性剤とミセル
形成用添加剤を加えたことを特徴とする。このとき界面
活性剤とミセル形成用添加剤を加えた液体を撹拌すると
更に良好な効果が得られる。ここで、輸送熱量を増すた
めに、熱交換液中に蓄熱粒子を混入した液体を使用する
と一層の効果がある。また、前記蓄熱粒子は、蓄熱容量
の観点から、潜熱蓄熱型粒子が好ましい。
【0035】水に界面活性剤と添加剤を混入した搬送液
に蓄熱粒子(潜熱蓄熱型粒子)47を混合して生成した
混合液46は、バッファタンク56内で撹拌器6fによ
って撹拌することにより抗力減少効果を実用的に維持す
る。循環パイプ57は、工場排熱用煙路58に設置した
受熱側熱交換器59と一般道路60に埋設した放熱側熱
交換器61を結ぶ循環流路を構成する。ポンプ6fは、
前記搬送液または混合液46を加圧して前記循環流路内
を循環させて熱輸送を実現する。なお、両熱交換器5
9,61は、その伝熱面と一般道路60の埋設面との接
触面積を大きくして熱交換特性を高めるように、蛇行さ
せることが望ましい。
【0036】図8は、図7に示した実施例を変形した融
雪装置の系統図である。この融雪装置は、搬送液4に蓄
熱粒子47を混合した混合液46を用い、受熱と放熱に
大きな時間差をもたせることを可能にした装置である。
そして、混合液内の蓄熱粒子(潜熱蓄積型粒子)が沈殿
して偏在することによる管内閉塞を防止するために図6
に示した実施例と同様な濃度制御装置が付加されてい
る。
【0037】蓄熱槽49内は、仕切り板63によって高
温側蓄熱部49aと低温側蓄熱部49bに2分割され、
両蓄熱部49a,49bには混合液46を撹拌する撹拌
器6g,6hが設置され、更に両蓄熱部49a,49b
の底部に純搬送液領域を形成する網目仕切り板64a,
64bが設置されている。
【0038】ポンプ8jは、3方弁54aを介して前記
低温蓄熱部49bから混合液46及び搬送液4を吸い込
んでパイプ65aを介して受熱側熱交換器59に供給す
る。そして、この受熱側熱交換器59から排出される混
合液46はパイプ65bによって高温側蓄熱部49aに
供給される。粒子濃度検出装置53aは、前述した実施
例と同様に、ポンプ8jから吐出される混合液46の粒
子濃度を検出し、該粒子濃度が所定の範囲内となるよう
に混合液46と搬送液4の吸い込み割合を変える前記3
方弁54aを制御する。
【0039】ポンプ8kは、3方弁54bを介して前記
低温蓄熱部49aから混合液46及び搬送液4を吸い込
んでパイプ65cを介して放熱側熱交換器61に供給す
る。そして、この放熱側熱交換器61から排出される混
合液46はパイプ65dによって低温側蓄熱部49bに
供給される。粒子濃度検出装置53bは、ポンプ8kか
ら吐出される混合液46の粒子濃度を検出し、該粒子濃
度が所定の範囲内となるように混合液46と搬送液4の
吸い込み割合を変える前記3方弁54bを制御する。
【0040】この融雪装置では、蓄熱槽49が仕切り板
63によって高温側と低温側に分割されていて、受熱側
と放熱側の混合液46を独立に循環させることができる
ため、放熱側熱交換器61で放熱した混合液46は速や
かに受熱側の熱交換器59へと送り出されていき、反対
に、受熱側の熱交換器59で受熱した混合液46は速や
かに放熱側の熱交換器59へと送り出されていくことに
よって、受熱と放熱を効率良く行うことができる。
【0041】図9は図8に示した実施例における熱交換
器に用いる熱交換用パイプ59(61)の一例を示して
いる。配管部分の断面は円形にしているが、熱交換を行
う熱交換部分59a(61a)の断面を矩形にすること
により熱交換表面積を多くした。また、矩形に形成した
熱交換部分59a(61a)には熱交換表面と直角方向
に多数の伝熱ピン59b(61b)を設け、この伝熱ピ
ン59b(61b)の両端を管の上下の壁に接触させる
ようにした。このようにすると、ポリマーあるいは界面
活性剤を添加した伝熱媒体は、パイプ59(61)内で
は層流状態であったものが、熱交換部分69a(61
a)に入ると、伝熱ピン59b(61b)によって乱流
化されて熱伝達率が著しく大きくなる。また、蓄熱粒子
を伝熱媒体中に入れた混合液の場合には、蓄熱粒子47
がこの伝熱ピン59b(61b)に多数回接触すること
により熱伝達が促進され、この伝熱ピン59b(61
b)を介しての受熱及び放熱が良好となる。
【0042】図10は、本発明の更に他の実施例を示す
ビル空調装置の系統図である。このビル空調装置は、ビ
ルの地下に冷房用蓄熱槽と暖房用蓄熱槽を備え、温熱蓄
熱用混合液と冷熱蓄熱用混合液を使用してビル内の冷暖
房を行う空調装置である。なお、温熱蓄熱用混合液と冷
熱蓄熱用混合液は、何れも、前述したものと同様に水に
界面活性剤と添加剤を混入した搬送液に蓄熱粒子(潜熱
蓄熱型粒子)を混合して生成した混合物である。基本的
には、ビル空調装置の蓄熱槽とヒートポンプ用熱交換器
間あるいは蓄熱槽と空調用熱交換器間を循環する熱交換
器媒体液中に蓄熱粒子を混入すると共にポリマーあるい
は界面活性剤とミセル形成用添加剤を加えて撹拌するよ
うにしたことを特徴とし、前記蓄熱粒子として潜熱蓄熱
型粒子を使用する構成である。
【0043】ビル67の地下に形成された冷房用蓄熱槽
68及び暖房用蓄熱槽69は、それぞれ、網目仕切り板
70,71でその一部に純搬送液領域を形成する。
【0044】ヒートポンプ装置100は、安価な深夜電
力を用いて冷熱および温熱を生成する。電動圧縮機72
は冷媒ガスを圧縮して得た高温ガスを放熱側熱交換器7
3に供給し、膨張弁74は減圧して得た低温ガスを吸熱
側熱交換器75に供給する。放熱側熱交換器73は、ポ
ンプ8mによって暖房用蓄熱槽69から循環される温熱
蓄熱用混合液46bと熱交換して該温熱蓄熱用混合液4
6bに蓄熱(加熱)する。粒子濃度検出装置53cは、
ポンプ8mから吐出される温熱蓄熱用混合液46bの粒
子濃度を検出し、該粒子濃度が所定の範囲内となるよう
に温熱蓄熱用混合液46bと搬送液4の吸い込み割合を
変える3方弁54cを制御する。
【0045】吸熱側熱交換器75は、ポンプ8nによっ
て冷房用蓄熱槽68から循環される冷熱蓄熱用混合液4
6aと熱交換して該冷熱蓄熱用混合液46aに蓄熱(冷
却)する。粒子濃度検出装置53dは、ポンプ8nから
吐出される冷熱蓄熱用混合液46aの粒子濃度を検出
し、該粒子濃度が所定の範囲内となるように冷熱蓄熱用
混合液46aと搬送液4の吸い込み割合を変える3方弁
54dを制御する。
【0046】冷房用蓄熱槽68と暖房用蓄熱槽69に
は、それぞれ、撹拌器6j,6kが設けられ、蓄熱粒子
を均一な混合状態にすると共に抗力減少効果を安定に維
持するために各混合液46a,46bを撹拌する。
【0047】このようにして冷熱と温熱を蓄えた混合液
46a,46bはビル内の部屋に循環して冷暖房の熱源
として利用される。ポンプ8pは、3方弁54eを介し
て前記冷房用蓄熱槽68から混合液46a及び搬送液4
を吸い込んでパイプ76を介して実験室やコンピュータ
室等の冷房用ファンコイルユニット77a,77bに循
環する。粒子濃度検出装置53eは、ポンプ8pから吐
出される混合液46aの粒子濃度を検出し、該粒子濃度
が所定の範囲内となるように混合液46aと搬送液4の
吸い込み割合を変える前記3方弁54eを制御する。そ
して、ポンプ8qは、3方弁54fを介して前記暖房用
蓄熱槽69から混合液46b及び搬送液4を吸い込んで
パイプ78を介して事務室などの暖房用ファンコイルユ
ニット79aに循環する。粒子濃度検出装置53fは、
ポンプ8qから吐出される混合液46bの粒子濃度を検
出し、該粒子濃度が所定の範囲内となるように混合液4
6bと搬送液4の吸い込み割合を変える前記3方弁54
fを制御する。
【0048】上述した実施例は、ファンコイルユニット
を冷房用と暖房用に分けて説明したが、冷暖房両用のフ
ァンコイルユニットを使用するときには、冷熱蓄熱用混
合液46aと温熱蓄熱用混合液46を並列に循環させて
選択的に使用するようにすれば良い。
【0049】このようなビル空調装置によれば、冷暖房
用の熱源を構成する蓄熱粒子を少ない消費動力で安定に
循環させることができるので、設備を小規模化すること
ができる。
【0050】また、蓄熱式ビル空調装置の他の実施例と
して、冷房用蓄熱槽と暖房用蓄熱槽に対してそれらの中
にそれぞれ冷房用,暖房用潜熱蓄熱材を封入したカプセ
ルを充填したカプセル充填型蓄熱槽を用いたビル空調装
置にも前記搬送液を適用することができる。この場合
は、搬送液にポリマーあるいは界面活性剤とミセル形成
用添加剤を添加した液を用い、必要に応じてミセルを安
定に維持するために撹拌する構成とする。充填した蓄熱
カプセルり間隙の大きさとその間を流れる搬送液の流速
によって層流状態になる場合と乱流状態になる場合があ
るが、前者は消費動力の低減に効果があり、後者は熱伝
達率の向上に効果がある。
【0051】図11は、本発明の更に他の実施例を示す
冷房装置における冷却塔の系統図である。この冷却塔
は、水に界面活性剤と添加剤を混入した搬送液4を冷却
するものである。前記冷却液は、ポリマーあるいは界面
活性剤とミセル形成用添加剤を加えたことを特徴とす
る。このとき、界面活性剤とミセル形成用添加剤を加え
た液体を撹拌すると更に良好な結果が得られる。更に、
輸送熱量を増やすために、その液体中に蓄熱粒子を混入
した液体も適用できる。また、前記蓄熱粒子は、蓄熱容
量の観点から、潜熱蓄熱型粒子が好ましい。以下の説明
は、冷却液中に蓄熱粒子を混入した混合液を使用する例
を用いて行う。
【0052】冷房装置の受熱側の熱交換器において受熱
した搬送液4または蓄熱粒子を混入した混合液46は上
部に位置する熱交換器81に導かれ、上から降り注ぐ冷
却液82がこの熱交換器81の表面において蒸発するこ
とにより冷却される。冷却された搬送液4または混合液
46は下部にあるバッファタンク83に蓄えられる。こ
のバッファタンク83は外筒84の底部に蓄えられた冷
却液82に浸された状態となっているので、搬送液4ま
たは混合液46はここでも冷却される。外筒84の上端
に設置したファン85は、外筒84の下部に形成したル
ーバ84aから流入した空気を熱交換器81を通して吸
い上げて排気するので、熱交換器81には空気冷却も作
用する。
【0053】ポンプ8rは、外筒84の底部に溜った冷
却液82を組み上げて熱交換器81に降り注ぐ。
【0054】また、バッファタンク83は、搬送液中に
蓄熱粒子を混入した混合液46の場合には、その底部に
純搬送液領域を形成する網目仕切り板86を備え、更
に、混合液46を撹拌する撹拌器6m,6nが設置され
る。
【0055】ポンプ8sは、3方弁54gを介して前記
バッファタンク83から混合液46及び搬送液4を吸い
込んで加圧し、パイプ87を介して冷房装置の受熱側の
熱交換器に供給する。粒子濃度検出装置53gは、前述
した実施例と同様に、ポンプ8sから吐出される混合液
46の粒子濃度を検出し、該粒子濃度が所定の範囲内と
なるように混合液46と搬送液4の吸い込み割合を変え
る前記3方弁54gを制御する。
【0056】図12は、図11に示した冷却塔に使用す
る前記熱交換器81の一例を示している。この熱交換器
81は、界面活性剤と添加剤を混入した搬送液4または
これに蓄熱粒子47を混ぜた混合液46が左端上部から
流入し、右端下部から流出する経路となっている。折り
返された熱交換パイプの上側の配管列と下側の配管列
は、直接重ならないよう管断面において千鳥配列状態と
なっている。また、熱交換パイプ壁には管外側から管壁
を通って管内部に貫かれた多数の伝熱ピンフィン81a
を設けている。この伝熱ピンフィン81aは、パイプ内
側から外側への熱伝達を向上させる。即ち、界面活性剤
とミセル形成用添加剤を加えた搬送液の場合には層流を
乱流化し、それに蓄熱粒子が入っている混合液の場合に
は伝熱ピンフィン81aへの粒子の衝突が熱伝達を良く
する。
【0057】図13は、本発明の更に他の実施例を示す
吸収式冷凍機の系統図である。この吸収式冷凍機は、凝
縮器89及び吸収器90における冷媒121の液または
ガスの冷却に界面活性剤と添加剤を混入した液体または
その液体中に蓄熱粒子(潜熱蓄熱型粒子)を混合した混
合液46を用い、更にこの混合液46を図11を参照し
て説明した構成の冷却塔91,92を使用して冷却する
ようにしたものである。なお、8u,8v,8wはポン
プ、93は熱交換器、94は加熱器、95a,95bは
膨張弁である。
【0058】図14は、本発明の更に他の実施例を示す
熱機関(内燃機関)の冷却装置の系統図である。この冷
却装置は、水に界面活性剤と添加剤を混入した搬送液ま
たはこの搬送液中に更に蓄熱粒子(潜熱蓄熱型粒子)を
混合して生成した混合液(伝熱媒体)46を熱機関98
の冷却水として使用する冷却装置である。
【0059】この冷却装置において、搬送液または混合
液46は、冷却ポンプ8tで加圧されて吐出口から熱機
関98内に圧送され、内部を冷却して蓄熱した後にラジ
エーター99を通過する間に外気に放熱して前記冷却ポ
ンプ8tの吸入口に戻る。また、界面活性剤とミセル形
成用添加剤を加えた液体を撹拌すると良好な結果が得ら
れるために撹拌ボックス100にて撹拌する。具体的に
は、撹拌ボックス100は循環中の搬送液または混合液
46に剪断力を作用させ、形成したミセルを持続させる
ように機能する。
【0060】なお、101はサーモスタット、102は
自動水温調節弁、103はオイルクーラー、104は冷
却ファンである。
【0061】図15は、この実施例における撹拌ボック
ス100の一例を示している。この撹拌ボックス100
は、搬送液または混合液46が円周方向から流入し、上
部から流出する経路となっている。この撹拌ボックス1
00の内部には、円周方向から流入する混合液46によ
って付勢されて回転する回転翼105が軸106によっ
て回転自在に支持されている。この回転翼105の回転
が搬送液または混合液46に剪断力を与えてミセルの持
続に寄与する。
【0062】図16は、本発明の更に他の実施例を示す
海洋温度差発電装置の系統図である。この海洋温度差発
電装置は、凝縮器108と蒸発器109における熱交換
媒体として、水に界面活性剤と添加剤を添加した液体ま
たはこの液体に更に蓄熱粒子(潜熱蓄熱型粒子)を混入
した混合液46を用いた装置である。この装置は、循環
経路の一部が海水中に浸漬しているので、なるべく可動
部分などのない簡便な構成が望ましい。このため、界面
活性剤と添加剤を加えた液体を良好な状態に保つための
撹拌手段を構成するバッファタンク110a,110b
は、搬送液または混合液46の流れによって自ら撹拌さ
れるような構造(サイクロン方式など)であることが好
ましい。なお、8x,8y,8zはポンプ、111aは
海水112の上層の温暖な部分で熱交換を行う熱交換
器、111bは海水112の下層の冷寒な部分で熱交換
を行う熱交換器、113はタービン、114は発電機で
ある。 次に、この実施例の効果を確認するための実験
例について述べる。図17は、内径が20mmφ,循環
パイプ総長が20m(エルボ4個所あり)の熱交換媒体
実験装置において、各種熱交換媒体の流量圧力損失の関
係について求めた結果から、横軸に流量,縦軸に圧力損
失をとってグラフにしたものである。
【0063】図中、○印は熱交換媒体として水を使用し
た場合、△印は水に界面活性剤として塩化セチルトリメ
チルアンモニウムを500ppmと対イオン剤としてサ
リチル酸ナトリウムを500ppm添加した液を用いた
場合、更に、●印は前記界面活性剤と前記対イオン剤を
500pm添加した液に流径0.5mmφのパラフィン
粒子を体積流量混合比で12%混入した混合液を用いた
場合の結果である。界面活性剤を添加した液は、水のみ
の場合に比較して最大で約70%の消費動力低減効果が
得られた。そして、これにパラフィン粒子を混入した混
合液の場合でも最大で約50%の消費動力低減効果が得
られることが分かった。
【0064】従って、このような混合液46を熱交換媒
体として使用した海洋温度差発電装置は、熱交換媒体を
循環させるための消費動力を低減することができ、ま
た、循環パイプを細くすることができる。
【0065】以上の各実施例において、搬送液4または
混合液46の基体として水を使用したが、水の他にエチ
レングリエールや塩化カルシウムあるいは塩化マグネシ
ウムを水に混入した不凍液あるいはシリコン油やタービ
ン油等を用いても同様の効果を得ることができる。ま
た、これら液体に混合する界面活性剤と添加剤は、同様
の効果を発揮するポリマー(ケブラーミクロフイブリ
ル,ポリα−オレフィンなど)に置き換えてもよい。
【0066】
【発明の効果】本発明は、伝熱媒体,固液二相流,粒子
−液体スラリー等の流体の移送において、搬送液にポリ
マーあるいは界面活性剤とミセル形成用添加剤を加えて
撹拌することにより剪断力を作用させて形成したミセル
を維持するようにしたので、移送用ポンプの消費動力を
低減することができ、且つこの状態を安定に維持した連
続移送を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すカプセル搬送装置の系
統図である。
【図2】図1に示したカプセル搬送装置に使用する分離
器の一実施例を示す斜視図である。
【図3】図1に示したカプセル搬送装置に付加する分級
器の一実施例を示す斜視図である。
【図4】図1に示したカプセル搬送装置に使用する分離
器の他の実施例を示す斜視図である。
【図5】本発明の他の実施例を示す鉱物搬送装置の系統
図である。
【図6】本発明の他の実施例を示す発電装置の系統図で
ある。
【図7】本発明の他の実施例を示す融雪装置の系統図で
ある。
【図8】本発明の他の実施例を示す融雪装置のブロック
図である。
【図9】図8に示した融雪装置で使用する熱交換器にお
ける熱交換器用パイプの一実施例を示す一部切断斜視図
である。
【図10】本発明の他の実施例を示すビル空調装置の系
統図である。
【図11】本発明の他の実施例を示す冷却塔の系統図で
ある。
【図12】図11に示した冷却塔で使用する熱交換器の
一実施例を示す斜視図である。
【図13】本発明の他の実施例を示す吸収式冷凍機の系
統図である。
【図14】本発明の他の実施例を示す熱機関冷却装置の
系統図である。
【図15】図14に示した熱機関冷却装置で使用する撹
拌ボックスの一部切断斜視図である。
【図16】本発明の他の実施例を示す海洋温度差発電装
置の系統図である。
【図17】熱交換媒体実験装置における各種熱交換媒体
の流量と圧力損失の関係を示す特性図である。
【符号の説明】
1…ホッパ、2…カプセル、3…搬送液タンク、4…搬
送液、5…混合タンク、6a〜6c…撹拌器、7…混合
液、8a〜8c…ポンプ、9…パイプライン、10…分
離器、11…回収タンク、12…液回収タンク、13…
濃度測定器、14…補給弁、15…補充液、16…補給
タンク、17…バッファタンク。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平松 正義 愛知県名古屋市緑区大高町字北関山20番地 の1 中部電力株式会社電力技術研究所内 (72)発明者 春日 智子 愛知県名古屋市緑区大高町字北関山20番地 の1 中部電力株式会社電力技術研究所内

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被搬送物を流体中に混入して該流体と共に
    移送する流体移送装置において、 前記流体中にポリマーあるいは界面活性剤とミセル形成
    用添加剤を加えたことを特徴とする流体移送装置。
  2. 【請求項2】被搬送物を流体中に混入して該流体と共に
    移送する流体移送装置において、 前記流体中にポリマーあるいは界面活性剤とミセル形成
    用添加剤を加え、この流体に剪断力を作用させる撹拌手
    段を設けたことを特徴とする流体移送装置。
  3. 【請求項3】請求項1または2において、前記流体は熱
    交換器を流れて熱交換する熱輸送のための熱媒体であっ
    て、前記熱交換器は配管内に複数のピンを備えて該配管
    内を流れる前記流体を乱流化させることを特徴とする流
    体移送装置。
  4. 【請求項4】請求項1〜3の1項において、界面活性剤
    とミセル形成用添加剤を加えた流体の一部を抽出してそ
    の動粘度を測定することにより該動粘度と濃度の関係か
    ら該流体中の界面活性剤及びミセル形成用添加剤の濃度
    を測定する界面活性剤濃度測定器を備えたことを特徴と
    する流体移送装置。
  5. 【請求項5】請求項1または2において、粉砕した鉱物
    を被搬送物として前記流体に混入する鉱物混入手段を設
    けたことを特徴とする流体移送装置。
  6. 【請求項6】請求項1または2において、カプセルを被
    搬送物として前記流体に混入するカプセル混入手段と、
    該カプセルを該流体から分離して取り出すカプセル分離
    手段を設けたことを特徴とする流体移送装置。
  7. 【請求項7】発電装置の復水器の冷却液を循環させる流
    体移送装置において、 前記冷却液中にポリマーあるいは界面活性剤とミセル形
    成用添加剤を加えたもの、あるいはそれに蓄熱粒子を入
    れたものを用いたことを特徴とする流体移送装置。
  8. 【請求項8】請求項7において、前記蓄熱粒子を潜熱蓄
    熱型粒子としたことを特徴とする流体移送装置。
  9. 【請求項9】融雪装置の熱源側熱交換器と放熱側熱交換
    器間に熱交換液媒体を循環させる流体移送装置におい
    て、 前記熱交換媒体液中にポリマーあるいは界面活性剤とミ
    セル形成用添加剤を加えたもの、あるいはそれに蓄熱粒
    子を入れたものを用いたことを特徴とする流体移送装
    置。
  10. 【請求項10】請求項9において、前記蓄熱粒子を潜熱
    蓄熱型粒子としたことを特徴とする流体移送装置。
  11. 【請求項11】ビル空調装置の蓄熱槽とヒートポンプ用
    熱交換器間あるいは蓄熱槽と空調用熱交換器間に熱交換
    液媒体を循環させる流体移送装置において、 前記熱交換媒体液中にポリマーあるいは界面活性剤とミ
    セル形成用添加剤を加えたもの、あるいはそれに蓄熱粒
    子を入れたものを用いたことを特徴とする流体移送装
    置。
  12. 【請求項12】請求項10において、前記蓄熱粒子を潜
    熱蓄熱型粒子としたことを特徴とする流体移送装置。
  13. 【請求項13】潜熱蓄熱材を封入したカプセルを充填し
    た潜熱蓄熱槽を備えたビル空調装置における熱輸送のた
    めの流体移送装置において、 前記潜熱蓄熱槽とヒートポンプ用熱交換器の間あるいは
    潜熱蓄熱槽と空調用熱交換器の間を循環させる熱交換液
    媒体中にポリマーあるいは界面活性剤とミセル形成用添
    加材を加え、必要に応じて撹拌するようにしたことを特
    徴とする流体移送装置。
  14. 【請求項14】吸収式冷凍機の凝縮器と冷却塔間あるい
    は吸収器と冷却塔間の循環パイプ内に冷却液を循環させ
    る流体移送装置において、 前記冷却液中にポリマーあるいは界面活性剤とミセル形
    成用添加剤を加えたもの、あるいはそれに蓄熱粒子を入
    れたものを用いたことを特徴とする流体移送装置。
  15. 【請求項15】請求項14において、前記蓄熱粒子を潜
    熱蓄熱型粒子としたことを特徴とする流体移送装置。
  16. 【請求項16】熱機関の冷却液を循環させる流体移送装
    置において、 前記冷却液中にポリマーあるいは界面活性剤とミセル形
    成用添加剤を加えたもの、あるいはそれに蓄熱粒子を入
    れたものを用いたことを特徴とする流体移送装置。
  17. 【請求項17】請求項16において、前記蓄熱粒子を潜
    熱蓄熱型粒子としたことを特徴とする流体移送装置。
  18. 【請求項18】海洋温度差発電装置の凝縮器と蒸発器間
    を循環する熱交換液媒体を移送する流体移送装置におい
    て、 前記熱交換液媒体中にポリマーあるいは界面活性剤とミ
    セル形成用添加剤を加えたもの、あるいはそれに蓄熱粒
    子を入れたものを用いたことを特徴とする流体移送装
    置。
  19. 【請求項19】請求項18において、前記蓄熱粒子を潜
    熱蓄熱型粒子としたことを特徴とする流体移送装置。
  20. 【請求項20】請求項1または2において、前記流体は
    熱交換器を流れて熱交換する熱輸送のための熱媒体であ
    って、前記熱交換器は、その配管に管壁を貫いて管内と
    管外の両側に突き出たピンフィンを備え、管内外間の伝
    熱性を向上させたことを特徴とする流体移送装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006045492A (ja) * 2004-02-04 2006-02-16 Sk Kaken Co Ltd 蓄熱断熱体
KR101977058B1 (ko) * 2018-02-09 2019-05-10 충남대학교산학협력단 폴리머를 이용한 난방수 수송효율을 증진시키기 위한 난방수 수송효율 증진시스템
WO2022059775A1 (ja) 2020-09-17 2022-03-24 昭和電工株式会社 オートファジー活性化剤
WO2022059776A1 (ja) 2020-09-17 2022-03-24 昭和電工株式会社 オートファジー活性化剤

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WO2022059776A1 (ja) 2020-09-17 2022-03-24 昭和電工株式会社 オートファジー活性化剤

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